JP5594327B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートに関する。
側突の予測時にシートバックの肩口からシートクッションの前端部にかけてベルトを張り、着座乗員の車両側方への移動を規制する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、側突時にシートバック上端からシートクッション前端にかけて張ったベルトにて、サイドエアバッグの車幅方向外側への移動を規制する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。また、衝突の際にシートバックの上端とシートクッションの前端との間でぴんと張られる締付けベルトによって、捕捉網が乗員側方で展開される衝撃防止装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。この捕捉網は、背もたれ及び座席クッションで境界づけられた側面視で三角形平面の形に張られるようになっている。
特開2007−8194号公報 特開2009−29182号公報 特開平10−71883号公報
上記各技術では、ベルトや捕捉網の上端側の支持位置がシートバックの上端に制限されるため、該ベルトや捕捉網又はこれらに支持されるエアバッグによる乗員拘束性の向上の観点からは、改善の余地がある。
本発明は、側方展開部材又は該側方展開部材に支持されるエアバッグによる乗員拘束性を向上することができる車両用シートを得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る車両用シートは、シートバックに格納され、ガス供給を受けて膨張することで前記シートバックの上方に突出して展開される突出部材と、上端側が前記突出部材に接続されると共に下端側がシートクッションの前端側に接続され、かつ前記シートクッションの側部からシートバックの側部にかけて収納され、前記突出部材が前記シートバックの上方に突出して展開されることで、該突出部材との接続側と前記シートクッションとの接続側との間に作用する張力により展開される側方展開部材と、一端側が前記側方展開部材に対しシート幅方向に離れた部位で前記シートバックに支持されると共に他端側が前記側方展開部材の上端側又は前記突出部材に繋げられ、少なくとも前記側方展開部材による着座乗員の拘束状態でシート幅方向の張力を受ける張力支持部材と、を備えている。
この車両用シートでは、例えば車両の側面衝突の検知又は予測時に突出部材にガスが供給される。すると、突出部材はシートバック上へ突出、展開され、該展開に伴って側方展開部材が展開される。展開された側方展開部材は、直接的又は間接的に着座乗員の側方への移動を制限する。
ここで、突出部材はシートバックの上端よりも上方に側方展開部材の上端を持ち上げるので、側方展開部材の上端の位置がシートバック上端に制限される構成と比較して、該側方展開部材のテンションラインが前側に位置する。これにより、側方展開部材により乗員の肩部を拘束することが可能となる。そして、本車両用シートでは、張力支持部材が展開された側方展開部材の上端側とシートバックとを繋いでいる。このため、ガス圧により膨張展開してシートバック上に突出する突出部材を用いる構成において、乗員の拘束荷重を張力支持部材にて効果的に支持することができる。これらにより、本車両用シートは、上記比較対象と比較して側方展開部材のテンションラインを前側に位置させて、該側方展開部材によって乗員の側方への移動を効果的に抑制することができる。
このように、請求項1記載の車両用シートでは、側方展開部材による乗員拘束性を向上することができる。
請求項2記載の発明に係る車両用シートは、請求項1において、前記突出部材は、前記シートバック上に設けられたヘッドレストに対する前記側方展開部材の収納側の側部に沿って展開されるように配置されており、前記張力支持部材の一端側は、前記ヘッドレストにおける前記突出部材の配置側とは反対側の側部の側方に回り込んでいる。
この車両用シートでは、突出部材はヘッドレストの側面に沿って案内されつつ安定して突出する。そして、張力支持部材の側方展開部材側とは反体側の端部がヘッドレストの側方に回り込んでいる。このため、着座乗員を拘束する側方展開部材は、張力支持部材の張力に加えて、該張力支持部材のヘッドレストへの引っ掛けによっても拘束荷重(反力)が支持される。
請求項3記載の発明に係る車両用シートは、請求項2において、前記シートバックの上面には、前記ヘッドレストに対する前記突出部材の配置側にシート幅方向に沿って形成され、前記突出部材の突出用とされる第1ティアラインと、前記ヘッドレストの後方を通って前記第1ティアラインに繋がると共に、前記第1ティアライン側とは反対側の端部が平面視で前記ヘッドレストの側部に沿うようにシート前後方向に延びて形成され、張力支持部材の突出用とされる第2ティアラインと、が形成されている。
この車両用シートでは、シートバック上に張力支持部材の展開形状によってティアラインが形成されているので、該張力支持部材を側方展開部材と共に短時間で展開させることができる。すなわち、着座乗員の拘束荷重を受ける前、又は該荷重が小さいうちに張力支持部材及び側方展開部材を適正に展開させることができる。
請求項4記載の発明に係る車両用シートは、請求項1〜請求項3の何れか1項において、前記突出部材は、並列された2本の支柱が上端側で繋がる折り返し形状を成しており、一方の前記支柱からガスが供給されて前記シートバックの上方に突出して展開される構成とされている。
この車両用シートでは、正面視で略逆U字状を成す突出部材に一方の支柱からガスが供給されるため、該突出部材はまっすぐに上方に展開されやすい。特にヘッドレスト側面に展開過程の突出部材を案内させる構成では、該突出部材はより安定して展開される。
請求項5記載の発明に係る車両用シートは、請求項1〜請求項4の何れか1項において、前記シートバックに収納され、車両の側面衝突が検知又は予測された場合に前記側方展開部材と着座乗員との間で膨張展開されるサイドエアバッグをさらに備えている。
この車両用シートでは、例えば車両の側面衝突などの衝突の際にサイドエアバッグが側方展開部材と着座乗員の上体との間で膨張展開される。これにより、サイドエアバッグは、側方展開部材にて車幅方向への変位が規制されつつ展開される。また、サイドエアバッグは、側方展開部材に沿って膨張展開されることとなるため、展開初期の展開方向が安定する。本車両用シートは、上記構成の張力支持部材及び側方展開部材を備えるため、サイドエアバッグによる乗員拘束性を向上することができる。
以上説明したように本発明に係る車両用シートは、側方展開部材又は該側方展開部材に支持されるエアバッグによる乗員拘束性を向上することができるという優れた効果を有する。
第1の実施形態に係る車両用シートにおける乗員拘束装置の作動状態を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る車両用シートを構成するポップアップダクトのシートバックへの収納状態を拡大して模式的に示す拡大側面図である。 第1の実施形態に係る車両用シートを構成するテンションクロスの展開過程を部分的に示す図であって、(A)は作動前の斜視図、(B)展開途中の斜視図、(C)は展開完了状態の斜視図である。 第1の実施形態に係る車両用シートを構成するテンションクロスの展開過程を部分的に示す図であって、(A)は作動前の平面図、(B)展開途中の平面図、(C)は展開完了状態の平面図である。 ティアラインの変形例を示す図4(A)に対応する平面図である。 テンションクロスの変形例を示す図1に対応する斜視図である。 第2の実施形態に係る車両用シートにおける乗員拘束装置の作動状態を示す側面図である。 第3の実施形態に係る車両用シートにおける乗員拘束装置の作動状態を示す斜視図である。 第3の実施形態に係る車両用シートにおけるサイドエアバッグの展開途中を示す図4(C)に対応する平面図である。
本発明の第1の実施形態に係る車両用シート10について、図1〜図4に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印INは、それぞれ車両用シート10が適用された自動車の前方向、上方向、車幅方向の内側をそれぞれ示している。以下、単に前後、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下を示すものとする。
図1には、後述する乗員拘束装置11が適用された車両用シート10が斜視図にて示されている。車両用シート10は、乗員が前方を向いて着座するように設けられている。具体的には、車両用シート10は、着座部を成すシートクッション12と、該シートクッション12の後端部に下端部が接続されバックレストを成すシートバック14と、シートバック14の上端に設けられたヘッドレスト16とを主要部として構成されている。この実施形態における車両用シート10は、運転席又は助手席用とされているが、2列目やそれよりも後方の後部座席用としても良い。
(ポップアップダクトの構成)
図1に示される如く、車両用シート10は、乗員拘束装置11を構成する突出部材としてのポップアップダクト18を備えている。ポップアップダクト18は、図2に示される如く折り畳み状態でシートバック14内に収納されており、ガス供給を受けて膨張して図1に示される如くシートバック14上で展開される構成とされている。以下、具体的に説明する。
ポップアップダクト18は、インフレータ20からのガス供給を受けて膨張しつつ、シートバック14の上端に形成された後述するティアライン28を膨張圧(ガス圧)で開裂することで、該シートバック14上に突出する構成とされている。この実施形態におけるポップアップダクト18は、ヘッドレスト16に対する車幅方向内側すなわち隣席側で、シートバック14上に突出する構成とされている。
このポップアップダクト18の展開形状は、略「逆さU」字状を成す折り返し形状とされている。より具体的には、ポップアップダクト18は、シート幅方向に並列された一対の支柱としての鉛直ダクト18Vの上端が折り返し用ダクト18Rにて連結されて構成されている。この実施形態では、一対の鉛直ダクト18Vは、シート幅方向に離れないように繋がっている。換言すれば、一対の鉛直ダクト18Vは、図示しない仕切布又はシーム(縫製部)にて内部が分離されている。
このポップアップダクト18は、ヘッドレスト16側の鉛直ダクト18Vからインフレータ20のガスが供給され(図3(B)、図3(C)の矢印G参照)、折り返し用ダクト18Rで折り返されたガスが他方の鉛直ダクト18Vに供給されるようになっている。なお、図2に模式的に示される如く、ヘッドレスト16側の鉛直ダクト18Vの下端部18V1はインフレータ20を介して、他方の鉛直ダクト18Vの下端部18V2は直接的に、シートバック14を構成するシートバックフレーム14Aに支持されている。
さらに、ポップアップダクト18は、図3(B)及び図4(B)に示される如く、ヘッドレスト16における車幅方向内側の側面16Aに沿って膨張展開される構成とされている。すなわち、ポップアップダクト18は、ヘッドレスト16側の鉛直ダクト18Vにおいてヘッドレストの側面16Aに案内されつつ上方に向けて膨張展開され、次いで他方の鉛直ダクト18Vにガスが供給されて、膨張展開が完了されるようになっている。この膨張展開完了状態でポップアップダクト18の上端位置は、図1及び図3(C)に示される如く、上下方向において、ヘッドレスト16の上端近傍に位置する構成とされている。
(テンションクロスの構成)
図1に示される如く、乗員拘束装置11は、後述する側突時に車両用シート10の側方で展開される側方展開部材としてのテンションクロス22を備えている。テンションクロス22は、展開状態での側面視で略三角形状を成している。この実施形態では、車両用シート10における車幅方向内側(隣接するシート側)の側部に設けられ、車幅方向外側(ドア側)の側部には設けられない構成とされている。
テンションクロス22は、それぞれの下端22Aがシートクッション12の前端側で、図示しないシートクッションフレーム等に接続されている。一方、テンションクロス22の上端22Bは、それぞれポップアップダクト18の車幅方向内壁側でかつ上端側の部分に接続されている。さらに、図2に示される如く、テンションクロス22の後縁部22Cは、それぞれシートバックフレーム14Aに接続されている。
このテンションクロス22は、ポップアップダクト18の展開前には、図1に想像線にて示される如く、シートクッション12及びシートバック14の側部に沿った略「L」字状に折り畳まれ、該シートクッション12及びシートバック14の側部に収納されている。シートクッション12及びシートバック14の側部には、テンションクロス22が張り出すための切れ目(スリット)24が形成されている。この実施形態では、切れ目24は、シートバック14の左右両側部におけるバックボード14Bの前縁、及びシートクッション12の左右両側部におけるサイドカバー12Aの上縁に沿って形成されている。なお、切れ目24は、シートクッション12、シートバック14の側部における表皮材の合わせ目等に沿って形成しても良い。
これらのテンションクロス22は、ポップアップダクト18のシートバック14への収納状態からシートバック14上での展開状態への移行に伴って、切れ目24を通じてシートクッション12及びシートバック14から引き出されるようになっている。そして、シートクッション12に接続された下端22Aとポップアップダクト18に接続された上端22Bとを結ぶ直線(テンションラインTL)に沿って張力が作用され、図1に示される如く展開される構成である。
ポップアップダクト18の展開に追従し得るように、テンションクロス22の上部22U(図2参照)は、シートバックフレーム14Aに接続されずに、適宜上下方向に折り畳まれている(図示省略)。そして、展開状態でテンションクロス22のポップアップダクト18との接続部は、ヘッドレスト16の上端近傍に至るようになっている。テンションクロス22は、上記の展開状態において、着座乗員の車幅方向の内側への移動を規制する構成である。
(バックテンションクロスの構成)
図1に示される如く、乗員拘束装置11は、張力支持部材としてのバックテンションクロス26を備えている。バックテンションクロス26は、展開状態でテンションクロス22の上端部(ポップアップダクト18との接続部近傍)から車幅方向外側に延び、ヘッドレスト16の後方を通って該ヘッドレスト16に対する車幅方向外側まで至っている。バックテンションクロス26は、少なくともテンションクロス22に着座乗員の拘束荷重(車幅方向内向きの荷重)が作用した場合に、該荷重の一部を張力として支持するようになっている。以下、具体的に説明する。
バックテンションクロス26は、図4(A)に想像線にて示される如く折り畳み状態でシートバック14の上部に収納されており、少なくとも車幅方向の外端部26Aが下端側においてシートバックフレーム14Aに接続されている。バックテンションクロス26の車幅方向内端部26Bは、テンションクロス22の上部22Uに連続している。この実施形態では、バックテンションクロス26はテンションクロス22と一体として形成されている。
展開状態のバックテンションクロス26は、正面視で車幅方向の外端部26Aから内端部26Bにかけて徐々にシートバック14からの突出高が高くなる略三角形状又は台形状を成している。そして、バックテンションクロス26は、テンションクロス22に上記拘束荷重が作用すると、その上縁26C付近をテンションラインTLb(図3参照)として、該拘束荷重の一部を張力として支持するようになっている。
また、バックテンションクロス26は、車幅方向の外端部26Aから前方に延び、ヘッドレスト16の車幅方向外側に回り込んだ引掛け部26Dを有する。引掛け部26Dは、下端側においてシートバックフレーム14Aに接続されており、バックテンションクロス26の展開に伴って、ヘッドレスト16の車幅方向外側の側面16Bに対向するように展開されるようになっている。これにより、バックテンションクロス26は、テンションクロス22に上記拘束荷重が作用すると、引掛け部26Dにおいてヘッドレスト16の側面16Bに引っ掛かるようになっている。
したがって、バックテンションクロス26は、上記拘束荷重を受けて生じる張力(反力)が、接続されたシートバックフレーム14Aによって支持されるだけでなく、ヘッドレスト16との干渉によっても支持するようになっている。換言すれば、引掛け部26Dは、バックテンションクロス26における上記テンションラインTLbに沿って拘束荷重を支持し得る部分の幅を上下方向に広げる構成と捉えることも可能である。
(ティアラインの構成)
図3(A)及び図4(A)に示される如く、シートバック14の上面14Cには、ポップアップダクト18(テンションクロス22の接続部分を含む)及びバックテンションクロス26が展開される際に開裂されるティアライン28が形成されている。ティアライン28は、例えばシートバック14の上面14Cを構成する表皮材をシートバック14内側から薄肉化するなどして構成され、他の部分よりも破断され易い易破断部とされている。
そして、本実施形態におけるティアライン28は、主にポップアップダクト18を突出させるための第1ティアライン28Aと、主にバックテンションクロス26を突出させるための第2ティアライン28Bとを含んで構成されている。第1ティアライン28Aは、平面視でヘッドレスト16の側面16Aの前後方向中央部からシートバック14の上面14Cの車幅方向内端に至るように、車幅(シート幅)方向に沿った直線状に形成されている。第1ティアライン28Aの車幅方向外端部は、シートバック14に形成された切れ目24の上端に繋がっている。
第2ティアライン28Bは、第1ティアライン28Aの車幅方向外端部からヘッドレスト16の後方を回り込むように、平面視で前向きに開口する略「コ」字状(U字状)を成している。より具体的には、第2ティアライン28Bは、ヘッドレスト16の側面16A、16Bに沿ってそれぞれ前後に延びる内サイドライン28BI及び外サイドライン28BOと、内外のサイドライン28BI、28BOの後端を繋ぐメインライン28BMとを有する。
内サイドライン28BIの前端は、第1ティアライン28Aの車幅方向外端に繋がっている。外サイドライン28BOの前端は、ヘッドレスト16の前端近傍まで至っている。この実施形態では、外サイドライン28BOの前端は、内サイドライン28BIの前端よりも前側に位置している。メインライン28BMは、平面視でヘッドレスト16の背面(後面)に沿ってシート幅方向に延びており、その前後位置は膨張展開されたポップアップダクト18の後端付近とされている。これにより、外端部26Aにおいて下端側(展開時の下端側)シートバックフレーム14Aに接続されたバックテンションクロス26がスムースに展開されるようになっている。
テンションクロス22を展開させる際のティアライン28の開裂については、本実施形態の作用と共に後述する。
(制御装置の構成)
図2に示される如く、インフレータ20は、乗員拘束装置11を構成する制御装置としての側突ECU30に電気的に接続されている。また、側突ECU30には側面衝突を検出する側突センサ32が電気的に接続されている。側突ECU30は、側突センサ32からの信号に基づいて側面衝突(の不可避)を検知した場合に、インフレータ20を作動させるようになっている。
次に、第1の実施形態の作用を説明する。
上記構成の車両用シート10では、側突センサ32からの信号に基づいて側面衝突を検知した側突ECU30は、インフレータ20を作動させる。すると、インフレータ20からのガス供給を受けて、図3(B)及び図4(B)に示される如くポップアップダクト18が第1ティアライン28Aを開裂しつつシートバック14上に突出され、該シートバック14上で展開される。
この展開に伴って、テンションクロス22が切れ目24を通じてシートクッション12及びシートバック14から引き出され、図3(C)及び図4(C)に示される如く展開が完了される。また、図3(B)及び図4(B)に示される如くバックテンションクロス26が第2ティアライン28Bを開裂しつつシートバック14上に突出され、図3(C)及び図4(C)に示される如く該シートバック14上で展開される。
そして、このように展開されたテンションクロス22によって、着座乗員が慣性又は揺り戻しによって隣席側に移動することが抑制される。すなわち、着座乗員がテンションクロス22によって拘束される。
ここで、車両用シート10では、テンションクロス22の上端22Bが、シートバック14上で突出されたポップアップダクト18に接続されている。このため、例えば上端がシートバック14の上端部に接続された比較例に係る側方展開部材と比較して、展開状態でのテンションラインTLが前側に位置する。具体的には、上記比較例に係る側方展開部材では、図1に想像線にて示されるTLcがテンションラインとされる。これに対して車両用シート10では、展開状態のテンションクロス22のテンションラインTLが比較例のテンションラインTLcと比較して前側に位置する。このため、着座乗員の高剛性部位である肩部の肩中心よりも前側にテンションラインTLが位置され、該着座乗員を肩部において効果的に拘束することができる。
そして、この乗員拘束の際に、テンションクロス22に掛かる着座乗員の拘束荷重の一部は、バックテンションクロス26によって支持される。すなわち、この拘束荷重の一部(シートバックフレーム14Aが支持する部分よりも上側の一部)は、その上縁26CがテンションラインTLbとされたバックテンションクロス26によって、張力として支持される。
これにより、ポップアップダクト18を膨張展開(突出)させてテンションクロス22を展開させる構成において、すなわち上記比較例に対しテンションラインTLを前側に位置させ得る構成において、乗員拘束に対する支持剛性を確保することができる。すなわち、例えばバックテンションクロス26を備えない構成では、ガス圧で展開されるポップアップダクト18は乗員拘束に伴って車幅方向内側に倒れ易い。これに対してバックテンションクロス26を備えた車両用シート10では、該バックテンションクロス26がテンションクロス22の拘束荷重の一部を支持するため、上記の通り乗員拘束に対する支持剛性を確保することができる。
換言すれば、本実施形態においては、テンションクロス22を展開させる機能と、展開後のテンションクロス22による乗員拘束荷重の一部を支持する機能とを、ポップアップダクト18とバックテンションクロス26とに分担させている。このため、各機能を実現するための要素に対する制約が少なく、簡単な構造で上記した乗員拘束性能を得ることができる。
また、バックテンションクロス26は、車幅方向の外端部26Aにおいてシートバックフレーム14Aに接続されると共に、外端部26Aから前方に延びてヘッドレスト16の車幅方向外側に回り込んだ引掛け部26Dを有する。このため、バックテンションクロス26は、ポップアップダクト18の膨張展開に伴って、メインライン28BMを開裂しつつ外端部26Aと内端部26Bとの間の部分が展開され、さらに外サイドライン28BOを開裂しつつ引掛け部26Dが展開される。そして、テンションクロス22の拘束荷重の一部を支持するバックテンションクロス26の張力は、外端部26Aで接続されたシートバックフレーム14Aに支持されると共に、引掛け部26Dが引掛けられたヘッドレスト16においても支持される。このため、バックテンションクロス26は、上下方向の広い範囲に作用する張力で(張力を上下方向の幅広い範囲に分散させて)テンションクロス22の拘束荷重の一部を効率的に支持することができる。
さらに、車両用シート10のシートバック14の上面14Cには、ティアライン28が形成されている。このため、ティアラインの設定のない構成と比較して、ポップアップダクト18及びバックテンションクロス26がスムースにかつ短時間で展開される。したがって、ポップアップダクト18の上端部が接続されたテンションクロス22は、着座乗員の拘束荷重を受ける前に該乗員の側方で展開され、上記の如き良好な乗員拘束性能の発揮に寄与する。
また、ポップアップダクト18は、一方の鉛直ダクト18Vに対し下方からガスが供給されるため、該ポップアップダクト18はまっすぐ上方に展開されやすい。特に、ガス供給側の鉛直ダクト18Vがヘッドレスト16の側面16Aに案内されつつ膨張展開される配置であるため、該ポップアップダクト18はより安定して展開される。
(ティアラインの変形例)
図5には、変形例に係るティアライン34が平面図にて示されている。この図に示される如く、ティアライン34は、主にポップアップダクト18を突出させるための第1ティアライン34Aと、主にバックテンションクロス26を突出させるための第2ティアライン34Bとを含んで構成されている。
第2ティアライン34Bは、ヘッドレスト16の側面16Bに沿って前後に延びる外サイドライン34BOと、外サイドライン34BOの後端から車幅方向内向きに延びるメインライン34BMとを有する。外サイドライン34BO、メインライン34BMは、ティアライン28の第2ティアライン28Bにおける外サイドライン28BO、メインライン28BMと同様に形成されている。換言すれば、ティアライン34は、内サイドライン28BIに相当する部分を有しない構成とされている。
第1ティアライン34Aは、メインライン34BMの車幅方向内端から車幅方向内向きに直線状に延びるメインライン34AMと、平面視でメインライン34AMと切れ目24とを繋ぐサイドライン34ASとを有する。すなわち、メインライン34AMは、ティアライン28の第1ティアライン28Aよりも後方に配置されている。
本変形例に係るティアライン34を備えた車両用シート10においても、ヘッドレスト16の側面16Aによるポップアップダクト18の案内性に係る作用効果を除き、基本的に上記実施形態と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。
(テンションクロスの変形例)
図6には、変形例に係るテンションクロス36を備えた車両用シート10が斜視図にて示されている。この図に示される如く、テンションクロス36は、テンションクロス本体36Aと、ストラップ36Bとを主要部として構成されている。テンションクロス本体36Aは、側面視で、前側の頂部36AFが上下方向において上下の頂部36AU、36AL間に位置する鈍角三角形状を成しており、図示は省略するがシートバック14の側部にのみ収納されている。テンションクロス本体36Aは、上側の頂部36AUがポップアップダクト18の上端に接続されており、下側の頂部36ALを含む後縁部(ポップアップダクト18の展開を許容する上側の一部を除く)がシートバックフレーム14Aに接続されている。
一方、テンションクロス36本体Aの前側の頂部36AFは、前端36BFがシートクッション12の前端側に接続されたストラップ36Bの後端36BRに接続されている。ストラップ36Bは、主にシートクッション12の側部に収納され、この状態では後端36BRがシートバック14の下端部近傍でテンションクロス36本体Aの前側の頂部36AFに接続されている。
以上説明したテンションクロス36は、展開状態において、テンションクロス本体36Aの上側の頂部36AUと、前側の頂部36AFすなわちストラップ36Bの後端36BRと、ストラップ36Bの前端36BFとを結ぶ直線がテンションラインTLとされる。
本変形例に係るテンションクロス36を備えた車両用シート10においても、基本的に上記実施形態と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。また、テンションクロス36は、テンションクロス22のように折り畳まれた部分がシートバック14とシートクッション12との間で露出されることがない。換言すれば、シートバック14とシートクッション12との間にはストラップ36Bが通されるだけである。このため、本テンションクロス36の採用は、該シートバック14とシートクッション12との間の見栄えの向上又は見栄え対策の簡素化に寄与する。なお、本変形例において、ストラップ36Bがポップアップダクト18及びテンションクロス本体36Aの前側の頂部36AFに接続される構成としても良い。また、ポップアップダクト18とシートクッション12とを繋ぐストラップ36Bに、テンションクロス本体36Aの上側の頂部36AU及び前側の頂部36AFが接続された構成としても良い。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る車両用シート40について、図7に基づいて説明する。なお、上記第1の形態の構成と基本的に同様の構成については、上記第1の形態の構成と同一の符号を付して、その説明、図示を省略する場合がある。
図7には、乗員Pの着座状態における車両用シート40を構成する乗員拘束装置41の展開(作動)状態が模式的な側面図にて示されている。この図に示される如く、車両用シート40は、ヘッドレスト16と同等の高さまで展開されるポップアップダクト18に代えて、ポップアップダクト42を備えている。ポップアップダクト42は、その展開状態で、上端42Uが車両用シート40が搭載された自動車車体のルーフ44に押し当てられる構成とされている。図示は省略するが、ポップアップダクト42は、一対の垂直ダクトの上端が折り返し用ダクトで繋げられた略「逆さU」字状を成しており、上下寸法以外についてはポップアップダクト18と同様に構成されている。また、テンションクロス22、バックテンションクロス26のそれぞれは、ポップアップダクト42の上端部近傍に接続されている。車両用シート40における他の構成は、図示しない部分を含め車両用シート10の対応する構成と同様に構成されている。
したがって、第2の実施形態に係る車両用シート40によっても、基本的に第1の実施形態に係る車両用シート10と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。また、車両用シート40では、展開完了状態のポップアップダクト42がルーフ44に押し当てられるので、該ポップアップダクト42の倒れがルーフ44との摩擦によっても抑制される。したがって、ポップアップダクト42とルーフ44との摩擦によって、テンションクロス22による乗員拘束荷重の一部を支持することができる。
また、テンションクロス22の上端部が接続されたポップアップダクト42の上端位置がヘッドレスト16の上端を越えてルーフ44に至っている。このため、車両用シート40におけるテンションクロス22のテンションラインTLは、第1の実施形態におけるテンションラインよりも前側に位置する。これにより、ポップアップダクト42の採用は、テンションクロス22による乗員拘束性の向上に寄与する。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係る車両用シート50について、図8、図9に基づいて説明する。なお、上記第1の形態の構成と基本的に同様の構成については、上記第1の形態の構成と同一の符号を付して、その説明、図示を省略する場合がある。
図8には、本発明の第3の実施形態に係る車両用シート50を構成する乗員拘束装置51の展開(作動)状態が、図1に対応する斜視図にて示されている。この図に示される如く、乗員拘束装置51は、テンションクロス22に加えてサイドエアバッグ装置52を備える点で、第1の実施形態に係る車両用シート10とは異なる。サイドエアバッグ装置52は、車両用シート50における車幅方向内側の側部に設けられた所謂ファーサイドエアバッグ装置として構成されている。
サイドエアバッグ装置52は、着座乗員に対する車幅方向内側で膨張展開されるサイドエアバッグ54と、サイドエアバッグ54にガスを供給するインフレータ56とを主要部として構成されている。サイドエアバッグ装置52は、サイドエアバッグ54及びインフレータ56を含む各部がモジュール化されてシートバック14内でシートバックフレーム14Aに支持されている。サイドエアバッグ54は、膨張展開の際には切れ目24からシートバック14外に突出され、テンションクロス22の内側(着座乗員)側で膨張展開されるようになっている。
サイドエアバッグ54は、着座乗員の胸部及び肩部を拘束するための中央チャンバ54Aと、着座乗員の頭部を拘束するための頭部保護チャンバ54Bと、着座乗員の腹部を拘束するための腹部保護チャンバ54Cとを含んで構成されている。なお、中央チャンバ54A(と頭部保護チャンバ54Bとの間)に形成された凹みは、着座乗員の腕の逃がし部とされている。また、頭部保護チャンバ54Bは、膨張展開状態で後上の角部となる接続部54Dにおいて、テンションクロス22の上端26Bと共にポップアップダクト18に接続されている。
すなわち、サイドエアバッグ54は、その上端側がポップアップダクト18の展開に伴って上方に移動される構成とされている。この移動を許容するため、サイドエアバッグ54は、蛇腹折り等で前後方向に折り畳まれると共に、その前後に折り畳まれた中間部が蛇腹折り等で上下方向に折り畳まれている(図示省略)。そして、サイドエアバッグ54は、この上下方向の折りを解消しながら、ポップアップダクト18の上方への展開を許容する構成とされている。
(制御装置の構成)
図示は省略するが、車両用シート50の乗員拘束装置51は、ポップアップダクト18用のインフレータ20、サイドエアバッグ54用のインフレータ56の作動を制御する制御装置としての側突ECUを備えている。この側突ECUは、インフレータ20、56の他、側面衝突を予測するプリクラッシュセンサ及び側突センサ32に電気的に接続されている。
側突ECUは、プリクラッシュセンサからの信号に基づいて側面衝突を予測した場合にインフレータ20を作動し、側突センサ32からの信号に基づいて側面衝突を検知した場合にインフレータ56を作動する構成とされている。これにより例えば、側突ECUは、側面衝突発生の略300msec前にインフレータ20を作動してポップアップダクト18を展開完了させ、側面衝突検出から1〜10msec後にサイドエアバッグ54用のインフレータ56を作動させるようになっている。なお、プリクラッシュセンサを廃止し、側突センサ32による側面衝突の検知後に、インフレータ20、56をこの順に所要の時間差で作動させても良い。また、プリクラッシュセンサを備えず、側突センサ32による側面衝突の検知後に、インフレータ20、56に対し同時に作動信号を出力しても良い。この場合でも、ポップアップダクト18とサイドエアバッグ54との容量差等に基づいて、ポップアップダクト18がサイドエアバッグ54に対し先行して展開完了される設定とすることができる。
車両用シート50の他の構成は、図示しない部分を含め、車両用シート10の対応する部分と同様に構成されている。
次に、第3の実施形態の作用を説明する。
上記構成の車両用シート50では、プリクラッシュセンサからの信号により側面衝突を予測した側突ECUは、インフレータ20を作動させる。すると、インフレータ20からのガス圧によってポップアップダクト18がシートバック14の上方で展開される。この展開に伴って、テンションクロス22が切れ目24を通じてシートクッション12及びシートバック14から引き出され、図8及び図9に示される如く展開される。また、接続部54Dにおいてポップアップダクト18に接続されているサイドエアバッグ54の少なくとも一部が切れ目24を通じてシートバック14から引き出される。図9は、着座乗員Pの側方でのサイドエアバッグ54の展開過程を示す平面図である。
さらに、側突センサ32からの信号により側面衝突を検知した側突ECUは、インフレータ56を作動させる。すると、サイドエアバッグ54は、既に展開されているテンションクロス22と着座乗員との間で、該テンションクロス22に沿って前方に向けて膨張、展開される。着座乗員は、テンションクロス22及びサイドエアバッグ54によって拘束されつつ、隣席側への移動が制限される。
ここで、車両用シート50では、テンションクロス22のポップアップダクト18による展開、バックテンションクロス26による拘束荷重支持についての作用効果は第1の実施形態と同様である。
また、上記の通りサイドエアバッグ54は、展開済みのテンションクロス22に沿って膨張展開されるため、着座乗員からシート幅方向に離れる方向の移動を規制され、展開方向が安定する。すなわち、側面衝突の検知(膨張展開の開始)から短時間で、適正に膨張展開が完了される。さらに、中央チャンバ54Aによって、着座乗員の高剛性部位である肩部を拘束するため、該着座乗員の頭部の車幅方向への移動を効果的に抑制することができる。特に、上記の通りテンションクロス22が展開状態で着座乗員の肩中心を覆う(テンションラインTLが肩中心よりも前方に位置する)ため、中央チャンバ54Aによる肩部の支持に伴う反力がテンションクロス22にて良好に支持される。
しかも、サイドエアバッグ54には、頭部保護チャンバ54Bが設けられている。このため、頭部の車幅方向の移動を一層効果的(直接的)に抑制することができる。また、サイドエアバッグ54は、中央チャンバ54A、頭部保護チャンバ54B、腹部保護チャンバ54Cを有する。このため、車幅方向の外側(衝突側)において、着座乗員を頭部から腹部に亘って拘束し、該乗員を側面衝突に対し効果的に保護することができる。
なお、上記した各実施形態では、車両用シート10、40、50が車幅方向内側(隣席側)にポップアップダクト18、テンションクロス22、(及びサイドエアバッグ装置52)を備えた例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ポップアップダクト18、テンションクロス22、(及びサイドエアバッグ装置52)が車幅方向の両側に設けられた構成としても良く、外側(ニア側)にのみ設けられた構成としても良い。
また、上記した第3の実施形態では、車両用シート50がポップアップダクト18を備えた例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、車両用シート50がポップアップダクト18に代えてポップアップダクト42を備えた構成としても良い。
さらに、上記した各実施形態では、バックテンションクロス26が引掛け部26Dを有する例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、バックテンションクロス26が引掛け部26Dを有しない(シートバックフレーム14Aだけに張力を支持させる)構成としても良い。
またさらに、上記した各実施形態では、正面視で「逆さU」字状を成すポップアップダクト18、42を備えた例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、単独の円柱状ダクトであるポップアップダクトを備えた構成としても良く、側面視で「逆さU」字状を成すポップアップダクトを備えた構成としても良い。
また、上記した各実施形態では、バックテンションクロス26がテンションクロス22と一体に形成された例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、バックテンションクロス26とテンションクロス22とが独立してポップアップダクト18に接続された構成としても良い。
さらに、上記した各実施形態では、テンションクロス22が側面視で三角形状を成す例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、テンションラインTLよりも前方に張り出す張り出し部を有するテンションクロスを備えた構成としても良い。この張り出し部は、例えば第3の実施形態におけるサイドエアバッグ54の頭部保護チャンバ54Bの前部に接続しても良い。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で各種変更して実施可能であることは言うまでもない。
10 車両用シート
12 シートクッション
14 シートバック
16 ヘッドレスト
18 ポップアップダクト(突出部材)
18V 鉛直ダクト(支柱)
22 テンションクロス(側方展開部材)
26 バックテンションクロス(張力支持部材)
28 ティアライン
28A 第1ティアライン
28B 第2ティアライン
34 ティアライン
34A 第1ティアライン
34B 第2ティアライン
36 テンションクロス(側方展開部材)
40・50 車両用シート
42 ポップアップダクト(突出部材)
54 サイドエアバッグ

Claims (5)

  1. シートバックに格納され、ガス供給を受けて膨張することで前記シートバックの上方に突出して展開される突出部材と、
    上端側が前記突出部材に接続されると共に下端側がシートクッションの前端側に接続され、かつ前記シートクッションの側部からシートバックの側部にかけて収納され、前記突出部材が前記シートバックの上方に突出して展開されることで、該突出部材との接続側と前記シートクッションとの接続側との間に作用する張力により展開される側方展開部材と、
    一端側が前記側方展開部材に対しシート幅方向に離れた部位で前記シートバックに支持されると共に他端側が前記側方展開部材の上端側又は前記突出部材に繋げられ、少なくとも前記側方展開部材による着座乗員の拘束状態でシート幅方向の張力を受ける張力支持部材と、
    を備えた車両用シート。
  2. 前記突出部材は、前記シートバック上に設けられたヘッドレストに対する前記側方展開部材の収納側の側部に沿って展開されるように配置されており、
    前記張力支持部材の一端側は、前記ヘッドレストにおける前記突出部材の配置側とは反対側の側部の側方に回り込んでいる請求項1記載の車両用シート。
  3. 前記シートバックの上面には、
    前記ヘッドレストに対する前記突出部材の配置側にシート幅方向に沿って形成され、前記突出部材の突出用とされる第1ティアラインと、
    前記ヘッドレストの後方を通って前記第1ティアラインに繋がると共に、前記第1ティアライン側とは反対側の端部が平面視で前記ヘッドレストの側部に沿うようにシート前後方向に延びて形成され、張力支持部材の突出用とされる第2ティアラインと、
    が形成されている請求項2記載の車両用シート。
  4. 前記突出部材は、並列された2本の支柱が上端側で繋がる折り返し形状を成しており、一方の前記支柱からガスが供給されて前記シートバックの上方に突出して展開される構成とされている請求項1〜請求項3の何れか1項記載の車両用シート。
  5. 前記シートバックに収納され、車両の側面衝突が検知又は予測された場合に前記側方展開部材と着座乗員との間で膨張展開されるサイドエアバッグをさらに備えた請求項1〜請求項4の何れか1項記載の車両用シート。
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