JP5571297B2 - オルガノシロキサン共重合ポリエステル樹脂 - Google Patents
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[4] 上記式(1)におけるW1が下記構造(5)であることを特徴とする[1]〜[3]の共重合ポリエステル樹脂。
また、用いたオルガノシロキサンの式(7)〜式(10)に相当する分子量、m+nの関係を表1に示す。
(固有粘度)
溶媒として1,1,2,2−テトラクロロエタンを用い、濃度1g/dl、温度25℃の条件で測定した。
(Tg)
樹脂15mgをサンプルとし、DSC(示差走査熱量測定)装置(パーキンエルマー社製DSC7)を用いて昇温速度10℃/分の条件で測定を行い、得られた昇温曲線中のガラス転移に由来する2つの折曲点の温度の中間値を求め、これをガラス転移温度とした。耐熱性の指標として、ガラス転移温度が150℃以上を合格とした。
(酸価)
試験管に樹脂0.15gを精秤し、ベンジルアルコール5mlに加熱溶解した。クロロホルム10mlと前記の樹脂のベンジルアルコール溶液とを混合した後、フェノールレッドを指示薬として加え、撹拌しながら0.1N−KOHベンジルアルコール溶液で中和滴定を行なって酸価を求めた。
(溶解性)
樹脂10質量部に対してシクロヘキサノン90質量部を加え、25℃において24時間攪拌後の溶解状態を観察した。溶解していたものを○、溶解しなかったものを×とした。ここでは、環境負荷の低い塗工液の汎用溶媒であるシクロヘキサノンを用いた。
(溶液粘度)
N−メチルピロリドンを溶媒とし、樹脂固形分15%のポリマー溶液を作製し、25℃での溶液粘度を測定した。ここでは、測定時のポリマー溶液の濃度変化を抑制するため、揮発性の低いN−メチルピロリドンを用いた。
上記で得られたオルガノシロキサン共重合ポリエステル樹脂に対して、樹脂15質量部に塩化メチレン85質量部を加えて作製した溶液を用い、PETフィルム上に溶液流延塗布を行い50μmの塗膜を作製した。得られた塗膜について、減圧にて120℃24時間乾燥して、樹脂フィルムを作製した。そして、以下の評価を行なった。ここでは、樹脂の溶解性に優れ、塗膜形成後に溶媒除去を行いやすい塩化メチレンを用いた。
(耐熱性)
50μmの樹脂フィルムより、巾6mm、長さ35mmの切片を切り出し、レオメトリック社製固体粘弾性装置RSA−IIを用いて、−80℃から300℃までを10℃/minで測定(100Hz)し、tanδのピーク温度を求めた。tanδのピーク温度が高いほど、耐熱性が高いことを示し、150℃以上を合格とした。
(全光線透過率)
JIS-K7361に準拠し、日本電色工業製ヘーズメーターを用いて50μmの樹脂フィルム
の全光線透過率を測定した。全光線透過率の数値が大きいほど、透明性が高いことを示す。
(接触角)
JIS R 3257に準拠し、協和界面科学社製接触角計CA−DT・A型を用いて、20℃×50%RHの環境下で、50μmの樹脂フィルムに対し、純水を滴下することで接触角の測定を行った。接触角が大きいほど、撥水性が高いことを示す。
(ブリードアウト評価)
50μmの樹脂フィルムを、100℃×24hrの環境下に放置し、フィルム表面に粘性のあるオイルの存在が確認できたものをブリードアウト評価×とし、確認できなかったものをブリードアウト評価○とした。
攪拌装置を備えた反応容器中に、二価フェノール成分として2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン29.84質量部(99.42モル部)、末端封止剤としてp−tert−ブチルフェノール(PTBP)0.43質量部(2.2モル部)、アルカリとして水酸化ナトリウム15.94質量部、重合触媒としてベンジル−トリ−n−ブチルアンモニウムクロライド(BTBAC)0.56質量部、ハイドロサルファイトナトリウム(SHS)0.16質量部を仕込み、水1000質量部に溶解した(水相)。また、これとは別に、塩化メチレン200質量部に、下記式(7)で示すオルガノシロキサン2.52質量部(0.58モル部)を溶解した(有機相1)。この有機相1を、先に調製した水相中に強攪拌下で添加し、そのまま15℃で30分間攪拌した。
用いるオルガノシロキサンを下記式(8)で示す構造のものとし、仕込み量を表2のようにした以外は製造例1と同様におこない、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート(P−2)を得た。その結果を表2に示す。
用いるビスフェノールを2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンを等モル量、オルガノシロキサンを上記式(8)で示す構造のものとし、仕込み量を表2の通りとした以外は製造例1と同様におこない、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート(P−3)を得た。その結果を表2に示す。
用いるビスフェノールを2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、オルガノシロキサンを上記式(7)で示す構造のものとし、仕込み量を表2の通りとした以外は製造例1と同様におこない、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート(P−4)を得た。その結果を表2に示す。
用いるビスフェノールを2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、オルガノシロキサンを下記式(9)で示す構造のものとし、仕込み量を表2の通りとした以外は製造例1と同様におこない、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート(P−5)を得た。その結果を表2に示す。
攪拌装置を備えた反応容器中に、二価フェノール成分として2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン31.50質量部(100モル部)、末端封止剤としてp−tert−ブチルフェノール(PTBP)0.46質量部(2.2モル部)、アルカリとして水酸化ナトリウム16.74質量部、重合触媒としてベンジル−トリ−n−ブチルアンモニウムクロライド(BTBAC)0.59質量部、ハイドロサルファイトナトリウム(SHS)0.16質量部を仕込み、水1000質量部に溶解した(水相)。
用いるビスフェノールを2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、オルガノシロキサンを下記式(10)で示す構造のものとし、仕込み量を表2の通りとした以外は製造例1と同様におこない、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート(P−7)を得た。その結果を表2に示す。
製造例1で得られたオルガノシロキサン共重合ポリアリレート(P−1)15質量部に対し、塩化メチレン85質量部を加えて作製した溶液を用い、PETフィルム上に溶液流延塗布を行い50μmの塗膜を作製した。得られた塗膜について、減圧にて120℃24時間乾燥して、樹脂フィルムを作製した。そのフィルムにつき、耐熱性、全光線透過率、接触角およびブリードアウト評価をおこなった。その結果を表3に示す。
オルガノシロキサン共重合ポリアリレートとして表3に記載のものを用いた
以外は、実施例1と同様におこなった。その結果を表3に示す。
オルガノシロキサン共重合ポリアリレートとして表3に記載のものを用いた以外は、実施例1と同様におこなった。その結果を表3に示す。
製造例4で得られたオルガノシロキサン共重合ポリアリレート(P−4)を100質量部、信越化学製シロキサンオイルKF98を10質量部、塩化メチレン900質量部を加えて作製した溶液を用い、PETフィルム上に溶液流延塗布を行い、50μmの塗膜を作製した。得られた塗膜を剥離した後、減圧にて120℃24時間乾燥して、樹脂フィルムを作製した。後は、実施例1と同様に各種評価をおこなった。その結果を表3に示す。
Claims (5)
- 二価フェノール成分と芳香族ジカルボン酸成分を共重合して得られるポリエステル樹脂であって、前記二価フェノール成分が下記式(1)および式(6)であり、芳香族ジカルボン酸成分が式(3)で示されるテレフタル酸とイソフタル酸の混合物であり、テレフタル酸とイソフタル酸のモル比率が90/10〜10/90であり、ポリエステル樹脂中における(6)の残基の質量比率が4〜50質量%であることを特徴とする共重合ポリエステル樹脂。
- 上記式(6)におけるR1およびR2が、それぞれともに下記構造(4)のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の共重合ポリエステル樹脂。
- 上記式(1)におけるpおよびqが、それぞれともに1以上であることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂。
- 上記式(1)におけるW1が下記構造(5)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の共重合ポリエステル樹脂を成形して得られる成型体、フィルムまたはコート被膜。
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