JP5549054B2 - 多官能アクリレート - Google Patents
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Description
で示されるアクリロイル基含有基;
X1、X2およびX3は、同じかまたは異なり、いずれもH、ハロゲン原子または炭素数1〜10のフッ素原子を含んでいてもよいアルキル基(ただし、X1、X2およびX3は、存在しなくてもよいし、複数存在していてもよい);
n1は、1〜6の整数;
n2およびm2は、同じかまたは異なり、いずれも0〜4の整数(ただし、n2およびm2は同時に0にはならない);
n3およびp3は、同じかまたは異なり、いずれも0〜4の整数、m3は0〜2の整数(ただし、n3とm3とp3は同時に0にはならない);
n4およびm4は、同じかまたは異なり、いずれも0〜5の整数(ただし、n4とm4は同時に0にはならない);
n5およびm5は、同じかまたは異なり、いずれも0〜5の整数(ただし、n5とm5は同時に0にはならない))。
式(1):
があげられる。
式(1−I):
と、式(II):
式(1−II):
(i)アクリル酸メチルとメタノールより高沸点のアルコールの混合液よりメタノールを共沸させることによりエステル交換させる(エステル交換法)方法。エステル交換法としては、特開2005−15398号、特開2004−217575号および特開2002−358005号各公報に記載される方法を用いることができる。
(ii)前記式(1−V)とα,β−不飽和エステル誘導体とを酸触媒の存在下に直接付加反応させる(直接付加反応法)。直接付加反応法としては、特開2004−175740号公報に記載される方法を用いることができる。
(iii)リパーゼによる合成。リパーゼによる合成としては特開2003−70404号公報に記載される方法を用いることができる。また、反応条件としては、それぞれ、特開2003−40840号、特開2004−175740号、特開2005−15398号、特開2004−217575号、特開2002−358005号、特開2003−70404号各公報に記載された条件が採用できる。
重合体組成(1H−NMR、19F−NMR、IR)
NMR測定装置:BRUKER社製
1H−NMR測定条件:300MHz(テトラメチルシラン=0ppm)
19F−NMR測定条件:282MHz(トリクロロフルオロメタン=0ppm)
合成例1−1(式(1−IIIa):
温度計、冷却管、撹拌機を備えた5Lの四つ口フラスコに(式(1−IIa):
温度計、冷却管、撹拌機を備えた5Lの四つ口フラスコに式(1−IIIa)を81.6g、アクリル酸34.6g、トルエン120mL、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.1g、ジブチルヒドロキシトルエン0.05gを仕込み、溶解後トリメチルベンジルアンモニウムクロリド1.0gを加えた。100℃で16時間撹拌し、反応終了後、10%炭酸ナトリウム水溶液で1回、5%炭酸ナトリウム水溶液で1回、飽和食塩水で3回洗浄した。硫酸ナトリウムで脱水乾燥し、ろ過後ヒドロキノンモノメチルエーテル0.1gを加え、減圧留去し、式(1−Va)を得た(収量71.0g)。
温度計、冷却管、撹拌機を備えた500mLの四つ口フラスコに式(1−Va)を30g、ジブチルスズジラウリレート43mg、メチルイソブチルケトン(MIBK)100gを加えた後、チッ素雰囲気下40℃で溶解した。その後、カレンズAOI(昭和電工株式会社製)12.6gを10分かけて滴下した。40℃で9時間撹拌し、反応を終了した。AOIの構造式を式に示す。
H2C=C(CH3)COOCH2CH2NCO
19F−NMR(CD3COCD3):δ −67.5(12F)
1H−NMR(CD3COCD3):δ 1.24−1.60(4H)、1.90−2.22(4H)、2,45−2.64(2H)、2.79−2.94(4H)、3.87−4.08(4H)、4.18−4.51(4H)、5.08−5.22(4H)、5.22−5.33(2H)、5.70−5.81(2H)、5.81−5.97(4H)、6.06−6.22(4H)、6.29−6.47(4H)
フッ素含有率:23.9%
(以下、この多官能アクリレートを「CHEp4UA」ともいう)
温度計、冷却管、撹拌機を備えた500mLの四つ口フラスコに式(1−Va)を30g、ジブチルスズジラウリレート43mg、メチルイソブチルケトン(MIBK)100gを加えた後、チッ素雰囲気下40℃で溶解した。その後、カレンズBEI(昭和電工株式会社製)21.3gを10分かけて滴下した。40℃で24時間撹拌し、反応を終了した。BEIの構造式を式に示す。
19F−NMR(CD3COCD3):δ −67.5(12F)
1H−NMR(CD3COCD3):δ 1.20−1.34(4H)、1.41(6H)、1.83−2.12(4H)、2.33−2.55(2H)、3.62−4.01(4H)、4.12−4.52(8H)、4.95−5.15(4H)、5.15−5.27(2H)、5.52−5.63(2H)、5.71−5.89(6H)、5.95−6.17(6H)、6.21−6.60(6H)
フッ素含有率:19.8%
温度計、冷却管、撹拌機を備えた50mLの四つ口フラスコに式(1−Va)を10.1g加え、チッ素雰囲気下25℃でHCFC−141b 25mLに溶解し、トリエチルアミン6.6gを加えた。氷水で冷却しアクリル酸クロライド5.4gを滴下した。25℃で12時間撹拌した。塩酸でpHを2にし、分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、HCFC−141bを減圧留去した。アセトンに溶解し、不溶分をろ過した後、アセトンを減圧留去し、CHEp4Aを得た。(収量10.5g)
19F−NMR(CD3COCD3):δ −67.5(12F)
1H−NMR(CD3COCD3):δ 1.18−1.6(4H)、1.85−2.22(4H)、2.39−2.63(2H)、3.83−4.15(4H)、4.23−4.57(2H)、5.17−5.52(4H)、5.76−6.00(4H)、6.00−6.22(4H)、6.22−6.46(4H)
フッ素含有率29.2%
撹拌装置および温度計を備えた100mLのガラス製四ツ口フラスコに、パーフルオロ(1,1,9,9−テトラハイドロ−2,5−ビストリフルオロメチル−3,6−ジオキサノネノール)
還流冷却器、温度計、撹拌装置、滴下漏斗を備えた200mLの四ツ口フラスコに、ジエチルエーテル80mL、合成例2−1で得たヒドロキシル基含有含フッ素アリルエーテルの単独重合体5.0gと、ピリジン1.0gを仕込み5℃以下に氷冷した。チッ素気流下、撹拌を行いながら、さらにα−フルオロアクリル酸フルオライド(CH2=CFCOF)の2.0gをジエチルエーテル20mLに溶解したものを約30分間かけて滴下した。滴下終了後、室温まで温度を上げさらに4.0時間撹拌を継続した。反応後のエーテル溶液を分液漏斗に入れ、水洗、2%塩酸水洗浄、5%NaCl水洗浄、さらに水洗を繰返したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ついでエーテル溶液を濾過により分離した。
温度計、3方コックを付けた冷却管および滴下ロートを備えた500ml四つ口フラスコにチッ素ガスを充填し、水素化ホウ素ナトリウム9.3gとテトラヒドロフラン150mlを仕込み、氷浴で冷却した。(2−フルオロ−5−ノルボルネン−2−イル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール30gとテトラヒドロフラン30mlの混合液を滴下した後、三フッ化ホウ素―ジエチルエーテル錯体9mlを滴下し、その後、20℃で1時間撹拌した。水10ml、NaOH水溶液(濃度:3mol/l)75ml、30質量%過酸化水素水75mlを順に滴下した後、20℃で20時間撹拌した。塩酸でpHを3以下の酸性溶液にした後、有機層を分液した。有機層を食塩水で洗浄した後、テトラヒドロフランを減圧下留去した。残渣をジエチルエーテルと混合し、不溶物をろ過した。ろ液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ジエチルエーテルを減圧下留去し、NB1F2OHを30g得た。
温度計と3方コックおよび滴下ロートを備えた三つ口フラスコにNB1F2OHを27gとHCFC−141bを100ml仕込み、チッ素ガス雰囲気下氷浴中で冷却した。その後、トリエチルアミン30ml、メタクリロイルクロライド29gを順に滴下し、20℃で12時間撹拌した。塩酸でpHを2にし、食塩を入れ、分液した。有機層を食塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。シリカゲルを用いて残渣をカラム分離(溶媒としてHCFC−141b)し、DMNB1FVIPを22g得た。
表1にそれぞれ示すように、合成例2−2で得たAR1に実施例1(CHEp4UA)、2(CHEp6UA)、3(CHEp4A)で得た多官能アクリレート、および濃度20質量%の中空シリカゾルMIBK分散溶液(触媒化成工業(株)製のELECOM V8213、平均粒径55nm;屈折率1.30)を加え、充分に撹拌して組成物を得た。
比較として表2に示す非フッ素系多官能アクリレート(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)、合成例3−2で得たDMNB1FVIPおよび/または濃度20質量%の中空シリカゾルMIBK分散溶液(触媒化成工業(株)製のELECOM V8213、平均粒径55nm;屈折率1.30)を加え、充分に撹拌して組成物を得た。
実施例4〜9および比較例1〜でそれぞれ調製した組成物の相溶性を目視で調べた。
○:相溶する
×:相溶せず(沈殿物あり)
実施例4〜9および比較例1〜4でそれぞれ調製した硬化性組成物をPETフィルム上にアプリケーターを用いて乾燥後の膜厚が約100nmとなるように塗布し、70℃で1分間乾燥した。
実施例4〜9および比較例1〜4でそれぞれ調製した組成物で作成した塗膜の外観を目視で調べた。
○:透明でかつ均一である
×:不透明で白濁
AR1:合成例2−2で得られた硬化性含フッ素ポリマー
CHEp4UA:実施例1で得られた多官能アクリレート
CHEp6UA:実施例2で得られた多官能アクリレート
CHEp4A:実施例3で得られた多官能アクリレート
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
DMNB1FVIP:合成例3−2で得られた多官能アクリレート
PS1:濃度20質量%の中空シリカゾルMIBK分散溶液(触媒化成工業(株)製のELECOM V8213、平均粒径55nm;屈折率1.30)
Claims (3)
- つぎの式(1)〜式(5)のいずれかで示されるフッ素原子を含んでいてもよいアクリロイル基を3個以上含み、かつ脂環式構造を含む多官能アクリレート:
式(1):
で示されるアクリロイル基含有基;
X1、X2およびX3は、同じかまたは異なり、いずれもH、ハロゲン原子または炭素数1〜10のフッ素原子を含んでいてもよいアルキル基(ただし、X1、X2およびX3は、存在しなくてもよいし、複数存在していてもよい);
n1は、1〜6の整数;
n2およびm2は、同じかまたは異なり、いずれも0〜4の整数(ただし、n2およびm2は同時に0にはならない);
n3およびp3は、同じかまたは異なり、いずれも0〜4の整数、m3は0〜2の整数(ただし、n3とm3とp3は同時に0にはならない);
n4およびm4は、同じかまたは異なり、いずれも0〜5の整数(ただし、n4とm4は同時に0にはならない);
n5およびm5は、同じかまたは異なり、いずれも0〜5の整数(ただし、n5とm5は同時に0にはならない))。 - 式(6)におけるRが、エステル結合および/またはウレタン結合を含む炭素数1〜50のq+1価の炭化水素基である請求項1記載の多官能アクリレート。
- フッ素含有率が、5質量%以上40質量%未満である請求項1または2記載の多官能アクリレート。
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