JP5587538B2 - トリメトキシシリル基末端を有する有機重合体の製造方法 - Google Patents

トリメトキシシリル基末端を有する有機重合体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、トリメトキシシリル基を末端に有する有機重合体の製造方法に関する。
珪素に直接結合した水酸基または加水分解性基を有する珪素含有基(以下、加水分解性基含有珪素基ともいう)を末端に有する各種の有機重合体を硬化させてシーリング剤、接着剤等に使用する方法はよく知られている。例えば、メチルジメトキシ基末端を有する有機重合体や、トリメトキシシリル基末端を有する有機重合体が、湿気硬化性組成物の原料として広く使用されている。
加水分解性基含有珪素基を末端に有する有機重合体の製造方法としては、例えば末端にエーテル型不飽和基を有する重合体をVIII族遷移金属の存在下で加水分解性基含有珪素基を有する水素化珪素化合物と反応させる方法が知られている(特許文献1)。この方法でトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体を製造する場合は原料としてトリメトキシシランを用いるが、トリメトキシシランは非常に不安定な化合物であるため不均化反応を起こし、低沸点かつ自然発火性のモノシランを生成することがある。また人体、特に目に対する危険性が極めて高いために取扱いが厄介で、かつ入手が困難であるという問題があった。
他の製造方法として、ルイス塩基触媒存在下でシリルエーテルと水酸基含有化合物とを反応させる方法(特許文献2)や、錫触媒やチタン触媒存在下でシリルエーテルと水酸基含有化合物とを反応させる方法(特許文献3)や、水酸基含有ポリエーテルをイソシアネート基末端含有化合物などと反応させる方法(特許文献4)などが知られている。しかしながら、これらの方法で製造したトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体は、貯蔵中に粘度上昇を引き起こすなどの問題があった。
特開昭58−132022号公報 特開昭60−188390号公報 WO02/068501公報 特開平9−124922号公報
本発明は、貯蔵安定性に優れたトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体を入手容易な原料から製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の加水分解性基含有珪素基を末端に有する有機重合体を特定の触媒を用いてメタノールと反応させトリメトキシシリル基に変換した後に、触媒を除去および/または失活することで上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、以下の構成によるものである。
すなわち、本発明は、
トリメトキシシリル基末端を有する有機重合体の製造方法であって、有機重合体から除去および/または失活可能な触媒の存在下、メトキシ基以外の加水分解性基を少なくとも1つ含んだ3つの加水分解性基が結合した珪素原子を末端に有する有機重合体とメタノールを反応させた後、触媒を除去および/または失活してトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体を得ることを特徴とする製造方法である。
本発明の製造方法によれば、少量の触媒量でも短時間でメトキシ基への交換反応が進行し、かつ、メトキシ交換反応中の副反応による増粘が少なく、トリメトキシシリル基交換後の有機重合体の貯蔵中の増粘も少ない貯蔵安定性に優れたトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体を製造できる。
本発明はトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体の製造方法である。有機重合体から除去および/または失活可能な触媒の存在下、メトキシ基以外の加水分解性基を少なくとも1つ含んだ3つの加水分解性基が結合した珪素原子を末端に有する有機重合体をメタノールと反応させトリメトキシシリル基に変換した後に触媒を除去および/または失活することを特徴とする。
本発明に用いる有機重合体の末端にある加水分解性基含有珪素基は、1つの珪素原子に結合した3つの加水分解性基を有する。3つの加水分解性基は同じものでも良くそれぞれ異なるものでも良い。ただし、本発明はトリメトキシシリル基以外の加水分解性基含有珪素基をトリメトキシシリル基に変換する方法であるため、3つの加水分解性基が全てメトキシ基であるものは当然ながら原料ではない。1つの珪素原子に結合した3つの加水分解性基はメトキシ基以外の加水分解性基を少なくとも1つ含む。メトキシ基以外の加水分解性基の具体例としては例えば、ハロゲン官能基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、カルバモイル基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などを挙げることができる。これらのうち炭素原子を有する加水分解性基の炭素数は10以下が好ましい。特に炭素数4以下の低級アルコキシ基またはアルケニルオキシ基が好ましく、なかでも、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、プロペニルオキシ基などが貯蔵安定性と入手性の点から好ましい。さらに好ましくはエトキシ基である。
本発明に用いる有機重合体が持つ加水分解性基含有珪素基末端の数には特に限定は無い。直鎖状の有機重合体の片末端であっても両末端であっても良く、分岐を有する有機重合体が持つ複数の末端のうちの任意の1つ以上であっても良い。
本発明に用いる有機重合体は、従来公知の主鎖骨格を特に限定無く選ぶことができる。具体例としてはポリエステル、ポリエーテル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリシロキサン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリカーボネートなどが挙げられるが、これらに限定されない。得られるトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体がシーリング剤、接着剤等の用途にふさわしい物性を発現するという点から、好ましくは主鎖が本質的にポリエーテル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリシロキサン、ポリ(メタ)アクリレートからなる有機重合体であり、特に好ましくは主鎖が本質的にポリエーテルである有機重合体である。なかでも、ポリオキシプロピレンおよび/またはポリオキシエチレンを主鎖に有するポリエーテルが特に好ましい。
本発明に用いるメトキシ基以外の加水分解性基を少なくとも1つ含んだ3つの加水分解性基が結合した珪素原子を末端に有する有機重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は特に制限がないが、1.8以下であることがメトキシ交換反応中の副反応による増粘、および/またはトリメトキシシリル基への交換後の有機重合体の貯蔵中の増粘が少ないために好ましい。より好ましくは1.5以下であり、特に好ましくは1.4以下である。
また、分子量も特に制限はないが、Mnが5,000から50,000であることが好ましい。Mnが5,000以下では得られるトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体の硬化物が脆くなり、50,000以上では粘度が高くなりすぎ、取扱いが困難となるため好ましくない。さらに、数平均分子量が10,000から35,000であることが、得られるトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体の粘度の点から特に好ましい。
なお、本発明においてMw、Mnとは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ法(GPC)によりテトラヒドロフランを溶媒として測定されるポリスチレン換算のMn、Mwを意味する。
主鎖が本質的にポリエーテルである有機重合体の場合、セシウム化合物、金属ポルフィリン触媒(特開昭61−197631)、複合金属シアン化物錯体触媒(US 3278457,US 3278458,US 3278459,US 3427256,US4055188,US4721818)、P=N結合を有する化合物触媒(特開平11−106500、H10−36499、H11−302371)などの触媒存在下、少なくとも1個の水酸基を有するヒドロキシ化合物などのイニシエータにアルキレンオキシドなどを重合させて製造することができる。これら触媒の中でも高分子量で着色のないオキシアルキレン重合体が得られるセシウム化合物や複合金属シアン化物錯体触媒やP=N結合を有する化合物触媒を用いることが好ましく、特に、複合金属シアン化物錯体触媒が好ましい。さらに、複合金属シアン化物錯体触媒の中でも、Zn3[Co(CN)6]2(すなわち、亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体)を触媒骨格として、tert−ブチルアルコールなどのアルコールおよび/又はエチレングリコールジメチルエーテル(以下、グライム)などのエーテルが有機配位子として配位した構造を有するものが好ましい。なお、一般に用いられる水酸化カリウムなどの通常のアルカリ触媒を用いて製造した比較的低分子量の末端水酸基を有するオキシアルキレン重合体を用いる場合は、塩化メチレンなどの多価ハロゲン化合物と反応させることにより分子鎖を延長して得られるオキシアルキレン重合体の多量体を用いることが好ましい。
本発明に用いる有機重合体の製造方法は、特に限定無く従来公知の製造方法を選ぶことができる。例えば、本発明に用いる有機重合体の好ましい一例であるトリエトキシシリル基末端ポリエーテルは、白金触媒およびトリエトキシシランの存在下において末端に不飽和基例えば、アリル基および/またはメタリル基を有するポリエーテルをヒドロシリル化して得ることができる。
ここで不飽和基を導入する方法としては特に限定はないが、不飽和基および官能基を有する化合物を有機重合体の活性水素基に反応させて、エーテル結合、エステル結合、ウレタン結合、カーボネート結合などにより結合させる方法、またはアルキレンオキシドを重合する際にアリルグリシジルエーテルなどの不飽和基含有エポキシ化合物を添加して共重合させることにより側鎖に不飽和基を導入する方法などが挙げられる。
末端に存在する不飽和基例えば、アリル基および/またはメタリル基は全分子末端の85%以上であることがトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体の貯蔵中の粘度上昇を抑えるために好ましく、より好ましくは90%以上であり、さらに好ましくは95%以上である。
メトキシ基以外の加水分解性基を少なくとも1つ含んだ3つの加水分解性基が結合した珪素原子を末端に有する有機重合体とメタノールを反応させる際の反応混合物中の水分量は、1,000ppm以下が好ましく、より好ましくは500ppm以下であり、さらに好ましくは300ppm以下である。水分は加水分解性基と反応し、反応性の高いシラノール基を生成させるため、反応中の有機重合体の粘度上昇や貯蔵中の粘度上昇を引き起こすことがあり、できるだけ少ないことが好ましい。
また、メタノールは水溶性有機溶媒であるため極めて吸湿しやすく、メタノール中の水分量は容易に増加する。従って、本発明に用いるメタノール中の水分量は、メタノールを添加した後の反応混合物中の水分量が上述した量を超えない水分量であることが必須である。特に、5,000ppm以下が好ましく、より好ましくは2,000ppm以下であり、さらに好ましくは1,000ppm以下であり、特に好ましくは500ppm以下である。十分脱水されたメタノールについては仕込み前の脱水処理を行わずに反応に用いることが可能である。一方、脱水が不十分なメタノールを用いる場合および/または脱水が不十分な反応混合物には各種脱水剤を用いて脱水処理を行ったのち、反応に用いることも可能であるし、有機重合体とメタノールとの反応中に脱水剤を共存させておくことも可能である。
脱水剤としては水分子を吸着するもの(活性アルミナ、モレキュラーシーブなどのゼオライト類、硫酸マグネシウムなどの無機塩類)、水と共沸し脱水効果を示すもの(ヘキサン、トルエン、キシレンなど)、水と化学反応を起こすもの(金属ナトリウムなどの金属、有機リチウム反応剤などの有機金属化合物、酸無水物、酸ハライド、ポリリン酸、5酸化2リンなどのリン化合物、オルト蟻酸メチルエステルなどのオルトエステル化合物、アセタール化合物、メチルシリケートなどの加水分解性基含有珪素化合物など)が挙げられるがこれらに限定されず、脱水能力を有するものは各種原料の脱水および/または反応混合物中の脱水に用いることができる。
メタノールの使用量は、目的とするトリメトキシシリル末端有機重合体のメトキシ交換率に応じて任意に変量することが可能である。すなわち、メトキシ交換率の高いトリメトキシシリル末端有機重合体を得るには、多くのメタノールを使用し、メトキシ交換率の低いトリメトキシシリル末端有機重合体を得るには、メタノールの使用量を減量すればよい。メタノールの使用量は特に限定はないが例えば、メトキシ交換反応中の粘性および/またはメトキシ交換後のメタノール回収時間および/またはメトキシ交換反応速度の点から、メタノールの使用量は3部から30部が好ましく、より好ましくは5部から25部、さらに好ましくは10部から20部である。また、メトキシ交換反応速度の安定化および/またはトリメトキシシリル末端有機重合体の貯蔵中の粘度上昇を抑えるためにメタノールの変量に応じて用いる触媒量を変量することも可能である。
本発明に用いる触媒は、有機重合体から除去および/または失活することが必須である。メトキシ交換後の有機重合体中に残存する触媒量が多いと貯蔵中に粘度上昇を起こし易く、触媒を除去および/または失活して残存量を低減する必要がある。メトキシ交換後の有機重合体中に残存する触媒量は、10ppm以下が好ましく、より好ましくは5ppm以下であり、さらに好ましくは2ppm以下であり、特に好ましくは1ppm以下である。
加水分解性基含有珪素基の加水分解性基を他の加水分解性基に変換するための触媒としては、一般的に酸、塩基、金属アルコキシドなどが知られている。本発明においては、それら公知の触媒の中で酸、特にブレンステッド酸の強酸が少ない使用量でも短時間でメトキシシリル基に交換できる点で好ましい。このような触媒の具体例としては、塩化水素、臭化水素のハロゲン化水素化合物や硫酸、硝酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などのトリハロ酢酸、過塩素酸などの水溶液系でほとんど完全に解離する化合物が挙げられるが、これらに限定されない。触媒を失活した後にもなお有機重合体中に微量残存する触媒をさらに除去できる点で、有機重合体から減圧脱揮により除去可能な触媒であることが好ましく、その大気圧下での沸点は150℃以下、より好ましくは100℃以下であり、特に好ましくは70℃以下である。高活性であり副反応が少ないという点から、好ましくは塩化水素、臭化水素などのハロゲン化水素化合物であり、特に好ましくは塩化水素である。
本発明に用いる触媒の添加方法は、従来公知の方法を特に限定無く選ぶことができる。触媒の添加方法の具体例としては、液体状および/または固体状の触媒を添加する方法、気体状の触媒を吹き込む方法、反応混合物中で触媒を発生させる方法などが挙げられるが、これらに限定されない。
触媒を添加する際、触媒および/または触媒の前駆体を有機溶媒などに溶解させて触媒濃度を低下させて添加することが、触媒添加直後の有機重合体の局部的な増粘を抑える上で好ましい。有機溶媒などで希釈せずに触媒を添加すると、触媒添加直後の局所的な高濃度触媒部位で急激な増粘すなわち、ゲル化が発生することがある。触媒濃度は局所的なゲル化を抑制できる濃度であれば特に制限がないが、好ましい触媒濃度は5wt%以下であり、より好ましくは2wt%以下であり、さらに好ましくは1wt%以下であり、特に好ましくは0.5wt%以下である。溶媒の具体例としては加水分解性基との交換活性を有しないヘキサン、トルエンなどの非反応性有機溶媒や加水分解性基との交換活性を有する原料のメタノールなどが挙げられるが、用いる触媒と溶媒が共沸組成を形成する場合、減圧脱揮により有機重合体から除去可能な共沸温度を有する溶剤であることが望ましい。
本発明に用いる触媒を反応混合物中で発生させる方法の具体例としては、例えば、加水分解性基含有珪素基を末端に有する有機重合体とメタノールを反応させる際にハロシラン類を共存させておき、原料および/または有機重合体中の微量水分とハロシラン類を反応させる、および/またはメタノールとハロシラン類の反応によりハロゲン化水素を反応混合物中で発生させる方法を挙げることができる。なお、本発明ではハロシラン類とは珪素原子にハロゲン官能基が結合した化合物のことをいう。ハロシラン類は、加水分解性基含有珪素基を末端に有する有機重合体を製造する際に既に共存させておくことも可能である。例えば、トリエトキシシランを加水分解性基含有珪素化合物として用いる場合には、トリエトキシシランを合成する際の原料となるトリクロロシランや合成中間体であるジクロロエトキシシラン、モノクロロジエトキシシランなどを共存させておくことも可能である。なお、原料および/または有機重合体中の微量水分と反応する場合、ハロシラン類は脱水剤としても機能し、メトキシ交換反応中および/または反応後の増粘を抑制できる点で好ましい。ハロシラン類の具体例としては、各種アルキル基を有するモノクロロシラン、ジクロロシラン、トリクロロシランなどのクロロアルキルシラン類などが挙げられるが、これらに限定されない。反応中の有機重合体の粘度上昇や貯蔵中の粘度上昇を抑えるためには、加水分解性基が1つであるモノハロトリアルキルシラン類が好ましく、特にモノクロロトリアルキルシランが好ましい。
本発明に用いる触媒の量は、500ppm以下であることが好ましく、より好ましくは300ppm以下であり、さらに好ましくは100ppm以下であり、特に好ましくは50ppm以下である。触媒を多く使用すると反応中に有機重合体の粘度上昇が起こり易く、また、驚いたことに有機重合体から触媒を除去および/または失活させた後も有機重合体の貯蔵中の粘度上昇を引き起こし易い。このため用いる触媒の使用量および/または発生量は少ないことが好ましい。
触媒を有機重合体から除去する方法の具体例としては減圧脱揮や、加熱により気相部へ揮散した触媒蒸気を気相部で失活するなどの方法が挙げられるが、これらに限定されない。
触媒を失活する方法の具体例としてはエポキシ化合物との反応、塩基性化合物との反応などが挙げられるが、これらに限定されない。メトキシ基以外の加水分解性基を少なくとも1つ含んだ3つの加水分解性基が結合した珪素原子を末端に有する有機重合体を製造する工程および該有機重合体とメタノールとを反応させる工程を同一反応器中で行う場合、加水分解性基含有珪素基を末端に有する有機重合体の製造時に用いるVIII族遷移金属触媒を失活させないという点から、塩基性の失活剤よりエポキシ化合物との反応により失活することが好ましい。
エポキシ化合物の具体例としては、プロピレンオキシド、エチレンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、イソブチレンオキシドなどの脂肪族エポキシ化合物類、メチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、2−エチルへキシルグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルなどのグリシジルエーテル類、バイコロックス10、バイコロックス12、バイコロックス14、バイコロックス16、バイコロックス18(以上いずれもアルケマ社製)などに代表される炭素数4〜30のエポキシ化αオレフィン類、αピネンオキサイド、リモネンモノオキサイド、リモネンジオキサイドなどのテルペンオキサイド類、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油などのエポキシ化植物油類、サンソサイザーE−6000、サンソサイザーE−4030(以上いずれも新日本理化社製)などに代表されるエポキシ化脂肪酸エステル類、サンソサイザーE−PS、サンソサイザーE−PO、サンソサイザーnE−PS(以上いずれも新日本理化社製)などに代表される脂環式エポキシ化合物類などが挙げられる。これらは、単独使用でも2種以上の併用でもよい。またこれらのうち、エポキシ化αオレフィン類、エポキシ化植物油類、エポキシ化脂肪酸エステル類、脂環式エポキシ化合物類などの酸化反応により合成されるエポキシ化合物が貯蔵中の増粘を抑制する上で好ましい。また特に、エポキシ化合物の毒性の面でエポキシ化植物油類が好ましい。
失活に用いるエポキシ化合物は触媒量に対して大過剰に用いることが、触媒を効率的に失活させるために望ましいと考えられる。さらに、触媒を効率的に失活させることで、トリメトキシシリル基末端有機重合体の貯蔵中の増粘も抑制できると期待される。しかしながら、驚いたことに本発明では、失活に用いるエポキシ化合物を過剰に用いすぎるとトリメトキシシリル基末端有機重合体の貯蔵中の増粘が引き起こされやすくなることが分かった。従って、失活に用いるエポキシ化合物の使用量は、触媒の使用量に対してエポキシ化合物のオキシラン酸素が100モル等量以下であることが好ましく、より好ましくは50モル等量以下、さらに好ましくは25モル等量以下であり、特に好ましくは10モル等量以下である。
本発明においては、触媒を除去した後および/または失活した後に得られるトリメトキシシリル基末端有機重合体のpHを測定することにより触媒の残存量を管理することが貯蔵中の増粘を抑制する上で好ましい。ここでいうトリメトキシシリル基末端有機重合体のpHは、JIS K1557に準拠した方法で測定することができる。このJIS K1557に準拠した方法で測定したpHが6〜8となるように触媒を除去および/または失活することが好ましい。
本発明においては、触媒として酸を用いることができるが、酸は反応器の腐食をもたらすことがある。反応器が腐食した場合、腐食によって生成した金属不純物が有機重合体中に混入し、この金属不純物によって貯蔵中に有機重合体が増粘することがあることが分かった。一般に商業的に用いられるSUS316などのステンレス鋼を材質とする反応器中で反応を行った場合、触媒種および/または濃度や反応温度および/または時間などの条件によっては反応器の腐食が進行し、ステンレス鋼の主元素である鉄元素が溶出し、トリメトキシシリル基末端有機重合体中に不純物として混入する。その後、金属不純物となって混入した鉄化合物が硬化触媒として機能し、貯蔵中に増粘を引き起こすと考えられる。そのため、トリメトキシシリル基末端有機重合体中に含まれる鉄元素の量は6ppm以下であることが好ましく、より好ましくは3ppm以下であり、さらに好ましくは1ppm以下であり、特に好ましくは0.1ppm以下である。
従って、反応器を腐食させるような環境下でトリメトキシシリル基末端有機重合体を製造する場合、本発明においては反応器内面が耐食性材質である反応容器中でトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体を製造することが好ましい。耐食性材質としては、ニッケル、チタン、モリブデン、クロム、タンタルなどの酸に対して耐食性を有する純金属または、それら金属元素を含む各種合金などが好ましい。なかでも、ハステロイC276などのニッケル−クロム−モリブデン系合金、ハステロイBなどのニッケル−モリブデン系合金が耐食性、耐久性、熱伝導率の点で好ましい。また、反応器内面をガラスやフッ素樹脂などの耐食性材料でライニングして反応器内面を耐食材質とすることも可能であり、この場合、特にコストの点で有利である。また、これら材質を組み合わせて使用することも可能である。
本発明においては、メトキシ基以外の加水分解性基を少なくとも1つ含んだ3つの加水分解性基が結合した珪素原子を末端に有する有機重合体を製造する工程および該有機重合体とメタノールとを反応させる工程を異なる反応容器中で行っても良いし、同一反応容器中で行っても良い。設備コストの点から、同一反応容器中で行うことが好ましい。
メトキシ基以外の加水分解性基を少なくとも1つ含んだ3つの加水分解性基が結合した珪素原子を末端に有する有機重合体とメタノールとの反応は、例えば、トリエトキシシリル基を末端に有する有機重合体との反応の場合、H−NMRを用い、エトキシシリル基ピークの消失率でもって追跡することが可能である。また、反応後の有機重合体アルコール溶液のガスクロマトグラフ(GC)分析により、メトキシ基以外の加水分解性基をアルコールとして定量することでメトキシ基への交換率を求めることも可能である。本発明のトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体のメトキシ交換率は100%でなくても良く、好ましくは50%以上、より好ましくは75%以上、特に好ましくは85%以上である。有機重合体の硬化速度の向上が求められる用途では、好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上である。
本発明で得られるトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体は、弾性シーラントや接着剤の原料として特に有用であり、硬化剤や各種充填剤を配合することで建造物、船舶、自動車、道路などの密封剤、接着剤として使用しうる。接着剤として通常の接着剤の他、コンタクト接着剤用原料としても使用できる。更に、食品包装材料、注型ゴム材料、型取り用材料、塗料等の原料としても有用である。
つぎに、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。以下において部は有機重合体に対する重量部を示す。また、前述の通りMn、Mw/MnはGPCによりテトラヒドロフランを溶媒として測定されるポリスチレン換算の値として求め、末端に存在する不飽和基の比率は、末端構造を水酸基と不飽和基であると仮定し、水酸基量をJIS K1557に準拠した方法で、不飽和基量をJISK0070に準拠した方法で求め、各々の値を基に末端に存在する不飽和基の比率を求めた。また、メトキシ基への交換率は、H−NMRを用いてエトキシシリル基の消失率により求めた。水分測定はカールフィッシャー水分計を用いて実施した。pHはJIS K1557に準拠した方法で測定するが、具体的には有機重合体10gもしくは、有機重合体メタノール溶液を有機重合体換算で10g計量し、これを50mlのイソプロパノール/水=100/30(Vol比)混合溶剤中に溶解させて有機重合体のpH値を測定した。なお、粘度はE型粘度計を用いて23℃で測定し、メトキシ交換前後の有機重合体の粘度比を失活後増粘率として評価した。また、貯蔵後増粘率はトリメトキシシリル末端有機重合体を80℃で1週間貯蔵した前後の粘度比として評価した。
(実施例1)
Mn=3,000のポリオキシプロピレンジオールを開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体触媒を用いて得られたポリオキシプロピレンジオールにアルカリ触媒の存在下、塩化アリルと反応させることにより末端水酸基をアリルオキシ基に変換して精製した後、アリル化率86%のアリル基末端ポリオキシプロピレンを得た。さらにジビニルテトラメチルシロキサン白金錯体を触媒としてトリエトキシシランを反応させ、末端に1分子あたり平均1.2個のトリエトキシシリルプロピル基を有するMn=27,000、Mw/Mn=1.26の有機重合体Aを合成した。
(実施例2)
実施例1と同様の方法により、アリル化率96%のアリル基末端ポリオキシプロピレンを得た。さらに、実施例1と同様の方法により、末端に1分子あたり平均1.4個のトリエトキシシリルプロピル基を有するMn=11,000、Mw/Mn=1.16の有機重合体Bを合成した。
(実施例3)
Mn=3,700のポリオキシプロピレントリオールを開始剤とした以外は実施例1と同様の方法により、アリル化率98%のアリル基末端ポリオキシプロピレンを得た。さらに、実施例1と同様の方法により、末端に1分子あたり平均2.2個のトリエトキシシリルプロピル基を有するMn=26,000、Mw/Mn=1.28の有機重合体Cを合成した。
(実施例4)
リフラックスコンデンサーを有したガラス製反応容器へ有機重合体A100部とヘキサン20部を加え、90℃で1時間共沸脱水した。その後、水分量38ppmのメタノール20部と5wt%の塩化水素−メタノール溶液(東京化成(株)製)を500ppm(塩化水素として25ppm)加えて90℃のオイルバスに浸漬して30分間反応させ、メトキシ交換率が96%でpH4.5の有機重合体A1のメタノール溶液を得た。
(実施例5)
触媒に硫酸を70ppm用いる以外は実施例4と同様に反応を行い、メトキシ交換率が96%の有機重合体A2のメタノール溶液を得た。
(実施例6)
pH4.5の有機重合体A1のメタノール溶液を得た後、90℃で1時間減圧脱揮し、pH7.2の有機重合体A1を得た。
(実施例7)
pH4.5の有機重合体A1のメタノール溶液を得た後、4,5−エポキシヘキサヒドロフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)(新日本理化(株)製サンソサイザーE−PS)1部を添加して90℃で1時間加熱し、pH6.4の有機重合体A3のメタノール溶液を得た後、90℃で1時間減圧脱揮し、pH7.0の有機重合体A3を得た。
(実施例8)
ガラス製耐圧反応容器へ有機重合体C100部とヘキサン2部を加え、90℃で1時間共沸脱水した。その後、90℃の有機重合体Cに対して、水分量200ppmのメタノール20部と36wt%の塩酸水溶液をメタノールで希釈して調整した2wt%の塩化水素−メタノール溶液を600ppm(塩化水素として12ppm)加えて内温が70℃となるように温度制御しながら1時間反応させ、pH5.3の有機重合体C1のメタノール溶液を得た。その後、エポキシ化大豆油(新日本理化(株)製サンソサイザーE−2000H)を580ppm添加し(塩化水素に対して7.4モルのオキシラン酸素に相当)、1時間攪拌して触媒を失活させ、pH7.0の有機重合体C1のメタノール溶液を得た後、90℃で1時間減圧脱揮し、メトキシ交換率が95%でpH7.1の有機重合体C1を得た。
(実施例9〜13)
意図的に水分を添加して調製した水分量の異なるメタノールを用いる以外は実施例8と同様に反応を行い、有機重合体C2〜C6を得た。
(実施例14)
水分量600ppmのメタノールを用い、2wt%の塩化水素−メタノール溶液を有機重合体へ添加する前にオルト蟻酸メチル(0.21部)を添加する以外は実施例8と同様に反応を行い、有機重合体C7を得た。
(実施例15〜17)
リフラックスコンデンサーを有したガラス製反応容器へ有機重合体C100部とヘキサン2部を加え、90℃で1時間共沸脱水した。その後、水分量200ppmのメタノール20部と5wt%の塩化水素−メタノール溶液(東京化成(株)製)を適量加えて90℃のオイルバスに浸漬して30分間反応させた後、90℃で1時間減圧脱揮し、メトキシ交換率が95%の有機重合体C8〜C10を得た。
(実施例18)
5wt%の塩化水素−メタノール溶液(東京化成(株)製)を240ppm(塩化水素として12ppm)、エポキシ化合物としてエポキシ化大豆油を7,600ppm(塩化水素に対して97モルのオキシラン酸素に相当)用いる以外は実施例7と同様に反応を行い、有機重合体A4を得た。
(実施例19〜22)
ガラス製耐圧反応容器へ有機重合体C100部とヘキサン2部を加え、90℃で1時間共沸脱水した。その後、90℃の有機重合体Cに対して、水分量300ppmのメタノール20部と5wt%の塩化水素−メタノール溶液(東京化成(株)製)を500ppm(塩化水素として25ppm)加えて内温が70℃となるように温度制御しながら1時間反応させ、90℃で1時間減圧脱揮し、メトキシ交換率が95%でpH6.8の有機重合体C11を得た。有機重合体C11に対して5wt%の塩化水素−メタノール溶液(東京化成(株)製)を適量添加し、触媒が有機重合体中に残存した有機重合体C12〜C14を得た。
(実施例23)
有機重合体Bを用いる以外は実施例4と同様に反応を行い、90℃で1時間減圧脱揮し、メトキシ交換率が92%でpH7.2の有機重合体B1を得た。
(実施例24)
ニッケル−クロム−モリブデン系合金であるMA276(三菱マテリアル(株)製)のテストピースを浸漬させる以外は実施例23と同様に反応を行い、90℃で1時間減圧脱揮し、pH7.2の有機重合体B2を得た。
(比較例1、2)
触媒にチタン系のルイス酸であるチタンアセチルアセトナート(松本製薬工業(株)製オルガチックスTC100)、チタンテトライソプロポキシドを各々1,000ppm用い、反応時間を延長すること以外は実施例4と同様に反応を行い、有機重合体A5およびA6のメタノール溶液を得た。
(比較例3)
実施例4のpH4.5の有機重合体A1のメタノール溶液に対して炭酸ナトリウムを添加し、90℃で1時間加熱して触媒を失活させた後、90℃で1時間減圧脱揮し、pH8.8の有機重合体A7を得た。
(比較例4)
意図的に水分を添加して調製した水分量7,500ppmのメタノールを用いる以外は実施例8と同様に反応を行い、有機重合体C15を得た。
(比較例5)
5wt%の塩化水素−メタノール溶液を1.1wt%(塩化水素として550ppm)添加する以外は実施例15と同様の方法により実施し、有機重合体C16を得た。
(比較例6)
サンソサイザーE−PSを有機重合体に対して5部添加する以外は実施例7と同様の方法により実施し、有機重合体A8を得た。
(比較例7)
有機重合体C11に対して5wt%の塩化水素−メタノール溶液(東京化成(株)製)を210ppm(塩化水素として10.5ppm)添加する以外は実施例19と同様の方法により実施し、有機重合体C17を得た。
(比較例8)
ステンレス鋼であるSUS316L(日本金属工業(株)製)のテストピースを浸漬させる以外は実施例23と同様に反応を行い、90℃で1時間減圧脱揮し、pH4.7の有機重合体B3を得た。
実施例4および5、比較例1および2の結果を表1に示す。触媒種としてブレンステッド酸の強酸を用いた実施例4および5では触媒活性が高く、短時間でエトシキシリル基のほとんどが反応したが、比較例1および2では触媒活性が低く、多量の触媒を用いて長時間反応させても良好な反応率が得られなかった。
Figure 0005587538
実施例6〜8および比較例3の結果を表2に示す。実施例6〜8の触媒除去および/または失活方法では有機重合体のpHが6〜8であり、失活後の増粘および貯蔵後の増粘ともに少ないが、pHが8を超える比較例3では貯蔵後に大幅な増粘が認められた。
Figure 0005587538
実施例8〜14および比較例4の結果を表3および表4に示す。メタノールの水分量および/または反応時の反応混合物中の水分量が多くなるにつれ、失活後増粘率および/または貯蔵後増粘率が悪化している。実施例14では脱水剤を用いることで反応時の水分量が低下している。
Figure 0005587538
Figure 0005587538
実施例15〜17および比較例5の結果を表5に示す。触媒量を増量することで触媒失活後に増粘が確認されている。また驚くべきことに、触媒を除去および/または失活した後でも触媒量を増すことで貯蔵中に増粘が確認されている。
Figure 0005587538
実施例7、8、18および比較例6の結果を表6に示す。触媒の失活に用いるエポキシ化合物の使用量を増量すれば触媒を効率的に失活でき、貯蔵後の増粘を抑制する上で有効であると考えられるが、驚いたことにエポキシ化合物の使用量を増量することで貯蔵後の増粘率が大きくなっている。
Figure 0005587538
実施例19〜22および比較例7の結果を表7に示す。触媒を除去した実施例19のC11に対して触媒である塩化水素をメタノール溶液として添加し、トリメトキシシリル末端有機重合体中に触媒が残存したサンプルに擬した。添加量(残存量)が多くなるにつれ失活後および/または貯蔵後の増粘率が大きくなっている。塩化水素換算で10.5ppm添加した比較例7ではトリメトキシシリル末端有機重合体のpHが5.5となり、貯蔵後の増粘率も大きくなっている。
Figure 0005587538
実施例23および24、比較例8の結果を表8に示す。実施例23では耐食性材質であるガラス製反応容器を用い、グラスライニングでの反応に擬している。実施例24ではMA276テストピースを浸漬させて、耐食性材質であるMA276(ハステロイC276)製反応容器での反応に擬している。比較例8ではSUS316Lテストピースを浸漬させて、ステンレス鋼であるSUS316L製反応容器での反応に擬している。実施例23および実施例24では腐食成分となるFeとNiを含有せず、貯蔵中の増粘が少ない。一方、比較例8ではステンレス鋼からの腐食成分であるFeとNiが溶出しており、pHが4.7と低下している。また、腐食で溶出した金属成分が加水分解性基含有珪素基の縮合触媒として機能するために貯蔵中に増粘を引き起こしている。
(金属分析)
有機重合体B1〜B3を白金るつぼに採取し、バーナーで加熱炭化したのち電気炉で加熱炭化した。炭化物を硫酸、硝酸およびフッ化水素酸で加熱分解し、希硝酸で溶解して定容とした。この溶液についてICP発光分光分析法で各元素を測定し、試料中の含有量を求めた。
Figure 0005587538

Claims (17)

  1. 触媒の存在下、メトキシ基以外の加水分解性基を少なくとも1つ含んだ3つの加水分解性基が結合した珪素原子を末端に有する有機重合体とメタノールを反応させた後、触媒を除去および/または失活してトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体を得ることを特徴とする製造方法であって、
    メトキシ基以外の加水分解性基を少なくとも1つ含んだ3つの加水分解性基が結合した珪素原子を末端に有する有機重合体が、VIII族遷移金属の存在下で、トリエトキシシランと末端に不飽和基を有する有機重合体とのヒドロシリル化反応により得られたトリエトキシシリル基を末端に有する有機重合体であり、
    ヒドロシリル化反応に使用する末端に不飽和基を有する有機重合体が、全分子末端の85%以上が不飽和基である有機重合体である製造方法。
  2. 触媒の存在下、メトキシ基およびハロゲン以外の加水分解性基を少なくとも1つ含んだ3つの加水分解性基が結合した珪素原子を末端に有する有機重合体とメタノールを反応させた後、触媒を除去および/または失活してトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体を得ることを特徴とする製造方法であって、
    メトキシ基およびハロゲン以外の加水分解性基を少なくとも1つ含んだ3つの加水分解性基が結合した珪素原子を末端に有する有機重合体とメタノールを反応させる前および/または反応させる際に脱水剤を用いて、原料および/または反応混合物中の水分量を低減させることを特徴とし、
    前記触媒がハロゲン化水素であり、脱水剤および/またはハロゲン化水素源が加水分解性基を1つ有するモノハロシラン類である製造方法。
  3. 触媒の存在下、メトキシ基以外の加水分解性基を少なくとも1つ含んだ3つの加水分解性基が結合した珪素原子を末端に有する有機重合体とメタノールを反応させた後、触媒を除去および/または失活してトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体を得ることを特徴とする製造方法であって、
    酸化反応により合成されたエポキシ化合物を用いて触媒を失活させることを特徴とする製造方法。
  4. メトキシ基以外の加水分解性基を少なくとも1つ含んだ3つの加水分解性基が結合した珪素原子を末端に有する有機重合体とメタノールを反応させる際の反応混合物中の水分量が1,000ppm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 水分5,000ppm以下のメタノールを用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 有機重合体とメタノールを反応させる際の触媒の量が500ppm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 有機溶媒で希釈した触媒を有機重合体へ添加することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 触媒を減圧脱揮により除去することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
  9. 触媒を失活した後、減圧脱揮によりメタノールおよび/または残存した触媒を除去することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
  10. 触媒の使用量に対してエポキシ化合物のオキシラン酸素が100モル等量以下となる量のエポキシ化合物を用いることを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
  11. 触媒を除去および/または失活した後のトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体中に残存する触媒量が10ppm以下であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の製造方法。
  12. 触媒を除去した後および/または失活した後に得られるトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体のpHを、JIS K1557に準拠してアルコール/水混合溶剤中で測定し、pHが6〜8になるように触媒を除去および/または失活させることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の製造方法。
  13. 反応器内面が耐食性材質である反応容器中でトリメトキシシリル基末端を有する有機重合体を製造することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の製造方法。
  14. 耐食性材質として、ニッケル−クロム−モリブデン系合金および/またはグラスライニングおよび/またはフッ素樹脂コーティングを用いることを特徴とする請求項13に記載の製造方法。
  15. トリメトキシシリル基末端を有する有機重合体中に含まれる鉄元素量が6ppm以下であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の製造方法。
  16. トリメトキシシリル基末端を有する有機重合体の主鎖がポリエーテルであることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の製造方法。
  17. メトキシ基以外の加水分解性基を少なくとも1つ含んだ3つの加水分解性基が結合した珪素原子を末端に有する有機重合体を製造する工程および該有機重合体とメタノールとを反応させる工程を同一反応容器中で行うことを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の製造方法。
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