JP5581304B2 - バーハンドル車両用ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、バーハンドル、主として自動二輪車、自動三輪車、オールテレーンビークル(ATV)などバーハンドルタイプの車両に搭載可能なバーハンドル車両用ブレーキ制御装置に関する。
従来、一般に、バーハンドルタイプの車両における制動力を、ポンプによる液圧の加圧によって制御するようにしたバーハンドル車両用ブレーキ制御装置が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1,2に記載された技術は、後輪ブレーキを、連繋手段にて牽引操作される機械式ブレーキとしたものであり、ブレーキ操作子を用いたマスタシリンダユニットの液圧で後輪の機械式ブレーキが作動される構成となっている。
特許第3608123号公報 特許第3366174号公報
ところで、バーハンドル車両用ブレーキ制御装置は、液圧による制御を前提としているため、ブレーキを作動させるための液圧源として、一般に、マスタシリンダを用いている。
したがって、既存の機械式ブレーキを有するバーハンドル車両に対して、バーハンドル車両用ブレーキ制御装置を適用する場合には、ブレーキ操作子の操作により作動するマスタシリンダをバーハンドルにおけるブレーキ操作子の近傍に新たに搭載する必要があり、バーハンドルに対する搭載が煩雑であるとともに、搭載によりバーハンドル周り意匠のデザイン性に影響を与えるおそれがあった。
このような観点から、本発明は、バーハンドル周り意匠のデザイン性に影響を与えることなくバーハンドル車両に搭載することが可能なバーハンドル車両用ブレーキ制御装置を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために本発明のバーハンドル車両用ブレーキ制御装置は、バーハンドル車両のブレーキ制動の制御を液圧にて行う制御ユニットを備え、前輪ブレーキおよび後輪ブレーキの少なくとも一方の車輪ブレーキが、連繋手段によって牽引操作される機械式ブレーキとされたバーハンドル車両用ブレーキ制御装置であって、前記連繋手段は、操作子側連繋手段と、車輪ブレーキ側連繋手段とを備え、前記操作子側連繋手段は、ブレーキ操作子の操作により牽引される第1の牽引部材と、前記第1の牽引部材の牽引により作動して液圧を発生し、発生した液圧を前記制御ユニットに付与するマスタシリンダユニットと、を備え、前記車輪ブレーキ側連繋手段は、前記制御ユニットから出力される液圧で作動するシリンダユニットと、前記シリンダユニットの作動に連動して前記機械式ブレーキを牽引する第2の牽引部材と、を備え、前記制御ユニット、前記マスタシリンダユニットおよび前記シリンダユニットは、バーハンドル以外の部位に配置されており、前記マスタシリンダユニットと前記シリンダユニットとが、一体に形成されており、前記制御ユニットの入口ポートに前記マスタシリンダユニットが接続されるとともに、前記制御ユニットの出口ポートに前記シリンダユニットが接続されることを特徴とする。
ここで、一体に形成されているとは、マスタシリンダユニットとシリンダユニットとが一つの部材を加工することによって、一体的に形成されている場合を含むほか、マスタシリンダユニットとシリンダユニットとが別々の部材で形成され、これらが締結部材や接着剤等によって相互に一体的に組み付けられて構成されるものも含まれる。
このようなバーハンドル車両用ブレーキ制御装置(以下、「ブレーキ制御装置」という。)において、ブレーキ操作子を操作すると、操作子側連繋手段の第1の牽引部材が牽引され、第1の牽引部材の牽引によりマスタシリンダユニットが作動する。マスタシリンダユニットが作動すると、液圧が発生し、発生した液圧が制御ユニットに入力される。
制御ユニットは、マスタシリンダユニットから入力された液圧を、所定の液圧に制御して(あるいは制御することなく)シリンダユニットに出力する。これにより制御ユニットからの液圧を受けてシリンダユニットが作動し、第2の牽引部材が牽引されて機械式ブレーキが作動する。これによって、車輪に制動力が付与される。
また、制御ユニット、マスタシリンダユニット、およびシリンダユニットは、車体におけるバーハンドル以外の部位に配置されているので、比較的設置スペースを多く必要とするこれらの制御ユニット、マスタシリンダユニット、およびシリンダユニットを、バーハンドルから離間させて配置することが可能となる。
これにより、機械式ブレーキを備えたバーハンドル車両を、液圧によるブレーキ制御が行える構成に容易に適用を変更することができ、しかも、ブレーキ操作子の周りに新たにマスタシリンダを設けることなく、既存の機械式のブレーキ操作子をそのまま利用した設置が可能となる。したがって、バーハンドル周りのデザイン性が損われず、適用汎用性に優れる。
また、既存の機械式のブレーキ操作子をそのまま利用した設置が可能であるので、機械式のブレーキ操作子の操作フィーリングをそのまま備えつつ、液圧によるブレーキ制御が可能となるブレーキ制御装置が得られる。
また、マスタシリンダユニットとシリンダユニットとが一体に形成されているので、バーハンドル車両への搭載性に優れるという利点が得られる。
また、本発明は、バーハンドル車両のブレーキ制動の制御を液圧にて行う制御ユニットを備え、前輪ブレーキおよび後輪ブレーキの少なくとも一方の車輪ブレーキが、連繋手段によって牽引操作される機械式ブレーキとされたバーハンドル車両用ブレーキ制御装置であって、前記連繋手段は、操作子側連繋手段と、車輪ブレーキ側連繋手段とを備え、前記操作子側連繋手段は、ブレーキ操作子の操作により牽引される第1の牽引部材と、前記第1の牽引部材の牽引により作動して液圧を発生し、発生した液圧を前記制御ユニットに付与するマスタシリンダユニットと、を備え、前記車輪ブレーキ側連繋手段は、前記制御ユニットから出力される液圧で作動するシリンダユニットと、前記シリンダユニットの作動に連動して前記機械式ブレーキを牽引する第2の牽引部材と、を備え、前記制御ユニット、前記マスタシリンダユニットおよび前記シリンダユニットは、バーハンドル以外の部位に配置されており、前記マスタシリンダユニットは、シリンダと、前記シリンダ内を摺動するピストンと、前記ピストンの端部に形成されたねじと、前記ねじに螺合され、前記第1の牽引部材が接続される連結部材と、前記ねじに螺合されるナットと、を備え、前記ねじに前記連結部材および前記ナットを螺合することで、前記ピストンの端部に前記連結部材が固着され、前記ピストンは、前記連結部材を介して前記第1の牽引部材により直接牽引されることで前記制御ユニットに付与する液圧を発生することを特徴とする。
前記した作用効果に加えて、牽引作動をそのままピストンの作動とすることができ、応答性がよく、制動フィーリングに優れたブレーキ制御装置が得られる。
また、本発明は、前記マスタシリンダユニットは、シリンダと、前記シリンダ内を摺動するピストンと、前記シリンダの開口部の近傍に回動可能に軸支され、前記ピストンを押し込み可能なノッカーと、を備え、前記ノッカーは、前記第1の牽引部材により牽引されることで前記ピストンを前記シリンダ内に押し込み、前記ピストンは、前記ノッカーにより前記シリンダ内に押し込まれることにより、前記制御ユニットに付与する液圧を発生することを特徴とする。
このようなブレーキ制御装置によると、シリンダの開口部の近傍に回動可能に軸支され、ピストンを押し込み可能なノッカーを備えているので、バーハンドル車両に通常用いられるマスタシリンダをマスタシリンダユニットとして流用することができ、より汎用性に優れたものとなる。
本発明に係るブレーキ制御装置によると、バーハンドル周り意匠のデザイン性に影響を与えることなくバーハンドル車両に好適に搭載することが可能である。
本発明の第1実施形態に係るブレーキ制御装置の構成図である。 第1実施形態に係るブレーキ制御装置に適用されるマスタシリンダユニットおよびシリンダユニットを示す構造図である。 第1実施形態に係るブレーキ制御装置に適用されるワイヤー接続部を示す構造図であり、(a)は横断面図、(b)は側面図である。 本発明の第2実施形態に係るブレーキ制御装置の構成図である。 第2実施形態に係るブレーキ制御装置に適用されるマスタシリンダユニットおよびシリンダユニットを示す構造図である。 本発明の第3実施形態に係るブレーキ制御装置の構成図である。 本発明の第4実施形態に係るブレーキ制御装置の構成図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付した図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
本実施形態のブレーキ制御装置は、自動二輪車、自動三輪車、オールテレーンビークル(ATV)、自動四輪車などの車両に好適に用いられるものであり、アンチロック制御等、車両の車輪に付与する制動力(ブレーキ液圧)を適宜制御するものである。以下においては、ブレーキ制御装置を自動二輪車に適用した例について説明するが、ブレーキ制御装置が搭載される車両を限定する趣旨ではない。
図1に示すように、本実施形態のブレーキ制御装置は、ブレーキ制動の制御を液圧にて行う制御ユニットUを備えている。制御ユニットUは、前輪側のブレーキ系統FBの液圧を制御する前輪制御系F1、後輪側のブレーキ系統RBの液圧を制御する後輪制御系R1を備えて構成され、前輪に装着された車輪ブレーキFに付与する制動力、および後輪に装着された車輪ブレーキRに付与する制動力を、制御装置1により適宜制御することによって、車輪ブレーキF、Rのアンチロックブレーキ制御を行うことが可能となっている。
本実施形態では、後輪の車輪ブレーキRが連繋手段Cによって牽引操作される機械式ブレーキとされている。連繋手段Cは、操作子側連繋手段と車輪ブレーキ側連繋手段とを備えている。操作子側連繋手段は、ブレーキレバーL2(ブレーキ操作子)の操作により牽引される第1の牽引部材としてのワイヤーW1と、ワイヤーW1の牽引により作動して液圧を発生し、発生した液圧を制御ユニットUに付与するマスタシリンダユニット20とを備えている。
また、車輪ブレーキ側連繋手段は、制御ユニットUから出力される液圧で作動するシリンダユニット30と、シリンダユニット30の作動に連動して後輪の車輪ブレーキRを牽引する第2の牽引部材としてのワイヤーW2と、を備えている。
本実施形態では、マスタシリンダユニット20およびシリンダユニット30が一つの基体10に一体的に設けられた構成となっている。
このようなブレーキ制御装置は、制御ユニットU、マスタシリンダユニット20およびシリンダユニット30が、バーハンドル車両を構成している車体のバーハンドル以外の部位に配置された構成となっている。例えば、制御ユニットU、マスタシリンダユニット20およびシリンダユニット30は、車体フレーム(メインフレーム、前端のヘッドパイプ、フロントフォーク、その他の剛性導管)や各種カバー部材、シート、収納ボックス、その他のデバイス等に取り付けられる。
以下、ブレーキ制御装置について詳細に説明する。
制御ユニットUの前輪制御系F1は、バーハンドル車両の図示しないバーハンドルに設けられた、ブレーキ操作子としてのブレーキレバーL1の操作に応じて前輪の車輪ブレーキFを制動するものであり、マスタシリンダMC1に通じる入口ポートJ1から出口ポートJ2に至る流路を備えている。
なお、マスタシリンダMC1と入口ポートJ1との間は、配管H1で接続されている。また、出口ポートJ2は、配管H2を通じて前輪の車輪ブレーキFに接続されている。
マスタシリンダMC1は、作動液としてのブレーキ液を貯蔵するブレーキ液タンク室2が接続されたシリンダ3を有しており、シリンダ3内にはブレーキレバーL1の操作によりシリンダ3の軸方向へ摺動してブレーキ液を流出するロッドピストン4が組み付けられている。
制御ユニットUの後輪制御系R1は、バーハンドル車両の図示しないバーハンドルに設けられたブレーキ操作子としてのブレーキレバーL2の操作に応じて後輪の車輪ブレーキRを制動するものである。後輪制御系R1は、マスタシリンダユニット20に通じる入口ポートJ3から、シリンダユニット30に通じる出口ポートJ4に至る流路を備えている。
なお、マスタシリンダユニット20と入口ポートJ3との間は、配管H3で接続されている。また、出口ポートJ4は、配管H4を通じてシリンダユニット30に接続されている。
このように、制御ユニットUは、前輪制御系F1および後輪制御系R1から構成されるが、各ブレーキ系統は同一の構成からなるので、以下においては主として前輪制御系F1について説明する。
前輪制御系F1は、制御弁として機能する入口弁5および出口弁6と、リザーバ7と、ポンプ8とを備えている。
なお、入口ポートJ1から入口弁5に至る流路(油路)を「出力液圧路D」と称し、入口弁5から出口ポートJ2に至る流路を「車輪液圧路E」と称し、リザーバ7からポンプ8に至る流路を「吸入液圧路G」と称し、ポンプ8から車輪液圧路Eに至る流路を「吐出液圧路K」と称する。また、車輪液圧路Eから出口弁6を通じてリザーバ7に至る流路を「開放路Q」と称する。
制御弁として機能する入口弁5および出口弁6は、車輪液圧路Eを開放(入口弁5が開)しつつ開放路Qを遮断(出口弁6が閉)する状態(通常時、あるいはABS制御時における増圧時)、車輪液圧路Eを遮断(入口弁5が閉)しつつ開放路Qを開放(出口弁6が開)する状態(ABS制御時における減圧時)、および車輪液圧路Eと開放路Qとを遮断(入口弁5、出口弁6が閉)する状態(ABS制御時における保持)を切り換える役割をなす。
入口弁5は、出力液圧路Dと車輪液圧路Eとの間に介設された常開型の電磁弁である。入口弁5は、通常時に開いていることで、マスタシリンダMC1からのブレーキ液圧が出力液圧路Dから車輪液圧路Eを通じて車輪ブレーキFへ伝達するのを許容している。また、入口弁5は、前輪がロックしそうになったときに制御装置1の制御により閉塞されることで、マスタシリンダMC1からのブレーキ液圧が出力液圧路Dから車輪液圧路Eを通じて車輪ブレーキFへ伝達するのを遮断する。
入口弁5には、チェック弁5aが並列に接続されている。このチェック弁5aは、車輪ブレーキF側からマスタシリンダMC1側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、ブレーキレバーL1からの入力が解除された場合に、入口弁5を閉じた状態にしたときにおいても、車輪ブレーキF側からマスタシリンダMC1側へのブレーキ液の流入を許容する。
出口弁6は、車輪液圧路Eと開放路Qとの間に介設された常閉型の電磁弁である。出口弁6は、通常時に閉塞されているが、前輪がロックしそうになったときに制御装置1の制御により開放されることで、車輪ブレーキFに作用するブレーキ液圧を車輪液圧路Eから開放路Qに逃がす(ABS制御時における減圧時)。これにより、開放路Qに逃がされたブレーキ液は、リザーバ7へ一時的に流入する。
リザーバ7は、開放路Qに設けられており、出口弁6が開放されることによって車輪液圧路Eから逃がされるブレーキ液を一時的に貯留する機能を有している。
ポンプ8は、吸入液圧路Gと吐出液圧路Kとの間に介設されており、電動モータ8a等によって駆動されることで、吸入液圧路Gを介してリザーバ7に一時的に貯留されたブレーキ液を吸入し、吐出液圧路Kを介してマスタシリンダMC1のブレーキ液タンク室2に戻す機能を有している。これにより、リザーバ7によるブレーキ液圧の吸収によって減圧された出力液圧路Dや車輪液圧路Eの圧力状態が回復される。
次に、後輪のブレーキ系統RBにおいて、制御ユニットUに接続される連繋手段Cについて説明する。
連繋手段Cは、前記したように、ブレーキレバーL2にワイヤーW1(第1の牽引部材)を介して接続される操作子側連繋手段のマスタシリンダユニット20と、後輪の車輪ブレーキRにワイヤーW2(第2の牽引部材)を介して接続される車輪ブレーキ側連繋手段のシリンダユニット30と、を備えており、これらが一つの基体10に一体的に設けられた構成となっている。
図2に示すように、基体10は、アルミニウム合金等の金属製の部材であり、マスタシリンダユニット20を構成する円筒状の内面を有する第1シリンダ孔21と、シリンダユニット30を構成する円筒状の内面を有する第2シリンダ孔31と、が形成されている。
第1シリンダ孔21には、ピストンとしてのロッドピストン22が摺動自在に嵌装されている。ロッドピストン22には、連結部材40を介してワイヤーW1が接続されており、ロッドピストン22は、このワイヤーW1により牽引作動される。また、第2シリンダ孔31には、ピストンとしてのロッドピストン32が摺動自在に嵌装されている。ロッドピストン32には、連結部材40を介してワイヤーW2が接続されている。ロッドピストン32は、制御ユニットUを介して出力された液圧により作動(ワイヤーW2を牽引する方向となる一端側へ向けて摺動)するようになっており、作動によってワイヤーW2を牽引する。
第1シリンダ孔21は、ロッドピストン22の軸方向に沿って(一端から他端に向けて)内径が段状に順次拡径する段付き内壁面とされている。第1シリンダ孔21は、一端側に形成された小径部21aと、この小径部21aよりも径の大きい中径部21bと、この中径部21bよりも径の大きい大径部21cとを備えてなる。中径部21bの内壁面には、出力ポート23と、オイルリザーブタンクTに通じるリリーフポートP1およびサプライポートP2が開口形成されている。
ロッドピストン22は、ロッド部24と、このロッド部24に一体的に形成されたピストン部25とを備えてなる。ロッド部24は、第1シリンダ孔21の小径部21aにシール部材21dを介して挿通支持される。ピストン部25には、軸方向に間隔をあけて並ぶフランジ部22a,22bと、カップシール25a,25bと、を備えている。カップシール25a,25bは、第1シリンダ孔21の中径部21bの内周面にそれぞれ摺動自在に密接する。
ロッド部24の周りは、カップシール25aで仕切られる環状の油圧室26が形成される。油圧室26にはロッドピストン22を後退方向(図中右方向)へ付勢する戻しばね26aが縮設配置されている。なお、図2に示す状態は、ロッドピストン22がワイヤーW1で牽引されていない状態、すなわち、ブレーキレバーL2が操作されていない状態(他端側の最後端位置にある状態)を示している。
また、両カップシール25a,25b間においてピストン部25の周囲には、環状の補給油室27が形成されている。
ここで、ロッドピストン22が最後退位置にある状態において、カップシール25aの直前(左側方)にはリリーフポートP1が位置し、このリリーフポートP1によって、油圧室26とオイルリザーブタンクTとが連通するようになっている。
また、ロッドピストン22の進退動位置にかかわらず、サプライポートP2を通じて常に、補給油室27とオイルリザーブタンクTとが連通するようになっている。
これによって、ロッドピストン22が最後退位置にある状態において、油圧室26の圧力は、リリーフポートP1を介してオイルリザーブタンクT内に開放されている。また、ブレーキレバーL2の操作によりワイヤーW1が牽引され、ロッドピストン22が一端側に向けて前進駆動されてカップシール25aがリリーフポートP1を横切ると、油圧室26に液圧を発生させることができる。これにより、出力ポート23から配管H3を通じて制御ユニットUの入口ポートJ3(図1参照)に液圧が付与される。
また、ロッドピストン22の後退時(他端側に向けた後退駆動時)に油圧室26が補給油室27の圧力以下に減圧すると、両室の圧力差によってカップシール25aの外周リップ部が収縮し、ピストン部25の左端部外周部を通して、補給油室27から油圧室26へブレーキ液が流入し、ブレーキ液の補給が行われるようになっている。
なお、ブレーキレバーL2の操作を緩めると、ワイヤーW1の牽引が緩められ、ロッドピストン22が戻しばね26aの付勢力により、他端側へ戻される。これにより、出力ポート23から配管H3を通じて制御ユニットUの入口ポートJ3に付与されていた液圧が減圧される。
また、第1シリンダ孔21の大径部21cには、ロッドピストン22の抜け止め防止用のストッププレート28aが組み付けられ、また、ダストブーツ28bが組み付けられている。ダストブーツ28bの端部は、ピストン部25の端部に取り付けられている。
なお、オイルリザーブタンクTの底部には、オイルリザーブタンクTの内部で波立により気泡が発生したときに、その気泡がシリンダ内に入るのを防止する図示しないプロテクタが組み付けられる。
ロッド部24の一端部には、連結部材40に螺合可能な雄ねじ24aが形成されている。
連結部材40は、図3(a)(b)に示すように、枠体41と、枠体41の基端部に形成され、ロッド部24の雄ねじ24aが螺合可能な雌ねじ42と、枠体41の先端部に形成され、ワイヤーW1(W2)を挿通可能な隙間部43と、隙間部43の近傍に形成され、ワイヤーW1(W2)の端部に固着された接続ピンW11が装着される装着孔44と、を備えて構成されている。
ロッド部24の一端部は、これに螺合されるナットNをそれぞれ締め付けることにより、連結部材40に対して固着されるようになっている。
なお、ワイヤーW1(W2)に延びが生じた場合には、ナットNを締め付けて、連結部材40に対する雄ねじ24aの螺合量を調節することで延びを吸収することができる。
第2シリンダ孔31は、図2に示すように、ロッドピストン32の軸方向に沿って(他端から一端に向けて)内径が段状に拡径する段付き内壁面とされており、他端側に形成された小径部31aと、この小径部31aよりも径の大きい大径部31bとを備えてなる。大径部31bの内壁面には、入力ポート33が開口形成されている。
ロッドピストン32は、ロッド部34と、このロッド部34に一体的に形成されたピストン部35と、を備えてなる。ロッド部34は、第2シリンダ孔31の小径部31aにシール部材31dを介して挿通支持される。
ピストン部35は、有底筒状を呈している。ピストン部35は、基部35aと、周壁部35bとを備えてなる。基部35aは、第2シリンダ孔31の大径部31bよりも小径とされ、大径部31bの底部31cに当接する大きさを備えている。周壁部35bは、第2シリンダ孔31の大径部31bの内壁面に対向する筒状を呈している。
大径部31bの底部31cに基部35aが当接した状態で、基部35aと大径部31bの内壁面との間には、圧力室39が形成されている。この圧力室39には、入力ポート33が連通しており、配管H4を介して制御ユニットU(図1参照)からの液圧が作用するようになっている。
周壁部35bの内側には、シリンダばね36の他端側が挿入されて係止され、シリンダばね36は、第2シリンダ孔31の一端側開口に圧入装着されるキャップ(受け部材)37との間に縮設配置されている。これにより、ロッドピストン32が他端側へ向けて付勢された状態となっている。
周壁部35bは、基部35aの周縁部からキャップ37側に向かって延設されており、周壁部35bの外周面が第2シリンダ孔31の大径部31bに向けて膨出し、大径部31bの内壁面に対向している。なお、周壁部35bの外周には、周方向に沿って環状のシール溝が凹設されており、このシール溝に、環状のシール部材32cが嵌め込まれている。シール部材32cは、大径部31bの内壁面に当接し、ピストン部35と大径部31bとの間をシールする。
なお、キャップ37の近傍における大径部31bの内壁面には、ピストン部35のストッパーとして機能するCリング38が設けられている。
ロッド部34の他端部には、連結部材40に螺合可能な雄ねじ34aが形成されている。ロッド部34の他端部は、これに螺合されるナットNをそれぞれ締め付けることにより、連結部材40に対して固着されるようになっている。これにより、制御ユニットUの出口ポートJ4から配管H4を通じてシリンダユニット30に液圧が付与されると、ロッドピストン32が一端側へ向けて摺動する。これにより、ワイヤーW2が牽引され後輪の車輪ブレーキRが作動する。したがって、後輪に制動力が付与される。
制御装置1は、図示しない前輪用の車輪速度センサ等からの計測値を入力し、前輪制御系F1,後輪制御系R1の各機器の作動を制御する。
次に、このようなブレーキ制御装置によって実現される通常のブレーキ制御およびアンチロックブレーキ制御について説明する。
(通常ブレーキ)
通常のブレーキ制御において、制御ユニットUの前輪制御系F1は、図1に示すように、マスタシリンダMC1から車輪ブレーキFに至る流路が出力液圧路D、車輪液圧路Eを通じて連通された状態となっている。これにより、ブレーキレバーL1を操作すると、出力液圧路D、入口弁5、車輪液圧路Eを通じてブレーキ液圧が車輪ブレーキFに作用する。これにより、ブレーキレバーL1を操作することによる前輪のブレーキ制動が可能となる。
なお、ブレーキレバーL1を戻すと、車輪ブレーキFに作用していたブレーキ液が車輪液圧路E、入口弁5(チェック弁5a)、出力液圧路Dを通じてマスタシリンダMC1に戻される。
一方、制御ユニットUの後輪制御系R1では、後輪の車輪ブレーキRが連繋手段Cによって牽引操作される機械式ブレーキとされ、マスタシリンダユニット20とシリンダユニット30とを備える構成であるので、次のように作用する。
すなわち、ブレーキレバーL2を操作すると、ワイヤーW1によりマスタシリンダユニット20におけるロッドピストン22が牽引され、ロッドピストン22が一端側に向けて前進駆動される。つまり、ワイヤーW1の牽引力がロッドピストンにそのまま伝わりロッドピストン22が駆動される。ロッドピストン22が牽引されることにより、カップシール25aがリリーフポートP1を横切って、油圧室26に液圧が発生する。発生した液圧は、出力ポート23から配管H3を通じて制御ユニットUの入口ポートJ3に付与される。後輪制御系R1では、前輪側と同じように、入口ポートJ3から車輪ブレーキRに至る流路が出力液圧路D、車輪液圧路Eを通じて連通された状態となっているので、出力液圧路D、入口弁5、車輪液圧路Eを通じてブレーキ液圧が出口ポートJ4から配管H4を通じて連繋手段20のシリンダユニット30に作用する。これにより、シリンダユニット30におけるロッドピストン32が一端側に向けて摺動し、ロッド部34、連結部材40を介してワイヤーW2が牽引され、後輪の車輪ブレーキRが作動する。したがって、ブレーキレバーL2を操作することによる後輪のブレーキ制動が可能となる。
なお、ブレーキレバーL2を戻すと、牽引されていたワイヤーW1が戻され、マスタシリンダユニット20、制御ユニットU、シリンダユニット30を介してワイヤーW2が戻される状態となり、後輪の車輪ブレーキRに作用していたブレーキ制動が解除される。
(ABS制御)
ABS制御は、前輪や後輪がロック状態に陥りそうになったときに実行されるものであり、入口弁5、出口弁6、およびポンプ8を制御して、車輪ブレーキF,Rに作用するブレーキ液圧を減圧、増圧あるいは一定に保持する状態を適宜選択することによって実現される。なお、減圧、増圧および保持のいずれを選択するかは、前輪用の図示しない車輪速度センサから得られた車輪速度に基づいて、制御装置1によって判断される。
そして、制御装置1において、例えば、前輪(後輪)の車輪ブレーキF(R)に作用するブレーキ液圧を減圧すべきであると判断された場合には、「減圧状態」が選択され、入口弁5により出力液圧路Dと車輪液圧路Eとの間が遮断され、出口弁6により車輪液圧路Eと開放路Qとの間が開放される。このようにすると、車輪ブレーキF(R)に通じる車輪液圧路Eのブレーキ液が開放路Qを通ってリザーバ7に流入し、その結果、車輪ブレーキF(R)に作用していたブレーキ液圧が減圧される。
なお、リザーバ7に一時的に流入されたブレーキ液は、適宜ポンプ8の作動でブレーキ液タンク室2(オイルリザーブタンクT)に戻される。
また、制御装置1において前輪(後輪)の車輪ブレーキF(R)に作用するブレーキ液圧を一定に保持すべきであると判断された場合には、「保持状態」が選択され、入口弁5および出口弁6により出力液圧路Dと車輪液圧路Eとの間、および車輪液圧路Eと開放路Qとの間がそれぞれ遮断される。このようにすると、車輪ブレーキF(R)、入口弁5および出口弁6で閉じられた流路内にブレーキ液が閉じ込められることになり、その結果、車輪ブレーキF(R)に作用しているブレーキ液圧が一定に保持される。
さらに、制御装置1によって、前輪(後輪)の車輪ブレーキF(R)に作用するブレーキ液圧を増圧すべきであると判断された場合には、「増圧状態」が選択され、入口弁5により出力液圧路Dと車輪液圧路Eとの間が開放され、出口弁6により車輪液圧路Eと開放路Qとの間が遮断される。これにより、ブレーキレバーL1(L2)の操作に起因して発生したブレーキ液圧が車輪ブレーキF(R)に作用し、その結果、車輪ブレーキF(R)に作用するブレーキ液圧が増圧される。
このようなABS制御時においても、制御ユニットUからシリンダユニット30に出力される液圧に基づいて、ワイヤーW2が牽引作動されるので、ABS制御に基づいた制動で後輪のブレーキ制動が行われることとなる。
以上説明した本実施形態のブレーキ制御装置によると、ブレーキレバーL2を操作すると、ワイヤーW1が牽引され、ワイヤーW1の牽引により連繋手段Cのマスタシリンダユニット20(ロッドピストン22)が作動する。マスタシリンダユニット20が作動すると、液圧が発生し、発生した液圧が制御ユニットUに入力される。そして、制御ユニットUは、マスタシリンダユニット20から入力された液圧を、所定の液圧に制御して(あるいは制御することなく)連繋手段Cのシリンダユニット30に出力する。これにより制御ユニットUからの液圧を受けてシリンダユニット30(ロッドピストン32)が作動し、シリンダユニット30の作動によりワイヤーW2が牽引されて、機械式ブレーキである後輪の車輪ブレーキRが作動する。これによって、後輪の車輪に制動力が付与されることとなる。
したがって、ワイヤーW1,W2に牽引される既存の機械式ブレーキを備えたバーハンドル車両を、液圧によるブレーキ制御が行える構成に容易に適用を変更することができる。
また、制御ユニットU、マスタシリンダユニット20、およびシリンダユニット30は、車体におけるバーハンドル以外の部位に配置されているので、比較的設置スペースを多く必要とするこれらの制御ユニットU、マスタシリンダユニット20およびシリンダユニット30を、バーハンドルから離間させて配置することが可能となり、ブレーキレバーL2の周りに新たにマスタシリンダを設けることなく、既存の機械式のブレーキレバーL2をそのまま利用した設置が可能となる。したがって、バーハンドル周りのデザイン性が損われ難くなり、適用汎用性に優れる。
また、既存の機械式のブレーキレバーL2をそのまま利用した設置が可能であるので、機械式のブレーキレバーL2の操作フィーリングをそのまま備えつつ、液圧によるブレーキ制御が可能とされたブレーキ制御装置が得られる。
また、マスタシリンダユニット20を構成するロッドピストン22は、ブレーキレバーL2の操作で牽引されるワイヤーW1により直接牽引されることで制御ユニットUに付与する液圧を発生するようになっているので、牽引作動をそのままロッドピストン22の作動とすることができ、応答性がよく、制動フィーリングに優れたブレーキ制御装置が得られる。
また、本発明は、マスタシリンダユニット20とシリンダユニット30とが、一つの基体10に一体に形成されているので、バーハンドル車両への搭載性に優れるという利点が得られる。つまり、1回の設置でマスタシリンダユニット20およびシリンダユニット30の搭載が可能となり、組み付け性に優れ、生産性に優れたブレーキ制御装置が得られる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係るブレーキ制御装置について図4を参照して説明する。なお、第1実施形態で説明した部分に対応する部分には、同一の符号を付してあり、その詳細な説明は省略する。
本実施形態が前記第1実施形態と異なるところは、ワイヤーW1により牽引されて作動するノッカー50を介してマスタシリンダユニット20のロッドピストン22が押し込まれることにより、液圧が発生するように構成されている点である。つまり、ワイヤーW1による牽引力がノッカー50を介して押し込み力に変換されロッドピストン22が駆動されるように構成されている。
基体10の一端部には延出部11が設けられており、この延出部11には、支軸12が設けられている。ノッカー50は、支軸12を介して第1シリンダ孔21の開口部の近傍に回動可能に軸支されている。支軸12は、ノッカー50の長手方向の中央部に配置されている。
ノッカー50の一方の端部には、ワイヤーW1が連結されており、また、他方の端部には、ロッドピストン22の一端部に取り付けられる押圧部52のロッド53が連結されている。
ここで、図5に示すように、第1シリンダ孔21は、有底円筒状とされており、一端側から他端側に向けて順に大径部21c、中径部21bが形成され、中径部21bの一端側にピストン部25が配置されている。また、第1シリンダ孔21の底部側において、カップシール25aと中径部21bの内面(底部側内面)との間には、油圧室26が形成される。油圧室26にはロッドピストン22を前進方向(図中左方向となる一端側)へ付勢する戻しばね26aが縮設されている。
また、両カップシール25a,25b間におけるピストン部25の周囲には、環状の補給油室27が形成されている。
このようなブレーキ制御装置によれば、第1実施形態で説明した作用効果に加え、第1シリンダ孔21の開口部の近傍に、ロッドピストン22を押し込み可能なノッカー50を備えているので、バーハンドル車両に通常用いられる、ロッドピストン22が押し込まれて液圧を発生するマスタシリンダを、マスタシリンダユニット20として流用することが可能であり、より汎用性に優れたものとなる。
(第3実施形態)
第3実施形態に係るブレーキ制御装置について図6を参照して説明する。なお、第1実施形態で説明した部分に対応する部分には、同一の符号を付してあり、その詳細な説明は省略する。
本実施形態が前記第1実施形態と異なるところは、マスタシリンダユニット20とシリンダユニット30とが別体で構成されている点であり、その他の点に変わりはない。
マスタシリンダユニット20は、単体の基体10Aに設けられており、また、シリンダユニット30は、マスタシリンダユニット20とは別の単体の基体10Bに設けられている。
このようなブレーキ制御装置によれば、マスタシリンダユニット20およびシリンダユニット30がそれぞれ単体の基体10A,10Bに設けられているので、これらをバーハンドル車体におけるバーハンドル以外の別々の部位に配置することができ、レイアウト性に優れる。このことは、省スペース化、小型化に寄与する。
また、基体10Bを後輪の近くに配置するようなレイアウトも可能となり、ワイヤーW2の長さをできるだけ短く設定するような配置も可能である。
(第4実施形態)
第4実施形態に係るブレーキ制御装置について図7を参照して説明する。なお、第2実施形態で説明した部分に対応する部分には、同一の符号を付してあり、その詳細な説明は省略する。
本実施形態が前記第2実施形態と異なるところは、マスタシリンダユニット20とシリンダユニット30とが別体で構成されている点であり、その他の点に変わりはない。
マスタシリンダユニット20は、単体の基体10A’に設けられており、また、シリンダユニット30は、マスタシリンダユニット20とは別の単体の基体10B’に設けられている。
なお、基体10A’において、油圧室26に接続される配管H3は、油圧室26の開口端(図中右端側)から接続することができる。
このようなブレーキ制御装置によれば、マスタシリンダユニット20およびシリンダユニット30がそれぞれ単体の基体10A’,10B’に設けられているので、これらをバーハンドル車体におけるバーハンドル以外の別々の部位に配置することができ、レイアウト性に優れる。このことは、省スペース化、小型化に寄与する。
また、基体10B’を後輪の近くに配置するようなレイアウトも可能となり、ワイヤーW2の長さをできるだけ短く設定するような配置も可能である。
なお、第1実施形態において、基体10に対して一端側にロッド部24が延出され、他端側にロッド部34が延出される構成を示したが、これに限られることはなく、ロッド部24,34がともに同じ側に延出されるように構成してもよい。
また、第2実施形態において、基体10に対して一端側にノッカー50が配置され、他端側にロッド部34が延出される構成を示したが、これに限られることはなく、ノッカー50の配置される側とロッド部34が延出される側とを同じ側として構成してもよい。
また、第3,第4実施形態において、それぞれ単体の基体10A,10B(10A’,10B’)とした例を示したが、これらをボルト等の締結部材によって一体的に組み付けて構成してもよい。
また、前記各実施形態では、機械式ブレーキの設けられる系統を後輪のブレーキの系統として説明したが、これに限られることはなく、前輪のブレーキ系統を機械式のブレーキとしてもよいし、前輪および後輪の両方のブレーキ系統を機械式のブレーキとしてもよい。
第1,第2の牽引部材としてワイヤーW1,W2を示したが、これに限られることはなく、ワイヤーW1,W2に代えてロッドを用いてもよい。
また、ワイヤーW1,W2は、直線状のワイヤーに限らず、湾曲状に配置されるものや折曲状に配置されるものであってもよい。
10 基体
20 マスタシリンダユニット
30 シリンダユニット
21 第1のシリンダ孔(シリンダ)
22 ロッドピストン
32 ロッドピストン
50 ノッカー
C 連繋手段
F 車輪ブレーキ
R 車輪ブレーキ
L1,L2 ブレーキレバー(ブレーキ操作子)
U 制御ユニット
W1 ワイヤー(第1の牽引部材)
W2 ワイヤー(第2の牽引部材)

Claims (4)

  1. バーハンドル車両のブレーキ制動の制御を液圧にて行う制御ユニットを備え、
    前輪ブレーキおよび後輪ブレーキの少なくとも一方の車輪ブレーキが、連繋手段によって牽引操作される機械式ブレーキとされたバーハンドル車両用ブレーキ制御装置であって、
    前記連繋手段は、操作子側連繋手段と、車輪ブレーキ側連繋手段とを備え、
    前記操作子側連繋手段は、ブレーキ操作子の操作により牽引される第1の牽引部材と、前記第1の牽引部材の牽引により作動して液圧を発生し、発生した液圧を前記制御ユニットに付与するマスタシリンダユニットと、を備え、
    前記車輪ブレーキ側連繋手段は、前記制御ユニットから出力される液圧で作動するシリンダユニットと、前記シリンダユニットの作動に連動して前記機械式ブレーキを牽引する第2の牽引部材と、を備え、
    前記制御ユニット、前記マスタシリンダユニットおよび前記シリンダユニットは、バーハンドル以外の部位に配置されており、
    前記マスタシリンダユニットと前記シリンダユニットとが、一体に形成されており、
    前記制御ユニットの入口ポートに前記マスタシリンダユニットが接続されるとともに、前記制御ユニットの出口ポートに前記シリンダユニットが接続されることを特徴とするバーハンドル車両用ブレーキ制御装置。
  2. バーハンドル車両のブレーキ制動の制御を液圧にて行う制御ユニットを備え、
    前輪ブレーキおよび後輪ブレーキの少なくとも一方の車輪ブレーキが、連繋手段によって牽引操作される機械式ブレーキとされたバーハンドル車両用ブレーキ制御装置であって、
    前記連繋手段は、操作子側連繋手段と、車輪ブレーキ側連繋手段とを備え、
    前記操作子側連繋手段は、ブレーキ操作子の操作により牽引される第1の牽引部材と、前記第1の牽引部材の牽引により作動して液圧を発生し、発生した液圧を前記制御ユニットに付与するマスタシリンダユニットと、を備え、
    前記車輪ブレーキ側連繋手段は、前記制御ユニットから出力される液圧で作動するシリンダユニットと、前記シリンダユニットの作動に連動して前記機械式ブレーキを牽引する第2の牽引部材と、を備え、
    前記制御ユニット、前記マスタシリンダユニットおよび前記シリンダユニットは、バーハンドル以外の部位に配置されており、
    前記マスタシリンダユニットは、シリンダと、前記シリンダ内を摺動するピストンと、前記ピストンの端部に形成されたねじと、前記ねじに螺合され、前記第1の牽引部材が接続される連結部材と、前記ねじに螺合されるナットと、を備え
    前記ねじに前記連結部材および前記ナットを螺合することで、前記ピストンの端部に前記連結部材が固着され、
    前記ピストンは、前記連結部材を介して前記第1の牽引部材により直接牽引されることで前記制御ユニットに付与する液圧を発生することを特徴とするバーハンドル車両用ブレーキ制御装置。
  3. 前記マスタシリンダユニットは、シリンダと、前記シリンダ内を摺動するピストンと、前記シリンダの開口部の近傍に回動可能に軸支され、前記ピストンを押し込み可能なノッカーと、を備え、
    前記ノッカーは、前記第1の牽引部材により牽引されることで前記ピストンを前記シリンダ内に押し込み、前記ピストンは、前記ノッカーにより前記シリンダ内に押し込まれることにより、前記制御ユニットに付与する液圧を発生することを特徴とする請求項1に記載のバーハンドル車両用ブレーキ制御装置。
  4. 前記マスタシリンダユニットと前記シリンダユニットとが、一体に形成されていることを特徴とする請求項に記載のバーハンドル車両用ブレーキ制御装置。
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