JP2019182799A - 酸化染毛剤組成物、酸化染毛剤キット及び酸化染毛方法 - Google Patents

酸化染毛剤組成物、酸化染毛剤キット及び酸化染毛方法 Download PDF

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【課題】セルロース誘導体である疎水化変性アルキルセルロース及び界面活性剤の組み合わせにより、所望の粘度を付与しながら混合性を向上する酸化染毛剤組成物、酸化染毛剤キット及び酸化染毛方法を提供すること。【解決手段】酸化染毛剤組成物は、(A)セルロース誘導体である疎水化変性アルキルセルロース(HYDROXYPROPYL METHYLCELLULOSE STEAROXY ETHER)と、(B)少なくとも1種の界面活性剤;を含有する、酸化染毛剤組成物、酸化染毛剤キット及び酸化染毛方法。【選択図】図3

Description

本発明は、所望の粘度を付与しながら混合性を向上する酸化染毛剤組成酸化染毛剤組成物、これを用いた酸化染毛剤キット及び酸化染毛方法に関する。
現在、ヘアカラーリングは、広く普及しており、その目的等に応じた様々な原理に基づく ヘアカラーリング剤が市販されている。中でも、酸化染毛剤は、染色性が良好であり、且つその持続性も高いことから、広く用いられている。
酸化染毛剤は、酸化染料およびアルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤とからなり、使用時にこれらを混合することによって用いられる。これを毛髪に塗布すると、アルカリ剤が毛髪を膨張させて、酸化染料の浸透性を高めるとともに、酸化剤(通常、過酸化水素)と反応することにより酸化染料の発色および毛髪中のメラニンの分解を引き起こし、毛髪が染色される。
ただ、酸化染毛剤による染毛は、一般に、毛髪のキューティクルの荒れを引き起こし、これにより毛髪の感触(くし通り)の悪化を引き起こしてしまう。特に、染毛対象が白髪を含む場合、新たに伸びてくる白い部分と、染色された黒い部分との差が目立つため、頻繁に染毛する必要があることから、この問題がより一層顕著となる。また、酸化染毛剤は、酸化染料およびアルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤を、使用時にこれらを混合するが、その特に混合性の悪さが、その後染色性に影響を与えることがあるが、未だ有用な解決方法は見出されていない。
具体的には、所望の粘度を付与しながら混合性を向上する酸化染毛剤を提供することが必要とされている。既存の技術には、本発明の利点及び利益の全てを提供するものは存在しない。
セルロース誘導体は、その特性に応じて、粘性調整、増粘、ゲル化、分散安定、保水、乳化安定、接着、フィルム形成と化粧品の種々の分野に応用されている。特に,
粘度調整、増粘、ゲル化という分野においては、代表的な増粘剤であるカルボマーが使用できない系で、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)やヒドロキシエチルセルロース(HEC)が好んで使用されていた(特許文献1)。しかし、これらのセルロース誘導体では分子量の関係から増粘効果に制限があり、希望の粘度を得るためにかなりの量を添加する必要があった。また、カルボマーに比べ調整した溶液のチキソトロピック性が劣り、化粧品の使用感という点で満足がいくものでなかった。これに対し、既存のセルロース誘導体は、C12〜C18などの疎水基を導入し、増粘性と使用感を完全する試みがなされている。例えばHECにC12〜C16までの疎水基を導入し(以下、HM-HECと記する)、それがシャンプーに使用されている(非特許文献1:斎藤 泉、薬剤学、52(4)、272-279,1992)。このHM-HECは、変性前の原料として低分子量のHECを使用していることと比較的疎水基の置換度を高く設計していることにより、増粘剤というよりむしろ界面活性剤として評価されている。また、高分子量のセルロース誘導体に疎水基を導入し医薬品ゲル化剤として活用する研究も報告されている(非特許文献2:Fragrance Journal No.323, Vol.35 No.7, 72-78, 2007)。
セルロース誘導体として高分子のHPMCに、C18の疎水基を導入し疎水化セルロース誘導体(以下、HM-HPMCと記する)が合成され、カルボマーと同様のチキソトロピックな流動性を示すことが報告されている(非特許文献2)。具体的には、セルロース誘導体である疎水化変性アルキルセルロース及び油脂剤、界面活性剤の組み合わせにより、所望の粘度を付与しながら混合性を向上する酸化染毛剤組成物を提供することが必要とされている。 既存の技術には、本発明の利点及び利益の全てを提供するものは存在しない。本疎水化セルロース誘導体の酸性染毛剤への活用についての試みはなかった。
酸化染毛剤に配合される高分子増粘剤の多くは、染毛中、毛髪に過剰に吸着した場合、毛髪同士の絡み合いや束感によるキシミや指通りの悪さ、染毛後の乾燥時においてゴワツキ・ザラザラなどの負の感触を伴なう。
具体的には、仕上がりの毛髪の感触への悪影響(例えばキューティクルの荒れ)がより低減され、かつ染毛時には、所望の粘度を付与しながら混合性にすぐれた酸化染毛剤組成酸化染毛剤を提供することが必要とされている。 既存の技術には、本発明の利点及び利益の全てを提供するものは存在しない。
毛髪のダメージは、表面のキューティクルが剥がれて内部の潤いが流出することで生じる。特に洗髪中はキューティクルが摩擦の影響を受けやすい状態にあるため、毛髪にダメージを与える大きな要因となる。そのため、ダメージ毛用シャンプーにはキューティクルを保護して摩擦を軽減する機能が求められている。一般にダメージ毛用シャンプーに汎用される合成原料のシリコーンは、毛髪の表面をコーティングし、キューティクルの摩擦を軽減する役割を担う。滑らかな指通りを実現し、毛髪のダメージを防止する効果が高い原料であると言う。しかしながら、ヘアケア製品に配合される高重合シリコーンや変性シリコーンは、毛髪への高い付着性が原因で、長期間使用することによって頭皮の毛穴を塞ぎ、髪表面に過剰に蓄積する「ビルドアップ」という現象を起こす。その結果、頭皮環境を悪化させ、キューティクルを剥がすなど、頭皮や毛髪に悪影響を及ばす恐れがある。加えて、ヘアカラーの染色やパーマのかかりを阻害することもある。これらの背景からも、酸化染毛剤の開発においても、ノンシリコンのニーズが高まってきている。尚、高重合シリコーンは、保護皮膜用シリコーンとして、耐水性、保湿性、耐皮脂性を毛髪に付与する。変性シリコーンは、高重合シリコーンよりも吸着性が向上し、コンディショニング効果の持続性が向上する。
近年は、化粧品市場全体の自然派ニーズの高まりと、シリコーンを敬遠する消費者ニーズが影響し、ノンシリコンシャンプーの市場規模が拡大している。ノンシリコンシャンプーは、文字通りシリコーンを使用しないため、ビルドアップによる毛髪表面や頭皮への悪影響はない。しかしながら、シリコーンに代替可能な性能(持続力のある付着性、毛髪への滑らかさの付与)を持つ原料がないため、ノンシリコンシャンプーは洗髪時の毛髪の摩擦を抑える機能が弱く、ダメージケアには不向きである。このように、ダメージ毛用シャンプーの開発において、洗髪時の摩擦軽減効果によるダメージケアと、ビルドアップを防ぎ、頭皮や毛髪を正常に保つスカルプケアを両立させることは難しく、技術的にトレードオフの関係にあると言える。これらの背景からも、酸化染毛剤の開発においても、ノンシリコンのニーズが高まってきている。
そこで、最近では、刺激臭が少なく、頭皮への刺激が低く、また、毛髪への負担が少ない酸化染毛剤として、アンモニアをまったく使用しない“アンモニアフリー”が、強く望まれるようになってきている。さらに、白髪染めには、PPD(パラフェニレンジアミン)という合成化学染料が市販の白髪染めやヘアカラー剤の多くに使用されている。PPDは、様々な色味を容易に作り出すことができ、濃い色に染めることもできるため、特に白髪染め、ヘアカラー剤には欠かせない成分であるが、アレルギーの症状を引き起こす成分と知られている。このことから、最近では、“PPD フリー“が、強く望まれるようになってきている。さらには、より安心・安全な商品が求められて、酸化染毛剤においても、”シリコンフリー”、”アンモニアフリー”、”PPD フリー”のものだけでなく、オーガニック認証COSMOSの認証VEGAN 及びHALAL 認証のものが、より強く望まれるようになってきている。また、可能な限り再生・持続可能な自然由来原料を採用する傾向が高まり、成分だけでなく、COSMOS、ISO22716という二つの認証を受けた自社工場や製造工程、パッケージに至るまで、環境にも配慮ことが、より求められるようになってきている。
特公平01-028042
斎藤 泉、薬剤学、52(4)、272-279,1992 Fragrance Journal No.323, Vol.35 No.7, 72-78, 2007
本発明は、セルロース誘導体である疎水化変性アルキルセルロース及び界面活性剤の組み合わせにより、所望の粘度を付与しながら混合性を向上する酸化染毛剤組成物を提供することを課題とする。
本発明者等は、セルロース誘導体である疎水化変性アルキルセルロース及び界面活性剤の組み合わせにより、上記課題を解決できることを見出した。本発明はこの知見に基づいてさらに研究を重ねた結果、完成されたものである。即ち、本発明は、下記の態様を包含する。
項1.(A)セルロース誘導体である疎水化変性アルキルセルロース(HYDROXYPROPYL METHYLCELLULOSE STEAROXY ETHER)と、(B)少なくとも1種の界面活性剤と、を含有する、酸化染毛用第1剤と酸化染毛用第2剤のいずれかに利用される、混合性に優れた酸化染毛剤組成物。
項2.前記疎水化変性アルキルセルロースの含有量が、前記酸化染毛剤組成物100質量%に対して0.0001〜3質量%である、項1に記載の酸化染毛剤組成物。
項3.前記界面活性剤の含有量が、前記酸化染毛剤組成物100質量%に対して5〜20質量%である、項1又は2に記載の酸化染毛剤組成物。
項4.項1〜3のいずれかに記載の酸化染毛剤組成物を利用した酸化染毛用第1剤又は酸化染毛用第2剤を含む、酸化染毛剤キット。
項5.項1〜4のいずれかに記載の酸化染毛剤組成物を利用した酸化染毛用第1剤又は酸化染毛用第2剤を毛髪に塗布することを含む、酸化染毛方法。
本発明の酸化染毛剤組成物を用いることにより、所望の粘度を付与することで、混合性に優れた酸化染毛剤を提供することができる。加えて、本発明は、所望の粘度を付与しながら混合性を向上する酸化染毛剤組成物、これを用いた酸化染毛剤キット及び酸化染毛方法も提供できる。
ベースブレイク技術の概要を示した図である。 実施例で用いたベースブレイクの塗布方法とその効果を示すフロー図である。 実施例で用いたベースブレイクの詳細を示す図である。
本発明において、「酸化染毛用第1剤」とは、酸化染料及びアルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤とを含み、使用時に第1剤と第2剤とを混合して用いる酸化染毛剤キットの内の、第1剤の方を指す。又、「酸化染毛用第2剤」とは、前記第2剤の方を指す。
本明細書は、本発明を特に指摘し明確に請求する特許請求の範囲をもって結論とするが、本発明は、以下の説明からよりよく理解されるものと考えられる。百分率、部分及び比率はすべて、特に指定されない限り本発明の組成物の総重量に基づいている。提示された成分に関する全てのこのような重量は活性物質の濃度に基づき、従って市販材料に含まれる可能性があるキャリア又は副生成物を含まない。
本発明は、(A)セルロース誘導体である疎水化変性アルキルセルロース(HYDROXYPROPYL METHYLCELLULOSE STEAROXY ETHER)(本明細書において、単に「疎水化変性アルキルセルロース」と表記することもある。)と、(B)少なくとも1種の界面活性剤とを含有する、酸化染毛剤組成物(本明細書において、「本発明の酸化染毛剤組成物」と示すこともある。)に関する。以下、これについて説明する。
1.酸化染毛剤組成物(酸化染毛用第1剤及び2剤)
本発明は、下記構造式(1)で表される(A)セルロース誘導体である疎水化変性アルキルセルロース(HYDROXYPROPYL METHYLCELLULOSE STEAROXY ETHER)と、(B)界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上、を含むことを特徴とする、酸化染毛剤組成物に関する。以下に、これについて説明する。疎水化変性アルキルセルロースは、HYDROXYPROPYL METHYLCELLULOSE STEAROXY ETHER及び/又はその塩と、前記HYDROXYPROPYL METHYLCELLULOSE STEAROXY ETHER及び/又は前記 HYDROXYPROPYL METHYLCELLULOSE STEAROXY ETHERの塩の効果促進剤とする。
(A)セルロース誘導体である疎水化変性アルキルセルロース(HYDROXYPROPYL METHYLCELLULOSE STEAROXY ETHER)は、下記構造式(1)で表される。
[式中、R1、R2及びR3は同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、基:−[CH2CH2−k(CH3)kO]mH、又は、基:−CH2CH(OH)CH2OCjH2j+1である。nは100〜10000の整数、kは0又は1の整数、mは1〜10の整数、jは6〜26の整数を示す。]で表されるものであって、該疎水化変性アルキルセルロースが、基:−CH2CH(OH)CH2OCjH2j+1を必ず含むものである。
(B)界面活性剤
界面活性剤としては、酸化染毛剤に採用し得る界面活性剤である限り特に限定されず、公知のものを広く採用することができる。界面活性剤としては、例えば、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤等が挙げられる。これらの中でも、より均一に濃く染色することができるという観点から、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤等が好ましく、非イオン性界面活性剤がより好ましい。
さらに、毛髪の感触への悪影響をより低減できるという観点からは、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等が好ましく、アニオン界面活性剤と非イオン性界面活性剤の併用、両性界面活性剤と非イオン性界面活性剤の併用がより好ましい。したがって、より均一に濃く染色することができ、かつ毛髪の感触への悪影響をより低減できるという観点からは、少なくとも1種のアニオン界面活性剤又は少なくとも1種の両性界面活性剤と、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤を組み合わせて用いることが好ましい。
界面活性剤は、例えば、ラウリル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸、N-アシルアミノ酸塩、ステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、セチル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、パルミチン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルリン酸ナトリウム、アシルグルタミン酸ナトリウム、サーファクチン等のアニオン界面活性剤;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム等のカチオン界面活性剤;塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、レシチン等の両性界面活性剤;ポリオール脂肪酸エステル、モノステアリン酸グリセリン、親油型モノオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸プロピレングリコール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、N-アシルアミノ酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、ポリオキシエチレン化ステロール、ポリオキシエチレン化ラノリン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン性界面活性剤;ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム等の脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル塩;ラウレス硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸トリエタノールアミン等のポリオキシエチレンアルキル硫酸塩;ココイルメチルタウリンナトリウム、ココイルメチルタウリンカリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ミリストイルメチルタウリンナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシントリエタノールアミン、ラウロイルグルタミン酸メチルアラニンナトリウム等のアシルN-メチルアミノ酸塩;ココイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸トリエタノールアミン、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ミリストイルグルタミン酸ナトリウム、ステアロイルグルタミン酸ナトリウム、パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、ココイルアラニントリエタノールアミン等のアシルアミノ酸塩;ラウレス酢酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム等のコハク酸エステル塩;脂肪酸アルカノールアミドエーテルカルボン酸塩;アシル乳酸塩;ポリオキシエチレン脂肪アミン硫酸塩;脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩;硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の脂肪酸グリセリド硫酸塩;アルキルベンゼンポリオキシエチレン硫酸塩;α-オレフィンスルホン酸ナトリウム等のオレフィンスルホン酸塩;スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム等のアルキルスルホコハク酸塩;スルホコハク酸ラウレス2ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等のアルキルエーテルスルホコハク酸塩;テトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、テトラデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;アルキルナフタレンスルホン酸塩;アルカンスルホン酸塩;α-スルホ脂肪酸メチルエステル塩;アシルイセチオン酸塩;アルキルグリシジルエーテルスルホン酸塩;アルキルスルホ酢酸塩;ラウレスリン酸ナトリウム、ジラウレスリン酸ナトリウム、トリラウレスリン酸ナトリウム、モノオレスリン酸ナトリウム等のアルキルエーテルリン酸エステル塩;ラウリルリン酸カリウム等のアルキルリン酸エステル塩;カゼインナトリウム;アルキルアリールエーテルリン酸塩;脂肪酸アミドエーテルリン酸塩;ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジン酸等のリン脂質類;カルボン酸変性シリコーン、リン酸変性シリコーン、硫酸変性シリコーン等のシリコーン系陰イオン性界面活性剤等の陰イオン界面活性剤;ラウレス(ポリオキシエチレンラウリルエーテル)類、セテス(ポリオキシエチレンセチルエーテル)類、ステアレス(ポリオキシエチレンステアリルエーテル)類、ベヘネス類(ポリオキシエチレンベヘニルエーテル)、イソステアレス(ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル)類、オクチルドデセス(ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル)類等の種々のポリオキシエチレン付加数のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油モノイソステアレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油トリイソステアレート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油マレイン酸等のヒマシ油及び硬化ヒマシ油誘導体;ポリオキシエチレンフィトステロール;ポリオキシエチレンコレステロール;ポリオキシエチレンコレスタノール;ポリオキシエチレンラノリン;ポリオキシエチレン還元ラノリン;ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン2-デシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン水添ラノリン、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレングリセリンエーテル等のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレングリコール;PPG-9ジグリセリル等の(ポリ)グリセリンポリオキシプロピレングリコール;ステアリン酸グリセリル、イソステアリン酸グリセリル、パルミチン酸グリセリル、ミリスチン酸グリセリル、オレイン酸グリセリル、ヤシ油脂肪酸グリセリル、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、α,α’-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等のグリセリン脂肪酸部分エステル類;ステアリン酸ポリグリセリル-2、同3、同4、同5、同6、同8、同10、ジステアリン酸ポリグリセリル-6、同10、トリステアリン酸ポリグリセリル-2、デカステアリン酸ポリグリセリル-10、イソステアリン酸ポリグリセリル-2、同3、同4、同5、同6、同8、同10、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-2(ジイソステアリン酸ジグリセリル)、同3、同10、トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2、テトライソステアリン酸ポリグリセリル-2、デカイソステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-2、同3、同4、同5、同6、同8、同10、ジオレイン酸ポリグリセリル-6、トリオレイン酸ポリグリセリル-2、デカオレイン酸ポリグリセリル-10等のポリグリセリン脂肪酸エステル;モノステアリン酸エチレングリコール等のエチレングリコールモノ脂肪酸エステル;モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコールモノ脂肪酸エステル;ペンタエリスリトール部分脂肪酸エステル;ソルビトール部分脂肪酸エステル;マルチトール部分脂肪酸エステル;マルチトールエーテル;ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル;ショ糖脂肪酸エステル、メチルグルコシド脂肪酸エステル、ウンデシレン酸トレハロース等の糖誘導体部分エステル;カプリリルグルコシド等のアルキルグルコシド;アルキルポリグリコシド;ラノリンアルコール;還元ラノリン;ポリオキシエチレンジステアレート、ポリチレングリコールジイソステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンジオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸モノ及びジエステル;ポリオキシエチレン・プロピレングリコール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレングリセリンモノステアレート、ポリオキシエチレングリセリンモノイソステアレート、ポリオキシエチレングリセリントリイソステアレート等のポリオキシエチレンモノオレエート等のポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンテトラオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビトールモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビトールペンタオレエート、ポリオキシエチレンソルビトールモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンメチルグルコシド脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンアルキルエーテル脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビトールミツロウ等のポリオキシエチレン動植物油脂類;イソステアリルグリセリルエーテル、キミルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等のアルキルグリセリルエーテル類;多価アルコールアルキルエーテル;ポリオキシエチレンアルキルアミン;テトラポリオキシエチレン・テトラポリオキシプロピレン-エチレンジアミン縮合物類;サポニン、ソホロリピッド等の天然系界面活性剤;ポリオキシエチレン脂肪酸アミド;ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド(コカミドMEA)、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(コカミドDEA)、ラウリン酸モノエタノールアミド(ラウラミドMEA)、ラウリン酸ジエタノールアミド(ラウラミドDEA)、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド(ラウラミドMIPA)、パルミチン酸モノエタノールアミド(パルタミドMEA)、パルミチン酸ジエタノールアミド(パルタミドDEA)、ヤシ油脂肪酸メチルエタノールアミド(コカミドメチルMEA)等の脂肪酸アルカノールアミド類;ラウラミンオキシド、コカミンオキシド、ステアラミンオキシド、ベヘナミンオキシド等のアルキルジメチルアミンオキシド;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;ポリオキシエチレンアルキルメルカプタン;ジメチコンコポリオール等のポリエーテル変性シリコーン、ポリシロキサン・オキシアルキレン共重合体、ポリグリセリン変性シリコーン、糖変性シリコーン等のシリコーン系非イオン性界面活性剤等の非イオン界面活性剤;陽イオン性界面活性剤では、ベヘントリモニウムクロリド、ステアルトリモニウムクロリド、セトリモニウムクロリド、ラウリルトリモニウムクロリド等のアルキルトリメチルアンモニウムクロリド;ステアリルトリモニウムブロミド等のアルキルトリメチルアンモニウムブロミド;ジステアリルジモニウムクロリド、ジココジモニウムクロリド等のジアルキルジメチルアンモニウムクロリド;ステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン等の脂肪酸アミドアミン及びその塩;ステアロキシプロピルジメチルアミン等のアルキルエーテルアミン及びその塩または四級塩;エチル硫酸長鎖分岐脂肪酸(12~31)アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム等の脂肪酸アミド型四級アンモニウム塩;ポリオキシエチレンアルキルアミン及びその塩または四級塩;アルキルアミン塩;脂肪酸アミドグアニジウム塩;アルキルエーテルアミンモニウム塩;アルキルトリアルキレングリコールアンモニウム塩;ベンザルコニウム塩;ベンゼトニウム塩;塩化セチルピリジニウム等のピリジニウム塩;イミダゾリニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;ア
ミノプロピルジメチコン及びアモジメチコン等のアミノ変性シリコーン、カチオン変性シリコーン、カチオン変性及びポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性及びポリエーテル変性シリコーン等のシリコーン系陽イオン性界面活性剤等;ラウリルベタイン(ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)等のN-アルキル-N,N-ジメチルアミノ酸ベタイン;コカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン等の脂肪酸アミドアルキル-N,N-ジメチルアミノ酸ベタイン;ココアンホ酢酸ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム等のイミダゾリン型ベタイン;アルキルジメチルタウリン等のアルキルスルホベタイン;アルキルジメチルアミノエタノール硫酸エステル等の硫酸型ベタイン;アルキルジメチルアミノエタノールリン酸エステル等のリン酸型ベタイン;ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、スフィンゴミエリン等のスフィンゴリン脂質、リゾレシチン、水素添加大豆リン脂質、部分水素添加大豆リン脂質、水素添加卵黄リン脂質、部分水素添加卵黄リン脂質、水酸化レシチン等のリン脂質類;シリコーン系両性界面活性剤等の両性界面活性剤;ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、デンプン誘導体、トラガントガム、アクリル酸・メタアクリル酸アルキル共重合体;シリコーン系各種界面活性剤等の高分子界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上である。
本発明の酸化染毛剤は、上記した成分以外にも、剤形等により必要に応じて、溶媒、(A)及び(B)以外の油性成分、直接染料、酸化染料の安定化剤、乳化状態の安定化剤、pH調整剤、動植物エキス、水溶性高分子、アミノ酸及びその誘導体、タンパク質及びその誘導体、ビタミン剤、紫外線防御剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、香料等、酸化染毛剤組成物に配合し得る公知の成分を含むことができる。
本発明の酸化染毛剤組成物を酸化染毛用第1剤として使用する際には、上述した(A)及び(B)を含有する。本発明の酸化染毛剤組成物を酸化染毛用第2剤として使用する際には、上述した(A)及び(B)以外に、通常、少なくとも1種の酸化剤を含有する。
酸化剤としては、酸化染毛用第2剤に配合され得るものであれば特に制限はないが、例えば、過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物等が挙げられる。これらの酸化剤は単独で配合してもよいし、2種以上を組み合わせて配合してもよい。これらの酸化剤の中でも、毛髪に対するブリーチ力が優れている点で過酸化水素が好ましい。
酸化剤の含有量は、毛髪の脱色及び染色を良好の行うことができる限り特に限定されず、適宜調節することができる。該含有量は、酸化剤として過酸化水素を用いる場合であれば、酸化染毛用第2剤に対して、例えば0.3〜12質量%、好ましくは1〜8質量%、より好ましくは3〜6質量%である。
本発明を酸化染毛用第2剤として応用する際の剤形としては、特に限定されず、公知の種々の剤形、例えばクリーム状、透明ジェル状、半透明ジェル状、乳液状、液状、泡状等の剤形を採用することができる。本発明の酸化染毛用第2剤のpHは、通常pH2〜5(好ましくは2.5〜3.5)に調整される。
2.酸化染毛剤キット
本発明は、本発明の酸化染毛用第1剤、及び本発明の酸化染毛用第2剤を含む、酸化染毛剤キット(本明細書において、「本発明の酸化染毛剤キット」と示すこともある)に関する。本発明の単一の酸化染毛剤組成物、もしくは本発明の酸化染毛用第1剤と第2剤と組み合わせが対象である。
酸化染毛用第1剤は、通常、酸化染料、アルカリ剤、油性成分、界面活性剤、溶媒等を含有する。酸化染毛用第2剤は、通常、これらの他に、酸化剤等を含有する。
単独での重合により発色する染料中間体、またはカップラーと組み合わせた上で重合により発色する染料中間体と前記カップラーとの組み合わせが挙げられる。染料中間体としては、従来公知の染毛用第1剤組成物に使用されているものであれば特に制限はなく、例えば、p-フェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン、トルエン-3,4-ジアミン、o-アミノフェノール、p-アミノフェノール、p-メチルアミノフェノール等が挙げられる。
また、必要に応じて染料中間体と組み合わせられるカップラーとしては、例えば、塩酸2,4-ジアミノフェノキシエタノール、m-フェニレンジアミン、2,6-ジアミノピリジン、5-アミノオルトクレゾール、m-アミノフェノール、α-ナフトール、ヒドロキノン、レゾルシン、カテコール等が一般に使用される。アルカリ剤としては、従来公知の染毛用第1剤組成物に使用されているものであれば特に制限はなく、例えば、アンモニア水、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等が挙げられる。
本発明の酸化染毛剤キットにおいては、本発明の酸化染毛用第1剤と、本発明の酸化染毛用第2剤とが、それぞれ別々の容器に収容されている。あるいは本発明の酸化染毛用第2剤と、既存の酸化染毛用第1剤とが、それぞれ別々の容器に収容されている。
3.染毛及び塗布方法
本発明は、本発明の酸化染毛用第1剤及び本発明の酸化染毛用第2剤を毛髪に塗布することを含む、あるいは酸化染毛用第1剤及び本発明の酸化染毛用第2剤のいずれかが本発明の酸化染毛剤を含む染毛方法、塗布方法、特に、酸化染料及びアルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤とを含み、使用時に第1剤と第2剤とを混合して用いる酸化染毛剤キットの毛髪の既染部及び新生部への塗布方法(本明細書において、「本発明の染毛方法」と示す場合もある)に関するものを含む。
塗布の態様は、本発明の酸化染毛用第1剤及び本発明の酸化染毛用第2剤が、毛髪上で、混合された状態となるような態様である限り特に限定されない。例えば、本発明の酸化染毛用第1剤及び本発明の酸化染毛用第2剤を混合してから毛髪に塗布する態様や、本発明の酸化染毛用第1剤を毛髪に塗布し、その後、本発明の酸化染毛用第2剤を毛髪に塗布する態様が挙げられる。
染毛用第1剤組成物と染毛用第2剤組成物との混合比としては、希望する明るさや色味によって調節すればよいが、例えば、質量比で、1:1〜1:10程度とすることができる。
塗布後は、通常、酸化染毛に必要な反応が十分に起こるように、一定時間(例えば10〜60分間)放置する。その後、余分な成分をシャンプー等を用いた洗髪により洗い流し、乾燥することが望ましい。
4.ベースブレーク(髪の境界ラインを消す技術)による塗布方法
(1)暗い新生毛と明るい既染毛をなじませるために使用し、ナチュラルグラデーションを短時間、低ダメージで表現できる。
(2)褪色時においても従来のリタッチと境界ラインがわかりにくく、ダメージも少ない為、非常にメリットがある。
新生部への酸化染毛剤の塗布方法は、以下が望ましい。先ず、施術をする場所はセット面やシャンプー台で行うことができる。より新生毛と既染毛を塗り分けることができるセット面が好ましい。また、塗布する酸化染毛剤は新生毛と既染毛をきちんと塗り分けることができる粘性を有することが好ましい。塗布後、所定時間だけ放置するが、この時の放置時間は10分間等が望ましい。ここで、酸化染毛剤のメカニズムは脱色と発色によってなる。一般的に脱色は塗布後10分でも十分な効果を発揮するのに対し、発色は10分では不十分である。発色は青→緑→黄→橙→赤→紫の順で発色するので、青を発色させ赤を発色させない色みの放置時間とすることが好ましい。放置時間経過後に水洗・乾燥し、次に、既染部に酸化染毛剤を塗布する。ここで、既染部と同時に新生部に酸化染毛剤を塗布しても良い。そして、塗布後に、所定時間だけ放置し、水洗・乾燥して完了する。
図1には、ベースブレイク技術の概要を示した図である。図1に示すように、ベースブレイク技術では、ヘアカラーを1度でもしたことがある人が対象である。ベースブレイク技術は、新生部に対してはリフト力を持つ青みの色み中心のヘアカラーを10分作用させて発色と脱色を同時に行う。既染部に対してはリフトをしないアルカリカラーを使用し、発色を行う。ベースブレイク技術は、新生毛と既染毛がナチュラルグラデーションになる施術である。褪色時は、使用した薬剤がリフトをする能力がない為、新生毛/既染毛1/既染毛2の差が小さくなる。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(1)酸化染毛用第1剤及び酸化染毛用第2剤の調製
後述の表2〜4に示す配合に従い酸化染毛用第1剤及び酸化染毛用第2剤を混合した状態の酸化染毛剤を調製した。酸化染毛用第1剤と酸化染毛用第2剤との混合比率は1:1である。調整手順は、例えば、特開2017−57161号公報、特開2017−57164号公報、特開2017−57165号公報等の記載と同様である。尚、表2〜4中、成分に関する数値は、酸化染毛剤(酸化染毛剤組成物)100質量%に対する、その成分の質量%を示し、「残部」とは、水以外の各成分の合計量に、水の量を加えて100質量%となるようにしたことを示す。
(2)染毛処理
上記「(1)酸化染毛用第1剤及び酸化染毛用第2剤の調製」で調製した酸化染毛剤を所定量取り、均一になるまで混ぜ合わせた。得られた混合物を付着させたハケを、1gの白髪(マタイジャパン製、Shigle Tuft(人毛白))の扇状に広げた毛束の表と裏に塗布し、30℃で30分間放置することにより染毛を行った。その後、毛束を水洗し、水洗後の毛束を、所定のシャンプー組成物を用いて1回洗浄し、乾燥した。
(3)感触の評価
染毛処理で処理された毛束に手ぐしを通した際の感触について、専門のパネラー10名により官能評価を行った。評価は、以下の表に示すように、3段階(3点:まったく引っかかりを確認できない、2点:ひっかかりを確認できない、1点:ひっかかりを確認できるかどちらともいえない)で行い、各パネラーの点数を合計して、以下の基準によってランク付けをした。◎および○の評価のものが製品として合格である。結果を表2〜4に示す。
<基準>
◎:点数の合計が26点以上、
○:点数の合計が20点以上25点以下、
×:点数の合計が19点以下。
(4)混合のし易さの評価
上記「(1)酸化染毛用第1剤及び酸化染毛用第2剤の調製」で調製した酸化染毛剤のうち、酸化染毛用第2剤を、染毛用第2剤の既製容器[ナンバースリー社製のナンバースリーリクロマ第2剤用容器(1.2L)]に8分目まで入れた。次の、この容器から酸化染毛用第2剤を80g搾り出し、調製した酸化染毛用第1剤80gと均一になるまで混合する作業を、専門のパネラー5名により行った。
評価は、5段階(5点:非常に混合し易い、4点:混合し易い、3点:どちらともいえない、2点:混合し難い、1点:非常に混合し難い)で行い、各パネラーの点数を合計して、以下の基準によってランク付けをした。◎および○の評価のものが製品として合格である。なお、本評価においては、一定の撹 拌条件下で均一に混合されるまでの時間が短い程、点数は高くなる。結果を表2〜4に示す。
<基準>
◎:点数の合計が20点以上、
○:点数の合計が15点以上20点未満、
△:点数の合計が10点以上15点未満、
×:点数の合計が10点未満。
図2には、実施例で用いたベースブレイクの塗布方法とその効果を示すフロー図である。実施例で用いたベースブレイクの塗布方法とその効果について以下に記載する。ベースブレイクの塗布方法は、図2に示すように、先ず、酸化染毛剤を使用するシーンはセット面とし、新生部に酸化染毛剤を塗布した(図2A)。その後、10分間、放置した。酸化染毛剤は、塗布しても垂れ落ちない粘性がある組成物に調整している。次に、髪を水洗・乾燥した(図2B)。その後、既染部に酸化染毛剤を塗布した(図2C)。それと同時に新生部に酸化染毛剤を塗布した。その後、10分間、放置し、最後に、髪を水洗・乾燥した(図2D)。図3は、実施例で用いたベースブレイクの詳細を示す図である。図3に示すように、実施例では、仕上がりの毛髪の感触への悪影響(例えばキューティクルの荒れ)がより低減され、経時的に安定となっている。
ベースブレイクの効果について、ベースブレイクとは、髪の境界ラインを消す技術のことを示す。暗い新生毛と明るい既染毛をなじませるために使用し、ナチュラルグラデーションを短時間、低ダメージで表現できる。褪色時においても従来のリタッチと境界ラインがわかりにくく、ダメージも少ない為、非常にメリットがある。
以上のように、本発明に係る酸化染毛用第1剤、酸化染毛剤キット及び酸化染毛方法は、ヘアカラーリングに有用であり、セルロース誘導体である疎水化変性アルキルセルロース及び界面活性剤の組み合わせにより、所望の粘度を付与しながら混合性を向上することができる酸化染毛剤組成物、酸化染毛剤キット及び酸化染毛方法として有効である。

Claims (5)

  1. (A)セルロース誘導体である疎水化変性アルキルセルロースと、
    (B)少なくとも1種の界面活性剤と、
    を含有する、酸化染毛用第1剤と酸化染毛用第2剤のいずれかに利用される、混合性に優れた酸化染毛剤組成物。
  2. 前記疎水化変性アルキルセルロースが、前記酸化染毛剤組成物100質量%に対して0.0001〜3質量%である、
    請求項1に記載の酸化染毛剤組成物。
  3. 前記界面活性剤の含有量が、前記酸化染毛剤組成物100質量%に対して5〜20質量%である、
    請求項1又は2に記載の酸化染毛剤組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の酸化染毛剤組成物を利用した酸化染毛用第1剤又は酸化染毛用第2剤を含む、酸化染毛剤キット。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の酸化染毛剤組成物を利用した酸化染毛用第1剤又は酸化染毛用第2剤を毛髪に塗布することを含む、酸化染毛方法。
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