JP6008388B2 - 有機elパネルの製造方法及び有機el素子の製造装置 - Google Patents

有機elパネルの製造方法及び有機el素子の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、有機ELパネルの製造方法及び有機EL素子の製造装置に関する。
従来の有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELという)パネルに搭載される有機EL素子は、例えば以下の方法により製造されている。
一つの方法としては、まず、スパッタ装置等を用いてガラス基板全面に電極材料を成膜する。次にフォトリソグラフィープロセスであるレジスト塗布/露光/現像/エッチング/剥離工程を経て、所望の陽極/陰極配線パターンを形成する。さらに、陽極電極と陰極電極間のショート不良を防止するために、フォトリソグラフィープロセスにより陽極端部上に絶縁膜パターンを形成する。続いて、真空蒸着プロセスにより、メタルマスクを用い、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等の有機EL層を成膜し、その上に陰電極を成膜し、所望のパターンを形成するものである(例えば、下記特許文献1等参照)。
その後、各種の封止工程(膜封止、液体封止、ゲル封止等)を経て有機EL照明パネルが完成する。
また、他の方法として、有機EL素子の陰極のパターン化等をレーザ加工により行うものも開示されている(例えば、下記特許文献2,3、下記非特許文献1,2等参照)。
特開2009−259413号公報 特開2004−66289号公報 特開2007−157659号公報
「薄膜レーザーパターニング装置」、[online]、 [平成24年1月12日検索]、インターネット〈URL:http://www.takei-ele.co.jp/tlaset.htm〉 高岡勉、他1名、「ITO薄膜の紫外域固体レーザによる加工技術の開発」、[online]、 [平成24年1月12日検索]、インターネット〈URL:http://www.fisc.jp/fstr/create/naiyou/takaoka.html〉
しかしながら、上述した従来のフォトリソグラフィープロセスを利用して製造される有機EL素子は、塗布、露光、現像、エッチング、剥離と製造工程数も多く、ウェットプロセスが主流であるため、薬液供給及び排液処理設備等も必要となる。そのため、高価な加工装置、排液処理設備、薬液材料等によるイニシャルコスト及びランニングコストが非常に高いという問題があった。
また、従来のレーザ加工を利用して製造される有機EL素子は、レーザで被加工物を貫通加工したときに、加工物裏面に溶融金属が付着する「ドロス」とよばれるカエリやバリの発生、また、薄膜加工時において加工部の周辺に発生するスプラッシュという加工部より飛散した残骸の発生等のおそれがあり、これらのドロスやスプラッシュが発光面部の陽極電極に付着した場合には表示欠陥(輝点、滅点)不良が発生し、最悪の場合には、陰極、陽極間の上下ショートによる非点灯不良を招くおそれがあった。
このようなことから本発明は、製造工程数の削減、低コスト化、環境負荷の低減、及び加工性能の向上を可能とした有機ELパネルの製造方法及び有機EL素子の製造装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための第1の発明に係る有機ELパネルの製造方法は、基板と、前記基板上に成膜されて電極間溝により陽極部及び陽極端子電極と陰極端子電極とに分離される電極膜と、前記陽極部の前記電極間溝側の上端縁である陽極端部を覆う絶縁膜と、前記陽極部及び前記絶縁膜上に成膜される有機EL層と、前記陰極端子電極及び前記有機EL層上に成膜される陰電極部とを有し、前記絶縁膜によって前記陽極端部と前記陰電極部との間のショートまたは漏れ電流を防止するように構成された有機EL素子を備える有機ELパネルの製造方法であって、前記電極膜が成膜手段、又は成膜手段及びレーザ加工により形成され、前記電極間溝がレーザ加工により形成され、前記絶縁膜が印刷法によりパターン形成されたことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第2の発明に係る有機ELパネルの製造方法は、第1の発明に係る有機ELパネルの製造方法において、前記電極膜が、メタルマスクを用いた前記成膜手段によって予め前記基板の外周縁から所定幅だけ内側に成膜されることにより形成されたことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第3の発明に係る有機ELパネルの製造方法は、第1の発明に係る有機ELパネルの製造方法において、前記電極膜が、前記成膜手段によって前記基板上の全面に成膜された後、前記電極間溝とともにレーザ加工によって外周縁から一定幅の部分を除去されることにより形成されたことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第4の発明に係る有機ELパネルの製造方法は、第1乃至第3のいずれかの発明に係る有機ELパネルの製造方法において、前記絶縁膜が、レーザ加工により前記電極間溝が形成された後、印刷法により前記陽極端部を覆うようにパターン形成されたことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第5の発明に係る有機ELパネルの製造方法は、第1乃至第3のいずれかの発明に係る有機ELパネルの製造方法において、前記電極間溝が、前記電極膜の前記陽極部及び前記陽極端子電極と前記陰極端子電極との境界上に前記絶縁膜としてレーザ吸収膜を印刷法によりパターン形成した後、前記電極膜と前記レーザ吸収膜とを前記レーザ加工により同時にパターニングすることにより形成されたことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第6の発明に係る有機ELパネルの製造方法は、第1乃至第3のいずれかの発明に係る有機ELパネルの製造方法において、前記電極間溝が、前記電極膜の前記陽極部及び前記陽極端子電極と前記陰極端子電極との境界上にレーザ吸収膜を印刷法によりパターン形成した後、前記電極膜と前記レーザ吸収膜とをレーザ加工により同時にパターニングすることにより形成され、前記絶縁膜が、前記レーザ吸収膜を除去したのち前記陽極端部を覆うように印刷法によりパターン形成されたことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第7の発明に係る有機ELパネルの製造方法は、第1乃至第3のいずれかの発明に係る有機ELパネルの製造方法において、前記電極間溝が、前記電極膜の前記陽極部及び前記陽極端子電極と前記陰極端子電極との境界上に前記絶縁膜としてレーザ加工用保護膜を印刷法によりパターン形成した後、前記レーザ加工により前記電極間溝を形成する位置にレーザエネルギーを集光することで前記電極膜をパターニングして形成されたことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第8の発明に係る有機EL素子の製造装置は、基板上に電極膜を成膜する第一成膜手段と、レーザ加工により少なくとも前記電極膜に電極間溝を形成して該電極膜を陽極部及び陽極端子電極と陰極端子電極とに分離するレーザ加工手段と、印刷法により前記陽極部の前記電極間溝側の上端縁である陽極端部を覆うように絶縁膜を形成する印刷手段と、前記電極膜上に有機EL層及び陰電極層を順次成膜する第二成膜手段とを備えることを特徴とする。
上記の課題を解決するための第9の発明に係る有機EL素子の製造装置は、第8の発明に係る有機EL素子の製造装置において、前記第一成膜手段が、メタルマスクを用いて前記基板の外周縁から所定幅だけ内側に前記電極膜を成膜することを特徴とする。
上記の課題を解決するための第10の発明に係る有機EL素子の製造装置は、第8の発明に係る有機EL素子の製造装置において、前記第一成膜手段が、前記基板上の全面に前記電極膜を成膜し、前記レーザ加工手段が、レーザ加工により前記電極間溝の形成とともに前記電極膜の外周縁から一定幅の部分を除去することを特徴とする。
上記の課題を解決するための第11の発明に係る有機EL素子の製造装置は、第8乃至第10のいずれかの発明に係る有機EL素子の製造装置において、前記レーザ加工手段がレーザ加工により前記電極間溝を形成した後、前記印刷手段が、前記陽極端部を覆うように前記絶縁膜を形成することを特徴とする。
上記の課題を解決するための第12の発明に係る有機EL素子の製造装置は、第8乃至第10のいずれかの発明に係る有機EL素子の製造装置において、前記印刷手段が、前記電極膜の前記陽極部及び前記陽極端子電極と前記陰極端子電極との境界上に前記絶縁膜としてレーザ吸収膜を印刷法によりパターン形成した後、前記レーザ加工手段が、前記電極膜と前記レーザ吸収膜とを前記レーザ加工により同時にパターニングして前記電極間溝を形成することを特徴とする。
上記の課題を解決するための第13の発明に係る有機EL素子の製造装置は、第8乃至第10のいずれかの発明に係る有機EL素子の製造装置において、前記レーザ吸収膜を除去するレーザ吸収膜除去手段をさらに備え、前記印刷手段が、前記電極膜の前記陽極部及び前記陽極端子電極と前記陰極端子電極との境界上にレーザ吸収膜を印刷法によりパターン形成し、前記レーザ加工手段が、前記電極膜と前記レーザ吸収膜とを前記レーザ加工により同時にパターニングして前記電極間溝を形成し、前記レーザ吸収膜除去手段が、前記絶縁膜形成手段によりパターニングされた前記レーザ吸収膜を除去し、その後、前記印刷手段が、前記陽極端部を覆うように新たな絶縁膜を形成することを特徴とする。
上記の課題を解決するための第14の発明に係る有機EL素子の製造装置は、第8乃至第10のいずれかの発明に係る有機EL素子の製造装置において、前記印刷手段が、前記電極膜の前記陽極部及び前記陽極端子電極と前記陰極端子電極との境界上に前記絶縁膜としてレーザ加工用保護膜を印刷法によりパターン形成した後、前記レーザ加工手段が、前記レーザ加工により前記電極間溝を形成する位置にレーザエネルギーを集光することで前記電極膜をパターニングして前記電極間溝を形成することを特徴とする。
本発明に係る有機ELパネルの製造方法及び有機EL素子の製造装置によれば、有機ELパネルの形成に、メタル成膜法とレーザ加工法と印刷法とを利用することにより、従来のフォトリソグラフィープロセスが不要となり、製造工程数を削減することができるとともに、高価な製造設備及び薬液を使用することによる排液処理設備が不要となるため設備投資を最小限に抑えることができ、且つ、環境にやさしい製造プロセスを適用することが可能となって、低コスト化かつ環境負荷の低減が可能となる。
本発明の実施例1に係る有機EL素子の製造装置を示す概略構成図である。 本発明の実施例1に係る有機EL素子の製造方法の流れを示すフローチャートである。 図3(a)は本発明の実施例1に係る有機EL素子の製造方法の電極成膜の例を示す模式図、図3(b)は図3(a)のA−A’断面図である。 図4(a)は本発明の実施例1に係る有機EL素子の製造方法の電極パターニングの例を示す模式図、図4(b)は図4(a)のB−B’断面図である。 図5(a)は本発明の実施例1に係る有機EL素子の製造方法の絶縁膜パターン形成の例を示す模式図、図5(b)は図5(a)のC−C’断面図である。 図6(a)は本発明の実施例1に係る有機EL素子の製造方法の有機EL層及び陰電極パターン成膜の例を示す模式図、図6(b)は図6(a)のD−D’断面図、図6(c)は図6(a)のE−E’断面図である。 本発明の実施例2に係る有機EL素子の製造装置を示す概略構成図である。 本発明の実施例2に係る有機EL素子の製造方法の流れを示すフローチャートである。 図9(a)は本発明の実施例2に係る有機EL素子の製造方法のレーザ吸収膜パターン形成及び電極パターニングの例を示す模式図、図9(a)は図9(a)の電極パターニング前の状態を示すB−B’断面図、図9(c)は図9(a)の電極パターニング後の状態を示すB−B’断面図である。 図10(a)は本発明の実施例2に係る有機EL素子の製造方法の有機EL層及び陰電極パターン成膜の例を示す模式図、図10(b)は図10(a)のD−D’断面図、図10(c)は図10(a)のE−E’断面図である。 本発明に係る有機EL素子の製造装置の他の例を示す概略構成図である。 本発明の実施例3に係る有機EL素子の製造方法の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施例4に係る有機EL素子の製造方法の流れを示すフローチャートである。 図14(a)は本発明の実施例4に係る有機EL素子の製造方法のレーザ加工用保護膜パターン形成及び電極パターニングの例を示す模式図、図14(b)は図14(a)の電極パターニング前の状態を示すB−B’断面図、図14(c)は図14(a)の電極パターニング後の状態を示すB−B’断面図である。 図15(a)は本発明の実施例4に係る有機EL素子の製造方法の有機EL層及び陰電極パターン成膜の例を示す模式図、図15(b)は図15のD−D’断面図、図15(c)は図15(a)のE−E’断面図である。 図16(a)は超短パルスレーザ光の照射によるレーザ加工の一例を示す説明図、図16(b)は超短パルスレーザ光によるレーザ加工によって形成された電極間溝の一例を示す説明図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る有機ELパネルの製造方法及び有機EL素子の製造装置について詳細に説明する。
図1ないし図6を用いて本発明の実施例1に係る有機ELパネルの製造方法及び有機EL素子の製造装置について説明する。
図1は本実施例に係る有機EL素子の製造装置の一部を示す概略構成図である。図1に示すように、本実施例において有機EL素子の製造装置10は、第一成膜手段としての真空成膜室11と、レーザ加工手段としてのレーザ加工室12と、印刷手段としての絶縁膜印刷室13と、第二成膜手段としての成膜ユニット14とを備えている。
真空成膜室11はメタルマスク機能付電極の成膜を行うものである。レーザ加工室12は主に電極パターンの形成を行うものである。絶縁膜印刷室13は絶縁膜のパターニングを行うものである。
また、成膜ユニット14はロボット室14aと、該ロボット室14aを中心に配置された前処理室14b、第一有機成膜室14c、第二有機成膜室14d、第三有機成膜室14e、金属成膜室14f、及び搬出室14gとからなる。
ロボット室14aは中央にセンター部関節ロボット(以下、ロボットという)14Aが配備され、このロボット14Aにより基板を各室14b〜14gに搬送するものである。前処理室14bは酸素、アルゴン等のガスをプラズマ化し、アノードカップリングもしくはアノードカップリングモードのいずれかを選択し、電極表面のプラズマ処理を行うものである。第一有機成膜室14cは正孔注入層及び正孔輸送層の成膜を行うものである。第二有機成膜室14dは発光層の成膜を行うものである。第三有機成膜室14eは電子注入層及び電子輸送層の成膜を行うものである。金属成膜室14fは陰極層の成膜を行うものである。搬出室14gは基板を図示しない他のユニットへ搬出するものである。
なお、真空成膜室11にはその搬入側に連設された第一搬入室15を介して図示しない他のユニットから基板が搬入される。また、真空成膜室11とレーザ加工室12との間、レーザ加工室12と絶縁膜印刷室13との間、及び絶縁膜印刷室13とロボット室14aとの間にはそれぞれ基板の搬送を行うための第一搬送室16、第二搬送室17、及び第三搬送室18が連設されている。
このように構成される有機EL素子の製造装置10では、図2に示すように、まず、真空成膜室11において電極(ITO)の成膜を行い(ステップP11)、レーザ加工室12において電極のパターニングを行い(ステップP12)、絶縁膜印刷室13において絶縁膜のパターン形成を行い(ステップP13)、成膜ユニット14において有機EL層のパターン成膜(ステップP14)及び陰電極のパターン成膜(ステップP15)を行う。
図3ないし図7を用いて本実施例に係る有機EL素子の製造方法について詳しく説明する。
まず、ステップP11では、電極の成膜として、真空成膜室11において図3に示すように基板101上に電極膜102を成膜する。
真空成膜室11における成膜は、スパッタ成膜により行い、この際、図3(a)に示すように、電極膜102が基板101の外周縁から所定幅だけ内側に形成されるように、換言すると基板101の外周縁から所定幅内側の部分に電極材料が付着しないように、図3(b)に示すメタルマスク108を用いて成膜を行う(以下、これをメタル成膜と称する)。
メタルマスク108は、電極膜102を形成する部分に対応して開口部108aを有し、この開口部108aの周囲が枠状の遮蔽部108bとなっている。なお、遮蔽部108bはその外周縁が基板101の外周縁より外側に設けられている。
次に、ステップP12では、電極のパターニングとしてレーザ加工室12において図4に示すように電極膜102に対しパターニングを行う。レーザ加工室12におけるパターニングでは、電極膜102に対するレーザ加工を行い、図4に示すように電極膜102の四隅側とそれ以外の部分との間に電極間溝109を形成する。
これにより、陽極部103A及び陽極端子電極103Bと、陰極端子電極104とが分離される。
ここで、代表的なレーザ加工方法としては、炭酸ガスレーザ、ナノ秒YAGレーザ、エキシマレーザ、ピコ秒レーザ、フェムト秒レーザ等を用いた方法がある。
従来、電極間溝109は100μm以上の距離を一括でパターニングするのが一般的であるが、本実施例では、レーザ加工による加工法として、5〜100μm程度のビーム幅で、並行な飛び飛び加工や一部オーバーラップさせた加工や同一箇所を複数回加工する手法を適宜利用するものとする。
次に、ステップP13では、絶縁膜のパターン形成として、絶縁膜印刷室13において図5に示すように絶縁膜105を印刷法によりパターン形成する。印刷法としては、インクジェット法、スクリーン印刷法、ディスペンス法、凸版印刷法、グラビア印刷法、オフセット印刷法等の手法を利用する。本実施例において絶縁膜105は、陽極部103Aの電極間溝109側の上端縁(以下、陽極端部という)103C及び、陽極部103Aと陽極端子電極103Bとの境界部分を覆うように環状に形成されている。
なお、性能向上のため、絶縁膜105のパターン形成前にドライもしくはウェット洗浄プロセスを追加してもよい。
次に、ステップP14では、有機層のパターン成膜として、成膜ユニット14の前処理室14bにおいて電極表面のプラズマ処理を行った後、第一有機成膜室14c、第二有機成膜室14d、第三有機成膜室14eにおいて陽極部103A及び絶縁膜105上に正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層を順次成膜することにより、図6に示す有機EL層106を形成する。
続いて、ステップP15で、陰電極のパターン成膜として、成膜ユニット14の金属成膜室14fにおいて図6に示す陰極部107のパターン成膜を行う。陰極部107は、有機EL層106から陰極端子電極104の電極間溝109側の部分にわたる位置に形成される。
以下のプロセスについてはここでは省略する。
本実施例に係る有機ELパネルは、以上に示したように、基板101と、該基板101上に成膜されて電極間溝109により陽極部103A及び陽極端子電極103Bと陰極端子電極104とに分離される電極膜102と、陽極端部103Cを覆う絶縁膜105と、陽極部103A及び絶縁膜105上に成膜される有機EL層106と、陰極端子電極104及び有機EL層106上に成膜される陰極部107とを有し、絶縁膜105によって陽極端部103Cと陰極部107との間のショートまたは漏れ電流を防止するように構成される有機EL素子であって、且つ、レーザ加工により電極間溝109を形成した後に、印刷法により陽極端部103Cを覆うように絶縁膜105をパターン形成されてなる有機EL素子を備えて構成されている。
なお、図6に示すように、陽極部103Aは表面が有機EL層106により覆われ、陽極端子電極103Bは陰極部107を成膜した時点において表面に露出している。
このように構成される本実施例に係る有機ELパネルの製造方法及び有機EL素子の製造装置によれば、有機ELパネルの形成に、メタル成膜法とレーザ加工法と印刷法とを利用することにより、製造工程数を削減することができるとともに、高価な製造設備を用いることなく、また薬液を使用することによる排液処理設備も不要となるため、設備投資を最小限に抑えることができ、且つ、環境にやさしい製造プロセスを適用することが可能となって、低コスト化かつ環境負荷の低減が可能となる。
図7ないし図10を用いて本発明の実施例2に係る有機ELパネルの製造方法及び有機EL素子の製造装置について説明する。
図7は本実施例に係る有機EL素子の製造装置を示す概略構成図である。図7に示すように、本実施例において有機EL素子の製造装置20は、図1に示し上述した実施例1の有機EL素子の製造装置10のレーザ加工室12と絶縁膜印刷室13の位置を入れ替えたものである。その他の構成については、上述した実施例1の有機EL素子の製造装置10とおおむね同様であり、同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図7に示す有機EL素子の製造装置20では、図8に示すように、まず、真空成膜室11において電極(ITO)の成膜を行い(ステップP21)、絶縁膜印刷室13において絶縁膜としてレーザ吸収膜のパターン形成を行い(ステップP22)、レーザ加工室12において電極のパターニングを行い(ステップP23)、成膜ユニット14において有機EL層のパターン成膜(ステップP24)及び陰電極のパターン成膜(ステップP25)を行う。
図9及び図10を用いて本実施例に係る有機EL素子の製造方法についてより詳しく説明する。以下、図9及び図10において、実施例1で説明した部材と同一の作用を奏する部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。
まず、ステップP21の処理については図2に示し上述した実施例1におけるステップP11の処理と同様であり、ここでは詳しい説明を省略する。
次に、ステップP22では、絶縁膜のパターン形成として、絶縁膜印刷室13において図9(a),(b)に示すように印刷法により絶縁膜としてのレーザ吸収膜205を電極膜102上にパターン形成する。レーザ吸収膜205は、陽極部103A及び陽極端子電極103Bと、陰極端子電極104との境界上に一定幅で形成される。
次に、ステップP23では、電極のパターニングとしてレーザ加工室12において図9(a),(c)に示すように電極膜102に対しパターニングを行う。レーザ加工室12におけるパターニングでは、レーザ吸収膜205の長手方向の中央部分にレーザ光を照射し、レーザ吸収膜205と電極膜102とを同時に除去して図9(c)に示すように電極間溝109を形成する。
これにより、電極膜102が陽極部103A及び陽極端子電極103Bと、陰極端子電極104とに分離されるとともに、レーザ吸収膜205が内側レーザ吸収膜205aと外側レーザ吸収膜205aとに分離される。
なお、レーザ加工室12において照射するレーザ光の波長は、この光エネルギーがレーザ吸収膜205の材料及び電極膜102の材料にできる限り多く吸収される波長域を選択することが好ましい。また、レーザ吸収膜205の材料としては、加工に使用するレーザ光を吸収しやすい材料であればなお好適である。
ステップP24、ステップP25の処理については、図2に示し上述した実施例1に係る有機EL素子の製造方法におけるステップP14、ステップP15の処理と同様に、図10に示す有機EL層106、陰極部107の成膜を行うものであり、詳しい説明は省略する。
本実施例に係る有機ELパネルは、以上に示したように、基板101と、該基板101上に成膜されて電極間溝109により陽極部103A及び陽極端子電極103Bと陰極端子電極104とに分離される電極膜102と、陽極端部103Cを覆うレーザ吸収膜205と、陽極部103A及びレーザ吸収膜205上に成膜される有機EL層106と、陰極端子電極104及び有機EL層106上に成膜される陰極部107とを有し、レーザ吸収膜205によって陽極端部103Cと陰極部107との間のショートまたは漏れ電流を防止するように構成される有機EL素子であって、且つ、電極膜102の陽極部103A及び陽極端子電極103Bと、陰極端子電極104との境界上にレーザ吸収膜205を印刷法によりパターン形成した後、レーザ加工により電極膜102とレーザ吸収膜205とを同時にパターニングすることにより電極間溝109を形成されてなる有機EL素子を備えて構成されている。
このように構成される本実施例に係る有機ELパネルの製造方法及び有機EL素子の製造装置によれば、実施例1に係る有機ELパネルの製造方法及び有機EL素子の製造装置による効果に加えて、電極間溝109の形成において、特に電極材料を使用する場合には、レーザ吸収膜105の材料としてできる限りレーザ光を吸収しやすい材料を使用することにより、レーザ加工で利用できるレーザ種の選択範囲を増やすことができ、プロセスマージンが大きくなって加工性能の向上が図れる。
なお、本実施例では、ステップP22の処理において、レーザ吸収膜205を陽極端部103Cを覆うように形成したが、上述した実施例1と同様に、陽極部103Aと陽極端子電極103Bとの境界上に形成してもよいことは言うまでもない。
図11及び図12を用いて本発明の実施例3に係る有機ELパネルの製造方法及び有機EL素子の製造装置について説明する。
図11は本実施例に係る有機EL素子の製造装置を示す概略構成図である。図11に示すように、本実施例において有機EL素子の製造装置30は、図1に示し上述した有機EL素子の製造装置10のレーザ加工室12及び絶縁膜印刷室13に代えて、パターニングユニット31を設けたものである。その他の構成については、上述した実施例1の有機EL素子の製造装置10とおおむね同様であり、同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
パターニングユニット31は、ロボット室31aと、該ロボット室31aを中心に配置された印刷手段の一つとしての第一絶縁膜印刷室31b、レーザ加工手段としてのレーザ加工室31c、レーザ吸収膜除去手段としての絶縁膜除去室31d、印刷手段の一つとしての第二絶縁膜印刷室31e、及び洗浄室31fとからなる。ロボット室31aは中央にセンター部関節ロボット(以下、ロボットという)31Aが配備され、このロボット31Aにより基板が各室31b〜31fに搬送される。
第一絶縁膜印刷室31b、第二絶縁膜印刷室31eは絶縁膜のパターニングを行うものである。レーザ加工室31cは主に電極パターンの形成を行うものである。絶縁膜除去室31dは酸素プラズマアッシング(灰化)によるドライ法又は剥離液を使用したウェット法によりレーザ吸収膜の除去を行うものである。。洗浄室31fは窒素ガス、CDA(クリーンドライエア)、イオン化エアー、超音波エアー等のドライ洗浄、またはブラシ、超音波、高圧の界面活性剤入り洗浄液もしくは純水を用いたウェット洗浄を行うものである。
なお、真空成膜室11とロボット室31aとの間、ロボット室31aとロボット室14aとの間にはそれぞれ基板の搬送を行うための第二搬送室32、第三搬送室33が連設されている。
図11に示す有機EL素子の製造装置30では、図12に示すように、まず、真空成膜室11において電極(ITO)の成膜を行い(ステップP31)、第一絶縁膜印刷室31bにおいて絶縁膜としてレーザ吸収膜のパターン形成を行い(ステップP32)、レーザ加工室31cにおいて電極のパターニングを行い(ステップP33)、絶縁膜除去室31dにおいてレーザ吸収膜の除去を行い(ステップP34)、第二絶縁膜印刷室31eにおいて絶縁膜のパターン形成を行い(ステップP35)、成膜ユニット14において有機EL層のパターン成膜(ステップP36)及び陰電極のパターン成膜(ステップP37)を行う。
以下、本実施例に係る有機EL素子の製造方法についてより詳しく説明する。
まず、ステップP31,P32,P33の処理については図3,8,9に示し上述した実施例2におけるステップP21,P22,P23の処理と同様であり、ここでは詳しい説明を省略する。
ステップP34では、レーザ吸収膜の除去として、絶縁膜除去室31dにおいてレーザ吸収膜205の除去を行う。これにより、図4に示し上述した状態と同様の状態が得られる。
ステップP35,P36,P37の処理については、図2,5,6に示し上述した実施例1に係る有機EL素子の製造方法におけるステップP13,P14,P15の処理と同様であり、詳しい説明は省略する。
本実施例に係る有機ELパネルは、以上に示したように、基板101と、該基板101上に成膜されて電極間溝109により陽極部103A及び陽極端子電極103Bと陰極端子電極104とに分離される電極膜102と、陽極端部103Cを覆う絶縁膜105と、陽極部103A及び絶縁膜105上に成膜される有機EL層106と、陰極端子電極104及び有機EL層106上に成膜される陰極部107とを有し、絶縁膜105によって陽極端部103Cと陰極部107との間のショートまたは漏れ電流を防止するように構成される有機EL素子であって、且つ、電極膜102の陽極部103A及び陽極端子電極103Bと、印刷法により陰極端子電極104との境界上にレーザ吸収膜205をパターン形成した後、レーザ加工により電極膜102とレーザ吸収膜205とを同時にパターニングして電極間溝109を形成し、その後、レーザ吸収膜205を除去し、更に、印刷法により陽電極端部103Cを覆うように絶縁膜105をパターン形成されてなる有機EL素子を備えて構成されている。
このように構成される本実施例に係る有機ELパネルの製造方法及び有機EL素子の製造装置によれば、上述した実施例1、実施例2に係る有機ELパネル及び有機EL素子の製造装置による効果に加えて、レーザ吸収膜205と電極膜102とを同時にレーザ加工した後、レーザ吸収膜205のみを除去し、新たに陽極端部103C及び、陽極部103Aと陽極端子電極103Bとの境界部分に印刷法により絶縁膜パターンを形成することにより、レーザ加工後に発生したレーザ吸収膜205と電極膜102のスプラッシュやドロス等を完全に除去してレーザ加工後の不要な残骸による表示不良を大幅に低減することができ、加工性能及び歩留まりの向上が図れる。
図13ないし図16を用いて本発明の実施例4に係る有機ELパネルの製造方法及び有機EL素子の製造装置について説明する。
本実施例は、図7に示し上述した実施例2における有機EL素子の製造装置20を用い、図13に示すように、まず、真空成膜室11において電極(ITO)の成膜を行い(ステップP41)、絶縁膜印刷室13において絶縁膜のパターン形成を行い(ステップP42)、レーザ加工室12において電極のパターニングを行い(ステップP43)、成膜ユニット14において有機EL層のパターン成膜(ステップP44)及び陰電極のパターン成膜(ステップP45)を行うものである。
図14ないし図16を用いて本実施例に係る有機EL素子の製造方法についてより詳しく説明する。
まず、ステップP41の処理については図2,3に示し上述した実施例1におけるステップP11の処理と同様であり、ここでは詳しい説明を省略する。
次に、ステップP42では、絶縁膜のパターン形成として、絶縁膜印刷室13において図14(a),(b)に示すように印刷法により絶縁膜としてのレーザ加工用保護膜405を電極膜102上にパターン形成する。レーザ加工用保護膜405は、陽極部103A及び陽極端子電極103Bと、陰極端子電極104との境界上に一定幅で形成される。
次に、ステップP43では、電極のパターニングとしてレーザ加工室12において図14(a),(c)に示すように電極膜102に対しパターニングを行う。レーザ加工室12におけるパターニングでは、陽極部103A及び陽極端子電極103Bと、陰極端子電極104との境界上に図16(a)に示すようにレーザ光を照射し、電極膜102を除去して電極間溝109を形成する。
より詳しくは、電極膜102の陽極部103A及び陽極端子電極103Bと、陰極端子電極104との境界上であってレーザ加工用保護膜405下に、集光したフェムト秒レーザ等、パルス幅(パルス持続時間)がピコ秒以下の超短パルスレーザ光を照射し、「多光子吸収」と呼ばれる現象を利用することにより、レーザ加工用保護膜405下の電極膜102を除去し、電極間溝109を形成する。
ここで、超短パルスレーザ光によるレーザ加工では、集光レンズで電極膜102にレーザ光をフォーカスすることにより、レーザエネルギーを電極間溝109を形成する位置に集中的に照射し、爆発的に電極膜102を飛散させ、飛散物をレーザ加工用保護膜405と基板101内壁面に付着させ閉じ込める。
局部集中したレーザ光のエネルギーは電極膜101を飛散させるレベル以上の加工しきい値となるようにし、且つ、レーザ集光部前後のエネルギー量は、レーザ加工用保護膜405及び基板101に対しては、加工しきい値以下となるように、フォーカス位置、大きさとレーザ出力が最適値になるように設定する。
特に基板101のレーザ加工部は、電極膜102の材料の残渣が残らない程度までレーザ加工部を拡げる。
これにより、例えば図16(b)に示す例では、陽極部103A及び陽極端子電極103Bと、陰極端子電極104との境界上にある電極膜102、並びに、該電極膜102の上下に位置するレーザ加工用保護膜405及び基板101の一部が除去され、陽極部103A及び陽極端子電極103Bと、陰極端子電極104とが分離される。
ステップP44、ステップP45の処理については、図2,5,6に示し上述した実施例1に係る有機EL素子の製造方法におけるステップP14、ステップP15の処理と同様に、図15に示す有機EL層106、陰極部107の成膜を行うものであり、詳しい説明は省略する。
本実施例に係る有機ELパネルは、以上に示したように、基板101と、該基板101上に成膜されて電極間溝109により陽極部103A及び陽極端子電極103Bと陰極端子電極104とに分離される電極膜102と、陽極端部103Cを覆うレーザ加工用保護膜405と、陽極部103A及びレーザ加工用保護膜405上に成膜される有機EL層106と、陰極端子電極104及び有機EL層106上に成膜される陰極部107とを有し、レーザ加工用保護膜405によって陽極端部103Cと陰極部107との間のショートまたは漏れ電流を防止するように構成される有機EL素子であって、且つ、印刷法により電極膜102の陽極部103A及び陽極端子電極103Bと、陰極端子電極104との境界上にレーザ加工用保護膜405をパターン形成した後、レーザ加工により電極膜102のみをパターニングすることにより電極間溝109を形成されてなる有機EL素子を備えて構成されている。
このように構成される本実施例に係る有機ELパネルの製造方法及び有機EL素子の製造装置によれば、基板101とレーザ加工用保護膜405との間に介在する電極膜102のみをレーザ加工により除去して電極間溝109を形成することにより、レーザ加工時に発生するスプラッシュやドロス等をレーザ加工用保護膜405下に封じ込むことができる。これにより、有機EL層106上へのレーザ加工後の不要な残骸による表示不良を大幅に低減することができ、加工性能及び歩留まりの向上が図れる。
なお、上述した実施例1〜4において示した陽極部103A及び陽極端子電極103B、陰極端子電極104のパターン形状は一例であって上述した形状に限定されるものではなく、必要に応じて種々のパターン形状とすることが可能である。
また、陰極端子電極104の配置を4方向とする例を示したが、陰極端子電極104の配置は1〜3方向又は5方向以上であってもよい。
また、上述した実施例では基板として枚様式のハード基板(ガラス、ステンレス等)を想定した記載としているが、フレキシブル基板を用いたロールツーロールの製造プロセスであってもよい。
また、上述した実施例では、真空成膜室11においてメタル成膜を行う例を示したが、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、例えば、真空成膜室11において基板101上の全面に電極膜102を成膜し、レーザ加工室12において電極間溝109のパターニングと共に電極膜102の外周縁から一定幅の部分をレーザ加工により除去して図3(a)に示すような電極膜102とするように構成してもよい。
また、上述した実施例では、前処理室14においてプラズマ処理を行う例を示したが、オゾンガス等で処理するようにしてもよい。
本発明は、有機ELパネルの製造方法及び有機EL素子の製造装置に適用して好適なものである。
10,20,30 有機EL素子の製造装置
11 真空成膜室
12 レーザ加工室
13 絶縁膜印刷室
14 成膜ユニット
14a ロボット室
14b 前処理室
14c 第一有機成膜室
14d 第二有機成膜室
14e 第三有機成膜室
14f 金属成膜室
14g 搬出室
14A センター部関節ロボット
31 パターニングユニット
31a ロボット室
31b 第一絶縁膜印刷室
31c レーザ加工室
31d 絶縁膜除去室
31e 第二絶縁膜印刷室
31f 洗浄室
31A センター部関節ロボット
101 基板
102 電極膜
103A 陽極部
103B 陽極端子電極
103C 陽極端部
104 陰極端子電極
105 絶縁膜
106 有機EL層
107 陰極部
108 メタルマスク
108a 開口部
108b 遮蔽部
109 電極間溝
205 レーザ吸収膜
405 レーザ加工用保護膜

Claims (14)

  1. 基板と、前記基板上に成膜されて電極間溝により陽極部及び陽極端子電極と陰極端子電極とに分離される電極膜と、前記陽極部の前記電極間溝側の上端縁である陽極端部を覆う絶縁膜と、前記陽極部及び前記絶縁膜上に成膜される有機EL層と、前記陰極端子電極及び前記有機EL層上に成膜される陰電極部とを有し、前記絶縁膜によって前記陽極端部と前記陰電極部との間のショートまたは漏れ電流を防止するように構成された有機EL素子を備える有機ELパネルの製造方法であって、
    前記電極膜が成膜手段、又は成膜手段及びレーザ加工により形成され、
    前記電極間溝がレーザ加工により形成され、
    前記絶縁膜が印刷法によりパターン形成された
    ことを特徴とする有機ELパネルの製造方法
  2. 前記電極膜が、メタルマスクを用いた前記成膜手段によって予め前記基板の外周縁から所定幅だけ内側に成膜されることにより形成された
    ことを特徴とする請求項1記載の有機ELパネルの製造方法
  3. 前記電極膜が、前記成膜手段によって前記基板上の全面に成膜された後、前記電極間溝とともにレーザ加工によって外周縁から一定幅の部分を除去されることにより形成された
    ことを特徴とする請求項1記載の有機ELパネルの製造方法
  4. 前記絶縁膜が、レーザ加工により前記電極間溝が形成された後、印刷法により前記陽極端部を覆うようにパターン形成された
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の有機ELパネルの製造方法
  5. 前記電極間溝が、前記電極膜の前記陽極部及び前記陽極端子電極と前記陰極端子電極との境界上に前記絶縁膜としてレーザ吸収膜を印刷法によりパターン形成した後、前記電極膜と前記レーザ吸収膜とを前記レーザ加工により同時にパターニングすることにより形成された
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の有機ELパネルの製造方法
  6. 前記電極間溝が、前記電極膜の前記陽極部及び前記陽極端子電極と前記陰極端子電極との境界上にレーザ吸収膜を印刷法によりパターン形成した後、前記電極膜と前記レーザ吸収膜とをレーザ加工により同時にパターニングすることにより形成され、
    前記絶縁膜が、前記レーザ吸収膜を除去したのち前記陽極端部を覆うように印刷法によりパターン形成された
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の有機ELパネルの製造方法
  7. 前記電極間溝が、前記電極膜の前記陽極部及び前記陽極端子電極と前記陰極端子電極との境界上に前記絶縁膜としてレーザ加工用保護膜を印刷法によりパターン形成した後、前記レーザ加工により前記電極間溝を形成する位置にレーザエネルギーを集光することで前記電極膜をパターニングして形成された
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の有機ELパネルの製造方法
  8. 基板上に電極膜を成膜する第一成膜手段と、
    レーザ加工により少なくとも前記電極膜に電極間溝を形成して該電極膜を陽極部及び陽極端子電極と陰極端子電極とに分離するレーザ加工手段と、
    印刷法により前記陽極部の前記電極間溝側の上端縁である陽極端部を覆うように絶縁膜を形成する印刷手段と、
    前記電極膜上に有機EL層及び陰電極層を順次成膜する第二成膜手段とを備えることを特徴とする有機EL素子の製造装置。
  9. 前記第一成膜手段が、メタルマスクを用いて前記基板の外周縁から所定幅だけ内側に前記電極膜を成膜する
    ことを特徴とする請求項8記載の有機ELパネルの製造装置。
  10. 前記第一成膜手段が、前記基板上の全面に前記電極膜を成膜し、
    前記レーザ加工手段が、レーザ加工により前記電極間溝の形成とともに前記電極膜の外周縁から一定幅の部分を除去する
    ことを特徴とする請求項8記載の有機ELパネルの製造装置。
  11. 前記レーザ加工手段がレーザ加工により前記電極間溝を形成した後、
    前記印刷手段が、前記陽極端部を覆うように前記絶縁膜を形成する
    ことを特徴とする請求項8ないし請求項10のいずれか1項に記載の有機ELパネルの製造装置。
  12. 前記印刷手段が、前記電極膜の前記陽極部及び前記陽極端子電極と前記陰極端子電極との境界上に前記絶縁膜としてレーザ吸収膜を印刷法によりパターン形成した後、
    前記レーザ加工手段が、前記電極膜と前記レーザ吸収膜とを前記レーザ加工により同時にパターニングして前記電極間溝を形成する
    ことを特徴とする請求項8ないし請求項10のいずれか1項に記載の有機ELパネルの製造装置。
  13. 前記レーザ吸収膜を除去するレーザ吸収膜除去手段をさらに備え、
    前記印刷手段が、前記電極膜の前記陽極部及び前記陽極端子電極と前記陰極端子電極との境界上にレーザ吸収膜を印刷法によりパターン形成し、
    前記レーザ加工手段が、前記電極膜と前記レーザ吸収膜とを前記レーザ加工により同時にパターニングして前記電極間溝を形成し、
    前記レーザ吸収膜除去手段が、前記絶縁膜形成手段によりパターニングされた前記レーザ吸収膜を除去し、
    その後、前記印刷手段が、前記陽極端部を覆うように新たな絶縁膜を形成する
    ことを特徴とする請求項8ないし請求項10のいずれか1項に記載の有機ELパネルの製造装置。
  14. 前記印刷手段が、前記電極膜の前記陽極部及び前記陽極端子電極と前記陰極端子電極との境界上に前記絶縁膜としてレーザ加工用保護膜を印刷法によりパターン形成した後、
    前記レーザ加工手段が、前記レーザ加工により前記電極間溝を形成する位置にレーザエネルギーを集光することで前記電極膜をパターニングして前記電極間溝を形成する
    ことを特徴とする請求項8ないし請求項10のいずれか1項に記載の有機ELパネルの製造装置。
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