JP5538773B2 - クレーンの衝撃緩和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、主にクレーンの作動停止時の衝撃を緩和する衝撃緩和装置に関する。
クレーンは、左右に自在に回転する旋回体の上にコラムを取り付け、そのコラムに、起伏および伸縮動作可能なブームが固定されている。コラムにはウインチが取り付けてある。ウインチからは、繰り出しおよび繰り込み可能にワイヤロープがブームトップに導かれてフックに掛け回され、このフックがブームトップから吊り下げられている。
このようなクレーンでの荷役作業の基本的な動作は、ブームの起伏、ブームの伸縮、フックの巻上巻下、および右左旋回の4動作である。各動作の操作は、遠隔操作器の操作スイッチやクレーン本体に設置されている手動レバー操作によって、複数の操作が同時に又は単独で行なわれる。
ここで、オペレータは、クレーンでの荷役作業を行うとき、荷振れがしないように注意しながら慎重に上記4動作の操作をする。特に作業開始と作業終了時には注意が必要であり、クレーンを緩やかに動かし始め、また、緩やかに動きを停止させる操作が求められる。しかし、遠隔操作器による操作において、仮にオペレータが誤って操作スイッチを急激に動かした場合又は急激に停止させた場合は、クレーンが急作動してしまう。そこで、このような急作動を防止するために、オペレータの不意の操作に対し、クレーンのコントローラ側が、クレーンが急激に動作しないように緩やかに追従するようにクレーンを制御して衝撃を緩和させる装置が提案されている。
例えば特許文献1に記載の技術では、負荷を検出可能なモーメントリミッタを備えており、このモーメントリミッタからの過負荷率を、コントローラが、衝撃を緩和させるための演算に取り込み、減速特性を決定している。なお、この例の場合、「圧力」による制御となるので、電磁比例減圧弁が必要となる。
また、モーメントリミッタを用いない例として、例えば特許文献2には、コントロールバルブで流量制御を行うことにより衝撃を緩和させる技術が開示されている。なお、コントロールバルブで流量制御を行う場合、スプールの作動量に対して緩停止の始点を決めることは困難である。
特開2000−281279号公報 特開2003−106307号公報
しかしながら、特許文献1ないし2に記載の衝撃緩和装置は、オペレータの不意な急激な操作に対応するものであり、クレーンの動作に伴う物理的な衝撃(例えばブーム伸縮動作の最伸時又は最縮時の衝撃、あるいはブーム段数切換時の衝撃)に対応するものではない。また、クレーンでの荷役作業中に、安全装置が作動して自動停止した場合にも対応できない。そのため、特許文献1ないし2に記載の衝撃緩和装置は、オペレータが荷役作業に注意を払って操作を行っただけでは全てのクレーン動作の衝撃を緩和できるものではなかった。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、クレーンの物理的衝撃及び自動停止時の衝撃を緩和させることによって、確実に荷振れを防止し、安定した荷役作業を可能にすることを目的とする。また、クレーンの動作全体の衝撃を緩和することにより、クレーン本体の長寿命化を図ることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、左右に自在に回転する旋回体上に取り付けられたコラムと、該コラムに起伏および伸縮動作可能に軸支されたブームと、前記コラムに取り付けられてワイヤロープの繰り出しおよび繰り込みが可能なウインチとを備え、前記ワイヤロープがブームトップに導かれてフックに掛け回され、該フックがブームトップから吊り下げられているクレーンに用いられ、そのクレーン動作時の衝撃を緩和する衝撃緩和装置であって、前記クレーンのブーム伸縮長さ、ブーム起伏角度、ウインチのワイヤロープ繰り出し量およびブーム旋回角度の各動作の位置情報を検出する位置情報検出器と、該位置情報検出器からクレーンの各動作の位置情報を取得するコントローラとを備え、前記コントローラは、クレーンの遠隔操作器からの所定の操作信号に対して、前記クレーンのコントロールバルブの各スプールのストローク量とアクセルシリンダのストローク量とをフィードバックをとりながら制御するとともに、前記位置情報検出器から取得したクレーンの各動作の位置情報に基づいて、クレーンの物理的衝撃及び自動停止時の衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御する衝撃緩和手段を有しており、前記衝撃緩和手段が、前記遠隔操作器の各操作の有無を監視していずれかが操作されたときにクレーンの全動作を順に監視するステップ処理を含む衝撃緩和処理を実行し、前記操作信号で求められている要求値と、クレーンの各動作に応じて設定された任意の関数をリミッタ関数とするとき該リミッタ関数によって前記各動作の衝撃緩和制御始点と終点の間での位置情報に応じて算出されたリミッタ値とを比較して、要求値がリミッタ値を超えない場合には要求値を適用し、要求値がリミッタ値を超えた場合にはリミッタ値を適用することで、各スプールとアクセルシリンダのストローク量を制限して、クレーンの物理的衝撃及び自動停止時の衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御することを特徴としている。
本発明に係るクレーンの衝撃緩和装置によれば、コントローラが、位置情報検出器から取得したクレーンの各動作の位置情報に基づいて、クレーンの物理的衝撃及び自動停止時の衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御する衝撃緩和手段を有するので、これまでオペレータの操作ではできなかったクレーンの物理的衝撃及び自動停止時の衝撃を緩和させて確実に荷振れを防止することができる。そのため、安定した荷役作業をすることができ、また、クレーン本体の衝撃が低減されるため、クレーンの長寿命化を図ることができる。
そして、本発明に係るクレーンの衝撃緩和装置によれば、前記コントローラは、クレーンの遠隔操作器からの所定の操作信号に対して、前記クレーンのコントロールバルブの各スプールのストローク量とアクセルシリンダのストローク量とをフィードバックをとりながら制御するとともに、前記衝撃緩和手段が、前記遠隔操作器の各操作の有無を監視していずれかが操作されたときにクレーンの全動作を順に監視するステップ処理を含む衝撃緩和処理を実行し、前記操作信号で求められている要求値と、クレーンの各動作に応じて設定された任意の関数をリミッタ関数とするとき該リミッタ関数によって前記各動作の衝撃緩和制御始点と終点の間での位置情報に応じて算出されたリミッタ値とを比較して、要求値がリミッタ値を超えない場合には要求値を適用し、要求値がリミッタ値を超えた場合にはリミッタ値を適用することで、各スプールとアクセルシリンダのストローク量を制限して、クレーンの物理的衝撃及び自動停止時の衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御するので、クレーンの物理的衝撃及び自動停止時の衝撃を緩和させるべき条件に対応させたリミッタ値を、クレーンの種々の動作条件に応じて設定し、その動作条件に応じたリミッタ値と操作信号で求められている要求値とを比較して衝撃を緩和することができる。そのため、クレーン動作中における衝撃緩和の必要なときに、衝撃緩和のための制御を行う上で好適である。
ここで、本発明に係るクレーンの衝撃緩和装置において、前記衝撃緩和手段が、前記遠隔操作器によるブーム伸縮操作がされている場合に、ブーム最伸長時、ブーム段数切換時、およびブーム最縮小時のそれぞれに応じて衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御することは好ましい。このような構成であれば、ブーム伸縮操作時の衝撃を緩和する上で適切なリミッタ値を適用して衝撃緩和を行う上で好適である。
また、前記衝撃緩和手段が、前記遠隔操作器によるブーム起伏操作がされている場合に、ブームの起伏方向が起方向のときには最大起立角時の衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御するとともに、ブームの起伏方向が伏方向のときには最大倒伏角時の衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御することは好ましい。このような構成であれば、ブーム起伏操作時の衝撃を緩和する上で適切なリミッタ値を適用して衝撃緩和を行う上で好適である。
また、前記衝撃緩和手段が、前記遠隔操作器によるウインチ巻回操作がされている場合に、ブームトップとフック間の距離が、予め設定されている指定距離に達したときには巻過自動停止時の衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御するとともに、ワイヤロープの繰り出し回転数が、予め設定されている指定回転数に達したときには捨巻自動停止時の衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御することは好ましい。このような構成であれば、ウインチ巻回操作時の衝撃を緩和する上で適切なリミッタ値を適用して衝撃緩和を行う上で好適である。
また、前記衝撃緩和手段が、前記遠隔操作器によるブーム旋回操作がされている場合に、ブームの旋回角度が、予め設定されている指定旋回角度に達したときには旋回自動停止時の衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御することは好ましい。このような構成であれば、ブーム旋回操作時の衝撃を緩和する上で適切なリミッタ値を適用して衝撃緩和を行う上で好適である。
上述のように、本発明によれば、クレーンの物理的衝撃及び自動停止時の衝撃を緩和させることによって、確実に荷振れを防止し、安定した荷役作業が可能である。また、クレーンの動作全体の衝撃が緩和されるため、クレーン本体の長寿命化を図ることができる。
本発明に係るクレーンの一実施形態としての車両搭載型クレーンを説明する構成図である。 本発明に係るクレーンの制御装置を説明する構成図である。 切換弁の軸線を含む縦断面図である。 アクセルシリンダの軸線を含む縦断面図である。 本発明に係るクレーンの遠隔操作器の説明図であり、同図(a)はその平面図、(b)は正面図である。 図2に示すコントローラで実行される衝撃緩和処理のフローチャート((a)、(b))である。 衝撃緩和処理のうち、ブーム伸縮時の衝撃緩和処理のフローチャートである。 ブーム伸縮時の衝撃緩和処理のうち、ブーム段数切換時の衝撃緩和処理のフローチャートである。 衝撃緩和処理の演算において参照されるリミッタ関数(スプールストローク乗算関数)を説明する図である。 ブーム伸縮時の衝撃緩和処理のうち、ブーム伸長時の衝撃緩和処理のフローチャートである。 ブーム伸縮時の衝撃緩和処理のうち、ブーム縮小時の衝撃緩和処理のフローチャートである。 衝撃緩和処理のうち、ブーム起伏時の衝撃緩和処理のフローチャートである。 ブーム起伏時の衝撃緩和処理のうち、最大起立角時の衝撃緩和処理のフローチャートである。 ブーム起伏時の衝撃緩和処理のうち、最大倒伏角時の衝撃緩和処理のフローチャートである。 衝撃緩和処理のうち、ウインチ巻回自動停止時の衝撃緩和処理のフローチャートである。 衝撃緩和処理のうち、旋回自動停止時の衝撃緩和処理のフローチャートである。 本発明に係るクレーンの動作(ブーム伸縮時の衝撃緩和の動作)を説明する図である。 本発明に係るクレーンの動作(ブーム起伏時の衝撃緩和の動作)を説明する図である。 本発明に係るクレーンの動作(フック巻上巻下時の衝撃緩和の動作)を説明する図である。 本発明に係るクレーンの動作(旋回時の衝撃緩和の動作)を説明する図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。図1は本発明に係るクレーンの一実施形態としての車両搭載型クレーンを説明する構成図であり、また、図2はその車両搭載型クレーンの制御装置を説明する構成図である。
図1に示すように、この車両搭載型クレーン(以下、単に「クレーン」ともいう)1は、アウトリガ2を備えたベース4上にコラム6が旋回自在に設けられ、このコラム6の上端部に伸縮するブーム7が起伏自在に枢支されている。コラム6にはウインチ11が設けられており、このウインチ11からワイヤロープ12をブーム7の先端部7sに導いて、ブーム7の先端部7sの滑車(図示略)を介して吊荷用のフック13に掛回すことにより、フック13をブーム7の先端部7sから吊下している。
ここで、このクレーン1には、コラム6の旋回、ブーム7の起伏と伸縮、及びウインチ11の巻上巻下の作動を行うための複数のアクチュエータとして、旋回用油圧モータ5、ブーム起伏用油圧シリンダ9、ブーム伸縮用油圧シリンダ8、ウインチ用油圧モータ10、及びアウトリガ用油圧シリンダ3L、3Rを備えている。
そして、これらの旋回用油圧モータ5、ブーム起伏用油圧シリンダ9、ブーム伸縮用油圧シリンダ8、ウインチ用油圧モータ10、及びアウトリガ用油圧シリンダ3L、3Rは、図2に示すように、何れも車両のエンジン15のPTO16に連結して駆動される油圧ポンプ17からコントロールバルブ20を介して圧油を供給することにより作動するようになっている。なお、ポンプポートとタンクポートとの間には、メインリリーフ弁38と、アンロードが必要なときメインリリーフ弁38を開き、ポンプポートとタンクポートとを連通させるアンロード弁39とが設けられている。
ここで、上記コントロールバルブ20は、上記各アクチュエータをそれぞれ制御する複数の切換弁を連結して構成した多連結弁装置であり、図2に示すように、旋回用油圧モータ5、ブーム起伏用油圧シリンダ9、ブーム伸縮用油圧シリンダ8、及びウインチ用油圧モータ10の、各アクチュエータにそれぞれ対応する複数の切換弁31、32、33、34と、アウトリガ用油圧シリンダ3L、3Rの、各アクチュエータにそれぞれ対応する複数の切換弁28、29と、各アクチュエータを所望の速度で作動させるためのアクセルシリンダ50とを備えて構成されている。
詳しくは、図3に拡大図示するように、コントロールバルブ20の各切換弁31、32、33、34には、メインスプール36が内蔵されている。このメインスプール36は、左右のスプリング36sで通常は中立位置に保持されている。また、このメインスプール36の一端はリンク18rを介して操作レバー18に連結され、さらに、他端にはパイロットピストン37が連設されており、ピストンロッド22の先端には鉄芯23が設けられている。この鉄芯23は、中空円筒形の差動トランスを備えた位置検出器40内に挿入されている。そして、この位置検出器40は、各メインスプール36の変位を検出してその検出した変位の信号をコントローラ30にフィードバックするようになっている。
また、各切換弁31、32、33、34それぞれには、一対のソレノイド42L、42Rを有する比例ソレノイド(比例電磁式パイロット弁)41が設けられている。各比例ソレノイド41は、油圧ポンプ17から減圧弁35を介してパイロット圧油が供給されるポートEが常時閉、タンク14へ作動油を戻すポートFが常時開となっており、コントローラ30からソレノイド42L、42Rに制御電流が入力されるとパイロットスプール42sが摺動し、入力電流値によってポートEの開口量が制御される。これにより、パイロットピストン37の左右の油室37L、37Rへのパイロット圧油の供給が制御される。
そして、各切換弁31、32、33、34は、パイロットピストン37の油室37R、37Lのいずれか一方にパイロット圧油が供給されると、メインスプール36が左又は右に移動して、サービスポートA、BとポンプポートPとを連通させる。これにより、各切換弁31、32、33、34は、上述した、旋回用油圧モータ5、ブーム起伏用油圧シリンダ9、ブーム伸縮用油圧シリンダ8、ウインチ用油圧モータ10の各アクチュエータを作動させるようになっている。
ここで、旋回用油圧モータ5、ブーム起伏用油圧シリンダ9、ブーム伸縮用油圧シリンダ8、及びウインチ用油圧モータ10の各アクチュエータは、クレーン1の作業の内容に応じて互いに連動するようにコントローラ30で制御される。例えば、ブーム7の先端部7sとフック13との間の距離を常に一定に保ちながらブーム7を伸長させる場合には、ブーム7の伸長作動に伴ってウインチ11の巻下作動も必要なので、ブーム伸縮用油圧シリンダ8と、ウインチ用油圧モータ10とが連動するようになっている。
なお、上記のアウトリガ用油圧シリンダ3L、3Rを駆動するための切換弁28、29についても位置検出器40を有し、各スプールの変位を検出してその検出した変位の信号をコントローラ30にフィードバックするようになっている。
一方、図4に拡大図示するように、アクセルシリンダ50にも比例ソレノイド(比例電磁式パイロット弁)51が設けられている。この比例ソレノイド51についても、パイロット圧油が供給されるポートEが常時閉、タンク14へ作動油を戻すポートFが常時開となっており、コントローラ30から制御電流が入力されるとパイロットスプール51sが摺動し、入力電流値によってポートEの開口量が制御される。これにより、メインスプール52の油室52sへのパイロット圧油の供給が制御される。さらに、アクセルシリンダ50にもそのメインスプール52の変位を検出して制御装置のコントローラ30にフィードバックするため位置検出器53が設けられている。
ここで、図2に示す遠隔操作器19は、図5に示すように、クレーン1の各アクチュエータを動作させるための、ブーム起伏選択スイッチ71、フック巻き上げ巻き下げ選択スイッチ72、ブーム伸縮選択スイッチ73、および左右旋回選択スイッチ74の4つの選択スイッチと、それらの操作量を求めるための速度レバー75とを有し、この速度レバー75の引き量を変化させて上述した各アクチュエータの動作速度を決定するようになっている。なお、4つの選択スイッチのうち複数を選択すると複数のアクチュエータが連動して作動するようになる。
そして、コントローラ30は、遠隔操作器19の4つの選択スイッチ71、72、73、74によるアクチュエータの選択と速度レバー75の操作量等に基づいてアクセル操作量を求め、必要なアクセル制御信号をアクセルシリンダ50の比例ソレノイド51に出力し、アクセルシリンダ50を作動させるようになっている。また、アクセルシリンダ50の位置検出器53は、その検出値をコントローラ30にフィードバックし、コントローラ30は過不足が有れば必要な補正を行う。なお、油圧ポンプ17からの圧油の吐出量は、速度レバー75の操作量等に基づくアクセル操作によってエンジン15の回転速度を上げるほど多くなる。
さらに、図2に示すように、このクレーン1は、上記ブーム7の長さを検出するブーム長検出器61、ブーム7の起伏角度を検出するブーム角度検出器62、コラム6の旋回角度を検出する旋回角度検出器63、ウインチ11からのワイヤロープ12の繰り出し、および繰り込み量を検出するウインチドラム回転検出器64を備えている。
そして、各検出器からの信号は、上記コントローラ30に読み込まれ、コントローラ30は、各検出器からの信号により、ブーム7の先端部7sの位置やフック13の位置等を認識できるようになっている。なお、ワイヤロープ12の繰り出し、繰り込み量を検出する方法は種々考えられるが、本実施形態の例では、ウインチドラムの回転を検出して、繰り出しおよび繰り込み量を計算する方法を採用した例である。
つまり、このクレーン1は、ブーム長検出器61でブーム7の長さを検出することができるので、コントローラ30側ではブーム長さがわかり、同様に、ブーム角度検出器62でブーム7の起伏角度を検出することができるので、ブームの起伏角度がわかる。また、ウインチドラム回転検出器64でウインチ11からのワイヤロープ12の繰り出し、繰り込み量を検出することができるので、ブーム7の先端とフック13間の距離がわかり、旋回角度検出器63でコラム6の旋回角度を検出することができるので、ブーム7の旋回角度がわかる。ここで、上記課題を解決する手段に記載の「位置情報検出器」には、上記ブーム長検出器61、ブーム角度検出器62、旋回角度検出器63およびウインチドラム回転検出器64が対応している。
なお、厳密には、ブーム7の長さが変化すると先端部7sとフック13間の距離が変わってしまうため、ウインチドラム回転検出器64単独ではブーム7の先端部7sとフック13間の距離を検出することはできないが、ブーム長検出器61とブーム角度検出器62によってブーム長さとブーム角度の変化を同時に検出し、距離の変動分を補正することでブーム7の先端部7sとフック13間の距離を検出することが可能となっている。
次に、上記コントローラ30についてより詳しく説明する。
このコントローラ30は、以下いずれも図示しない、所定の制御プログラムに基づいて、演算およびこの車両搭載型クレーン1のシステム全体を制御するCPUと、所定領域に予めCPUの制御プログラム等を格納しているROMと、ROM等から読み出したデータやCPUの演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAMと、クレーン1の遠隔操作器19等を含めた外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F(インターフェイス)とを有して構成されている。これらは、データを転送するための信号線であるバスで相互にかつデータ授受可能に接続されている。遠隔操作器19からは、クレーン1の各アクチュエータを作動させる実行指令となる所定の操作信号が、上記選択スイッチ71、72、73、74および速度レバー75の、オペレータのスイッチ操作により入力される。
そして、このコントローラ30は、遠隔操作器19からの所定の操作信号に対して、コントロールバルブ20の各スプールのストローク量とアクセルシリンダ50のストローク量とをフィードバックをとりながら制御するようになっている。そのため、外部入力信号に対して各スプールとアクセルシリンダ50のストローク量を制御することができる。
さらに、このコントローラ30は、クレーンの物理的衝撃及び自動停止時の衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御するための衝撃緩和処理を実行可能に構成されている。これにより、コントローラ30は、遠隔操作器19からの操作信号で求められている各スプールとアクセルシリンダ50のストローク量(要求値)と、各動作の位置情報に対応して算出されたスプールストロークのリミッタ値(後述する)とを比較して、要求値がリミッタ値を超えない場合にはそのまま各ストローク量(要求値)を適用し、要求値がリミッタ値を超えた場合にはリミッタ値を適用することで、各スプールとアクセルシリンダのストローク量を制限させることができる。そのため、以下詳述するように、クレーン速度を、クレーンの物理的衝撃及び自動停止時の衝撃を緩和させるように制御可能になっている。
以下、このコントローラ30で実行される衝撃緩和処理について図6〜図16を参照しつつ詳細に説明する。
このコントローラ30では、クレーン1が操作されているときは、図6(a)に示すように、上記遠隔操作器19が操作されているか否かが随時に監視されている。つまり、通常のクレーン制御中の処理によってステップS1に移行すると、上記遠隔操作器19の選択スイッチ71、72、73、74の操作の有無が判定される。そして、遠隔操作器19が操作されているとき(YES)にはステップS2に移行し、そうでないとき(NO)は処理を戻して通常のクレーン制御が継続される。なお、上記課題を解決するための手段に記載の「衝撃緩和手段」には、このステップS2が対応している。
ステップS2に移行すると、同図(b)に示すように、衝撃緩和処理が実行され、遠隔操作器19によるブーム伸縮操作、ブーム起伏操作、ウインチ巻回操作およびブーム旋回操作の各操作に応じた衝撃緩和処理が実行されるようになっている。
すなわち、まずステップS3に移行して、遠隔操作器19のブーム伸縮選択スイッチ73によるブーム伸縮操作がされているか否かが判定され、ブーム伸縮操作がされているとき(YES)はステップS10に移行し、そうでないときは(NO)はステップS4に移行する。ステップS4では、遠隔操作器19のブーム起伏選択スイッチ71によるブーム起伏操作がされているか否かが判定され、ブーム起伏操作がされているとき(YES)はステップS50に移行し、そうでないときは(NO)はステップS5に移行する。ステップS5では、遠隔操作器19のフック巻き上げ巻き下げ選択スイッチ72によるウインチ巻回操作がされているか否かが判定され、ウインチ巻回がされているとき(YES)はステップS80に移行し、そうでないときは(NO)はステップS6に移行する。ステップS6では、遠隔操作器19の左右旋回選択スイッチ74によるブーム旋回操作がされているか否かが判定され、ブーム旋回操作がされているとき(YES)はステップS100に移行し、そうでないときは(NO)は処理を戻して通常のクレーン制御が継続される。
そして、上記ステップS10に移行したときには、ブーム伸縮時の衝撃緩和処理が実行される。このブーム伸縮時の衝撃緩和処理は、図7に示すように、まず、ステップS11に移行して、ブーム長検出器61が検出したブーム7の長さ(位置)の情報を読み込む。続くステップS12では、ブームの長さ(位置)が所定の中間範囲W(図17(a)参照)にあるか否かを判定し、所定の中間範囲Wにあるとき(YES)はステップS20に移行し、そうでないときは(NO)はステップS13に移行する。ステップS13では、ブームの長さ(位置)が所定の伸長範囲(図17(c)参照)にあるか否かを判定し、所定の伸長範囲にあるとき(YES)はステップS30に移行し、そうでないときは(NO)はステップS14に移行する。また、ステップS14では、ブームの長さ(位置)が所定の縮小範囲(図17(d)参照)にあるか否かを判定し、所定の縮小範囲にあるとき(YES)はステップS40に移行し、そうでないときは(NO)は処理を戻す。
そして、上記ステップS20では、図17(a)にあたるブーム段数切換時の衝撃緩和処理が実行される。このブーム段数切換時の衝撃緩和処理は、図8に示すように、まずステップS22に移行して、ブームの長さ(位置)が、多段ブームを構成する各ブームのうち、個別に伸縮されるブームが駆動されている長さに対応した位置か否かを判定する。
ここで、クレーンのブームにおいて、ブームの段数によっては、多段をなす各ブームが一段ずつ個別に伸縮する場合と、複数段が同時に伸縮する場合とがあり、各ブームが一段ずつ伸縮する場合においては複数のブーム伸縮シリンダ装置における、作動シリンダの切り換わり時に発生する、シリンダストロークエンドに到達したことによる衝撃が、段数切換り時に発生する。一方、複数段が同時に伸縮する場合においては、一本のブーム伸縮シリンダの作動と、複数段のブーム間に掛渡したブーム伸縮用ワイヤロープ(図示略)の作用によるものなので、ブーム伸縮作動を終了するまでは、衝撃が生じない構成になっている。そこで、予め、このコントローラ30は、その記憶領域に、ブーム段数の切換時に衝撃が生じる長さに対応したブームの長さ(位置)が記憶されており、ステップS22においては、一段ずつ個別に伸縮するブーム段数の切換時を判定する。
換言すれば、衝撃が発する所定のブーム長さの範囲か否かを判定し、そのブーム長さの範囲に達したときにブーム段数切換時の衝撃緩和を開始するようにしている。すなわち、ステップS22では、ブームのブーム長さの範囲が、一段ずつ個別に伸縮するブーム段数における、予め設定されているブーム長さの範囲(ブーム段数切換時の衝撃が生じる位置に対応したブーム長さの範囲)か否かを判定し、当該ブーム長さの範囲であれば(YES)ステップS23に移行し、そうでなければ(NO)ステップS26に移行する。
ステップS23では、ブームの長さ(位置)が、一段ずつ個別に伸縮するブーム段数における、予め設定されている指定長さ(制御始点)に達しているか否かを判定し、指定長さであれば(YES)ステップS24に移行し、そうでなければ(NO)ステップS26に移行する。
ここで、「指定長さ」は、ブーム伸縮操作を行う方向に対し、ブーム段数切換位置M(ブーム段数切換時の衝撃が生じる位置)を中間点とし、この中間点に対して予め設定されている指定長さだけ両側の位置であって、この両側の各「指定長さ」を、ブーム段数切換衝撃緩和制御の始点および終点としている。
つまり、ブーム伸長時にあっては、ブーム伸長操作を行う方向に対し、ブーム段数切換位置Mから予め設定されている指定長さだけ手前側の位置を始点Sとし、ブーム段数切換位置Mから予め設定されている指定長さだけ向こう側の位置を終点Eとする。また、ブーム縮小時にあっては、ブーム縮小操作を行う方向に対し、ブーム段数切換位置Mから予め設定されている指定長さだけ向こう側の位置を始点Sとし、ブーム段数切換位置Mから予め設定されている指定長さだけ手前側の位置を終点Eとする。
ステップS24では、ブーム段数切換時の衝撃緩和制御に対応するリミッタ関数(図9参照)を参照して、ブーム伸縮操作時に、ブームの長さ(位置)が、ブーム段数切換時の衝撃緩和制御の始点Sから終点Eまでの間にあるときに、参照したリミッタ関数に基づく演算結果、つまりリミッタ値と、遠隔操作器19から求められている各スプールのストローク量(要求値)とを比較する。そして、遠隔操作器19から求められている各スプールのストローク量が、その時のブーム長におけるリミッタ値を超えない場合(NO)には、ステップS26に移行し、リミッタ値を超えた場合(YES)にはステップS25に移行する。
ステップS26では、遠隔操作器19から求められている各スプールのストローク量(要求値)をそのまま適用してブーム伸縮操作を制御して処理を戻す。これに対し、ステップS25では、上記リミッタ関数により応答するリミッタ値を適用してブーム伸縮を制御して処理を戻す。なお、このリミッタ関数は、図9に示すように、比例的に変化させることもできれば(例えば関数F2)、任意の関数(例えば関数F1やF3)で変化させることも可能である。ここで、ブーム段数の切換時は、始点から中間点までは減速して、中間点から終点までは加速して衝撃を緩和することが好ましい。
また、上記ステップS30(図7参照)では、図17(c)にあたる、ブーム最伸長時の衝撃緩和処理が実行されて、図10に示すように、まずステップS31に移行して、ブームの伸縮方向が伸方向か否かが判定され、伸方向であれば(YES)ステップS32に移行し、そうでなければ(NO)処理を戻す。ステップS32では、ブームの長さ(位置)が、予め設定されている指定伸長長さ(制御始点)に達しているか否かを判定し、指定伸長長さ(制御始点)に達していれば(YES)ステップS33に移行し、そうでなければ(NO)ステップS35に移行する。ここで、「指定伸長長さ」は、ブーム伸長操作を行う方向に対し、ブーム最伸長の位置Esから、予め設定されている指定長さだけ手前側の位置であって、この「指定伸長長さ」をブーム最伸長衝撃緩和制御の始点Ssとしている。なお、衝撃緩和の終点はブーム最伸長の位置Esである。
ステップS33では、ブーム最伸長時の衝撃緩和処理に対応するリミッタ関数を参照して、ブーム伸長操作時に、ブームの長さ(位置)が衝撃緩和制御の始点Esから終点Ssまでの間にあるときに、参照したリミッタ関数の値と、遠隔操作器19から求められている各スプールストローク量とを比較する。そして、遠隔操作器19から求められているスプールストローク量が、その時のブーム長におけるリミッタ値を超えない場合(NO)には、ステップS35に移行し、リミッタ値を超えた場合(YES)にはステップS34に移行する。
ステップS35では、遠隔操作器19から求められている各ストローク量(要求値)をそのまま適用してブーム伸長操作を制御して処理を戻す。これに対し、ステップS34では、上記リミッタ関数により応答するリミッタ値を適用してブーム伸長操作を制御して処理を戻す。なお、このリミッタ関数についても、ブーム段数切換衝撃緩和制御の例に示した図9同様に、比例的に変化させることもできれば(例えば関数F2)、任意の関数(例えば関数F1やF3)で変化させることも可能である。
また、上記ステップS40(図7参照)では、図17(d)にあたる、ブーム最縮小時の衝撃緩和処理が実行されて、図11に示すように、まず、ステップS41に移行して、ブームの伸縮方向が縮方向か否かが判定され、縮方向であれば(YES)ステップS42に移行し、そうでなければ(NO)処理を戻す。ステップS42では、ブームの長さ(位置)が、予め設定されている指定縮小長さ(制御始点)に達しているか否かを判定し、指定縮小長さ(制御始点)に達していれば(YES)ステップS43に移行し、そうでなければ(NO)ステップS45に移行する。
ここで、「指定縮小長さ」は、ブーム縮小操作を行う方向に対し、ブーム最縮小の位置Etから、予め設定されている指定長さだけ手前側の位置であって、この「指定縮小長さ」をブーム最縮小衝撃緩和制御の始点Stとしている。なお、衝撃緩和の終点Etはブーム最縮小の位置である。
ステップS43では、ブーム最縮小時の衝撃緩和処理に対応するリミッタ関数を参照して、ブーム縮小操作時に、ブームの長さ(位置)が衝撃緩和制御の始点Stから終点Etまでの間にあるときに、参照したリミッタ関数の値と、遠隔操作器19から求められている各スプールストローク量とを比較する。そして、遠隔操作器19から求められているスプールストローク量が、その時のブーム長におけるリミッタ値を超えない場合(NO)には、ステップS45に移行し、リミッタ値を超えた場合(YES)にはステップS44に移行する。
ステップS45では、遠隔操作器19から求められている各ストローク量(要求値)をそのまま適用してブーム縮小操作を制御して処理を戻す。これに対し、ステップS44では、上記リミッタ関数により応答するリミッタ値を適用してブーム縮小操作を制御して処理を戻す。なお、このリミッタ関数についても、最伸長時の例に示した図9同様に、比例的に変化させることもできれば(例えば関数F2)、任意の関数(例えば関数F1やF3)で変化させることも可能である。
次に、上記ステップS50(図6(b)参照)では、図18にあたる、ブームの起伏時の衝撃緩和処理が実行されて、図12に示すように、まず、ステップS51に移行して、ブーム角度検出器62からブームの起伏角度の情報を読み込む。続くステップS52では、ブームの起伏方向が起方向か否かが判定され、起方向であれば(YES)ステップS60に移行し、そうでなければ(NO)ステップS53に移行する。ステップS53では、ブームの起伏方向が伏方向か否かが判定され、伏方向であれば(YES)ステップS70に移行し、そうでなければ(NO)処理を戻す。
そして、上記ステップS60では、図18(a)にあたる、ブームの起伏方向が最大起立角時の衝撃緩和処理が実行されて、図13に示すように、ステップS62に移行して、起き操作を行うブームの起伏角度(位置)が、予め設定されている指定起角度(制御始点)に達しているか否かを判定し、指定起角度に達していれば(YES)ステップS63に移行し、そうでなければ(NO)ステップS65に移行する。ここで、「指定起角度」は、ブームの起き操作を行う方向に対し、ブーム最大起立角度Eaから、予め設定されている指定角度だけ手前側の角度であって、この「指定起角度」をブーム最起衝撃緩和制御の始点Saとしている。なお、衝撃緩和の終点はブーム最起の位置Eaである。
ステップS63では、ブームの起伏方向が最大起立角時の衝撃緩和処理に対応するリミッタ関数を参照して、ブームの起き操作時に、ブームの起伏角度(位置)が衝撃緩和制御の始点Saから終点Eaまでの間にあるときに、参照したリミッタ関数に基づく演算値(リミッタ値)と、遠隔操作器19から求められている各スプールストローク量(要求値)とを比較する。そして、遠隔操作器19から求められているスプールストローク量が、その時のブームの起角度におけるリミッタ値を超えない場合(NO)には、ステップS65に移行し、リミッタ値を超えた場合(YES)にはステップS64に移行する。
ステップS65では、遠隔操作器19から求められている各ストローク量(要求値)をそのまま適用してブームの起き操作を制御して処理を戻す。これに対し、ステップS64では、上記リミッタ関数により応答するリミッタ値を適用してブームの起き操作を制御して処理を戻す。なお、このリミッタ関数についても、図9同様に、比例的に変化させることもできれば(例えば関数F2)、任意の関数(例えば関数F1やF3)で変化させることも可能である。
また、上記ステップS70(図12参照)では、図18(b)にあたる、ブームの起伏方向が最大倒伏角時の衝撃緩和処理が実行されて、図14に示すように、ステップS72に移行して、伏せ操作を行うブームの起伏角度(位置)が、予め設定されている指定伏角度(制御始点)に達しているか否かを判定し、指定伏角度に達していれば(YES)ステップS73に移行し、そうでなければ(NO)ステップS75に移行する。ここで、「指定伏角度」は、ブームの伏せ操作を行う方向に対し、ブーム最伏角度Efから、予め設定されている指定角度だけ手前側の角度であって、この「指定伏角度」をブーム最伏衝撃緩和制御の始点Sfとしている。なお、衝撃緩和の終点はブーム最伏の位置Efである。
ステップS73では、ブームの起伏方向が最大倒伏角時の衝撃緩和処理に対応するリミッタ関数を参照して、ブームの伏せ操作時に、ブームの起伏角度(位置)が衝撃緩和制御の始点Sfから終点Efまでの間にあるときに、参照したリミッタ関数に基づく演算値(リミッタ値)と、遠隔操作器19から求められている各スプールストローク量(要求値)とを比較する。そして、遠隔操作器19から求められているスプールストローク量が、その時のブームの伏角度におけるリミッタ値を超えない場合(NO)には、ステップS75に移行し、リミッタ値を超えた場合(YES)にはステップS74に移行する。
ステップS75では、遠隔操作器19から求められている各ストローク量(要求値)をそのまま適用してブームの伏せ操作を制御して処理を戻す。これに対し、ステップS74では、上記リミッタ関数により応答するリミッタ値を適用してブームの伏せ操作を制御して処理を戻す。なお、このリミッタ関数についても、図9同様に、比例的に変化させることもできれば(例えば関数F2)、任意の関数(例えば関数F1やF3)で変化させることも可能である。
次に、上記ステップS80(図6(b)参照)では、衝撃緩和処理のうち、図19にあたる、ウインチ巻回時における衝撃緩和処理が実行される。このウインチ巻回時の衝撃緩和処理では、図15に示すように、まず、ステップS81に移行して、ウインチドラム回転検出器64、ブーム長検出器61およびブーム角度検出器62からの各位置情報を読み込み、続くステップS82では、これら位置情報検出器61、62、64からの各位置情報に基づいてブームトップとフック間の距離を算出する。続くステップS83では、図19(a)のように、巻回操作を行うブームトップ7sとフック13間の距離が、予め設定されている指定距離に達しているか否かを判定し、指定距離に達していれば(YES)ステップS851に移行し、そうでなければ(NO)ステップS84に移行する。ここで、「指定距離」は、ブームトップとフック間の最低必要長さ(巻過限界位置Eu)から、予め設定されている距離だけ手前側の距離であって、この「指定距離」を巻過自動停止時の衝撃緩和制御の始点Suとしている。なお、衝撃緩和の終点は巻過限界位置Euである。次に、ステップS851に移行して、巻回方向が巻上方向か否かが判定され、巻上方向であれば(YES)ステップS85に移行し、そうでなければ(NO)処理を戻す。
ステップS85では、ブームトップとフック間の最低必要長さ(巻過限界位置)に対応するリミッタ関数を参照して、フック巻上操作時に、ブームトップとフック間の距離が衝撃緩和制御の始点Suから終点Euまでの間にあるときに、参照したリミッタ関数の値と、遠隔操作器19から求められている各スプールストローク量とを比較する。そして、遠隔操作器19から求められているスプールストローク量が、その時のブームトップとフック間の距離におけるリミッタ値を超えない場合(NO)には、ステップS86に移行し、リミッタ値を超えた場合(YES)にはステップS87に移行する。
ステップS86では、遠隔操作器19から求められている各ストローク量をそのまま適用してフック巻上操作を制御して処理を戻す。これに対し、ステップS87では、上記リミッタ関数により応答するリミッタ値を適用してフック巻上操作を制御して処理を戻す。なお、このリミッタ関数についても、図9同様に、比例的に変化させることもできれば(例えば関数F2)、任意の関数(例えば関数F1やF3)で変化させることも可能である。
また、このステップS87では、ブームトップとフック間の最低必要長さ(巻過限界位置)のところで巻き上げ動作を自動停止させる(図2に示すアンロード弁39のソレノイドバルブに信号を出力する)ようにすることで、従来から使用している巻過検出スイッチと巻過検出用ウエイトを不要とすることができる。なお、巻過検出用ウエイトは、巻過検出スイッチからワイヤによって吊り下げられているが、これらの部品が不要になることによりブームトップがすっきりし、ワイヤレスによる巻過検出装置を構築できる。
さらに、上記ステップS84では、図19(b)における、捨巻自動停止時における衝撃緩和処理に係る判断がなされる。つまり、このステップS84では、ウインチドラム回転検出器64からウインチドラムの回転数を取得して、そのワイヤロープの繰り出し回転数が、予め設定されている指定回転数に達しているか否かを判定する。そして、指定回転数に達していれば(YES)ステップS911に移行し、そうでなければ(NO)処理を戻す。ここで、「指定回転数」は、ワイヤロープの全長から、ウインチドラムにドラム3回転分のワイヤロープ捨巻量を残しておく必要性から、ウインチドラムが巻下げ側に何回転すれば、ワイヤロープ捨巻量に達するかがわかるため、これに基づいて、予め設定されている捨巻量に達する手前側の回転数であって、この「指定回転数」を捨巻自動停止時の衝撃緩和制御の始点Sdとしている。なお、当該衝撃緩和制御の終点は捨巻限界回転数Edである。次に、ステップS911に移行して、巻回方向が巻下方向か否かが判定され、巻下方向であれば(YES)ステップS91に移行し、そうでなければ(NO)処理を戻す。
ステップS91では、捨巻自動停止時の衝撃緩和処理に対応するリミッタ関数を参照して、ウインチドラムがフック巻下げ操作時に、ウインチドラムの回転数が衝撃緩和制御の始点Sdから終点Edまでの間にあるときに、参照したリミッタ関数の値と、遠隔操作器19から求められている各スプールストローク量とを比較する。そして、遠隔操作器19から求められているスプールストローク量が、その時のウインチドラムの回転速度におけるリミッタ値を超えない場合(NO)には、ステップS93に移行し、リミッタ値を超えた場合(YES)にはステップS92に移行する。
ステップS93では、遠隔操作器19から求められている各ストローク量(要求値)をそのまま適用してワイヤロープの繰り出し操作を制御して処理を戻す。これに対し、ステップS92では、上記リミッタ関数により応答するリミッタ値を適用してワイヤロープの繰り出し操作を制御して処理を戻す。なお、このリミッタ関数についても、図9同様に、比例的に変化させることもできれば(例えば関数F2)、任意の関数(例えば関数F1やF3)で変化させることも可能である。また、ステップS92において、捨巻限界位置のところで巻き下げ動作を自動停止させる(図2のアンロード弁39用のソレノイドバルブに信号を出力する)ようにすることで、従来から使用している捨巻検出装置を不要とすることができる。
次に、上記ステップS100(図6(b)参照)では、衝撃緩和処理のうち、図20にあたる、ブーム旋回操作における旋回自動停止時の衝撃緩和処理が実行される。この旋回自動停止時の衝撃緩和処理では、図16に示すように、まず、ステップS101に移行して、旋回角度検出器63でブームの旋回角度を検出する。続くステップS102では、ブーム旋回操作を行うブームの旋回角度が、予め設定されている右指定旋回角度位置に達しているか否かを判定し、右指定旋回角度位置に達していれば(YES)ステップS1031に移行し、そうでなければ(NO)処理を戻す。ここで、「右または左指定旋回角度位置」は、ブーム旋回操作を行う方向に対し、予め設定されている旋回規制角度(図20に示す符号Kl又はKr)に対して、予め設定されている旋回角度だけ手前側の旋回角度であって、この「右または左指定旋回角度位置」を旋回自動停止時の衝撃緩和制御の始点SlまたはSrとしている。なお、衝撃緩和の終点は旋回規制角度位置ElまたはErである。
ステップS103では、旋回自動停止時の衝撃緩和制御に対応するリミッタ関数を参照して、ブーム右旋回操作時に、ブームの旋回角度が衝撃緩和制御の始点Srから終点Erまでの間にあるときに、参照したリミッタ関数の値と、遠隔操作器19から求められている各スプールストローク量とを比較する。そして、遠隔操作器19から求められているスプールストローク量が、その時のブームの旋回角度におけるリミッタ値を超えない場合(NO)には、ステップS105に移行し、リミッタ値を超えた場合(YES)にはステップS104に移行する。
ステップS105では、遠隔操作器19から求められている各ストローク量をそのまま適用してブーム7の右旋回操作を制御して処理を戻す。これに対し、ステップS104では、上記リミッタ関数により応答するリミッタ値を適用してブームの右旋回操作を制御して処理を戻す。
さらに、ステップS106では、ブーム旋回操作を行うブームの旋回角度が、予め設定されている左指定旋回角度位置に達しているか否かを判定し、左指定旋回角度位置に達していれば(YES)ステップS107に移行し、そうでなければ(NO)処理を戻す。
次に、ステップS107では、旋回自動停止時の衝撃緩和制御に対応するリミッタ関数を参照して、ブーム左旋回時に、ブームの旋回角度が衝撃緩和制御の始点Slから終点Elまでの間にあるときに、参照したリミッタ関数の値と、遠隔操作器19から求められている各スプールストローク量とを比較する。そして、遠隔操作器19から求められているスプールストローク量が、そのときのブームの旋回角度におけるリミッタ値を超えない場合(NO)には、ステップS109に移行し、リミッタ値を超えた場合(YES)にはステップS108に移行する。
ステップS109では、遠隔操作器19から求められている各ストローク量をそのまま適用してブーム7の左旋回操作を制御して処理を戻す。これに対し、ステップS108では、上記リミッタ関数により応答するリミッタ値を適用してブームの左旋回操作を制御して処理を戻す。なお、このリミッタ関数についても、図9同様に、比例的に変化させることもできれば(例えば関数F2)、任意の関数(例えば関数F1やF3)で変化させることも可能である。
なお、このリミッタ関数についても、図9同様に、比例的に変化させることもできれば(例えば関数F2)、任意の関数(例えば関数F1やF3)で変化させることも可能である。
次に、このクレーン1の衝撃緩和装置の動作、および作用効果について説明する。
このクレーン1の衝撃緩和装置は、クレーン1のブーム伸縮長さ、ブーム起伏角度、ウインチのワイヤロープ繰り出し量およびブーム旋回角度の各動作の位置情報を検出する位置情報検出器(ブーム長検出器61、ブーム角度検出器62、旋回角度検出器63およびウインチドラム回転検出器64)と、これら位置情報検出器61、62、63、64からクレーン1の各動作の位置情報を取得するコントローラ30とを備え、このコントローラ30は、位置情報検出器61、62、63、64から取得したクレーン1の各動作の位置情報に基づいて、クレーン1の物理的衝撃及び自動停止時の衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御する衝撃緩和処理(ステップS10、S50、S80、S100)を実行するので、これまでオペレータの操作ではできなかったクレーンの物理的衝撃及び自動停止時の衝撃を緩和させて確実に荷振れを防止することができる。そのため、安定した荷役作業をすることができ、また、クレーン本体の衝撃が低減されるため、クレーンの長寿命化を図ることができる。
特に、このコントローラ30は、クレーンの遠隔操作器19からの所定の操作信号に対して、クレーンのコントロールバルブ20の各スプールのストローク量とアクセルシリンダ50のストローク量とをフィードバックをとりながら制御するとともに、上述した衝撃緩和処理(ステップS2)において、操作信号で求められている要求値と、クレーンの各動作の位置情報に対応して算出されたリミッタ値とを比較して、要求値がリミッタ値を超えない場合には要求値を適用し、要求値がリミッタ値を超えた場合にはリミッタ値を適用することで、コントロールバルブ20の各スプールとアクセルシリンダ50のストローク量を制限して、クレーン1の物理的衝撃及び自動停止時の衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御するので、クレーンの物理的衝撃及び自動停止時の衝撃を緩和させるべき条件に対応させたリミッタ値を、クレーンの種々の動作条件に応じて設定し、その動作条件に応じたリミッタ値と操作信号で求められている要求値とを比較して、低い要求値を選択することで、最低でもリミッタ値を越えることはないように抑えることができるので、衝撃を緩和することができる。そのため、クレーン動作中における衝撃緩和を行うことが必要なときに、最も適切な設定に基づいたきめ細かい衝撃緩和を行うことができる。
詳しくは、コントローラ30で実行される衝撃緩和処理(ステップS2)のうち、ブーム伸縮操作時の衝撃緩和処理(ステップS10)においては、遠隔操作器19のブーム伸縮選択スイッチ73によるブーム伸縮操作がされている場合に、ブーム伸長時、ブーム段数切換時、およびブーム縮小時のそれぞれに応じて衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御するので、図17(a)〜(d)に示すように、ブーム伸縮操作時の衝撃を緩和する上で適切なリミッタ値を適用して衝撃緩和を行うことができる。
すなわち、ブームの段数が所定の中間範囲Wにあれば(同図(a)参照)、ブーム段数切換時の衝撃緩和が行われる(ステップS20)。また、このブーム段数切換時の衝撃緩和によれば、従来の油圧機構による衝撃緩和用の部品が不要となる。これにより、メンテナンス性が向上する。
一方、例えば同図(b)に示すように、所定の中間範囲以外においては、複数段が同時に伸縮する場合には衝撃が生じないため、ブーム段数切換時の衝撃緩和はされず、遠隔操作器19による要求値通りにブームの伸縮が行われる。なお、同図(b)に示す矢印Nは、遠隔操作器19による要求値通りにブームの伸縮が行われているイメージを示している。
また、遠隔操作器19のブーム伸縮選択スイッチ73によるブーム伸長操作が行われている場合に、同図(c)に示すように、ブームの長さ(位置)が、予め設定されている指定伸長長さ(制御始点)Ssに達したときには、ブーム伸長時の衝撃緩和が開始され、ブーム最伸長(制御終点)Esに達すると、ブーム伸長時の衝撃緩和が終了する(ステップS30)。さらに、ブーム縮小操作が行われている場合に、同図(d)に示すように、ブームの長さ(位置)が、予め設定されている指定縮小長さ(制御始点)Stに達したときには、ブーム縮小時の衝撃緩和が開始され、ブーム最縮小(制御終点)Etに達すると、ブーム縮小時の衝撃緩和が終了する(ステップS30)。
さらに、衝撃緩和処理(ステップS2)のうちブーム起伏操作時の衝撃緩和処理(ステップS50)においては、遠隔操作器19のブーム起伏選択スイッチ71によるブーム起伏操作がされている場合に、ブーム最起立操作時、およびブーム最倒伏操作時のそれぞれに応じて衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御するので、図18(a)および(b)に示すように、ブーム起伏操作時の衝撃を緩和する上で適切なリミッタ値を適用して衝撃緩和を行うことができる。
すなわち、遠隔操作器19のブーム起伏選択スイッチ71による起操作が行われて(同図(a))、ブーム7の角度が、予め設定されている指定起角度(制御始点)Saに達したときには、ブーム起立時の衝撃緩和が開始され、ブーム最起立(制御終点)Eaに達すると、ブーム起立時の衝撃緩和が終了する(ステップS60)。また、伏せ操作が行われている場合に(同図(b))、ブームの角度が、予め設定されている指定伏角度(制御始点)Sfに達したときには、ブーム倒伏時の衝撃緩和が開始され、ブーム最倒伏(制御終点)Efに達すると、ブーム倒伏時の衝撃緩和が終了する(ステップS70)。なお、所定の起伏角度範囲以外においては、遠隔操作器19による要求値通りにブームの起伏が行われる。
さらに、衝撃緩和処理(ステップS2)のうちウインチ巻回時の衝撃緩和処理(ステップS80)においては、遠隔操作器19のフック巻き上げ巻き下げ選択スイッチ72によるウインチ巻回操作がされている場合に、ブームトップ7sとフック13間の距離、およびワイヤロープ12の繰り出し回転数のそれぞれに応じて衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御するので、図19(a)および(b)に示すように、ウインチ巻回時の衝撃を緩和する上で適切なリミッタ値を適用して衝撃緩和を行うことができる。
すなわち、遠隔操作器19のフック巻き上げ巻き下げ選択スイッチ72によるフック巻き上げ操作が行われて(同図(a))、ブームトップ7sとフック13間の距離が、予め設定されている指定距離(制御始点)Suに達したときには、ウインチ巻過時の衝撃緩和が開始され、巻過限界位置(制御終点)Euに達すると、巻過自動停止時の衝撃緩和が終了する(ステップS85〜87)。また、フック巻下操作時に(同図(b))、ウインチドラムの回転数が、予め設定されている指定回転数(捨巻限界位置)Sdに達したときには、捨巻自動停止の衝撃緩和が開始され、捨巻限界回転数(制御終点)Edに達すると、捨巻自動停止時の衝撃緩和が終了する(ステップS91〜93)。なお、所定の巻回範囲以外においては、遠隔操作器19による要求値通りにウインチによるフックの巻回が行われる。
さらに、衝撃緩和処理(ステップS2)のうち旋回自動停止時の衝撃緩和処理(ステップS100)においては、遠隔操作器19の左右旋回選択スイッチ74による旋回操作がされている場合に、ブーム旋回操作を行う方向に対し、図20に示すように、旋回自動停止をさせるように予め設定されている旋回規制角度位置(Kl又はKr)に対して、予め設定されている旋回角度だけ手前側の指定旋回角度(Sl又はSr)に達したときには、衝撃を緩和させるようにクレーン速度の制御を開始し、旋回規制位置(El又はEr)で停止させるので、旋回自動停止時の衝撃を緩和する上で適切なリミッタ値を適用して衝撃緩和を行うことができる。
以上説明したように、このクレーン1の衝撃緩和装置によれば、クレーンの物理的衝撃及び自動停止時の衝撃を緩和させることが可能となる。また、クレーン1の動作全体の衝撃が緩和されるため、クレーン本体の長寿命化を図ることができる。
なお、本発明に係るクレーンの衝撃緩和装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。
1 車両搭載型クレーン(クレーン)
2 アウトリガ
3L、3R アウトリガ用油圧シリンダ
4 ベース
5 旋回用油圧モータ(アクチュエータ)
6 コラム
7 ブーム
8 ブーム伸縮用油圧シリンダ(アクチュエータ)
9 ブーム起伏用油圧シリンダ(アクチュエータ)
10 ウインチ用油圧モータ(アクチュエータ)
11 ウインチ
12 ワイヤロープ
13 フック
14 タンク
15 エンジン
16 PTO
17 油圧ポンプ
18 操作レバー
19 遠隔操作器
20 コントロールバルブ
22 ピストンロッド
23 鉄芯
28、29 (アウトリガ用)切換弁
30 コントローラ
31、32、33、34 切換弁
35 減圧弁
36 メインスプール
37 パイロットピストン
37L、37R 油室
38 メインリリーフ弁
39 アンロード弁
40 位置検出器
41 比例ソレノイド
42L、42R ソレノイド
50 アクセルシリンダ
51 比例ソレノイド
52 メインスプール
53 位置検出器
61 ブーム長検出器
62 ブーム角度検出器
63 旋回角度検出器
64 ウインチドラム回転検出器
71 ブーム起伏選択スイッチ
72 フック巻き上げ巻き下げ選択スイッチ
73 ブーム伸縮選択スイッチ
74 左右旋回選択スイッチ
75 速度レバー

Claims (7)

  1. 左右に自在に回転する旋回体上に取り付けられたコラムと、該コラムに起伏および伸縮動作可能に軸支されたブームと、前記コラムに取り付けられてワイヤロープの繰り出しおよび繰り込みが可能なウインチとを備え、前記ワイヤロープがブームトップに導かれてフックに掛け回され、該フックがブームトップから吊り下げられているクレーンに用いられ、そのクレーン動作時の衝撃を緩和する衝撃緩和装置であって、
    前記クレーンのブーム伸縮長さ、ブーム起伏角度、ウインチのワイヤロープ繰り出し量およびブーム旋回角度の各動作の位置情報を検出する位置情報検出器と、該位置情報検出器からクレーンの各動作の位置情報を取得するコントローラとを備え、
    前記コントローラは、クレーンの遠隔操作器からの所定の操作信号に対して、前記クレーンのコントロールバルブの各スプールのストローク量とアクセルシリンダのストローク量とをフィードバックをとりながら制御するとともに、前記位置情報検出器から取得したクレーンの各動作の位置情報に基づいて、クレーンの物理的衝撃及び自動停止時の衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御する衝撃緩和手段を有しており、
    前記衝撃緩和手段が、前記遠隔操作器の各操作の有無を監視していずれかが操作されたときにクレーンの全動作を順に監視するステップ処理を含む衝撃緩和処理を実行し、前記操作信号で求められている要求値と、クレーンの各動作に応じて設定された任意の関数をリミッタ関数とするとき該リミッタ関数によって前記各動作の衝撃緩和制御始点と終点の間での位置情報に応じて算出されたリミッタ値とを比較して、要求値がリミッタ値を超えない場合には要求値を適用し、要求値がリミッタ値を超えた場合にはリミッタ値を適用することで、各スプールとアクセルシリンダのストローク量を制限して、クレーンの物理的衝撃及び自動停止時の衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御することを特徴とするクレーンの衝撃緩和装置。
  2. 前記コントローラは、前記位置情報検出器から取得したクレーンの各動作の位置情報に基づいて演算したクレーンの各動作におけるブーム位置が、予め設定されているクレーンの各動作における指定制御始点に達したときに、当該動作の衝撃緩和処理を開始し、予め設定されている衝撃緩和制御終点に達したときには、当該動作の処理を通常のクレーン制御に戻すことを特徴とする請求項1に記載のクレーンの衝撃緩和装置。
  3. 前記衝撃緩和手段は、前記遠隔操作器によるブーム伸縮操作がされている場合に、ブーム最伸長時、ブーム段数切換時、およびブーム最縮小時のそれぞれに応じて衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御することを特徴とする請求項1または2に記載のクレーンの衝撃緩和装置。
  4. 前記衝撃緩和手段は、前記遠隔操作器によるブーム起伏操作がされている場合に、ブームの最大起立角および最大倒伏角のときに、衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のクレーンの衝撃緩和装置。
  5. 前記衝撃緩和手段は、前記遠隔操作器によるウインチ巻回操作がされている場合に、ブームトップとフック間の距離が、予め設定されている指定距離に達したときには巻過自動停止時の衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のクレーンの衝撃緩和装置。
  6. 前記衝撃緩和手段は、前記遠隔操作器によるウインチ巻回操作がされている場合に、ワイヤロープの繰り出し回転数が、予め設定されている指定回転数に達したときには捨巻自動停止時の衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のクレーンの衝撃緩和装置。
  7. 前記衝撃緩和手段は、前記遠隔操作器によるブーム旋回操作がされている場合に、ブームの旋回角度が、予め設定されている指定旋回角度に達したときには旋回自動停止時の衝撃を緩和させるようにクレーン速度を制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のクレーンの衝撃緩和装置。
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