JP6488634B2 - 液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体噴射装置に関する。
従来から、ノズルからターゲットに対して液体を噴射する液体噴射装置の一つとして、インクジェット式記録装置が知られている。このインクジェット式記録装置は、インクを噴射する記録ヘッドを備え、記録ヘッドと記録媒体とを相対移動させながら、記録ヘッドに形成されたノズルからインクを噴射し、記録媒体に対して印刷を行うようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、記録ヘッドによる記録を中断することなくインクタンクの交換を可能とするべく、インクタンクと記録ヘッドとの間のインク供給路に、それぞれインクを貯溜可能な大きさの異なる2つのサブタンクを有するインクジェットプリンターが記載されている。2つのサブタンクは、それぞれ大きさが異なると共に、小さいサブタンクの方が上流側に配置されている。
小さいサブタンクは、大きいサブタンクと繋がっているため、上流側の小さいサブタンクが満タンである場合には、下流側の大きいサブタンクも満タンであることが分かる。また、上流側の小さいサブタンクが満タンでない場合には、インクタンクがインク切れであると判断できる。このため、小さいサブタンクに変位センサを設け、ニアインクエンド検出を行ってインクタンクの交換を指示し、インクタンクを交換する間、下流側の大きいサブタンクのインクを使い印刷を継続するようにしている。
特開2005−96152号公報
ところで、サブタンクが満タンであるか否かは、サブタンクに設けられた負圧の大きさに応じて凹状の変形する可撓性部材の変位を検出する必要がある。しかしながら、可撓性部材の変位は、その材質の変形特性に大きく影響を受けるため、変位のバラツキが大きくなってしまい、従来技術の構成では、例えば小さいサブタンクよりも大きなサブタンクの変位の方が先に検出されてしまう場合がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、サブタンクの変位のバラツキを抑制し、液体切れによるジョブの中断を防止できる液体噴射装置を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するために、本発明は、液体を収容する液体収容体から供給される液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体収容体と前記液体噴射ヘッドとの間を接続する液体供給路と、前記液体供給路において液体を貯溜し、可撓性部材の変位により液体を貯溜する空間容積が変化する複数のサブタンクと、前記複数のサブタンクの前記可撓性部材に対し、それぞれ異なる圧力を付加する圧力付加手段を有する、液体噴射装置を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、圧力付加手段を設け、複数のサブタンクの可撓性部材に対し、それぞれ異なる圧力を付加する。このように、複数のサブタンクの可撓性部材に対し、外部から積極的に圧力を付加することで、可撓性部材の変形特性の影響を小さくし、複数のサブタンクを時間差で変形させることができる。このため、複数のサブタンクの変位のバラツキを抑制し、液体供給路内の圧力状態の経時変化を確実に観察することができ、液体収容体の交換タイミングを把握できる。
また、本発明においては、前記圧力付加手段は、前記複数のサブタンクの前記可撓性部材をそれぞれ付勢する複数の付勢部材を有し、前記複数の付勢部材は、バネ定数、及び、前記可撓性部材を下死点まで変位させるまでのストローク、及び、前記可撓性部材を加圧する加圧面積の少なくとも一つが、それぞれ異なる、という構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、複数の付勢部材によって、複数のサブタンクの可撓性部材に対し、それぞれ異なる圧力を付加する。付勢部材は、バネ定数、及び、可撓性部材を下死点まで変位させるまでのストローク、及び、可撓性部材を加圧する加圧面積の少なくとも一つを異ならせることで、複数のサブタンクの可撓性部材に付加する圧力を簡単に調整することができる。
また、本発明においては、前記圧力付加手段は、前記付勢部材が前記可撓性部材を加圧する加圧面積を調整する板状の受圧部材を有する、という構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、板状の受圧部材を設け、付勢部材が可撓性部材を加圧する加圧面積を調整する。板状の受圧部材を設けることで、可撓性部材に対する付勢部材の加圧面積を一定に保つことができるため、可撓性部材の変形特性の影響を小さくし、複数のサブタンクを時間差で確実に変形させることができる。
また、本発明においては、前記圧力付加手段は、前記複数のサブタンクのうち、最も上流側に位置するサブタンクの前記可撓性部材に対して付加する圧力を最も大きくし、該サブタンクよりも下流側に位置するサブタンクの前記可撓性部材に対して付加する圧力を下流側に向かって小さくする、という構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、複数のサブタンクを上流側から順に時間差で変形させることができるため、液体供給路内の圧力状態の経時変化をより確実に観察することができ、液体収容体の交換タイミングを把握できる。また、この構成によれば、複数のサブタンクのうち、最も下流側に位置するサブタンクが最後に変位するため、インクエンドに近づくにつれ、液体噴射ヘッドから液体を噴射する際の圧力損失を小さくすることができる。
また、本発明においては、前記複数のサブタンクのうち、少なくとも一つには、前記可撓性部材の変位を検出する変位センサが設けられている、という構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、変位センサを複数のサブタンクのうち少なくとも一つに設け、可撓性部材の変位を検出することで、液体収容体の交換タイミングの把握が容易になる。また、複数のサブタンクの変形の順番は、圧力付加手段による圧力調整によって把握できるため、変位センサは、複数のサブタンクのうち少なくとも一つに設ければ、液体供給路内の圧力状態の経時変化を観察することができる。
また、本発明においては、前記変位センサは、前記複数のサブタンクのうち、少なくとも最も上流側に位置するサブタンクに設けられている、という構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、変位センサを複数のサブタンクのうち最も上流側のサブタンクに設け、液体収容体に最も近く液体の残量に対する応答性が最も高い可撓性部材の変位を検出する。これにより、液体収容体の液体の残量を精度よく検出でき、また、検出後、圧力損失が小さい下流側のサブタンクに貯溜されている液体によって、現在行われているジョブを続行することができる。
また、本発明においては、前記複数のサブタンクのそれぞれは、液体を導入する導入口が下部に設けられ、液体を導出する導出口が上部に設けられており、前記導入口と前記導出口は、水平方向において同一の向きで開口している、という構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、サブタンクの導入口を下部に、サブタンクの導出口を上部に設け、それぞれを同一の水平方向に開口させることで、導入口からサブタンク内に導入された液体が、サブタンクの下部から内壁に沿って流れ、上部を経由し導出口から排出される。このため、サブタンクの下部に沈降した液体の沈降成分を撹拌できると共に、サブタンクの上部に溜まった気泡の排出性を向上させることができる。
また、本発明においては、前記複数のサブタンクは、上流側のものから順に重力方向の下部から上部へと配置されている、という構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、複数のサブタンクを重力方向に並べ、上流側が下部に、下流側が上部になるように配置する。これにより、気泡が浮力によって下流側のサブタンクを容易に通過でき、液体噴射ヘッドから排出され易くなるため、気泡の排出性を向上させることができる。
また、本発明においては、前記複数のサブタンクよりも上流側の前記液体供給路には、下流側に向かう液体の流れのみを許容する一方向弁が設けられ、前記複数のサブタンクよりも下流側の前記液体供給路には、下流側が所定の負圧になったときに前記液体供給路を開く自己封止弁が設けられている、という構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、複数のサブタンクよりも上流側に一方向弁を設け、液体収容体への液体の逆流を防止し、また、複数のサブタンクよりも下流側に自己封止弁を設け、液体噴射ヘッドからの液体漏れを確実に防止することができる。
また、本発明においては、前記液体収容体を加圧する加圧手段を有する、という構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、加圧手段を設け、液体収容体を加圧することで、液体供給路を介して液体噴射ヘッドに供給される液体の供給圧力を高めることができ、液体噴射ヘッドからの高速印字が可能となる。
また、本発明においては、前記圧力付加手段が付加する圧力のうち、最も小さい圧力は、前記液体噴射ヘッドが液体を噴射するために必要な供給圧力よりも大きい、という構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、液体収容体の液体の残量が少なくなっても、サブタンクに付加される圧力によって、液体噴射ヘッドから液体を噴射できるため、サブタンク内の液体がなくなるまで安定した液体供給が可能となる。
本発明の実施形態におけるプリンターを示す平面図である。 本発明の実施形態におけるプリンターのインク供給系を示す模式図である。 本発明の実施形態におけるサブタンクの正面側斜視図である。 本発明の実施形態におけるサブタンクの背面側斜視図である。 図3における矢視A−A断面図である。 本発明の実施形態におけるサブタンクの内部を示す斜視図である。 本発明の実施形態におけるサブタンクの内部を示す拡大斜視図である。 本発明の実施形態におけるプリンターのインクの残量とインク供給路における圧力との関係を経時的に示した図である。 本発明の実施形態におけるプリンターのインクの残量とインク供給路における圧力との関係を経時的に示した図である。
以下、本発明に係る液体噴射装置の各実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。本実施形態では、本発明に係る液体噴射装置として、インクジェット式プリンター(以下、プリンターと称する)を例示する。
図1は、本発明の実施形態におけるプリンターPRTを示す平面図である。
図1に示すプリンターPRTは、紙、プラスチックシートなどのシート状の記録媒体Mを搬送しつつ印刷処理を行う装置である。プリンターPRTは、筐体PBと、記録媒体Mにインクを噴射するインクジェット機構IJと、当該インクジェット機構IJにインクを供給するインク供給機構ISと、記録媒体Mを搬送する搬送機構CVと、インクジェット機構IJの保全動作を行うメンテナンス機構MNと、これら各機構を制御する制御装置CONTとを備えている。
以下、XYZ直交座標系を設定し、当該XYZ直交座標系を適宜参照しつつ各構成要素の位置関係を説明する。本実施形態では、記録媒体Mの搬送方向をX軸方向とし、当該記録媒体Mの搬送面においてX軸方向に直交する方向をY軸方向とし、X軸及びY軸を含む平面に垂直な方向をZ軸方向と表記する。
筐体PBは、Y軸方向を長手とするように形成されている。筐体PBには、上記のインクジェット機構IJ、インク供給機構IS、搬送機構CV、メンテナンス機構MN及び制御装置CONTの各部が取り付けられている。筐体PBには、プラテン13が設けられている。プラテン13は、記録媒体Mを支持する支持部材である。プラテン13は、筐体PBのうちX軸方向の中央部に配置されている。プラテン13は、+Z側に向けられた平坦面13aを有している。当該平坦面13aは、記録媒体Mを支持する支持面として用いられる。
搬送機構CVは、搬送ローラーや当該搬送ローラーを駆動するモーター等(共に不図示)を有している。搬送機構CVは、筐体PBの−X側から当該筐体PBの内部に記録媒体Mを搬送し、当該筐体PBの+X側から当該筐体PBの外部に排出する。搬送機構CVは、筐体PBの内部において、記録媒体Mがプラテン13上を通過するように当該記録媒体Mを搬送する。搬送機構CVは、制御装置CONTによって搬送のタイミングや搬送量などが制御されるようになっている。
インクジェット機構IJは、インク(液体)を噴射するインクジェットヘッドH(液体噴射ヘッド)と、当該インクジェットヘッドHを保持して移動させるヘッド移動機構ACとを有している。インクジェットヘッドHは、プラテン13上に送り出された記録媒体Mに向けてインクを噴射する。インクジェットヘッドHは、インクを噴射するノズルが形成された噴射面Haを有している。噴射面Haは、Z軸方向に向けられており、プラテン13の支持面に対向するように配置されている。
ヘッド移動機構ACは、キャリッジCAを有している。インクジェットヘッドHは、当該キャリッジCAに固定されている。キャリッジCAは、筐体PBの長手方向(Y軸方向)に架設されたガイド軸8に沿って移動自在な構成となっている。インクジェットヘッドH及びキャリッジCAは、プラテン13に対して+Z側に配置されている。
ヘッド移動機構ACは、キャリッジCAの他、パルスモーター9と、当該パルスモーター9によって回転駆動される駆動プーリー10と、筐体PBの長手方向において駆動プーリー10が設けられる側(+Y側)とは逆側(−Y側)に設けられた従動プーリー11と、駆動プーリー10と従動プーリー11との間に掛け渡されたタイミングベルト12とを有している。
キャリッジCAは、タイミングベルト12に接続されている。キャリッジCAは、タイミングベルト12の回転に伴ってY軸方向に移動可能に設けられている。Y軸方向へ移動する際、キャリッジCAは、ガイド軸8によって案内されるようになっている。
メンテナンス機構MNは、インクジェットヘッドHのホームポジションに配置されている。このホームポジションは、記録媒体Mに対して印刷が行われる領域から外れた領域に設定されている。本実施形態では、プラテン13の+Y側にホームポジションが設定されている。ホームポジションは、プリンターPRTの電源がオフである時や、長時間に亘って記録が行われない時などに、インクジェットヘッドHが待機する場所である。
メンテナンス機構MNは、インクジェットヘッドHのノズルを覆うキャップ部材CPや、当該噴射面Haを払拭するワイピング部材WPなどを有している。キャップ部材CPには、吸引ポンプなどの吸引装置SCが接続されている。吸引装置SCにより、キャップ部材CPは、インクジェットヘッドHからインクを吸引できるようになっている。
インク供給機構ISは、インクジェットヘッドHにインクを供給する。インク供給機構ISは、複数のインクカートリッジCTR(液体収容体)を有している。本実施形態のプリンターPRTは、インクカートリッジCTRがインクジェットヘッドHとは異なりキャリッジCAに搭載されない構成(オフキャリッジ型)を採用している。
図2は、本発明の実施形態におけるプリンターPRTのインク供給系を示す模式図である。
インク供給機構ISは、インクカートリッジCTRとインクジェットヘッドHとの間を接続するインク供給路20(液体供給路)を有する。インク供給路20には、チェックバルブ21(一方向弁)、複数のサブタンク30、自己封止弁22が設けられている。なお、このインク供給路20は、複数のインクカートリッジCTRのそれぞれに設けられている(図1参照)。
チェックバルブ21は、複数のサブタンク30よりも上流側のインク供給路20に設けられている。すなわち、チェックバルブ21は、複数のサブタンク30のうち最も上流側に位置する第1のサブタンク30Aよりも上流側であって、インクカートリッジCTRよりも下流側のインク供給路20に設けられている。チェックバルブ21は、インクカートリッジCTRからインクジェットヘッドHに向かう下流側へのインクの流れのみを許容する弁である。このチェックバルブ21により、インクカートリッジCTRへのインクの逆流を防止することができる。
自己封止弁22は、複数のサブタンク30よりも下流側のインク供給路20に設けられている。すなわち、自己封止弁22は、複数のサブタンク30のうち最も下流側に位置する第2のサブタンク30Bよりも下流側であって、インクジェットヘッドHよりも上流側のインク供給路20に設けられている。自己封止弁22は、インクジェットヘッドHが設けられた下流側が所定の負圧になったときにインク供給路20を開く弁である。この自己封止弁22により、インクの過剰供給が防止され、インクジェットヘッドHからのインク漏れを確実に防止することができる。
自己封止弁22の構成は公知なため、その詳細な説明を省略するが、インク供給路20を開閉する弁体(不図示)と、弁体を閉塞する方向に付勢する付勢部材(不図示)と、大気圧を受け、インク供給路20が負圧になったときに付勢部材の付勢に抗して弁体を押し開く可撓性部材(不図示)と、を有する。すなわち、自己封止弁22は、インク供給路20の圧力と大気圧との差でインク供給路20を開くものである。この自己封止弁22へのインク供給圧力を所定の圧力以上確保することにより、インクジェットヘッドHはインクを正常に噴射することができる。
インクカートリッジCTRは、加圧ポンプ23(加圧手段)と接続されている。加圧ポンプ23は、インクカートリッジCTRのインクパック24を収容する加圧室25を加圧するものである。加圧ポンプ23が駆動すると、加圧室25に空気が送り込まれ、インクパック24を加圧する。インクパック24が加圧されると、インク供給路20のインク供給圧力が高められ、例えばインクジェットヘッドHからの高速印字が可能となる。なお、インク供給路20の圧力は、流路内の圧力損失によって、インクカートリッジCTR側(上流側)が大きく、インクジェットヘッドH側(下流側)が小さくなる。
サブタンク30は、インク供給路20においてインクを貯溜し、可撓性部材32の変位によりインクを貯溜する空間容積が変化するものである。このサブタンク30は、インク供給路20に複数、本実施形態では第1のサブタンク30A、第2のサブタンク30Bの2つが直列に設けられている。サブタンク30は、筐体31に可撓性部材32を貼り合せた構成となっており、内部に形成されるインク室33の空間容積がインクの残量に応じて可変する。可撓性部材32は、例えば、単層若しくは複層の可撓性樹脂フィルム(例えばPET/CPP積層フィルム等)から形成されている。
次に、図3〜図7を参照して、サブタンク30の構成及び配置について詳しく説明する。
図3は、本発明の実施形態におけるサブタンク30の正面側斜視図である。図4は、本発明の実施形態におけるサブタンク30の背面側斜視図である。図5は、図3における矢視A−A断面図である。図6は、本発明の実施形態におけるサブタンク30の内部を示す斜視図である。図7は、本発明の実施形態におけるサブタンク30の内部を示す拡大斜視図である。
図3に示すように、本実施形態の複数のサブタンク30は、ユニット化され、一体的に設けられている。本実施形態では、一つの筐体31に第1のサブタンク30Aと第2のサブタンク30Bのセットが2つが設けられている。すなわち、筐体31には、上述したインク供給路20に設けられた第1のサブタンク30Aと第2のサブタンク30Bだけでなく、別のインク供給路20に設けられた第1のサブタンク30Aと第2のサブタンク30Bも設けられている。このように、複数のサブタンク30をユニット化することは、部品点数やコストの低減に寄与できる。
筐体31は、第1のプレート31aと第2のプレート31bを組み合わせることで形成されている。図5に示すように、第1のプレート31aには、インク室33、インク室33へのインクの導入口36や導出口37が形成されている。一方、第2のプレート31bには、後述する圧力付加手段40や変位センサ50が設けられている。図6に示すように、第2のプレート31b及び可撓性部材32を取り外すと、インク室33が露出する。インク室33は、円形の内壁34を有している。内壁34は、図5に示す断面視で、第2のプレート31b側に開くハの字形状(すり鉢状)となっている。
インク室33には、溝部35が設けられている。溝部35は、図6に示すように、インク室33の中央部の上下方向に形成されている。この溝部35は、第1のプレート31aに対してより深く形成された領域であり、この領域にインクの導入口36と導出口37が形成されている。この溝部35によって、可撓性部材32が下死点まで凹んでも、インクの導入口36と導出口37との間の流路が確保されるため、インク供給路20が閉塞されることはない。
図7に示すように、導入口36は、サブタンク30の下部に設けられている。この導入口36は、円形の内壁34に対して接線方向に開口している。一方、導出口37は、サブタンク30の上部に設けられている。この導出口37は、円形の内壁34に対して接線方向に開口している。また、導入口36と導出口37は、水平方向において同一の向きで開口している。この配置によれば、サブタンク30の下部から内壁34の接線方向に流入したインクが、内壁34に沿って周回し、サブタンク30の上部から導出口37を介して排出される。このため、サブタンク30の下部に沈降したインクの沈降成分を撹拌できると共に、サブタンク30の上部に溜まった気泡の排出性を向上させることができる。
また、図4に示すように、複数のサブタンク30は、上流側のものから順に重力方向の下部から上部へと配置されている。本実施形態では、インク供給路20において、上流側の第1のサブタンク30Aが下部に、下流側の第2のサブタンク30Bが上部になるように配置されている。第1のサブタンク30Aの導出口37と第2のサブタンク30Bの導入口36との間は、略U字状のインク供給路20によって接続されている。すなわち、インク供給路20は、第1のサブタンク30Aの導出口37及び第2のサブタンク30Bの導入口36と、それぞれ水平方向において同一の向きで接続されている。これにより、上流側の第1のサブタンク30Aに溜まった気泡が浮力によって下流側の第2のサブタンク30Bを容易に通過でき、インクジェットヘッドHから排出され易くなるため、気泡の排出性を向上させることができる。
図2に戻り、プリンターPRTは、複数のサブタンク30の可撓性部材32に対し、それぞれ異なる圧力を付加する圧力付加手段40を有する。圧力付加手段40は、複数のサブタンク30の可撓性部材32をそれぞれ付勢する複数の付勢部材41を有する。付勢部材41は、バネ定数、及び、可撓性部材32を下死点まで変位させるまでのストローク、及び、可撓性部材32を加圧する加圧面積の少なくとも一つを異ならせることで、複数のサブタンク30の可撓性部材32に付加する圧力を簡単に調整することができる。
本実施形態の圧力付加手段40は、付勢部材41が可撓性部材32を加圧する加圧面積を調整する板状の受圧部材42を有する。受圧部材42は、比較的柔らかい可撓性部材32に対する加圧面積を一定に保つものである。本実施形態では、第1のサブタンク30Aの可撓性部材32を加圧する受圧部材42と、第2のサブタンク30Bの可撓性部材32を加圧する受圧部材42とが同一形状であり、加圧面積が同一に設定されている。図5に示すように、受圧部材42は、可撓性部材32と接触する板部43と、板部43に接続されたシャフト部44と、を有する。
板部43は、略円板形状を有し、可撓性部材32と接触する正面側が平面に形成されている。板部43の背面側には、付勢部材41の座となる微小な凹凸が形成され、その中央にはシャフト部44が設けられている。シャフト部44は、第2のプレート31bを貫通する貫通穴45に、その長手方向にスライド自在に係合している。付勢部材41は、第2のプレート31bと受圧部材42の板部43との間に配置され、インク室33の空間容積を低減させる方向に可撓性部材32を付勢するようになっている。
図2や図5に示すように、本実施形態の第1のサブタンク30Aと第2のサブタンク30Bは同一形状であるため、付勢部材41の可撓性部材32を下死点まで変位させるまでのストロークは同一である。このため、本実施形態の圧力付加手段40は、第1のサブタンク30Aの可撓性部材32を加圧する付勢部材41Aと、第2のサブタンク30Bの可撓性部材32を加圧する付勢部材41Bとのバネ定数を変えており、同一のストローク、同一の加圧面積で異なる圧力を付加する構成となっている。付勢部材41のバネ定数は、スプリングの素材や巻き数等を変えることで変更することができる。
本実施形態では、例えばインクを39g(グラム)収容可能なサブタンク30に対し、可撓性部材32の下死点までのストロークで、付勢部材41Aが例えば10.7〜9.2N(ニュートン)のバネ力を発揮し、付勢部材41Bが例えば8.3〜7.4N(ニュートン)のバネ力を発揮するように、バネ定数を調整している。すなわち、圧力付加手段40は、最も上流側に位置する第1のサブタンク30Aの可撓性部材32に対して付加する圧力を最も大きくし、第1のサブタンク30Aよりも下流側に位置する第2のサブタンク30Bの可撓性部材32に対して付加する圧力を小さくし、複数のサブタンク30に付加する圧力を下流側に向かって小さくしている。
図2に示すように、複数のサブタンク30のうち、少なくとも一つには、可撓性部材32の変位を検出する変位センサ50が設けられている。変位センサ50は、複数のサブタンク30のうち、最も上流側に位置する第1のサブタンク30Aに設けられている。一方、変位センサ50は、最も下流側に位置する第2のサブタンク30Bには設けられていない。変位センサ50は、受圧部材42と共に移動するレバー部材51と、レバー部材51の移動経路を挟んで設けられたフォトインタラプタ52と、を有する。
レバー部材51は、図5に示すように、第2のプレート31bに対し回転軸53を中心に回転自在に設けられている。また、レバー部材51は、付勢部材54によって付勢されており、受圧部材42のシャフト部44に対する接触状態を維持するようになっている。なお、付勢部材54のバネ力は、付勢部材41のバネ力に対して無視できるほど小さい。フォトインタラプタ52は、レバー部材51の先端の移動経路を挟んで配置された投光部と受光部を有し、光軸の遮断若しくは開通によって、可撓性部材32の変位を検出する構成となっている。
続いて、図8、図9を参照して、上記構成のプリンターPRTの動作について説明する。
図8、図9は、本発明の実施形態におけるプリンターPRTのインクの残量とインク供給路20における圧力との関係を経時的に示した図である。なお、以下に記載された圧力等の数値は一例であって、印刷ジョブの種類や機種等に応じて適宜変更されるものである。
図8、図9に示す一例では、サブタンク30の空間容積が3.9g/個であり、サブタンク30を2つ使用で最大7.8gのインクを収容可能な構成となっている。また、上述のように、付勢部材41Aのバネ力は、10.7〜9.2Nに設定され、付勢部材41Bのバネ力は、8.3〜7.4Nに設定されている。なお、付勢部材41のバネ力は、インク供給路20に混入した所定量の気泡をインク供給路20を形成するチューブや可撓性部材32を介して大気中に追い出せる加圧力を発生するように設定されている。また、インクジェットヘッドHは、自己封止弁22へのインク供給圧力が3.0kPa(キロパスカル)以上を確保することで、印刷ジョブを継続できる構成となっている。
図8(a)は、通常印刷時のインク供給路20の圧力を示す。加圧ポンプ23は、35.0kPaでインクカートリッジCTRを加圧するように駆動している。インクカートリッジCTRにインクが十分にある場合、インクパック24の圧力は、加圧ポンプ23と同じ35.0kPaとなる。インクパック24が加圧されると、内部のインクが、チェックバルブ21を介して複数のサブタンク30に供給される。インクパック24が十分に加圧されていると、複数のサブタンク30の内部容積も最大となる。
このときの第1のサブタンク30Aの圧力は、28.0kPaとなり、第2のサブタンク30Bの圧力は、同じく28.0kPaとなる。インク供給路20の下流側では、圧力損失の影響を受けるが、圧力付加手段40から受ける圧力よりも、インク室33の圧力の方が大きく、第1のサブタンク30Aの可撓性部材32と、第2のサブタンク30Bの可撓性部材32は、それぞれインク室33の空間容積を低減させる方向に変位しない。複数のサブタンク30よりも下流側の自己封止弁22へのインク供給圧力は、このとき22.4kPaとなり、インクジェットヘッドHが正常に動作できる3.0kPa以上が確保される。
図8(b)は、印字中におけるニアインクエンド検出時のインク供給路20の圧力を示す。印字中、インクカートリッジCTRのインク残量が減ってくると、加圧ポンプ23を35.0kPaで駆動させても、インクパック24の圧力が35.0kPaまで上がらなくなる。インクパック24の圧力が25.0kPaまで下がると、インクパック24よりも下流側の複数のサブタンク30の圧力が圧力損失により13.1kPaまで下がる。このとき、第1のサブタンク30Aでは、圧力付加手段40(付勢部材41A)から受ける圧力の方が、インク室33の圧力よりも大きくなり、可撓性部材32がインク室33の空間容積を低減させる方向に変位する。
変位センサ50は、インクパック24の圧力が25.0kPa以下になったときにニアインクエンドを検出するようになっており、第1のサブタンク30Aの可撓性部材32と共にレバー部材51が下がり、フォトインタラプタ52の光軸が開通することで、ニアインクエンドを検出する。このとき、もう一方の第2のサブタンク30Bでは、圧力付加手段40(付勢部材41B)から受ける圧力よりも、インク室33の圧力の方が大きく、可撓性部材32はインク室33の空間容積を低減させる方向に変位しない。
第2のサブタンク30Bは、印刷中にニアインクエンドが検出されても、現在実行されているジョブが完了するまでに必要なインクを収容しており、そのインクの残量で必要分を賄う。例えば、第2のサブタンク30Bのインク(3.9g)を用いることで、プリンターPRTが印刷可能な最大サイズの用紙に対してベタ印字できるようになっている。変位センサ50においてニアインクエンドが検出されたとき、自己封止弁22へのインク供給圧力は、7.5kPaとなり、インクジェットヘッドHが正常に動作できる3.0kPa以上が確保される。なお、ニアインクエンドが検出されると、制御装置CONTが不図示の表示部に、インクカートリッジCTRの交換要求等を表示させる。
図9(a)は、ニアインクエンド検出後、第1のサブタンク30Aのインクを使い切った時のインク供給路20の圧力を示す。インクカートリッジCTRのインク残量がさらに減ると、インクパック24の圧力が10.5kPaまで下がる。インクパック24の圧力が下がると、インクパック24から下流側にインクが流れなくなり、下流側のインクが消費される。そうすると、先ず、付勢部材41Aによって最も大きな圧力を付加されている第1のサブタンク30Aの可撓性部材32が、下死点近傍まで変位し、インク室33に貯溜されたインクのほとんど全てが消費される。
また、このとき、第2のサブタンク30Bでは、可撓性部材32がインク室33の空間容積を低減させる方向に変位し始める。すなわち、第1のサブタンク30Aの可撓性部材32が下死点に到達する圧力近傍で、第2のサブタンク30Bでは、圧力付加手段40(付勢部材41B)から受ける圧力の方が、インク室33の圧力よりも大きくなり、可撓性部材32がインク室33の空間容積を低減させる方向に変位する。このときの第1のサブタンク30Aの圧力は、10.5kPaとなり、第2のサブタンク30Bの圧力は、同じく10.5kPaとなる。自己封止弁22へのインク供給圧力は、このとき4.9kPaとなり、インクジェットヘッドHが正常に動作できる3.0kPa以上が確保される。
図9(b)は、第2のサブタンク30Bのインクを使い切った時のインク供給路20の圧力を示す。可撓性部材32が下死点まで変位したとき、第2のサブタンク30Bの圧力は、8.9kPaとなる。また、第1のサブタンク30Aの圧力も、8.9kPaとなり、インクパック24の圧力も、同じく8.9kPaとなる。このとき、自己封止弁22へのインク供給圧力は、3.3kPaとなり、インクジェットヘッドHが正常に動作できる3.0kPa以上が確保される。すなわち、付勢部材41のうち、最も付勢力の小さい付勢部材41Bによる加圧力は、インクジェットヘッドHがインクを噴射するのに必要な圧力よりも大きくなっている。したがって、インクカートリッジCTRのインクの残量が少なくなっても、第2のサブタンク30Bに付加される圧力によって、インクジェットヘッドHからインクを噴射できるため、インク供給路20のインクがなくなるまで安定したインク供給が可能となる。
上記のように、本実施形態では、圧力付加手段40を設け、複数のサブタンク30の可撓性部材32に対し、それぞれ異なる圧力を付加する。このように、複数のサブタンク30の可撓性部材32に対し、外部から積極的に圧力を付加することで、可撓性部材32の変形特性の影響を小さくし、複数のサブタンク30を時間差で変形させることができる。すなわち、本実施形態では、圧力に応じて変形する可撓性部材32の応答を精度の高い付勢部材41(バネ)によって行うため、複数のサブタンク30の変位のバラツキを抑制することができる。したがって、インク供給路20内の圧力状態の経時変化を確実に観察することができ、ニアインクエンドの検出からインクカートリッジCTRの交換タイミングを適切に把握できる。
また、本実施形態では、板状の受圧部材42を設け、付勢部材41が可撓性部材32を加圧する加圧面積を調整する。板状の受圧部材42を設けることで、可撓性部材32に対する付勢部材41の加圧面積を一定に保つことができるため、可撓性部材32の変形特性の影響を小さくし、複数のサブタンク30を時間差で確実に変形させることができる。
また、本実施形態では、圧力付加手段40が、付勢部材41のバネ定数を調整することで、複数のサブタンク30の可撓性部材32に対し、それぞれ異なる圧力を付加する。すなわち、可撓性部材32のストロークや加圧面積を変えずに済み、複数のサブタンク30の構成が全て同構成でよく、部品転用も可能となり、コスト低減に寄与できる。
また、本実施形態では、圧力付加手段40は、複数のサブタンク30のうち、最も上流側に位置する第1のサブタンク30Aの可撓性部材32に対して付加する圧力を最も大きくし、第1のサブタンク30Aよりも下流側に位置する第2のサブタンク30Bの可撓性部材32に対して付加する圧力を下流側に向かって小さくする。この構成によれば、複数のサブタンク30を上流側から順に時間差で変形させることができるため、インク供給路20内の圧力状態の経時変化をより確実に観察することができ、インクカートリッジCTRの交換タイミングを把握できる。また、複数のサブタンク30のうち、最も下流側に位置する第2のサブタンク30Bが最後に変位するため、インクエンドに近づくにつれ、インクジェットヘッドHからインクを噴射する際の圧力損失を小さくすることができる。
また、本実施形態では、変位センサ50を複数のサブタンク30のうち最も上流側の第1のサブタンク30Aに設け、可撓性部材32の変位を検出する。複数のサブタンク30の変形の順番は、圧力付加手段40による圧力調整によって把握できるため、変位センサ50を一つ設ければ、インク供給路20内の圧力状態の経時変化を観察することができる。また、複数のサブタンク30のうち最も上流側の第1のサブタンク30Aは、インクカートリッジCTRに最も近く、インクの残量に対する応答性が最も高いため、インクカートリッジCTRのインクの残量を精度よく検出できる。また、第1のサブタンク30Aの変位検出後、圧力損失が小さい下流側の第2のサブタンク30Bに貯溜されているインクによって、現在行われているジョブを続行することができる。
また、本実施形態においては、複数のサブタンク30よりも上流側のインク供給路20には、下流側に向かうインクの流れのみを許容するチェックバルブ21が設けられ、複数のサブタンク30よりも下流側のインク供給路20には、下流側が所定の負圧になったときにインク供給路20を開く自己封止弁22が設けられている。この構成によれば、付勢部材41による加圧によって複数のサブタンク30に貯溜されたインクによって、ジョブを続行したときでも、チェックバルブ21によってインクカートリッジCTRへのインクの逆流を防止し、また、自己封止弁22によってインクジェットヘッドHからのインク漏れを確実に防止することができる。
このように、上述した本実施形態によれば、インクを収容するインクカートリッジCTRから供給されるインクを噴射するインクジェットヘッドHと、インクカートリッジCTRとインクジェットヘッドHとの間を接続するインク供給路20と、インク供給路20においてインクを貯溜し、可撓性部材32の変位によりインクを貯溜する空間容積が変化する複数のサブタンク30と、複数のサブタンク30の可撓性部材32に対し、それぞれ異なる圧力を付加する圧力付加手段40を有する、という構成を採用することによって、サブタンク30の変位のバラツキを抑制し、インク切れによるジョブの中断を防止できるプリンターPRTが得られる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上述の実施形態においては、サブタンク30を2つ設ける構成について説明したが、サブタンク30を3つ以上設ける構成を採用してもよい。
また、例えば、上述の実施形態においては、圧力付加手段40の付勢部材41のバネ定数を調整して、複数のサブタンク30の可撓性部材32に対し、それぞれ異なる圧力を付加する構成について説明したが、付勢部材41が可撓性部材32を下死点まで変位させるまでのストロークや、付勢部材41が可撓性部材32を加圧する加圧面積を調整する構成を採用してもよい。
また、例えば、上述の実施形態においては、バネやゴム等の付勢部材41を用いて複数のサブタンク30の可撓性部材32に対し、それぞれ異なる圧力を付加する構成について説明したが、外部から圧力を付加できる他のもので代用する構成であってもよい。例えば、加圧ポンプを別途設けて加圧する構成を採用してもよい。
また、例えば、上述の実施形態においては、変位センサ50を第1のサブタンク30Aのみに設ける構成について説明したが、変位センサ50を第2のサブタンク30Bに設ける構成を採用してもよいし、両方に設ける構成を採用してもよい。
また、上述の実施形態における液体噴射装置は、サーマルジェットプリンターであってもよいし、ラインインクジェットプリンターであってもよい。また、プリンターに限られず、複写機及びファクシミリ等の装置であってもよい。
また、液体噴射装置としては、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする構成を採用してもよい。本発明は、例えば微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクが挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。
CTR インクカートリッジ(液体収容体)
H インクジェットヘッド(液体噴射ヘッド)
PRT プリンター(液体噴射装置)
20 インク供給路(液体供給路)
21 チェックバルブ(一方向弁)
22 自己封止弁
23 加圧ポンプ(加圧手段)
30 サブタンク
30A 第1のサブタンク(上流側のサブタンク)
30B 第2のサブタンク(下流側のサブタンク)
32 可撓性部材
36 導入口
37 導出口
40 圧力付加手段
41 付勢部材
41A 付勢部材(上流側の付勢部材)
41B 付勢部材(下流側の付勢部材)
42 受圧部材
50 変位センサ

Claims (9)

  1. 液体を収容する液体収容体から供給される液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記液体収容体と前記液体噴射ヘッドとの間を接続する液体供給路と、
    前記液体供給路において液体を貯溜し、可撓性部材の変位により液体を貯溜する空間容積が変化する複数のサブタンクと、
    前記複数のサブタンクの前記可撓性部材に対し、それぞれ異なる圧力を付加する圧力付加手段と、を備え、
    前記圧力付加手段は、前記複数の可撓性部材にそれぞれ接触する複数の受圧部材と、該複数の受圧部材を介して前記複数のサブタンクの前記可撓性部材をそれぞれ付勢する複数の付勢部材と、を有
    前記受圧部材は、前記付勢部材が前記可撓性部材を加圧する加圧面積を調整する板状の部材であり、
    前記複数の付勢部材は、バネ定数、及び、前記可撓性部材を下死点まで変位させるまでのストローク、及び、前記可撓性部材を加圧する加圧面積の少なくとも一つが、それぞれ異なる、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 液体を収容する液体収容体から供給される液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記液体収容体と前記液体噴射ヘッドとの間を接続する液体供給路と、
    前記液体供給路において液体を貯溜し、可撓性部材の変位により液体を貯溜する空間容積が変化する複数のサブタンクと、
    前記複数のサブタンクの前記可撓性部材に対し、それぞれ異なる圧力を付加する圧力付加手段と、を備え、
    前記圧力付加手段は、前記複数のサブタンクのうち、最も上流側に位置するサブタンクの前記可撓性部材に対して付加する圧力を最も大きくし、該サブタンクよりも下流側に位置するサブタンクの前記可撓性部材に対して付加する圧力を下流側に向かって小さくする、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  3. 前記複数のサブタンクのうち、少なくとも一つには、前記可撓性部材の変位を検出する変位センサが設けられている、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記変位センサは、前記複数のサブタンクのうち、少なくとも最も上流側に位置するサブタンクに設けられている、
    ことを特徴とする請求項に記載の液体噴射装置。
  5. 前記複数のサブタンクのそれぞれは、液体を導入する導入口が下部に設けられ、液体を導出する導出口が上部に設けられており、
    前記導入口と前記導出口は、水平方向において同一の向きで開口している、
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一個に記載の液体噴射装置。
  6. 前記複数のサブタンクは、上流側のものから順に重力方向の下部から上部へと配置されている、
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  7. 前記複数のサブタンクよりも上流側の前記液体供給路には、下流側に向かう液体の流れのみを許容する一方向弁が設けられ、
    前記複数のサブタンクよりも下流側の前記液体供給路には、下流側が所定の負圧になったときに前記液体供給路を開く自己封止弁が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  8. 前記液体収容体を加圧する加圧手段を有する、
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  9. 液体を収容する液体収容体から供給される液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記液体収容体と前記液体噴射ヘッドとの間を接続する液体供給路と、
    前記液体供給路において液体を貯溜し、可撓性部材の変位により液体を貯溜する空間容積が変化する複数のサブタンクと、
    前記複数のサブタンクの前記可撓性部材に対し、それぞれ異なる圧力を付加する圧力付加手段と、を備え、
    前記圧力付加手段が付加する圧力のうち、最も小さい圧力は、前記液体噴射ヘッドが液体を噴射するために必要な供給圧力よりも大きい、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
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