JP5587044B2 - 転動体転動面の熱処理方法 - Google Patents

転動体転動面の熱処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5587044B2
JP5587044B2 JP2010131111A JP2010131111A JP5587044B2 JP 5587044 B2 JP5587044 B2 JP 5587044B2 JP 2010131111 A JP2010131111 A JP 2010131111A JP 2010131111 A JP2010131111 A JP 2010131111A JP 5587044 B2 JP5587044 B2 JP 5587044B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rolling surface
laser
quenching
heat treatment
rolling element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010131111A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011256423A (ja
Inventor
真也 井口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IAI Corp
Original Assignee
IAI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IAI Corp filed Critical IAI Corp
Priority to JP2010131111A priority Critical patent/JP5587044B2/ja
Publication of JP2011256423A publication Critical patent/JP2011256423A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5587044B2 publication Critical patent/JP5587044B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、例えば、アクチュエータにおいてボール或いはローラ等の転動体が転動する転動体転動面に焼き入れを施して所望の焼き入れ深さと硬度を備えた転動体転動面を得るための転動体転動面の熱処理方法に係り、特に、レーザー光を使用したレーザー焼き入れを施すものにおいて熱的影響を低減させて矯正作業を不要とすることができ、且つ、十分な焼き入れ深さと硬度を得ることができるように工夫したものに関する。
一軸アクチュエータを例に挙げて従来例を説明する。一軸アクチュエータは、例えば、次のような構成をなしている。まず、ベースがあり、このベースはその横断面形状が略U字形状をなしている。このベースの内側にはスライダが移動可能な状態で内装されている。又、上記ベース内にはボールネジ・ボールナット機構が内装されていて、ボールナットは上記スライダに固着されている。又、上記ボールネジは、例えば、サーボモータによって回転駆動されるように構成されている。そして、上記サーボモータが回転することにより、ボールネジが回転駆動され、それによって、ボールナットひいてはスライダが移動することになる。
上記ボールナットはその回転を規制された状態で上記ボールネジに螺合・配置されていて、両者間には動作を円滑化させるためにボールが転動するように構成されている。又、上記スライダとベースの間にも動作を円滑化させるためのボールが転動するように構成されている。
上記ボールネジとボールナットにはボールが転動するためのボール転動面が形成されている。又、上記ベースにも同様にボールが転動するためのボール転動面が設けられていると共に上記スライダ側においてもボールが転動するボール転動面が設けられている。
上記各ボール転動面はボールが繰り返し転動することになるので高い機械的強度が要求されていて、その為、製作時において焼き入れ等の所定の熱処理が施され、その機械的強度を高める処理がなされている。そこで、リニアガイドを例に挙げて上記熱処理を含めた一連の製造工程について説明する。
図14は従来のリニアガイドの製造工程を示す図であり、まず、素材101があり(工程0)、この素材101としては、例えば、引抜加工によりラフ形状に成形された鋼材が使用される。素材101の材質としては、例えば、中炭素鋼や軸受鋼等が使用される。一般的に、引抜素材は球状セメンタイト組織となっているために焼き入れ性が悪く、そのまま焼き入れした場合には硬度むらが発生してしまう。
そこで、上記素材101に対して必要に応じて焼き入れを施す前に事前熱処理を施すようにしている(工程0.5)。この種の熱処理としては、例えば、焼きならし、焼き鈍し等がある。このような熱処理を施すことにより組織を微細化し、それによって、焼き入れ性を向上させるものである。具体的には硬度むらがなくなり均一な焼き入れが可能になる。
次に、工程1に移行して、素材101の反りや捩れを矯正する。素材101に反りや捩れがあると高精度で加工することができないからである。次に、工程2に移行して、加工機により所定の切削加工が施される。次に、工程3に移行して焼き入れが施される。この焼き入れには、電気炉等の炉を使用した焼き入れ、高周波焼き入れ、レーザー焼き入れ等がある。これについては追って詳細に説明する。
次に、工程4に移行して、必要に応じていわゆる「サブゼロ処理」を施す。すなわち、焼き入れされた素材101を0℃以下に冷却して組織を安定化させるものである。仮に、このようなサブゼロ処理を行わない場合には、残留オーステナイトという不安定組織が残留してしまうことになる。次に、工程5に移行して、焼き戻し処理を施す。すなわち、工程3、工程4を経た素材101は十分な硬さを備えてはいるが脆い状態にある。そこで、このような素材101にじん性(粘り)を付与するために、再度200℃前後まで加熱する処理を施すものである。
尚、この処理によって硬度は低下するが加熱温度を適宜調整することにより低下の度合いを抑制して必要な硬度を得ることができる。
次に、工程6に移行して矯正を行う。それによって、工程3〜行程5の熱処理によって発生した反りや捩れを矯正するものである。そして、工程7に移行して、所定の転動体転動面の仕上げ加工を施すものである。
次に、工程3の焼き入れについて説明する。まず、電気炉等の炉を使用した焼き入れ(バッチ処理)から説明する。この焼き入れ法は電気炉等の炉の中に素材101を入れて所定の焼き入れ温度まで加熱した後、水や油などの冷媒に浸漬する方法である。ところが、この焼き入れ法の場合には、素材101の全体が加熱されることになるので熱的影響が大きく、その結果、焼き入れ歪、つまり反りや捩れが大きくなってしまうという問題があった。
その様子を図15〜図17に示す。例えば、図15に示すような素材101に対して、電気炉等の炉を使用した焼き入れを加えると、その熱的影響によって、図16に示すように、素材101が反ってしまうようなことがあった。又、図17に示すように、素材101が捩れてしまうようなこともあった。そのため、前述したように、焼き入れを施した後、反りや捩れを直すための矯正作業が必要となるものである。これに対しては、仕上げ加工代を大きくとり、矯正することなく仕上げ加工により歪みを除去することも考えられるが、それでは、材料費と加工工数が増大してしまう等コスト的な問題があった。
又、別の問題として処理時間が長くなってしまうという問題があった。すなわち、炉内で素材101を所定温度まで加熱するためには長い時間を要してしまうものである。
又、別の焼き入れ法として高周波焼き入れがある。これは高周波誘導加熱を利用した焼き入れ法である。この場合には、既に説明した電気炉等の炉を使用した焼き入れと異なり、比較的狭い範囲で焼き入れを施すことができるので、熱的影響を軽減させて焼き入れ歪を比較的小さなものとすることができる。しかしながら、それでも、素材101に反りや捩れが発生してしまうものであり、その後の矯正に多くの労力を要してしまうことになる。
尚、高周波焼き入れを開示したものとして、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3等がある。
そこで、提案されているのがレーザー焼き入れ法である。これはレーザー光を熱源とした焼き入れ法であり、この場合には、局所的な熱処理になるので熱的影響を大幅に軽減させて焼き入れ歪を小さなものとすることができる。
尚、レーザー焼き入れを開示したものとして、例えば、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9等がある。
特開2002−303320号公報 特開2003−307263号公報 特開2006−21307号公報 特開2004−231978号公報 特開2000−54027号公報 特開2004−35953号公報 特開平05−43940号公報 特開平06−330156号公報 特開2002−130417号公報
上記従来の構成によると次のような問題があった。既に説明したように、電気炉等の炉を使用した焼き入れ法や高周波焼き入れ法の場合には、熱的影響に起因した歪の問題があり、それに起因して面倒な矯正作業が必要になってしまうという問題があった。その点、レーザー焼き入れ法の場合には、局所的な熱処理になるので熱的影響を大幅に軽減させて歪みを小さなものとすることができる。その結果、矯正作業を大幅に軽減させる又は不要とすることができる。ところが、レーザー焼き入れ法の場合には、焼き入れ深さが浅いという問題があった。具体的には、電気炉等の炉を使用した焼き入れ法や高周波焼き入れ法の場合には、数mm〜数10mm程度の焼き入れ深さを確保することができるのに対して、レーザー焼き入れの場合には0.1〜0.4mm程度の焼き入れ深さとなり十分な焼き入れ深さを得ることができないという問題があった。
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、熱的影響を低減させて矯正作業を不要とすることができ、且つ、十分な焼き入れ深さと硬度を得ることができる転動体転動面の熱処理方法を提供することにある。
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1による転動体転動面の熱処理方法は、材料に設けられた転動体転動面に対する焼き入れをレーザー焼き入れによって行うようにした転動体転動面の熱処理方法において、上記転動体転動面の最深部に凹溝を形成して、さらに上記転動体転動面の両縁の肩部を除去することにより上記転動体転動面の両縁を上記材料の外周面から凹ませて、レーザー焼き入れの対象部位を突出・配置させるようにしたことを特徴とするものである。
又、請求項2による転動体転動面の熱処理方法は、請求項1記載の転動体転動面の熱処理方法において、上記レーザー焼き入れを施す直前に予め上記材料のMs点温度以下で加熱するプレヒート処理を施すようにしたことを特徴とするものである。
又、請求項3による転動体転動面の熱処理方法は、請求項2記載の転動体転動面の熱処理方法において、上記プレヒート処理をレーザー光の照射により行うようにしたことを特徴とするものでる。
又、請求項4による転動体転動面の熱処理方法は、請求項記載の転動体転動面の熱処理方法において、上記材料は予め浸炭処理又は焼きならし又は焼き鈍しである事前熱処理が施されたものであることを特徴とするものである。
又、請求項5による転動体転動面の熱処理方法は、請求項4記載の転動体転動面の熱処理方法において、上記事前熱処理をレーザー光の照射により行うようにしたことを特徴とするものである。
又、請求項6による転動体転動面の熱処理方法は、請求項1〜請求項の何れかに記載の転動体転動面の熱処理方法において、レーザー焼き戻しを行うようにしたことを特徴とするものである。
又、請求項7による転動体転動面の熱処理方法は、請求項1〜請求項6の何れかに記載の転動体転動面の熱処理方法において、上記レーザー焼き入れを複数回行うようにしたことを特徴とするものである。
以上述べたように、本願発明の請求項1の転動体転動面の熱処理方法によると、材料に設けられた転動体転動面に対する焼き入れをレーザー焼き入れによって行うようにした転動体転動面の熱処理方法において、上記転動体転動面の最深部に凹溝を形成して、さらに上記転動体転動面の両縁の肩部を除去することにより上記転動体転動面の両縁を上記材料の外周面から凹ませて、レーザー焼き入れの対象部位を突出・配置させるようにした構成になっているので、比較的簡単な構成で対象部位に熱が溜まり易くして、素材の深部まで焼き入れ温度に加熱することができ、十分な焼き入れ深さを得ることができるものである。また、レーザー焼き入れを施しているので熱的影響が大幅に軽減し、矯正作業を不要とすることができるものである。
又、請求項2による転動体転動面の熱処理方法は、請求項1記載の転動体転動面の熱処理方法において、上記レーザー焼き入れを施す直前に予め上記材料のMs点温度以下で加熱するプレヒート処理を施すようにした構成になっているので、素材の深部まで焼き入れ温度に加熱することができ、十分な焼き入れ深さを得ることができるものである。
尚、ここで規定する「プレヒート処理」とは、レーザー焼き入れを施す前の鋼に対して、レーザー光の照射により予備加熱を施し、それによって、レーザー焼き入れの焼き入れ深さを深くするものである。
又、請求項3による転動体転動面の熱処理方法は、請求項2記載の転動体転動面の熱処理方法において、上記プレヒート処理をレーザー光の照射により行うように構成しているので、例えば、共通のレーザー発振装置によって、プレヒート処理とレーザー焼入れを連続的に行うことができる等の効果を得ることができる。
又、請求項4による転動体転動面の熱処理方法は、請求項記載の転動体転動面の熱処理方法において、上記材料は予め浸炭処理又は焼きならし又は焼き鈍しである事前熱処理が施されたものであるので、硬度むらがなくなり均一な焼き入れが可能になる。またこの場合には不完全焼き入れ部の発生が低減されるうえ、十分な焼き入れ深さを得ることができるものである。
又、請求項5による転動体転動面の熱処理方法は、請求項4記載の転動体転動面の熱処理方法において、上記事前熱処理をレーザー光の照射により行うように構成しているので、例えば、共通のレーザー発振装置によって、事前熱処理とレーザー焼入れを行うことができる等の効果を得ることができる。
又、請求項6による転動体転動面の熱処理方法は、請求項1〜請求項の何れかに記載の転動体転動面の熱処理方法において、レーザー焼き戻しを行うようにしたので、比較的簡単な構成で組織が安定化し、且つ、じん性が高く機械的特性に優れた組織を得ることができる。
尚、ここで規定する「レーザー焼き戻し」とは、レーザー焼き入れした鋼をレーザー光の照射によってA 変態点以下の温度に再加熱して、主に硬さを下げて粘り強さを増大させる処理を意味するものである。
又、請求項7による転動体転動面の熱処理方法は、請求項1〜請求項6の何れかに記載の転動体転動面の熱処理方法において、上記レーザー焼き入れを複数回行うようにしたので、硬度むらがなくなり均一な焼き入れが可能になる。
本発明の第1の実施の形態を示す図で、レーザー焼き入れを行っている様子を示す正面図である。 比較例を示す図で、ボール転動面にレーザー焼き入れを施した状態を示す断面図である。 比較例を示す図で、ボール転動面にレーザー焼き入れを施した結果を示す顕微鏡写真を図面化したものである。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、ボール転動面にレーザー焼き入れを施した状態を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、ボール転動面にレーザー焼き入れを施した結果を示す顕微鏡写真を図面化したものである。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図6のVI部を拡大して示す図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、硬度と表面からの距離の関係を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、硬度と表面からの距離の関係を示す特性図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、ボール転動面にレーザー焼き入れを施した結果を示す顕微鏡写真を図面化したものである。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、硬度と表面からの距離の関係を示す特性図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、硬度と表面からの距離の関係を示す特性図である。 本発明の第3の実施の形態を示す図で、レーザー焼き入れを行っている様子を示す正面図である。 本発明の第4の実施の形態を示す図で、レーザー焼き入れを行っている様子を示す正面図である。 従来例を説明するための図で、リニアガイドの製造工程を示す図である。 従来の問題点を説明するための図で、ベースの斜視図である。 従来の問題点を説明するための図で、ベースが反った状態を示す斜視図である。 従来の問題点を説明するための図で、ベースが捩れた状態を示す斜視図である。
以下、図1乃至図8を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。この実施の形態は、本願発明をアクチュエータのベースに形成されているボール転動面の熱処理に適用したものであり、又、レーザー焼き入れに際して、焼き入れ対象部位を突出・配置させる構成とプレヒート処理を施す構成を組み合わせた例を説明するものである。
図1は熱処理を行っている状態を示す正断面であり、まず、レーザー発振装置1がある。このレーザー発振装置1は、ヘッド3と、このヘッド3の先端に取り付けられたガスフード5等から構成されている。上記ガスフード5はコーン形状をなしていて、先端に向かって縮径されるように形成されていて、圧縮空気を先端に向かって吹き付ける構成となっている。又、上記ガスフード5の先端部であって内側の所定位置には反射鏡7が内装にされている。この反射鏡7を介してレーザー光9を90°屈曲させて反射させるものである。
一方、熱処理の対象になっているベース11がある。このベース11は一軸アクチュエータの構成部材であり、炭素鋼製となっている。上記ベース11はその横断面形状が略U字形状をなしていて、その左右側壁の内側にはボール転動面13、13が対向した状態で形成されている。この実施の形態の場合には、上記ボール転動面13、13の部分に所定の焼き入れをレーザー光によって施すようにしているものである。
図2及び図3は本実施の形態に対する比較例を示すものである。図2は上記ボール転動面13の部位を拡大して示す部分断面図であり、ボール転動面13内にはボール15が転動することになる。通常、熱処理後にボール転動面13に対しては仕上げの研削加工が施されることになるが、その研削加工代は0.1〜0.15mm程度である。一方、焼き入れ深さであるが、最終的には(仕上げの研削加工後)0.6mm程度は必要となる。よって、0.6mmに切削加工代の0.1〜0.15mmを加えて、例えば、0.8mm程度の焼き入れ深さを目標としているものである。
又、レーザー焼き入れによって得られる硬度であるが、ビッカーズ硬度換算で、例えば、653〜746HV程度の硬度を目標としている。
以下、レーザー焼き入れを中心とした製造工程を順次説明していく。
まず、ボール転動面13の粗加工を行う。次いで、レーザー焼き入れを行う。その際、レーザー出力、走査速度、ワークディスタンス(WD)は適切な条件とする。
次に、サブゼロ処理(深冷処理、0℃以下の温度に冷やす処理)を行う。
次に、レーザー焼き戻しを行う。
その結果、図3に示すような結果を得ることができた。図3は一連の熱処理後のボール転動面13の該当部位を切断して顕微鏡により写真撮影したものを図面化したものである。図中符号21で示す部分がレーザー焼き入れされた部分である。計測では、0.4mm程度の焼き入れ深さを得ることができたものである。
尚、この焼き入れ深さは当初目標としていた焼き入れ深さ、例えば、0.8mmに対してそれを下回るものである。
次に、図4乃至図6を参照して本実施の形態の場合を説明する。この場合には、まず、ボール転動面13側の最深部に溝31を形成し、さらに肩部12を除去し、焼き入れ対象部位、すなわち、上記ボール転動面13を突出・配置させるようにしている。図中突出・配置された部位を13a、13bで示す。又、プレヒート処理を施すようにしているものである。その温度は素材のMs点温度以下の適切な条件としている。又、ベース11の材料としては、炭素鋼製である。又、レーザー出力、走査速度、ワークディスタンス(WD)は適切な条件とするものである。
尚、その他の構成は前記比較例の場合と同じである。
その結果、図5に示すような結果を得ることができた。図5は一連の熱処理後のボール転動面13の該当部位を切断して顕微鏡により写真撮影したものを図面化したものである。図中符号41で示す部分がレーザー焼き入れされた部分である。計測では、0.8mm程度の焼き入れ深さを得ることができたものである。
その結果について図7及び図8を参照してさらに詳しく説明する。図7は図5における左側の焼き入れ部位13bに関してのデータであり、横軸に表面からの距離をとり、縦軸に硬度をとり、その関係を示した特性図である。同様に、図8は図5における右側の焼き入れ部位13aに関してのデータであり、横軸に表面からの距離をとり、縦軸に硬度をとり、その関係を示した特性図である。これら図7、図8から明らかなように、0.8mm程度の深さに至る部位まで略必要な硬度、すなわち、653〜746(HV)の硬度を得ることができたものであり、つまり、目標としている焼き入れ深さ0.8mmを略達成できているものである。
以上、本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。
まず、焼き入れによる熱的影響を大幅に軽減させることができる。これはレーザー焼き入れを行っているからである。すなわち、レーザー焼き入れの場合には、局所的に焼き入れをするからである。このように、熱的影響が大幅に軽減されたことにより、ベース11の反りや捩れを防止することができ、その結果、従来必要とされていた矯正作業を不要とすることができる。
又、この実施の形態の場合には、ボール転動面13側の最深部に溝31を形成し、さらに肩部12を除去し、焼き入れ対象部位13a、13bを突出・配置させるようにしているので、上記効果をより確実なものとすることができ、焼き入れ対象部位13a、13bに熱が溜まり易くなり、所望の焼き入れ深さを確実に確保することができるものである。
又、この実施の形態の場合には、プレヒート処理を行うようにしているので、それによっても、上記効果をより確実なものとしている。
又、この実施の形態の場合には、レーザー焼き戻しを行うようにしているので、比較的簡単な構成で組織が安定化し、且つ、じん性が高く機械的特性に優れた組織を得ることができる。
尚、図6に示すように、この第2の実施の形態の場合には、部分的に必要な硬度が得られていない部位がある。図6は図5のVI部を拡大して示す図である。硬度測定痕51a、51b,51cのうち、硬度測定痕51bのみ硬度低下しており、硬度むらが発生しているものである。これについては、次に説明する第2の実施の形態により解決するものである。
尚、図8において、硬度測定痕51a、51b,51cに該当する部位にそれぞれ符号51a、51b,51cを付しておく。
次に、図9乃至図11を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。この第2の実施の形態の場合には、前記第1の実施の形態の構成、すなわち、焼き入れ対象部位を突出・配置させる構成とプレヒート処理を施す構成を組み合わせたものに、さらに、事前熱処理(具体的には、焼きならし)を組み合わせた例を説明するものである。
この第2の実施の形態の場合には、材料として焼きならし処理をしている炭素鋼を使用しているものである。又、この実施の形態の場合にも、既に説明したように、上記材料に対してプレヒート処理を施しているものである。その温度は第1の実施の形態の場合と同様に適切な条件としているものである。又、レーザー出力、走査速度、ワークディスタンス(WD)は適切な条件とするものである。
その他構成は前記第1の実施の形態の場合と同様である。
その結果、図9に示すような結果を得ることができた。図9は一連の熱処理後のボール転動面13の該当部位を切断して顕微鏡により写真撮影したものを図面化したものである。図中符号61で示す部分がレーザー焼き入れされた部分である。計測では、0.9mm程度の焼き入れ深さを得ることができたものである。
その結果について図10及び図11を参照してさらに詳しく説明する。図10は図9における左側の焼き入れ部位13aに関してのデータであり、横軸に表面からの距離をとり、縦軸に硬度をとり、その関係を示した特性図である。同様に、図11は図9における右側の焼き入れ部位13bに関してのデータであり、横軸に表面からの距離をとり、縦軸に硬度をとり、その関係を示した特性図である。これら図10、図11から明らかなように、0.9mm程度の深さに至る部位まで略必要な硬度、すなわち、653〜746(HV)の硬度を得ることができたものであり、つまり、目標としている焼き入れ深さ0.8mmは勿論のこと、さらにそれ以上の焼き入れ深さを達成できているものである。又、前記第1の実施の形態において問題となっていた部分的な硬度むらについても発生していないものである。
次に、図12を参照して本発明の第3の実施の形態を説明する。この第3の実施の形態の場合には、二台のレーザー発振装置1、1を設置し、これら二台のレーザー発振装置1、1によって、プレヒート処理とその後のレーザー焼き入れ処理を連続的に同時に行っていくように構成したものである。すなわち、図12において、仮に、ベース11を図中左側から右側に移動させていくとした場合、まず、左側のレーザー発振装置1によってプレヒート処理を施し、次いで、右側のレーザー発振装置1によってレーザー焼き入れを施していくものである。
尚、その他の構成は前記第1、第2の実施の形態の場合と同様である。
よって、前記第1、第2の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができると共に、一連の熱処理に要する時間を短縮することができると共に労力の軽減を図ることができる。
次に、図13を参照して本発明の第4の実施の形態を説明する。前記第3の実施の形態の場合には、レーザー発振装置1を2台設置して、プレヒート処理とその後のレーザー焼き入れを連続的に同時に施すように構成したが、この第4の実施の形態の場合には、レーザー発振装置1を1台設置し、ハーフミラ71、反射鏡73、反射鏡75からなる分光手段を設置して、レーザー発振装置1より出力されるレーザー光9を分光し、それによって、プレヒート処理とその後のレーザー焼き入れを連続的に同時に施すように構成したものである。
尚、その他の構成は前記第1〜第3の実施の形態の場合と同様である。
よって、前記第3の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができると共に、レーザー発振装置1が一台で済むので構成の簡略化を図って装置の小型化を図ることができる。
次に、本願発明の第5の実施の形態を説明する。前記第3の実施の形態、第4の実施の形態の場合には、ベース11の片側のボール転動面13に対するプレヒート処理とレーザー焼き入れ処理を連続的に同時に行うように構成した場合を例に挙げて説明したが、例えば、左右に設けられている一対のボール転動面13、13に対するレーザー焼き入れを同時に行うように構成してもよい。すなわち、この第5の実施の形態の場合には、二台のレーザー発振装置1、1を所定の場所に設置し、夫々のレーザー発振装置1、1によって、対向・配置されたボール転動面13、13に対してレーザー焼き入れを同時に施すように構成したものである。具体的には、図1に示したレーザー発振装置1を左右逆向きにした別のレーザー発振装置1を設置し、図1中右側のボール転動面13に対してもレーザー焼き入れを施すようにすればよい。
次に、本願発明の第6の実施の形態を説明する。前記第3の実施の形態の場合には、ベース11の片側のボール転動面13に対するプレヒート処理とレーザー焼き入れ処理を、二台のレーザー発振装置1、1によって同時に行うように場合を例に挙げて説明したが、この第6の実施の形態の場合には、それを反対側のボール転動面13に対しても同じように施すことができるように構成したものである。具体的には、図12に示す二台のレーザー発振装置1、1と同じ別の二台のレーザー発振装置1、1を設置して、反対側のボール転動面13に対しても、プレヒート処理とレーザー焼き入れ処理を同時に施すように構成するものである。
次に、本発明の第7の実施の形態を説明する。前記第4の実施の形態の場合には、ベース11の片側のボール転動面13に対するプレヒート処理とレーザー焼き入れ処理を、一台のレーザー発振装置1と分光手段とによって同時に行うように場合を例に挙げて説明したが、この第7の実施の形態の場合には、これと同様のことを反対側のボール転動面13に対しても施すように構成したものである。具体的には、図13に示す一台のレーザー発振装置1と、ハーフミラ71、反射鏡73、反射鏡75とからなる分光手段を、反対側のボール転動面13用として別途設置し、それによって、反対側のボール転動面13に対しても、プレヒート処理とレーザー焼き入れ処理を連続的に同時に施すように構成するものである。
尚、本発明は前記第1〜第7の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、レーザー焼き入れの各種条件はこれを特に限定するものではない。
又、前記各実施の形態の場合には、レーザー焼き入れに関しては1回とした場合を例に挙げて説明しているが、これを二回以上とすることも考えられる。
又、レーザー焼き戻しについては、これを複数回繰り返すようにしてもよい。
又、サブゼロ(深冷処理)とレーザー焼き戻しを行わないものについても本願発明の範囲である。
又、前記第1、第2の実施の形態の場合には、焼き入れ対象部位を突出・配置させる構成とプレヒート処理を施す構成の組み合わせ、それにさらに事前熱処理(例えば、焼きならし)を施す構成を組み合わせた場合を例に挙げて説明したが、プレヒート処理、焼き入れ対象部位の突出・配置、事前熱処理を単独で又は任意の組み合わせで実施することが考えられ、何れも本願発明の範囲である。
前記第1〜第7の実施の形態の場合には、ベースのボール転動面を例に挙げて説明しているが、その他の部材、部位についても同様に適用可能である。
その他、図示したものはあくまで一例である。
本発明は、例えば、アクチュエータにおいてボール或いはローラ等の転動体が転動する転動体転動面に焼き入れを施して所望の焼き入れ深さと硬度を備えた転動体転動面を得るための転動体転動面の熱処理方法に係り、特に、レーザー光を使用したレーザー焼き入れを施すものにおいて熱的影響を低減させた状態で所望の焼き入れ深さと硬度を得ることができるように工夫したものに関し、例えば、アクチュエータのベースのボール転動面に対する熱処理に好適である。
1 レーザー発振装置
3 ヘッド
5 ガスフード
7 反射鏡
9 レーザー光
11 ベース
13 ボール転動面
15 ボール
21 焼き入れ部位
31 溝
41 焼き入れ部位
61 焼き入れ部位

Claims (7)

  1. 材料に設けられた転動体転動面に対する焼き入れをレーザー焼き入れによって行うようにした転動体転動面の熱処理方法において、
    上記転動体転動面の最深部に凹溝を形成して、さらに上記転動体転動面の両縁の肩部を除去することにより上記転動体転動面の両縁を上記材料の外周面から凹ませて、レーザー焼き入れの対象部位を突出・配置させるようにしたことを特徴とする転動体転動面の熱処理方法。
  2. 請求項1記載の転動体転動面の熱処理方法において、
    上記レーザー焼き入れを施す直前に予め上記材料のMs点温度以下で加熱するプレヒート処理を施すようにしたことを特徴とする転動体転動面の熱処理方法。
  3. 請求項2記載の転動体転動面の熱処理方法において、
    上記プレヒート処理をレーザー光の照射により行うようにしたことを特徴とする転動体転動面の熱処理方法。
  4. 請求項記載の転動体転動面の熱処理方法において、
    上記材料は予め浸炭処理又は焼きならし又は焼き鈍しである事前熱処理が施されたものであることを特徴とする転動体転動面の熱処理方法。
  5. 請求項4記載の転動体転動面の熱処理方法において、
    上記事前熱処理をレーザー光の照射により行うようにしたことを特徴とする転動体転動面の熱処理方法。
  6. 請求項1〜請求項の何れかに記載の転動体転動面の熱処理方法において、
    レーザー焼き戻しを行うようにしたことを特徴とする転動体転動面の熱処理方法。
  7. 請求項1〜請求項6の何れかに記載の転動体転動面の熱処理方法において、
    上記レーザー焼き入れを複数回行うようにしたことを特徴とする転動体転動面の熱処理方法。
JP2010131111A 2010-06-08 2010-06-08 転動体転動面の熱処理方法 Active JP5587044B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010131111A JP5587044B2 (ja) 2010-06-08 2010-06-08 転動体転動面の熱処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010131111A JP5587044B2 (ja) 2010-06-08 2010-06-08 転動体転動面の熱処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011256423A JP2011256423A (ja) 2011-12-22
JP5587044B2 true JP5587044B2 (ja) 2014-09-10

Family

ID=45472931

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010131111A Active JP5587044B2 (ja) 2010-06-08 2010-06-08 転動体転動面の熱処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5587044B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106862756A (zh) * 2017-04-13 2017-06-20 东北大学 多角度可预热回火式激光熔覆头

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101391385B1 (ko) 2012-12-13 2014-05-07 대한소결금속 주식회사 소결제품 국부 열처리 방법 및 장치
JP6910904B2 (ja) * 2017-09-25 2021-07-28 住友重機械工業株式会社 撓み噛合い式歯車装置
CN111944957A (zh) * 2020-07-20 2020-11-17 苏州华意铭铄激光科技有限公司 一种多功能的激光淬火工具
CN113549737B (zh) * 2021-07-09 2022-10-04 华中科技大学 一种多光束激光淬火方法与装置
JP2023012338A (ja) * 2021-07-13 2023-01-25 住友重機械工業株式会社 熱処理方法
DE102022117646A1 (de) 2022-07-14 2024-01-25 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Dünnringlager und Computertomograph mit einem solchen Dünnringlager

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0543940A (ja) * 1990-03-15 1993-02-23 Nippon Seiko Kk リニアガイド用案内レールの軌道面の熱処理方法
JPH04371515A (ja) * 1991-06-14 1992-12-24 Brother Ind Ltd 熱処理方法
JPH0551627A (ja) * 1991-08-23 1993-03-02 Nissan Motor Co Ltd レーザ焼入れ方法
JP2901138B2 (ja) * 1995-06-20 1999-06-07 株式会社アマダメトレックス ベンディング金型に焼入れを行う金型焼入れ方法並びにその装置
JP2002130417A (ja) * 2000-10-26 2002-05-09 Thk Co Ltd ねじ及びその製造方法
JP2004035953A (ja) * 2002-07-03 2004-02-05 Thk Co Ltd レーザー光を利用した焼入れ方法及び装置
JP2008267598A (ja) * 2007-03-23 2008-11-06 Yamaha Motor Co Ltd クランクシャフト、内燃機関、輸送機器およびクランクシャフトの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106862756A (zh) * 2017-04-13 2017-06-20 东北大学 多角度可预热回火式激光熔覆头
CN106862756B (zh) * 2017-04-13 2018-09-14 东北大学 多角度可预热回火式激光熔覆头

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011256423A (ja) 2011-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5587044B2 (ja) 転動体転動面の熱処理方法
JP5432451B2 (ja) 鋼部材、その熱処理方法、及びその製造方法
EP2554686B1 (en) Method for manufacturing base material for wave gear
WO2016208343A1 (ja) 軸受部品の製造方法
JP2008106856A (ja) ベルト式無段変速機用シーブ部材及びその製造方法
US8434340B2 (en) Method for forming a stamped metal part
JPH11335727A (ja) 焼入れ鋼部品の製造方法
CN108747242A (zh) 一种蜗轮齿轮加工工艺
JP5771399B2 (ja) クランクシャフトへの焼入方法及びそのクランクシャフト
JP2912521B2 (ja) ステアリングラック軸
JP2019120332A (ja) 歯車、歯車の製造方法
JP4179009B2 (ja) クランクシャフトの製造方法
JP2007119825A (ja) 表面焼入れされた鋼および鋼の表面焼入方法
JP2008121064A (ja) 低ひずみ焼入れ材の製造方法
JP2000054027A (ja) リニアガイドレールの製造方法
WO2020189253A1 (ja) ボールネジおよびその製造方法ならびにパワーステアリング装置およびその製造方法
JP6519282B2 (ja) リングギヤの製造方法及びリングギヤ
JPH06264147A (ja) ステアリングラック軸の製造方法
JP6398869B2 (ja) 圧入方法
JP7428113B2 (ja) 鋼製品の製造方法および鋼製品の製造装置
JP6958472B2 (ja) 環状歯車の製造方法
JPH04141522A (ja) クランクシャフトの油穴部の焼入れ方法
CN114015970B (zh) 一种低碳钢齿轮构件的渗碳与激光淬火复合强化方法
JP7232452B2 (ja) めっき被膜の表面改質方法及び装置
JP2016128612A (ja) 鋼材部品に表面焼入れを行う方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140314

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140502

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140722

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140723

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5587044

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250