JP5593160B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置に関する。特に、オープンドレイン信号端子を有する半導体装置においてオープンドレイン信号端子のESD(Electro Static Discharge:静電気放電)保護素子を備えた半導体装置に関する。
半導体装置において、電源電圧以上の電圧が印加されることが想定される出力端子、入力端子、または入出力端子(以下、信号端子と呼ぶ。)には、オープンドレイン信号端子が用いられる。オープンドレインではない一般的な信号端子(入力端子、出力端子、入出力端子のいずれか)の場合には、例えば、特許文献1の図11に示すように、高電圧側の電源端子VDDと信号端子との間と、低電圧側の電源端子GNDと信号端子との間の両方に信号端子のESD保護素子(保護ダイオード等)を設けるのが一般的である。しかし、オープンドレイン信号端子の場合、信号端子には、通常使用状態で、電源端子VDDを超える電圧が印加される(Nチャンネルオープンドレインの場合)か、電源端子GND未満の電圧が印加される(Pチャンネルオープンドレインの場合)。したがって、Nチャンネルオープンドレインの場合は、信号端子と高電圧側の電源VDDとの間にダイオード等のESD保護素子を設けることが困難である。同様にPチャンネルオープンドレインの場合は、信号端子と低電圧側の電源GNDとの間にESD保護素子を設けることが困難である。そのため、オープンドレイン信号端子のESD信号端子のESD保護は、通常の信号端子とは、異なるESD保護対策が必要になる。
特に近年は、半導体装置の低消費電力化のため、その半導体装置の動作状況に応じて、全機能のうち、一部の機能ブロックの動作を必要としない場合は、その機能ブロックへの電源の供給を停止して消費電力を削減する制御が行われるようになって来ている。短チャンネル化に伴うMOSトランジスタのリーク電流が無視できなくなって来ているためである。この場合、電源の供給が停止し、高電圧側の電源電圧VDDが低電圧側の電源電圧GNDまで低下する。すると、その機能ブロックの信号端子には、電源電圧VDD以上の信号電圧が印加されることになる。そのため、信号端子は、Nチャンネルオープンドレイン構造とする必要が生じ、信号端子と電源端子VDDとの間には、一般的な信号端子と電源端子VDDとの間に用いられるESD保護素子を設けることはできない。
図1に、従来用いられているオープンドレイン信号端子のESD保護回路を示す。図1において、31はオープンドレイン信号端子、32は高電圧側の電源端子であるVDD端子、33は低電圧側の電源端子であるGND端子、40は入力ゲート、34はオープンドレイン信号端子31とGND端子33との間に設けられたオープンドレイン信号端子保護素子である。図1のオープンドレイン信号端子31は、信号入力端子であり、オープンドレイン信号端子31の論理レベルを半導体装置の内部に取り込む入力ゲート40が設けられている。入力ゲート40は、P型MOSトランジスタ41とN型MOSトランジスタ42とにより構成されるCMOSインバータタイプの入力ゲートである。
また、オープンドレイン信号端子保護素子34は、N型MOSトランジスタの構造が保護素子として用いられており、図1のオープンドレイン信号端子31は入力端子であるので、オープンドレイン信号端子保護素子34を構成するN型MOSトランジスタのゲートは低電圧(GND)に固定されている。このオープンドレイン信号端子保護素子34は、オープンドレイン信号端子31とGND端子33との間でオープンドレイン信号端子31に高電圧のESDが印加されたときは、寄生バイポーラトランジスタ(NPN型バイポーラトランジスタ)として機能し、オープンドレイン信号端子31に印加された正の電荷をGND端子33へと放電することにより保護素子として機能する。
このオープンドレイン信号端子31を出力端子として用いる場合には、オープンドレイン信号端子保護素子34を構成するN型MOSトランジスタのゲートを制御信号により導通、非導通を制御すれば、オープンドレイン信号端子31を出力端子として機能させることができる。また、オープンドレイン信号端子31を出力端子としてのみ用い、入力端子として用いない場合は、入力ゲート40を省略することができる。
このオープンドレイン信号端子31とVDD端子32との間で、VDD端子32に対してオープンドレイン信号端子31に高電圧がESDとして印加されたときに電流が流れるルートを図2に示す。図2に示すように、オープンドレイン信号端子31とVDD端子32との間には直接の保護素子が設けられてないので、オープンドレイン信号端子31に印加された電荷はまず、オープンドレイン信号端子31とGND端子33との間に設けられたオープンドレイン信号端子保護素子34を経由してGND端子に放電し、さらにGND端子33とVDD端子32との間に設けられた電源端子間保護素子50を経由してVDD端子32へと放電される。
次に、オープンドレイン信号端子に限られるものではないが、特許文献1には、オープンドレイン信号端子の保護を含め、広く適用できるESD保護構造を備えた半導体装置が記載されている。図3(a)は、その半導体装置のESD保護構造を示す平面図であり、図3(b)は、そのAA断面図である。図3を参照してその構造を説明する。P型半導体基板100の表面に設けられたPウェル101の表面に、N型MOSトランジスタのソース領域106a、ドレイン領域107a、ソース領域106b、ドレイン領域107b、ソース領域106cがX方向にソースとドレインが交互に配置されている。各ソース領域106a〜c、ドレイン領域170a、bには、それぞれ外部接続用のコンタクト112が設けられている。また、各ドレイン領域107a、bとソース領域106a〜cの間のP型半導体基板100の表面にはゲート酸化膜を挟んでゲート電極108が配置されている。これらのソース領域106a〜c、ドレイン領域107a、bすべてを囲んでPウェル101の表面にP型ガードリング領域110が設けられている。また、交互に配置されたソース領域106a〜c、ドレイン領域107a、b全体のX方向(チャンネルに電流が流れる方向)の両端に配置されたソース領域106a、106cとP型ガードリング領域110との間には、Pウェル101より低濃度の低濃度P型基板領域104が設けられている。さらに、MOSトランジスタを形成しない領域の表面には、素子分離領域(絶縁層)105が設けられている。
各ソース領域106a〜cと各ドレイン領域107a、bに設けられたコンタクト112には図示しない配線が接続され、ソース同士、ドレイン同士が相互に接続されている。また、N型のソース領域106a〜cとP型ガードリング領域110は図示しない配線により低電圧電源端子GNDに接続され、ドレイン領域107a、bは図示しない配線により信号端子に接続される。N型MOSトランジスタが導通するときは、各ドレイン領域107a、bからX方向に隣接して両側に配置されたソース領域106a〜cへと電流が流れる。
次に、図3の半導体装置がESDに対して保護素子として機能するときの動作について説明する。Pウェル101の表面に形成されたドレイン領域107a、bとソース領域106a〜cとの間には、N型ドレイン領域107a、bをコレクタ、Pウェル101をベース、N型ソース領域106a〜cをエミッタとする寄生バイポーラトランジスタ(NPN型トランジスタ)が形成される。通常使用時には、Pウェル101とソース領域106a〜cは共に低電圧電源GNDに接続され、同電位であるので、この寄生バイポーラトランジスタが導通することはない。しかし、信号端子に低電圧電源端子GNDに対して高電圧のESDが印加されると信号端子に接続されたN型ドレイン領域107と低電圧電源GNDに接続されたPウェル101との間のPN接合がブレイクダウンし、ドレイン領域107とP型ガードリング領域110との間にある程度の電流が流れる。ドレイン領域107とP型ガードリング領域110との間に電流が流れ始めるとPウェル101の抵抗によりソース領域106近傍のPウェルの電圧が上昇する。Pウェルの電位の上昇が寄生バイポーラトランジスタの閾値VBEである0.6〜0.7Vを超えると寄生バイポーラトランジスタが導通し、ドレイン領域107からソース領域106へ放電が行われる。
ここで、低濃度P型基板領域104を設けない場合、P型ガードリング領域110から各ソース領域106a〜cまでのPウェル抵抗は、P型ガードリング領域110から離れて配置されたソース領域106bの方が、P型ガードリング領域110の近くに配置されたソース領域106a、cよりPウェル抵抗が大きくなる。したがって、ドレイン領域107a、bとPウェル101との間のPN接合ダイオード構造がブレイクダウンしたときのPウェルの電圧の上昇は、P型ガードリング領域110の近くに配置されたソース領域106a、cよりP型ガードリング領域110から離れて配置されたソース領域106bの方が大きくなり、ESD印加時に、ベース領域がP型ガードリング領域110近傍に配置された寄生バイポーラトランジスタよりベース領域がP型ガードリング領域110から離れて配置されたMOSトランジスタによる寄生バイポーラトランジスタの方が導通しやすくなり、P型ガードリング領域110近傍に配置された寄生バイポーラトランジスタが保護素子として十分に機能しないことが考えられる。
特許文献1では、P型ガードリング領域110の近傍に配置されるMOSトランジスタとP型ガードリング領域110との間に低濃度P型基板領域104を設けることにより、Pウェル抵抗を大きくして保護素子として設けた各MOSトランジスタがESD印加時に、ほぼ同時に寄生バイポーラトランジスタとしてトリガされるようにして、P型ガードリング領域110近傍に配置された寄生バイポーラトランジスタについても十分保護素子として機能するようにしている。
また、複数の保護素子を並列に設けたESD保護構造において、一部の保護素子にのみ電流が集中せずに、各保護素子が並行して保護素子として同時に動作するように、各保護素子と端子との間に直列にバラスト抵抗をそれぞれ設け、各保護素子が同時に並行して動作するようにする構造に効果があることが知られている。図4は、特許文献2に記載された改良されたバラスト抵抗構造を備えた半導体装置の一部の構造を示す斜視図である。図4において、シリコン基板2の表面には、Pウェル26が設けられ、Pウェル26の表面には、N型MOSトランジスタ23のソース領域6とドレイン領域14が設けられている。ドレイン領域14は、コンタクト18とメタル配線20とコンタクト19を介してN+型拡散領域15に接続される。N+型拡散領域15には、さらに別のコンタクト21が設けられ、メタル配線22に接続されている。メタル配線22は図示しないパッドに接続されている。また、ドレイン領域14とN+型拡散領域15とはSTI領域5により絶縁されている。このドレイン領域14、STI領域5、N+型拡散領域15は全体でバラスト抵抗領域7を構成している。特許文献2では、このバラスト抵抗領域7により、ドレイン領域14からコンタクト18、メタル配線20、コンタクト19、N+型拡散領域15、コンタクト21、メタル配線22を経由してパッドに接続することにより少ない面積の増加で充分な抵抗値のバラスト抵抗を実現している。
また、特許文献3には、Pウェルに設けたN型MOSトランジスタを囲むP型ガードリング領域の内側のPウェルの表面であって、信号端子に接続されたN型MOSトランジスタのドレインよりもP型ガードリングの近くに信号端子に接続されたN型カソード領域を設け、N型カソード領域とP型ガードリングとを保護ダイオードとして用いることにより、MOSトランジスタのドレインとP型ガードリングとにより構成される保護ダイオードを補い、十分な放電能力を得ようとするESD保護素子を備えた半導体装置が記載されている。
特開平11−274404号公報 特開2005−183661号公報 特開2009−71173号公報
以下の分析は本発明により与えられる。オープンドレイン信号端子(図5(c)の31参照)とオープンドレイン信号端子との間に直接の保護素子が設けられていない電源(図5(c)のVDD端子32参照)との間でオープンドレイン信号端子31に電源電圧を超える電圧(電源が正電源である場合には正電源以上の高電圧、電源が負電源である場合には、負電源以下の低電圧)のESDが印加された場合、本来のドレイン領域とソース領域との間の寄生横型バイポーラトランジスタ(図5(c)のBDS1、BDS2、BDS3、BDS4、図6(a)の電流ルートI1参照)以外にも、ドレイン領域107と同一導電型のガードリング領域(N型ガードリング領域111)との間に形成される寄生縦型バイポーラトランジスタ(図5(a)(c)のBDG1、BDG2、BDG3、BDG4、BDGu1、BDGd1、図8の電流ルートI3参照)も動作する。特に寄生バイポーラトランジスタは、一旦バイポーラトランジスタとして動作を開始すると、ベース領域が小さい(N型ガードリング領域111に近い)寄生バイポーラトラジスタ(BDG1、BDGu1、BDGd1)に集中して電流が流れ、ドレイン拡散層が破壊される。この問題については、実施形態の説明の中でさらに詳しく説明する。
本発明の第1の側面による半導体装置は、第1、第2の電源端子と、オープンドレイン信号端子と、半導体基板の表面に設けられた第1導電型ウェルと、前記第1導電型ウェルの表面に設けられソース領域が前記第2の電源端子に接続され、ドレイン領域が前記オープンドレイン信号端子に接続された第2導電型MISトランジスタと、前記第1導電型ウェルの表面に前記第2導電型MISトランジスタのゲート幅方向に沿って前記第2導電型MISトランジスタの両側に設けられ、それぞれ前記オープンドレイン信号端子に接続された一対の第2導電型第1領域と、前記第2導電型MISトランジスタと前記一対の第2導電型第1領域とを囲んで前記第1導電型ウェルの外周部の表面に設けられて前記第2の電源端子に接続され、前記第1導電型ウェルより高濃度の第1導電型ガードリング領域と、前記第1導電型ガードリング領域をさらに外側から囲んで前記半導体基板の表面に設けられ、前記第1の電源端子に接続された第2導電型ガードリング領域と、前記第1の電源端子と前記第2の電源端子との間に接続された電源端子間保護素子と、を備える。
本発明によれば、オープンドレイン信号端子に接続された一対の第2導電型第1領域を設けることにより、前記一対の第2導電型第1領域と第2導電型ガードリング領域との間に形成される寄生バイポーラトランジスタにより、オープンドレイン信号端子から直接第1の電源端子にESDを放電することができる。上記寄生バイポーラトランジスタは、第1の電源端子と第2の電源端子の電圧が通常使用時と逆転しなければ動作しないので、通常使用状態で動作することはない。
一般的なオープンドレイン信号端子の回路ブロック図である。 図1のオープンドレイン信号端子におけるESD放電経路を説明する図面である。 特許文献1に記載の信号端子のESD保護回路の(a)平面図と、(b)A−A断面図である。 特許文献2に記載のESD保護素子の一部を示す斜視図である。 オープンドレイン信号端子を有する半導体装置におけるESD保護の問題を説明する図面である。 オープンドレイン信号端子を有する半導体装置においてESD印加時の電流の流れる経路を説明する図面その1である。 オープンドレイン信号端子を有する半導体装置においてESD印加時の電流の流れる経路を説明する図面その2である。 オープンドレイン信号端子を有する半導体装置においてESD印加時の電流の流れる経路を説明する図面その3である。 図5におけるA−A断面図部分の(a)等価回路図と、(b)放電経路を説明する図面である。 図5におけるB−B断面図部分の等価回路と放電経路を説明する図面である。 図5全体の等価回路と放電経路を説明する図面である。 本発明の実施例1による半導体装置の(a)B−B断面図、(b)平面図、(c)C−C断面図、(d)A−A断面図である。 実施例1の半導体装置における放電経路を示す(a)B−B断面図と(b)C−C断面図である。 実施例1による半導体装置の(a)A−A断面図部分の等価回路図と、(b)放電経路を説明する図である。 実施例1による半導体装置のB−B断面図部分の等価回路と放電経路を説明する図面である。 実施例1による半導体装置のC−C断面図部分の等価回路と放電経路を説明する図面である。 実施例1による半導体装置の図14乃至図16に示す部分全体の等価回路と放電経路を説明する図面である。 比較例2となる半導体装置の平面図である。 図18の比較例2となる半導体装置の放電経路を示す等価回路図である。 実施例2による半導体装置の平面図である。 実施例3による半導体装置の平面図である。
本発明の具体的な実施例について説明する前に、本発明の課題に関連する問題についてもう少し補足して説明しておく。
図5は、本発明の比較例1となる半導体装置の平面図と断面図である。図5(b)が平面図であり、図5(a)がそのB−B断面図、図5(c)がA−A断面図である。図5の半導体装置は、図3で説明した特許文献1に記載の保護構造をNチャンネルオープンドレイン信号端子の保護構造に採用し、さらに特許文献2のバラスト抵抗の構造をNチャンネルオープンドレイン信号端子のドレインに適用した構造におおよそ相当する。
図5の半導体装置の構造について説明する。P型半導体基板100の表面に、Pウェル101が設けられ、このPウェル101を囲んでNウェル102が設けられている。Pウェルの表面には、複数のN型MOSトランジスタがX方向に複数配置されている。なお、図5のPウェルはX方向に長い形状に形成されており、図5では、X方向の一端しか図示しておらず、他端の図示を省略しているが、図示しない他端の構成も図示した一端の構成と対称に構成されている。また、X方向の長さは必要に応じてESD保護や出力バッファに必要な駆動能力に合わせて任意に決められる。したがって、X方向の長さに応じて、X方向に配置されるN型MOSトランジスタの数も決められる。
各N型MOSトランジスタは、それぞれソース領域106とドレイン領域107とを備えており、各N型MOSトランジスタのソース領域106とドレイン領域107との間のPウェル101の表面には図示しないゲート酸化膜を隔ててゲート電極108が設けられている。また各N型MOSトランジスタはX方向の端に配置されたN型MOSトランジスタを除いてX方向に隣接して配置されるN型MOSトランジスタとソース領域106を共有して配置され、ソース領域を共通するN型MOSトランジスタ同士はソース領域のX方向の中心でX方向と直交するY方向の軸を対称軸として対称に配置されている。
また、トランジスタが設けられていないP型半導体基板100の表面には素子分離領域105が設けられている。X方向に隣接するN型MOSトランジスタのドレイン領域107の間には、素子分離領域105を隔ててバラスト抵抗領域109となるN型の高濃度領域が設けられている。各N型MOSトランジスタのドレイン領域107は、図5(b)の平面図に示すように、ドレイン領域107からコンタクト112とドレイン・バラスト抵抗領域間配線113を介してバラスト抵抗領域109に一旦接続され、バラスト抵抗領域109からさらに図5(b)では図示を省略している配線を介してオープンドレイン信号端子31に接続されている。なお、コンタクト112のコンタクト抵抗、ドレイン・バラスト抵抗領域間配線113の配線抵抗、バラスト抵抗領域109の拡散層抵抗の直列抵抗がドレイン領域107からオープンドレイン信号端子への配線接続のバラスト抵抗となる。上記バラスト抵抗の構造は、特許文献2を引用して説明した図4に示す構造と同一の構造を用いることができる。
また、これらの複数のN型MOSトランジスタ全体を囲んでPウェル101の表面にP型ガードリング領域110が設けられている。さらに、図3に示す従来例と同様に、X方向の端のN型MOSトランジスタとP型ガードリングの間のP型半導体基板100の表面には、低濃度P型基板領域104が設けられている。また、外周部にP型ガードリング領域110が設けられたPウェル101の外側のP型半導体基板100の表面にNウェル102が設けられ、Nウェル102の表面には、N型ガードリング領域111が設けられ、N型ガードリング領域は配線を介して第1の電源端子であるVDD端子32に接続されている。また、ソース領域106とP型ガードリング領域110は第2の電源端子であるGND端子33に接続されている。さらに、VDD端子32とGND端子33との間には電源端子間保護素子50が設けられている。なお、VDD端子32とGND端子33の電圧は通常動作時には、GND端子33よりVDD端子32に高い電圧が印加される電源端子である。
また、各N型MOSトランジスタのソースとドレインの間には、半導体装置の構造上、NPN型の寄生バイポーラトランジスタBDS1、BDS2、BDS3、BDS4が形成されることになる。さらに、ドレイン領域107のN型領域をコレクタ、Pウェル101、P型半導体基板100をベース、N型ガードリング領域111をエミッタとする寄生バイポーラトランジスタBDG1、BDG2、BDG3、BDG4、BDGu1、BDGd1も形成されることになる。なお、この他にもバラスト抵抗領域109にNPN型の寄生バイポーラトランジスタが形成されるが、図が煩雑になることを避けるため、図示を省略している。
次に図5に示す比較例1の半導体装置についてオープンドレイン信号端子31とVDD端子32との間にVDD端子に対してオープンドレイン信号端子31の電圧が高くなるESDが印加された場合の電流が流れる経路について、図6、図7、図8を用いて説明する。図6(a)、図7(a)、図8(a)はそれぞれ、図5(b)のA−A断面における構造と電流経路を示す。また、図6(b)、図7(b)、図8(b)はそれぞれ、図5(b)のB−B断面における構造と電流経路を示す。
図6(a)に電流経路I1として白抜きの矢印で示すようにオープンドレイン信号端子31→バラスト抵抗領域109→ドレイン領域107→ソース領域106→GND端子33→電源端子間保護素子50→VDD端子のルートで放電するのが本来の放電ルートである。このドレイン領域107からソース領域106へは、図5で説明した寄生バイポーラトランジスタBDS1〜BDS4が導通することにより電流が流れる。
しかし、図7の電流経路I2に示すように、GND端子からVDD端子へは、電源端子間保護素子50を経由するルートの他、GND端子33→P型ガードリング領域110→Pウェル101→Nウェル102→N型ガードリング領域111のルートを経由してもVDD端子にサージ電流が流れる。
図7に示す電流経路I2において、GND端子33からVDD端子32に電流が流れるとドレイン領域107とN型ガードリング領域111との間に存在する寄生バイポーラトランジスタBDG1、BDG2、BDG3、BDG4、BDGu1、BDGd1にベース電流が供給され、寄生バイポーラトランジスタBDG1、BDG2、BDG3、BDG4、BDGu1、BDGd1も動作を開始する。これらの寄生バイポーラトランジスタBDG1、BDG2、BDG3、BDG4、BDGu1、BDGd1のうち、ベース領域が最も小さい(N型ガードリング領域111、Nウェル102に近い)寄生バイポーラトランジスタBDG1、BDGu1、BDGd1が他の寄生バイポーラトランジスタBDG2、BDG3、BDG4と比べて最も動作しやすく、また動作したときに流れる電流も大きい(図8の電流経路I3参照)。このため、寄生バイポーラトランジスタBDS1、BDG1、BDGu1、BDGd1に電流が集中し、寄生バイポーラトランジスタBDS1、BDG1、BDGu1、BDGd1を構成するドレイン領域107(ドレイン拡散層)が破壊される。
図9は、図5(c)のA−A断面図に示した寄生素子を抜き出して回路図イメージとした図面である。図6(a)、図7(a)、図8(a)のA−A断面図で示した放電経路を重ねて示している。ただし、図が煩雑になるのを避けるため、寄生バイポーラトランジスタBDS1、BDG1に流れる電流のみを示し、寄生バイポーラトランジスタBDS2〜BDS4、BDG2〜BDG4に流れる電流の図示は省略している。図中のダイオードは、電源端子間保護素子50のダイオード特性を示している。放電経路は、電流経路I1がオープンドレイン信号端子31→BDS1コレクタ→BDS1エミッタ→電源端子間保護素子50→VDD端子32の経路である。電流経路I2は、電流経路I1のBDS1エミッタ(すなわちGND端子33)から分岐してBDG1ベース→BDG1エミッタ→VDD端子32の経路である。さらに、電流経路I3は、オープンドレイン信号端子31→BDG1コレクタ→BDG1エミッタ→VDD端子の経路である。
図10は図5(b)のY方向(図5(a)のB−B断面図と同じ方向)の断面で寄生素子を抜き出して回路図イメージとした図面である。図5(a)ではB−B断面図のみを示したが、図10では、図5(b)に示す4つのドレイン領域107a〜107dそれぞれのY方向の両側のN型ガードリング領域111と各ドレイン領域107a〜107dとの間に形成される8つの寄生バイポーラトランジスタBDGu1〜BDGu4、BDGd1〜BDGd4を示している。この図10においても、寄生素子に電流が流れる経路は、寄生バイポーラトランジスタBDGu1、BDGd1を経由してESD電流が流れる経路のみを示している。図10において、寄生バイポーラトランジスタBDGu1、BDGd1ベースからエミッタへ流れる電流が電流経路I2の電流であり、コレクタからエミッタへと流れる電流が電流経路I3の電流である。
図9と図10を接続点e1〜e4、b1〜b4、v1〜v4で接続した図が図11(a)となる。図11(a)も図が煩雑になるのを避けるため、寄生バイポーラトランジスタBDGu1〜BDGu4の記載は省略している。図11(b)に寄生バイポーラトランジスタBDS1、BDG1、BDGd1にESD電流が流れる放電経路を示す。図6、図7、図8で説明した電流経路I1、I3を実線の矢印で、電流経路I2を破線の矢印で示す。すでに説明したように電流経路I1がオープンドレイン信号端子31からBDS1のコレクタとエミッタと電源端子間保護素子50とを経由してVDD端子32に流れる経路であり、電流経路I2は、電流経路I1のBDS1のエミッタ(またはGND端子33)から分岐してBDG1及びBDGd1のベースからエミッタを経由してVDD端子32に流れる経路であり、電流経路I3は、オープンドレイン信号端子31からBDG1、BDGd1のコレクタからエミッタを経由してVDD端子32に流れる経路である。図11(b)に示す寄生バイポーラトランジスタBDS1、BDG1、BDGd1、(図11(b)には記載を省略しているが、BDGu1も同様)に電流が集中してドレイン拡散層が破壊する。
プロセスの微細化により、保護素子自体が微細化するためゲートピッチが狭まり、よりドレイン拡散層幅d(図5(b)に図示)が縮小する方向にあり、ドレイン拡散層破壊が起こり易くなる。破壊を防止するために、ドレイン拡散層幅dを増加させるとゲートピッチの増大を招き、保護素子面積が増加してしまう。
本発明の実施例1による半導体装置の平面図と断面図を図12に示す。図12(b)は、平面図であり、図12(a)は図12(b)のB−B断面図、図12(c)は図12(b)のC−C断面図、図12(d)は図12(b)のA−A断面図である。
実施例1の半導体装置の構造について、図12を用いて説明する。図12では、比較例1として説明した図5と構造、機能がほぼ同一である部分については、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図12に示す実施例1の半導体装置は、図5の比較例1に対して、バイパス領域(第2導電型第1領域)120a、120bが設けられている。バイパス領域120a、120bは、Pウェル101の表面のX方向に複数配置されたN型MOSトランジスタの電流の流れる方向(X方向)に沿って、各N型MOSトランジスタの電流の流れる方向に直交する方向(Y方向)の両側に沿って設けられる。バイパス領域120a、120bはPウェル101の表面に設けられたN型の高濃度領域である。
図12(a)のB−B断面図によるとドレイン領域107を挟んで両側のPウェル101の表面にバイパス領域120aと120bが設けられ、その外側のPウェル101の表面には、P型ガードリング領域110が設けられ、さらにその外側のP型半導体基板100の表面にN型ガードリング領域111が設けられることになる。この構造によるとドレイン領域をコレクタとする縦型の寄生バイポーラトランジスタBGDu1、BDGd1よりNウェル102、N型ガードリング領域111の近くに、バイパス領域120a、120bをそれぞれコレクタとする縦型の寄生バイポーラトランジスタBDGau1、BDGad1が形成されることになる。このNPN型寄生バイポーラトランジスタBDGau1、BDGad1のベースはPウェル101を介してP型ガードリング領域110に接続され、P型ガードリング領域110はさらに配線によりGND端子33に接続される。エミッタは、Nウェル102を介してN型ガードリング領域111に接続され、さらにN型ガードリング領域111は配線によりVDD端子32に接続される。また、コレクタとなるバイパス領域120a、120bは、オープンドレイン信号端子31に配線により接続されている。
また、図12(c)のC−C断面図に示すとおり、ソース領域106を挟んで両側のPウェル101の表面にバイパス領域120aと120bが設けられ、その外側のPウェル101の表面には、P型ガードリング領域110が設けられ、さらにその外側のP型半導体基板100の表面にN型ガードリング領域111が設けられることになる。この構造によると図12(a)と同様に、バイパス領域120a、120bをそれぞれコレクタとする縦型の寄生バイポーラトランジスタBDGau2a、BDGad2aが形成されることになる。このNPN型寄生バイポーラトランジスタBDGau2a、BDGad2aは、BDGau1、BDGad1と同様に、ベースはPウェル101を介してP型ガードリング領域110に接続され、エミッタは、Nウェル102を介してN型ガードリング領域111に接続される。また、コレクタとなるバイバス領域120a、120bは、オープンドレイン信号端子31に配線により接続される。
また、バイパス領域120a、120bをコレクタとして、ベースがPウェル101を介してP型ガードリング領域110に接続され、エミッタがソース領域106に接続された横型の寄生NPNバイポーラトランジスタBDSau2、BDSad2も形成される。それ以外の構成については、おおよそ図5に示す比較例1の構成と同一である。
図13をさらに参照して実施例1の半導体装置について、オープンドレイン信号端子31とVDD端子32との間に、オープンドレイン信号端子31の電圧をVDD端子32の電圧より高電圧とするESDが印加されたときに電流が流れる経路について説明する。図13(a)は、図12(b)のB−B断面においてESD電流が流れる経路を説明する図面であり、図13(b)は、図12(b)のC−C断面においてESD電流が流れる経路を説明する図面である。図13(a)において、電流経路I1〜I3は、比較例1の図6〜図11に示した放電電流の流れる経路と同一である。図13(a)において、GND端子33とVDD端子32との間に電流経路I2により、GND端子33→P型ガードリング領域110→Pウェル101→Nウェル102→N型ガードリング領域111→VDD端子32を経由して電流が流れると、Pウェル101→Nウェル102に流れる電流により、縦型寄生バイポーラトランジスタBDGau1、BDGad1にベース電流が流れることにより、縦型寄生バイポーラトランジスタBDGau1、BDGad1が導通し、オープンドレイン信号端子31に接続されたバイパス領域120a、120bから寄生バイポーラトランジスタBDGau1、BDGad1を経由してVDD端子に接続されたN型ガードリング領域へと電流I4が流れる。
同様に、図13(b)を参照すると、GND端子33とVDD端子32との間に形成される電流経路I2により、Pウェル101→Nウェル102へ流れる電流がベース電流となって縦型寄生バイポーラトランジスタBDGad2a、BDGau2aが共に導通し、オープンドレイン信号端子31から電流経路I4を通ってVDD端子へと電流が流れる。さらに、横型の寄生バイポーラトランジスタBDSad2、BDSau2も導通し、電流経路I5により、オープンドレイン信号端子31→バイパス領域120a、120b→Pウェル101→ソース領域106→GND端子33→電源端子間保護素子50→VDD端子32の経路を経由して放電電流(ESD電流)が流れる。したがって、図8等に示す比較例1の電流経路I3のように一部の寄生バイポーラトランジスタ(BDS1、BDG1、BDGu1、BDGd1)に電流が集中して流れることが生ぜず、電流経路I4、I5にも分散して電流が流れるため、一部のドレイン領域に電流が集中して流れ、ドレイン領域が破壊されてしまうような不具合が発生することを避けることができる。
図14(a)は図12(b)のA−A断面に示す寄生素子を回路図イメージとして表した等価回路図であり、図14(b)はそれに電流が流れる経路を示したものである。図12(b)のA−A断面のおいては、比較例1として示した図9の等価回路、電流が流れる経路と大きな差異は生じない。
図15は図12(b)の各ドレイン領域107a〜107dをY方向(図12(a)に示すB−B断面図と同じ方向)の断面で寄生素子を抜き出して回路図イメージ化した図である。図12(a)では、4つのドレイン領域107a〜107dのうち、ドレイン領域107aのB−B断面図のみを示したが、図15では、図12(b)に示す4つのドレイン領域107a〜107dそれぞれのY方向の両側のN型ガードリング領域111と各ドレイン領域107a〜107dとの間に形成される8つの寄生バイポーラトランジスタBDGu1〜BDGu4、BDGd1〜BDGdに加えて、Y方向の同一断面におけるバイパス領域120a、120bとN型カードリング領域111との間に形成される縦型寄生バイポーラトランジスタBDGau1〜BDGau4、BDGad1〜BDGad4の合計16個の寄生バイポーラトランジスタを示している。この図15において、P型ガードリング領域110からN型ガードリング領域111へ流れる上記各寄生バイポーラトランジスタのベース電流となる電流経路I2の経路を破線で示し、寄生バイポーラトランジスタBDGu1〜BDGu4、BDGd1〜BDGdのコレクタからエミッタへ流れる電流を電流経路I3の実線で示し、寄生バイポーラトランジスタBDGau1〜BDGau4、BDGad1〜BDGadのコレクタからエミッタへ流れる電流を電流経路I4の実線で示している。
図16は、図12(b)の各ソース領域106a〜106cをY方向(図12(c)に示すC−C断面図と同じ方向)の断面で寄生素子を抜き出して回路図イメージ化した図である。図12(c)では、3つのソース領域106a〜106cのうち、ソース領域106bのC−C断面図のみを示したが、図12では、図16(b)に示す3つのソース領域106a〜106cとバイパス領域120a、120bとの間にそれぞれ形成される横型寄生バイポーラトランジスタBDSau1〜BDSau3、BDSad1〜BDSad3と、Y方向の同一断面におけるバイパス領域120a、120bとN型カードリング領域111との間に形成される縦型寄生バイポーラトランジスタBDGau1a〜BDGau3a、BDGad1a〜BDGad3aの合計12個の寄生バイポーラトランジスタを示している。この図16において、P型ガードリング領域110からN型ガードリング領域111へ流れる寄生バイポーラトランジスタのベース電流となる電流経路I2の経路を破線で示し、寄生バイポーラトランジスタBDSau1〜BDSau3、BDSad1〜BDSad3、BDGau1a〜BDGau3a、BDGad1a〜BDGad3aのコレクタからエミッタへ流れる電流を電流経路I5の実線で示している。
図17は、図14、図15、図16を接続点e1〜e7、b1〜b4、c1〜c3、v1〜v7で接続した図である。図17では図が煩雑になるのを避けるため、寄生バイポーラトランジスタBDGau1〜BDGau4、BDGu1〜BDGu4、BDGad1a〜BDGad4a、BDSad1〜BDSad4、BDGad1〜BDGad4の記載は省略している。
実施例1の放電経路を示す等価回路図である図17を比較例1の等価回路図である図11(a)と比べると、寄生バイポーラトランジスタBDGau1、BDGad1、BDGau1a、BDGad1a、BDSau1、BDSad1を構成する拡散層(バイパス領域、第2導電型第1領域120a、120b)が追加されたことでエミッタ面積が増加するため、従来技術で破壊した電流と同等の電流が流れた場合でも寄生バイポーラトランジスタBDS1、BDG1を構成するX方向の端に配置されたドレイン拡散層(ドレイン領域107a)の破壊を抑制することができる。また、寄生バイポーラトランジスタBDGau2〜BDGau4、BDGad2〜BDGad4、BDGau2a〜BDGau4a、BDGad2a〜BDGad4a、BDSau2〜BDSau4、BDSad2〜BDSad4に電流を流すことによって、より寄生バイポーラトランジスタBDS2〜BDS4のベース電流を増やし、寄生バイポーラトランジスタBDS2〜BDS4のインピーダンスを低くできるため、電流を分散し易くなり、寄生バイポーラトランジスタBDS1、BDG1に電流が集中することを防止できる。
また、VDD端子32を共通にして、オープンドレイン信号端子31に負の電荷を印加する場合など、オープンドレイン信号端子31とGND端子33との間に設けられるオープンドレイン信号端子保護素子(Nch保護素子)がダイオード動作する場合には、バイパス領域120a、120bをコレクタとする寄生バイポーラトランジスタのベース・コレクタ間にも電流が流れるためESD耐量向上に寄与する。
図18は、比較例2の半導体装置を示す平面図である。比較例2では、実施例1では、MOSトランジスタの電流の流れる方向(X方向)に沿って、MOSトランジスタの両側に設けたバイパス領域120a、120bを電流の流れる方向の端に配置している(バイバス領域220)。比較例2の半導体装置がESD保護素子として機能するときの等価回路図を図19に示す。図19に示すように寄生バイポーラトランジスタBDSa、BDGaがバイパス経路として形成されるが、X方向の端に配置される寄生バイポーラトランジスタBDS1、BDG1、BDSa、BDGaに電流が集中することに変わりは無い。均一動作という観点から、寄生バイポーラトランジスタBDS2〜BDS4、BDG2〜BDG4にも電流を流すために、寄生バイポーラトランジスタBDS2〜BDS4、BDG2〜BDG4のインピーダンスを下げる手段としては、実施例1のようにMOSトランジスタの電流の流れる方向(X方向)に沿って、バイパス領域120a、120bを配置することが効果的である。
また、MOSトランジスタを囲んで、ガードリングとの間にバイパス領域をリング状に配置することも考えられるが、素子分離領域を挟んで拡散層(バイパス領域)を配置する必要があるため、MOSトランジスタの電流が流れる方向(ゲートに直交する方向、X方向)の面積が増大してしまう。
図20は実施例2の半導体装置の平面図である。実施例1と構成が同一である部分については、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、バラスト抵抗部の配線の記載は省略しているが、実施例1と同様である。図20に示す実施例2では、MOSトランジスタのチャンネル幅をunitWとしたときに、unitWの長さは、各トランジスタのドレイン領域107及びバラスト領域109のMOSトランジスタの電流が流れる方向(ゲートに直交する方向)の長さの和より長い。すなわち、各ドレイン領域のX方向の長さをd1、d3、d4、d6、d7、d9として、各バラスト抵抗領域のX方向の長さをd2、d5、d8としたときに、式(1)が成立する。
unitW>d1+d2+〜+d9 式(1)
式(1)が成立するような場合、X方向の端に配置されたドレイン領域107をコレクタとし、P型ガードリング領域110をベース、N型ガードリング領域111をエミッタとする寄生バイポーラトランジスタ(図12のBDG1に相当)のインピーダンスが低くなり、X方向の両端のドレインに電流が集中しやすくなる。この場合、X方向の端にソース領域で折り返したトランジスタを追加することで両端のドレインへの電流の集中を避けることができる。
図21は、実施例3の半導体装置の平面図である。実施例3では、図20に示す実施例2では設けていた素子分離領域により絶縁されていた低濃度P型基板領域104を設けていない。この場合、一般に素子分離領域105の加工寸法よりゲート加工寸法が高精度で微細な加工が可能であるため、素子分離領域を用いず、ゲート電極によって拡散層を分離することでゲートに直交する方向(MOSトランジスタの電流が流れる方向)の面積増加を低減することができる。また、ただ拡散層を追加するだけでなく、トランジスタの形状とすることにより、保護素子自体を出力バッファとして駆動する場合にその駆動能力を調整することが可能となる。
なお、上記実施例では、Nチャンネルオープンドレイン信号端子の保護について説明したが、Pチャンネルオープンドレイン信号端子の保護についても適用できることは言うまでもない。また、トランジスタはMOSトランジスタの実施例について説明したが、ゲート絶縁膜は酸化膜に限られるものではなく、MISトランジスタ一般に適用できる。
なお、本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせ乃至選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
2:シリコン基板
5:STI領域
6:ソース領域
7:バラスト抵抗領域
8:チャンネル領域
9:ゲート絶縁膜
10:ゲート電極
11:ゲートの幅方向
12:ゲートの長さ方向
13:側壁
14:ドレイン領域
15:n+型拡散領域
16、18、19、21:コンタクト
17、20、22:メタル配線
23、42:N型MOSトランジスタ
26、101:Pウェル
31:オープンドレイン信号端子(OD端子)
32:VDD端子(第1の電源端子)
33:GND端子(第2の電源端子)
34:オープンドレイン信号端子保護素子
40:入力ゲート
41:P型MOSトランジスタ
50:電源端子間保護素子
100:基板(P型半導体基板)
102:Nウェル
104:低濃度P型基板領域
105:絶縁層(素子分離領域)
106、106a〜c:(N型MOSトランジスタ)ソース領域
107、107a〜107d:(N型MOSトランジスタ)ドレイン領域
108:ゲート電極
109:バラスト抵抗領域
110:P型ガードリング領域
111:N型ガードリング領域
112:コンタクト(バラスト抵抗の一部)
113:ドレイン・バラスト抵抗領域間配線(バラスト抵抗の一部)
120、120a、120b:バイパス領域(第2導電型第1領域、N型高濃度領域)

Claims (11)

  1. 第1、第2の電源端子と、
    オープンドレイン信号端子と、
    半導体基板の表面に設けられた第1導電型ウェルと、
    前記第1導電型ウェルの表面に設けられソース領域が前記第2の電源端子に接続され、ドレイン領域が前記オープンドレイン信号端子に接続された第2導電型MISトランジスタと、
    前記第1導電型ウェルの表面に前記第2導電型MISトランジスタのゲート幅方向に沿って前記第2導電型MISトランジスタの両側に設けられ、それぞれ前記オープンドレイン信号端子に接続された一対の第2導電型第1領域と、
    前記第2導電型MISトランジスタと前記一対の第2導電型第1領域とを囲んで前記第1導電型ウェルの外周部の表面に設けられて前記第2の電源端子に接続され、前記第1導電型ウェルより高濃度の第1導電型ガードリング領域と、
    前記第1導電型ガードリング領域をさらに外側から囲んで前記半導体基板の表面に設けられ、前記第1の電源端子に接続された第2導電型ガードリング領域と、
    前記第1の電源端子と前記第2の電源端子との間に接続された電源端子間保護素子と、
    を備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記一対の第2導電型第1領域の間に前記第2導電型MISトランジスタが前記ゲート幅方向に複数配置され、前記複数の第2導電型MISトランジスタはそれぞれ、ソース領域が前記第2の電源端子に、ドレイン領域が前記オープンドレイン信号端子に接続されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記一対の第2導電型第1領域の平面の形状は、それぞれ前記ゲート幅方向と直交する前記第2導電型MISトランジスタのゲート長方向の長さより、前記ゲート幅方向の長さが大きい略直線状の形状であることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
  4. 前記複数配置された第2導電型MISトランジスタ全体の第1方向の両端と、前記両端に対向する前記第1導電型ガードリング領域と、の間の前記第1導電型ウェルの表面に前記第1導電型ウェルより濃度の薄い低濃度第1導電型領域が、設けられていることを特徴とする請求項2または3記載の半導体装置。
  5. 前記複数の第2導電型MISトランジスタはそれぞれ他の前記第2導電型MISトランジスタとソース領域を共有して前記ゲート幅方向に向かいあわせに配置され、前記ゲート幅方向に複数配置された第2導電型MISトランジスタ全体の両端がドレイン領域となるように配置されていることを特徴とする請求項2乃至4いずれか1項記載の半導体装置。
  6. 前記複数の第2導電型MISトランジスタのドレイン領域は、それぞれバラスト抵抗を介して前記オープンドレイン信号端子に接続されていることを特徴とする請求項2乃至5いずれか1項記載の半導体装置。
  7. 前記複数の第2導電型MISトランジスタのドレイン領域にそれぞれ対応して前記第1導電型ウェルの表面に設けられ、前記対応する第2導電型MISトランジスタのドレイン領域と複数並列に設けられた配線を介して接続され、さらに前記オープンドレイン信号端子と配線により接続された複数の第2導電型バラスト抵抗領域を備え、
    前記複数の第2導電型MISトランジスタのドレイン領域と、前記オープンドレイン信号端子とは、前記第2導電型バラスト抵抗領域を介して接続されていることを特徴とする請求項2乃至5いずれか1項記載の半導体装置。
  8. 前記第1導電型ウェルの表面に設けられた複数の第2導電型MISトランジスタのドレイン領域の前記ゲート幅方向の長さと、複数の前記第2導電型バラスト抵抗領域の前記ゲート幅方向の長さの総和より、前記第2導電型MISトランジスタの各ドレイン領域の前記ゲート幅方向と直交する前記第2導電型MISトランジスタのゲート長方向の長さが大きいことを特徴とする請求項7記載の半導体装置。
  9. 前記複数の第2導電型MISトランジスタのうち、少なくとも一部のMISトランジスタのゲートが当該MISトランジスタの導通非導通を制御する制御信号に接続され、前記オープンドレイン信号端子は、オープンドレイン出力端子として機能させることができるように構成されていることを特徴とする請求項2乃至8いずれか1項記載の半導体装置。
  10. 前記オープンドレイン信号端子が接続される入力ゲートを備え、
    前記複数の第2導電型MISトランジスタのゲートをいずれも前記第2の電源端子の電位に固定し、前記オープンドレイン信号端子を信号入力端子として機能させることができるように構成されていることを特徴とする請求項2乃至9いずれか1項記載の半導体装置。
  11. 前記半導体基板は第1導電型半導体基板であって、
    前記第1導電型ウェルの外側の前記半導体基板の表面に前記第1導電型ウェルを囲んで第2導電型ウェルが設けられ、前記第2導電型ウェルの表面に前記第2導電型ガードリング領域が設けられていることを特徴とする請求項1乃至10いずれか1項記載の半導体装置。
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