JP5574577B2 - 毛髪化粧料組成物及びその使用方法 - Google Patents

毛髪化粧料組成物及びその使用方法 Download PDF

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本発明は、ラノリン又はその誘導体(以下、「ラノリン等」という)を含有する毛髪化粧料組成物に関し、詳しくは、ラノリン等由来の臭気を抑制することができる毛髪化粧料組成物及びその使用方法に関するものである。
一般に、毛髪化粧料組成物、例えば染毛剤組成物、ヘアトリートメント、及びヘアクリームは、毛髪の感触を向上させるために油性成分が含有されている。従来より、特許文献1〜3に開示される毛髪化粧料組成物が知られている。特許文献1〜3は、ラノリン等を含有する毛髪化粧料組成物について開示する。特許文献1は、例えば流動パラフィン、パルミチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、及びラノリンアルコールを含有する染毛剤組成物の第1剤について開示する。特許文献2は、例えばラノリン、2−オクチルドデカノール、及びイソオクタン酸セチルを含有するヘアトリートメントについて開示する。特許文献3は、例えば還元ラノリン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、及び流動パラフィンを含有するヘアクリームについて開示する。
特開2005−298431号公報(段落0077等参照) 特開2002−167311号公報(実施例4等参照) 特開平3−227913号公報(実施例8等参照)
ところが、特許文献1〜3に開示される毛髪化粧料組成物は、ラノリン等由来の独特の臭気が生ずるという問題があった。一方、ラノリン等由来の独特の臭気を抑制するために、毛髪化粧料組成物中に大量の香料を配合すると毛髪に不要な香りが残存するおそれがあった。
本発明者らは、ラノリン等を含有する毛髪化粧料組成物において、特に油性成分のオクタノール/水分配係数に着目し、ラノリン等由来の臭気を抑制させる方法を模索した。その結果、オクタノール/水分配係数が10以上の油性成分、分岐鎖高級アルコール、及びノニオン性界面活性剤等が含有されるとともに、それらの含有率が特定の範囲内に規定されることにより、ラノリン等由来の臭気を抑制させることができることを発見するに至った。本発明の目的とするところは、ラノリン等由来の臭気を抑制させることができる毛髪化粧料組成物及びその使用方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、(A)ラノリン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種、(B)カルナウバロウ、ミツロウ、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、パルミチン酸パルミチル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、及びシア脂から選ばれる少なくとも一種、(C)分岐鎖高級アルコール、並びに(D)ノニオン性界面活性剤を含有する毛髪化粧料組成物において、前記毛髪化粧料組成物中における(A)ラノリン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種の含有量に対する(B)カルナウバロウ、ミツロウ、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、パルミチン酸パルミチル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、及びシア脂から選ばれる少なくとも一種の含有量の質量比が5〜50であり、前記毛髪化粧料組成物中における(B)カルナウバロウ、ミツロウ、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、パルミチン酸パルミチル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、及びシア脂から選ばれる少なくとも一種の含有量は、25質量%以下であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の毛髪化粧料組成物において、前記毛髪化粧料組成物中における(A)ラノリン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種の含有量が0.1〜5質量%であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の毛髪化粧料組成物において、前記毛髪化粧料組成物中における(A)ラノリン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種の含有量に対する(B)カルナウバロウ、ミツロウ、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、パルミチン酸パルミチル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、及びシア脂から選ばれる少なくとも一種の含有量の質量比が9〜50であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の毛髪化粧料組成物において、前記毛髪化粧料組成物中における(D)ノニオン性界面活性剤は、オクタノール/水分配係数[log(KOW)]が2以下であるノニオン性界面活性剤及びオクタノール/水分配係数[log(KOW)]が2を超えるノニオン性界面活性剤をそれぞれ少なくとも1種類ずつ含んでなることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の毛髪化粧料組成物の使用方法において、ラノリン又はその誘導体由来の臭気を抑制することを特徴とする。
本発明によれば、ラノリン等由来の臭気を抑制することができる毛髪化粧料組成物及びその使用方法を提供することができる。
以下、本発明の毛髪化粧料組成物を具体化した実施形態を詳細に説明する。
本実施形態の毛髪化粧料組成物は、(A)ラノリン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種、(B)オクタノール/水分配係数[log(KOW)]が10以上である、ロウ、炭化水素、及びエステルから選ばれる少なくとも一種の油性成分((A)ラノリン及びその誘導体を除く)、(C)分岐鎖高級アルコール、並びに(D)ノニオン性界面活性剤を含有している。
(A)ラノリン及びその誘導体は、毛髪の感触を向上させるために配合される。ラノリン及びその誘導体としては、例えばラノリン、液状ラノリン、硬質ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、ポリオキシエチレン(以下、POEと表す。)ラノリンアルコール、POEラノリン、ラノリン脂肪酸、ラノリン脂肪酸エステル、及びエチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウムが挙げられる。ラノリン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種の含有量は、好ましくは0.1〜5質量%であり、より好ましくは0.5〜3質量%である。その含有量が0.1質量%未満では、毛髪の感触を向上させることができない場合がある。その含有量が5質量%を超えると、ラノリン等由来の臭気が強くなる場合がある。
(B)オクタノール/水分配係数[log(KOW)]が10以上である、ロウ、炭化水素、及びエステルから選ばれる少なくとも一種の油性成分((A)ラノリン及びその誘導体を除く)は、(C)分岐鎖高級アルコール、及び(D)ノニオン性界面活性剤とともにラノリン等由来の臭気を抑制するために配合される。尚、前記オクタノール/水分配係数[log(KOW)]は、水相と有機相(オクタノール相)での物質(例えば、油性成分)の分配のための尺度であり、下記の式(1)ように定義される。本実施形態のオクタノール/水分配係数は、経済協力開発機構(OECD)テストガイドライン(OECD理事会決定「C(81)30最終別添(1)」)107又は日本工業規格Z7260−107(2000)「分配係数(1−オクタノール/水)の測定−フラスコ浸とう法」並びにOECDテストガイドライン117に定められた方法で測定することができる。
log(KOW)=log([M]/[M])…(1)
[M]:オクタノール相中における物質のモル数
[M]:水相中における物質のモル数
例えば、このlog(KOW)値が高いほど、その物質は疎水性となる。例えば、log(KOW)の値が1である物質は水相よりも有機相に10倍よく溶け、log(KOW)の値が2である物質は水相よりも有機相に100倍よく溶ける。また、前記オクタノール/水分配係数[log(KOW)]の値の算出法としては、Syracuse Research Corporation社から発売されているKowWIN32というプログラムを使用して算出することができる。本願はこのプログラムにより算出したオクタノール/水分配係数[log(KOW)]の値を使用している。
オクタノール/水分配係数[log(KOW)]が10以上であるロウとしては、例えばカルナウバロウ、及びミツロウが挙げられる。オクタノール/水分配係数[log(KOW)]が10以上である炭化水素としては、炭素数20以上の炭化水素が挙げられる。より具体的には、例えばマイクロクリスタリンワックス、パラフィン、パラフィンワックス、及び流動パラフィンが挙げられる。オクタノール/水分配係数[log(KOW)]が10以上であるエステルとしては、例えばラウリン酸ラウリル、パルミチン酸パルミチル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、2−エチルヘキサン酸セチル、オレイン酸オクチルドデシル、及びシア脂が挙げられる。これらの中で25℃で固体状のものが好ましく適用される。具体的には、カルナウバロウ、ミツロウ、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、パルミチン酸パルミチル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、及びシア脂が挙げられる。25℃で固体状の油性成分を適用することにより、ラノリン等由来の臭気をより確実に抑制することができる。
上記油性成分の含有量は、好ましくは0.5〜25質量%であり、より好ましくは1〜15質量%、さらに好ましくは5〜15質量%である。この含有量が0.5質量%未満では、ラノリン等由来の臭気を抑制することができない場合がある。この含有量が25質量%を超えると、べたつきが増加し、毛髪の感触が低下する場合がある。
毛髪化粧料組成物中における(A)ラノリン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種の含有量に対する(B)オクタノール/水分配係数[log(KOW)]が10以上である、ロウ、炭化水素、及びエステルから選ばれる少なくとも一種の油性成分((A)ラノリン及びその誘導体を除く)の含有量の質量比(B/A)が5〜50の範囲、好ましくは9〜50の範囲に規定される。この質量比を5〜50の範囲に設定することにより、ラノリン等由来の臭気を確実に抑制することができる。
(C)分岐鎖高級アルコールは、他の必須成分とともにラノリン等由来の臭気を抑制するために配合される。(C)分岐鎖高級アルコールとしては、好ましくは炭素数16〜24の分岐鎖を持つアルコールを示す。例えば、イソステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、及びオクチルドデカノールが挙げられる。分岐鎖高級アルコールの含有量は、好ましくは0.1〜10質量%であり、より好ましくは1〜8質量%、さらに好ましくは2〜6質量%である。この含有量が0.1質量%未満では、ラノリン等由来の臭気を抑制することができない場合がある。この含有量が10質量%を超えると、べたつきが増加し、毛髪の感触が低下する場合がある。
毛髪化粧料組成物中における(A)ラノリン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種の含有量に対する(C)分岐鎖高級アルコールの含有量の質量比(C/A)が好ましくは2〜6の範囲に規定される。この質量比を2〜6の範囲に設定することにより、ラノリン等由来の臭気をより確実に抑制することができる。
(D)ノニオン性界面活性剤は、他の必須成分とともにラノリン等由来の臭気を抑制するために配合される。(D)ノニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アルキルサッカライド界面活性剤、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、脂肪酸アルカノールアミド、及びアルキルアミンオキサイドが挙げられる。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、例えばラウレス(ポリオキシエチレン(POE)ラウリルエーテル)、セテス(ポリオキシエチレンセチルエーテル)、ステアレス(ポリオキシエチレンステアリルエーテル)、オレス(ポリオキシエチレンオレイルエーテル)、及びパレスが挙げられる。
これらの中でオクタノール/水分配係数[log(KOW)]が2以下であるノニオン性界面活性剤及びオクタノール/水分配係数[log(KOW)]が2を超えるノニオン性界面活性剤をそれぞれ少なくとも1種類ずつ組み合わせて使用することが本発明の効果をより向上させる観点から好ましい。オクタノール/水分配係数[log(KOW)]が2以下であるノニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレンアルキルエーテルであるPOE(20)セチルエーテル、POE(30)セチルエーテル、POE(25)ステアリルエーテル、POE(30)ステアリルエーテル、POE(15)ラウリルエーテル、及びPOE(20)ラウリルエーテルが挙げられる。
これらの中でオクタノール/水分配係数[log(KOW)]が2以下であるノニオン性界面活性剤、オクタノール/水分配係数[log(KOW)]が2を超え且つ6以下のノニオン性界面活性剤、及びオクタノール/水分配係数[log(KOW)]が6を超えるノニオン性界面活性剤をそれぞれ少なくとも1種類ずつ組み合わせて使用することが本発明の効果をさらに向上させる観点からより好ましい。オクタノール/水分配係数[log(KOW)]が2を超え且つ6以下のノニオン性界面活性剤としては、例えばPOE(5.5)セチルエーテル、POE(10)セチルエーテル、POE(8)ステアリルエーテル、POE(15)ステアリルエーテル、POE(3)ラウリルエーテル、及びPOE(10)オレイルエーテルが挙げられる。オクタノール/水分配係数[log(KOW)]が6を超えるノニオン性界面活性剤としては、例えばPOE(2)セチルエーテル、POE(3)ステアリルエーテル、POE(10)ベヘニルエーテル、及びモノステアリン酸グリセリンが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤の含有量は、好ましくは0.5〜20質量%であり、より好ましくは1〜15質量%である。この含有量が0.5質量%未満では、ラノリン等由来の臭気を抑制することができない場合がある。この含有量が20質量%を超えると、粘度が高くなりすぎるため、混合性及び塗布性が低下する場合がある。
毛髪化粧料組成物は、本願発明の効果を損なわない範囲内において、例えば、水、水溶性高分子化合物、上記以外の油性成分、多価アルコール、上記以外の界面活性剤、糖、防腐剤、安定剤、pH調整剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン、香料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、及びキレート剤から選ばれる少なくとも一種を含有してもよい。
水は、各成分の可溶化剤として作用する。水溶性高分子化合物としては、アニオン性高分子化合物、カチオン性高分子化合物、非イオン性高分子化合物、及び両性の天然又は合成高分子化合物が挙げられる。
油性成分は、毛髪にうるおい感を付与する。そのため、毛髪化粧料組成物は、好ましくは油性成分を含有する。油性成分としては、例えば上記以外のロウ、上記以外の高級アルコール、上記以外の炭化水素、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、上記以外のエステル、及びシリコーンが挙げられる。
高級アルコールとしては、例えばセチルアルコール(セタノール)、2−ヘキシルデカノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、アラキルアルコール、及びベヘニルアルコールが挙げられる。
炭化水素としては、例えばα−オレフィンオリゴマーが挙げられる。高級脂肪酸としては、例えばミリスチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、及びオレイン酸が挙げられる。アルキルグリセリルエーテルとしては、例えばバチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、及びイソステアリルグリセリルエーテルが挙げられる。
エステルとしては、例えばクエン酸トリエチルが挙げられる。
シリコーンとしては、例えばジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、末端水酸基変性ジメチルポリシロキサン、650〜10,000の平均重合度を有する高重合シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、及びフッ素変性シリコーンが挙げられる。これらの油性成分の具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
多価アルコールとしては、例えばグリコール、ポリエチレングリコール(以下、PEGという)、及びグリセリンが挙げられる。
界面活性剤は、乳化剤又は各成分の可溶化剤として各成分を乳化又は可溶化し、粘度を調整したり粘度安定性を向上させたりする。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤が挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、例えばアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、及びスルホコハク酸エステルが挙げられる。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンとしては、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、及びトリエタノールアミンが挙げられる。アルキル硫酸塩としては、例えばラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えばアルキルトリメチルアンモニウム塩、アルケニルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ジアルケニルジメチルアンモニウム塩、アルキロイルアミドプロピルジメチルアミン、アルキルピリジニウム塩、及びベンザルコニウム塩が挙げられる。これらの界面活性剤のカチオン基の対イオンとしては、例えば塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、アルキル硫酸イオン、及びサッカリンが挙げられる。アルキルトリメチルアンモニウム塩としては、例えば塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、及び塩化ラウリルトリメチルアンモニウムが挙げられる。ベンザルコニウム塩としては、例えば塩化ベンザルコニウムが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、及びラウリルベタイン(ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)が挙げられる。これらの界面活性剤の具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
糖としては、例えばソルビトール、及びマルトースが挙げられる。防腐剤としては、例えばパラベンが挙げられる。安定剤としては、例えばフェナセチンが挙げられる。pH調整剤としては、例えばレブリン酸、酒石酸、及びクエン酸が挙げられる。酸化防止剤としては、例えばアスコルビン酸、及び亜硫酸塩が挙げられる。キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)が挙げられる。
毛髪化粧料組成物の剤型は特に限定されず、具体例として、例えば液状、ミスト状、ゲル状、フォーム状、及びクリーム状が挙げられる。液状としては、例えば水溶液、分散液、及び乳化液が挙げられる。この毛髪化粧料組成物は、例えば毛髪の感触向上効果を付与するためのヘアケア剤、例えばシャンプー、リンス、ヘアトリートメント剤、及びヘアクリームとして使用してもよい。この毛髪化粧料組成物は、整髪剤として使用してもよい。この毛髪化粧料組成物は、例えば染料をさらに配合することにより染毛剤組成物、例えば酸化染毛剤及び酸性染毛料として使用してもよい。この毛髪化粧料組成物は、例えば酸化剤を配合することにより、ブリーチ剤として適用してもよい。この毛髪化粧料組成物は、例えば還元剤を配合することによりパーマネントウェーブ剤、縮毛矯正剤及び脱染剤として使用してもよい。
毛髪化粧料組成物は、一剤式及び多剤式の毛髪化粧料組成物のいずれに適用してもよい。多剤式の毛髪化粧料組成物に適用する場合、本発明の各必須成分は、使用時及び保存時のラノリン等由来の臭気を抑制することができる観点から同一剤中に配合されることが好ましい。多剤式の毛髪化粧料組成物の使用時におけるラノリン等由来の臭気を抑制する場合、本発明の各必須成分は、混合時に混合物中に含有されていればよく、複数剤中に別々に配合されてもよい。
(1)本実施形態に係る毛髪化粧料組成物は、(C)分岐鎖高級アルコール、及び(D)ノニオン性界面活性剤を含有するとともに(A)ラノリン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種の含有量に対する(B)オクタノール/水分配係数[log(KOW)]が10以上である、ロウ、炭化水素、及びエステルから選ばれる少なくとも一種の油性成分((A)ラノリン及びその誘導体を除く)の含有量の質量比が5〜50である。したがって、ラノリン等由来の臭気を抑制することができる。
(2)好ましくは、本実施形態に係る毛髪化粧料組成物中における(A)ラノリン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種の含有量が0.1〜5質量%である。この場合、ラノリン等由来の臭気をより効果的に抑制することができる。
(3)好ましくは、本実施形態に係る毛髪化粧料組成物中における(A)ラノリン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種の含有量に対する(B)オクタノール/水分配係数[log(KOW)]が10以上である、ロウ、炭化水素、及びエステルから選ばれる少なくとも一種の油性成分((A)ラノリン及びその誘導体を除く)の含有量の質量比が9〜50である。この場合、ラノリン等由来の臭気をより確実に抑制することができる。
(4)好ましくは、本実施形態に係る毛髪化粧料組成物中における(B)オクタノール/水分配係数[log(KOW)]が10以上である、ロウ、炭化水素、及びエステルから選ばれる少なくとも一種の油性成分((A)ラノリン及びその誘導体を除く)は、25℃で固体状である。この場合、ラノリン等由来の臭気をより確実に抑制することができる。
(5)好ましくは、本実施形態に係る毛髪化粧料組成物中における(D)ノニオン性界面活性剤は、オクタノール/水分配係数[log(KOW)]が2以下であるノニオン性界面活性剤及びオクタノール/水分配係数[log(KOW)]が2を超えるノニオン性界面活性剤をそれぞれ少なくとも1種類ずつ含んでなる。この場合、ラノリン等由来の臭気をより確実に抑制することができる。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を更に具体的に説明する。
表1〜3に示す各成分を含有する、毛髪化粧料組成物としての染毛剤組成物の第1剤又は第2剤を調製した。表1〜3における各成分を示す欄中の数値は当該欄の成分の含有量を示し、その単位は質量%である。各例の第1剤又は第2剤におけるラノリン臭の抑制効果を評価した。結果を表1〜3に示す。表中「成分」欄における(A)〜(D)の表記は、本願請求項記載の各成分に対応する化合物を示す。一方、表中「成分」欄におけるb,cの表記は、本願請求項記載の各成分の対比化合物を示す。
また、表1〜3において、“油性成分の質量比”欄は、第1剤又は第2剤中における、(A)ラノリン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種の含有量に対する(B)オクタノール/水分配係数[log(KOW)]が10以上である、ロウ、炭化水素、及びエステルから選ばれる少なくとも一種の油性成分((A)ラノリン及びその誘導体を除く)の含有量の質量比(B/A)を示す。
(ラノリン臭の抑制効果)
パネラー5名が第1剤又は第2剤の匂いを直接嗅いだ場合の官能評価を以下の4段階で行った。即ち、ラノリン臭を感じない場合を4点とし、ほとんどラノリン臭を感じない場合を3点とし、僅かにラノリン臭を感じる場合を2点とし、ラノリン臭を感じる場合を1点として評価した。5名のパネラーの採点結果の平均点を算出した。そして、ラノリン臭の抑制効果の評価として、算出された平均点が3.6点以上の場合を「優れる」とし、2.6点以上3.6点未満の場合を「良好」とし、1.6点以上2.6点未満の場合を「やや悪い」とし、1.6点未満の場合を「悪い」とした。
表1〜3に示されるように、各実施例に係る染毛剤組成物においては、良好なラノリン臭の抑制効果を発揮することが分かった。染毛剤組成物の第1剤及び第2剤のいずれの形態においても良好なラノリン臭の抑制効果を発揮することが分かった。
染毛剤組成物において油性成分の質量比(B/A)が4である比較例1,5は、ラノリン臭の抑制効果が劣ることが確認された。染毛剤組成物においてオクタノール/水分配係数[log(KOW)]が10以上である油性成分を含有しない比較例2,4は、ラノリン臭の抑制効果は発揮されないことが分かった。染毛剤組成物が分岐鎖高級アルコールを含有しない比較例3は、ラノリン臭の抑制効果は発揮されないことが分かった。

Claims (5)

  1. (A)ラノリン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種、(B)カルナウバロウ、ミツロウ、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、パルミチン酸パルミチル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、及びシア脂から選ばれる少なくとも一種、(C)分岐鎖高級アルコール、並びに(D)ノニオン性界面活性剤を含有する毛髪化粧料組成物において、
    前記毛髪化粧料組成物中における(A)ラノリン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種の含有量に対する(B)カルナウバロウ、ミツロウ、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、パルミチン酸パルミチル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、及びシア脂から選ばれる少なくとも一種の含有量の質量比が5〜50であり、
    前記毛髪化粧料組成物中における(B)カルナウバロウ、ミツロウ、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、パルミチン酸パルミチル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、及びシア脂から選ばれる少なくとも一種の含有量は、25質量%以下であることを特徴とする毛髪化粧料組成物。
  2. 前記毛髪化粧料組成物中における(A)ラノリン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種の含有量が0.1〜5質量%であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪化粧料組成物。
  3. 前記毛髪化粧料組成物中における(A)ラノリン及びその誘導体から選ばれる少なくとも一種の含有量に対する(B)カルナウバロウ、ミツロウ、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、パルミチン酸パルミチル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、及びシア脂から選ばれる少なくとも一種の含有量の質量比が9〜50であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の毛髪化粧料組成物。
  4. 前記毛髪化粧料組成物中における(D)ノニオン性界面活性剤は、オクタノール/水分配係数[log(KOW)]が2以下であるノニオン性界面活性剤及びオクタノール/水分配係数[log(KOW)]が2を超えるノニオン性界面活性剤をそれぞれ少なくとも1種類ずつ含んでなることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の毛髪化粧料組成物。
  5. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の毛髪化粧料組成物の使用方法において、ラノリン又はその誘導体由来の臭気を抑制することを特徴とする毛髪化粧料組成物の使用方法。
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