JP5558160B2 - プローブカード用セラミック配線基板およびこれを用いたプローブカード - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウェハの電気特性を測定するための微細な配線を備えたプローブカード用セラミック配線基板およびこれを用いたプローブカードに関するものである。
Siウェハ等の半導体ウェハに多数個同時に形成される大規模集積回路を有する半導体素子には、異物の付着などに起因する電気不良等によって、ほぼ一定の割合で電気的接続および電気特性の不良品が含まれている。
上記半導体素子の不良品を検出するものとして、半導体ウエハの状態のまま同時に多数の半導体素子の電気特性を一括して検査することができるプローブカードが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
このプローブカードは、アルミナ質焼結体からなる絶縁基体の主面および内部に微細な配線が形成されている配線基板と、この配線基板の表面に精度よく配置された複数のプローブピンと呼ばれる測定端子とを含んでおり、このプローブピンを多数の半導体素子の端子にあてて、電圧をかけたときの出力を測定して期待値と比較することで、多数の半導体素子の良否を一括して判定するものである。
近年、半導体素子に形成された集積回路の配線微細化に伴って、プローブカードの単位面積当たりのプローブピン数を多くすることが求められ、またプローブカード用セラミック配線基板に形成される配線もより微細化することが求められている。
ところが、配線の微細化、すなわち線幅を狭くすることにより、配線抵抗が増大して電気信号の遅延が生じ、集積回路の動作状態について正しく判断できず、検査ミスにつながるという問題があった。
そこで、配線としてCu、Ag、Auなどの低抵抗金属を用いることが考えられるが、これらの低抵抗金属は融点が低いため、低抵抗金属のみではアルミナ質焼結体との同時焼成ができない。
これに対し、本出願人は、アルミナ質焼結体からなる絶縁基体の内部にCu、Ag、Auなどの低抵抗金属とMo、Wなどの高融点金属との複合金属を主成分とする配線を形成したプローブカード用セラミック配線基板を提案した(例えば、特許文献2を参照)。
このプローブカード用セラミック配線基板は、具体的には、MnおよびSiを焼結助剤として含有させることにより、従来のアルミナ質焼結体からなる絶縁基体を有する配線基板よりも200℃以上低い1500℃以下の温度で焼成できるようにしたことから、上記低抵抗金属および高融点金属の複合金属を主成分として含む配線を同時焼成により形成することを可能にしたものである。
特開平11−160356号 特開2009−180518号
しかしながら、絶縁基体を特許文献2に記載のアルミナ質焼結体で形成したプローブカード用セラミック配線基板は、絶縁基体の熱膨張係数が、やはりアルミナ質焼結体の熱膨張係数(6〜7×10−6/℃)に近いことから、検査対象であるSiウエハの熱膨張係数(3〜4×10−6/℃)との差が大きく、そのため、半導体素子の電気特性の測定前に行う熱負荷試験(バーンイン試験)時において、プローブカード用セラミック配線基板に設けられた測定端子(プローブピン)がSiウエハの表面に形成された測定パッドの位置からずれて電気特性の検査を行えないという問題があった。
また、アルミナ質焼結体からなる絶縁基体の耐薬品性向上のために、アルミナ質焼結体中にMn等の成分を添加して焼成すると、絶縁基体を緻密化できるものの、絶縁基体の外観に不均一な染みが生じてしまい、例えばプローブカードの単位面積当たりのプローブピン数が多くなった場合に、プローブピンの取付けにおいて取付け位置を認識することが困難となってしまうという問題があった。
従って、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、絶縁基体が緻密であり、外観に色むらが無く、かつSiウエハに近い熱膨張係数を有するプローブカード用セラミック配線基板および熱負荷試験時において、プローブカード用セラミック配線基板に設けられた測定端子とSiウエハの表面に形成された測定パッドとの位置ずれが小さく、電気特性の検査時に好適に使用できるプローブカードを提供することを目的とする。
本発明のプローブカード用セラミック配線基板は、ムライトの主結晶相と、該主結晶相間に形成された粒界相とを含み、該粒界相が、Mnと、NaおよびKのうち少なくとも1種のアルカリ金属元素と、Mgとを含有するセラミック焼結体からなる絶縁基体と、該絶縁基体内に設けられた導体層とを備えているプローブカード用セラミック配線基板であって、前記セラミック焼結体が、該セラミック焼結体中に含まれるAlをAl換算お
よびSiをSiO換算した合計量を100質量部としたときに、前記MnをMn換算で3.0〜7.0質量部、前記NaをNaCO換算および前記KをKCO換算した合計で0.3〜.0質量部含有するとともに、前記粒界にMg Al Si 18 を有していることを特徴とする。
上記プローブカード用セラミック配線基板では、前記セラミック焼結体が、前記ムライトの(210)面のX線回折強度に対する、Alの(104)面のX線回折強度が
97〜103%、MgAlSi18の(222)面のX線回折強度が0.3〜0.
7%、MnAlSi12の(420)面のX線回折強度が0.3〜0.7%であり、MnAl及びMgAlを実質的に含有していないことが望ましい。
本発明のプローブカードは、上記のプローブカード用セラミック配線基板の表面に表面配線層が設けられており、該表面配線層に半導体素子の電気特性を測定するための測定端子が接続されてなることを特徴とする。
本発明によれば、絶縁基体が緻密であり、外観に色むらが無く、かつSiウエハに近い熱膨張係数を有するプローブカード用セラミック配線基板および熱負荷試験時において、プローブカード用セラミック配線基板に設けられた測定端子とSiウエハの表面に形成さ
れた測定パッドとの位置ずれが小さく、電気特性の検査時に好適に使用できるプローブカードを得ることができる。
本発明のプローブカード用セラミック配線基板の一実施形態の概略断面図である。 本発明のプローブカードの一実施形態を用いた半導体素子の評価装置の説明図である。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明のプローブカード用セラミック配線基板の一実施形態の概略断面図である。図1に示すプローブカード用セラミック配線基板1は、セラミック焼結体からなる絶縁基体11と、絶縁基体11の内部に形成された低抵抗金属および高融点金属を主成分として含む複合導体からなる内部配線層12と、絶縁基体11の表面に形成された表面配線層13とを備えており、その絶縁基体11の内部における内部配線層12同士または内部配線層12と表面配線層13とを電気的に接続するビアホール導体14とを有している。
絶縁基体11は複数のセラミック絶縁層11a、11b、11c、11dからなるもので、それぞれのセラミック絶縁層11a、11b、11c、11dはムライトを主成分とするセラミック焼結体により形成されている。以下、ムライトを主成分とするセラミック焼結体のことをムライト質焼結体と記す。
絶縁基体11がムライト質焼結体であると、絶縁基体11の熱膨張係数(室温〜300℃)を3.3〜4.3×10−6/℃の範囲にできる。これにより、本実施形態のプローブカード用セラミック配線基板1は、熱負荷試験時において、プローブカード用セラミック配線基板1に設けられた測定端子とSiウエハの表面に形成された測定パッドとの位置ずれが無く、電気特性の検査に好適に使用できるものとなる。
絶縁基体11を構成するセラミック焼結体の主成分であるムライトは粒子状または柱状の結晶として存在している。本発明においてムライトの平均粒径は特に限定されるものではないが、結晶粒径が大きくなるに従い熱伝導性が向上し、結晶粒径が小さくなるに従い強度が向上することから、高熱伝導性および高強度の両立という点から、好適なムライトの平均粒径の範囲が選ばれる。この場合、ムライトの平均粒径は1.0〜5.0μm、特に1.7〜2.5μmであることが望ましい。
なお、ムライトの平均粒径は配線基板から切り出したセラミック焼結体の部分を研磨し、研磨した試料について走査型電子顕微鏡を用いて内部組織の写真を撮り、その写真上に約50個入る円を描き、円内および円周にかかった結晶粒子を選択し、次いで、各結晶粒子の輪郭を画像処理して、各結晶粒子の面積を求め、同じ面積をもつ円に置き換えたときの直径を算出し、その平均値より求める。
また、本実施形態のプローブカード用セラミック配線基板1は、絶縁基体11であるセラミック焼結体が、ムライトの主結晶相と、該主結晶相間に形成された粒界相とを含み、該粒界相が、Mnと、NaおよびKのうち少なくとも1種のアルカリ金属元素とを含有しており、セラミック焼結体は、そのセラミック焼結体中に含まれるAlをAl換算およびSiをSiO換算した合計量を100質量部としたときに、MnをMn換算で3.0〜7.0質量部、NaをNaCO換算およびKをKCO換算した合計で0.3〜6.0質量部含有するものである。これによりプローブカード用セラミック配
線基板1を構成する絶縁基体11と緻密なり、また絶縁基体11の表面に色むらが無く外観的に優れたプローブカード用セラミック配線基板1を得ることができる。その結果、例えばプローブカードの単位面積当たりのプローブピン数が多くなった場合に、プローブピンの取付けにおいて取付け位置を容易に認識できるようになり、プローブカードの製造工程の効率を高めることが可能になる。
これに対して、絶縁基体11となるセラミック焼結体中において、セラミック焼結体中に含まれるAlをAl換算およびSiをSiO換算した合計量を100質量部としたときのMnの含有量がMn換算で3.0質量部よりも少ないと、絶縁基体11が緻密でなくなり吸水率が高くなる。一方、セラミック焼結体中に含まれるAlをAl換算およびSiをSiO換算した合計量を100質量部としたときのMnの含有量がMn換算で7.0質量部よりも多い場合には、絶縁基体11の表面に色むらが発生する。
また、セラミック焼結体中に含まれるAlをAl換算およびSiをSiO換算した合計量を100質量部としたときのNaをNaCO換算およびKをKCO換算した合計で0.3質量部よりも少ない場合および6.0質量部よりも多い場合には、絶縁基体11の表面に色むらが発生する。
なお、本実施形態において、絶縁基体11が緻密化した状態というのは、絶縁基体11の吸水率が0.1%以下であるものをいう。絶縁基体11の吸水率は、JIS C2141に基づき測定する。
また、絶縁基体11の表面に色むらが無いとは、絶縁基体11の表面を実体顕微鏡を用いて観察を行った際に、絶縁基体11の表面に、絶縁基体11の基本的な色彩に対して、色の異なる部分が見られないものをいう。なお、絶縁基体11中に含まれるNaおよびKの存在は、X線マイクロアナライザー(EPMA)を付設した走査型電子顕微鏡を用いた分析により確認する。
また、本実施形態のプローブカード用セラミック配線基板1では、セラミック焼結体が、そのセラミック焼結体中に含まれるAlをAl換算およびSiをSiO換算した合計量を100質量部としたときに、NaをNaCO換算およびKをKCO換算した合計で0.3〜1.0質量部含有することが望ましい。セラミック焼結体が、セラミック焼結体が、そのセラミック焼結体中に含まれるAlをAl換算およびSiをSiO換算した合計量を100質量部としたときに、NaをNaCO換算およびKをKCO換算した合計で0.3〜1.0質量部含有するものであると、絶縁基体11の色むらを低減できることに加えて、絶縁基体11のヤング率を205GPa以上に高めることができる。絶縁基体11のヤング率が205GPa以上であると、プローブカード用セラミック配線基板を大型化したときのたわみを低減でき、これにより、プローブカード用セラミック配線基板のたわみが小さくなり、プローブカード用セラミック配線基板における全てのプローブピンの先端の高さの位置を均一なものにでき、これにより電気特性の検査の精度を高めることが可能になる。なお、絶縁基体11のヤング率は、超音波パルス法により弾性率を測定して求める。
また、本実施形態のプローブカード用セラミック配線基板1では、ムライトの(210)面のX線回折強度に対する、Alの(104)面のX線回折強度が97〜103
%、MgAlSi18の(222)面のX線回折強度が0.3〜0.7%、Mn
AlSi12の(420)面のX線回折強度が0.3〜0.7%であり、MnAl及びMgAlを実質的に含有していないことが望ましい。これにより耐薬品性試験での重量変化率を小さくすることができる。ここで、セラミック焼結体がMnAl
およびMgAlを含有していないというのは、X線回折を行ったときに、X線回折図上において、MnAlおよびMgAlのそれぞれのメインピークの回折強度がX線回折パターンのノイズレベル以下のものをいう。
一方、ムライト質焼結体が焼結助剤としてSiを主成分とするガラスを用いて形成され、そのセラミック焼結体の粒界にSiを主成分とするガラス(非晶質部)が多く存在するような場合には耐薬品性が大きく低下することになる。このため本発明ではムライト質焼結体の耐薬品性を高めるために、粒界に耐薬品性に優れた結晶相を多く析出させている。
例えば、粒界にSiを主成分とするガラスが存在するようなムライト質焼結体を40質量%水酸化カリウム水溶液に5時間浸漬したときには、ガラス成分の溶出が起こるのに対して、粒界にMnAlSi12が析出したムライト質焼結体では、水酸化カリウム水溶液に対して全く溶出しないものとなる。
しかしながら、ムライトの粒子間の粒界にMnAlSi12に化合しないMnが存在するようなムライト質焼結体は、その表面に不均一な染みが発生して色むらが生じてしまうことになる。このため本発明ではムライト質焼結体の耐薬品性を高めるとともに、外観に色むらを発生させないという理由から、ムライトの主結晶相を取り巻く粒界相にMgAlSi18なる結晶相を析出させ、かつNaおよびKのうち少なくとも1種のアルカリ金属酸化物を存在させることが望ましい。これによりプローブカード用配線基板1としてほぼ単一の色彩を呈し、外観がきれいであり、かつ十分な耐薬品性を持つプローブカード用セラミック配線基板を得ることができる。
ここで、セラミック焼結体中に含まれるAlをAl換算およびSiをSiO換算した合計量を100質量部に対する、NaおよびKの含有量は以下のようにして求める。絶縁基体11を酸に溶解させて、ICP(Inductively Coupled Plasma)分析により絶縁基体11中に含まれるアルミニウム(Al)、珪素(Si)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)の含有量を求め、アルミニウム(Al)および珪素(Si)からムライト(3Al・2SiO)の量を求め、次いでNaおよびKをそれぞれNa およびK に換算してこれらの含有量を求める。
なお、本実施形態におけるムライト質焼結体では、Mnの他に、焼結性を高める助剤成分として、Mg、Ca、Sr、BおよびCrなどから選ばれる少なくとも1種が、耐薬品性、ヤング率、密度および色彩等の特性を損なわない程度含有されていても良い。
本実施形態のプローブカード用セラミック配線基板1を構成する導体層(内部配線層12)としては、Cuが40〜60体積%、Wが40〜60体積%となる組成を有するCuおよびWの複合導体で構成されていることが望ましい。
ムライト質焼結体と同時焼成可能な内部配線層12の形成材料として、高融点金属であるタングステン(W)が挙げられるが、タングステン(W)からなる内部配線層12は電気抵抗値が高い。一方、銅(Cu)などの低抵抗金属はムライトを主成分とするセラミック焼結体の焼成温度よりもかなり融点が低いため、低抵抗金属である銅のみをムライトを主成分とするセラミック焼結体と同時焼成することはできない。そこで、内部配線層12を銅およびタングステンの複合導体とすることで、銅単体に比べると電気抵抗値は多少あがってしまうものの、後述する1380℃〜1420℃の焼成温度でムライトを主成分とするセラミック焼結体との同時焼成が可能となる。
ただし、同時焼成可能といえども、銅の融点を超える温度での焼成となるため、銅の溶融を抑制して内部配線層12の形状を保つことが必要となる。そこで、内部配線層12の
低抵抗化と保形性をともに達成するうえで、銅が40〜60体積%、タングステンが40〜60体積%の割合にするのがよい。
ここで、内部配線層12の銅およびタングステンの組成は、プローブカード用配線基板1から内部配線層12が形成された部位を切り出し、これを酸に溶解させた溶液をICP(Inductively Coupled Plasma)分析を用いて導体材料である銅およびタングステンの含有量を質量で求める。次に、質量として求めた銅およびタングステンの量をそれぞれの密度で除して各々の体積を求め、次いで、銅およびタングステンの合計の体積を100%としたときの銅およびタングステンの割合を求める。
なお、表面配線層13は、内部配線層13と同様の組成であっても異なっても良く、高融点金属であるタングステンのみで形成されていても良い。
また、ビアホール導体14は、表面配線層13と同様の組成からなることが焼成時にビアホール導体14からの導体成分の脱落を防止する上で望ましい。
上述した本実施形態のプローブカード用セラミック配線基板1は、熱負荷試験時において、プローブカード用セラミック配線基板1に設けられた測定端子(プローブピン)とSiウエハの表面に形成された測定パッドとの位置ずれを抑制でき、電気特性の検査に好適に使用できる。また、ムライト質焼結体を特定の組成としたときには、緻密かつ外観も均一なものになる。
また、図1に示すプローブカード用セラミック配線基板1を構成する絶縁基体11の主面には、焼成直後においては、元々、表面配線層13の代わりにビアホール導体14に接続されたランドパターン(図示せず)が形成されている。このランドパターンは焼成後にこのプローブカード用セラミック配線基板1の内部配線層12およびビアホール導体14の電気的接続のショートまたはオープンの検査を行うために設けられたものである。そして、プローブカード用セラミック配線基板1の内部配線層12およびビアホール導体14の電気的接続のショートまたはオープンの検査を行った後、ランドパターンは研磨により取り除かれ、ビアホール導体14を露出させたうえで、スパッタ法または蒸着法などの薄膜法により表面配線層13が形成され、さらに、この表面配線層13の表面上に測定端子(プローブピン)が形成され、図2に示すプローブカード2が作製される。
図2は、本発明のプローブカードの一実施形態を用いた半導体素子の評価装置の説明図である。上記したプローブカード用セラミック配線基板1は、例えば、図2に示すようなプローブカード2として用いることができる。
図2に示すプローブカード2は、プローブカード用セラミック配線基板1の一方の主面に、内部配線層12と接続される表面配線層(図示せず)が形成され、この表面配線層に半導体素子の電気特性を測定するための探針(測定端子21)が接続されたものである。
また、プローブカード用セラミック配線基板1の他方の主面に接続端子(図示せず)が形成され、この接続端子が半田3を介して外部回路基板4に接合され、さらに、外部回路基板4は、テスタ5に接続されている。そして、ステージ6の上に載置された半導体ウェハ7の上面にプローブカード2の測定端子21を接触させて半導体素子の電気特性を測定することができる。
なお、プローブカード2および外部回路基板4は、昇降装置8によって上下に駆動させることができ、プローブカード2の測定端子21を半導体ウェハ7の上面に接触させたり離したりするようになっている。
このプローブカード2の配線基板として、本実施形態のプローブカード用セラミック配線基板1を適用すると、まず、熱負荷試験時において、プローブカード用セラミック配線基板1に設けられた測定端子21とSiウエハ7の表面に形成された測定パッドとの位置ずれが無く、電気特性の検査に好適に使用できるものとなる。
また、プローブカード用セラミック配線基板1を構成する絶縁基体11を、ムライトを主結晶相とし、Mnと、Mgと、NaおよびKのうち少なくとも1種のアルカリ金属元素とを含有するムライト質焼結体により形成した場合には、耐薬品性が優れ、かつ外観も均一なプローブカード2を得ることができる。
次に、上記のプローブカード用セラミック配線基板1の製造方法について説明する。
まず、絶縁基体11を形成するために、ムライト(3Al・2SiO)粉末として、純度が99%以上、平均粒径が0.5〜2.5μmのものを用いる。ムライト粉末の平均粒径を0.5μm以上とすることでシート成形性を良好なものとし、2.5μm以下とすることで1420℃以下の温度での焼成によっても緻密化を促進させることが可能となる。
次に、ムライト粉末100質量部に対して、Al粉末を0〜50質量部、Mn粉末を1〜7質量部、MgO粉末を0〜10質量部、NaO粉末を0.1〜5質量部およびKO粉末を0.1〜5質量部添加して混合粉末を調製する。この場合、添加剤として用いるAl粉末は平均粒径が0.5〜1.5μm、Mn粉末は平均粒径が0.5〜3μmおよびMgO粉末は平均粒径が0.5〜3μmであるものを用いるがよい。なお、Al粉末、Mn粉末およびMgO粉末の純度はともに99質量%以上であるものがよい。これにより、シート成形性を良好なものとし、Mn、NaおよびKの拡散を向上させ、1380℃〜1420℃の温度での焼結性を高めることができる。また、Mn粉末とともにMgO粉末を添加すると、ムライトから遊離してくるAlおよびSiOと、添加剤であるMnから形成されるMnAlSi12とともに、MgOが化合したMgAlSi18の生成を高めることができ
る。また、Mn、Mg、ならびにNaおよびKのうち少なくとも1種のアルカリ金属元素は、上記の酸化物粉末以外に焼成によって酸化物を形成しうる炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩等として添加しても良い。この場合においても、ムライト粉末100質量部に対して、MnがMn換算で1〜7質量部、MgがMgO換算で0〜2質量部、NaがNaO換算で0.1〜5質量部、KがKO換算で0.1〜5質量部となるように混合するのがよい。
さらに、ムライト質焼結体の緻密化と内部配線層12を形成する複合金属との同時焼結性を高めるという理由から、ムライト粉末100質量部に対して、Ca、Sr、BおよびCrの群から選ばれる1種以上の酸化物粉末(CaO粉末、SrO粉末、B粉末、Cr粉末)または焼成によって酸化物を形成しうる炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩からなる粉末を、本実施形態のプローブカード用セラミック配線基板1の熱膨張係数を変化させず、また耐薬品性を劣化させない程度の割合で添加してもよい。
次に、この混合粉末に対して有機バインダ、溶媒を添加してスラリーを調整した後、これをプレス法、ドクターブレード法、圧延法、射出法などの成形方法によってグリーンシートを作製する。あるいは、混合粉末に有機バインダを添加し、プレス成形、圧延成形等の方法により所定の厚みのグリーンシートを作製する。なお、グリーンシートの厚みはたとえば50〜300μmとすることができるが、特に限定されない。
そして、適宜、このグリーンシートに対して、マイクロドリル、レーザー等により直径50〜250μmの貫通孔を形成する。
このようにして作製されたグリーンシートに対して、銅(Cu)粉末とタングステン(W)粉末とを前述した比率(Cuが40〜60体積%、Wが40〜60体積%)となるように混合して導体ペーストを調製し、この導体ペーストを各グリーンシートの貫通孔内に充填し、またスクリーン印刷、グラビア印刷などの方法により印刷塗布して配線パターンを形成する。
なお、この導体ペースト中には、絶縁基体11との密着性を高めるために、上記の金属粉末以外にアルミナ粉末あるいは絶縁基体11と同一組成物の混合粉末を添加してもよく、さらにはNi等の活性金属あるいはそれらの酸化物を導体ペースト全体に対して0.05〜2体積%の割合で添加してもよい。
その後、導体ペーストを印刷塗布したグリーンシートを位置合わせして積層圧着した後、この積層体を非酸化性雰囲気(窒素雰囲気あるいは窒素と水素との混合雰囲気)中で焼成する。
ここで、この焼成中の最高温度を1380℃〜1420℃とするのがよい。焼成中の最高温度を1380℃〜1420℃とすると、この範囲の温度において保持時間を調整することにより、ムライト質焼結体の粒界相において、MnAlSi12およびMg
AlSi18の結晶の核生成を促進させつつムライト質焼結体を緻密化させることができるようになる。
また、本実施形態のプローブカード用セラミック配線基板1を構成する絶縁基体11であるムライト質焼結体では、NaおよびKのうち少なくとも1種のアルカリ金属元素を所定量含有させて粒界相を結晶化させると、ムライトの結晶粒子のネック成長が抑えられるためムライトの異常粒成長を抑制でき、ヤング率の高いムライト質焼結体を得ることができる。
また、本実施形態のプローブカード用セラミック配線基板1を作製する場合、ムライト質焼結体の粒界相に、MgAlSi18およびMnAlSi12を析出
させて絶縁基体11の耐薬品性を高めるという理由から、1000℃から焼成最高温度までの昇温速度は50℃/hr〜150℃/hr、特に、75℃/hr〜100℃/hrにすることが望ましく、焼成最高温度から1000℃までの降温速度は、50℃/hr〜300
℃/hr、特に、50℃/hr〜100℃/hrにすることが望ましい。
またさらに、焼成時の雰囲気は、内部配線層12中のCuの拡散を抑制するという理由から、水素および窒素を含み、その露点が+30℃以下、特に+25℃以下の非酸化性雰囲気であることが望ましい。焼成時の露点が+30℃より高いと、焼成中に酸化物セラミックスと雰囲気中の水分とが反応し酸化膜を形成し、この酸化膜と銅とが反応してしまい、導体の低抵抗化の妨げとなるのみでなく、Cuの拡散を助長してしまうためである。なお、この雰囲気には所望によりアルゴンガス等の不活性ガスを混入してもよい。
以上述べた方法により作製されたプローブカード用セラミック配線基板1は、CuおよびWを主成分として含む内部配線層12を有し、熱膨張係数が検査対象であるSiウエハの熱膨張係数に近く、耐薬品性に優れ、かつ外観も均一なものとなる。
純度が99%で平均粒子径が2.1μmのムライト粉末100質量部に対して、純度が
99%以上で平均粒子径が1.8μmのAl粉末、純度が99%で平均粒子径が1.5μmのMn粉末、純度が99%で平均粒子径が1.0μmのSiO粉末、純度が99%で平均粒子径が0.7μmのMgO粉末、純度が99%で平均粒子径が1.0μmのNaCO粉末、純度が99%で平均粒子径が1.0μmのKCO粉末を表1に示すような割合で混合した後、さらに成形用有機樹脂(有機バインダー)としてアクリル系バインダーと、有機溶媒としてトルエンとを混合してセラミックスラリーを調製した後、ドクターブレード法にて厚さ200μmのシート状に成形し、セラミックグリーンシートを作製した。
得られたグリーンシートを15層積層し、室温から600℃の温度において、露点を+25℃とした窒素水素混合雰囲気にて脱脂を行なった後、引き続き焼成を行った。焼成は、1000℃から最高温度までを表1に示す昇温速度で昇温し、最高温度にて露点を+25℃とした窒素水素混合雰囲気に、1時間保持した後、最高温度から1000℃までを表1に示す降温速度で冷却して、ムライト質焼結体を得た。
また、ムライト質焼結体に存在する結晶の同定は、ムライト質焼結体を粉砕し、X線回折により得られるメインピーク位置をJCPDSに照らし合わせて行った。また、同定された結晶相であるAl、MnAl、MgAl、MnAlSi12およびMgAlSi18ついて、それぞれのメインピークの回折強度をムライトのメインピークの回折強度に対する比として求めた。その結果を表2に示す。
なお、表2には求めた比を100倍した値(%表示)を示した。ここで、Alのメインピークは(104)面、MnAlのメインピークは(311)面、MgAlのメインピークは(311)面、MnAlSi12のメインピークは(420)面、MgAlSi18のメインピークは(222)面とした。
また、耐薬品性の指標として、ムライト質焼結体の初期の質量および100℃の水酸化カリウム40質量%水溶液に5時間浸漬させた後のムライト質焼結体の質量を測定し、重量減少率(「ムライト質焼結体の初期質量」−「100℃の水酸化カリウム40質量%水溶液に5時間浸漬させた後のムライト質焼結体の質量」)/「ムライト質焼結体の初期質量」×100[%]を算出した。ここで、耐薬品性の判定は重量変化率が0.12質量%以下の場合合格とした。
また、得られたグリーンシートを30層積層して作製した成形体を、上記と同様の脱脂および焼成の条件にて作製したムライト質焼結体を、平面研磨機を用いて、幅3mm、厚み2mm、長さ1mmの形状のサンプルに加工して、TMA分析(熱機械分析)用の試料を作製し、熱膨張係数を測定した。
さらに、熱膨張係数を測定したムライト質焼結体の試料を用いて、超音波パルス法による弾性率測定を行いヤング率を求めた。
なお、X線回折、耐薬品性、熱膨張係数およびヤング率の評価は試料数を3個とし、平均値より求めた。
また、作製されたグリーンシートに対して、Cu粉末とW粉末とをCuが45体積%、Wが55体積%となるように調製した導体ペーストを各グリーンシートの表面に印刷して内部配線パターンを形成するとともに貫通孔内にMoの導体ペーストを充填してビア導体が形成されたグリーンシートを作製した。
このとき、内部配線パターンの一部に、抵抗測定用として、線幅が100μm、長さが
20mmの評価パターンを形成し、この内部配線パターンをビア導体に接続するようにし、さらに、内部配線パターンの端部にはビア導体との接続用としてランドパターンを形成した。
こうして作製した各セラミックグリーンシートを位置合わせして積層圧着して積層体を作製した。ここで作製された積層体は、最上層には抵抗測定用に測定端子を接触させるためのパッドが設けられたセラミックグリーンシートを配置し、2層目には抵抗測定用の内部配線パターンとランドパターンが印刷塗布されたセラミックグリーンシートを配置し、最上層に設けられた貫通孔(Mo導体ペーストが充填されている)と、2層目に印刷塗布されたランドが電気的に接続されるように、位置合わせしたものであり、全30層のセラミックグリーンシートが積層されたものである。
次に、この積層体を上記と同様の脱脂および焼成の条件にて焼成してプローブカード用セラミック配線基板を作製した。基板サイズは340mm×340mm、厚みが5mmであった。
次に、作製したプローブカード用セラミック配線基板の表面を研磨し、ランドパターンを取り除いた後、スパッタ法を用いて、プローブカード用セラミック配線基板の表面の全面に厚みが約2μmのチタンおよび銅の導電性薄膜を順に形成した。
次に、フォトリソグラフィーによりチタンおよび銅の導電性薄膜をパターン加工して、この銅の表面にニッケルおよび金の電解めっき膜を順に形成して、プローブカード用セラミック配線基板の表面のビアホール導体上に表面配線層を形成した。
次に、このプローブカード用セラミック配線基板の表面に形成した表面配線層の表面にSi製の測定端子(プローブピン)を接合してプローブカードを作製した。
次に、ステージ上に載置したSiウェハの上面にプローブカードの測定端子であるプローブピンを接触させて90℃の温度に加熱した状態に保持し、プローブカードの側面から実体顕微鏡を用いて、プローブピンとSiウエハの表面に形成された測定パッドとの位置ずれを観察した。この場合、プローブカードおよびSiウエハの最外周に形成した測定端子(プローブピン)と測定パッドを観察したときに、測定端子(プローブピン)の先端が測定パッド上から横に位置ずれしている状態を位置ずれ有りとした。
絶縁基体の表面の色むらは、作製したプローブカード用セラミック配線基板の表面配線層が形成されていない絶縁基体の表面を実体顕微鏡により観察した。このとき絶縁基体の表面において絶縁基体の基本的な色彩に対して、最大径で0.05μm以上の色の異なる部分が見られないものを磁器の外観が良(表3では○)とした。
作製したプローブカード用セラミック配線基板から絶縁基体の部分を切り出し、JISC2141に基づき吸水率を測定し、絶縁基体の緻密性を評価した。吸水率が0.1%以下の場合、絶縁基体が緻密であると判定し、吸水率が0.1%よりも大きいものを絶縁基体が緻密でないものと判定した。
また、絶縁基体11中に含まれるNaおよびKの存在は、X線マイクロアナライザー(EPMA)を付設した走査型電子顕微鏡を用いた分析により確認した。
また、絶縁基体11中に含まれるMn、NaおよびKの含有量は、プローブカード用配線基板から切り出した絶縁基体を一旦、酸に溶解させて、まず、原子吸光分析により誘電体磁器に含まれる元素の定性分析を行い、次いで、特定した各元素について標準液を希釈
したものを標準試料として、ICP発光分光分析にかけて定量化した。この場合、ICP(Inductively Coupled Plasma)分析により絶縁基体中に含まれるアルミニウム(Al)、珪素(Si)、マンガン(Mn)、ナトリウム(Na)およびカリウム(K)の含有量を求め、アルミニウム(Al)および珪素(Si)からムライト(3Al・2SiO)を求め、また、Mn、NaおよびKについて表3に示す化合物の換算量として求めた。
また、内部配線層の銅およびタングステンの組成は、まず、プローブカード用配線基板から内部配線層が形成された部位を切り出し、これを酸に溶解させた溶液をICP(Inductively Coupled Plasma)分析を用いて導体材料である銅およびタングステンの含有量を質量で求めた。次に、質量として求めた銅およびタングステンの量をそれぞれの密度で除して各々の体積を求め、次いで、銅およびタングステンの合計の体積を100%としたときの銅およびタングステンの割合を求めた。なお、作製したプローブカード用配線基板に形成された内部配線層は銅が45体積%、タングステンが55体積%であることを確認した。
配線抵抗は、測定で得られた導体の抵抗をR、測定する内部配線層の全長をL、内部配線層の幅をWとしたときに、関係式:R×W/Lで表される抵抗値(シート抵抗という。単位はmΩ/□)として求めた。電気抵抗はデジタルマルチメーターによる四端子法により測定した。このとき、配線抵抗は、シート抵抗換算で4.0mΩ/□以下を合格とした。これらの結果を表1〜4に示す。表1に調合組成と焼成条件を、表2にセラミック焼結体(絶縁基体)のX線回折により求めた各結晶相の割合を、表3にセラミック焼結体の組成を、および表4にセラミック焼結体(絶縁基体)の磁器の外観、熱膨張係数、熱負荷試験での位置ずれ、耐薬品性、ヤング率、プローブカード用配線基板の配線抵抗およびヤング率の各特性を示した。
Figure 0005558160
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表1〜4の結果から明らかなように、試料(試料No.2、3、5〜10、12〜18、21および22)は、絶縁基体の吸水率が0.1%以下であり、絶縁基体の外観に色むらが無く、また、絶縁基体の熱膨張係数(室温〜125℃)が3.3×10−6/℃〜4.3×10−6/℃であり、熱負荷試験時において、プローブカード用セラミック配線基板に設けられた測定端子とSiウエハの表面に形成された測定パッドとの位置ずれが無く、電気特性の検査に好適に使用できるものであった。
また、プローブカード用セラミック配線基板を構成する絶縁基体を、セラミック焼結体が、このセラミック焼結体中に含まれるAlをAl換算およびSiをSiO換算した合計量を100質量部としたときに、NaをNaCO換算およびKをKCO換算した合計で0.3〜1.0質量部含有するセラミック焼結体により形成した試料(試料No.2、5、7、9、12、14〜18、21および22)では、絶縁基体のヤング率が205GPa以上と高かった。これにより、プローブカード用セラミック配線基板のたわみが小さくなり、プローブピンの先端の位置がSiウエハの面に対して平行になり電気特性の検査の精度を高めることができた。
また、セラミック焼結体が、このセラミック焼結体中に含まれるAlをAl換算およびSiをSiO換算した合計量を100質量部としたときに、NaをNaCO換算およびKをKCO換算した合計で0.3〜1.0質量部含有するセラミック焼結
体により絶縁基体を形成したプローブカード用セラミック配線基板において、絶縁基体が、ムライトの(210)面のX線回折強度を100%としたときに、Alの(10
4)面のX線回折強度が97〜103%、MgAlSi18の(222)面のX線
回折強度が0.3〜0.7%であり、MnAlSi12の(420)面のX線回折強度が0.3〜0.7%であり、MnAl及びMgAlを実質的に含有していないセラミック焼結体からなるものとした試料No.5,7、9、12、17、18、21および22では、耐薬品性試験での重量変化率が0.12質量部以下であり、耐薬品性に優れたものであった。
なお、作製した本発明のプローブカード用配線基板の配線抵抗は、いずれもシート抵抗換算で4.0mΩ/□以下であった。
1:プローブカード用セラミック配線基板
11:絶縁基体
12:内部配線層
13:表面配線層
14:ビアホール導体
2:プローブカード
21:測定端子

Claims (3)

  1. ムライトの主結晶相と、該主結晶相間に形成された粒界相とを含み、該粒界相が、Mnと、NaおよびKのうち少なくとも1種のアルカリ金属元素と、Mgとを含有するセラミック焼結体からなる絶縁基体と、該絶縁基体内に設けられた導体層とを備えているプローブカード用セラミック配線基板であって、前記セラミック焼結体が、該セラミック焼結体中に含まれるAlをAl換算およびSiをSiO換算した合計量を100質量部としたときに、前記MnをMn換算で3.0〜7.0質量部、前記NaをNaCO換算および前記KをKCO換算した合計で0.3〜.0質量部含有するとともに、前記粒界にMg Al Si 18 を有していることを特徴とするプローブカード用セラミック配線基板。
  2. 前記セラミック焼結体が、前記ムライトの(210)面のX線回折強度に対する、Al
    の(104)面のX線回折強度が97〜103%、MgAlSi18の(222)面のX線回折強度が0.3〜0.7%、MnAlSi12の(420)面の
    X線回折強度が0.3〜0.7%であり、MnAl及びMgAlを実質的に含有していないことを特徴とする請求項に記載のプローブカード用セラミック配線基板。
  3. 請求項1または2に記載のプローブカード用セラミック配線基板の表面に表面配線層が設けられており、該表面配線層に半導体素子の電気特性を測定するための測定端子が接続されてなることを特徴とするプローブカード。
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