JP5544071B2 - 乳化型毛髪化粧料組成物 - Google Patents

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本発明は、無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種を含有する乳化型毛髪化粧料組成物に関し、さらに詳しくは、耐塩性が向上することにより乳化安定性を向上させた乳化型毛髪化粧料組成物に関する。
一般に、毛髪の感触向上効果を付与するとともに組成物に所定の粘度を付与するために、例えば界面活性剤及び油性成分等を含有する乳化型毛髪化粧料組成物が知られている。乳化型毛髪化粧料組成物として、例えばヘアケア剤、整髪剤、染毛剤、脱色剤、パーマネントウェーブ剤、縮毛矯正剤及び脱染剤が知られている。
それらの乳化型毛髪化粧料組成物は、さらにpH調整剤として無機塩が配合される場合がある。また、例えばパーマネントウェーブ剤及び縮毛矯正剤は、ケラチンのシスチン結合を還元することを目的として無機還元剤が配合されており、その他の乳化型毛髪化粧料組成物も含有成分の酸化防止を目的として、さらに無機還元剤が配合される場合がある。
従来より、特許文献1に開示されるように、メラニン色素を脱色する成分である酸化剤の分解を抑制するためにキレート化剤の塩を含有する染毛剤及び脱色剤が知られている。
特開2007−137828号公報
ところが、乳化型毛髪化粧料組成物において、無機塩、例えば無機酸、無機アルカリ、及び無機還元剤、並びにキレート化剤の塩を配合すると、特に乳化型毛髪化粧料組成物の保存時において、経時的に組成物が分離(耐塩性が低下)し、乳化安定性が低下するという問題があった。
本発明は、本発明者らの鋭意研究の結果、無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種を含有する乳化型毛髪化粧料組成物において、特定の界面活性剤を併用することにより上記問題が解決されることを見出したことによりなされたものである。本発明の目的とするところは、無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種を含有する乳化型毛髪化粧料組成物において、耐塩性が向上することにより乳化安定性を向上させることができる乳化型毛髪化粧料組成物を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の乳化型毛髪化粧料組成物は、(A)無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種、(B)アシルメチルタウリン塩、並びに(C)ノニオン性界面活性剤を含有する乳化型毛髪化粧料組成物において、前記乳化型毛髪化粧料組成物中における(A)無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種の含有量が0.5〜8質量%であり、前記乳化型毛髪化粧料組成物中における(B)アシルメチルタウリン塩の含有量が0.1〜5質量%であり、前記乳化型毛髪化粧料組成物中における(C)ノニオン性界面活性剤の含有量が4〜30質量%であり、前記乳化型毛髪化粧料組成物中における(B)アシルメチルタウリン塩の含有量に対する(C)ノニオン性界面活性剤の含有量の質量比が8〜60であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の乳化型毛髪化粧料組成物において、前記乳化型毛髪化粧料組成物は、染毛剤であることを特徴とする。
本発明によれば、無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種を含有する乳化型毛髪化粧料組成物において、耐塩性が向上することにより乳化安定性を向上させることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る乳化型毛髪化粧料組成物を例えば染毛剤(酸化染毛剤)の第1剤に具体化した第1実施形態について詳細に説明する。本実施形態に係る第1剤は、後述する第2剤とともに2剤式の毛髪化粧料組成物として構成される。
第1剤は、乳化型の第1剤として構成され、(A)無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種、(B)アシルメチルタウリン塩、並びに(C)ノニオン性界面活性剤を含有し、好ましくは酸化染料及びアルカリ剤を含有している。
(A)無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種は、各種目的に応じ第1剤に配合される。例えば、pH調整剤、酸化防止剤(還元剤)、及び安定剤として第1剤中に配合される。無機塩としては、例えば炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、リン酸水素塩、塩化物、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、及びチオ硫酸塩が挙げられる。炭酸塩としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、及び炭酸カリウムが挙げられる。炭酸水素塩としては、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、及び炭酸水素カリウムが挙げられる。リン酸塩としては、例えばリン酸ナトリウム、及びリン酸カリウムが挙げられる。リン酸水素塩としては、例えばリン酸水素ナトリウム、及びリン酸水素カリウムが挙げられる。塩化物としては、例えば塩化アンモニウム、及び塩化ナトリウムが挙げられる。亜硫酸塩としては、例えば亜硫酸アンモニウム、及び亜硫酸ナトリウムが挙げられる。亜硫酸水素塩としては、例えば亜硫酸水素アンモニウム、及び亜硫酸水素ナトリウムが挙げられる。チオ硫酸塩としては、例えばチオ硫酸アンモニウム、及びチオ硫酸ナトリウムが挙げられる。
キレート化剤の塩は、染色された毛髪の堅牢性の向上を目的として、又は含有成分の安定性向上を目的として配合される。キレート化剤の塩としては、例えば、アミノカルボン酸系のキレート化剤の塩及びホスホン酸系のキレート化剤の塩が挙げられる。アミノカルボン酸系のキレート化剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸(DHEDDA)、1,3−プロパンジアミン四酢酸(1,3PDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIMDA)、L−アスパラギン酸−N,N−二酢酸(ASDA)、及びそれらの誘導体が挙げられる。ホスホン酸系のキレート化剤としては、例えばアミノトリメチレンホスホン酸(NTMP)、ヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)、及びそれらの誘導体が挙げられる。これらのキレート化剤の塩は単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
第1剤中における(A)無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種の含有量は、使用目的に応じ適宜決定されるが、好ましくは0.5〜8質量%である。(A)無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種の含有量が0.5〜8質量%の範囲を外れると、第1剤の耐塩性の向上による乳化安定性を向上させることができない場合がある。
(B)アシルメチルタウリン塩は、アニオン性界面活性剤の一種であり、後述する(C)ノニオン性界面活性剤とともに第1剤の乳化安定性に寄与する。(B)アシルメチルタウリン塩としては、例えばラウロイルメチルタウリン塩、ミリストイルメチルタウリン塩、ステアロイルメチルタウリン塩、及びココイルメチルタウリンが挙げられる。第1剤中における(B)アシルメチルタウリン塩の含有量は、好ましくは0.1〜5質量%である。(B)アシルメチルタウリン塩の含有量がこの範囲を外れると、第1剤の耐塩性の向上による乳化安定性を向上させることができない場合がある。
(C)ノニオン性界面活性剤は、(B)アシルメチルタウリン塩とともに第1剤の乳化安定性に寄与する。(C)ノニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アルキルサッカライド界面活性剤、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、脂肪酸アルカノールアミド、ポリエーテル変性シリコーン、及びアルキルアミンオキサイドが挙げられる。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、例えばラウレス(ポリオキシエチレン(POE)ラウリルエーテル)、セテス(ポリオキシエチレンセチルエーテル)、ステアレス(ポリオキシエチレンステアリルエーテル)、オレス(ポリオキシエチレンオレイルエーテル)、及びパレスが挙げられる。これらの界面活性剤の具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
第1剤中における(C)ノニオン性界面活性剤の含有量は、好ましくは4〜30質量%、より好ましくは5〜15質量%である。この配合量が4〜30質量%の範囲を外れると、第1剤の乳化安定性を向上させることができない場合がある。
第1剤中における、(B)アシルメチルタウリン塩の含有量に対する(C)ノニオン性界面活性剤の含有量の質量比((C)/(B))は、好ましくは8〜60であり、より好ましくは8〜20である。この質量比が8〜60の範囲を外れると、第1剤の乳化安定性を向上させることができない場合がある。
アルカリ剤は、第2剤に含有される酸化剤の作用を促進するとともに、毛髪を膨潤させて毛髪への染料の浸透性を向上させることにより、染色性を向上させる。アルカリ剤としては、例えばアンモニア、アルカノールアミン、有機アミン類、無機アルカリ、塩基性アミノ酸、及びそれらの塩が挙げられる。これらは単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
アルカリ剤の含有量は、好ましくは第1剤のpHが8〜12の範囲となる量である。第1剤のpHが8未満では、第1剤が第2剤と混合されたときに、第2剤に含有される酸化剤として例えば過酸化水素の作用が十分に促進されない場合がある。第1剤のpHが12を超えると、染毛剤が毛髪に塗布されたときに、毛髪に損傷等の不具合が発生しやすい。
酸化染料は、第2剤に含有される酸化剤による酸化重合に起因して発色可能な化合物であり、染料中間体及びカプラーに分類される。酸化染料は少なくとも染料中間体を含んでいる。
染料中間体としては、例えばp−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、及びそれらの塩が挙げられる。これらの具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
カプラーは、染料中間体と結合することにより発色する。カプラーとしては、例えば5−アミノ−o−クレゾール、m−アミノフェノール、及びそれらの塩が挙げられる。これらの具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。酸化染料は、毛髪の色調を様々に変化させることができることから、好ましくは、染料中間体の前記具体例の中から選ばれる少なくとも一種と、カプラーの前記具体例の中から選ばれる少なくとも一種とから構成される。第1剤は、前記酸化染料以外の染料として、例えば「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載された酸化染料、及び直接染料から選ばれる少なくとも一種を適宜含有してもよい。
第1剤は、必要に応じて、前述した成分以外の成分、例えば水、水溶性高分子化合物、油性成分、多価アルコール、上記以外の界面活性剤、糖、防腐剤、安定剤、上記以外のpH調整剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン、香料、上記以外の酸化防止剤、及び紫外線吸収剤を含有してもよい。
水は、各成分の可溶化剤として作用する。そのため、第1剤は、好ましくは水を含有する。水溶性高分子化合物としては、アニオン性高分子化合物、カチオン性高分子化合物、非イオン性高分子化合物、及び両性の天然又は合成高分子化合物が挙げられる。非イオン性の合成高分子化合物として、例えばポリエチレングリコールが挙げられる。
油性成分は、毛髪にうるおい感を付与したり、第1剤を乳化し、粘度を調整したり粘度安定性を向上させたりする。そのため、第1剤は、好ましくは油性成分を含有する。油性成分としては、例えば油脂、ロウ、高級アルコール、炭化水素、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、エステル、及びシリコーンが挙げられる。
油脂としては、例えばオリーブ油、ツバキ油、及びシア脂が挙げられる。ロウとしては、例えばミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、及びラノリンが挙げられる。高級アルコールとしては、例えばセチルアルコール(セタノール)、2−ヘキシルデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、及び2−オクチルドデカノールが挙げられる。
炭化水素としては、例えばパラフィン、マイクロクリスタリンワックス、及びワセリンが挙げられる。高級脂肪酸としては、例えばステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、及びラノリン脂肪酸が挙げられる。アルキルグリセリルエーテルとしては、例えばバチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、及びイソステアリルグリセリルエーテルが挙げられる。
エステルとしては、例えばミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソトリデシル、及びパルミチン酸2−エチルへキシルが挙げられる。
シリコーンとしては、例えばジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、末端水酸基変性ジメチルポリシロキサン、650〜10,000の平均重合度を有する高重合シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、及びアルキル変性シリコーンが挙げられる。これらの油性成分の具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
多価アルコールとしては、例えばグリコール、及びグリセリンが挙げられる。グリコールとしては、例えばエチレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、及び1,3−ブチレングリコールが挙げられる。グリセリンとしては、例えばグリセリン、ジグリセリン及びポリグリセリンが挙げられる。
界面活性剤は、乳化剤又は各成分の可溶化剤として第1剤を乳化し、粘度を調整したり粘度安定性を向上させたりする。そのため、第1剤は好ましくは界面活性剤を含有する。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤が挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、例えばアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、及びスルホコハク酸エステルが挙げられる。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンとしては、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、及びトリエタノールアミンが挙げられる。アルキル硫酸塩としては、例えばラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えばアルキルトリメチルアンモニウム塩、アルケニルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ジアルケニルジメチルアンモニウム塩、ラノリン脂肪酸アミドプロピルエチルジメチルアンモニウム、アルキロイルアミドプロピルジメチルアミン、アルキルピリジニウム塩、及びベンザルコニウム塩が挙げられる。これらの界面活性剤のカチオン基の対イオンとしては、例えば塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、アルキル硫酸イオン、及びサッカリンが挙げられる。アルキルトリメチルアンモニウム塩としては、例えば塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、及び塩化ラウリルトリメチルアンモニウムが挙げられる。ベンザルコニウム塩としては、例えば塩化ベンザルコニウムが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、及びラウリルベタイン(ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)が挙げられる。
糖としては、例えばソルビトール、及びマルトースが挙げられる。防腐剤としては、例えばパラベンが挙げられる。安定剤としては、例えばフェナセチンが挙げられる。pH調整剤としては、例えば乳酸、レブリン酸、グリコール酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、及びクエン酸が挙げられる。酸化防止剤としては、例えばアスコルビン酸が挙げられる。
第1剤の剤型は、乳化型の液剤として構成される。乳化型の第1剤中に(A)無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種が含有される場合であっても、(B)アシルメチルタウリン塩及び(C)ノニオン性界面活性剤を配合することにより、乳化型の第1剤の乳化安定性を向上させることができる。
(第2実施形態)
以下、本発明に係る乳化型毛髪化粧料組成物を例えば染毛剤の第2剤に具体化した第2実施形態について詳細に説明する。
本実施形態に係る第2剤は、上述した第1剤とともに2剤式の毛髪化粧料組成物として構成される。第2剤は、(A)無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種、(B)アシルメチルタウリン塩、並びに(C)ノニオン性界面活性剤を含有し、好ましくは酸化剤を含有している。(A)無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種、(B)アシルメチルタウリン塩、並びに(C)ノニオン性界面活性剤は、第1実施形態の第1剤と同様の具体例及び配合量が適用される。
酸化剤は、毛髪に含まれるメラニンを脱色するとともに、染料としての酸化染料を酸化して発色させる。酸化剤としては、例えば過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、及びピロリン酸塩の過酸化水素付加物が挙げられる。第2剤中における酸化剤の含有量は、好ましくは0.1〜15.0質量%であり、より好ましくは2.0〜9.0質量%であり、最も好ましくは3.0〜6.0質量%である。酸化剤の含有量が0.1質量%未満では、メラニンを十分に脱色することができない場合があるとともに、酸化染料を十分に酸化することができない場合がある。酸化剤の含有量が15.0質量%を超えると、毛髪に損傷等の不具合が発生するおそれがある。
酸化剤として過酸化水素を第2剤に配合する場合、過酸化水素の安定性を向上させるために、好ましくは、第2剤は、安定化剤、例えばエチレングリコールフェニルエーテル(フェノキシエタノール)、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩を含有する。ヒドロキシエタンジホスホン酸塩としては、例えばヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウム、及びヒドロキシエタンジホスホン酸二ナトリウムが挙げられる。第2剤は、染毛剤に一般的に含有され、且つ前述した各成分の作用を阻害しない各成分を含有してもよい。例えば、前述した第1剤に含有される、酸化染料及びアルカリ剤以外の成分を適宜含有してもよい。
第2剤の剤型は、乳化型の液剤として構成される。乳化型の第2剤中に(A)無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種が含有される場合であっても、(B)アシルメチルタウリン塩及び(C)ノニオン性界面活性剤を配合することにより、乳化型の第2剤の耐塩性が向上することにより乳化安定性を向上させることができる。染毛剤の使用時には、第1剤及び第2剤を混合することにより混合物が調製される。次いで、必要量の混合物がコーム(櫛)又は刷毛に付着されて毛髪に塗布される。
本実施形態に係る乳化型毛髪化粧料組成物は以下の利点を有する。
(1)本実施形態に係る乳化型毛髪化粧料組成物は、(A)無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種、(B)アシルメチルタウリン塩、並びに(C)ノニオン性界面活性剤を含有する。したがって、乳化型毛髪化粧料組成物の耐塩性が向上することにより乳化安定性を向上させることができる。
(2)好ましくは、乳化型毛髪化粧料組成物中における(A)無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種の含有量が0.5〜8質量%である。この場合、耐塩性がより向上することにより乳化安定性をより向上させることができる。
(3)好ましくは、乳化型毛髪化粧料組成物中における(C)ノニオン性界面活性剤の含有量が4〜30質量%である。この場合、耐塩性がより向上することにより乳化安定性をより向上させることができる。
(4)好ましくは、乳化型毛髪化粧料組成物中における(B)アシルメチルタウリン塩の含有量に対する(C)ノニオン性界面活性剤の含有量の質量比が8〜60であることを特徴とする。この場合、耐塩性がより向上することにより乳化安定性をより向上させることができる。
前記実施形態は以下のように変更されてもよい。
・上記実施形態において、乳化型毛髪化粧料組成物は、染毛剤の第1剤及び第2剤として適用した。しかしながら、乳化型毛髪化粧料組成物の使用形態としては特に限定されず、(A)無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種、(B)アシルメチルタウリン塩、並びに(C)ノニオン性界面活性剤を一剤中に含有する形態であれば、いずれの乳化型毛髪化粧料組成物にも適用することができる。この乳化型毛髪化粧料組成物は、例えば毛髪の感触向上効果を付与するためのヘアケア剤、例えばシャンプー、リンス、ヘアトリートメント剤、及びヘアクリームとして適用してもよい。この乳化型毛髪化粧料組成物は、整髪剤として適用してもよい。この乳化型毛髪化粧料組成物は、上記以外の染毛剤、例えば酸性染毛料として適用してもよい。この乳化型毛髪化粧料組成物は、例えばアルカリ剤を含有する脱色剤の第1剤、及び酸化剤を配合する脱色剤の第2剤として適用してもよい。この乳化型毛髪化粧料組成物は、例えば還元剤を配合することによりパーマネントウェーブ剤、縮毛矯正剤及び脱染剤として適用してもよい。
・乳化型毛髪化粧料組成物は、一剤式及び多剤式の乳化型毛髪化粧料組成物のいずれに適用してもよい。多剤式の乳化型毛髪化粧料組成物に適用する場合、本発明の各必須成分は、保存時の耐塩性向上による乳化安定性を向上する観点から同一剤中に配合されることが好ましい。多剤式の乳化型毛髪化粧料組成物が乳化剤と(A)無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種が別剤として保存され、混合後にさらに保存される場合、本発明の各必須成分は、混合時に混合物中に含有されていればよいため、複数剤中に別々に配合されてもよい。
・(A)無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種は、乳化型毛髪化粧料組成物中において、例えばpH調整剤、酸化防止剤(還元剤)、及び安定剤として配合した。しかしながら、それらの配合目的に限定されるものではなく、その他、例えば乳化型毛髪化粧料組成物がパーマネントウェーブ剤及び縮毛矯正剤である場合、ケラチンのシスチン結合を還元するために無機還元剤として配合される。例えば乳化型毛髪化粧料組成物が脱染剤である場合、酸化染料の酸化重合により生成した多核化合物を還元するために無機還元剤として配合される。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を更に具体的に説明する。
表1〜4に示す各成分を含有する、染毛剤の第1剤及び第2剤を調製した。表1〜4における各成分を示す欄中の数値は当該欄の成分の含有量を示し、その単位は質量%である。表中「成分」欄における(A)〜(C)の表記は、本願請求項記載の各成分に対応する化合物を示す。一方、表中「成分」欄におけるa,bの表記は、本願請求項記載の各成分の対比化合物を示す。また、表1〜4において、“ノニオン性界面活性剤の質量比”欄は、第1剤又は第2剤中における(B)アシルメチルタウリン塩の含有量に対する(C)ノニオン性界面活性剤の含有量の質量比(C/B)を示す。
<耐塩性(乳化安定性)>
各例の第1剤及び第2剤を透明なガラス容器に充填し、25℃×1日放置した後、さらに60℃×2日放置した。次に、パネラーがガラス容器に充填された各例の第1剤及び第2剤を目視にて観察することにより、界面が生じているか否か(分離しているか否か)を耐塩性として評価した。界面が生じていない場合を「良好」、界面が生じている場合を「悪い」とした。結果を表1〜4に示す。
Figure 0005544071
Figure 0005544071
Figure 0005544071
Figure 0005544071
表1〜4に示されるように、各実施例に係る第1剤又は第2剤は、耐塩性が良好であることが確認された。表1に示されるように、アシルメチルタウリン塩を含有しない比較例1の第1剤は、保存時における耐塩性が悪いことが確認された。比較例2は、当初より無機塩及びキレート化剤の塩を含有しないため乳化安定性が低下することはなかった。表2に示されるように、アシルメチルタウリン塩を含有しない比較例3の第2剤は、保存時における耐塩性が悪いことが確認された。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(a)前記無機塩は、炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、リン酸水素塩、塩化物、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、及びチオ硫酸塩から選ばれる少なくとも一種である前記毛髪化粧料組成物。
(b)前記アシルメチルタウリン塩は、ラウロイルメチルタウリン塩、ミリストイルメチルタウリン塩、ステアロイルメチルタウリン塩、及びココイルメチルタウリンから選ばれる少なくとも一種である前記毛髪化粧料組成物。

Claims (2)

  1. (A)無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種、(B)アシルメチルタウリン塩、並びに(C)ノニオン性界面活性剤を含有する乳化型毛髪化粧料組成物において、
    前記乳化型毛髪化粧料組成物中における(A)無機塩及びキレート化剤の塩から選ばれる少なくとも一種の含有量が0.5〜8質量%であり、
    前記乳化型毛髪化粧料組成物中における(B)アシルメチルタウリン塩の含有量が0.1〜5質量%であり、
    前記乳化型毛髪化粧料組成物中における(C)ノニオン性界面活性剤の含有量が4〜30質量%であり、
    前記乳化型毛髪化粧料組成物中における(B)アシルメチルタウリン塩の含有量に対する(C)ノニオン性界面活性剤の含有量の質量比が8〜60であることを特徴とする乳化型毛髪化粧料組成物。
  2. 前記乳化型毛髪化粧料組成物は、染毛剤であることを特徴とする請求項に記載の乳化型毛髪化粧料組成物。
JP2008143001A 2008-05-30 2008-05-30 乳化型毛髪化粧料組成物 Active JP5544071B2 (ja)

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