JP5546352B2 - 多数個取り配線基板 - Google Patents

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本発明は、母基板の中央部に電子部品を搭載するための配線基板領域が縦および横の少なくとも一方の並びに配列された多数個取り配線基板に関する。
従来、半導体素子や水晶振動子等の電子部品を搭載するための配線基板は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体等の電気絶縁材料から成る絶縁基板に、タングステンやモリブデン等の金属粉末メタライズから成る配線導体が配設されることによって形成されている。そして、このような配線基板上に電子部品を搭載するとともに、電子部品の各電極をはんだやボンディングワイヤ等の電気的接続手段を介して対応する配線導体に電気的に接続することによって電子装置が作製される。
このような配線基板は近時の電子装置の小型化の要求に伴い、その大きさが極めて小さなものとなってきており、複数の配線基板および電子装置を効率よく製作するために、中央部に複数の配線基板領域が縦横に配列された、いわゆる多数個取り配線基板とし、これを各配線基板領域の境界に沿って分割することによって作製するということが行なわれている。
また、このような多数個取り配線基板においては、配線基板領域に上記の配線導体の一部が配線基板領域の表面に露出して形成されており、複数の配線基板領域を取り囲むように外周部にダミー領域が設けられている。このダミー領域には、各配線基板領域の配線導体に電気的に接続された、めっき用配線と枠状のめっき用枠体が形成されている。この多数個取り配線基板をめっき浴に浸漬して、めっき用配線とめっき用枠体とを介して各配線導体に電流を供給することで、電解めっき法によって配線導体の露出した表面にめっき層を被着させる。なお、めっき用配線とめっき用枠体へのめっき用電流の供給は、めっき用枠体から母基板の外周縁にかけてめっき用端子部を形成しておき、このめっき用端子部に治具を接触させ、電源から治具およびめっき用端子部を介してめっき用枠体に所定の電流を流すことによって行なわれる。
そして、各配線基板領域の上面に電子部品を搭載して、電子部品と配線導体とを電気的に接続した後、個々の配線基板領域毎に分割することによって、多数個の電子装置が同時に製作される。
このような多数個取り配線基板では、めっき用枠体とめっき用配線との長さやめっき用枠体およびめっき用配線の幅および厚さは、均一に形成されているため、めっき用端子部から各配線基板領域の配線導体までの距離に応じて、配線導体に供給される電流が異なり、各配線基板領域ごとに、配線導体の露出する表面に被着されるめっき層の厚みがバラつくという問題があった。このようにして、めっき層の厚みがバラつくと、配線基板毎に電気的特性や、配線導体と電子部品や外部回路基板との接合強度や、配線導体のめっき層の色調等がバラつくということがあった。
このような、めっき層の厚みのバラつきを抑えるために、複数のめっき用配線とめっき用枠体との接続位置がめっき用端子部に近いものほどめっき用配線の長さを長く、幅を狭くまたは厚みを薄くすることで、めっき用端子部に近くなるほどにめっき用配線の抵抗値を高くして、各配線基板領域の配線導体に供給される電流を均一にすることが知られている。例えば、配線基板領域毎に、めっき用枠体から配線基板領域までの間で、めっき用配線を蛇行させて、めっき用配線の長さを長くして、各配線基板領域の配線導体に供給され
る電流を均一にして、めっき層の厚みを均一にした多数個取り配線基板が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2004−103811号
しかしながら、近年の配線基板は更なる小型化が進んできており、このような配線基板が縦横に多数配列した多数個取り配線基板において、個々の配線基板領域の大きさが小さく、めっき用配線を蛇行させるなどしてその長さを長くするための領域を確保しにくくなってきている。また、めっき用配線の幅を狭くしたり、厚みを薄くすると、めっき用配線の断線や配線形状のばらつきが発生しやすくなって、各配線基板領域の配線導体に良好にめっき層を被着させることができなくなることがあった。
また、母基板がセラミックスからなる場合には、焼成時にセラミックグリーンシートと導体との収縮率の違いによって母基板が一方主面側に反ることがある。そして、このような母基板の反りは導体の厚さに比例して大きくなり、部分的に導体の厚みを変えた場合には、母基板が局所的に変形しやすくなり、母基板の各配線基板領域に電子部品を搭載する際に、変形した部分に実装時の力が集中して母基板が割れてしまうことが懸念される。
また、母基板が複数のセラミック層を積層して形成され、めっき導通用導体を母基板の内部に形成する場合、めっき導通用導体の厚みの差が大きくなると、複数のセラミック層を良好に積層できず、母基板が変形してしまうことが懸念される。
また、各配線基板領域ごとに、めっき導通用導体ごとに厚みを異ならせることは、生産性の観点からも非常に効率の悪いものであった。
本発明は上記の従来技術の問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、各配線基板領域に形成された導体の露出する表面のめっき層の厚みのばらつきを低減した多数個取り配線基板を提供することにある。
本発明の多数個取り配線基板は、平面視で配線基板領域が縦および横の少なくとも一方の並びに複数配置され、前記配線基板領域の周囲にダミー領域が形成された母基板と、前記配線基板領域に設けられた、それぞれ一部が前記配線基板領域の表面に露出した配線導体と、該配線導体に電気的に接続されて前記配線基板領域同士を接続する配線部および前記ダミー領域に複数の前記配線基板領域を囲むように形成された枠部ならびに該枠部と前記配線基板領域とを接続する直線形状の接続部からなるめっき用配線と、該めっき用配線に電気的に接続されためっき用端子とを備えている多数個取り配線基板であって、前記接続部と前記枠部とは同一材料から成っており、前記枠部の前記接続部に接続されている部分の幅が、前記めっき用端子から離れるにしたがって、漸次連続的に広くなるとともに、前記接続部の長さが漸次短くなるように形成されていることを特徴とするものである。
本発明の多数個取り配線基板によれば、めっき用配線の枠部の、めっき用配線の接続部に接続されている部分の幅が、めっき用端子から離れるにしたがって、漸次広くなるとともに、めっき用配線の接続部の長さが漸次短くなるように形成されていることから、接続部の幅や厚みを小さくする必要がなく、めっき用端子から各配線基板領域までの長さが長
くなるに従って単位長さ当たりの抵抗値を小さくできる。従って、めっき用端子から各配線基板領域までの接続部の抵抗値の差を小さくして、導体に供給される電流の差を小さくできるので、各配線基板領域の導体の露出する表面に被着されるめっき層の厚みのばらつきを低減できる。
(a)は本発明の多数個取り配線基板の実施の形態の一例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 (a)は本発明の多数個取り配線基板の実施の形態の他の例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 (a)は本発明の多数個取り配線基板の実施の形態の他の例を示す平面図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。 図3(a)の多数個取り配線基板の下面の一例である。
本発明の多数個取り配線基板を添付の図面に基づいて詳細に説明する。図1〜図4において、1は母基板、1aは配線基板領域、1bはダミー領域、2は配線導体、3はめっき用配線、3aは配線部、3bは接続部、3cは枠部、4はめっき用端子である。
図1〜図4に示す例の多数個取り配線基板は、母基板1の中央部に複数の配線基板領域1aが縦および横の並びに複数配列されており、これらの複数の配線基板領域1aの周囲にダミー領域1bが設けられている。このような中央部に配線基板領域1aが複数配列された多数個取り配線基板は、配線基板領域1aを個々に分割することによって、複数の矩形状の小型の配線基板を良好に作製できる。なお、図1〜図4に示す例においては、母基板1に縦方向に12列および横方向に10列の計120個の配線基板領域1aが配列されている
本発明の多数個取り配線基板は、平面視で配線基板領域1aが縦および横の少なくとも
一方の並びに複数配置され、配線基板領域1aの周囲にダミー領域1bが形成された母基板1と、配線基板領域1aに設けられた、それぞれ一部が配線基板領域1aの表面に露出した配線導体2と、配線導体2に電気的に接続されて配線基板領域1a同士を接続する配線部3aおよびダミー領域1bに複数の配線基板領域1aを囲むように形成された枠部3cならびに枠部3cと配線基板領域1aとを接続する接続部3bからなるめっき用配線3と、めっき用配線3に電気的に接続されためっき用端子4とを備えている多数個取り配線基板であって、枠部3cの接続部3bに接続されている部分の幅が、めっき用端子4から離れるにしたがって、漸次広くなるとともに、接続部3bの長さが漸次短くなるように形成されている。
このような多数個取り配線基板によれば、上記構成としたことによって、接続部3bを長くすることや、接続部3bの幅や厚みを小さくする必要がなく、めっき用端子4から各配線基板領域1aまでの長さが長くなるに従って単位長さ当たりの抵抗値を小さくできる。従って、めっき用端子4から各配線基板領域1aまでの接続部3bの抵抗値の差を小さくして、配線導体2に供給される電流の差を小さくできるので、各配線基板領域1aの配線導体2の露出する表面に被着されるめっき層の厚みのばらつきを低減できる。
母基板1は、セラミックスや樹脂等の絶縁体からなるものである。セラミックスから成る場合は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,窒化珪素質焼結体,炭化珪素質焼結体,ガラスセラミックス等の電気絶縁材料や各種樹脂等から成る略四角形状の平板であり、その中央部に四角形状の多数の配線基板領域1aが配列形成されている。樹脂からなる場合は、例えば、エポキシ樹脂,ポリイミド
樹脂,アクリル樹脂,フェノール樹脂,ポリエステル樹脂,四フッ化エチレン樹脂を始めとするフッ素系樹脂等が挙げられる。また、ガラスエポキシ樹脂のように、ガラス繊維から成る基材に樹脂を含浸させたものが挙げられる。
母基板1は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体等のセラミックスから成る場合であれば、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化カルシウム,酸化マグネシウム等の原料粉末に適当な有機バインダーおよび溶剤を添加混合して泥漿状となすとともに、これを従来周知のドクターブレード法を採用してシート状に成形して複数枚のセラミックグリーンシートを得、しかる後、これらのセラミックグリーンシートに、適当な打ち抜き加工を施すとともに必要に応じて上下に積層し、最後に還元雰囲気中、約1600℃の温度で焼成することによって製作される。
母基板1が、例えば、樹脂から成る場合は、所定の母基板1の形状に成形できるような金型を用いて、トランスファーモールド法やインジェクションモールド法等で成形することによって制作できる。また、例えば、ガラスエポキシ樹脂のように、ガラス繊維から成る基材に樹脂を含浸させたものであってもよく、この場合は、ガラス繊維から成る基材にエポキシ樹脂の前駆体を含浸させ、このエポキシ樹脂前駆体を所定の温度で熱硬化させることによって形成できる。
また、母基板1の中央部に縦横に配列された各配線基板領域1aは、分割後にそれぞれが小型の配線基板となる領域であり、配線基板領域1aにはそれぞれ一部が配線基板領域1aの表面に露出した配線導体2が形成されている。配線導体2は、図示しない電子部品の電極にボンディングワイヤや半田等を介して接続されたり、外部電気回路基板の回路配線に半田等を介して接合されるもの、母基板1の内部に配線基板1aの表面に露出した配線導体2同士を互いに接続する貫通導体等の内部導体となるものがある。
配線導体2は、母基板1がセラミックスから成る場合は、タングステン(W),モリブデン(Mo),マンガン(Mn),銀(Ag),銅(Cu)等の金属粉末メタライズから成り、母基板1用のセラミックグリーンシートに配線導体2用の導体ペーストをスクリーン印刷法等によって所定形状で印刷して、母基板1用のセラミックグリーンシートと同時に焼成することによって、母基板1の所定位置に形成される。内部導体のうち、セラミックグリーンシートを厚み方向に貫通する貫通導体は、導体ペーストを印刷することによってセラミックグリーンシートに形成した貫通孔を充填しておけばよい。このような導体ペーストは、上記金属粉末に適当な溶剤とバインダーを加えて混練することによって適度な粘度に調整して作製される。なお、母基板1との接合強度を高めるために、ガラスやセラミックスを含んでいても構わない。
配線導体2は、母基板1が樹脂から成る場合には、銅(Cu),金(Au),アルミニウム(Al),ニッケル(Ni),クロム(Cr),モリブデン(Mo),チタン(Ti)およびそれらの合金等の金属材料から成る。例えば、ガラスエポキシ樹脂から成る樹脂シート上に配線導体2の形状に加工した銅箔を転写し、銅箔が転写された樹脂シートを積層して接着剤で接着することによって形成する。内部導体のうち、樹脂シートを厚み方向に貫通する貫通導体は、導体ペーストの印刷やめっき法によって樹脂シートに形成した貫通孔の内面に被着形成するか、貫通孔を充填して形成すればよい。また、金属箔や金属柱を樹脂成形によって一体化させたり、絶縁基板にスパッタリング法,蒸着法等,めっき法等を用いて被着させたりして形成される。
めっき用配線3は、配線導体2に電気的に接続されて配線基板領域1aを接続する配線部3aと、ダミー領域1bに配線基板領域1aを囲むように形成された枠部3cと、最外周に配置された配線部基板領域1aの配線導体2と枠部3cとを電気的に接続する接続部
3bとからなり、配線導体2の露出する表面にめっき層を被着するための導電路として用いられる。このようなめっき用配線3は、上述の配線導体2と同様の材料および方法で形成できる。
また、図1に示す例のように、めっき用配線3が、母基板1の内部に配置され、配線部3aおよび接続部3bは母基板1の内部で配線導体2に接続されているときには、配線導体2の露出部のみにめっき層を形成すればよいので、めっき用配線3が母基板1の表面に形成されている場合に比べて、めっき層を形成する箇所を少なくできる。また、分割時にめっき層の切断によるめっき層の伸び等が発生することを抑制できる。また、図2〜図4に示す例のように、めっき用配線3を母基板1の表面に配置して、配線部3aおよび接続部3bを母基板1の表面で配線導体2に直接接続しても構わない。このように、めっき用配線3を母基板1の表面に配置する場合は、配線導体2を母基板1の内部で立体交差させることが容易であるので、配線導体2の基板内での配置の自由度が高くなる。
めっき用端子4は、めっき用配線3とめっき用の電源またはめっき用の電源に接続された治具とを電気的に接続するためのものである。図1〜図4に示す例では、母基板1の外辺に設けた切欠き部の内面に形成されている。これらのめっき用端子4は、母基板1がセラミックスからなる場合、セラミックグリーンシートを金型等で打ち抜いて切欠き部となる貫通孔を形成した後、その貫通孔の内面に、母基板1がセラミックスである場合の配線導体2と同様の材料および同様の方法で形成する。また、めっき用端子4は、母基板1が樹脂からなる場合には、母基板1に貫通孔を形成しておくか、母基板1を略平板状に形成した後にレーザー加工等を用いて貫通孔を形成した後、貫通孔の内面に、母基板1が樹脂である場合に使用した、配線導体2と同様の材料および同様の方法で形成できる。
また、めっき用端子4は、図1〜図4に示す例では、母基板1の側面の切欠き部の内周面に形成しているが、ダミー領域1b上に貫通孔を形成しておき、この貫通孔の内面に形成しても構わない。このようにめっき用端子4は、切欠き部あるいは貫通孔の内面に形成しておくと、めっき用の電源に接続された治具と接触させることが容易にできる。また、1つの治具に複数の母基板1を接触させ、同時集約的にめっき層を形成してもよい。
枠部3cは、接続部3bが接続された部分が、めっき用端子4から離れるにしたがって、漸次広くなるように形成しておけばよく、その形状は、配線導体2との接続箇所とめっき用端子4との配置によって設定される。例えば、図1に示す例のように、めっき用端子4が、平面視で母基板1の4つの角部付近にそれぞれ配置されており、配線基板領域1aの左右で枠部3cと接続部3bとが電気的に接続されている場合には、配線基板領域1aの左右に位置する枠部3cは、縦方向の中央部に向かって、枠部3cの幅が配線基板領域1a側に漸次広くなるようにしておけばよい。このような場合は、4つの切欠き部により安定して治具を接触させることができるので、搬送中等に母基板1と治具との接触不備が発生することを抑制し、母基板1の配線導体2により確実にめっき層を形成することができる。
また、図2に示す例のように、めっき用端子4が、平面視で母基板1の左右の外縁に、縦方向の中央部に配置されて、配線基板領域1aの左右で枠部3cと接続部3bとが電気的に接続されている場合には、配線基板領域1aの左右に位置する枠部3cは、縦方向の中央部から上下に向かって、枠部3cの幅が配線基板領域1a側に漸次広くなるようにしておけばよい。このような場合には、枠部3cに接続部3bが接続されている側の、母基板1の外縁にめっき用端子4が配置されているので、めっき用端子4から接続部3bまでの間の電流経路をより短くできる。従って、母基板1ごとに枠部3cの幅や厚みにばらつきが生じても、抵抗値のばらつきを小さくできるので、めっき層の厚みのばらつきをより低減できる。
また、めっき用端子4が、平面視で母基板1の左右の外縁に、縦方向の中央部に配置されて、配線基板領域1aの上下で枠部3cと接続部3bとが電気的に接続されている場合には、配線基板領域1aの上下に位置する枠部3cは、横方向の中央部に向かって、枠部3cの幅が配線基板領域1a側に漸次広くなるようにしておけばよい。
また、平面視で、母基板1の4つの辺のそれぞれ中央部にめっき用端子4を配置して、配線基板領域1aの上下で枠部3cと接続部3bとが電気的に接続されている場合、配線基板領域1aの上下に位置する枠部3cの横方向の中央部から左右に向かって、幅が配線基板領域1a側に漸次広くなるようにしておけばよい。
ここで、接続部3bおよび枠部3cの寸法は以下のようにして決定できる。図1に示す例のように、配線基板領域1aに設けられた配線導体2のうち、角部に位置する配線導体2を配線導体2A、中央部に位置する配線導体2を2Bとし、配線導体2Aと接続された接続部3bとつながった枠部3cの幅をWaとし、配線導体2Bに接続された接続部3bとつながった枠部3cの幅をWbとする。また、幅Waの枠部3cと幅Wbの枠部3cとの間の長さをL、接続部3bおよび枠部3cの厚さをd、接続部3bおよび枠部3cの抵抗率をρとし、接続部3bの幅をWcとする。なお、各値の関係は、Wb>Wa>0、d>0、L>0、Wc>0である。さらに、めっき用端子4から幅Waの枠部3cまでの抵抗をΩ1、めっき用端子4から配線導体2Bから幅Wbの枠部3cまでの抵抗をΩ2とする。めっき用端子4から配線導体2Aまでの抵抗をΩA、めっき用端子4から配線導体2Bまでの抵抗をΩBとすると、以下の式(1)および式(2)が成り立つ。ただし、積分は0からLまでの間で行うものとする。
ΩA=Ω1+Ω2+ρ(Wb−Wa)/(Wc・d)・・・式(1)
ΩB=Ω2+ρ∫dx/(d(Wb−Wa)/L・x+Wa)・・・式(2)
ここで、めっき用端子4から配線導体2Aの間の抵抗値とめっき用端子4から配線導体2Bの間の抵抗値が等しくなるようにすれば、めっき用端子から各配線基板領域までの接続部の抵抗値の差を理想的には0とできるので、ΩA=ΩBとすると式(3)が成立する。
(Wb−Wa)/Wc=∫dx/((Wb−Wa)/L・x+Wa)・・・式(3)
さらに、t=(b−a)/L・x+aと置いて置換積分を行うことで式(4)が得られる。なお、logは自然対数を表すものとする。
(Wb−Wa)/Wc=L/(b−a)・log(ab)・・・式(4)
これを整理して式(5)を得る。
(Wb−Wa)^2/(Wc・L・log(ab))=1・・・式(5)
こうして得られた式(5)を用いて、各部の寸法を決定できる。例えば、Wcを0.1m
m、Lを30.0mm、Wbを3.0mmとすれば、式(5)を満たすWaは約1.1mmとなる。
なお、枠部3cの幅が1mm未満では安定して配線導体2に電流を供給することが難しく、枠部3cの幅が3mmを超えると、枠部3cの幅が広くなり、接続部3bを配線基板領域1aと枠部3cとの間のスペースに印刷することが設計上困難となるため、枠部3cの幅は、1〜3mm程度とすることが望ましい。
また、母基板1がセラミックスからなる場合、めっき用配線3の厚みを0.01〜0.03mm程度としておくと、導体ペーストをスクリーン印刷法等で印刷する際、導体ペーストを均一な厚みで安定して印刷しやすくなり、めっき用配線3を精度よく形成することができる
配線導体2が露出した表面は、ボンディングワイヤのボンディング性や、半田の濡れ性等を良好とするために、ニッケルや金のめっき層が電解めっき法によって被着される。
めっき層は、ニッケル,金等の、耐蝕性に優れる金属,接続部材の接続性に優れる金属からなるものであり、例えば、配線導体2に直接被着された厚さ1〜10μm程度のニッケルめっき層(図示せず)と、そのニッケルめっき層の上に被着された厚さ0.1〜3μm程
度の金めっき層とから成る。これらのめっき層によって、配線導体2が腐食することを効果的に抑制できる。また、電子部品(図示せず)と配線導体2との固着、配線導体2とボンディングワイヤ等の接続部材との接合、配線導体2と外部電気回路基板の配線導体との接続を強固にできる。また、配線基板に発光素子を搭載するような場合、銀等の幅広い波長よく領域で光の反射率の高い金属からなるめっき層を最表面に被着しておくことが好ましい。銀めっき層を最表層として被着させた場合は、可視光近辺の広い領域で反射率が高く、発光素子から放射された光を良好に反射できる。
そして、上記のような多数個取り配線基板を配線基板領域1aの外縁に沿って分割することによって、複数の配線基板が作製される。また、多数個取り配線基板の配線基板領域1a上に電子部品を搭載した後に、配線基板領域1aの外縁に沿って分割する場合もある。多数個取り配線基板を配線基板に分割する方法としては、多数個取り配線基板の配線基板領域1aの外縁に沿って分割溝を形成しておき、この分割溝に沿って撓折して分割する方法、またはスライシング法等によって配線基板領域1aの外縁に沿って切断する方法等を用いることができる。分割溝は、母基板1用の生成形体にカッター刃を押し当てたり、スライシング装置によって生成形体の厚みより小さく切込んだりすることによって形成するか、焼成後にスライシング装置によって母基板1の厚みより小さく切込むことによって形成できる。
なお、本発明は上述の実施の形態の一例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変更は可能であり、例えば、各配線基板領域1aの上面または下面に電子部品が収納される凹部等を備えていても構わない。また、配線導体2ごとに異なる種類のめっき層を被着できるように、電気的に独立した複数のめっき用配線3が配置された多数個取り配線基板としても構わない。例えば、図3および図4に示す例のように、上面に配置されためっき用配線3と下面に配置されためっき用配線3とが電気的に独立しており、それぞれが異なるめっき用端子4に電気的に接続されていることによって、上面に配置されためっき用配線3に電気的に接続された配線導体2と、下面に配置されためっき用配線3に電気的に接続された配線導体2とに、それぞれ異なる種類のめっき層を被着できる。
次に、本発明の多数個取り配線基板の具体例について説明する。
まず、縦85.00mm×横72.76mm×厚み0.65mmの酸化アルミニウム質焼結体からなる母基板1に、配線導体2が形成された縦1.64mm×横2.04mmの配線基板領域1aを、縦方向に28列および横方向に23列の644個配列させ、最外周の配線基板領域1aの外側(母
基板1の外周部)には、上下にそれぞれ幅19.52mmの、左右にそれぞれ幅12.92mmの四角枠状のダミー領域1bを設けた多数個取り配線基板を準備した。ここで、母基板1は3層の絶縁層(第1の絶縁層が0.10mm,第2の絶縁層が0.20mm,第3の絶縁層が0.35mm)からなるものを用いた。ここで、本発明の実施例の多数個取り配線基板では、枠部3cは、第1の絶縁層と第2の絶縁層との間のダミー領域1b上に、外周部の寸法を縦68.00mm×横69.00mm、母基板1の左右のダミー領域1bにおける中央部での幅を3.00mm
、母基板1の左右のダミー領域1bにおける角部での幅を0.54mm、母基板1の上下のダミー領域1bにおける幅を1.00mm、厚みを0.01mmとした。そして、接続部3bとして、左右のダミー領域1bにおける中央部での長さを7.04mmで、かつ幅を0.11mm,左右のダミー領域1bにおける角部での長さを9.94mmで、かつ幅を0.11mmであり、これらの厚みをそれぞれ0.01mmとし、貫通導体を介して配線導体2に電気的に接続させた。また、半径1.28mmの半円形状の切欠き部を、平面視で母基板1の上下の4つの角部の近傍に1つずつ(計4つ)形成し、この切欠き部の内周面には、めっき用配線3(枠部3c)に電気的に接続されためっき用端子4を形成した、図1の例に示す例のような多数個取り配線基板を4枚作製した。ここで、接続部3bの長さと幅,枠部3cの幅は、上述の式(5)より算出した。
また、比較例として、接続部と枠部以外の構成は、上記の実施例と同じである多数個取り基板を4枚作製した。すなわち、枠部が、第2の絶縁層のダミー領域上に、外周部の寸法を縦68.00mm×横69.00mm、母基板の上下および左右のダミー領域における幅を1.00mm、厚みを0.01mmとし、接続部が、左右のダミー領域における長さを0.04mm、幅を0.11mm、厚みを0.11mmである多数個取り配線基板を作製した。
そして、実施例および比較例のそれぞれ4枚の多数個取り配線基板をニッケルめっき浴中に浸漬させ、めっき用配線3に、4.8Aの電流を900秒間通電させ、配線導体2の露出する表面に、ニッケルめっき層を被着させた。
その後、まず、実施例の多数個取り配線基板のニッケルめっき層と比較例の多数個取り配線基板のニッケルめっき層の表面に対して、蛍光X線膜厚計(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製SFT3300、X線管球ターゲット:W)を用いて、加速電圧を45kV、電流を96.7μA、測定時間を10秒の測定条件で測定して比較したところ、実施例では、角部に配置された配線基板領域1aの配線導体2の露出する表面に被着されたニッケルめっき層の厚み(以下d1)が、3.6μm〜4.1μm(平均:3.8μm)であり、母基板1の
中央部に配置された配線基板領域1aの導体2の露出する表面に被着されニッケルめっき層の厚み(以下d2)が、2.9μm〜3.3μm(平均:3.0μm)であり、平面視で配線基
板領域1aの左右の外縁の縦方向の中央部に配置された配線基板領域1aの配線導体2の露出する表面に被着されたニッケルめっき層の厚み(以下d3)が、3.4μm〜4.1μm(平均:3.6μm)であり、d2とd3の間には平均で0.6μmの差があり、d1とd3の間には平均で0.2μmの差があった。これに対して、比較例においては、d1が4.3μm〜5.3μm(平均4.9μm)であり、d2が1.9μm〜2.5μm(平均:2.2μm)であり、d3
が2.8μm〜3.7μm(平均3.2μm)であり、d2とd3の間には平均で1.0μmの差があり、d1とd3の間には平均で1.7μmの差があった。従って、比較例に比べて、実施例
の、角部に配置された配線基板領域1aの露出する表面に被着された導体2と母基板1の中央部に配置された配線基板領域1aの露出する表面に被着された配線導体2とのめっき層の厚みの差が小さく、さらには接続部3bと直交する母基板1の辺の中央部に配置された配線基板領域1aの配線導体2の露出する表面に被着されたニッケルめっき層の厚みと、中央部に配置された配線基板領域1aの露出する表面に被着された配線導体2とのめっき層の厚みとの差よりも小さいことが確認できた。
以上のように、本発明の多数個取り配線基板によれば、各配線基板領域の導体の露出する表面に被着されるめっき層の厚みのばらつきを低減できることが確認できた。
1・・・・・・母基板
1a・・・・・配線基板領域
1b・・・・・ダミー領域
2・・・・・・配線導体
3・・・・・・めっき用配線
3a・・・・・配線部
3b・・・・・接続部
3c・・・・・枠部
4・・・・・・めっき用端子

Claims (1)

  1. 平面視で配線基板領域が縦および横の少なくとも一方の並びに複数配置され、前記配線基板領域の周囲にダミー領域が形成された母基板と、
    前記配線基板領域に設けられた、それぞれ一部が前記配線基板領域の表面に露出した配線導体と、
    該配線導体に電気的に接続されて前記配線基板領域同士を接続する配線部および前記ダミー領域に複数の前記配線基板領域を囲むように形成された枠部ならびに該枠部と前記配線基板領域とを接続する直線形状の接続部からなるめっき用配線と、
    該めっき用配線に電気的に接続されためっき用端子とを備えている多数個取り配線基板であって、
    前記接続部と前記枠部とは同一材料から成っており、
    前記枠部の前記接続部に接続されている部分の幅が、前記めっき用端子から離れるにしたがって、漸次連続的に広くなるとともに、前記接続部の長さが漸次短くなるように形成されている
    ことを特徴とする多数個取り配線基板。
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