JPH0551627A - レーザ焼入れ方法 - Google Patents

レーザ焼入れ方法

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Publication number
JPH0551627A
JPH0551627A JP21230491A JP21230491A JPH0551627A JP H0551627 A JPH0551627 A JP H0551627A JP 21230491 A JP21230491 A JP 21230491A JP 21230491 A JP21230491 A JP 21230491A JP H0551627 A JPH0551627 A JP H0551627A
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JP
Japan
Prior art keywords
laser
quenching
laser light
laser beam
reflected
Prior art date
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Pending
Application number
JP21230491A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironori Sakamoto
元 宏 規 坂
Hidenobu Matsuyama
山 秀 信 松
Kimihiro Shibata
田 公 博 柴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP21230491A priority Critical patent/JPH0551627A/ja
Publication of JPH0551627A publication Critical patent/JPH0551627A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザ光による加熱の効率を高めることがで
きると共に、様々な形状の被加工物に対応し得るレーザ
焼入れ方法を提供する。 【構成】 直線偏光のレーザ光LをP偏光の向きに入射
角度60度以上で被加工物Wに照射し、被加工物Wの表
面を吸収材で被覆することなく焼入れを行うレーザ焼入
れ方法において、被加工物Wのレーザ光照射位置Aより
反射されたレーザ光(L1 )を凹面鏡Mで反射(L2
させて、焼入れ進行方向の前方に照射しながら焼入れを
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レーザ光の偏光を活
用してレーザ照射熱処理を行うのに利用されるレーザ焼
入れ方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ焼入れにおいてはレーザ光
の吸収率を向上させるため、被加工物の表面を吸収材で
被覆した後レーザ光を照射してレーザ焼入れを行うのが
一般的であった。一方、近年では、直線偏光のレーザ光
をP偏光の向きに入射し、入射角度をブリュースタ角付
近に設定することにより吸収率を向上させ、被加工物表
面を吸収材で被覆することなくレーザ焼入れを行う技術
が開発されてきている。この技術により、吸収材の塗布
および除去に要する多大な労力を省くことが可能になっ
た。
【0003】図4は鉄に対する炭酸ガスレーザ光の入射
角と吸収率との関係として、理論上の温度依存性を示し
たグラフである。すなわち、入射角がブリュースタ角で
あるときに吸収率がピークであることを示し、温度が高
いほど吸収率も高くなる。なお、実際の焼入れ時の吸収
率は表面形状の影響等によって若干のずれが生じる。
【0004】図3は、ブリュースタ効果を利用した吸収
材を用いないレーザ焼入れ方法を示したものである。図
示のレーザ焼入れ方法では、直線偏光のレーザ光LをP
偏光の向きに入射角度60度以上で被加工物Wに照射
し、被加工物Wのレーザ光照射部Aをオーステナイト化
温度以上に十分加熱し、且つ表面が溶融しないようにレ
ーザ出力および入射角度を設定して焼入れを行う。そし
て、レーザ光照射部Aから反射したレーザ光Lを水冷さ
れているビームダンパDで吸収するようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
レーザ焼入れ方法では、吸収材の塗布および除去に要す
る労力を省けるという点でのメリットは大きかったが、
吸収材を用いた焼入れにおける吸収率が90%以上であ
るのに対し、吸収率が60〜70%であるため、同等の
硬化層を得るにはより高いレーザ出力が必要になるとい
う問題点があった。
【0006】また、上記の如く吸収率が低いことから、
被加工物Wのレーザ光照射部Aでレーザ光が反射し、そ
の反射したレーザ光が充分なエネルギーをもったままで
周囲の他の部分に照射されて損傷を与える恐れがあると
共に、システムが複雑化するビームダンパを使用せざる
を得ず、その結果被加工物の形状が制限されるという問
題点があり、これらの問題点を解決することが課題とな
っていた。
【0007】
【発明の目的】この発明は、上記したような従来の課題
に着目して成されたもので、レーザ光による加熱の効率
を高めることができると共に、様々な形状の被加工物に
対応し得るレーザ焼入れ方法を提供することを目的とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係わるレーザ
焼入れ方法は、例えば図1に示すように、直線偏光のレ
ーザ光LをP偏光の向きに入射角度60度以上で被加工
物Wに照射し、被加工物Wの表面を吸収材で被覆するこ
となく焼入れを行うレーザ焼入れ方法において、被加工
物Wのレーザ光照射位置Aより反射されたレーザ光(L
1 )を凹面鏡Mで反射(L2 )させて、図中矢印で示す
焼入れ進行方向の前方に照射しながら焼入れを行う構成
としており、上記構成をもって従来の課題を解決するた
めの手段としている。
【0009】
【発明の作用】この発明に係わるレーザ焼入れ方法で
は、凹面鏡で二次的に反射させたレーザ光により、レー
ザ照射位置に対してこれから焼入れされる部分を予備的
に加熱することとなる。
【0010】凹面鏡により反射されたレーザ光は、被加
工物上において、レーザ光照射位置のビーム形状とほぼ
等しくなるように集光される。吸収材を使用しない当該
レーザ焼入れ方法では、レーザ光照射位置でのレーザ光
の吸収率が60〜70%であるので、前記凹面鏡で反射
したレーザ光は初期のレーザ光の30〜40%のエネル
ギーをもって焼入れ進行方向の前方に照射されることと
なる。また、被加工物から反射したレーザ光を凹面鏡で
再び同被加工物に反射することから、焼入れ進行方向の
前方に照射されるレーザ光は、必然的に被加工物に対す
る最初の入射角とほぼ等しい入射角で照射されることと
なり、その吸収率は60〜70%であり、初期のレーザ
光の18〜28%である。
【0011】つまり、全体としてレーザ光の吸収率が向
上することとなり、最終的に被加工物から反射したレー
ザ光は、前記吸収率の向上に伴ってエネルギーが減少
し、ビームダンパ等の吸収手段を用いなくても周囲に損
傷を与えることのないものとなる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を示す。
【0013】ここでは、レーザ出力2kw,ビーム移動
速度2m/min,入射角79度の条件で、この発明に
よる方法およびビームダンパ使用による従来の方法に基
づいて、材質S40Cの被加工物に焼入れを行った。
【0014】その結果、図2に示すように、この発明の
方法によるもの(a)は、従来の方法によるもの(b)
に比べて大きな硬化層が得られ、効率の良い焼入れが行
われたことを確認した。
【0015】この結果は、例えば従来と同等の硬化層を
得ようとする場合、従来よりも小さい出力での焼入れが
可能であることも示している。
【0016】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明のレ
ーザ焼入れ方法によれば、レーザ光の吸収率をトータル
として向上させ、加熱の効率を高めることができ、従来
に比べて低い出力での焼入れができると共に、同じ出力
で比べた場合にはより大きな硬化層を得ることが可能に
なり、さらには、前記吸収率の向上に伴って、従来のビ
ームダンパを用いなくても反射光による周囲の損傷を避
けることができ、これにより被加工物の形状の自由度が
増すなどの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるレーザ焼入れ方法を説明する斜
視図である。
【図2】この発明の方法に基づいてレーザ焼入れした結
果(a)、および従来の方法に基づいて焼入れした結果
(b)を示す金属組織顕微鏡写真である。
【図3】従来におけるレーザ焼入れ方法を説明する斜視
図である。
【図4】鉄に対する炭素ガスレーザ入射角と吸収率の関
係および温度依存性を示したグラフである。
【符号の説明】
A レーザ光照射位置 L レーザ光 M 凹面鏡 W 被加工物
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年8月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線偏光のレーザ光をP偏光の向きに入
    射角度60度以上で被加工物に照射し、被加工物表面を
    吸収材で被覆することなく焼入れを行うレーザ焼入れ方
    法において、被加工物のレーザ光照射位置より反射され
    たレーザ光を凹面鏡で反射させて焼入れ進行方向の前方
    位置に照射しながら焼入れを行うことを特徴とするレー
    ザ焼入れ方法。
JP21230491A 1991-08-23 1991-08-23 レーザ焼入れ方法 Pending JPH0551627A (ja)

Priority Applications (1)

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JP21230491A JPH0551627A (ja) 1991-08-23 1991-08-23 レーザ焼入れ方法

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JP21230491A JPH0551627A (ja) 1991-08-23 1991-08-23 レーザ焼入れ方法

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JPH0551627A true JPH0551627A (ja) 1993-03-02

Family

ID=16620355

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JP21230491A Pending JPH0551627A (ja) 1991-08-23 1991-08-23 レーザ焼入れ方法

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JP (1) JPH0551627A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63142049A (ja) * 1986-12-04 1988-06-14 Idemitsu Petrochem Co Ltd ポリプロピレン樹脂組成物
US5449879A (en) * 1993-10-07 1995-09-12 Laser Machining, Inc. Laser beam delivery system for heat treating work surfaces
JP2011256423A (ja) * 2010-06-08 2011-12-22 Iai:Kk 転動体転動面の熱処理方法と転動体転動面の熱処理装置

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US5449879A (en) * 1993-10-07 1995-09-12 Laser Machining, Inc. Laser beam delivery system for heat treating work surfaces
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