JP5590786B2 - 焼成鉛筆芯及びその製造方法 - Google Patents
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Description
(1) 黒鉛粒子のa−b面の面積が8μm2を超え、500μm2未満であって、かつ、アスペクト比が2以上、220以下である該黒鉛粒子のa−b面に、下記A群から選ばれる黒色粒子を含むカーボンナノ粒子が接着している黒色粒子を含む鉛筆芯用配合組成物を成形後、焼成処理して、上記カーボンナノ粒子が接着している黒色粒子が焼成鉛筆芯全量中、2〜50質量%含有することを特徴とする焼成鉛筆芯。
A群:カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、フラーレン、ナノダイヤ、黒鉛化カーボンブラック
(2) 前記カーボンナノ粒子の平均一次粒子径が5nm以上、200nm以下である黒色粒子を含むことを特徴とする上記(1)に記載の焼成鉛筆芯。
(3) 前記カーボンナノ粒子の平均一次粒子径が5nm以上、50nm以下である黒色粒子を含むことを特徴とする上記(2)に記載の焼成鉛筆芯。
(4) 前記カーボンナノ粒子と前記黒鉛粒子の配合比が1:1〜1:100の範囲内であることを特徴とする上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の焼成鉛筆芯。
(5) 黒鉛粒子のa−b面の面積が8μm 2 を超え、500μm 2 未満であって、かつ、アスペクト比が2以上、220以下である該黒鉛粒子のa−b面に、下記A群から選ばれる黒色粒子を含むカーボンナノ粒子が接着された黒鉛粒子と、下記B群およびC群から選ばれる樹脂とを混合し、成形後、150℃以上、300℃以下の温度で低温硬化または耐炎化させた後、1000℃以上、2200℃以下の温度で焼成し、上記カーボンナノ粒子が接着された黒色粒子が焼成鉛筆芯全量中、2〜50質量%含有する焼成鉛筆芯を製造することを特徴とする焼成鉛筆芯の製造方法。
A群:カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、フラーレン、ナノダイヤ、黒鉛化カーボンブラック
B群:ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニルポリ塩化ビニル共重合体、ピッチ、ビニルアルコール系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂
C群:フラン系樹脂、フェノール系樹脂、セルロース系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、イミド系樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ユリア・メラニン樹脂、エポキシ樹脂
なお、以下において、「焼成鉛筆芯」を単に「鉛筆芯」という。
本発明の鉛筆芯は、黒鉛粒子のa−b面の面積が8μm2を超え、500μm2未満であって、該黒鉛粒子のa−b面に、下記A群から選ばれる黒色粒子を含むカーボンナノ粒子が接着している黒色粒子を含有することを特徴とするものである。
A群:カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、フラーレン、ナノダイヤ、黒鉛化カーボンブラック
図1は、本発明の鉛筆芯に用いる黒色粒子を示す概略図面であり、(a)は概略側面図、(b)は概略平面図であり、図示符号Aが黒色粒子、10が黒鉛粒子、11がカーボンナノ粒子である。なお、図中では、明確化の点から区別化しているが、接着焼成後は実際上区別化は困難となるものである。
用いる黒鉛粒子としては、例えば、燐片状黒鉛、鱗状(塊状)黒鉛、土状黒鉛、球状化黒鉛、薄片化黒鉛、人造黒鉛、キッシュ黒鉛、膨張黒鉛、膨張化黒鉛などの黒鉛粒子を挙げることができる。
これらの黒鉛粒子のa−b面の面積が8μm2以下であると、芯の強度、滑らかさが低下する結果となり、一方、500μm2以上であると、やはり芯の強度が低下し、摩耗も増えすぎる結果となり、好ましくない。
また、黒鉛粒子のアスペクト比は、書き味と強度を更に向上させる点、成形性の点から、好ましくは、2以上、220以下であるもの、更に好ましくは、5以上100以下であるものが望ましい。
用いる上記A群から選ばれる黒色粒子を含むカーボンナノ粒子は、更なる強度及び濃度の向上の点、黒鉛粒子の接着の点から、好ましくは、その平均一次粒子径が5nm以上、200nm以下である黒色粒子を含むもの、更に好ましくは、5nm以上、50nm以下である黒色粒子を含むものが望ましい。
本発明において、「平均一次粒子径」は、SEM画像を株式会社マウンテック製ソフトMac−View ver.4で測定した値を意味するものであり、以下において、例えば、平均一次粒子径が5nmの場合、D50=5nmとして表示する。
用いるカーボンナノファイバーとしては、チューブ径の外径で示されることが多く、ナノファイバーであれば50〜200nmとなるものが挙げられ、カーボンナノチューブとしては、5nm〜50nmとなるものが挙げられ、フラーレンとしては、C60,C70などを用いることができ、この場合一次粒径は0.7〜10nm程度と非常に小さく、凝集力が大きいため通常30〜70μmとなるものが挙げられ、ナノダイヤとしては、クラスターダイヤ、多結晶ダイヤ、単結晶ダイヤのいずれも用いることが可能で、粒径は10nm〜200nmとなるものが挙げられる。
また、黒鉛化カーボンブラックとしては、東海カーボン社製トーカブラック、誘導場燃焼黒鉛化カーボンブラックなどが挙げられ、また、ファーネス法等によって得られるカーボンブラックを黒鉛粒子のa−b面に接着した後、黒色粒子の製造(焼成)の際や、鉛筆芯の製造(焼成)の際に、当該カーボンブラックを黒鉛化(黒鉛化カーボンブラック)としてもよいものである。なお、カーボンナノ粒子が黒鉛化していないと、強度がでないわりに摩耗せず、カーボンナノ粒子が大きすぎると黒鉛の配向を阻害し、強度が下がるわりに、黒鉛との密着性が低下し、濃度が上がらないものとなる。黒鉛化せしめる温度として、1400〜3000℃程度で黒鉛化せしめることができる。
好ましくは、カーボンナノ粒子と黒鉛粒子の配合比は、強度及び書き味を更に向上させる点から、1:1〜1:100の範囲内、更に好ましくは、1:1〜1:50の範囲内であることが望ましい。
1)黒鉛表面にフェノール樹脂、フラン樹脂などの熱硬化性樹脂を上記手段により塗って、上記A群のカーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、フラーレン、ナノダイヤ、黒鉛化カーボンブラックなどのカーボンナノ粒子を黒鉛表面に接着させ、窒素ガス雰囲気中などで焼成する。
2)黒鉛表面に塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニルポリ塩化ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂を上記手段により塗って、上記A群のカーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、フラーレン、ナノダイヤ、黒鉛化カーボンブラックなどのカーボンナノ粒子を黒鉛表面に接着させ、窒素ガス雰囲気中などで焼成する。
4)黒鉛表面にフェノール樹脂、フラン樹脂などの熱硬化性樹脂を上記手段により塗って、カーボンブラックを黒鉛表面に接着させ、窒素ガス雰囲気中などで焼成する。
なお、焼成雰囲気下としては、上記窒素ガス雰囲気下の他、アルゴン(Ar)やヘリウム(He)、及び真空などの非酸化性雰囲気下で行うことができる。また、焼成温度・時間は、用いる接着手段等により変動するが、800〜1700℃であり、30〜720分間が好ましい。
この黒鉛粒子の含有量が1質量%未満であると、効果が小さく、50質量%を超えると、強度、書き味が著しく劣る。
B群:ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニルポリ塩化ビニル共重合体、ピッチ、ビニルアルコール系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂
C群:フラン系樹脂、フェノール系樹脂、セルロース系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、イミド系樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ユリア・メラニン樹脂、エポキシ樹脂
また、焼成温度が1000℃未満であると、強度が弱く、材料としても安定しない。一方、2200℃を越える温度であると、黒鉛化が急激に進行し、強度がやはり弱くなり、好ましくない。
本発明において、何故、書き味、強度を損なわずに、黒鉛を色材として用いた場合にも、従来における「テカリ」を生じさせずに、描線が鮮やかな黒色となる鉛筆芯が得られる理由は、下記によるものと推察される。
すなわち、本発明では、黒鉛粒子のa−b面の面積が8μm2を超え、500μm2未満であって、該黒鉛粒子のa−b面に、上記A群から選ばれる黒色粒子を含むカーボンナノ粒子が接着している黒色粒子を含有する鉛筆芯では、黒鉛表面が黒色粒子で覆われる事で黒鉛a−b面の反射を抑え、その部分に存在する黒色粒子が入射光を吸収し、正反射を抑えるためである。
黒鉛として天然燐片状黒鉛を用いた。また、黒鉛粒子のa−b面の面積、アスペクト比は、下記方法により測定したものである。
(黒鉛粒子のa−b面の面積の測定法)
黒鉛粒子をアルコールで分散させ、アルミニウムのSEM試料台に塗布、乾燥させることにより試料台表面にa−b軸配向させ、SEMの計測機能で各長さ測定を行い面積を計算する。
(アスペクト比の測定法)
カーボン粘着シートに黒鉛を振り掛け、SEMで直角に張り付いている黒鉛粒子を探し、10粒の厚さを計測し、平均値を計算。以下の式でアスペクト比を計算する。
アスペクト比=(a−b面の面積)1/2/c軸長
これらの測定結果を下記表1に示す。
黒鉛表面にエチルアルコールで溶かしたフェノール樹脂をミキサーで混合しながらエチルアルコールを気化させつつコーティングし、黒鉛化カーボンブラック粒子(D50=8nm)をすり鉢により黒鉛表面に接着させ、1200℃の窒素ガス雰囲気中で30分間焼成した。なお、黒鉛:フェノール樹脂:黒鉛化カーボンブラック粒子=12:1:3(質量比、以下同様)
黒鉛と塩化ビニル樹脂とカーボンナノチューブ粒子(チューブ外径D50=50nm)を二本ロールで強力に混練することによって密着させ、1200℃の窒素ガス雰囲気中で30分間焼成した。(黒鉛:塩化ビニル樹脂:黒鉛化カーボンブラック粒子=12:1:3)
日本黒鉛製ニッケル表面処理黒鉛を強力に混練することによって、黒鉛化カーボンブラック粒子(D50=8nm)を密着させ、ニッケル被膜によって黒鉛と溶接させた。(黒鉛:ニッケル:黒鉛化カーボンブラック粒子=12:3:3)、溶接(焼成)温度:窒素ガス雰囲気中1500℃、溶接(焼成)時間:30分間
黒鉛表面にエチルアルコールで溶かしたフェノール樹脂をミキサーで混合しながらエチルアルコールを気化させつつコーティングし、黒鉛化カーボンブラック粒子(D50=100nm)をすり鉢により黒鉛表面に接着させ、窒素ガス雰囲気中、1200℃で焼成した。(黒鉛:フェノール樹脂:黒鉛化カーボンブラック粒子=12:1:3)
黒鉛表面にエチルアルコールで溶かしたフェノール樹脂をミキサーで混合しながらエチルアルコールを気化させつつコーティングし、ファーネス法カーボンブラック粒子(D50=8nm)をすり鉢により黒鉛表面に接着させ、窒素ガス雰囲気中、2000℃で焼成した。(黒鉛:フェノール樹脂:ファーネス法カーボンブラック粒子=12:1:3)
黒鉛表面にエチルアルコールで溶かしたフェノール樹脂をミキサーで混合しながらエチルアルコールを気化させつつコーティングし、ファーネス法カーボンブラック粒子(D50=8 nm)をすり鉢により黒鉛表面に接着させ、窒素ガス雰囲気中、1200℃で焼成した。(黒鉛:フェノール樹脂:ファーネス法カーボンブラック粒子=12:1:3)この時点ではファーネス法カーボンブラック粒子は黒鉛化していない。
下記に示す各配合組成、各製造法で各鉛筆芯を得た。なお、低温熱処理温度(低温硬化温度)は、いずれも200℃−8時間で処理した。また、用いたステアリン酸ナトリウムは塩化ビニルの安定剤であり、ジオクチルフタレートは塩化ビニルの可塑剤である。
得られた実施例1〜9及び比較例1〜4の鉛筆芯について、下記方法により、曲げ強度、摩耗性、濃度、分光側色計濃度、動摩擦係数(書き味の代用)について評価した。
これらの結果を下記表1に示す。
製造例1の黒色粒子を用いて、下記配合組成、製造法で鉛筆芯を得た。
製造例1の黒色粒子 40質量部
ポリ塩化ビニル 40質量部
ステアリン酸ナトリウム 1質量部
ジオクチルフタレート 19質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合分散し、加圧ニーダー、二本ロールで混練、粉砕し、線状に押出成形した後、窒素気流中2000℃で焼成し、φ0.565mmの黒鉛化カーボンブラック含有鉛筆芯を得た。これにα−オレフィンオリゴマーを含浸し、φ0.565mmの黒色鉛筆芯を得た。
製造例2の黒色粒子を用いて、下記配合組成、製造法で鉛筆芯を得た。
製造例2の黒色粒子 40質量部
ポリ塩化ビニル 40質量部
ステアリン酸ナトリウム 1質量部
ジオクチルフタレート 19質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合分散し、加圧ニーダー、二本ロールで混練、粉砕し、線状に押出成形した後、窒素気流中1000℃で焼成し、φ0.565mmのカーボンナノチューブ含有鉛筆芯を得た。これにα−オレフィンオリゴマーを含浸し、φ0.565の黒色鉛筆芯を得た。
製造例3の黒色粒子を用いて、下記配合組成、製造法で鉛筆芯を得た。
製造例3の黒色粒子 40質量部
ポリ塩化ビニル 40質量部
ステアリン酸ナトリウム 1質量部
ジオクチルフタレート 19質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合分散し、加圧ニーダー、二本ロールで混練、粉砕し、線状に押出成形した後、窒素気流中1000℃で焼成し、φ0.565mmの黒鉛化カーボンブラック含有鉛筆芯を得た。これにα−オレフィンオリゴマーを含浸し、φ0.565mmの黒色鉛筆芯を得た。
製造例4の黒色粒子を用いて、下記配合組成、製造法で鉛筆芯を得た。
製造例4の黒色粒子 40質量部
ポリ塩化ビニル 40質量部
ステアリン酸ナトリウム 1質量部
ジオクチルフタレート 19質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合分散し、加圧ニーダー、二本ロールで混練、粉砕し、線状に押出成形した後、窒素気流中1000℃で焼成し、φ0.565mmの黒鉛化カーボンブラック含有鉛筆芯を得た。これにα−オレフィンオリゴマーを含浸し、φ0.565mmの黒色鉛筆芯を得た。
製造例5の黒色粒子を用いて、下記配合組成、製造法で鉛筆芯を得た。
製造例5の黒色粒子 40質量部
ポリ塩化ビニル 40質量部
ステアリン酸ナトリウム 1質量部
ジオクチルフタレート 19質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合分散し、加圧ニーダー、二本ロールで混練、粉砕し、線状に押出成形した後、窒素気流中1000℃で焼成し、φ0.565mmの黒鉛化カーボンブラック含有鉛筆芯を得た。これにα−オレフィンオリゴマーを含浸し、φ0.565mmの黒色鉛筆芯を得た。
製造例6の黒色粒子を用いて、下記配合組成、製造法で鉛筆芯を得た。なお、製造例6は、最初の段階でカーボンブラックが黒鉛化していないものであり、鉛筆芯にした場合に、焼成黒鉛化したものである。
製造例6の黒色粒子 40質量部
ポリ塩化ビニル 40質量部
ステアリン酸ナトリウム 1質量部
ジオクチルフタレート 19質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合分散し、加圧ニーダー、二本ロールで混練、粉砕し、線状に押出成形した後、窒素気流中2000℃で焼成し、φ0.565mmの黒鉛化カーボンブラック含有鉛筆芯を得た。これにα−オレフィンオリゴマーを含浸し、φ0.565mmの黒色鉛筆芯を得た。
製造例1に準拠する(カーボンナノ粒子の平均粒径が200nm以上となる)黒色粒子を用いて、下記配合組成、製造法で鉛筆芯を得た。
製造例1で黒鉛化カーボンブラック粒子の粒径が200nmの黒色粒子 40質量部
ポリ塩化ビニル 40質量部
ステアリン酸ナトリウム 1質量部
ジオクチルフタレート 19質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合分散し、加圧ニーダー、二本ロールで混練、粉砕し、線状に押出成形した後、窒素気流中1000℃で焼成し、φ0.565mmの鉛筆芯を得た。これにα−オレフィンオリゴマーを含浸し、φ0.565mmの黒色鉛筆芯を得た。
製造例1に準拠する(a−b面の面積が100μm2でc軸長が5μmの場合の)黒色粒子を用いて、下記配合組成、製造法で鉛筆芯を得た。
製造例1(a−b面の面積が100μm2でc軸長が5μmの場合の)黒鉛粒子
40質量部
ポリ塩化ビニル 40質量部
ステアリン酸ナトリウム 1質量部
ジオクチルフタレート 19質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合分散し、加圧ニーダー、二本ロールで混練、粉砕し、線状に押出成形した後、窒素気流中1000℃で焼成し、φ0.565mmの鉛筆芯を得た。これにα−オレフィンオリゴマーを含浸し、φ0.565mmの黒色鉛筆芯を得た。
製造例1に準拠する(a−b面の面積が400μm2でc軸長が0.09μmの場合の)黒色粒子を用いて、下記配合組成、製造法で鉛筆芯を得た。
製造例1(a−b面の面積が400μm2でc軸長が0.09μm)の黒鉛粒子
40質量部
ポリ塩化ビニル 40質量部
ステアリン酸ナトリウム 1質量部
ジオクチルフタレート 19質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合分散し、加圧ニーダー、二本ロールで混練、粉砕し、線状に押出成形した後、窒素気流中1000℃で焼成し、φ0.565mmの鉛筆芯を得た。これにα−オレフィンオリゴマーを含浸し、φ0.565mmの黒色鉛筆芯を得た。
下記配合組成、製造法で鉛筆芯を得た。
天然燐片状黒鉛(7μm) 40質量部
ポリ塩化ビニル 40質量部
ステアリン酸ナトリウム 1質量部
ジオクチルフタレート 19質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合分散し、加圧ニーダー、二本ロールで混練、粉砕し、線状に押出成形した後、窒素気流中1000℃で焼成し、φ0.565mmの鉛筆芯を得た。これにα−オレフィンオリゴマーを含浸し、φ0.565mmの鉛筆芯を得た。
下記配合組成、製造法で鉛筆芯を得た。
製造例1準拠(a−b面の面積が500μm2)の黒色粒子 40質量部
ポリ塩化ビニル 40質量部
ステアリン酸ナトリウム 1質量部
ジオクチルフタレート 19質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合分散し、加圧ニーダー、二本ロールで混練、粉砕し、線状に押出成形した後、窒素気流中1000℃で焼成し、φ0.565mmの鉛筆芯を得た。これにα−オレフィンオリゴマーを含浸し、φ0.565mmの黒色鉛筆芯を得た。
製造例6の黒色粒子 40質量部
ポリ塩化ビニル 40質量部
ステアリン酸ナトリウム 1質量部
ジオクチルフタレート 19質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合分散し、加圧ニーダー、二本ロールで混練、粉砕し、線状に押出成形した後、窒素気流中1000℃で焼成し、φ0.565mmの鉛筆芯を得た。これにα−オレフィンオリゴマーを含浸し、φ0.565mmの黒色鉛筆芯を得た。なお、本件工程中、どこにもファーネス法カーボンブラック粒子が黒鉛化する工程がない比較例である。
下記配合組成、製造法で鉛筆芯を得た。
製造例1準拠(a−b面の面積が8μm2)の黒色粒子 40質量部
ポリ塩化ビニル 40質量部
ステアリン酸ナトリウム 1質量部
ジオクチルフタレート 19質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで混合分散し、加圧ニーダー、二本ロールで混練、粉砕し、線状に押出成形した後、窒素気流中1000℃で焼成し、φ0.565mmの鉛筆芯を得た。これにα−オレフィンオリゴマーを含浸し、φ0.565mmの黒色鉛筆芯を得た。
JIS S 6005−2000に規定されている強度試験(支点間40mm、20mm/min)でテンシロン(ORIENTEC RTC−1150A)を用いて三点曲げ試験により鉛筆芯の曲げ強度を測定した(n=100)。
JIS S 6005:2007に規定されている濃度試験で(但し、筆記角度90°、荷重100gf、筆記距離6m、摩耗促進のため、トレーシングペーパーを画線紙に用いて)筆記した際の鉛筆芯の摩耗長さの変化量(mm)を測定した(n=10)。
JIS S 6005:2007に規定されている濃度試験で筆記した鉛筆芯の描線を濃度計(コニカミノルタ社製 DENSITOMETER PDA65)で測定した値である(n=10×4ヵ所)。
D=log1/R
D=濃度
R=反射率(但し、画線用紙の反射率を1とする)
反射率は、積分球を備えた「CM−3600d(コニカミノルタ社製)」で測定したY値を用いる。
JIS S 6005:2007に規定されている画線機を用いた画線方法における画線中の全動摩擦力の平均値を筆記荷重で割った値。(n=10)。
特に好ましい範囲となる実施例1〜6は、実施例7〜9に較べて、曲げ強度、摩耗性、書き味を損なわずに、黒鉛を色材として用いた場合にも、「テカリ」を生じさせずに、濃度の値から、更に描線が鮮やかな黒色となる鉛筆芯が得られることが判った。また、実施例5及び6に示すように、最初の段階でカーボンブラックが黒鉛化していなくとも、黒色粒子や、鉛筆芯の製造の際に焼成して黒鉛しても本発明の効果が発揮できることが判明した。
これに対して、比較例1は、通常の黒鉛を色材として用いた場合の鉛筆芯であり、「テカリ」を生じ、描線が灰色に見え、黒色の濃度が劣る鉛筆芯であり、比較例2及び4では黒鉛粒子のa−b面の面積が範囲外(小さい、大きい)となる場合であり、この場合は黒色の濃度が劣る鉛筆芯となるものであり、比較例3ではカーボンナノ粒子が黒鉛化されていない場合にも濃度が劣り、しかも、摩耗を少なく目的の鉛筆芯とならないことが判った。
10 黒鉛粒子
20 カーボンナノ粒子
Claims (5)
- 黒鉛粒子のa−b面の面積が8μm2を超え、500μm2未満であって、かつ、アスペクト比が2以上、220以下である該黒鉛粒子のa−b面に、下記A群から選ばれる黒色粒子を含むカーボンナノ粒子が接着している黒色粒子を含む鉛筆芯用配合組成物を成形後、焼成処理して、上記カーボンナノ粒子が接着している黒色粒子が焼成鉛筆芯全量中、2〜50質量%含有することを特徴とする焼成鉛筆芯。
A群:カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、フラーレン、ナノダイヤ、黒鉛化カーボンブラック - 前記カーボンナノ粒子の平均一次粒子径が5nm以上、200nm以下である黒色粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載の焼成鉛筆芯。
- 前記カーボンナノ粒子の平均一次粒子径が5nm以上、50nm以下である黒色粒子を含むことを特徴とする請求項2に記載の焼成鉛筆芯。
- 前記カーボンナノ粒子と前記黒鉛粒子の配合比が1:1〜1:100の範囲内であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の焼成鉛筆芯。
- 黒鉛粒子のa−b面の面積が8μm 2 を超え、500μm 2 未満であって、かつ、アスペクト比が2以上、220以下である該黒鉛粒子のa−b面に、下記A群から選ばれる黒色粒子を含むカーボンナノ粒子が接着された黒鉛粒子と、下記B群およびC群から選ばれる樹脂とを少なくとも混合し、成形後、150℃以上、300℃以下の温度で低温硬化または耐炎化させた後、1000℃以上、2200℃以下の温度で焼成し、上記カーボンナノ粒子が接着された黒色粒子が焼成鉛筆芯全量中、2〜50質量%含有する焼成鉛筆芯を製造することを特徴とする焼成鉛筆芯の製造方法。
A群:カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、フラーレン、ナノダイヤ、黒鉛化カーボンブラック
B群:ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニルポリ塩化ビニル共重合体、ピッチ、ビニルアルコール系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂
C群:フラン系樹脂、フェノール系樹脂、セルロース系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、イミド系樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ユリア・メラニン樹脂、エポキシ樹脂
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