JPH0538901A - デイスクホイールの熱処理方法 - Google Patents
デイスクホイールの熱処理方法Info
- Publication number
- JPH0538901A JPH0538901A JP21303191A JP21303191A JPH0538901A JP H0538901 A JPH0538901 A JP H0538901A JP 21303191 A JP21303191 A JP 21303191A JP 21303191 A JP21303191 A JP 21303191A JP H0538901 A JPH0538901 A JP H0538901A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat treatment
- strengthened
- disk wheel
- disc wheel
- laser beam
- Prior art date
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- Pending
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- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
- Lasers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ディスクホイールの要強化局部を熱処理によ
り引張り強度を向上させて、ディスクホイールの軽量化
を可能にする。 【構成】 後熱処理型鋼板で成形されたディスクホイー
ルの要強化局部1aをバーナ3を用いて予熱するととも
に、この予熱によって要強化局部1aの表面に酸化膜を
形成し、要強化局部1aの表面にレーザトーチ4からレ
ーザビームを照射して加熱処理を行なう。
り引張り強度を向上させて、ディスクホイールの軽量化
を可能にする。 【構成】 後熱処理型鋼板で成形されたディスクホイー
ルの要強化局部1aをバーナ3を用いて予熱するととも
に、この予熱によって要強化局部1aの表面に酸化膜を
形成し、要強化局部1aの表面にレーザトーチ4からレ
ーザビームを照射して加熱処理を行なう。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形後の熱処理によっ
て引張り強度が向上する後熱処理強化型金属材料よりな
るディスクホイールの熱処理方法に関する。
て引張り強度が向上する後熱処理強化型金属材料よりな
るディスクホイールの熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属材料にレーザビームを照
射して上記金属材料の熱処理を行なうレーザ熱処理装置
が知られている(実開昭63-50868号公報参照)。
射して上記金属材料の熱処理を行なうレーザ熱処理装置
が知られている(実開昭63-50868号公報参照)。
【0003】また、熱処理部分を予めバーナで予熱した
後にレーザビームを照射して熱処理を行なうことも知ら
れている(特開平1-246324号公報参照)。
後にレーザビームを照射して熱処理を行なうことも知ら
れている(特開平1-246324号公報参照)。
【0004】ところで、燃費低減および走行特性の向上
の観点から、自動車の軽量化の要求が高まっており、そ
の中でもディスクホイールの軽量化は、バネ下重量の低
減による性能面への波及効果も相俟って有効な手段であ
る。
の観点から、自動車の軽量化の要求が高まっており、そ
の中でもディスクホイールの軽量化は、バネ下重量の低
減による性能面への波及効果も相俟って有効な手段であ
る。
【0005】従来、ディスクホイールの軽量化は、アル
ミニウム、マグネシウム、チタン等の軽量合金材料を用
いることによって行なわれているが、これらの合金材料
は比較的高価であるため、より安価な高張力鋼板を用い
たディスクホイールの研究が進められている。
ミニウム、マグネシウム、チタン等の軽量合金材料を用
いることによって行なわれているが、これらの合金材料
は比較的高価であるため、より安価な高張力鋼板を用い
たディスクホイールの研究が進められている。
【0006】
【発明により解決しようとする課題】図3は鋼板のプレ
ス成形によって作成されたディスクホイールの断面図を
示す。このような断面形状を有するディスクホイール1
の場合、そのR部1aに応力が集中してそこから疲労破
壊を起こすおそれがあるため、特に上記R部1aの強度
が高いことが必要がある。しかしながら、従来の高張力
鋼板ではその引張り強度が最大600N/mm2程度である
ため、R部の板厚をあまり薄くできず、その影響がディ
スクホイール全体に及んでその軽量化は困難であった。
ス成形によって作成されたディスクホイールの断面図を
示す。このような断面形状を有するディスクホイール1
の場合、そのR部1aに応力が集中してそこから疲労破
壊を起こすおそれがあるため、特に上記R部1aの強度
が高いことが必要がある。しかしながら、従来の高張力
鋼板ではその引張り強度が最大600N/mm2程度である
ため、R部の板厚をあまり薄くできず、その影響がディ
スクホイール全体に及んでその軽量化は困難であった。
【0007】そこで本発明は、上記R部のような高強度
を必要とする局部を熱処理によって強度を向上させるこ
とにより、ディスクホイールの板厚を薄くして軽量化を
可能にする熱処理方法を提供することを目的とする。
を必要とする局部を熱処理によって強度を向上させるこ
とにより、ディスクホイールの板厚を薄くして軽量化を
可能にする熱処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、成形後の熱
処理によって引張り強度が向上する後熱処理強化型鋼板
のような金属材料に着目し、この材料を用いてディスク
ホイールを成形した後、その要強化局部をバーナを用い
て予熱するとともに、この予熱によって上記要強化局部
の表面に酸化膜を形成し、上記要強化局部にレーザビー
ムを照射して加熱処理を行なうことにより、上記目的を
達成するものである。
処理によって引張り強度が向上する後熱処理強化型鋼板
のような金属材料に着目し、この材料を用いてディスク
ホイールを成形した後、その要強化局部をバーナを用い
て予熱するとともに、この予熱によって上記要強化局部
の表面に酸化膜を形成し、上記要強化局部にレーザビー
ムを照射して加熱処理を行なうことにより、上記目的を
達成するものである。
【0009】
【作用】具体的には、引張り強度600N/mm2程度の圧延
したCu添加鋼板を用い、プレス成形した後に、バーナ
とレーザビームを用いて要強化局部に対し、600℃〜
700℃、30〜60secの熱処理を行なうことによ
り、上記要強化局部の引張り強度が800N/mm2以上ま
で向上させることができた。その結果、従来は3.8mm
の板厚を3.5〜3.6mmにまで低減することが可能にな
った。
したCu添加鋼板を用い、プレス成形した後に、バーナ
とレーザビームを用いて要強化局部に対し、600℃〜
700℃、30〜60secの熱処理を行なうことによ
り、上記要強化局部の引張り強度が800N/mm2以上ま
で向上させることができた。その結果、従来は3.8mm
の板厚を3.5〜3.6mmにまで低減することが可能にな
った。
【0010】局部的熱源として知られているバーナ、ア
ーク、レーザビームには図4に示すような個々の問題が
ある。生産性の観点から、被加熱部の昇温時間の短縮が
必要であるが、レーザビームの場合、昇温速度および冷
却速度が200℃/sec程度と速いため温度保持特性が
悪い。そこで熱処理時のディスクホイールの回転数をを
上げることで、ある程度温度保持性を良好にすることが
できるが、パワー密度が低下するため、レーザの高出力
化、あるいは複数のレーザトーチによる処理が必要とな
り、加工コストの上昇を招く欠点がある。
ーク、レーザビームには図4に示すような個々の問題が
ある。生産性の観点から、被加熱部の昇温時間の短縮が
必要であるが、レーザビームの場合、昇温速度および冷
却速度が200℃/sec程度と速いため温度保持特性が
悪い。そこで熱処理時のディスクホイールの回転数をを
上げることで、ある程度温度保持性を良好にすることが
できるが、パワー密度が低下するため、レーザの高出力
化、あるいは複数のレーザトーチによる処理が必要とな
り、加工コストの上昇を招く欠点がある。
【0011】そこで本発明では、昇温時間の短縮と温度
保持性の両立、および低コスト化のために、予めバーナ
加熱によって、要強化局部の表面に酸化膜を形成して、
レーザビームの吸収性を向上させた状態でレーザビーム
を照射して熱処理を行なっている。これによって、初期
のバーナ加熱によりディスクホイールの要強化局部表面
が昇温し、同時に、酸化膜が形成されてレーザビームの
吸収性が向上し、より低出力のレーザ熱処理装置を用い
ることが可能になる。また、被処理部の表層部が所定温
度になればよいから、全体の処理時間を大幅に短縮でき
る。
保持性の両立、および低コスト化のために、予めバーナ
加熱によって、要強化局部の表面に酸化膜を形成して、
レーザビームの吸収性を向上させた状態でレーザビーム
を照射して熱処理を行なっている。これによって、初期
のバーナ加熱によりディスクホイールの要強化局部表面
が昇温し、同時に、酸化膜が形成されてレーザビームの
吸収性が向上し、より低出力のレーザ熱処理装置を用い
ることが可能になる。また、被処理部の表層部が所定温
度になればよいから、全体の処理時間を大幅に短縮でき
る。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。
て説明する。
【0013】本実施例では、C:0.05wt%、Si:
0.20wt%、Mn:0.51wt%、Al:0.041wt
%、Cu:1.0wt%、Nb:0.060wt%の組成を有す
るCu添加鋼板(板厚3.5mm、引張り強度600N/mm2
程度)からプレス成形によりディスクホイール1を作成
する。このディスクホイール1を図2に示すように回転
軸2上に裏面を上方にしてセットするとともに、図1に
示すようにバーナ3とレーザトーチ4をレーザビーム照
射に先立ってバーナ加熱が行なわれる関係をもってセッ
トし、ディスクホイール1を回転させながら前記R部1
aに対して所定時間熱処理を施す。
0.20wt%、Mn:0.51wt%、Al:0.041wt
%、Cu:1.0wt%、Nb:0.060wt%の組成を有す
るCu添加鋼板(板厚3.5mm、引張り強度600N/mm2
程度)からプレス成形によりディスクホイール1を作成
する。このディスクホイール1を図2に示すように回転
軸2上に裏面を上方にしてセットするとともに、図1に
示すようにバーナ3とレーザトーチ4をレーザビーム照
射に先立ってバーナ加熱が行なわれる関係をもってセッ
トし、ディスクホイール1を回転させながら前記R部1
aに対して所定時間熱処理を施す。
【0014】R部1aの半径は約120mmで、バーナ3
とレーザトーチ4の間隔は約30mm、ディスクホイール
1の回転数は52rpm、レーザの出力は200W、熱処
理温度は600℃、処理時間は30secである。この場
合、バーナ3の出力を調整するのが困難なため、レーザ
ビームの照射位置の直後を照射温度計5を用いて測温
し、レーザ出力を調整するようにしている。このような
熱処理の結果、ディスクホイール1のR部1aの引張り
強度を800N/mm2以上に向上させることができた。
とレーザトーチ4の間隔は約30mm、ディスクホイール
1の回転数は52rpm、レーザの出力は200W、熱処
理温度は600℃、処理時間は30secである。この場
合、バーナ3の出力を調整するのが困難なため、レーザ
ビームの照射位置の直後を照射温度計5を用いて測温
し、レーザ出力を調整するようにしている。このような
熱処理の結果、ディスクホイール1のR部1aの引張り
強度を800N/mm2以上に向上させることができた。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、ホイールディスクの要
強化局部の引張り強度を向上させることができるから、
板厚を薄くしてディスクホイールを軽量化することが可
能になる。また、バーナ加熱によって要強化局部の表面
に酸化膜を形成した状態でレーザビームの吸収性を向上
させた状態でレーザビームを照射して熱処理を行なって
いるから、レーザビームの吸収性が向上し、より低出力
のレーザ熱処理装置を用いることが可能になり、さらに
熱処理時間を短縮できる。
強化局部の引張り強度を向上させることができるから、
板厚を薄くしてディスクホイールを軽量化することが可
能になる。また、バーナ加熱によって要強化局部の表面
に酸化膜を形成した状態でレーザビームの吸収性を向上
させた状態でレーザビームを照射して熱処理を行なって
いるから、レーザビームの吸収性が向上し、より低出力
のレーザ熱処理装置を用いることが可能になり、さらに
熱処理時間を短縮できる。
【図1】本発明によるディスクホイールの熱処理方法の
説明に供する斜視図である。
説明に供する斜視図である。
【図2】ディスクホイールを回転軸にセットした状態を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図3】ディスクホイールの断面図である。
【図4】各熱源の特徴を比較した図である。
1 ディスクホイール 1a 要強化局部(R部) 2 回転軸 3 バーナ 4 レーザトーチ 5 放射温度計
Claims (1)
- 【請求項1】後熱処理強化型金属材料で成形されたディ
スクホイールの要強化局部をバーナを用いて予熱すると
ともに、この予熱によって上記要強化局部の表面に酸化
膜を形成し、上記要強化局部にレーザビームを照射して
加熱処理を行なうことを特徴とするディスクホイールの
熱処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21303191A JPH0538901A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | デイスクホイールの熱処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21303191A JPH0538901A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | デイスクホイールの熱処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0538901A true JPH0538901A (ja) | 1993-02-19 |
Family
ID=16632367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21303191A Pending JPH0538901A (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | デイスクホイールの熱処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0538901A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5592945B2 (ja) * | 2010-05-21 | 2014-09-17 | 中央精機株式会社 | 自動車用ホイール |
WO2018133928A1 (de) * | 2017-01-18 | 2018-07-26 | Thyssenkrupp Steel Europe Ag | Verfahren zur herstellung eines fahrzeugrades in blechbauweise |
-
1991
- 1991-07-31 JP JP21303191A patent/JPH0538901A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5592945B2 (ja) * | 2010-05-21 | 2014-09-17 | 中央精機株式会社 | 自動車用ホイール |
WO2018133928A1 (de) * | 2017-01-18 | 2018-07-26 | Thyssenkrupp Steel Europe Ag | Verfahren zur herstellung eines fahrzeugrades in blechbauweise |
CN110199034A (zh) * | 2017-01-18 | 2019-09-03 | 蒂森克虏伯钢铁欧洲股份公司 | 以板材构造方式生产车轮的方法 |
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