JP5575133B2 - 集積化有機発光装置、有機発光装置の製造方法および有機発光装置 - Google Patents

集積化有機発光装置、有機発光装置の製造方法および有機発光装置 Download PDF

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Description

本発明は、面光源として有機層を備えた有機発光装置、すなわち、主として照明を対象とした有機エレクトロルミネッセント(以下、「EL」と略することがある。)装置の製造方法に関する。
また本発明は、有機発光装置の構造に関するものである。
有機EL装置を構成する有機EL素子は、電気エネルギーを光エネルギーに変換する半導体素子である。近年、有機EL素子を用いた研究が加速的に行われるようになった。すでに一部の照明分野では実用化が始まっており、その課題が明確になりつつある。有機EL素子を構成する有機材料等の改良により、素子の駆動電圧が格段に下げられると共に、発光効率が高められている。画像市場でも有機EL素子を表示画面に用いたテレビが発売されている。
さらに、高い輝度を得るために高い電界を加えて電流密度を高めることも行われている。通常電流密度を高めることは熱を発生させ、その影響により、有機薄膜そのものの劣化を促進することが知られている。
有機EL素子は、電圧を印加するために2つ以上の電極(第1電極層と第2電極層)を備えているが、少なくとも一方の電極は素子内で発生する光を外部に取り出す必要があるため透光性の導電材料が用いられる。透光性の導電材料には、例えば、AgやAu等の金属の極薄膜や、インジウム等をドープした酸化錫やアルミニウム等をドープした酸化亜鉛等の金属酸化物が用いられるが、これらは一般的に透光性を求められない金属電極層と比較して高抵抗である。このため通電時には、熱発生の原因となり、前述したような劣化の原因となるばかりか、発光効率の低下や、輝度分布の拡大等、多くの問題を発生させる。
特に、大面積の照明に面発光の有機EL装置を適用する場合には、これらの問題は深刻になり、満足な性能を得るためには何らかの工夫が必要となる。この問題を解決するための有効な手段として、単位面積当たりの駆動電流を変えることなく駆動電圧を高めることが考えられる。
EL素子はそれ自体PN接合を形成しており、順方向に電圧を印加することで電子と正孔を注入し素子内で再結合させることにより発光する。このような接合を膜厚方向に複数積層することにより直列に接続した多接合を形成すると、駆動電流を変えずに、駆動電圧を高め、発光輝度も向上させることができる。下記の特許文献1には、積層された発光ユニットの間に2層の内部電極が接触されておらず、1.0×105Ω・cm以上の比抵抗を有する電気絶縁性の電荷発生層を含む積層型有機発光素子が記載されている。前記電気絶縁性薄膜は、積層型有機発光素子に電界が加えられると、それぞれ正孔輸送層と電子輸送層に注入可能な正孔と電子を同時に生じさせ、複数の発光ユニットに直列に接続する手法(Multi−Photon Emission)に適用できる。
しかし、この手法はある程度の面積拡大にはそれなりに有効であるが、積層には工数や材料の増加が伴うばかりか、あまり多く積層しすぎるとそれ自体が光を吸収することにより輝度や発光効率の低下を招くという問題を抱えている。基本的には、この方法は、高輝度を同等の駆動電流で得られるところに特徴があり、駆動電流密度の絶対値を低減するものではないため、大面積化の手段としては限度がある。
単位面積当たりの駆動電流を変えることなく駆動電圧を高めるもう一つの手段は、膜面方向に素子を分割し、分割した素子を電気的に直列に接続することである。このことについても、いくつかの手法が検討されている。特許文献2には、パターン化された下部電極とパターン化された上部電極を電気的に直列に接続させる有機EL装置の製造方法が示されている。この方法は、所期目的をある程度達成しているといえるが、多くはマスクプロセスが前提となっており、大面積化にも限界があり、工程が複雑で有効面積のロスも大きい課題がある。さらに、裏面カバーを利用した同様の手法が特許文献3に記載されているが、本質的には特許文献2の手法と同様の問題を抱えている。
特許3933591号公報 特表2006−511073号公報 特表2008−508673号公報
有機EL装置の面積を拡大すると透光性の導電性電極層の抵抗値が問題となって、発熱による発光効率低下や、素子劣化、輝度分布拡大等の問題が顕在化する。本発明が解決しようとする課題は、上記の透光性の導電性電極層の抵抗値が主要因となって発生する発熱による劣化や発光効率の低下、輝度分布の拡大等の問題を低減することにある。本発明は、基本的には高性能の照明を対象とした大面積の有機EL装置の製造方法、並びに有機EL装置を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題に鑑み鋭意検討した結果、以下の構成により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
(a)透光性基板上にパターン化された透光性の第1の導電性電極層を形成する工程、
(b)前記パターン化された透光性の第1の導電性電極層の少なくとも一部を覆うように複数の有機化合物層を含む積層体層を形成する工程、
(c)前記積層体層の一部を除去して前記透光性の第1の導電性電極層の一部を露出する工程、
(d)前記積層体層と透光性の第1の導電性電極層の露出部分に少なくとも1層以上の第2の導電性電極層を含む層を形成する工程、
(e)前記透光性基板側からレーザービームを入射することにより前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する工程、を含むことを特徴とする、基板上に複数の発光部が電気的に直列に接続された有機発光装置の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、前記(a)透光性基板上にパターン化された透光性の第1の導電性電極層を形成する工程が、透光性基板上に透光性の第1の導電性電極層を形成した後、レーザービームを照射することによりその一部を除去する工程を含むことを特徴とする前記の有機発光装置の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、前記の複数の有機化合物層を含む積層体層における前記透光性基板と最も離れた層が導電性の薄膜層であることを特徴とする前記の有機発光装置の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、前記(c)積層体層の一部を除去して前記透光性の第1の導電性電極層の一部を露出する工程が、前記積層体層にレーザービームを照射する工程を含むことを特徴とする前記の有機発光装置の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、前記積層体層へのレーザービームの照射がレーザービームを前記透光性基板から入射することにより行われることを特徴とする前記の有機発光装置の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する前記(e)工程に用いられるレーザー光源が、ネオジウム添加のYAGレーザーの高調波であることを特徴とする前記の有機発光装置の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、前記積層体層の一部を除去して前記透光性の第1の導電性電極層の一部を露出する前記(c)工程に用いられるレーザー光源が、ネオジウム添加のYAGレーザーの高調波であることを特徴とする前記の有機発光装置の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、前記(a)透光性基板上にパターン化された透光性の第1の導電性電極層を形成する工程が、前記透光性基板上に透光性の第1の導電性電極層を形成した後、ネオジウム添加のYAGレーザーの基本波を光源とするレーザービームを照射することによりその一部を除去する工程を含むことを特徴とする前記の有機発光装置の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、前記透光性基板側からレーザービームを入射することにより前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する工程の後に、前記基板上の少なくとも各発光部の一部に逆方向に電圧を印加し前記発光部の漏れ電流を低減させる工程を含むことを特徴とする前記の有機発光装置の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、前記透光性基板側からレーザービームを入射することにより前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する工程の後に、少なくとも前記除去部の一部に流体を接触させて、前記発光部の漏れ電流を低減させる工程を含むことを特徴とする前記の有機発光装置の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する前記(e)工程に用いられるレーザービームは、パルス状に照射されるものであり、レーザービームは前記透光性基板から入射され、前記レーザービームの焦点が前記透光性基板内或いは第1の導電性電極層にあることを特徴とする前記有機発光装置の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する前記(e)工程は、パルス状のレーザービームを前記透光性基板から照射すると共に、レーザービームの照射位置を一定の速度で直線軌跡を描いて相対移動させることによって行われ、パルスの強さと前記速度との関係は、レーザービームのパルスによって形成される多数の小孔が、透光性絶縁基板側から第2の導電性電極層側に向かって拡径する形状となり、積層体層及び第2の導電性電極層については各小孔がオーバーラップして積層体層及び第2の導電性電極層をそれぞれ分断し、第1電極層においては前記各小孔がオーバーラップせずに各小孔同士の間に導通部分を残すこととなる関係であることを特徴とする前記有機発光装置の製造方法に関する。
好ましい実施態様は、前記(c)積層体層の一部を除去して前記透光性の第1の導電性電極層の一部を露出する工程は、前記積層体層にレーザービームを照射すると共に、レーザービームの照射位置を直線軌跡を描いて相対移動させることによって行われ、さらに前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する前記(e)工程についてもレーザービームの照射位置を直線軌跡を描いて相対移動させることによって溝を形成することによって行われ、両者のレーザービームの直線軌跡の中心間の間隔が130マイクロメートル以下であり、さらに前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する前記(e)工程の後に、当該工程で形成された溝の縁の第2の導電性電極層を剥離する工程を有することを特徴とする前記有機発光装置の製造方法に関する。
本発明は、前記の製造方法によって製造された有機発光装置に関する。
また有機発光装置に関する発明は、
透光性絶縁基板に透光性の第1電極層と、少なくとも1層以上の有機化合物からなる有機EL発光層を含む積層体層と、第2電極層とが積層され、
第1電極層に設けられた第1電極層分離溝と、
積層体層に設けられた導通用開口と、
積層体層から第2電極層に至る深さを有する単位発光素子分割溝とを有し、
第1電極層分離溝によって第1電極層が複数の区画の第一電極層に区切られ、
単位発光素子分割溝によって積層体層と第2電極層が複数区画の積層体層と第2電極層の組に区切られ、
第1電極層分離溝と単位発光素子分割溝とは異なる位置にあって少なくとも第2電極層が隣接する区画の第1電極層に跨がり、
一つの区画の第1電極層と当該第1電極層に積層された一組の積層体層と第2電極層とによって単位発光素子が構成され、前記組に属する第2電極層の一部が導通用開口に侵入していて前記組に属する第2電極層が隣接する区画の第1電極層と導通し、隣接する単位発光素子が電気的に直列に接続された集積化有機発光装置であって、
前記単位発光素子分割溝は、多数の小孔が連続して成るものであり、各小孔は透光性絶縁基板側から第2電極層側に向かって拡径する形状であって、少なくとも第2電極層については各小孔がオーバーラップして第2電極層を分断し、第1電極層においては前記各小孔がオーバーラップせずに各小孔同士の間に導通部分を残すことを特徴とする集積化有機発光装置である。
好ましい実施態様は、前記各小孔は、透光性絶縁基板の内部又は第1電極層を始端として第2電極層側に向かって拡径する形状であって、透光性絶縁基板においては前記各小孔はオーバーラップしないことを特徴とする集積化有機発光装置に関する。
好ましい実施態様は、各小孔の中心間距離は、10マイクロメートルから80マイクロメートルであることを特徴とする集積化有機発光装置に関する。
好ましい実施態様は、単位発光素子分割溝と導通用開口とは平面視した際に近接した位置にあり、単位発光素子分割溝の第2電極層側はその溝幅が導通用開口側に向かって広いことを特徴とする集積化有機発光装置に関する。
好ましい実施態様は、導通用開口は溝であり、第2電極層の一部は導通用開口たる溝を埋め、単位発光素子分割溝の幅方向の端部は、第2電極層の導通用開口に侵入する部位に至っていることを特徴とする集積化有機発光装置に関する。
好ましい実施態様は、単位発光素子分割溝の幅方向の端部は、裏面電極層の導入用開口に侵入する部位に至っていることを特徴とする集積化有機発光装置に関する。
好ましい実施態様は、前記積層体層の内の、第2電極層と接する層である積層体最外層の材料が金属であることを特徴とする集積化有機発光装置に関する。
本発明により、一般的に高抵抗である透光性の導電材料を電極とした高輝度有機EL素子の通電時に発生する熱発生と輝度分布を大幅に抑制し、大面積で信頼性の高い高性能の有機EL装置を提供することが可能となる。
実施例1の製造プロセスを示す有機EL装置の平面図である。 実施例1の製造プロセスでITO層をレーザー照射により除去した部分の平面写真である。 実施例1の製造プロセスを示す有機EL装置の断面図である。 実施例1で実施した透光性の第1の導電性電極層、有機化合物積層体層、および、第2の電極層のパターニングを示す平面図である。 実施例1の製造プロセスに従って作製した有機EL装置の集積部分の平面写真である。 実施例1で作製した集積化有機EL装置の発光時の写真である。 図6に示した集積化有機EL装置の輝度平面分布である。 図7の一次線分析ライン上の輝度分布である。 実施例3で実施した集積化有機EL装置の電極層間の抵抗値である。 比較例で実施した有機EL装置のパターニングを示す平面図である。 比較例で実施した有機EL装置のパターニングを示す断面図である。 比較例で実施した有機EL装置のITO電極方向の輝度分布である。 本発明の有機EL装置の各層及び溝の基本的構成を示す断面図である。 本発明の有機EL装置の各層及び溝の基本的構成を示す断面斜視図である。 本発明の有機EL装置の1個の単位発光素子を抜き出して図示した断面図である。 本発明の有機EL装置を製造する際のレーザービームの焦点の位置を示す説明図である。 図16の関連図であってガラス基板が蒸発したときの圧力の及ぶ範囲を示す説明図である。 図16の関連図であってレーザパルスによって形成された穴を示す説明図である。 単位発光素子分割溝を形成する際においてガラス基板が蒸発したときの圧力の及ぶ範囲を各層ごとに示す説明図である。 単位発光素子分割溝を各層ごとに分離した説明図である。 本発明の有機EL装置の単位発光素子分割溝の拡大平面図である。 図21のA−A断面図である。 図21のB−B断面図である。 図21のC−C断面図である。 本発明の有機EL装置の単位発光素子分割溝の断面斜視図である。 図16に示す工程を経て製造された本発明の有機EL装置の断面図であり、図22と同一のラインで本発明の有機EL装置を切断した様子を示す。 図16に示す工程を経て製造された本発明の有機EL装置の断面図であり、図23と同一のラインで本発明の有機EL装置を切断した様子を示す。 本発明の製造プロセスの一段階であって、単位発光素子分割溝を形成した直後における本発明の有機EL装置の断面斜視図である。 本発明の製造プロセスの一段階であって、単位発光素子分割溝を形成した後に裏面電極層の一部を剥離する際の本発明の有機EL装置の断面斜視図である。 図29に示す製造プロセスを経て製造された本発明の有機EL装置の断面図である。 図1の背景色を抜いてより明確にした図である。 図2の写真をスケッチした図である。 図3の背景色を抜いてより明確にした図である。 図5の写真をスケッチした図である。 図6の写真をスケッチした図である。 図7にハッチングを加えて明確にした図である。輝度の数値は概ねの値である。 図8の背景色を抜いてより明確にした図である。 図10の背景色を抜いてより明確にした図である。 図11の背景色を抜いてより明確にした図である。 図12の背景色を抜いてより明確にした図である。
本発明が主として対象としているのは、例えばガラスや高分子フィルム等に代表される透光性基板上に一方の電極(第1電極層)となる透光性導電層(透光性の第1の導電性電極層)が形成され、その上に発光層を含む複数の各種有機化合物層(積層体層又は機能層とも称する)と裏面電極層(第2電極層)が形成されたいわゆるボトムエミッション型の有機EL装置である。
ボトムエミッション型の有機EL装置は、一方の電極となる層(第1電極層)が透光性導電層(透光性の第1の導電性電極層)であり、他方の電極(第2電極層)となる裏面電極層は、アルミニウム等の反射層である。ただし、目的によっては、両面光取出し等へ適用する観点から、裏面電極層として透光性のものが用いられてもよい。
また本発明が主として対象としている有機EL装置は、集積型の有機EL装置である。集積型有機EL装置100は、短冊状に形成された有機EL素子(以下、「単位発光素子」と称する)を電気的に直列に接続したものである。
集積型有機EL装置100の基本的な層構成は図13、図14の通りであり、複数の溝が設けられていて一つの平面状の有機EL素子が短冊状の単位発光素子に分割されている。
即ち、集積型の有機EL装置100は、ガラス基板101に第1電極層たる導電性電極層102と、機能層103と、第2電極層たる裏面電極層104が順次積層されたものである。ここで機能層103は、複数の有機化合物層を含む積層体層であり、例えば正孔注入層と、正孔輸送層と、発光層、電子輸送層及び導電層が積層されたものである。
そして集積型の有機EL装置100では、各層に溝110,111,112,113が形成されている。
具体的に説明すると、導電性電極層102に第一溝たる第1電極層分離溝110が形成され、導電性電極層102が複数に分割されている。また機能層103には第二溝たる発光層分離溝111が形成され、機能層103が複数に分割されている。さらに当該発光層分離溝111の中に裏面電極層104の一部が侵入して溝底部で導電性電極層102と接している。発光層分離溝111は機能層(積層体層)103に設けられた導通用開口であり、この導通用開口の中に裏面電極層104の一部が侵入して溝底部で導電性電極層102と接している。
さらに機能層103の第三溝112と裏面電極層104に設けられた第四溝113が連通し、全体として深い共通溝たる単位発光素子分離溝115が形成されている。
従って単位発光素子分離溝115は、少なくとも裏面電極層104(第2電極層)に至る深さを有し、好ましくは機能層103に至る。
集積型有機EL装置100は、導電性電極層102に設けられた第1電極層分離溝110と、機能層103(具体的には正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び導電層の積層体層)及び裏面電極層104に設けられた単位発光素子分離溝115によって各薄層が区画され、独立した単位発光素子120a,120b,120c・・・が形成されている。
即ち図15の様に、第1電極層分離溝110によって区画された複数の導電性電極層102(第1電極層)の内の一つと、この区画された導電性電極層102に積層された機能層(積層体層)103の区画と、裏面電極層(第2電極層)104の区画とによって単位発光素子120が構成されている。
そして図13,図14の様に、発光層分離溝111の中に裏面電極層104の一部が進入し、裏面電極層104の一部が導電性電極層102と接しており、一つの単位発光素子120aは隣接する単位発光素子120bと電気的に直列に接続されている(図13、図14)。
即ち第1電極層分離溝110と単位発光素子分割溝115とが異なる位置にあるために一つの単位発光素子120aに属する機能層(積層体層)103aと、裏面電極層(第2電極層)104aが導電性電極層102aからはみ出し、隣接する単位発光素子120bに跨がっている。そして裏面電極層104aの発光層分離溝111内に侵入した侵入部121aが、隣接する単位発光素子120bの導電性電極層102bに接している。
その結果、ガラス基板101上の単位発光素子120aが、裏面電極層104aの侵入部121aを介して直列に接続されている。
外部から供給される電流は、導電性電極層102a側から機能層103aを経て裏面電極層104a側に向かって流れるが、裏面電極層104aの一部が発光層分離溝111内の侵入部121aを介して隣の導電性電極層102bと接しており、最初の単位発光素子120aを経て隣の単位発光素子120bの導電性電極層102bに電流が流れる。この様に集積型の有機EL装置100では、各単位発光素子120が全て直列に電気接続され、全ての単位発光素子120が発光する。
また前記した集積型有機EL装置100は、図示しない真空蒸着装置と、図示しないレーザスクライブ装置を使用して製造される。
即ち集積型の有機EL装置100を製造する際には、最初の工程としてガラス基板101等の上に、導電性電極層102を成膜する。
導電性電極層102には、酸化インジウム錫(ITO)、酸化錫(SnO2)酸化亜鉛(ZnO)等が用いられる。導電性電極層102は、スパッタ法やCVD法によってガラス基板101に形成される。
そして続いて、第一レーザスクライブ工程を行い、導電性電極層102に対して第1電極層分離溝110を形成する。
なおレーザスクライブ装置は、X・Yテーブルと、レーザー発生装置及び光学係部材を有するものである。第一レーザスクライブ工程は、ガラス基板101をX・Yテーブル上に設置し、レーザー光線を照射しつつ、ガラス基板101を縦方向に一定の速度で直線移動させることによって行う。そしてX・Yテーブルを横方向に移動してレーザー光線の照射位置をずらし、レーザー光線を照射しつつガラス基板101を再度縦方向に直線移動させることによって行う。
第一レーザスクライブ工程を終えた基板101は、飛散した皮膜を除去するために、場合によっては、表面を洗浄する。
次に、このガラス基板101に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、導電層等を順次堆積し、機能層(積層体層)103を形成する。
そして真空蒸着装置から取り出した基板101に対して第二レーザスクライブ工程を行い、機能層103に発光層分離溝111を形成する。
続いて、真空蒸着装置に前記基板101を挿入し、機能層103の上に、アルミニウム(Al)や銀(Ag)などの金属材料からなる裏面電極層104を形成する。
さらに続いて第三レーザスクライブ工程を行い、裏面電極層104と機能層103の双方に単位発光素子分離溝115を形成する。
そしてさらに図示しない給電電極の成形や、その外側における分離溝(図示せず)の成形、分離溝の外側部分の裏面電極層104等の除去及び封止部による封止の作業が行われて有機EL装置が完成する。
本発明の一つは、前記有機EL装置の製造方法であって、
(a)透光性基板上(ガラス基板101等)にパターン化された透光性の第1の導電性電極層102を形成する工程、
(b)前記パターン化された透光性の第1の導電性電極層102の少なくとも一部を覆うように複数の有機化合物層を含む積層体層(機能層)103を形成する工程、
(c)前記積層体層(機能層)103の一部を除去して前記透光性の第1の導電性電極層102の一部を露出する工程、
(d)前記積層体層(機能層)103と透光性の第1の導電性電極層102の露出部分に少なくとも1層以上の第2の導電性電極層(裏面電極層104)を含む層を形成する工程、
(e)前記透光性基板側(ガラス基板101等)からレーザービームを入射することにより前記積層体層(機能層)103と前記第2の導電性電極層(裏面電極層104)の一部を同時に除去する工程、
を含むことを特徴とする、基板上に複数の発光部が電気的に直列に接続された有機発光装置の製造方法である。
本発明の対象となるボトムエミッション型有機EL装置が透光性基板を用いる理由は、発生した光を外部に取り出すためであり、その上に形成される電極層も透光性であることが求められている。ただし、これらは全面にわたって透光性である必要はなく、目的によっては局部的に透光性であればよい。たとえば、特定の形状の領域を発光させて、それを見る人に信号を認識させるサイネージは、所望の形状の部分だけが透光性であればよい。本発明は、大面積の照明に適用することを主な目的としてなされたものであるが、このような大面積の表示素子に適用することも可能である。また、導電性を補うために透光性導電層の下または上に金属グリッド層を配することもあるが、このような部分透光性の第1の導電性電極層を用いる場合でも本発明を適用することができる。
なお、本発明において「透光性」とは光を透過する性質を有することを意味し、具体的には、発光領域の可視光域における透過率がおおむね50%を超えていればよい。透光性の第1の導電性電極層(以下、透光性導電層ともいう)としては、例えば、インジウムドープの酸化錫層が例示される。
また、この透光性導電層は、本発明を適用するために最終的にはパターン化されていることが必要となる((a)工程)。様々な手法を用いてパターン化することが可能である。例を挙げれば、スクリーン印刷や、マスクを使った蒸着等のように透光性の第1の導電性電極層をパターン化された状態で形成する方法と、形成後リフトオフ、RIE(リアクティブイオンエッチング)、フォトリソグラフィー、ウォータージェット、レーザービーム照射等によって除去する方法、およびこれらの組み合わせが考えられる。損傷を与えにくい、ある程度の加工精度がある、プロセスが簡易である等、いくつかの条件は必要であるが一般的に知られている方法でパターンを形成すればよい。
ここで重要なのは、これらの手法によって形成された複数のパターン化された透光性導電層部分が、有機化合物層を含む積層体層(機能層)103の形成前に、電気的にそれぞれ分離分割されていることである。これらは、最終的には電気的に直列接続される発光部分となるため、パターン化終了時点では、各導電部分(102a,102b・・・)内は低抵抗であり、互いの導電部分(102a,102b・・・)間は高抵抗であることが望ましい。また、効率的に発光させるためにはこれらの各導電部分(102a,102b・・・)が直列に接続されることからほぼ同じ面積に分割されていることが望ましい。この有機化合物層が基板(ガラス基板101等)に均一に形成されていることを前提に考えると、最も発光効率を高く設定できるのは、各部分に同じ電流が投入できる場合であり、パターン化された各部分の面積が同じ場合である。このことを最も単純に実現するための例として、基板が長方形の場合には、その一辺に平行な単数または複数の直線によって短冊状に透光性導電層103を分割する方法が挙げられる。この場合は、その辺に垂直な方向の透光性の第1の導電性電極層102の抵抗値を、分割数を増加させるほど低減できることになる。
(b)工程において、このパターン化された透光性の第1の導電性電極層102の少なくとも一部を覆うように形成される複数の有機化合物層を含む積層体層(機能層)103は、例えば、複数の有機化合物層から構成されており、いわゆる発光層のほかに、電子注入層、電子輸送層、正孔注入層、正孔輸送層等が含まれうる。また、これらの層(機能層103)は多くはPN接合を成すが、これら有機化合物層には複数の接合が含まれていてもよいし、これら多接合で良好な性能を得るために電荷発生層等を含んでいてもよい。これらの有機化合物層の中に一部薄膜のアルカリ金属層を含む場合もあるし、無機層を含むこともできる。小面積で発光が可能な層の組み合わせで構成される積層体層であれば、その大面積化のために本発明が適用できる。また、本発明においては、低分子有機化合物等を蒸着法で形成してもよいし、高分子有機化合物の場合は印刷等で形成することも可能であるし、金属層や金属酸化物層はスパッタ等の方法で形成することも可能であり、それぞれに適切な形成法を選択すべきである。さらに、本発明を実現するためには、前記透光性の第1の導電性電極層102の他に、少なくとも1層以上の第2の導電性電極層(裏面電極層104)が必要であり、後の構成で形成することになるが、本複数の有機化合物層を含む積層体層の最表面にこの第2の導電性電極層とは別に導電性の層を形成することも可能である。
その後実施される「前記積層体層の一部を除去して前記透光性の第1の導電性電極層の一部を露出する工程」((c)工程)にも、様々な手法を適用することが可能である。前述の、透光性導電層を除去するために用いるリフトオフ、RIE(リアクティブイオンエッチング)、フォトリソグラフィー、ウォータージェット、レーザービーム照射等が可能と考えられるが、有機化合物層を含む積層体層(機能層)103を除去したあと、透光性導電層(導電性電極層102)を残存させることが必要であり、条件範囲が狭くなる場合がある。このため、主としてRIEは、エッチング時間で制御させるが、例えば、ウォータージェットは流速で、レーザービームはレーザーパワー(結果的には主として焦点位置で)でそれぞれ透光性導電層に対する損傷を極小化する必要がある。なお、この積層体層103の除去は、最終的には透光性の第1の導電性電極層102と隣接する分割された素子の第2電極層(裏面電極層104)を電気的に接続させることを目的としているため、必ずしも透光性の第1の導電性電極層102のパターンのように連続した線のパターンで除去する必要はない。
本発明においては、「前記積層体層の一部を除去して前記透光性の第1の導電性電極層102の一部を露出する工程」((c)工程)の後に、「前記積層体層およびそれを除去してできた透光性の第1の導電性電極層102の露出部分の少なくとも一部に1層以上の第2の導電性電極層を含む層を形成する工程」((d)工程)を有する。ここで前記の有機化合物層を含む積層体層の上に形成される第2の導電性電極層は、透光性基板上に形成された透光性の第1の導電性電極層102と合わせて有機化合物層を含む積層体層を挟む一対の電極となる。さらに透光性の第1の導電性電極層102bの露出部分に形成される第2の導電性電極層(裏面電極層104a)は、隣接する透光性基板上に形成された透光性の第1の導電性電極層102bと当該有機化合物層を含む積層体層(機能層103a)の上に形成される第2の導電性電極層(裏面電極層104a)を電気的に接続する導電部として機能する。ただし、この第2の導電性電極層の形成直後には、基板上全面に形成されているため、電気的な直列接続を成すためには、この層のパターン化が必要である。本発明では、「前記透光性基板側からレーザービームを入射することにより前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する工程」((e)工程)によってこれを実現する。即ち前記した単位発光素子分離溝115を設けてこれを実現する。
なお、この有機化合物層を含む積層体層の上に形成される第2の導電性電極層は、一般的には透光性基板から光を取り出すボトムエミッション型の有機EL装置を対象とする場合は透光性である必要はないが、目的によっては両面光取出し等へ適用することもでき、その場合は透光性のものが用いられることもある。
本発明では、前記透光性基板側からレーザービームを入射することにより前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去することによって前記導電性電極層102のパターニングを行うことを特徴としている。前述したような両面光取り出しの場合を除いて素子全体の低抵抗化のためには第2の電極層は透光性の導電性電極でないほうが望ましい。特に基板側からの光取り出し強度を高めるためには、反射率の高い第2の電極層を用いることが有効である。一般には、例えば、蒸着法によって形成されるAgにより例示される、可視光が透過しない程度の厚みを持つ反射率の高い金属薄膜またはそれを含む多層膜が用いられる。このため、レーザービームを第2の電極層側から照射した場合、エネルギー密度が小さい場合は大部分のレーザービームは反射されてしまい電極層の加熱に有効に働かないため電極層を除去することができない。さらにビーム強度を高めていくと第2の電極層である金属層が溶解することによって反射率が小さくなり大きなエネルギーを急激に吸収することになる。この場合には、第2の電極層や透光性の第1の導電性電極層までレーザービームのエネルギーによって損傷を受け、所望のパターニングができなくなる。すなわち、入射するレーザービームのエネルギー密度を適切に制御することが難しく、事実上適切な加工条件が見出せなくなる。
これに対して、透光性基板(ガラス基板101等)側からレーザービームを照射した場合は、透光性基板での吸収がほとんどないため、エネルギー密度が低い場合でも有機化合物層や導電性電極層102でエネルギー吸収ができ、ビーム照射周辺の温度を上昇させ、有機化合物層や第2の電極層(導電性電極層102)を除去することができる。この場合、第2の電極層は必ずしも昇華させる必要はなく、有機化合物層や導電性電極層102を除去することでその上に存在するこの層も基板から除去することができる。また、低エネルギー密度でこの除去ができるため、透光性の第1の導電性電極層(導電性電極層102)の問題となる損傷を回避することができる。すなわち、入射するレーザービームのエネルギー密度を適切に制御することが可能で、適切な加工条件を容易に見出すことができる。
本発明の好ましい態様は、透光性基板上にパターン化された透光性の第1の導電性電極層(導電性電極層102)を形成する工程((a)工程)が、前記透光性基板上に透光性の第1の導電性電極層(導電性電極層102)を形成した後、レーザービームを照射することによりその一部を除去する工程を含むことを特徴とする有機発光装置の製造方法である。パターン化された透光性の第1の導電性電極層(導電性電極層102)を得るためには、スクリーン印刷や、マスクを使った蒸着等のように透光性の第1の導電性電極層をパターン化された状態で形成する方法と、形成後リフトオフ、RIE(リアクティブイオンエッチング)、フォトリソグラフィー、ウォータージェット、レーザービーム照射等によって除去する方法、およびこれらの組み合わせがあることを前述したが、その多くは、加工精度や、大面積化、生産性、コストに課題を抱えている場合がある。これらの中で、レーザービームで透光性の第1の導電性電極層をパターン化する方法は、最も合理的といえる。本発明では、前述したように(e)工程において、第2の電極層をレーザー加工でパターン化することを特徴としているため、それと同等の加工精度を有している手法を用いて第1の導電性電極層(導電性電極層102)をパターン化することが合理的である。加工精度は、製品の歩留まりや、有効面積等に大きく影響する。それより高い精度は性能を低下させることにはならないが、極端に高精度である必要はなく、コストを高めることは好ましくない。また、同じ手法を用いることにより、工程上のアライメントが大幅に容易になるという利点がある。
本発明の好ましい態様は、前記の複数の有機化合物層を含む積層体層の前記透光性基板と最も離れた層が導電性の薄膜層であることを特徴とする有機発光装置の製造方法である。
要するに、第2の導電性電極層に隣接して、これとは異なる導電性の薄膜層が設けられていることが望ましい。
前記の複数の有機化合物層を含む積層体層の前記透光性基板と最も離れた層、すなわち積層体層形成後の最表面層は、原理的には膜面方向に導電性がある金属や金属酸化物層であっても、有機化合物半導体層であっても各素子を電気的に直列に接続することに大きな影響はない。しかし、この層を有機化合物層と比較して安定性の高い金属薄膜層や、金属酸化物薄膜層にしておくと最終的に信頼性の高い有機EL装置を得ることができる。
この差は必ずしも明らかでないが、水分の浸入、有機化合物層と金属層や金属酸化物層の信頼性の問題に起因しているものと思われる。有機化合物層は、湿度や酸素、電子やプラズマの損傷やそれに伴う温度上昇によって影響を受けやすい。有機化合物層を含む積層体層の形成後に必要な有機化合物積層体層を最表面としたままの加工や製膜に対して、表面を安定な層で覆った後の加工や製膜は製造後の特性や信頼性を確保するのに有効である。特に、これらの加工雰囲気を十分な低湿度・低酸素濃度条件に維持できない場合はその効果は顕著となる。
本発明の好ましい態様は、「前記積層体層の一部を除去して前記透光性の第1の導電性電極層の一部を露出する工程」((c)工程)が、前記積層体層にレーザービームを照射する工程を含むことを特徴とする有機発光装置の製造方法である。このような薄膜の除去方法として、透光性導電層の除去方法で例示したように、リフトオフ、RIE(リアクティブイオンエッチング)、フォトリソグラフィー、ウォータージェット、レーザービーム照射等によって除去する方法、およびこれらの組み合わせが考えられる。しかし、その多くは、加工精度や、大面積化、生産性、コストに課題を抱えていることも同様である。さらに、この有機化合物を含む積層体層の除去の際には、露出させる透光性の第1の導電性電極層に対する損傷を極小化することが求められる。したがって、これらの除去方法の中で、やはりレーザービームで積層体層を部分的に除去する方法が最も合理的といえる。本発明では、第2の導電性電極層をレーザー加工でパターン化することを特徴としているため、加工精度の面で考えても透光性の第1の導電性電極層(導電性電極層102)のパターニングと同様に、同じ手法を用いることが好適であり、工程上のアライメントが大幅に容易になるという利点も同様に得られる。
本発明の好ましい態様は、前記積層体層を一部除去するためのレーザービームの照射がレーザービームを前記透光性基板から入射することにより行われることを特徴とする有機発光装置の製造方法である。この有機化合物層を含む積層体層は第2の導電層と異なり反射率の比較的小さな層から構成されているため、レーザービームを直接積層体層の側から入射しても、積層体層の吸収による温度上昇によって同積層体層を昇華させることにより除去することは可能である。しかし、積層体層表面からレーザービームを照射した場合は積層体層表面から加熱されるため、前記透光性導電体層付近の積層体層が完全に除去できない場合があり、この場合は隣接する透光性導電体層と第2の導電性電極層との電気的な抵抗を十分小さくできないことになる。
すなわち積層体層(機能層103)は、透光性導電体層102と第2の導電性電極層とに挟まれており、積層体層の一方に隣接して透光性導電体層102があり、積層体層の一方に隣接して第2の導電性電極層がある。そして有機EL装置100では、単位発光素子を直列に接続するために、透光性導電体層102と第2の導電性電極層とを電気的に接続しなければならず、当然当該接続部分の抵抗は小さいことが望ましい。
ここで本発明では、前記した透光性導電体層102と第2の導電性電極層との電気的接続を、積層体層を除去することによって形成された溝(発光層分離溝111)に第2の導電性電極層を侵入させることによって実現している。即ち第2の導電性電極層の延長部分を前記溝(発光層分離溝111)の底部分で透光性導電体層102と接触させて透光性導電体層102と第2の導電性電極層との電気的接続を図っている。そのため透光性導電体層102付近の積層体層が完全に除去できない場合には、透光性導電体層と第2の導電性電極層の間に、積層体層の残渣が挟まってしまい、透光性導電体層と第2の導電性電極層の間の電気抵抗が増大してしまう。
また積層体層を完全に除去しようとしてレーザーのパワーを上げると透光性の第1の導電性電極層が損傷を受けやすくなるため、理想的な除去の条件範囲は狭くなる傾向がある。
これに対して、レーザービームを透光性基板から入射した場合、まず透光性導電体層102近傍の積層体層が加熱昇華するため比較的透光性導電体層に損傷を与えることが少ない低パワーで透光性導電体層と積層体層の剥離が起こりうる。このため、積層体層表面からレーザービームを照射した場合より広い範囲で理想的な除去が可能となる。
さらに都合がよいのは、この条件が、推奨される(e)工程で採用するレーザービームの条件と近似しているので、レーザー加工機等を共用できる点である。
即ち本発明では、「前記透光性基板側からレーザービームを入射することにより前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する工程」((e)工程)を含んでいる。この(e)工程は、レーザービームを照射して溝を形成する点で、(c)工程の推奨方法と共通する。
即ち(c)工程たる「前記透光性基板側からレーザービームを入射することにより前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去することによって前記第2の導電性電極層のパターニングを行う」際の条件は、推奨される(e)工程の条件とほぼ同じであり、(c)工程と(e)工程の違いは、レーザスクライブの際に、第2の導電性電極層が有るか無いかの相違に過ぎない。
そのため(c)工程を実施する際の積層体層を除去する際のレーザービームの出力等を、(e)工程の様にガス化した昇華成分によって積層体層と共に第2の導電性電極層まで剥離されうる出力とすることにより、レーザー加工機等を共用できる。
すなわち第2の導電性電極層の存在の有無にかかわらず同じ条件を選択して(c)工程の加工と(e)工程の加工ができるため、条件設定のしやすさや、レーザー加工機の選択等の面で好適といえる。
本発明の好ましい態様は、「前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する工程」((e)工程)に用いられるレーザー光源がネオジウム添加のYAGレーザーの高調波であることを特徴とする有機発光装置の製造方法である。本発明では、前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する際には、なるべく透光性導電層102に損傷を与えないことが望ましい。このため、照射するレーザー光は、前記積層体層に大きな吸収をもち、透光性導電層102での吸収は小さいことが求められる。ネオジウム添加のYAGレーザーは、広く産業界に普及しており入手が容易であるばかりか、パルス状発振によって短時間ではあるが非常に大きなパワー密度を得ることができ、加工性の高いレーザーである。基本波の波長は1064nmであり、その高調波(532nm、355nm)の波長の光では、ITO等の透光性導電材料での吸収は小さい。このため、透光性導電層102に損傷を与えることなく積層体層を除去することに適している。とくに第2高調波は、比較的レーザー光源として広く普及しており製造装置に用いることは好適といえる。
本発明の好ましい態様は、「前記積層体層の一部を除去して前記透光性の第1の導電性電極層102の一部を露出する工程」((c)工程)に用いられるレーザー光源がネオジウム添加のYAGレーザーの高調波であることを特徴とする有機発光装置の製造方法である。前述したとおり、前記積層体層を一部除去するためのレーザービーム照射条件は、第2の導電性電極層の除去条件((e)工程)とほぼ同様に設定することで実現可能である。このため、前記と同様にレーザー光源がネオジウム添加のYAGレーザーの高調波であることが好適である。特にレーザービームを透光性基板側から照射する場合にこの光源はさらに好適となる。
本発明の好ましい態様は、「記透光性基板上にパターン化された透光性の第1の導電性電極層102を形成する工程」((a)工程)が、前記透光性基板上に透光性の第1の導電性電極層を形成した後、ネオジウム添加のYAGレーザーの基本波を光源とするレーザービームを照射することによりその一部を除去する工程を含むことを特徴とする有機発光装置の製造方法である。
透光性導電層102をパターン化する場合、レーザービームの照射による方法が好適であるのはすでに述べたとおりであるが、その際にレーザービームは透光性導電層102に吸収されて熱エネルギーに変換される必要があるため、透光性導電層102に吸収波長を有することが必須条件となる。前述したとおり、ネオジウム添加のYAGレーザーの基本波は1064nmで、ITOや、酸化錫等の透光性導電層102の多くに吸収が認められる。また、高調波と異なり基本波は、高いエネルギー密度を得ることが容易であり比較的吸収係数が小さい場合でも利用することが可能である。さらに、「前記積層体層の一部を除去して前記透光性の第1の導電性電極層の一部を露出する工程」((c)工程)や、「前記透光性基板側からレーザービームを入射することにより前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する工程」((e)工程)と同じ、または、類似のレーザー加工機を用いて(a)工程を行うことは、加工精度を含むプロセス全体の適正化という点でも好適といえる。場合によっては高調波ユニットを工夫することでまったく同じ光源を利用して、(a)工程と、(c)工程と、(e)工程とを実施することも可能である。
本発明の好ましい態様は、「前記透光性基板側からレーザービームを入射することにより前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する工程」((e)工程)の後に、前記基板上の前記少なくとも各発光部の一部に逆方向に電圧を印加し前記発光部の漏れ電流を低減させる工程を含むことを特徴とする有機発光装置の製造方法である。「前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する工程」((e)工程)は、第2の導電性電極層を各発光領域毎に電気的に分割することを目的としているが、その際、電気的な分割が不十分な場合は、各領域の透光性の第1の導電性電極層と第2の導電性電極層の間に漏れ電流が発生し、発光特性を低下させる。電気的な分割が不十分になる原因は、隣接する第2の導電性電極層間の絶縁不良や、透光性の第1の導電性電極への第2の導電性電極層の接触による電気的短絡、有機化合物積層体層に存在する微小欠陥等が考えられる。これらは、各発光部の透光性の第1の導電性電極層と第2の導電性電極層間に大きな電位差を与え、残留する両層間の漏れ電流発生部に大電流を集中させることにより欠陥等を熱により除去することを目的としている。電圧を、順方向に印加することによっても同処理を実施することは可能ではあるが、順方向の場合には欠陥部だけではなくその他の領域でもある程度の電流が流れるために局部的な処理が困難となる。具体的には同じ電圧を加えた場合の処理による性能回復の度合いが小さくなる。
本発明の好ましい態様は、「前記透光性基板側からレーザービームを入射することにより前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する工程」((e)工程)の後に、少なくとも前記除去部の一部に流体を接触させて、前記発光部の漏れ電流を低減させる工程を含むことを特徴とする有機発光装置の製造方法である。
前に述べた隣接する第2の導電性電極層間の絶縁不良や、透光性の第1の導電性電極への第2の導電性電極層の接触によって電気的な分割が不十分になる主な原因のひとつは、第2の電極層の一部残留によるものである。このように残留している第2の電極の一部を少しでも除去することにより発光特性の向上が認められる。除去する手段としては、前記の電流による発熱を利用する方法のほかに、機械的な除去法が効果的である。具体的には、粘着性の物体を張り合わせて引き剥がす方法や、高圧の流体を吹き付ける方法が考えられるが、素子の損傷が少ない後者が効果的である。さらに有機化合物半導体は水分の存在下で信頼性が低下すると考えられており、水分のない流体が好ましい。具体的には乾燥窒素やアルゴン等の乾燥不活性気体や、水を含まない非水性の有機溶剤等を適用することができる。液体の場合は、流体を吹き付ける方法のほかに液体に浸漬させて超音波処理する方法も効果的である。
単位発光素子分離溝115は、ガラス基板101上の積層体を独立した単位発光素子120a,120b・・・に分断するものであるから、単位発光素子分離溝115によって、一つの単位発光素子120aの第2電極層と、隣接する単位発光素子120bの第2電極層とが確実に分割されていなければならない。
もし、一つの単位発光素子120aの第2電極層(裏面電極層104a)と、隣接する単位発光素子120bの第2電極層(裏面電極層104b)とが一部でも繋がっていれば、第2電極層(裏面電極層104a)を流れる電流は単位発光素子120bを飛ばしてさらに隣の単位発光素子120cに流れてしまう。その結果、単位発光素子120bには電流が流れず、中間の単位発光素子120bは発光しない。
単位発光素子分離溝115によって、一つの単位発光素子120aの機能層103aと、隣接する単位発光素子120bの機能層103bとが分割されていることが好ましい。もし両者の分割が確実でなく、かつ電流が流れる場合には、単位発光素子120bに流れる電流が減少し、単位発光素子120bの発光が他に比べて弱いものとなってしまう。
これに対して、第1電極層たる導電性電極層102は、単位発光素子分離溝115によって分断されてはならない。
即ち前記した様に、集積型の有機EL装置100では、一つの単位発光素子120aに属する機能層(積層体層)103と、裏面電極層(第2電極層)104が導電性電極層102からはみ出し、このはみ出し部分が隣接する単位発光素子120bの導電性電極層102に跨がることによって、単位発光素子120aの裏面電極層(第2電極層)104aが単位発光素子120bの導電性電極層102bに電気接続されている。
そのため単位発光素子分離溝115によって、単位発光素子120aの導電性電極層102が分断されてしまうと、単位発光素子120aの裏面電極層(第2電極層)104aと、隣接する単位発光素子120bの機能層が繋がらず、断線状態となってしまう。
そのため第1電極層たる導電性電極層102は、単位発光素子分離溝115によって分断されてはならない。
この様に、単位発光素子分離溝115は、少なくとも裏面電極層(第2電極層)104を確実に分断する必要がある。またその一方で、単位発光素子分離溝115は、第1電極層たる導電性電極層102を分断してはならないという問題がある。
一方、機能層(積層体層)103は、内部に発光層を含み、発光層が発生する光をガラス基板側に取り出すことが必要であるから、ある程度の透光性を備えている。
そのため機能層(積層体層)103にレーザービームの焦点を合わせてレーザスクライブを行うと、レーザービームが機能層(積層体層)103を通過して裏面電極層(第2電極層)104aに抜けてしまい、蒸発する成分が少ないので裏面電極層104を完全に分断することができない場合があった。
この問題を解決する為の、本発明の好ましい態様は、「前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する前記(e)工程に用いられるレーザービーム25は、パルス状に照射されるものであり、レーザービーム25は前記透光性基板(ガラス基板101等)から入射され、前記レーザービーム25の焦点26が機能層103より手前にあることを特徴とする有機発光装置の製造方法である。
なお、良好な加工状態とする観点から、レーザービーム25の焦点26は導電性電極層102より手前とすることが好ましく、図16のようにガラス基板101より手前とすることがより好ましい。
また同様の問題を解決する為のもう一つの態様は、前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する前記(e)工程は、パルス状のレーザービーム26を前記透光性基板(ガラス基板101等)から照射すると共に、レーザービーム26の照射位置を一定の速度で直線軌跡を描いて相対移動させることによって行われ、パルスの強さと前記速度との関係は、レーザービーム26のパルスによって形成される多数の小孔28が、透光性絶縁基板側から第2の導電性電極層側に向かって拡径する形状となり、積層体層及び第2の導電性電極層については各小孔28がオーバーラップして積層体層及び第2の導電性電極層をそれぞれ分断し、第1電極層(導電性電極層102)においては前記各小孔28がオーバーラップせずに各小孔28同士の間に導通部分30を残すこととなる関係であることを特徴とする有機発光装置の製造方法である。
以下、これらの態様について説明する。
即ち単位発光素子分離溝115をレーザスクライブ法によって形成する際、レンズ31でレーザービーム25を集光するが、例えば図16の様にレーザービーム25の焦点26を機能層103より光源に近い位置に合わせ、さらにレーザービーム25をパルス状に照射する。
ここでレーザービーム25のワンパルスに注目すると、パルス状のレーザーは、図16の様に、機能層103から光源に向かう方向(図16の下方向)におけるガラス基板101の少し外側に焦点26が合わされている。これにより、ガラス基板101の一部と、これに重なる導電性電極層102、機能層103及び裏面電極層104が蒸発して図18、図21の様に孔28が形成される。そして、ガラス基板101上の導電性電極層102及びそれに近い機能層103が特に高温状態となり、当該部位が爆発的に蒸発する。
なお、焦点26はガラス基板101内に合わされてもよい。
前述したように、透光性導電材料は、YAGレーザーの高調波の波長、例えば532nmの光をあまり吸収しない。また、有機EL素子の積層体層103の材料も基本的に透明であり、また、その層の厚みが50nm〜200nm程度とそれ程厚くないため、このような波長の光をあまり吸収しない。したがって、特に単位発光素子分割溝を形成する場合や、導通用開口を形成する場合に、積層体層103そのものをレーザーで高温に加熱して蒸発するよりも、導電性電極層102を高温にして蒸発することが有効である。この考え方の実現が本発明の特徴の1つである。
一方、同様にレーザーによる加工が使用される、例えば、光電変換層として非晶質シリコンを含む薄膜光電変換素子の非晶質シリコン層や裏面電極層のレーザー加工では、非晶質シリコンが532nmの光を十分に吸収し、かつ、その層の厚みが250nm〜500nm程度とある程度厚いので、非晶質シリコンを加熱し蒸発させることで十分加工できる。この点が、有機ELの積層体の加工と非晶質シリコンの加工との大きな相違点である。
即ち、非晶質シリコンを含む薄膜光電変換素子で、本発明に係る第1電極層における小孔に相当するものの存在個数は、素子中の相当する部分の多くても30%以下、通常は15%以下であるのに対して、有機EL素子で、本発明に係る第1電極層における小孔に相当するものの存在個数は、素子中の相当する部分の少なくとも70%以上、通常は85%以上である。
前記部位が爆発的に蒸発することにより形成される孔28は、ガラス基板101の瞬間蒸発による爆発圧の影響で、図18、図21,図22、図25に示すように略円錐形の孔28となる。
即ち爆発の圧力は図17のハッチング部分32に及び、当該部分が脱落して図18、図21,図22、図25の様な円錐形の穴18が形成される。
そしてレーザービームの照射位置を直線的に移動させることによって、レーザパルスの照射位置が次々に移動する。
その結果、図19に示すように、各層における爆発の圧力が及ぶ範囲40,41,42,43が、順次移動し、各層に図20に示す様な開口50,51,52また穴53が形成される。
即ちガラス基板101には、図20に示す様な不連続の小穴53が形成される。
また導電性電極層102には、前記した小穴よりも大きい孔(開口)50が形成されるが、孔50同士のオーバーラップは無く、各孔50は独立している。即ち導電性電極層102においては、孔50と孔50との間に残留部55がある。
これに対して、機能層103に形成される孔51はさらに大きく、図20の様に孔51同士がオーバーラップして重なり、連続する溝112が形成される。即ち孔51と隣接する孔51が繋がってしまい、孔51同士の間に残留物はない。
そして裏面電極層104に形成される孔52は、さらに大孔52であり、孔52は、その40〜80パーセント程度が重なる。そのため裏面電極層104に大孔52がオーバーラップして構成された溝113が形成される。
そのため図22の様に、孔28の中心で単位発光素子分離溝115を横切る方向に切断した断面を見ると、導電性電極層102が分断されている様に見えるが、孔28同士の中間部分で単位発光素子分離溝115を横切る方向に切断した断面を見ると、図23の様に導電性電極層102が繋がっている。
また単位発光素子分離溝115の中心に沿った線での断面を見ると、図25の様に導電性電極層102は、単位発光素子分離溝115内で一定の間隔で繋がっている。
そのためガラス基板101をより広い範囲で観察すると、図26の様に、孔28の中心では、導電性電極層102が分断されているものの、孔28同士の中間部分においては、図27の様に各単位発光素子120が直列に接続されている。
そのため各単位発光素子120はいずれも同等の光量で発光する。
また単位発光素子分離溝115によって裏面電極層(第2電極層)104をより確実に分断する方策としては、次の態様が推奨される。なお以下に説明する方法は、前述した方法に反するものでなく、以下の方法と前述した方法とを併用することが望ましい。
本発明の好ましい態様は、前記(c)積層体層の一部を除去して前記透光性の第1の導電性電極層の一部を露出する工程は、前記積層体層にレーザービーム25を照射すると共に、レーザービーム25の照射位置を直線軌跡を描いて相対移動させることによって行われ、さらに前記積層体層(機能層103)と前記第2の導電性電極層(裏面電極層104)の一部を同時に除去する前記(e)工程についてもレーザービーム25の照射位置を直線軌跡を描いて相対移動させることによって溝を形成することによって行われ、両者のレーザービーム25の直線軌跡の中心間の間隔Aが130マイクロメートル以下であり、さらに前記積層体層(機能層103)と前記第2の導電性電極層(裏面電極層104)の一部を同時に除去する前記(e)工程の後に、当該工程で形成された溝の縁の第2の導電性電極層56を剥離する工程を有することを特徴とする有機発光装置の製造方法である。
この態様は、本発明者らの研究により発見された事実に基づく。
即ち発光層分離溝111と単位発光素子分割溝115をそれぞれレーザスクライブ法によって形成し、両溝同士の間隔を変化させて集積型の有機EL装置100を試作したところ、発光層分離溝111と単位発光素子分割溝115との間隔が狭い場合には、この間の裏面電極層104が図29の様にリボン状に剥離することが判明した。
そこで発光層分離溝111を形成する際のレーザービーム25の軌跡と、単位発光素子分割溝115を形成する際のレーザービーム25の軌跡との間隔Aを130マイクロメートル以下とし、単位発光素子分割溝115を形成した後に軌跡の間の部位57を吸引することによって剥離することとした。好ましくは、静電気での除去も付加される。
その結果、裏面電極層(第2電極層)104に形成される第四溝113の幅が増大し、単位発光素子120間の短絡が減少した。
本発明は、前記の製造方法によって製造された有機発光装置である。これらの方法で製造した有機発光装置は、大面積であるにもかかわらず発光特性が小面積の装置と比較して大きく低下することはない。
また図16から図26を参照して説明した製造方法によって作られた有機EL装置60は、前述した図13の基本構成と同様に、ガラス基板101に第1電極層たる導電性電極層102と、少なくとも有機EL発光層を備えた機能層(積層体層)103と、第2電極層たる裏面電極層104が順次積層されたものである。
そして導電性電極層102に第一溝たる第1電極層分離溝110が形成され、導電性電極層102が複数に分割されている。また機能層103には第二溝たる発光層分離溝111が形成され、機能層103が複数に分割されている。さらに当該発光層分離溝111の中に裏面電極層104の一部が侵入して溝底部で導電性電極層102と接している。発光層分離溝111は機能層(積層体層)103に設けられた導通用開口であり、この導通用開口の中に裏面電極層104の一部が侵入して溝底部で導電性電極層102と接している。
さらに機能層103の第三溝112と裏面電極層104に設けられた第四溝113が連通し、全体として深い共通溝たる単位発光素子分離溝115が形成されている。
従って単位発光素子分離溝115は、少なくとも裏面電極層104(第2電極層)に至る深さを有し、好ましくは、機能層103に至る。
集積型有機EL装置100は、導電性電極層102に設けられた第1電極層分離溝110と、機能層103及び裏面電極層104に設けられた単位発光素子分離溝115によって各薄層が区画され、独立した単位発光素子120a,120b,120c・・・が形成されている。
そして図13の様に、発光層分離溝111の中に裏面電極層104の一部が進入し、裏面電極層104の一部が導電性電極層102と接しており、一つの単位発光素子120aは隣接する単位発光素子120bと電気的に直列に接続されている。
即ち第1電極層分離溝110と単位発光素子分割溝115とが異なる位置にあるために一つの単位発光素子120aに属する機能層(積層体層)103aと、裏面電極層(第2電極層)104aが導電性電極層102aからはみ出し、隣接する単位発光素子120bに跨がっている。そして裏面電極層104aの発光層分離溝111内に侵入した侵入部121aが、隣接する単位発光素子120bの導電性電極層102bに接している。
そして単位発光素子分離溝115は、パルス状レーザーを使用するよるレーザスクライブによって形成され、多数の小孔28が連続して形成されたものである。
各小孔28は、ガラス基板101の導電性電極層102寄りに位置を始端として裏面電極層104側に向かって拡径する形状である。
また各小孔28の中心間距離Wは、10マイクロメートルから80マイクロメートルであり、好ましくは20マイクロメートルから50マイクロメートルである。
機能層103及び裏面電極層104については各小孔28がオーバーラップして機能層103と裏面電極層104をそれぞれ分断している。これに対して導電性電極層102では、各小孔28がオーバーラップせずに各小孔28同士の間に導通部分30を残している。
また図27から図29を参照して説明した製造方法によって作られた有機EL装置61(図30)は、単位発光素子分割溝115と導通用開口たる発光層分離溝111が有機EL装置61を平面視した際に近接した位置にあり、単位発光素子分割溝115の開口は拡径している。即ち単位発光素子分割溝115を構成する第四溝113は、第三溝112よりも幅が広い。より具体的には、単位発光素子分割溝115を構成する連続する小孔28の、発光層分離溝111側の縁がリボン状に剥離して除去されており、単位発光素子分割溝115の溝幅は、発光層分離溝111側が他方に比べて広がっている。
そして単位発光素子分割溝115の幅方向の端部は、裏面電極層104の発光層分離溝111に侵入する部位に至っている。即ち単位発光素子分割溝115の幅方向の端部は、裏面電極層104の発光層分離溝111内に侵入した侵入部121と接している。
そのため、裏面電極層104を区画する溝幅が広く、裏面電極層104の区画が短絡することはない。
次に、本発明の具体的な実施例およびこれらの実施例に対する比較例の有機EL装置の詳細な製造方法と、これらの評価結果を説明する。
(実施例1)
平均膜厚150nmのインジウムドープされた酸化錫(ITO)膜を片面全体にコーティングした厚さ0.7mmの無アルカリガラスを透光性基板として用いた。この基板(200mm×200mm)をITO膜が上になるようにXYステージ上に設置し、YAGレーザーの基本波を用いて上面からレーザービームを照射することにより、極力ガラスに損傷がないようにしてITO膜の一部を図1(A)の模式図に示す形態で除去した。即ち第一レーザスクライブ工程を行い、導電性電極層102に対して第1電極層分離溝110を形成した。レーザーの発振周波数は15kHz、出力14W、ビーム径は約25μm、加工速度は50mm/秒であった。このようにしてパターニングを行ったITO膜付きガラス基板のレーザー加工部の平面拡大写真を図2に示す。
この基板を中性洗剤で洗浄した後150℃で20分加熱乾燥させ、その後、短冊状の各ITO部分間の抵抗値が概ね20MΩ以上であることを確認した。その後、真空蒸着装置を用いてパターニングされた陽極電極上に低分子有機化合物を主成分とする積層体層を形成した。すなわち、ITO上の一層目には発光ユニットを形成するホール注入層として、酸化モリブデンと下記で示される4,4'−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(以下、α−NPDと略す)を各蒸着速度0.015nm/秒と0.135nm/秒で真空共蒸着法により、10nmの膜厚で形成した。
Figure 0005575133
次いでホール輸送層として、α−NPDを真空蒸着法により50nm(蒸着速度0.08nm〜0.12nm/秒)の膜厚で形成した。
次いで、発光層は電子輸送層を兼ねた下記で示される[トリス(8−ハイドロキシキノリナート)]アルミニウム(III)(以下、Alq3と略す)を真空蒸着法により70nm(蒸着速度0.25nm〜0.30nm/秒)の膜厚で形成した。
Figure 0005575133
次に、陰極にLiFを真空蒸着法により1nm(蒸着速度0.01nm〜0.05nm/秒)の膜厚で積層し、その上に陰極電極Alを真空蒸着法により150nm(蒸着速度0.30nm〜0.35nm/秒)の膜厚で製膜した。これら真空蒸着法で製膜された形態を図1(B)の模式図に示した。
その後、この有機化合物層を含む積層体層が積層されたガラス基板を、有機化合物層を含む積層体層が下面になるようにXYステージに設置した。その際、端部4個所でガラス基板を固定し、ガラス基板がXYステージから平行に7mm隔離され、有機化合物層を含む積層体層が直接XYステージに接触することのないように配置した。この状態で、YAGレーザーの第2高調波を用いて上面からレーザービームを照射することにより、極力ガラス基板およびITO層に損傷がないようにして有機化合物層を含む積層体層の一部を、ITO層を除去した溝に平行に連続して除去した。即ち第二レーザスクライブ工程を行い、発光層分離溝111を形成した。
レーザーの発振周波数は5kHz、出力0.4W、ビーム径は約25μm、加工速度は50mm/秒であり、ITOを除去した溝との距離は100μmであった。このレーザー加工後の形態を図1(C)の模式図に示した。
有機化合物層を含む積層体層の一部除去後に、再度ガラス基板を真空蒸着機に設置して、最表面のAl層上にAlを真空蒸着法によりさらに150nm(蒸着速度0.30nm〜0.35nm/秒)の膜厚で製膜した。このAl層を製膜した形態を図1(D)の模式図に示した。
この有機化合物層を含む積層体層が積層されたガラス基板を、Al層が下面になるようにXYステージに設置した。前記有機化合物層を含む積層体層の除去の場合と同様に、端部4個所でガラス基板を固定し、ガラス基板がXYステージから平行に7mm隔離され、有機化合物層を含む積層体層が直接XYステージに接触することのないように配置した。YAGレーザーの第2高調波を用いて上面からレーザービームを照射することにより、極力ガラス基板およびITO層に損傷がないようにしてAl層の一部を、有機化合物層を含む積層体層を除去した溝に平行に連続して除去した。即ち第三レーザスクライブ工程を行い、単位発光素子分割溝115を形成した。
レーザーの発振周波数は5kHz、出力0.4W、ビーム径は約25μm、加工速度は200mm/秒であり、有機化合物層を含む積層体層を除去した溝との距離は100μmであった。このレーザー加工後の形態を図1(E)の模式図に示し、これら一連の集積化有機EL発光装置の製造プロセスの断面模式図を図3の模式図に示した。
さらに、外周部との絶縁のために図1(F)の模式図に示すように、ITOの除去線等と垂直方向にYAGレーザーの第2高調波を照射することにより、ITOと有機化合物層を含む積層体層、第2の電極層を除去して有機EL装置を完成した。レーザーの発振周波数は5kHz、出力0.4W、ビーム径は約25μm、加工速度は50mm/秒であった。結果的には、図4に示したように170mm×170mmの発光部20を電気的に8つの短冊状の発光部21に分割し、直列に接続したこととなった。接続部の平面拡大写真を図5に示した。
最後に、このようにして作製した集積化有機EL装置の性能を以下の手順に従って計測した。すなわち図6に示すように集積化有機EL装置の発光部を含む50mm×50mmの部分を6ヶ所(A〜F)を抜き出し、1つの短冊状発光部に5V印加した場合に相当する、装置全体に40V印加した時の輝度を、輝度分布計で測定した。輝度分布の結果を図7に示した。さらに、図7に示した一次線分析ライン上の輝度分布を図8に示した。さらに、これらの各部分の平均輝度を表1(各実施例で作製した装置の図6の各位置の平均輝度)に示した。
Figure 0005575133
図8からわかるように輝度分布は極めて良好で、集積部に挟まれた部分で若干の輝度分布が残る程度である。これは分割された短冊状の発光部内の透光性電極層の抵抗損失によるものであるが、集積しないものと比較するとわずかである。分割数を増やし集積部間の距離を短くすることによりさらに改善していくことが可能である。集積による工数増大と、有効面積の損失とのバランスでパターンを決めればよい。
このように、200mm×200mmの大面積照明用の有機EL装置においても、透光性導電層の抵抗値の影響を極小化することにより、ほぼ均一に発光できる装置が本発明により簡易な工程で提供できることがわかる。
(実施例2)
平均膜厚150nmのITO膜がコーティングされた厚さ0.7mmの無アルカリガラス(200mm×200mm)を基板として用意した。ITO膜は、図1(A)にしめす形状に化学エッチングされており、平均エッチング幅は、50μmであった。この基板を中性洗剤で洗浄した後150℃で20分加熱乾燥させ、その後、短冊状の各ITO部分間の抵抗値が概ね20MΩ以上であることを確認した。その後、真空蒸着装置に設置し、実施例1と同様の方法で有機EL装置を作製した。このようにして作製した集積化有機EL装置の性能を実施例1と同様の方法で測定し、実施例1と同様の各部分の平均輝度を表1に示した。
本実施例は、実施例1の透光性導電層のパターニングを化学エッチングで実施したものであるが、加工によるコストの上昇と、透光性導電層の除去面積の増加による発光領域面積の減少はあるものの、実施例1と同様に輝度分布が小さい均一な発光ができる大面積照明用の有機EL装置を提供することができる。
(実施例3)
実施例1と同様の方法で集積化有機EL装置を作製した。作製した装置の短冊状の隣接する2つの第2の電極層を選別し、その間に素子に逆方向になるように0.1Vの電圧を印加し、電極層間の抵抗値を測定した。その結果を図9の左端の白丸(○)で示す。その後、印加電圧をさらに0.1Vずつ増加してそのつど抵抗値を測定する作業を印加電圧が5Vになるまで繰り返した。その結果を図9の左端以外の白丸(○)で示す。その後、印加電圧を0Vまで低下させた後、再度0.1Vずつ印加電圧を増加させて抵抗値を測定する作業を、5Vまでもう一度繰り返した。その結果を図9の黒丸(●)で示す。この結果は、ある電圧以上の電圧を印加することにより微小欠陥が消滅し、漏れ電流が低減されていることを裏付けていると思われる。この操作をすべての隣接する第2の電極層間について実施した。その後実施例1に示した手順に従って輝度を測定し、実施例1と同様の各部について平均輝度を表1に示した。
本実施例は、実施例1に、作製した有機EL装置に若干残留する漏れ電流の発生箇所を除去する手段を加えたものである。本発明により、実施例1と同等以上の良好な輝度分布が得られるほか、漏れ電流の低減により印加電圧が同じ場合に高い平均輝度が得られ、電流効率や出力効率も向上したことがわかった。
(実施例4)
実施例1と同様の方法で集積化有機EL装置を作製した。その後、この装置の集積部分に、ボンベから減圧弁で減圧した乾燥窒素を噴きつけ、集積部周辺の粉上物質を除去した後、実施例1に示した手順に従って輝度を測定し、実施例1と同様の各部について平均輝度を表に示した。
本実施例は、実施例3と同様に、実施例1に、作製した有機EL装置に若干残留する漏れ電流の発生箇所を除去する手段を加えたものである。本発明によっても、実施例1と同等以上の良好な輝度分布が得られるほか、漏れ電流の低減により印加電圧が同じ場合に高い平均輝度が得られ、電流効率や出力効率も向上したことがわかった。
(比較例1)
実施例1で用いたのと同じ平均膜厚150nmのITO膜を片面全体にコーティングした厚さ0.7mmの無アルカリガラスを基板として用いた。この基板(200mm×200mm)のITO層を化学エッチングにより図10(A)に示した形状になるように一部を除去した後、中性洗剤で洗浄し150℃で20分加熱乾燥させた。
その後、真空蒸着装置を用いて、パターニングされた陽極電極上に実施例1と同様にして低分子有機化合物を主成分とする積層体層を形成した。ただし、この積層体層の平面形状が図10(B)に示した形状になるようにステンレススチールのマスクを用いて蒸着を行った。
次に、陰極の一部としてLiFを真空蒸着法により図10(C)に示す形状のステンレスマスクを用いて1nmの膜厚で積層した。その上に陰極電極Alを同様のマスクと真空蒸着法により150nm(蒸着速度0.30nm〜0.35nm/秒)の膜厚で製膜した。このプロセスで製造した有機EL発光装置の断面模式図を図11の模式図に示した。
得られた有機EL装置は、発光面積が170mm×170mmの集積していない有機EL装置である。この有機EL装置に両極間に5Vを印加して発光させ、実施例と同様に輝度分布測定を行い、ITO電極方向の輝度分布を図12に示した。図12が示すとおり、ITOの抵抗損の小さい端部で輝度が高く、抵抗損の大きな中央部で輝度が低くなっており、実施例の有機EL装置と比較して大きな輝度分布をもっていることがわかる。
(実施例5)
前記した実施例1と略同様の工程であって、第三レーザスクライブ工程だけを異なる方法で実施した。即ち実施例1ではYAGレーザーの第2高調波を用いて上面からレーザービームを照射することにより、第三レーザスクライブ工程を実施したが、本実施例では図16の様にレーザービーム25の焦点26をガラス基板101の外側に合わせた。
そしてガラス基板101の一部が蒸発させつつ、Al層の一部を連続して除去した。
こうして作られた集積化有機EL装置の性能を前記した実施例1と同様の方法で評価したところ、輝度分布が極めて良好であった。
(実施例6)
前記した実施例1と同一の条件下であって、第1電極層分離溝110と単位発光素子分割溝115の間隔だけが異なる集積化有機EL装置を作製した。即ち第1電極層分離溝110と単位発光素子分割溝115をそれぞれレーザスクライブ法によって形成した。そして両溝同士の間隔を変化させた。
そして単位発光素子分割溝115を形成した後、裏面電極層104を真空で吸引し、単位発光素子分割溝115の周囲を清掃した。その結果は、表2の通りであった。
即ち単位発光素子分割溝115を形成する際のレーザービーム25の軌跡の間隔Aが130マイクロメートル以下である場合には、単位発光素子分割溝115の縁の部分がリボン状に剥離した。これに対して同間隔Aが140マイクロメートルを越えると、単位発光素子分割溝115の縁を除去することができなかった。
また単位発光素子分割溝115の縁の部分をリボン状に剥離することができた集積化有機EL装置は、輝度分布が極めて良好であった。
Figure 0005575133
1 透光性基板
2 透光性の第1の導電性電極層
3 有機化合物層を含む積層体層
4 第2の導電性電極層
28 小孔
30 導通部分
55 導通部分
60 有機EL装置(有機発光装置)
100 集積型有機EL装置(集積化有機発光装置)
101 ガラス基板(透光性基板、透光性絶縁基板)
102 導電性電極層、第1電極層
103 機能層、積層体層
104 裏面電極層、第2電極層
110 第1電極分離溝
111 発光層分離溝、導通用開口
115 単位発光素子分割溝
120 単位発光素子

Claims (21)

  1. 透光性絶縁基板に透光性の第1電極層と、少なくとも1層以上の有機化合物からなる有機EL発光層を含む積層体層と、第2電極層とが積層され、
    第1電極層に設けられた第1電極層分離溝と、
    積層体層に設けられた導通用開口と、
    積層体層から第2電極層に至る深さを有する単位発光素子分割溝とを有し、
    第1電極層分離溝によって第1電極層が複数の区画の第一電極層に区切られ、
    単位発光素子分割溝によって積層体層と第2電極層が複数区画の積層体層と第2電極層の組に区切られ、
    第1電極層分離溝と単位発光素子分割溝とは異なる位置にあって少なくとも第2電極層が隣接する区画の第1電極層に跨がり、
    一つの区画の第1電極層と当該第1電極層に積層された一組の積層体層と第2電極層とによって単位発光素子が構成され、前記組に属する第2電極層の一部が導通用開口に侵入していて前記組に属する第2電極層が隣接する区画の第1電極層と導通し、隣接する単位発光素子が電気的に直列に接続された集積化有機発光装置であって、
    前記単位発光素子分割溝は、多数の小孔が連続して成るものであり、各小孔は透光性絶縁基板側から第2電極層側に向かって拡径する形状であって、少なくとも第2電極層については各小孔がオーバーラップして第2電極層を分断し、第1電極層においては前記各小孔がオーバーラップせずに各小孔同士の間に導通部分を残すことを特徴とする集積化有機発光装置。
  2. 前記各小孔は、透光性絶縁基板の内部又は第1電極層を始端として第2電極層側に向かって拡径する形状であって、透光性絶縁基板においては前記各小孔はオーバーラップしないことを特徴とする請求項1に記載の集積化有機発光装置。
  3. 各小孔の中心間距離は、10マイクロメートルから80マイクロメートルであることを特徴とする請求項1又は2に記載の集積化有機発光装置。
  4. 単位発光素子分割溝と導通用開口とは平面視した際に近接した位置にあり、単位発光素子分割溝の第2電極層側はその溝幅が導通用開口側に向かって広いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の集積化有機発光装置。
  5. 導通用開口は溝であり、第2電極層の一部は導通用開口たる溝を埋め、単位発光素子分割溝の幅方向の端部は、第2電極層の導通用開口に侵入する部位に至っていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の集積化有機発光装置。
  6. 単位発光素子分割溝の幅方向の端部は、裏面電極層の導入用開口に侵入する部位に至っていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の集積化有機発光装置。
  7. 前記積層体層の内の、第2電極層と接する層である積層体最外層の材料が金属であることを特徴とする1乃至6のいずれかに記載の集積化有機発光装置。
  8. (a)透光性基板上にパターン化された透光性の第1の導電性電極層を形成する工程、
    (b)前記パターン化された透光性の第1の導電性電極層の少なくとも一部を覆うように複数の有機化合物層を含む積層体層を形成する工程、
    (c)前記積層体層の一部を除去して前記透光性の第1の導電性電極層の一部を露出する工程、
    (d)前記積層体層と透光性の第1の導電性電極層の露出部分に少なくとも1層以上の第2の導電性電極層を含む層を形成する工程、
    (e)前記透光性基板側からレーザービームを入射することにより前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する工程、
    を含むことを特徴とする、基板上に複数の発光部が電気的に直列に接続された有機発光装置の製造方法。
  9. 前記(a)透光性基板上にパターン化された透光性の第1の導電性電極層を形成する工程が、透光性基板上に透光性の第1の導電性電極層を形成した後、レーザービームを照射することによりその一部を除去する工程を含むことを特徴とする請求項8に記載の有機発光装置の製造方法。
  10. 前記の複数の有機化合物層を含む積層体層における前記透光性基板と最も離れた層が導電性の薄膜層であることを特徴とする請求項8又は9に記載の有機発光装置の製造方法。
  11. 前記(c)積層体層の一部を除去して前記透光性の第1の導電性電極層の一部を露出する工程が、前記積層体層にレーザービームを照射する工程を含むことを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の有機発光装置の製造方法。
  12. 前記積層体層へのレーザービームの照射がレーザービームを前記透光性基板から入射することにより行われることを特徴とする請求項11に記載の有機発光装置の製造方法。
  13. 前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する前記(e)工程に用いられるレーザー光源が、ネオジウム添加のYAGレーザーの高調波であることを特徴とする請求項8乃至12のいずれかに記載の有機発光装置の製造方法。
  14. 前記積層体層の一部を除去して前記透光性の第1の導電性電極層の一部を露出する前記(c)工程に用いられるレーザー光源が、ネオジウム添加のYAGレーザーの高調波であることを特徴とする請求項11乃至13のいずれかに記載の有機発光装置の製造方法。
  15. 前記(a)透光性基板上にパターン化された透光性の第1の導電性電極層を形成する工程が、前記透光性基板上に透光性の第1の導電性電極層を形成した後、ネオジウム添加のYAGレーザーの基本波を光源とするレーザービームを照射することによりその一部を除去する工程を含むことを特徴とする請求項9乃至14のいずれかに記載の有機発光装置の製造方法。
  16. 前記透光性基板側からレーザービームを入射することにより前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する工程の後に、前記基板上の少なくとも各発光部の一部に逆方向に電圧を印加し前記発光部の漏れ電流を低減させる工程を含むことを特徴とする請求項8乃至15のいずれかに記載の有機発光装置の製造方法。
  17. 前記透光性基板側からレーザービームを入射することにより前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する工程の後に、少なくとも前記除去部の一部に流体を接触させて、前記発光部の漏れ電流を低減させる工程を含むことを特徴とする請求項8乃至16のいずれかに記載の有機発光装置の製造方法。
  18. 前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する前記(e)工程に用いられるレーザービームは、パルス状に照射されるものであり、レーザービームは前記透光性基板から入射され、前記レーザービームの焦点が積層体層より手前にあることを特徴とする請求項8乃至17のいずれかに記載の有機発光装置の製造方法。
  19. 前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する前記(e)工程は、パルス状のレーザービームを前記透光性基板から照射すると共に、レーザービームの照射位置を一定の速度で直線軌跡を描いて相対移動させることによって行われ、パルスの強さと前記速度との関係は、レーザービームのパルスによって形成される多数の小孔が、透光性絶縁基板側から第2の導電性電極層側に向かって拡径する形状となり、積層体層及び第2の導電性電極層については各小孔がオーバーラップして積層体層及び第2の導電性電極層をそれぞれ分断し、第1電極層においては前記各小孔がオーバーラップせずに各小孔同士の間に導通部分を残すこととなる関係であることを特徴とする請求項8乃至18のいずれかに記載の有機発光装置の製造方法。
  20. 前記(c)積層体層の一部を除去して前記透光性の第1の導電性電極層の一部を露出する工程は、前記積層体層にレーザービームを照射すると共に、レーザービームの照射位置を直線軌跡を描いて相対移動させることによって行われ、さらに前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する前記(e)工程についてもレーザービームの照射位置を直線軌跡を描いて相対移動させることによって溝を形成することによって行われ、両者のレーザービームの直線軌跡の中心間の間隔が130マイクロメートル以下であり、さらに前記積層体層と前記第2の導電性電極層の一部を同時に除去する前記(e)工程の後に、当該工程で形成された溝の縁の第2の導電性電極層を剥離する工程を有することを特徴とする請求項8乃至19のいずれかに記載の有機発光装置の製造方法。
  21. 請求項8乃至20のいずれかに記載の製造方法によって製造された有機発光装置。
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