JP5562514B2 - 2剤式毛髪処理剤 - Google Patents

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本発明は、酸化型染毛剤による染毛処理前の毛髪に適用するものであり、酸化型染毛剤による染色の均一性を高め、かつ染毛後の色の堅牢性を向上させ得る2剤式の毛髪処理剤に関するものである。
近年、酸化型染毛剤を利用した染毛が盛んであるが、毛髪を染まり易くしたり、染色後の毛髪の退色を抑えてその堅牢性を高めたりする目的で、染毛前の毛髪に前処理を施すための毛髪処理剤の開発が行われている。
例えば、特許文献1および特許文献2には、ケラチンやコラーゲンといったタンパク質加水分解物を含有してなる染毛用前処理剤が提案されている。また、特許文献3には、直接染料とグリシンおよび/またはタウリンとを含有する染毛用前処理剤組成物が提案されている。
特開平10−226629号公報 特開平11−139940号公報 特開2005−170838号公報
最近では、酸化染毛やパーマ、縮毛矯正、電気パーマなどによるヘアファッションの多様化に伴って、毛髪が複数の段階で損傷を受けるケースが増えている。このように複数の段階で損傷を受けると、例えば、一本の毛髪でも、毛先やその近傍では損傷度合いが大きく、頭皮側へ向かうほど損傷度合いが小さいというように、その箇所毎で損傷度合いが大きく異なってしまう。酸化型染毛剤による染毛では、毛髪の損傷度合いによって染色の度合いが異なるため、上記のように箇所毎で損傷度合いが大きく異なる毛髪については、その全体を均一に染めること(以下、「均染性」という)が困難となっている。
現在美容業界では、上記のような箇所毎で損傷度合いが大きく異なる毛髪をより均一に染色するために、例えば、箇所毎に時間差を設けて染毛剤を適用したり、複数の染毛剤を使い分けたりして対応している。しかし、これらの手法によっても高い均染性を確保することは困難であり、非常に手間もかかるため、より簡便な染毛処理で良好な均染性を達成できる技術の開発が求められている。
また、箇所毎に損傷度合いが大きく異なる毛髪を染色しても、色の堅牢性が箇所毎に異なることから、毛髪の美観の均一性を維持することも困難となっており、これを解決できる技術の開発も求められている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、酸化型染毛剤による染毛処理に先立って毛髪に適用されることで、染毛時の均染性と染毛後の色の堅牢性を高めることができる2剤式毛髪処理剤を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、アミノ変性シリコーンの毛髪に対する吸着性が、上記目的の達成に密接に関連することを見出した。そして、更なる検討を重ねた結果、加水分解ケラチンなどを配合してなる第1剤とアミノ変性シリコーンを配合してなる第2剤とを染毛処理前の毛髪に順次施術することによって、上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の2剤式毛髪処理剤は、酸化型染毛剤による染毛処理の前処理に用いられ、先に毛髪に塗布する第1剤と、該第1剤に続いて毛髪に塗布する第2剤とからなる2剤式毛髪処理剤であって、上記第1剤は、ケラチン誘導体、加水分解ケラチンまたはその誘導体が配合されてなるものであり、上記第2剤はアミノ変性シリコーンが配合されてなるものであることを特徴とする毛髪処理剤である。
第2剤に係るアミノ変性シリコーンは、酸化型染毛剤に係る染料の毛髪への吸着性を高め得る成分であり、カチオン性を呈するものである。他方、第1剤に係るケラチン誘導体、加水分解ケラチンまたは加水分解ケラチン誘導体はアニオン性を呈するものであり、第2剤の塗布に先立って毛髪へ吸着することで、第2剤中のアミノ変性シリコーンの毛髪への吸着性を高める機能を有している。
よって、損傷度合いの違いによって染まり難い箇所と染まり易い箇所とが生じている毛髪であっても、第1剤の塗布によって予めケラチン誘導体、加水分解ケラチンまたは加水分解ケラチン誘導体を毛髪に吸着させておき、その後に第2剤を塗布することで、毛髪に吸着している加水分解ケラチンまたはその誘導体により、第2剤中のアミノ変性シリコーンを毛髪へ良好に吸着させて、染毛処理時の染色度合いの均一性を高めることができ、また染毛処理後の退色を抑えることができる。これは、ケラチン誘導体、加水分解ケラチンまたは加水分解ケラチン誘導体が、毛髪のうち、損傷度合いがより高い箇所(すなわち、染まり難い箇所)に選択的に吸着して、かかる箇所でのアミノ変性シリコーンの吸着性がより高まるため、染毛処理時の染色度合いの均一性が向上し、また、染毛処理後の退色が抑制されるものと考えられる。本発明の毛髪処理剤ではこのような作用によって、染毛時の均染性および色の堅牢性を向上させている。
なお、本発明の毛髪処理剤を2剤式としているのは、第1剤に係るケラチン誘導体、加水分解ケラチンまたは加水分解ケラチン誘導体と、第2剤に係るアミノ変性シリコーンとを、毛髪に塗布する前に共存させてしまうと、コンプレックスを形成するなどして、上記の作用が十分に発揮できないからである。
上記の理由から、本発明の毛髪処理剤は、毛髪塗布前に第1剤と第2剤とを混合してから毛髪に塗布する方法ではなく、第1剤と第2剤とを別々に毛髪に塗布する方法により用いられる。
本発明によれば、酸化型染毛剤による染毛に先立って毛髪に適用することで、染毛処理時の均染性と染毛処理後の色の堅牢性を高め得る2剤式毛髪処理剤を提供できる。
本発明に係る第1剤におけるケラチン誘導体、加水分解ケラチンまたはその誘導体のうち、ケラチン誘導体としては、例えば、S−スルホン化ケラチンなどが挙げられる。また、加水分解ケラチンまたはその誘導体としては、加水分解ケラチンの他、加水分解ケラチンをシリル化した誘導体などが挙げられる。
加水分解ケラチンまたはその誘導体の分子量については、特に制限はないが、通常は、数平均分子量で300〜4000のものが使用される。
上記のようなケラチン誘導体の市販品としては、「ケラテック IFP−HMW(商品名)」(クローダ社製のS−スルホン化ケラチン)が挙げられる。また、上記のような加水分解ケラチンまたはその誘導体の市販品としては、例えば、「プロモイス WK(商品名)」、「プロモイス WK−H(商品名)」、「プロモイス WK−L(商品名)」、「プロモイス WK−GB(商品名)」(以上、成和化成社製)、「ケラテック Pep(商品名)」(クローダ社製)などが挙げられる。なお、加水分解ケラチンまたはその誘導体の数平均分子量は、市販品を提供しているメーカーの公称値で判断することができる。
第1剤におけるケラチン誘導体、加水分解ケラチンまたはその誘導体の配合量は、0.02質量%以上であることが好ましく、0.2質量%以上であることがより好ましい。加水分解ケラチンまたはその誘導体の配合量が少なすぎると、染毛時の均染性を高める作用が小さくなる虞がある。
他方、ケラチン誘導体、加水分解ケラチンまたはその誘導体の配合量が多すぎると、第2剤塗布後の毛髪表面において、ケラチン誘導体、加水分解ケラチンまたはその誘導体とアミノ変性シリコーンとで形成されるコンプレックスが多量に生成してしまい、処理後の毛髪の感触が低下する虞がある。そのため、第1剤における配合量は、20質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
第1剤の剤型としては特に制限はなく、ローション状、クリーム状、泡状(フォーム状)などのいずれでもよいが、毛髪への浸透性がより向上することから、ローション状であることがより好ましい。
また、第1剤には、多価アルコールを配合することが好ましい。多価アルコールは、毛髪内部に吸着されたケラチン誘導体、加水分解ケラチンまたはその誘導体の疎水化を促進させて、ケラチン誘導体、加水分解ケラチンまたはその誘導体を毛髪から脱落し難くする作用を有している。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1−3ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオールなどの2価アルコール;グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリンなどの3価以上のアルコールなどが挙げられる。これらの中でも、3価以上のアルコールがより好ましく、グリセリンが更に好ましい。
第1剤における多価アルコールの配合量は、0.1質量%以上であることが好ましく、多価アルコールの使用による作用をより有効に発揮させる観点からは、20質量%以上であることがより好ましく、また、80質量%以下であることが好ましい。
更に、第1剤には金属塩を配合することが好ましい。金属塩を第1剤に配合することで毛髪中に金属塩由来の金属イオンが取り込まれるが、この金属イオンによって酸化型染毛剤塗布時の酸化重合反応を促進することができるため、毛髪をより濃く染めることが可能となる(すなわち、濃染性を高めることができる)。
上記金属塩を構成する金属としては、Na、Kなどのアルカリ金属;Mg、Caなどのアルカリ土類金属;Ni;Zr;などが挙げられる。これらの金属の中でも、アルカリ土類金属が好ましく、毛髪細胞膜複合体(CMC)中に多く含まれるCaおよびMgがより好ましく、毛髪の感触を向上させる機能を有している点でMgが特に好ましい。
上記金属塩は、上記例示の金属を有する塩であればよく、その種類に特に制限はないが、例えば、塩化物、酢酸塩、硫酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩などが例示できる。
第1剤における金属塩の配合量は、好ましくは0.00001質量%以上、より好ましくは0.001質量%以上であって、1質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下であることが望ましい。
第1剤には、上記の各成分以外にも、必要に応じて、第1剤の機能を損なわない範囲で、通常の化粧料に配合されている各種の添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、例えば、界面活性剤(カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤)、カチオン化高分子、両性高分子、炭化水素、シリコーン(アミノ変性シリコーン以外のもの)、高級アルコール、エステル、植物油、植物抽出物、ムコ多糖類、多糖類、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、香料などが挙げられる。また、加水分解ケラチンや加水分解ケラチン誘導体は水溶液の形態で供されるのが一般的であるため、通常、第1剤には水も配合される。
更に、上記の各添加剤の他にも、処理により毛髪を補修できるようになる点で、セラミドまたはその類似物質、コレステロールなどのステロイド類、ラノリン誘導体などを配合することも好ましい。
本発明に係る第2剤におけるアミノ変性シリコーンとしては、例えば、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、高重合ジメチルシロキサン・メチル(アミノプロピル)シロキサン共重合体などが挙げられる。これらの中でも、染料の吸着性を向上させる作用がより良好であることから、下記化学式(1)で表されるアミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体がより好ましい。
Figure 0005562514
[上記化学式(1)中、Aは、−(CHNH(CHNHを表し、m>1、n>1で、かつm+n>10である。]
アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体の市販品としては、例えば、「XF49−B1989」、「XF42−C0330」(以上、ジーイー東芝シリコーン社製)などが挙げられる。また、高重合ジメチルシロキサン・メチル(アミノプロピル)シロキサン共重合体の市販品としては、例えば、プレミックス原料として、「KF−8020」[信越化学工業社製、高重合ジメチルシロキサン・メチル(アミノプロピル)シロキサン共重合体20質量%とメチルポリシロキサン80質量%含有]、「KF−8017」[信越化学工業社製、高重合ジメチルシロキサン・メチル(アミノプロピル)シロキサン共重合体10質量%とメチルポリシロキサン90質量%含有]などがある。
第2剤におけるアミノ変性シリコーンの配合量は、0.5質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。アミノ変性シリコーンの配合量が少なすぎると、染毛時の均染性向上作用が小さくなる虞がある。他方、アミノ変性シリコーンの配合量が多すぎると、毛髪にべとつき感が生じて感触が低下する虞があることから、第2剤におけるアミノ変性シリコーンの配合量は、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
第2剤の剤型も第1剤と同様に特に制限はなく、ローション状、クリーム状、オイル状、泡状(フォーム状)などのいずれでもよく、第2剤に使用するアミノ変性シリコーン以外の成分の特性などに応じて、形成させ易い剤型とすることができる。
第2剤に係るアミノ変性シリコーンは粘度が高いため、第2剤には、毛髪へ塗布し易くするために、他の成分を配合することが好ましい。このような他の成分としては、アミノ変性シリコーン以外のシリコーン[環状シリコーン(デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンなど)、メチルポリシロキサン(特に低分子量のもの)など])、炭化水素(軽質流動イソパラフィンなど)、低級アルコール(エタノールなどの炭素数が2〜4程度のもの)などが挙げられる。また、第2剤に、上記他の成分として、界面活性剤(カチオン性界面活性剤など)、油成分(高級アルコール、エステル、植物油、炭化水素など)、および水を配合して、第2剤の剤型をクリーム状とすることで、第2剤を毛髪に塗布し易くすることに加えて、塗布後の毛髪の感触をより高めることもできる。上記の界面活性剤や油成分は、第2剤をクリーム状としない場合にも配合することができる。
第2剤における上記の他の成分の配合量については特に制限はなく、アミノ変性シリコーンの配合量が上記好適値を満足するようにし、且つ第2剤の機能を損なわないように、適宜配合量を調節すればよい。
また、第2剤には、上記の各成分以外にも、必要に応じて、第2剤の機能を損なわない範囲で、通常の化粧料に配合されている各種の添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、例えば、界面活性剤(ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤)、カチオン化高分子、両性高分子、ムコ多糖類、多糖類、脂肪酸、多価アルコール、植物抽出物、酸、酸化防止剤、キレート剤、防腐剤、香料などが挙げられる。
なお、第2剤をクリーム状とする場合には、そのpHは4〜10に調整することが好ましく、また、粘度は、5,000〜30,000mPa・sとすることが好ましい。
本発明の毛髪処理剤は、上記の通り、まず第1剤を毛髪に塗布し、続いて第2剤を毛髪に塗布することで使用される。そして、本発明の毛髪処理剤で処理した毛髪を、酸化型染毛剤で染毛するが、毛髪に塗布した毛髪処理剤は、染毛処理に先立って洗い流してもよく、毛髪処理剤を洗い流すことなく染毛処理を行ってもよい。ただし、染毛処理の操作性の点からは、毛髪処理剤を洗い流した後に染毛処理することが好ましい。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではなく、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは、全て本発明の技術低範囲に包含される。なお、以下の表1および表2では、第1剤については第1剤全体で100%となるように、第2剤については第2剤全体で100%となるように、また、表3ではクリームベース全体で100%となるように、表4では酸化型染毛剤第1剤全体で100%となるように、表5では酸化型染毛剤第2剤全体で100%となるように、それぞれ各成分の配合量を%で示すが、その%はいずれも質量%であり、また、これらの表中ではその%の表示を省略し、配合量を表す数値のみで表示する。
実施例1〜9および比較例1〜3
表1および表2に示す組成で調製した第1剤と第2剤とを組み合わせて、毛髪処理剤を構成した。
Figure 0005562514
Figure 0005562514
表1および表2において、精製水の欄の「計100とする」とは、第1剤を構成する精製水以外の各成分の合計量に、精製水の量を加えて100%となるようにしたことを意味している。また、表1および表2において、環状シリコーンの欄の「計100とする」とは、第2剤を構成する環状シリコーン以外の各成分の合計量に、環状シリコーンの量を加えて100%となるようにしたことを意味している。また、表1および表2において、クリームベースの欄の「計100とする」とは、第2剤を構成するクリームベース以外の各成分の合計量に、クリームベースの量を加えて100%となるようにしたことを意味している。
なお、表1および表2に示す「クリームベース」には、表3に示す組成のものを用いた。
Figure 0005562514
表3において、精製水の欄の「計100とする」とは、クリームベースを構成する精製水以外の各成分の合計量に、精製水の量を加えて100%となるようにしたことを意味している。
また、実施例および比較例では、以下の原材料を用いた。
(1)ケラチン加水分解物:成和化成社製「プロモイスWK−H(商品名)」、
(2)グリセリン:阪本薬品工業社製「化粧品用濃グリセリン」、
(3)塩化マグネシウム:キシダ化学社製の塩化マグネシウム6水和物、
(4)アミノ変性シリコーン:ジーイー東芝シリコーン社製「XF49−B1989(商品名)」、
(5)環状シリコーン:ジーイー東芝シリコーン社製「TSF405(商品名)」、
(6)臭化ステアリルトリメチルアンモニウム:東邦化学工業社製「カチナールSTB−70(商品名)」、
(7)セタノール:花王社製「カルコール6098(商品名)」、
(8)ステアリルアルコール:花王社製「カルコール8098(商品名)」。
実施例1〜9または比較例1〜3の毛髪処理剤を用いて評価用毛束を処理し、その後に酸化型染毛剤により評価用毛束に染毛処理を施し、染毛処理後の毛髪について、均染性、色の堅牢性および感触を評価した。
<評価用毛束>
評価用毛束には、20cmの長さの毛束について、まず全体にブリーチ処理を施し、更に半分の10cm部分だけにパーマ処理を施して、損傷度合いを変えたものを用意した。
なお、ブリーチ剤には、3質量%濃度に調整したアンモニア水と6質量%濃度に調整した過酸化水素水とを、それぞれ50gずつ混合したものを用いた。また、パーマ剤には、ミルボン社製「ピクシスTG/CYS−OX(商品名)」を用いた。
<毛髪処理剤による処理>
上記の評価用毛束に、実施例1〜9または比較例1〜3の毛髪処理剤に係る第1剤1.0gを塗布し、続いて第2剤1.0gを塗布し、その後評価用毛束を水洗、乾燥した。
<酸化型染毛剤による染色処理>
実施例1〜9または比較例1〜3の毛髪処理剤により処理した評価用毛束に、下記の試験用酸化型染毛剤第1剤と第2剤とを1:1(質量比)で混合したものを塗布し、20分放置した後に水洗、乾燥した。なお、試験用酸化型染毛剤の第1剤の組成を表4に、第2剤の組成を表5に示す。この試験用酸化型染毛剤によって、評価用毛束を赤系色に染めることができる。
Figure 0005562514
Figure 0005562514
表4において、精製水の欄の「計100とする」とは、酸化型染毛剤の第1剤を構成する精製水以外の各成分の合計量に、精製水の量を加えて100%となるようにしたことを意味している。また、表5において、精製水の欄の「計100とする」とは、酸化型染毛剤の第2剤を構成する精製水以外の各成分の合計量に、精製水の量を加えて100%となるようにしたことを意味している。
<染毛処理後の評価用毛束の均染性および感触評価>
染毛処理後の評価用毛束の均染性および感触について、10人の評価者により評価した。評価基準は以下の通りである。結果を表6に示す。均染性、感触共に、○○○、○○および○の評価のものが合格である。
均染性
○○○:「均一に染まっている」と答えた評価者が8名以上、
○○ :「均一に染まっている」と答えた評価者が6名以上7名以下、
○ :「均一に染まっている」と答えた評価者が4名以上5名以下、
× :「均一に染まっている」と答えた評価者が3名以下。
感触
○○○:「感触がよい」と答えた評価者が8名以上、
○○ :「感触がよい」と答えた評価者が6名以上7名以下、
○ :「感触がよい」と答えた評価者が4名以上5名以下、
× :「感触がよい」と答えた評価者が3名以下。
<染毛処理後の評価用毛束における色の堅牢性評価>
染毛処理後の評価用毛束1束につき、シャンプー剤(1質量%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液)40gに、35℃で20分間(1か月分のシャンプーに相当する)浸漬した後の評価用毛束の色の状態を、10人の評価者により評価した。評価基準は以下の通りである。結果を表6に併記する。○○○、○○および○の評価のものが合格である。
○○○:「退色している」と答えた評価者が2名以下、
○○ :「退色している」と答えた評価者が3名以上4名以下、
○ :「退色している」と答えた評価者が5名以上7名以下、
× :「退色している」と答えた評価者が8名以上。
Figure 0005562514
表6から分かるように、実施例1〜9の毛髪処理剤により処理した毛束では、その後の染毛処理の際の均染性が良好で、また、染毛処理後にシャンプー剤で処理しても退色が少なく色の堅牢性が優れており、更に染毛処理後の毛髪の感触も良好である。また、第1剤に多価アルコールであるグリセリンを多量に配合した実施例6の毛髪処理剤や、第1剤に金属塩である塩化マグネシウムを配合した実施例7の毛髪処理剤により処理した毛束では、染毛処理による色の堅牢性が特に優れている。更に、第1剤に多量のグリセリンと、塩化マグネシウムとを配合した実施例8および実施例9の毛髪処理剤により処理した毛束では、染毛処理による色の堅牢性が特に優れていることに加えて、染毛処理時の均染性も特に良好である。
なお、表6には示していないが、金属塩である塩化マグネシウムを第1剤に配合した実施例7〜9の毛髪処理剤で処理した毛束では、他の実施例の毛髪処理剤で処理した毛束よりも、染毛処理の際により濃く染まることも確認した。
これに対し、第1剤にケラチン加水分解物を配合しなかった比較例1の毛髪処理剤、並びに第2剤にアミノ変性シリコーンを配合しなかった比較例2および比較例3の毛髪処理剤で処理した毛束では、染毛処理時の均染性や染毛処理による色の堅牢性が劣っている。

Claims (9)

  1. 酸化型染毛剤による染毛処理の前処理に用いられ、先に毛髪に塗布する第1剤と、該第1剤に続いて毛髪に塗布する第2剤とからなる2剤式毛髪処理剤であって、
    上記第1剤は、ケラチン誘導体、加水分解ケラチンまたはその誘導体が配合されてなるものであり、上記第2剤はアミノ変性シリコーンが配合されてなるもの(ただし、第2剤は、第1剤に配合されたケラチン誘導体、加水分解ケラチンまたはその誘導体を酸変性させるものを除く)であることを特徴とする2剤式毛髪処理剤。
  2. 第1剤における加水分解ケラチンまたはその誘導体の配合量が、0.02〜20質量%である請求項1に記載の2剤式毛髪処理剤。
  3. 第2剤におけるアミノ変性シリコーンの配合量が、0.5〜20質量%である請求項1または2に記載の2剤式毛髪処理剤。
  4. 第1剤は、多価アルコールが更に配合されてなるものである請求項1〜3のいずれかに記載の2剤式毛髪処理剤。
  5. 第1剤における多価アルコールの配合量が、20〜80質量%である請求項4に記載の2剤式毛髪処理剤。
  6. 第1剤は、金属塩が更に配合されてなるものである請求項1〜5のいずれかに記載の2剤式毛髪処理剤。
  7. 第1剤における金属塩を構成する金属が、アルカリ土類金属である請求項6に記載の2剤式毛髪処理剤。
  8. 第1剤における金属塩を構成する金属が、Mgである請求項6または7に記載の2剤式毛髪処理剤。
  9. 第1剤における加水分解ケラチンまたはその誘導体の数平均分子量が、300〜4000である請求項1〜8のいずれかに記載の2剤式毛髪処理剤。
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