JP2016083834A - 液体噴射装置 - Google Patents

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浩之 中村
小泉 義弘
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義弘 小泉
鮎美 吉田
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Abstract

【課題】電源投入後、即時に高速印刷をすることができる液体噴射装置を提供する。【解決手段】インクカートリッジCTRとインクジェットヘッドHとの間を接続するインク供給路20を加圧する加圧ポンプ23と、インク供給路20においてインクを貯溜するサブタンク30と、インク供給路20において下流側に向かうインクの流れのみを許容するチェックバルブ21と、を備え、サブタンク30は、加圧ポンプ23による加圧によってインク供給路20が所定の圧力に達するまでの時間のうち少なくとも一部の時間に、インクジェットヘッドHが噴射可能な単位時間当たりの最大流量を積算した量の液体を少なくとも収容可能な空間容積を有し、少なくともこの一部の時間において空間容積を減少させる方向にサブタンク30を加圧し、インクジェットヘッドHからインクを噴射可能とさせる付勢部材41を備える、という構成を採用する。【選択図】図2

Description

本発明は、液体噴射装置に関する。
従来から、ノズルからターゲットに対して液体を噴射する液体噴射装置の一つとして、インクジェット式記録装置が知られている。このインクジェット式記録装置は、インクを噴射する記録ヘッドを備え、記録ヘッドと記録媒体とを相対移動させながら、記録ヘッドに形成されたノズルからインクを噴射し、記録媒体に対して印刷を行うようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、インクカートリッジ等のメインタンクのインクを一旦サブタンクに吸引し、このサブタンクからインクジェットヘッドにインクを供給するインクジェットプリンターが記載されている。このインクジェットプリンターでは、ダイヤフラムポンプユニットを駆動させ、インクカートリッジのインクをサブタンクに吸引する。サブタンクに貯溜されたインクは、圧力調整室に供給され、所定の圧力でインクジェットヘッドに供給される。
特開2012−111096号公報
ところで、インクジェットプリンターでは、インクジェットヘッドからインクを噴射するために、電源投入後、ポンプ等の加圧装置を所定時間駆動させ、インク供給圧力を十分に高める必要がある。しかしながら、加圧装置が所定の圧力まで立ち上るまでの立ち上り時間の間は、インクジェットヘッドからインクを噴射することができないため、電源投入後、即時に高速印刷をすることができない、という問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、電源投入後、即時に高速印刷をすることができる液体噴射装置を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するために、本発明は、液体を収容する液体収容体から供給される液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体収容体と前記液体噴射ヘッドとの間を接続する液体供給路と、前記液体供給路を加圧する加圧装置と、前記液体供給路において液体を貯溜するサブタンクと、前記サブタンクよりも上流側の前記液体供給路において下流側に向かう液体の流れのみを許容する一方向弁と、を備え、前記サブタンクは、前記加圧装置による加圧によって前記液体供給路が所定の圧力に達するまでの時間のうち少なくとも一部の時間に、前記液体噴射ヘッドが噴射可能な単位時間当たりの最大流量を積算した量の液体を少なくとも収容可能な空間容積を有し、少なくとも前記一部の時間において前記空間容積を減少させる方向に前記サブタンクを加圧し、前記液体噴射ヘッドから液体を噴射可能とさせる付勢部材を備える、液体噴射装置を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、サブタンクの空間容積が、加圧装置による加圧によって液体供給路が所定の圧力に達するまでの時間のうち少なくとも一部の時間に、液体噴射ヘッドが噴射可能な単位時間当たりの最大流量を積算した量の液体を少なくとも収容可能であるため、サブタンクが、加圧装置の加圧途中において液体噴射ヘッドから液体を噴射するための量の液体を収容可能となる。また、本発明では、付勢部材を設け、少なくともこの一部の時間において、サブタンクの空間容積を減少させる方向に加圧することで、加圧装置の加圧途中において液体噴射ヘッドから液体を噴射するための十分な液体供給圧力を確保し、液体噴射ヘッドから液体を噴射可能とさせる。したがって、本発明では、電源投入後、加圧装置の立ち上りを最後まで待つ必要がなく、即時に高速印刷をすることができる。
また、本発明においては、前記付勢部材による圧力をPs、前記加圧装置によって発生させる前記液体収容体の圧力をPi、前記液体噴射ヘッドが液体を噴射するために必要な圧力をPh、前記液体収容体と前記サブタンクとの間における前記液体供給路の圧力損失をΔPis、前記サブタンクと前記液体噴射ヘッドとの間における前記液体供給路の圧力損失をΔPshとしたときに、(Pi−ΔPis)>Ps>(Ph+ΔPsh)の関係が成立する、という構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、付勢部材による圧力が、液体噴射ヘッドが液体を噴射するために必要な圧力とサブタンクよりも下流側の液体供給路で発生する圧力損失との和よりも大きいため、加圧装置が立ち上がっていなくても液体噴射ヘッドに対する十分なインク供給圧力を確保することができる。また、付勢部材による圧力が、加圧装置によって発生させる液体収容体の圧力とサブタンクよりも上流側の液体供給路で発生する圧力損失との差よりも小さいため、付勢部材が加圧装置の液体の供給を妨げることなく、液体供給路の上流側から下流側に向かって液体を使用できる。また、液体収容体の液体を最後まで使用することができ、液体の残量低減が可能となる。
また、本発明においては、前記サブタンクには、空間容積の変位を検出する変位センサが設けられている、という構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、変位センサを設け、サブタンクの空間容積の変位を検出することで、液体収容体の液体の残量の把握が容易になる。また、サブタンクの空間容積の検出後もある程度の印刷またはクリーニングが可能かどうかの判断が容易になる。
また、本発明においては、前記サブタンクは、前記液体供給路に直列で複数設けられ、前記変位センサは、複数の前記サブタンクのうち、最も上流側に位置するサブタンクに設けられている、という構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、変位センサを直列で並ぶ複数のサブタンクのうち最も上流側のサブタンクに設け、液体収容体に最も近く液体の残量に対する応答性が最も高いサブタンクの変位を検出する。これにより、液体収容体の液体の残量を精度よく検出でき、また、検出後、圧力損失が小さい下流側のサブタンクに貯溜されている液体によって、現在行われているジョブを続行することができる。
また、本発明においては、前記サブタンクは、前記液体供給路に並列で複数設けられ、前記変位センサは、複数の前記サブタンクのうち、いずれか一つに設けられている、という構成を採用する。
このような構成を採用することによって、本発明では、変位センサを並列で並ぶ複数のサブタンクうちいずれか一つに設け、液体収容体の液体の残量を把握する。複数のサブタンクを並列配列することで、直列配列において発生するサブタンク間の流路の圧力損失をなくすことができる。
本発明の実施形態におけるプリンターを示す平面図である。 本発明の実施形態におけるプリンターのインク供給系を示す模式図である。 本発明の実施形態におけるサブタンクの正面側斜視図である。 本発明の実施形態におけるサブタンクの背面側斜視図である。 図3における矢視A−A断面図である。 本発明の実施形態におけるサブタンクの内部を示す斜視図である。 本発明の実施形態におけるサブタンクの内部を示す拡大斜視図である。 本発明の実施形態におけるプリンターのインクの残量とインク供給路における圧力との関係を経時的に示した図である。 本発明の実施形態におけるプリンターのインクの残量とインク供給路における圧力との関係を経時的に示した図である。 本発明の実施形態における電源投入後即時印刷時のサブタンクのインク量変化を示す概念図である。
以下、本発明に係る液体噴射装置の各実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。本実施形態では、本発明に係る液体噴射装置として、インクジェット式プリンター(以下、プリンターと称する)を例示する。
図1は、本発明の実施形態におけるプリンターPRTを示す平面図である。
図1に示すプリンターPRTは、紙、プラスチックシートなどのシート状の記録媒体Mを搬送しつつ印刷処理を行う装置である。プリンターPRTは、筐体PBと、記録媒体Mにインクを噴射するインクジェット機構IJと、当該インクジェット機構IJにインクを供給するインク供給機構ISと、記録媒体Mを搬送する搬送機構CVと、インクジェット機構IJの保全動作を行うメンテナンス機構MNと、これら各機構を制御する制御装置CONTとを備えている。
以下、XYZ直交座標系を設定し、当該XYZ直交座標系を適宜参照しつつ各構成要素の位置関係を説明する。本実施形態では、記録媒体Mの搬送方向をX軸方向とし、当該記録媒体Mの搬送面においてX軸方向に直交する方向をY軸方向とし、X軸及びY軸を含む平面に垂直な方向をZ軸方向と表記する。
筐体PBは、Y軸方向を長手とするように形成されている。筐体PBには、上記のインクジェット機構IJ、インク供給機構IS、搬送機構CV、メンテナンス機構MN及び制御装置CONTの各部が取り付けられている。筐体PBには、プラテン13が設けられている。プラテン13は、記録媒体Mを支持する支持部材である。プラテン13は、筐体PBのうちX軸方向の中央部に配置されている。プラテン13は、+Z側に向けられた平坦面13aを有している。当該平坦面13aは、記録媒体Mを支持する支持面として用いられる。
搬送機構CVは、搬送ローラーや当該搬送ローラーを駆動するモーター等(共に不図示)を有している。搬送機構CVは、筐体PBの−X側から当該筐体PBの内部に記録媒体Mを搬送し、当該筐体PBの+X側から当該筐体PBの外部に排出する。搬送機構CVは、筐体PBの内部において、記録媒体Mがプラテン13上を通過するように当該記録媒体Mを搬送する。搬送機構CVは、制御装置CONTによって搬送のタイミングや搬送量などが制御されるようになっている。
インクジェット機構IJは、インク(液体)を噴射するインクジェットヘッドH(液体噴射ヘッド)と、当該インクジェットヘッドHを保持して移動させるヘッド移動機構ACとを有している。インクジェットヘッドHは、プラテン13上に送り出された記録媒体Mに向けてインクを噴射する。インクジェットヘッドHは、インクを噴射するノズルが形成された噴射面Haを有している。噴射面Haは、Z軸方向に向けられており、プラテン13の支持面に対向するように配置されている。
ヘッド移動機構ACは、キャリッジCAを有している。インクジェットヘッドHは、当該キャリッジCAに固定されている。キャリッジCAは、筐体PBの長手方向(Y軸方向)に架設されたガイド軸8に沿って移動自在な構成となっている。インクジェットヘッドH及びキャリッジCAは、プラテン13に対して+Z側に配置されている。
ヘッド移動機構ACは、キャリッジCAの他、パルスモーター9と、当該パルスモーター9によって回転駆動される駆動プーリー10と、筐体PBの長手方向において駆動プーリー10が設けられる側(+Y側)とは逆側(−Y側)に設けられた従動プーリー11と、駆動プーリー10と従動プーリー11との間に掛け渡されたタイミングベルト12とを有している。
キャリッジCAは、タイミングベルト12に接続されている。キャリッジCAは、タイミングベルト12の回転に伴ってY軸方向に移動可能に設けられている。Y軸方向へ移動する際、キャリッジCAは、ガイド軸8によって案内されるようになっている。
メンテナンス機構MNは、インクジェットヘッドHのホームポジションに配置されている。このホームポジションは、記録媒体Mに対して印刷が行われる領域から外れた領域に設定されている。本実施形態では、プラテン13の+Y側にホームポジションが設定されている。ホームポジションは、プリンターPRTの電源がオフである時や、長時間に亘って記録が行われない時などに、インクジェットヘッドHが待機する場所である。
メンテナンス機構MNは、インクジェットヘッドHのノズルを覆うキャップ部材CPや、当該噴射面Haを払拭するワイピング部材WPなどを有している。キャップ部材CPには、吸引ポンプなどの吸引装置SCが接続されている。吸引装置SCにより、キャップ部材CPは、インクジェットヘッドHからインクを吸引できるようになっている。
インク供給機構ISは、インクジェットヘッドHにインクを供給する。インク供給機構ISは、複数のインクカートリッジCTR(液体収容体)を有している。本実施形態のプリンターPRTは、インクカートリッジCTRがインクジェットヘッドHとは異なりキャリッジCAに搭載されない構成(オフキャリッジ型)を採用している。
図2は、本発明の実施形態におけるプリンターPRTのインク供給系を示す模式図である。
インク供給機構ISは、インクカートリッジCTRとインクジェットヘッドHとの間を接続するインク供給路20(液体供給路)を有する。インク供給路20には、チェックバルブ21(一方向弁)、複数のサブタンク30、自己封止弁22が設けられている。なお、このインク供給路20は、複数のインクカートリッジCTRのそれぞれに設けられている(図1参照)。
チェックバルブ21は、複数のサブタンク30よりも上流側のインク供給路20に設けられている。すなわち、チェックバルブ21は、複数のサブタンク30のうち最も上流側に位置する第1のサブタンク30Aよりも上流側であって、インクカートリッジCTRよりも下流側のインク供給路20に設けられている。チェックバルブ21は、インクカートリッジCTRからインクジェットヘッドHに向かう下流側へのインクの流れのみを許容する弁である。このチェックバルブ21により、インクカートリッジCTRへのインクの逆流を防止することができる。
自己封止弁22は、複数のサブタンク30よりも下流側のインク供給路20に設けられている。すなわち、自己封止弁22は、複数のサブタンク30のうち最も下流側に位置する第2のサブタンク30Bよりも下流側であって、インクジェットヘッドHよりも上流側のインク供給路20に設けられている。自己封止弁22は、インクジェットヘッドHが設けられた下流側が所定の負圧になったときにインク供給路20を開く弁である。この自己封止弁22により、インクの過剰供給が防止され、インクジェットヘッドHからのインク漏れを確実に防止することができる。
自己封止弁22の構成は公知なため、その詳細な説明を省略するが、インク供給路20を開閉する弁体(不図示)と、弁体を閉塞する方向に付勢する付勢部材(不図示)と、大気圧を受け、インク供給路20が負圧になったときに付勢部材の付勢に抗して弁体を押し開く可撓性部材(不図示)と、を有する。すなわち、自己封止弁22は、インク供給路20の圧力と大気圧との差でインク供給路20を開くものである。この自己封止弁22へのインク供給圧力を所定の圧力以上確保することにより、インクジェットヘッドHはインクを正常に噴射することができる。
インクカートリッジCTRは、加圧ポンプ23(加圧装置)と接続されている。加圧ポンプ23は、インクカートリッジCTRのインクパック24を収容する加圧室25を加圧するものである。加圧ポンプ23が駆動すると、加圧室25に空気が送り込まれ、インクパック24を加圧する。インクパック24が加圧されると、インク供給路20のインク供給圧力が高められ、例えばインクジェットヘッドHからの高速印字が可能となる。なお、インク供給路20の圧力は、流路内の圧力損失によって、インクカートリッジCTR側(上流側)が大きく、インクジェットヘッドH側(下流側)が小さくなる。
サブタンク30は、インク供給路20においてインクを貯溜し、可撓性部材32の変位によりインクを貯溜する空間容積が変化するものである。このサブタンク30は、インク供給路20に複数、本実施形態では第1のサブタンク30A、第2のサブタンク30Bの2つが直列に設けられている。サブタンク30は、筐体31に可撓性部材32を貼り合せた構成となっており、内部に形成されるインク室33の空間容積がインクの残量に応じて可変する。可撓性部材32は、例えば、単層若しくは複層の可撓性樹脂フィルム(例えばPET/CPP積層フィルム等)から形成されている。
次に、図3〜図7を参照して、サブタンク30の構成及び配置について詳しく説明する。
図3は、本発明の実施形態におけるサブタンク30の正面側斜視図である。図4は、本発明の実施形態におけるサブタンク30の背面側斜視図である。図5は、図3における矢視A−A断面図である。図6は、本発明の実施形態におけるサブタンク30の内部を示す斜視図である。図7は、本発明の実施形態におけるサブタンク30の内部を示す拡大斜視図である。
図3に示すように、本実施形態の複数のサブタンク30は、ユニット化され、一体的に設けられている。本実施形態では、一つの筐体31に第1のサブタンク30Aと第2のサブタンク30Bのセットが2つ設けられている。すなわち、筐体31には、上述したインク供給路20に設けられた第1のサブタンク30Aと第2のサブタンク30Bだけでなく、別のインク供給路20に設けられた第1のサブタンク30Aと第2のサブタンク30Bも設けられている。このように、複数のサブタンク30をユニット化することは、部品点数やコストの低減に寄与できる。
筐体31は、第1のプレート31aと第2のプレート31bを組み合わせることで形成されている。図5に示すように、第1のプレート31aには、インク室33、インク室33へのインクの導入口36や導出口37が形成されている。一方、第2のプレート31bには、後述する圧力付加手段40や変位センサ50が設けられている。図6に示すように、第2のプレート31b及び可撓性部材32を取り外すと、インク室33が露出する。インク室33は、円形の内壁34を有している。内壁34は、図5に示す断面視で、第2のプレート31b側に開くハの字形状(すり鉢状)となっている。
インク室33には、溝部35が設けられている。溝部35は、図6に示すように、インク室33の中央部の上下方向に形成されている。この溝部35は、第1のプレート31aに対してより深く形成された領域であり、この領域にインクの導入口36と導出口37が形成されている。この溝部35によって、可撓性部材32が下死点まで凹んでも、インクの導入口36と導出口37との間の流路が確保されるため、インク供給路20が閉塞されることはない。
図7に示すように、導入口36は、サブタンク30の下部に設けられている。この導入口36は、円形の内壁34に対して接線方向に開口している。一方、導出口37は、サブタンク30の上部に設けられている。この導出口37は、円形の内壁34に対して接線方向に開口している。また、導入口36と導出口37は、水平方向において同一の向きで開口している。この配置によれば、サブタンク30の下部から内壁34の接線方向に流入したインクが、内壁34に沿って周回し、サブタンク30の上部から導出口37を介して排出される。このため、サブタンク30の下部に沈降したインクの沈降成分を撹拌できると共に、サブタンク30の上部に溜まった気泡の排出性を向上させることができる。
また、図4に示すように、複数のサブタンク30は、上流側のものから順に重力方向の下部から上部へと配置されている。本実施形態では、インク供給路20において、上流側の第1のサブタンク30Aが下部に、下流側の第2のサブタンク30Bが上部になるように配置されている。第1のサブタンク30Aの導出口37と第2のサブタンク30Bの導入口36との間は、略U字状のインク供給路20によって接続されている。すなわち、インク供給路20は、第1のサブタンク30Aの導出口37及び第2のサブタンク30Bの導入口36と、それぞれ水平方向において同一の向きで接続されている。これにより、上流側の第1のサブタンク30Aに溜まった気泡が浮力によって下流側の第2のサブタンク30Bを容易に通過でき、インクジェットヘッドHから排出され易くなるため、気泡の排出性を向上させることができる。
図2に戻り、プリンターPRTは、複数のサブタンク30の可撓性部材32に対し、それぞれ異なる圧力を付加する圧力付加手段40を有する。圧力付加手段40は、複数のサブタンク30の可撓性部材32をそれぞれ付勢する複数の付勢部材41を有する。付勢部材41は、バネ定数、及び、可撓性部材32を下死点まで変位させるまでのストローク、及び、可撓性部材32を加圧する加圧面積の少なくとも一つを異ならせることで、複数のサブタンク30の可撓性部材32に付加する圧力を簡単に調整することができる。
本実施形態の圧力付加手段40は、付勢部材41が可撓性部材32を加圧する加圧面積を調整する板状の受圧部材42を有する。受圧部材42は、比較的柔らかい可撓性部材32に対する加圧面積を一定に保つものである。本実施形態では、第1のサブタンク30Aの可撓性部材32を加圧する受圧部材42と、第2のサブタンク30Bの可撓性部材32を加圧する受圧部材42とが同一形状であり、加圧面積が同一に設定されている。図5に示すように、受圧部材42は、可撓性部材32と接触する板部43と、板部43に接続されたシャフト部44と、を有する。
板部43は、略円板形状を有し、可撓性部材32と接触する正面側が平面に形成されている。板部43の背面側には、付勢部材41の座となる微小な凹凸が形成され、その中央にはシャフト部44が設けられている。シャフト部44は、第2のプレート31bを貫通する貫通穴45に、その長手方向にスライド自在に係合している。付勢部材41は、第2のプレート31bと受圧部材42の板部43との間に配置され、インク室33の空間容積を低減させる方向に可撓性部材32を付勢するようになっている。
図2や図5に示すように、本実施形態の第1のサブタンク30Aと第2のサブタンク30Bは同一形状であるため、付勢部材41の可撓性部材32を下死点まで変位させるまでのストロークは同一である。このため、本実施形態の圧力付加手段40は、第1のサブタンク30Aの可撓性部材32を加圧する付勢部材41Aと、第2のサブタンク30Bの可撓性部材32を加圧する付勢部材41Bとのバネ定数を変えており、同一のストローク、同一の加圧面積で異なる圧力を付加する構成となっている。付勢部材41のバネ定数は、スプリングの素材や巻き数等を変えることで変更することができる。
本実施形態の圧力付加手段40は、最も上流側に位置する第1のサブタンク30Aの可撓性部材32に対して付加する圧力を最も大きくし、第1のサブタンク30Aよりも下流側に位置する第2のサブタンク30Bの可撓性部材32に対して付加する圧力を小さくし、複数のサブタンク30に付加する圧力を下流側に向かって小さくしている。
図2に示すように、複数のサブタンク30のうち、少なくとも一つには、可撓性部材32の変位を検出する変位センサ50が設けられている。変位センサ50は、複数のサブタンク30のうち、最も上流側に位置する第1のサブタンク30Aに設けられている。一方、変位センサ50は、最も下流側に位置する第2のサブタンク30Bには設けられていない。変位センサ50は、受圧部材42と共に移動するレバー部材51と、レバー部材51の移動経路を挟んで設けられたフォトインタラプタ52と、を有する。
レバー部材51は、図5に示すように、第2のプレート31bに対し回転軸53を中心に回転自在に設けられている。また、レバー部材51は、付勢部材54によって付勢されており、受圧部材42のシャフト部44に対する接触状態を維持するようになっている。なお、付勢部材54のバネ力は、付勢部材41のバネ力に対して無視できるほど小さい。フォトインタラプタ52は、レバー部材51の先端の移動経路を挟んで配置された投光部と受光部を有し、光軸の遮断若しくは開通によって、可撓性部材32の変位を検出する構成となっている。
続いて、図8、図9を参照して、上記構成のプリンターPRTの動作について説明する。
図8、図9は、本発明の実施形態におけるプリンターPRTのインクの残量とインク供給路20における圧力との関係を経時的に示した図である。なお、以下に記載された圧力等の数値は一例であって、印刷ジョブの種類や機種等に応じて適宜変更されるものである。
図8、図9に示す一例では、サブタンク30を2つ使用で最大A[g]のインクを収容可能な構成となっている。また、付勢部材41のバネ力は、インク供給路20に混入した所定量の気泡をインク供給路20を形成するチューブや可撓性部材32を介して大気中に追い出せる加圧力を発生するように設定されている。また、インクジェットヘッドHは、自己封止弁22へのインク供給圧力が3.0[kPa](キロパスカル)以上を確保することで、印刷ジョブを継続できる構成となっている。
図8(a)は、通常印刷時のインク供給路20の圧力を示す。加圧ポンプ23は、35.0[kPa]でインクカートリッジCTRを加圧するように駆動している。インクカートリッジCTRにインクが十分にある場合、インクパック24の圧力は、加圧ポンプ23と同じ35.0[kPa]となる。インクパック24が加圧されると、内部のインクが、チェックバルブ21を介して複数のサブタンク30に供給される。インクパック24が十分に加圧されていると、複数のサブタンク30の内部容積も最大となる。
このときの第1のサブタンク30Aの圧力は圧力損失により、28.0[kPa]となり、第2のサブタンク30Bの圧力も、ほぼ28.0[kPa]となる。インク供給路20の下流側では、圧力損失の影響を受けるが、圧力付加手段40から受ける圧力よりも、インク室33の圧力の方が大きく、第1のサブタンク30Aの可撓性部材32と、第2のサブタンク30Bの可撓性部材32は、それぞれインク室33の空間容積を低減させる方向に変位しない。複数のサブタンク30よりも下流側の自己封止弁22へのインク供給圧力は、このとき圧力損失により22.4[kPa]となり、インクジェットヘッドHが正常に動作できる3.0[kPa]以上が確保される。
図8(b)は、印字中におけるニアインクエンド検出時のインク供給路20の圧力を示す。印字中、インクカートリッジCTRのインク残量が減ってくると、加圧ポンプ23を35.0[kPa]で駆動させても、インクパック24の圧力が35.0[kPa]まで上がらなくなる。インクパック24の圧力が25.0[kPa]まで下がると、インクパック24よりも下流側の複数のサブタンク30の圧力が圧力損失により13.1[kPa]まで下がる。このとき、第1のサブタンク30Aでは、圧力付加手段40(付勢部材41A)から受ける圧力の方が、インク室33の圧力よりも大きくなり、可撓性部材32がインク室33の空間容積を低減させる方向に変位する。
変位センサ50は、インクパック24の圧力が25.0[kPa]以下になったときにニアインクエンドを検出するようになっており、第1のサブタンク30Aの可撓性部材32と共にレバー部材51が下がり、フォトインタラプタ52の光軸が開通することで、ニアインクエンドを検出する。このとき、もう一方の第2のサブタンク30Bでは、圧力付加手段40(付勢部材41B)から受ける圧力よりも、インク室33の圧力の方が大きく、可撓性部材32はインク室33の空間容積を低減させる方向に変位しない。
第2のサブタンク30Bは、印刷中にニアインクエンドが検出されても、現在実行されているジョブが完了するまでに必要なインクを収容しており、そのインクの残量で必要分を賄う。例えば、第2のサブタンク30Bのインク(A/2[g])を用いることで、プリンターPRTが印刷可能な最大サイズの用紙に対してベタ印字できるようになっている。変位センサ50においてニアインクエンドが検出されたとき、自己封止弁22での圧力は圧力損失により、7.5[kPa]となり、インクジェットヘッドHが正常に動作できる3.0[kPa]以上が確保される。なお、ニアインクエンドが検出されると、制御装置CONTが不図示の表示部に、インクカートリッジCTRの交換要求等を表示させる。
図9(a)は、ニアインクエンド検出後、第1のサブタンク30Aのインクを使い切った時のインク供給路20の圧力を示す。インクカートリッジCTRのインク残量がさらに減ると、インクパック24の圧力が10.5[kPa]まで下がる。インクパック24の圧力が下がると、インクパック24から下流側にインクが流れなくなり、下流側のインクが消費される。そうすると、先ず、付勢部材41Aによって最も大きな圧力を付加されている第1のサブタンク30Aの可撓性部材32が、下死点近傍まで変位し、インク室33に貯溜されたインクのほとんど全てが消費される。
また、このとき、第2のサブタンク30Bでは、可撓性部材32がインク室33の空間容積を低減させる方向に変位し始める。すなわち、第1のサブタンク30Aの可撓性部材32が下死点に到達する圧力近傍で、第2のサブタンク30Bでは、圧力付加手段40(付勢部材41B)から受ける圧力の方が、インク室33の圧力よりも大きくなり、可撓性部材32がインク室33の空間容積を低減させる方向に変位する。このときの第1のサブタンク30Aの圧力は、10.5[kPa]となり、第2のサブタンク30Bの圧力も、ほぼ10.5[kPa]となる。自己封止弁22での圧力は圧力損失により4.9[kPa]となり、インクジェットヘッドHが正常に動作できる3.0[kPa]以上が確保される。
図9(b)は、第2のサブタンク30Bのインクを使い切った時のインク供給路20の圧力を示す。可撓性部材32が下死点まで変位したとき、第2のサブタンク30Bの圧力は、8.9[kPa]となる。また、第1のサブタンク30Aの圧力も、ほぼ8.9[kPa]となり、インクパック24の圧力も、同じくほぼ8.9[kPa]となる。このとき、自己封止弁22での圧力は圧力損失により、3.3[kPa]となり、インクジェットヘッドHが正常に動作できる3.0[kPa]以上が確保される。すなわち、付勢部材41のうち、最も付勢力に小さい付勢部材41Bによる加圧力は、インクジェットヘッドHがインクを噴射するのに必要な圧力よりも大きくなっている。したがって、インクカートリッジCTRのインクの残量が少なくなっても、第2のサブタンク30Bに付加される圧力によって、インクジェットヘッドHからインクを噴射できるため、インク供給路20のインクがなくなるまで安定したインク供給が可能となる。
続いて、図10を参照して、上記構成のプリンターPRTの電源投入後、インクカートリッジCTRの加圧途中の動作(電源投入後即時印刷)について説明する。
図10は、本発明の実施形態における電源投入後即時印刷時のサブタンク30のインク量変化を示す概念図である。
本実施形態のプリンターPRTは、電源投入後、加圧ポンプ23が所定の圧力(P[kPa])まで立ち上るまでの立ち上り時間の間、インクジェットヘッドHからインクを噴射可能とするべく、サブタンク30の空間容積を以下のように設定している。なお、図10に示すWorst条件とは、変位センサ50がニアインクエンドを検出する直前の状態でプリンターPRTの電源が切られ、その状態で、電源投入後即時印刷を開始することを意味する。
図10に示すように、プリンターPRTに電源が投入されると、各構成機器に電力が供給される(エレキ系統イニシャライズ)。電源投入後、t1[sec]後に加圧ポンプ23の駆動が開始する。そして、インクカートリッジCTR内にインクが十分ある際には加圧ポンプ23の駆動開始後、T1[sec]後(電源投入後、t2[sec]後)にインクジェットヘッドHからインクの噴射が可能となる。ただし、本実施形態のようにWorst条件では、P[kPa]になるまでにさらにT2[sec]の加圧時間が必要となる。Worst条件(ニアインクエンド検出直前)では、Full時と比べて、サブタンク30の初期の圧力条件が小さく、加圧に時間がかかるからである。そうすると、本来このT2[sec]の間は、印刷することができないということになる。
しかし、本実施形態のプリンターPRTは、サブタンク30を加圧する付勢部材41を有しており、付勢部材41によって、たとえインクカートリッジCTRからインクが供給されなくなっても、サブタンク30のインクがなくなるまで安定したインク供給が可能となっている。このため、このT2[sec]の間は、付勢部材41による加圧によってインクジェットヘッドHからインクを噴射させることができる。
Full Duty印刷したときの流量(インクジェットヘッドHから噴射可能な単位時間当たりの最大流量)をC[g/sec]とすると、Full Duty印刷によるサブタンク30からのインク流出量Q1は、C×T2[g]となる。また、このT2[sec]間の加圧ポンプ23によるサブタンク30へのインク流入量をQ2[g]とすると、Worst条件におけるT2[sec]後に、サブタンク30が所定の圧力(P[kPa])になるためには、このインクカートリッジCTRの加圧途中の使用インク量(I/C加圧中使用インク量)A2として、インク流出量とインク流入量の差分であるQ1−Q2[g]分をサブタンク30が収容している必要がある。よって、A2は、A2≧Q1−Q2の関係が成立するように設定してある。
T2[sec]後にサブタンク30が再びFullにならなかったとき(インクカートリッジCTRにインクがなかったとき)、図10に示すように、サブタンク30のインク量は、NG領域まで低減する(NGの例(サブタンク30への供給が無い場合、サブタンク30への供給があるが回復が遅い場合))。NG領域とは、変位センサ50がニアインクエンドを検出した後、現在実行しているジョブを終了させるまでに必要なインク量(ニアインクエンド検出後必要インク量)A3[g]を規定している。このA3[g]は、例えばプリンターPRTが印刷可能な最大サイズの用紙に対してFull Duty印刷でベタ印字できる量である。なお、このニアインクエンド検出後必要インク量は、インクジェットヘッドHのクリーニングができる量としてもよい。また、サブタンク30の一つ当たりの空間容積A/2[g]をこのA3[g]と等しくなるように設定してもよい。
また、サブタンク30の空間容積は、変位センサ50がニアインクエンドを検出するための、ばらつき用マージンも必要である(図8(b)、図10参照)。このニアインクエンド検出ばらつき用マージンは、A1[g]となっている。
さらに、サブタンク30の空間容積には、上記以外のマージン等も必要である。このマージン等には、サブタンク30の溝部35による可撓性部材32の下死点近傍のインク量(供給不可分)が含まれる。このマージン等は、A4[g]となっている。
したがって、サブタンク30の空間容積は、ニアインクエンド検出ばらつき用マージンA1[g]と、I/C加圧中使用インク量A2[g]と、ニアインクエンド検出後必要インク量A3[g]と、マージン等A4[g]と、の和でA[g]となる。すなわち、A=A1+A2+A3+A4の関係が成立する。
上記のように、本実施形態のサブタンク30は、インクジェットヘッドHが噴射可能な単位時間当たりの最大流量に、加圧ポンプ23が所定の圧力まで立ち上るまでの立ち上がり時間を積算した量のインクを少なくとも収容可能な空間容積を有する。したがって、インクジェットヘッドHからインクが噴射可能となった後、加圧ポンプ23が立ち上るまで(インクジェットヘッドHのイニシャライズ完了後における加圧ポンプ23の駆動時間のT2[sec]間)においてインクジェットヘッドHからインクを噴射し続けることが可能である。また、本実施形態のサブタンク30は、ニアインクエンド検出後必要インク量A3[g]以上の空間容積を備えているため、サブタンク30が再びFullにならなかったときでも、途中でインク切れとならず、現在実行しているジョブを終了させることができる。
また、本実施形態では、付勢部材41を設け、少なくとも加圧ポンプ23の立ち上がり時間において、サブタンク30の空間容積を減少させる方向に加圧する。これにより、加圧ポンプ23の立ち上り時間においてインクジェットヘッドHからインクを噴射し続けるための十分なインク供給圧力を確保し、インクジェットヘッドHからインクを噴射可能とさせる。したがって、本実施形態では、電源投入後、加圧ポンプ23の立ち上りを待つ必要がなく、即時に高速印刷をすることができる。
具体的に、付勢部材41による圧力をPs、加圧ポンプ23によって発生させるインクカートリッジCTRの圧力をPi、インクジェットヘッドHがインクを噴射するために必要な圧力をPh、インクカートリッジCTRとサブタンク30との間におけるインク供給路20の圧力損失をΔPis、サブタンク30とインクジェットヘッドHとの間におけるインク供給路20の圧力損失をΔPshとしたときに、(Pi−ΔPis)>Ps>(Ph+ΔPsh)の関係が成立するようにする。付勢部材41による圧力が、インクジェットヘッドHがインクを噴射するために必要な圧力とサブタンク30よりも下流側のインク供給路20で発生する圧力損失との和よりも大きいと、加圧ポンプ23が立ち上がっていなくてもインクジェットヘッドHに対する十分なインク供給圧力を確保することができる。また、付勢部材による圧力が、加圧ポンプ23によって発生させるインクカートリッジCTRの圧力とサブタンク30よりも上流側のインク供給路20で発生する圧力損失との差よりも小さいと、付勢部材41が加圧ポンプ23のインクの供給を妨げることなく、インク供給路20の上流側から下流側に向かってインクを使用できる。また、インクカートリッジCTRのインクを最後まで使用することができ、インクの残量低減が可能となる(図8、図9参照)。
また、本実施形態では、変位センサ50を設け、サブタンク30の空間容積の変位を検出することで、インクカートリッジCTRのインクの残量の把握が容易になる。また、サブタンク30のニアインクエンド検出後もある程度の印刷またはクリーニングが可能かどうかの判断が容易になる。
また、本実施形態では、変位センサ50を直列で並ぶ複数のサブタンク30のうち最も上流側の第1のサブタンク30Aに設け、インクカートリッジCTRに最も近くインクの残量に対する応答性が最も高い第1のサブタンク30Aの変位を検出する。これにより、インクカートリッジCTRのインクの残量を精度よく検出でき、また、検出後、圧力損失が小さい下流側の第2のサブタンク30Bに貯溜されているインクによって、現在行われているジョブを続行することができる。
このように、上述した本実施形態によれば、インクを収容するインクカートリッジCTRから供給されるインクを噴射するインクジェットヘッドHと、インクカートリッジCTRとインクジェットヘッドHとの間を接続するインク供給路20と、インク供給路20を加圧する加圧ポンプ23と、インク供給路20においてインクを貯溜するサブタンク30と、サブタンク30よりも上流側のインク供給路20において下流側に向かうインクの流れのみを許容するチェックバルブ21と、を備え、サブタンク30は、加圧ポンプ23による加圧によってインク供給路20が所定の圧力に達するまでの時間のうち少なくとも一部の時間に、インクジェットヘッドHが噴射可能な単位時間当たりの最大流量を積算した量の液体を少なくとも収容可能な空間容積を有し、少なくともこの一部の時間において空間容積を減少させる方向にサブタンク30を加圧し、インクジェットヘッドHからインクを噴射可能とさせる付勢部材41を備える、という構成を採用することによって、電源投入後、即時に高速印刷をすることができるプリンターPRTが得られる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上述の実施形態においては、サブタンク30を2つ設ける構成について説明したが、サブタンク30を1つ設ける構成を採用してもよいし、サブタンク30を3つ以上設ける構成を採用してもよい。
また、例えば、上述の実施形態においては、付勢部材41としてバネ部材を用いてサブタンク30を加圧する構成について説明したが、外部から圧力を付加できる他のもので代用する構成であってもよい。例えば、ゴム部材を用いて加圧する構成を採用してもよい。
また、例えば、上述の実施形態においては、変位センサ50が直列配列された複数のサブタンク30のうち、最も上流側に位置する第1のサブタンク30Aに設ける構成について説明したが、サブタンク30はインク供給路20に並列で複数設けてもよいし、また、変位センサ50を並列で並ぶ複数のサブタンク30うちいずれか一つに設けてもよい。この構成によっても問題なくインクカートリッジCTRのインクの残量を把握できる。また、複数のサブタンク30を並列配列することで、直列配列において発生するサブタンク30間の流路の圧力損失をなくすことができる。
また、上述の実施形態における液体噴射装置は、サーマルジェットプリンターであってもよいし、ラインインクジェットプリンターであってもよい。また、プリンターに限られず、複写機及びファクシミリ等の装置であってもよい。
また、液体噴射装置としては、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする構成を採用してもよい。本発明は、例えば微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクが挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。
CTR インクカートリッジ(液体収容体)
H インクジェットヘッド(液体噴射ヘッド)
PRT プリンター(液体噴射装置)
20 インク供給路(液体供給路)
21 チェックバルブ(一方向弁)
22 自己封止弁
23 加圧ポンプ(加圧装置)
30 サブタンク
30A 第1のサブタンク(上流側のサブタンク)
30B 第2のサブタンク(下流側のサブタンク)
32 可撓性部材
36 導入口
37 導出口
40 圧力付加手段
41 付勢部材
41A 付勢部材(上流側の付勢部材)
41B 付勢部材(下流側の付勢部材)
42 受圧部材
50 変位センサ

Claims (5)

  1. 液体を収容する液体収容体から供給される液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記液体収容体と前記液体噴射ヘッドとの間を接続する液体供給路と、
    前記液体供給路を加圧する加圧装置と、
    前記液体供給路において液体を貯溜するサブタンクと、
    前記サブタンクよりも上流側の前記液体供給路において下流側に向かう液体の流れのみを許容する一方向弁と、を備え、
    前記サブタンクは、前記加圧装置による加圧によって前記液体供給路が所定の圧力に達するまでの時間のうち少なくとも一部の時間に、前記液体噴射ヘッドが噴射可能な単位時間当たりの最大流量を積算した量の液体を少なくとも収容可能な空間容積を有し、
    少なくとも前記一部の時間において前記空間容積を減少させる方向に前記サブタンクを加圧し、前記液体噴射ヘッドから液体を噴射可能とさせる付勢部材を備える、
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記付勢部材による圧力をPs、前記加圧装置によって発生させる前記液体収容体の圧力をPi、前記液体噴射ヘッドが液体を噴射するために必要な圧力をPh、前記液体収容体と前記サブタンクとの間における前記液体供給路の圧力損失をΔPis、前記サブタンクと前記液体噴射ヘッドとの間における前記液体供給路の圧力損失をΔPshとしたときに、
    (Pi−ΔPis)>Ps>(Ph+ΔPsh)
    の関係が成立する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記サブタンクには、空間容積の変位を検出する変位センサが設けられている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記サブタンクは、前記液体供給路に直列で複数設けられ、
    前記変位センサは、複数の前記サブタンクのうち、最も上流側に位置するサブタンクに設けられている、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
  5. 前記サブタンクは、前記液体供給路に並列で複数設けられ、
    前記変位センサは、複数の前記サブタンクのうち、いずれか一つに設けられている、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
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