JP6354872B2 - 液体供給ユニット及び液体噴射装置 - Google Patents

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本発明は、例えばインクジェット式プリンターなどの液体噴射装置、及び同装置において液体を供給する液体供給ユニットに関する。
液体噴射装置の一例として、記録媒体に対して走査するキャリッジに液体噴射ヘッドを搭載し、その液体噴射ヘッドのノズル開口から記録媒体に向けて液体の一例であるインクを噴射するインクジェット式プリンターが知られている。こうしたプリンターは、例えば大気連通路を有する容器で構成された液体供給源を有し、その液体供給源から液体流路を介して液体噴射ヘッドに液体を供給している。そして、液体噴射ヘッドにおけるノズル開口の位置と、液体供給源内で大気と接触している液面の位置とによる液体の水頭差を調整することで、安定した液体の供給を実現している(例えば、特許文献1)。
特開2012−51308号公報
ところで、液体供給源から液体噴射ヘッドに液体を安定供給させるための水頭差を確保するには、例えば液体供給源が大気連通路を有する容器である場合、液体供給源内で大気と接触している液面が液体噴射ヘッドにおけるノズル開口の位置よりも低い位置にある必要がある。そのため、液体供給源としての容器には、大気連通路を有する容器内で大気と接触する液面がノズル開口の位置よりも高くなる可能性のある大容量の容器や、内部が密閉された可撓性容器である場合には高低差のある形態の容器を使用することができず、使用者が自由に液体供給源を選択することができないという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体供給源の容量、形態に制限されることなく、液体供給源から液体噴射ヘッドに安定して液体を供給することができる液体供給ユニット及び液体噴射装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
上記課題を解決する液体供給ユニットは、液体を噴射する液体噴射ヘッドを有する液体噴射部が備える該液体噴射ヘッドに該液体を供給可能に接続される供給流路の上流側と接続可能な液体排出口と、前記液体を収容する液体供給源から供給される該液体を導入する液体導入口と、前記液体排出口と連通する一方で前記液体導入口とも連通し、外壁の一部を撓み変形可能な薄膜部材で構成された圧力室と、前記圧力室の容積が減少する方向への前記薄膜部材の変形に応動し、前記液体導入口を介して前記液体が前記圧力室に導入されることを許容する開閉弁部と、を有する圧力調整弁部と、前記圧力調整弁部を、前記液体排出口が前記液体導入口より下方に位置し、かつ前記薄膜部材の変形による該薄膜部材の中央部の変位方向が鉛直方向に沿うように保持する保持部と、を備える。
上記課題を解決する液体噴射装置は、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、液体供給源が収容する前記液体を前記液体噴射ヘッドに供給可能に該液体噴射ヘッドと接続される液体貯留部と、前記液体供給源が収容する前記液体を前記液体貯留部に供給可能に該液体貯留部と接続される供給流路と、前記供給流路と接続される圧力調整弁部と、を備え、前記圧力調整弁部は、前記液体供給源が収容する前記液体が導入される液体導入口と、前記供給流路と接続される液体排出口が設けられ、外壁の一部を撓み変形可能な薄膜部材で構成された圧力室と、前記圧力室の容積が減少する方向への前記薄膜部材の変形に応動し、前記液体導入口を介して前記液体が前記圧力室に導入されることを許容する開閉弁部と、を有し、前記供給流路は、前記液体噴射ヘッドおよび前記液体貯留の移動に追従して移動する下流側供給流路部と、該液体噴射ヘッドおよび該液体貯留が移動した場合も静止した状態を維持する上流側供給流路部と、を有し、前記圧力調整弁部は、前記供給流路の前記上流側供給流路部と接続されており、前記液体排出口が前記液体導入口より下方に位置し、かつ前記薄膜部材の変形による該薄膜部材の中央部の変位方向が鉛直方向に沿うように配置されている。
上記液体噴射装置において、前記圧力調整弁部は、前記薄膜部材の変形による該薄膜部材の中央部の変位方向が鉛直方向に沿うように配置されていることが好ましい。
上記液体噴射装置において、前記圧力調整弁部は、前記薄膜部材の変形に応動し、鉛直方向に沿う方向に移動する受圧部材を有することが好ましい。
上記液体噴射装置において、前記圧力調整弁部は、前記圧力室内に、前記受圧部材に接触し、かつ該受圧部材の移動方向に伸縮するように配置されたコイルばねを有することが好ましい。
上記液体噴射装置において、前記圧力調整弁部は、前記液体導入口が設けられ、前記圧力室と仕切り壁で仕切られた導入室を有し、前記開閉弁部は、前記導入室側から前記仕切り壁に形成された連通口を通って前記圧力室側に延び、前記薄膜部材の変形に応動する応動部材と、前記導入室に配置され、前記応動部材に固定される弁体と、を有することが好ましい。
上記液体噴射装置において、前記弁体は、鉛直方向に沿う方向に移動することが好ましい。
上記液体噴射装置において、前記液体供給源が前記液体貯留部より上方に位置するように該液体供給源を保持する液体供給源保持部を備えることが好ましい。
第1実施形態の液体噴射装置及び液体供給源の概略図。 液体供給ユニットにおける液体導入部の概略断面図。 液体供給ユニットにおける圧力調整弁部の概略断面図。 (a)(b)は液体供給ユニットにおける圧力調整弁部の動作の遷移状態を示す概略断面図。 第2実施形態の液体噴射装置及び液体供給源の概略図。 第3実施形態の液体噴射装置及び液体供給源の概略図。 第4実施形態の液体噴射装置及び液体供給源の概略図。 第5実施形態の液体噴射装置及び液体供給源の概略図。 第6実施形態の液体噴射装置及び液体供給源の概略図。
(第1実施形態)
以下、液体供給ユニットを備えた液体噴射装置の第1実施形態を図1〜図4に従って説明する。なお、本実施形態では、液体の一例であるインクを用紙などのターゲットに噴射して印刷を行うインクジェット式のプリンターを液体噴射装置の一例として示す。
図1に示すように、液体噴射装置11は、フロアF上に設置される液体噴射部としての装置本体12と、その装置本体12の外部に設けられる液体供給ユニット13とを備えている。フロアF上において、液体噴射装置11の側方には、液体噴射装置11に対する液体供給源の一例であるインクパック14を支持した支持装置15が配置されている。支持装置15は、フロアF上に設置される基台16と、基台16の中心から垂直上向きに延びる支柱17を備える。支柱17の上部には保持金具18が設けられ、保持金具18は水平方向に延設される略L字状の支持アーム19を支柱17に対して所定の高さで保持している。そして、この支持アーム19に対してインクパック14が吊り下げられた状態で支持されている。
インクパック14は、可撓性を有するフィルムで袋状に形成された密閉タイプの可撓性容器であって、その内部に収容した液体(インク)の増減に伴い弾性変形するパック本体20を主体に構成されている。パック本体20の口部21には、定形性を有する液体供給口形成部材22が取り付けられ、その液体供給口形成部材22には支持装置15の支持アーム19を挿通可能とする孔23が形成されている。そして、この孔23に支持アーム19を挿通させることにより、インクパック14は、支持装置15に対してパック本体20が垂直方向に長く高低差を有して垂下するように支持される。
インクパック14に収容される液体の圧力水頭の位置は、図1のような状態であればパック本体20が水平方向において最も膨らんだ位置と概略一致する。そして、内部に収容している液体が液体供給口形成部材22を介して外部へ導出されるのに伴い、パック本体20の最も膨らんだ位置が下方に移動することによって、圧力水頭の位置も下方に移動する。
なお、インクパック14のパック本体20に液体を過剰に充填したような場合、インクパック14内の容積が縮小する方向に変形しようとするフィルムの反力(インクパック14内を加圧する力)が作用するので、初期の圧力水頭の位置は、パック本体20が水平方向において最も膨らんだ位置より高い位置となる。また、インクパック14のパック本体20が内部に収容している液体が液体供給口形成部材22を介して外部へ導出され、その液体残量が残量ゼロとなる少し手前の所謂ニヤエンド残量となるまで収縮した場合、インクパック14内の容積が拡大する方向に変形しようとするフィルムの反力(インクパック14内を減圧する力)が作用するので、圧力水頭の位置は、パック本体20が水平方向において最も膨らんだ位置より低い位置となる。
図1に示すように、液体噴射装置11の装置本体12は略箱形状の筐体25を有している。筐体25内の下方位置には、図示しない搬送装置により所定の方向(図1では紙面と直交する方向)へ搬送されるターゲットの一例である用紙26を支持可能な支持部材27が配置されている。そして、筐体25内において支持部材27の上方には、キャリッジ28が用紙26に対する主走査方向(図1では左右方向)への往復移動可能に配置されている。キャリッジ28の上部には液体を貯留可能な液体貯留部29が搭載される一方、キャリッジ28の下部には液体を噴射する液体噴射ヘッド30が搭載されている。
液体噴射ヘッド30は、その下面が支持部材27の上面と対向した状態に配置されるとともに、その下面には支持部材27上に支持された用紙26に向けて液体を噴射する複数(図1には破線で4つ図示)のノズル開口31が形成されている。すなわち、液体噴射ヘッド30は、その下面が液体を噴射するノズル開口31が形成されたノズル形成面30aとなり、その内部にはノズル形成面30aに開口するノズル開口31に上部の液体貯留部29から液体を供給するための液体流路(図示略)が形成されている。
なお、液体貯留部29から液体流路を介してノズル開口31まで液体が供給されると、ノズル開口31にはメニスカスが形成される。ちなみに、メニスカスとは、液体が固体の表面(この場合は、ノズル開口31の内面)に接する場合に、両者の分子間に働く付着力と液体分子間の凝集力の大小関係によって生じる湾曲した液体の表面のことであり、この場合はノズル開口31の内奥側に凹んだ液面形状となる。
液体がインクの場合、ノズル開口31の直径が20〜30μmであれば、インクの表面張力を考慮すると、ノズル開口31内の液体の表面(気液界面)に形成されるメニスカスの耐圧を毛管力高さに換算した場合、計算上500mm程度となる。但し、ノズル開口31からインクを安定的に噴射することを考慮すると、供給されるインクの圧力水頭の位置は、ノズル開口31の位置より鉛直方向において+100mm(100mm高い)〜−300mm(300mm低い)の範囲に設定されていることが望ましく、−50mm〜200mmの範囲に設定されていることがより望ましい。
図1に示すように、筐体25の一側壁(図1では右側壁)において、その外面の上部にはフック部32が設けられるとともに、その一側壁の下部には貫通孔33が形成されている。そして、筐体25外のフック部32には液体供給ユニット13が静止した状態で保持されるとともに、筐体25の一側壁を貫通する貫通孔33には液体の供給流路として機能する液体供給チューブ34が挿通されている。この液体供給チューブ34は、可撓性を有する管状部材であって、その上流端となる一端が筐体25の外部で液体供給ユニット13に接続される一方、その下流端となる他端が筐体25の内部で液体貯留部29に接続されている。すなわち、液体供給チューブ34は、その下流端側(他端側)が筐体25内でキャリッジ28の移動に伴い湾曲するなど可動した場合でも、その上流端側(一端側)は筐体25の外部において液体供給ユニット13と共に静止した状態を維持する。
図1に示すように、液体供給ユニット13は、インクパック14と液体噴射ヘッド30との間に位置し、インクパック14から導出される液体を液体噴射ヘッド30側に供給する機能を有するものであって、液体導入部35と圧力調整弁部36とを備えている。液体導入部35は、インクパック14から導出された液体を液体供給ユニット13に導入する機能を有し、圧力調整弁部36は、液体導入部35を介して導入した液体の圧力(以下、「液圧」ともいう。)を調整して液体噴射ヘッド30に向けて排出する機能を有する。
図2に示すように、液体供給ユニット13における液体導入部35は、可撓性を有する管状部材(チューブ)である液体導入チューブ37と、そのチューブ37の上流端に取り付けられた液体供給針38と、そのチューブ37の下流端に取り付けられた中継部材39と、を主体として構成されている。液体供給針38には、その軸心に沿って延びるように流路38aが形成されるとともに、中継部材39にも、その軸心に沿って延びるように流路39aが形成され、これらの流路38a,39aは液体導入チューブ37内に形成される流路37aと繋がって一連の液体流路を構成する。
また、図2に示すように、インクパック14における液体供給口形成部材22には、パック本体20から液体を導出させる液体導出路40が形成され、この液体導出路40の下流端開口で構成される液体供給口40aに対して、液体導出部材として機能する液体供給針38の先端が挿入されている。そして、このように液体供給針38の先端が液体供給口40aに挿入されることにより、インクパック14のパック本体20から導出された液体は、液体供給針38内の流路38a、液体導入チューブ37内の流路37a、中継部材39内の流路39aを介して、下流側の圧力調整弁部36に導入される。
すなわち、本実施形態では、液体導入部35が有する液体供給針38の先端をインクパック14が有する液体供給口40aに挿入するだけで、インクパック14から圧力調整弁部36へ容易に液体を導入させることが可能となる。また、液体導入部35の液体導入チューブ37は可撓性を有するチューブであるため、インクパック14の液体供給口40aがインクパック14の大きさや形状の関係でどのような位置にあっても、流路形状を変形させることで対応可能である。なお、中継部材39において、液体導入チューブ37とは反対側となる箇所には、中継部材39の流路39aの下流側開口を取り囲む環状のシール部材41が取り付けられている。
図3に示すように、圧力調整弁部36は、インクパック14側から液体を導入させて液体噴射ヘッド30側に排出する弁部本体45と、この弁部本体45を保持した状態で筐体25のフック部32に掛け止められる保持部46とを備えている。保持部46は、弁部本体45を組み付け可能なケース体の形状をなし、その一部(図3では上部)から突出させた突片部47には挿通孔48が貫通形成されている。そして、この挿通孔48にフック部32を挿通させることにより、保持部46は、突片部47よりも下方に組み付けた弁部本体45を、鉛直方向において液体噴射ヘッド30のノズル開口31に対して水頭差Lを有する所定の高さ位置Pに保持する。なお、この場合におけるLの値は、ノズル開口31において良好なメニスカスが形成され得る値に設定されている。
弁部本体45は、底板部45aと周壁部45bとを有する有底箱状をなすとともに、その内部が仕切り壁49によって容積が相対的に小さい液体導入室50と容積が相対的に大きい圧力室51に仕切られている。液体導入室50における底板部45aとは反対側になる開口は蓋部材52により閉塞されている。この蓋部材52には液体導入室50を外部と連通させる液体導入口53が形成され、その液体導入口53における液体導入室50に臨む側とは反対側の開口を取り囲むように、蓋部材52には液体導入部35における環状のシール部材41が接合されている。
一方、弁部本体45の圧力室51における底板部45aとは反対側になる開口は可撓性を有する可撓部の一例であるフィルム部材54で閉塞されている。このフィルム部材54は、合成樹脂やゴムなどの可撓性材料で構成された薄膜であり、圧力室51の一部(この場合は圧力室51の底板部45aと対向する壁面)を構成する。そして、フィルム部材54は、圧力室51内への液体の導入及び圧力室51内からの液体の排出に伴い、圧力室51の容積を増減させるように撓み変形する。また、このように撓み変形するフィルム部材54の高さ(圧力調整弁部36が図3の姿勢の場合、鉛直方向におけるフィルム部材54の中央部の高さ)位置Pは、鉛直方向における液体噴射ヘッド30のノズル開口31の高さ位置に対して、そのノズル開口31に液体がメニスカスを形成可能とされる範囲に保持される。
フィルム部材54における圧力室51に臨む側の面(すなわち、内面)には有底筒状をなす受圧部材55が配置されている。すなわち、受圧部材55は、底板部55aと周壁部55bとを有し、底板部55aの外面がフィルム部材54の内面に当接可能に配置されている。そして、受圧部材55における底板部55aの内面と弁部本体45における底板部45aの内面との間には、受圧部材55を介してフィルム部材54を圧力室51の容積が増大する方向へ付勢する付勢部材の一例としてのコイルばね56が介装されている。そして、このコイルばね56に付勢されることによって、底板部55aの外面がフィルム部材54の内面に当接した状態となる。なお、この場合におけるコイルばね56の付勢力は、ノズル開口31に均一なメニスカスを形成して液体の噴射動作を安定させるために、ノズル開口31に対して液体の供給方向で背圧を形成する圧力室51内の圧力が微弱な負圧となるように調整されている。
また、図3に示すように、弁部本体45の周壁部45bにおいて、仕切り壁49と圧力室51を挟んで対向する壁部分には、円柱部57が弁部本体45の外方へ向けて突設されるとともに、圧力室51を外部と連通させる液体排出口58が円柱部57の軸線に沿って延びるように形成されている。そして、この液体排出口58が貫通形成された円柱部57に対して液体供給チューブ34の上流端となる一端が接続されている。
また、弁部本体45の仕切り壁49には液体導入室50と圧力室51とを連通させる連通口59が貫通形成されている。また、液体導入室50の内面において仕切り壁49の連通口59と対向する位置には回動軸部60が設けられ、この回動軸部60にはレバー部材61の基端が固定されている。すなわち、レバー部材61は、回動軸部60を揺動中心にして揺動自在であって、その先端側が仕切り壁49の連通口59に挿通されて圧力室51の内部まで至る長さに形成されている。具体的には、図3に示すように、レバー部材61は、受圧部材55の周壁部55bとコイルばね56の伸縮方向で対向する位置に先端部が位置する長さに形成されている。
このレバー部材61における液体導入室50内に位置する部分で液体導入口53と対向する側にはゴムなどの弾性部材で構成される弁体62が取り付けられている。その一方、液体導入室50内において、レバー部材61における弁体62が取り付けられた部分とは反対側の部分と弁部本体45の底板部45aとの間には、コイル形状のシールばね63が介装されている。そして、このシールばね63によりレバー部材61は弁体62を蓋部材52に密着する側、すなわち、液体導入口53を閉じる閉弁方向へ付勢されている。
そこで次に、以上のように構成された液体供給ユニット13及び同ユニットを備えた液体噴射装置11の作用について図面を参照しながら説明する。
なお、前提として、液体供給ユニット13における圧力調整弁部36の圧力室51内は、インクパック14側から液体導入部35、液体導入口53、液体導入室50及び連通口59を介して導入された液体で満たされた状態にあるものとする。そして、その場合において、受圧部材55は、図3に示す状態にあるものとする。すなわち、圧力室51内の液体は微弱な負圧状態にあり、その負圧とコイルばね56の付勢力との合力が大気圧と釣り合ってフィルム部材54を弁部本体45の底板部45aから離れる方向へ付勢しているため、受圧部材55はレバー部材61の先端部から離れた状態にあるものとする。そして、レバー部材61はシールばね63により弁体62が蓋部材52に密着して液体導入口53を閉弁する状態に付勢されているものとする。
したがって、圧力調整弁部36における弁体62が液体導入口53を閉弁することで、インクパック14側から液体噴射ヘッド30側への液体の流れを止めるため、例えばインクパック14が大容量のパック本体20で構成される場合などインクパック14に収容される液体の圧力水頭の位置が鉛直方向においてノズル開口31より高く、その水頭差がノズル開口31内に形成されるメニスカスの耐圧より大きい場合でも、ノズル開口31から液体が漏れ出すようなことが抑制される。また、密閉タイプの可撓性容器のインクパック14の場合は、液体残量がニヤエンド残量を過ぎるとインクパック14内の容積が拡大する方向に変形しようとするフィルムの反力が作用することによりインクパック14内の負圧が高くなり、ノズル開口31内に形成されるメニスカスにそのメニスカス耐圧より大きな負圧が作用する虞があるが、この場合も弁体62が液体導入口53を閉弁しているので、負圧による液体の引き戻しが抑制される。
また、圧力調整弁部36における弁体62が液体導入口53を閉弁することで、インクパック14側から液体噴射ヘッド30側への液体の流れを止めため、例えば圧力調整弁部36の円柱部57と液体供給チューブ34が接続されていない場合であっても、インクパック14に収容される液体の圧力によって、圧力調整弁部36の液体排出口58から液体が漏れ出したり、空気を引き込んだりすることが抑制される。
さて、このような前提の下、図1に示すように、液体噴射ヘッド30のノズル開口31から支持部材27上の用紙26に向けて液体が噴射されると、その噴射により消費された液量分の液体が圧力室51内から液体排出口58を介して排出され、液体供給チューブ34及び液体貯留部29を経由して液体噴射ヘッド30に供給される。すると、この液体の排出に起因して、圧力室51内の液圧が微弱な負圧状態よりも更に大きな負圧状態となるまで低下する。
すると、そのように大きな負圧状態になった圧力室51の液圧と大気圧との差圧により圧力室51の一壁面を構成しているフィルム部材54が、圧力室51の容積を減少させる方向に撓もうとする。そして、その撓もうとする力がコイルばね56の付勢力よりも大きくなると、フィルム部材54は圧力室51の内側へ撓み変形する。その結果、このフィルム部材54と共に受圧部材55もコイルばね56を収縮させつつ圧力室51の内側へ変位する。
すると、図4(a)に示すように、圧力室51内において受圧部材55の周壁部55bがレバー部材61の先端部に接触する。そして、その状態から更に液体の排出が続いて、圧力室51内の液圧が更に低下すると、図4(b)に示すように、フィルム部材54が更に圧力室51の内側へ撓み変形し、受圧部材55も更にコイルばね56を収縮させつつ圧力室51の内側へと変位する。その結果、そのように大きく変位した受圧部材55に押圧されてレバー部材61が回動軸部60を支点として揺動する。すなわち、レバー部材61は弁体62を蓋部材52から離れる側、すなわち、弁体62が液体導入口53を開放する開弁方向へ揺動する。
すると、開放された液体導入口53を介してインクパック14側から液体が液体導入室50に導入され、更に液体導入室50から連通口59を介して圧力室51に導入される。
そして、この圧力室51内への液体の導入に起因して、フィルム部材54が圧力室51の容積を増大させる方向に撓み変形する。その結果、コイルばね56の付勢力で受圧部材55がレバー部材61から離れる方向へ変位するようになり、レバー部材61は再びシールばね63の付勢力で弁体62を閉弁させる方向に揺動する。そして、圧力調整弁部36は、図4(a)に示す状態に戻る。
このようにして、液体噴射ヘッド30からの液体の噴射により圧力室51内の液体が消費されると、圧力調整弁部36は、再び図4(a)の状態と図(b)の状態を繰り返す。その結果、圧力室51内の液圧は、レバー部材61に取り付けられた弁体62が開弁するときの大気圧より低い所定の圧力に維持される。
所定の圧力は、コイルばね56の付勢力、フィルム部材54を変形させるために必要な力、弁体62のシール部を閉弁状態まで変形させるために必要な力、シールばね63の付勢力、レバー部材61の回動軸部60と弁体62との距離、回動軸部60とレバー部材61の受圧部材55と接触する先端部との距離を適宜設定することにより変更可能である。
例えば、圧力調整弁部36が図3の姿勢の場合、所定の圧力を圧力水頭に換算した値が、鉛直方向において位置Pより100mm低い位置に相当する場合、位置Pがノズル開口31の位置より鉛直方向において50mm高い位置(L=50mm)であっても、供給されるインクの圧力は、圧力水頭に換算した値は、ノズル開口31の位置より鉛直方向において50mm低い位置に相当する。
この点で、本実施形態では、レバー部材61に取り付けられた弁体62により、可撓部としてのフィルム部材54の変形に応動して、インクパック14側から液体が液体導入口53を介して圧力室51側に導入されることを許容する開閉弁が構成される。
上記第1実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)インクパック(液体供給源)14と液体噴射ヘッド30との間に液体の圧力調整機能を有する圧力調整弁部36を設けた。そのため、インクパック14を液体噴射ヘッド30におけるノズル開口31の位置との高低差を気にすることなく配置した場合でも、ノズル開口31から液体が漏れ出したり、液体噴射ヘッド30に正常に液体が供給されなかったりすることを、圧力調整弁部36の働きにより抑制することができる。そのため、インクパック14の容量、形態に制限されることなく、インクパック14から液体噴射ヘッド30に安定して液体を供給することができる。
(2)圧力調整弁部36は液体噴射ヘッド30から噴射される液体の量に応じて液体噴射ヘッド30側へ液体を逐次供給するため、ノズル開口31の背圧を形成する圧力室51内の圧力状態を負圧に保つことができ、ノズル開口31において液体のメニスカスが崩壊することを抑制できる。したがって、ノズル開口31において液体が形成するメニスカスを安定させることができ、液体噴射ヘッド30における噴射特性の品質を一定に保つことができる。
(3)インクパック(液体供給源)14から圧力調整弁部36への液体の導入がインクパック14の液体供給口40aに液体導入部35の液体供給針(液体導出部材)38を挿入するだけで容易にできる。
(4)インクパック(液体供給源)14から圧力調整弁部36に液体を導入する流路として機能する液体導入部35は可撓性を有する液体導入チューブ37を主体としているため、インクパック14の液体供給口40aに対して自由に流路形状を変形させて接続することができる。したがって、インクパック14の形態や位置を自由に設定できる。
(5)可撓性を有するフィルム部材54で一部の壁面が構成された圧力室51への液体の導入及びその圧力室51からの液体の排出を行う圧力調整弁部36は、液体噴射ヘッド30のノズル開口31に対する位置関係が変動しない所定の高さ位置に保持される。そのため、圧力調整弁部36の位置が不安定に変動することもないので、圧力調整弁部36側から液体噴射ヘッド30に液体を安定的に供給でき、ノズル開口31において液体が安定してメニスカスを形成できる。
(6)液体導入部35の下流端はシール部材41を介して圧力調整弁部36の液体導入口53と接続されている。そのため、インクパック14から導出された液体が圧力調整弁部36に供給される際に、液体の漏れ出しを抑制し、且つ外部から気泡や異物の混入を抑制できる。
(第2実施形態)
次に図5を用いて、第2実施形態について説明する。なお、本実施形態は、第1実施形態との対比において、液体供給源が密閉タイプの可撓性容器ではなく、大気連通路が形成された定形性を有する容器で構成された点で相違し、他の点ではほぼ同一の構成である。そのため、以下では第1実施形態との相違点について主に説明することにし、同一の構成については重複説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態では、フロアF上で液体噴射装置11の側方に設置された所定高さの支持台70が支持する所定形状の液体タンク71を液体供給源として、この液体タンク71の内部に形成された一定容積の液体収容部71aに収容されている液体が液体供給ユニット13を介して液体噴射ヘッド30に供給される。液体タンク71の一部(図5ではタンクの上壁)には、液体収容部71aに液体を継ぎ足すときに使用する液体の注入口72が形成されている。この注入口72はキャップ80で閉栓可能であり、液体の注入時にはキャップ80が注入口72から取り外される。
また、図示はしないが、液体タンク71の壁部のうちで支持台70上に液体タンク71が支持されたときに鉛直方向において上方に位置する壁部(上壁部)には、液体収容部71a内を大気と連通させる大気連通路が形成されている。そのため、液体収容部71a内に収容されている液体の液面は大気と接触していることになる。なお、一例として、大気連通路は、例えば空気などの気体の通過は許容する一方でインクなどの液体の通過を制限するほどに通路断面積が微細に形成された蛇行経路で構成される。又は、液体タンク71の上壁部などに孔を貫通形成し、その孔を気体の通過は許容する一方で液体の通過は制限する気体透過膜等から構成されるフィルター部材で塞ぐようにしてもよい。
また、液体タンク71の壁部のうちで支持台70上に液体タンク71が支持されたときに鉛直方向において下方に位置する壁部(下壁部)の外面には、液体供給ユニット13の圧力調整弁部36を係止して静止状態に保持可能な係止部81が設けられている。この場合も、フィルム部材54の高さ(圧力調整弁部36が図5の姿勢の場合、フィルム部材54中央部の外面の高さ)位置Pは、鉛直方向における液体噴射ヘッド30のノズル開口31の高さ位置に対して、そのノズル開口31に液体がメニスカスを形成可能とされる位置となっている。また、同じく液体タンク71の下壁部において、係止部81により保持された状態にある圧力調整弁部36の液体導入口(図示略)と鉛直方向で対向する位置には、液体タンク71の液体収容部71aから液体を導出させるための液体供給口40aが形成されている。そして、この液体供給口40aと圧力調整弁部36の液体導入口とがシール部材41で周囲をシールされた状態で液体の供給及び導入が可能に接続されている。
本実施形態によれば、第1実施形態の上記(2)、(5)の効果に加えてさらに以下のような効果を得ることができる。
(7)液体タンク(液体供給源)71と液体噴射ヘッド30との間に液体の圧力調整機能を有する圧力調整弁部36を設けた。そのため、液体収容部71a内に収容されている液体の大気と接触する液面と液体噴射ヘッド30におけるノズル開口31の位置との高低差を気にすることなく液体タンク71を配置した場合でも、ノズル開口31から液体が漏れ出したりすることを、圧力調整弁部36の働きにより抑制することができる。そのため、液体タンク71の容量、形態に制限されることなく、液体タンク71から液体噴射ヘッド30に安定して液体を供給することができる。
(8)液体タンク71には注入口72が設けられているので、液体の残量が少なくなった場合には、液体を継ぎ足すことができる。
(第3実施形態)
次に図6を用いて、第3実施形態について説明する。なお、本実施形態は、第2実施形態との対比において、圧力調整弁部36が液体タンク71の下部にではなく、フロアF上に配置されている点で相違し、他の点ではほぼ同一の構成である。そのため、以下では第2実施形態との相違点について主に説明することにし、同一の構成については重複説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態では、フロアF上で液体タンク71が支持された支持台70と液体噴射装置11の筐体25との間となる位置に複数の柱状をなす支持部73を設け、それらの支持部73により液体供給ユニット13の圧力調整弁部36をフロアF上から上方に離間した位置で静止状態に保持している。この場合も、フィルム部材54の高さ(圧力調整弁部36が図6の姿勢の場合、フィルム部材54中央部の外面の高さ)位置Pは、鉛直方向における液体噴射ヘッド30のノズル開口31の高さ位置に対して、そのノズル開口31に液体がメニスカスを形成可能とされる位置となっている。そして、その圧力調整弁部36の液体導入口(図示略)と液体タンク71の液体供給口40aとの間を可撓性のチューブなどからなる液体導入部35で接続している。
本実施形態によれば、第1実施形態の上記(2)、(5)の効果および第2実施形態の上記(7)、(8)の効果と同様の効果が得られる。
(第4実施形態)
次に図7を用いて、第4実施形態について説明する。なお、本実施形態は、第2実施形態との対比において、液体供給源が注入口72を有する据置式の液体タンク71ではなく着脱により新旧交換可能なカートリッジタイプの液体収容体75で構成されている点で相違し、他の点ではほぼ同一の構成である。そのため、以下では第2実施形態との相違点について主に説明することにし、同一の構成については重複説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態では、支持台70上に液体収容体装着部74が設けられ、この液体収容体装着部74に対して液体収容体75が上方から着脱自在とされている。液体収容体75の下部には液体供給口40aが形成されている。また、液体収容体装着部74の底壁の下面側には係止部74aが設けられ、この係止部74aに係止されることにより液体供給ユニット13の圧力調整弁部36は静止状態に保持されている。
また、同じく液体収容体装着部74の底壁において、係止部74aにより保持された状態にある圧力調整弁部36の液体導入口(図示略)と鉛直方向で対向する位置には、液体供給針38が、その先端を液体収容体装着部74内で上方を向くように設けられている。そして、この液体供給針38の下端と圧力調整弁部36の液体導入口とがシール部材41で周囲をシールされた状態にて接続されている。そのため、図7に実線と二点鎖線で示すように、液体収容体75を上方から液体収容体装着部74に装着すると、液体収容体75の液体供給口40aに液体供給針38が挿入され、液体収容体75から圧力調整弁部36側へ液体が導出される。
本実施形態によれば、第1実施形態の上記(2)、(3)、(5)の効果および第2実施形態の上記(7)の効果に加えてさらに以下のような効果を得ることができる。
(9)液体収容体75の液体残量がなくなった場合には、新しい液体収容体75と着脱交換することができ、安定した液体の供給を継続できる。
(第5実施形態)
次に図8を用いて、第5実施形態について説明する。なお、本実施形態は、第1実施形態との対比において、装置本体12の筐体25に設けられた液体収容体装着部74の内部に圧力調整弁部36等からなる液体供給ユニット13を取り付けた点で相違し、他の点ではほぼ同一の構成である。そのため、以下では第1実施形態との相違点について主に説明することにし、同一の構成については重複説明を省略する。
図8に示すように、液体噴射装置11における液体収容体装着部74の内奥部の区画壁77には液体供給針38が設けられている。そして、その液体供給針38に対して圧力調整弁部36は液体排出口(図示略)を挿入させた状態で保持されている。そのため、液体噴射装置11の外部に設けられた液体供給源から液体導入部35を介して導入させた液体を圧力調整弁部36は液体供給針38から液体供給チューブ34及び液体貯留部29を介して液体噴射ヘッド30へ供給する。
本実施形態によれば、第1実施形態の上記(1)〜(6)の効果に加えてさらに以下のような効果を得ることができる。
(10)筐体25の一部に液体収容体装着部74を有する既存の液体噴射装置11における液体収容体装着部74を利用して液体供給ユニット13を安定的に保持することができる。
(第6実施形態)
次に図9を用いて、第6実施形態について説明する。なお、本実施形態は、第5実施形態との対比において、液体導入部35と圧力調整弁部36を有する液体供給ユニット13が液体収容体75と一体に形成された構成である点で相違し、他の点ではほぼ同一の構成である。そのため、以下では第5実施形態との相違点について主に説明することにし、同一の構成については重複説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態における液体収容体75は、液体収容部75aとユニット収容部75bの2室に内部が区画され、液体収容部75aにはキャップ80で閉栓可能な注入口72が設けられている。一方、ユニット収容部75bにおいて液体収容部75aとは反対側の壁部には内外を連通する筒部79が設けられ、その筒部79の内端に対して液体供給ユニット13の圧力調整弁部36が液体排出口(図示略)を連通させる状態にて支持されている。また、液体供給ユニット13の液体導入部35は液体収容部75aに対して液体を導入可能に接続されている。そして、図9に実線と二点鎖線で示すように、液体収容体装着部74に液体収容体75を側方から装着すると、筒部79の外端に対して液体供給針38の先端が挿入される。その結果、液体収容部75aから液体供給ユニット13、液体供給針38、液体供給チューブ34及び液体貯留部29を介して液体噴射ヘッド30へ液体が供給する。
本実施形態によれば、第1実施形態の上記(1)〜(6)の効果が得られる。
なお、上述した各実施形態は以下のように変更してもよい。
・第1実施形態において、液体導入部35の主たる構成で液体導入チューブ37を設けなくともよい。例えば、液体導入口53と液体供給口40aとを液体供給針38やシール部材41を介して直接に接続してもよい。
・第1、第3、第5、第6の各実施形態において、液体導入部35の主たる構成である液体導入チューブ37は可撓性を有しない構成でもよい。例えば、硬質の定形性を有するパイプ等でもよい。
・第1〜6実施形態において、圧力調整弁部36の開閉弁は圧力室51内の圧力と大気圧との差によって開閉動作する減圧弁に限らない。例えば圧力室51内と液体導入室50内との圧力の差によって開閉動作する差圧弁であってもよい。
・第1〜6実施形態において、液体導入室50は必ずしも設ける必要はない。例えば、仕切り壁49及び連通口59を設けず、弁部本体45には圧力室51だけが底板部45aと周壁部45bとフィルム部材54で区画形成される構成であってもよい。
・第1〜6実施形態において、液体貯留部29は必ずしも設ける必要はない。例えば、圧力調整弁部36と液体噴射ヘッド30とが直接に液体供給チューブ34を介して接続されていてもよい。
・第1〜6実施形態において、圧力調整弁部36のフィルム部材54の外側に、圧力室51の容積が縮小する方向にフィルム部材54を付勢するコイルばね等の付勢部材を更に設け、このコイルばねの付勢力を変更することにより、弁体62が開弁するときの所定圧力を変更可能としてもよい。このようにすることにより、圧力調整弁部36を取り付ける位置の自由度が高まる。
・第1〜6実施形態において、圧力調整弁部36に別体の保持部46は設けなくともよい。例えば、圧力調整弁部36を装置本体12の筐体25の外面に対して直接にテープ等で固定する構成でもよい。この場合、圧力調整弁部36のテープで固定される部分が保持部に相当する。
・第1〜6実施形態において、液体供給チューブ34が装置本体12に対して着脱可能な場合には、液体供給チューブ34を液体供給ユニットに含む態様としてもよい。
・第1〜6実施形態において、液体貯留部29および液体供給チューブ34が装置本体12に対して着脱可能な場合には、液体貯留部29および液体供給チューブ34を液体供給ユニットに含む態様としてもよい。
・第1〜6実施形態において、受圧部材55は有底筒状でなくともよい。例えば厚みのある円盤状でもよい。
・第1〜6実施形態において、液体噴射装置11は用紙26に対して液体噴射ヘッド30が走査しないラインヘッド方式でもよい。この場合、液体供給チューブ34をステンレスパイプ等の可撓性を有さない材料で構成してもよい。
・第1〜6実施形態において、液体噴射装置は、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置であってもよい。なお、液体噴射装置から微小量の液滴となって吐出される液体の状態としては、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体は、液体噴射装置から噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体を含むものとする。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなども含むものとする。液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造等に用いられる電極材や色材等の材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置がある。また、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置であってもよい。また、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
11…液体噴射装置、12…装置本体(液体噴射部)、13…液体供給ユニット、14…インクパック(液体供給源)、30…液体噴射ヘッド、31…ノズル開口、35…液体導入部、36…圧力調整弁部、38…液体供給針(液体導出部材)、40a…液体供給口、51…圧力室、53…液体導入口、54…フィルム部材(可撓部)、58…液体排出口、56…コイルばね(付勢部材)、62…弁体(開閉弁)、72…液体注入口(注入口)。

Claims (8)

  1. 液体を噴射する液体噴射ヘッドを有する液体噴射部が備える該液体噴射ヘッドに該液体を供給可能に接続される供給流路の上流側と接続可能な液体排出口と、
    前記液体を収容する液体供給源から供給される該液体を導入する液体導入口と、
    前記液体排出口と連通する一方で前記液体導入口とも連通し、外壁の一部を撓み変形可能な薄膜部材で構成された圧力室と、
    前記圧力室の容積が減少する方向への前記薄膜部材の変形に応動し、前記液体導入口を介して前記液体が前記圧力室に導入されることを許容する開閉弁部と、
    を有する圧力調整弁部と、
    前記圧力調整弁部を、前記液体排出口が前記液体導入口より下方に位置し、かつ前記薄膜部材の変形による該薄膜部材の中央部の変位方向が鉛直方向に沿うように保持する保持部と、
    を備えることを特徴とする液体供給ユニット。
  2. 液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    液体供給源が収容する前記液体を前記液体噴射ヘッドに供給可能に該液体噴射ヘッドと接続される液体貯留部と、
    前記液体供給源が収容する前記液体を前記液体貯留部に供給可能に該液体貯留部と接続される供給流路と、
    前記供給流路と接続される圧力調整弁部と、
    を備え、
    前記圧力調整弁部は、
    前記液体供給源が収容する前記液体が導入される液体導入口と、
    前記供給流路と接続される液体排出口が設けられ、外壁の一部を撓み変形可能な薄膜部材で構成された圧力室と、
    前記圧力室の容積が減少する方向への前記薄膜部材の変形に応動し、前記液体導入口を介して前記液体が前記圧力室に導入されることを許容する開閉弁部と、
    を有し、
    前記供給流路は、前記液体噴射ヘッドおよび前記液体貯留の移動に追従して移動する下流側供給流路部と、該液体噴射ヘッドおよび該液体貯留が移動した場合も静止した状態を維持する上流側供給流路部と、を有し、
    前記圧力調整弁部は、前記供給流路の前記上流側供給流路部と接続されており、前記液体排出口が前記液体導入口より下方に位置し、かつ前記薄膜部材の変形による該薄膜部材の中央部の変位方向が鉛直方向に沿うように配置されていることを特徴とする液体噴射装置。
  3. 前記圧力調整弁部は、前記薄膜部材の変形に応動し、鉛直方向に沿う方向に移動する受圧部材を有することを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記圧力調整弁部は、前記圧力室内に、前記受圧部材に接触し、かつ該受圧部材の移動方向に伸縮するように配置されたコイルばねを有することを特徴とする請求項に記載の液体噴射装置。
  5. 前記圧力調整弁部は、前記液体導入口が設けられ、前記圧力室と仕切り壁で仕切られた導入室を有し、
    前記開閉弁部は、
    前記導入室側から前記仕切り壁に形成された連通口を通って前記圧力室側に延び、前記薄膜部材の変形に応動する応動部材と、
    前記導入室に配置され、前記応動部材に固定される弁体と、
    を有することを特徴とする請求項2〜請求項のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 前記開閉弁部が、前記液体導入口を介して前記液体が前記圧力室に導入されることを止める閉弁状態において、
    前記弁体が密着する前記液体導入室の内面は、前記液体排出口より上方に位置することを特徴とする請求項5に記載の液体噴射装置。
  7. 前記弁体は、鉛直方向に沿う方向に移動することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の液体噴射装置。
  8. 前記液体供給源が前記液体貯留部より上方に位置するように該液体供給源を保持する液体供給源保持部を備えることを特徴とする請求項2〜請求項7のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
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