JPH0539192A - クレ−ンにおける緩制動装置 - Google Patents

クレ−ンにおける緩制動装置

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JPH0539192A
JPH0539192A JP21646791A JP21646791A JPH0539192A JP H0539192 A JPH0539192 A JP H0539192A JP 21646791 A JP21646791 A JP 21646791A JP 21646791 A JP21646791 A JP 21646791A JP H0539192 A JPH0539192 A JP H0539192A
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crane
controller
valve
oil
motor
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JP21646791A
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Yoshio Kato
藤 義 雄 加
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Kato Works Co Ltd
Kato Seisakusho Co Ltd
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Kato Works Co Ltd
Kato Seisakusho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クレ−ン1の各部の実際値が、それらの限界
値近傍の所定割合に達した後、その旋回モ−タ28等へ
の圧油の給排量を減少させ、クレ−ン1を緩制動する。 【構成】 クレ−ン1の旋回モ−タ28等へ圧油を送る
可変吐出量ポンプ21の傾転板22を、前記旋回モ−タ
28等により駆動される各部の実際値と、当該クレ−ン
1の過負荷防止装置33の記憶装置に記憶されたそれら
の限界値とを、コントロ−ラ44で対比し、実際値が限
界値の所定割合に到達した後、コントロ−ラ44から発
信される制御信号により調整して、クレ−ン1を緩制動
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、クレ−ンにおける緩
制動装置、殊に、クレ−ンの旋回体、伸縮ブ−ムの伸縮
シリンダ及びその起伏シリンダ、荷役用ワイヤロ−プの
ウインチモ−タ等の各種アクチュエ−タへの圧油の給油
量又は排油量を、当該クレ−ンの各部の実際値がそれら
の限界値の所定割合に達した後減量させることにより、
それらを緩制動可能にしたクレ−ンにおける緩制動装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のクレ−ンにおける制動装置として
は、例えば、図8及び図9に示すようなものがある。こ
のものは、クレ−ン(図9では「ホイ−ルクレ−ン」を
示す)1の車体ベ−ス2上に、旋回ベアリング3を介し
て旋回体5を旋回可能に設けると共に、該旋回体5に伸
縮シリンダ27により伸縮する伸縮ブ−ム6の基部を支
軸7で回動可能に取付け、この伸縮ブ−ム6と前記旋回
体5との間に起伏シリンダ8を設けて伸縮ブ−ム6を起
伏させ、また、前記伸縮ブ−ム6頂部のブ−ムヘッド1
0のシ−ブ11から垂下するワイヤロ−プ12により、
フック13を介して吊荷Wを吊下する一方、前記旋回体
5の後側(図9では右側)部に設けたウインチ14のウ
インチモ−タ(図示省略)により、ワイヤロ−プ12を
巻取り又は巻戻して、所要の荷役作業する。
【0003】そして、前記旋回体5の旋回モ−タ28、
伸縮ブ−ム6の伸縮シリンダ27及びその起伏シリンダ
8、ワイヤロ−プ12のウインチ14のウインチモ−タ
等の各種アクチュエ−タへ、可変吐出量型ポンプ21か
ら給油路23、方向切換弁25、26等を介して圧油を
給送する一方、その排油路24からタンクTへ排油し
て、前記各種アクチュエ−タにより当該ホイ−ルクレ−
ン1の各部を駆動する。
【0004】このホイ−ルクレ−ン1にはその安全性確
保のため、例えば、そのアウトリガ15の張出ビ−ム1
6の張出し長さYにおける、前記各種アクチュエ−タに
より駆動される旋回体5の旋回角、伸縮ブ−ム6の長さ
L及びその起伏角θ等の値如何により、前記ブ−ムヘッ
ド10と当該ホイ−ルクレ−ン1の旋回中心4からの水
平距離(B−C)等については、それぞれの動作状態に
おける限界値が、当該ホイ−ルクレ−ン1の過負荷防止
装置33の記憶装置(図示省略)に、予め記憶される。
【0005】一方、前記過負荷防止装置33の記憶装置
に記憶された当該ホイ−ルクレ−ン1の各部の限界値
と、前記各アクチュエ−タへの圧油の給排により駆動さ
れるその各部の実際値とがコントロ−ラ34より比較さ
れ、両者の一致により同コントロ−ラ34から信号ライ
ン34Aを介して発信される切換信号により、常時閉位
置(図8の切換弁35が左側へ移動した状態)にある切
換弁35が、右側へ移動して図8の開放状態となり、こ
の油圧回路の給油路23と排油路24との連通路29A
に設けたリリ−フ弁29のベントポ−トを開放し、圧油
をタンクTへアンロ−ドする。また、可変吐出量型ポン
プ21の傾転板22の傾転角は、そのレギュレ−タ30
へパイロット油路23Aを介して印加されるパイロット
油圧により調整され、その吐出量が制御される。
【0006】なお、図8及び図9において、15、15
は車体ベ−ス2の前後に設けた二対のアウトリガ、16
及び17はアウトリガ15の張出しビ−ム及び垂直支
柱、18はフロ−ト、Bは伸縮ブ−ム6の支軸7とその
ブ−ムヘッド10のシ−ブ11から、ワイヤロ−プ1
2、フック13を介して吊下される吊荷Wとの水平方向
の間隔、Cは旋回中心4と支軸7との水平方向の間隔
(偏心量)、Lは伸縮ブ−ム6の長さ、Yはアウトリガ
15の垂直支柱17の中心と旋回中心4との間隔、θは
伸縮ブ−ム6の水平面に対する起伏角、Tはタンクであ
る。
【0007】ところで、一般に、ホイ−ルクレ−ン1の
転倒モ−メント、例えば、その車体ベ−ス2の横(図9
では左右)方向の転倒モ−メントM0は、そのアウトリ
ガ15の張出しビ−ム16の、前記旋回体5の旋回中心
4からの張出し長さYと、同旋回中心4と伸縮ブ−ム6
の支軸7との偏心量Cとの和 Y+C と、伸縮ブ−ム
6の起伏角θ及びその水平長さ B=L・COSθ
と、そのブ−ムヘッド10のシ−ブ11から垂下するワ
イヤロ−プ12端部のフック13に吊下される吊荷Wの
重量如何等により、それぞれの状態における転倒限界モ
−メントM0が次式により決定される。すなわち、 M0=W・L・cosθ=W・B
【0008】なお、ホイ−ルクレ−ン1のこの転倒モ−
メントM0は、旋回体5上の伸縮ブ−ム6が、当該ホイ
−ルクレ−ン1の車体ベ−ス2の左側又は右側(図9)
にあるか、その後側(図9では紙面の表面側)又は前側
(図9では紙面の裏面側)の何れの領域に位置するかに
よっても変化し、前記伸縮ブ−ム6の荷役作業領域が、
例えば、車体ベ−ス2の両側域から、その前側又は後側
領域に移動する場合においては、その領域変点において
急激に変化する。このため、従来はこの変換領域におい
て旋回体5の旋回速度を充分減速操作する外、異なる領
域における当該ホイ−ルクレ−ン1の安定性確保のた
め、前記限界転倒モ−メントM0を、その最小値に設定
する等の対策が講じられていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば、前
記旋回体5をその限界転倒モ−メントM0の変換領域に
おいて停止させることを想定するに、同旋回体5にはそ
れ自身と伸縮ブ−ム6との慣性が作用するばかりでな
く、伸縮ブ−ム6のブ−ムヘッド10からシ−ブ11を
介して垂下するワイヤロ−プ12により吊下されたフッ
ク13及び吊荷W等の慣性が、同時に伸縮ブ−ム6を介
して作用し、例えば、伸縮ブ−ム6が車体ベ−ス2の側
方領域から前方領域又は後方領域へ移動するように、す
なわち、前記旋回体5が車体ベ−ス2に対する異なる転
倒モ−メント領域へ進む恐れがある。
【0010】また、前記伸縮シリンダ27の伸長を急速
に停止させると、そのブ−ムヘッド10のシ−ブ11か
らワイヤロ−プ12を介して垂下するフック13及び吊
荷Wが、それらの慣性により図9の実線位置12、1
3、Wから、一点鎖線位12A、13A、WAへ移動
し、この吊荷Wの重心の接地点がKからKAに移動し、
仮に、この接地点KAまわりに障害物Pがあれば、当然
のことながら同吊荷Wがその障害物P等に衝突する恐れ
がある。
【0011】さらに、このホイ−ルクレ−ン1のこの状
態における設計限界転倒モ−メントM0は、アウトリガ
15の張出ビ−ム16の張出し長さY、伸縮ブ−ム6の
長さLと、その起伏角θ、及びブ−ムヘッド10のシ−
ブ11からワイヤロ−プ12を介して吊下されるフック
13及び吊荷Wの重量等により様々に変化するが、それ
ぞれの状態における限界値M0が、過負荷防止装置33
の記憶装置(図示省略)に予め記憶され、この限界値
(記憶値)と、当該ホイ−ルクレ−ン1のアウトリガ1
5の長さYと、伸縮ブ−ム6の長さL、起伏角度θの実
際値が、当該伸縮ブ−ム6が車体ベ−ス2の側方、後方
又は前方の何れの領域にあるかの情報と共に、コントロ
−ラ34により対比され、両者の合致によりコントロ−
ラ34からライン34Aを介して発信される制御信号に
より切換弁35を切換え、前記リリ−フ弁29のベント
ポ−トを開放し、給油路23の圧油を排油路24へアン
ロ−ドする。
【0012】このホイ−ルクレ−ン1においては旋回体
5、伸縮ブ−ム6、吊荷W等の重量が大であると共に、
伸縮ブ−ム6の長さが大であるから、その荷役操作状態
における各部の慣性が大きく、したがって、旋回体5の
旋回と、伸縮ブ−ム6の起伏及び伸縮、ウインチ14に
よるワイヤロ−プ12の巻き出し(繰り出し)又は巻き
戻し等に基づく吊荷Wの慣性が、伸縮ブ−ム6及び旋回
体5に掛かり、例えば、吊荷Wを目標個所に移動してか
ら、当該アクチュエ−タを停止させた場合を始め、当該
吊荷Wが目標位置に近接してから、前記各種アクチュエ
−タへの圧油の流量を制限して急ブレ−キを掛けると、
吊荷Wの慣性によりワイヤロ−プ12を介して伸縮ブ−
ム6が、その垂直面内において図9の実線位置6から一
点鎖線位置6Aのように下方へ湾曲し、又は旋回体5の
旋回方向へ湾曲することになり、その結果、当該吊荷W
が目標点Kを越えるKA点(伸縮ブ−ム6を倒伏させる
場合には、図9の接地点Kの左側。ただし、旋回体5の
旋回に基づく伸縮ブ−ム6の水平方向湾曲についての図
示は省略)に進み、また、この伸縮ブ−ム6の湾曲に基
づくブ−ムヘッド10の水平方向への移動が、吊荷の慣
性に基づく移動に付加されることにより、前記フック1
3及び吊荷Wの接地点KAの位置ずれが一層増大し、仮
に、当該目標点Kまわりに障害物Pがあればそれに当接
することがあり、時には転倒領域に著しく近接する恐れ
さえあった。
【0013】なお、従来のホイ−ルクレ−ン1において
も、伸縮ブ−ム6先端のブ−ムヘッド10から垂下する
ワイヤロ−プ12端部のフック13により吊下される負
荷Wによる回転モ−メントMと、伸縮ブ−ム6の長さL
及び起伏角θにおける当該ホイ−ルクレ−ン1の設計限
界転倒モ−メントM0とのコントロ−ラ34による比較
値が、例えば、90%に近接した際、過負荷防止装置3
3から発信される信号により警告音又は警告表示をする
ことも既に提案されている。
【0014】しかしなから、このような従来のホイ−ル
クレ−ン1にあっても、前記警告音等の発生により、当
該ホイ−ルクレ−ン1のオペレ−タがその後の操作を手
動でするのが通常であったため、何等かの理由でその切
換操作が遅れると、当該ホイ−ルクレ−ン1の転倒モ−
メンの限界値M0に接近する恐れがあり、また、実際の
旋回角が設計限界角の例えば90〜95%を越えてか
ら、そのブレ−キを掛けると、前記旋回体5及び伸縮ブ
−ム6のブ−ムヘッド10から垂下するワイヤロ−プ1
2を介してフック13により吊下される吊荷W等の慣性
により、同吊荷Wが同方向への旋回を続け、前記同様
に、その目標接地点まわりの建物等の障害物Pに当接す
る恐れがあった。
【0015】なお、ホイ−ルクレ−ン1の転倒モ−メン
トの限界値M0は、例えば、当該クレ−ン1のアウトリ
ガ15の張出ビ−ム16の最伸長状態においては、車体
ベ−ス2の側方領域が最大となり、その後方域がやや小
さく、その前方域が最小値になる等、様々に変化するの
が通常であるから、仮に、過負荷防止装置からの警告信
号受信後における、当該オペレ−タの応答がかなり煩雑
になるきらいがあり、また、当該ホイ−ルクレ−ン1の
オペレ−タが、その各部を急速に停止させないよう、細
心の注意を払って操作する必要があった。
【00016】この発明は、このような従来例における
課題を解決するため、クレ−ンのアクチュエ−タへ圧油
を給排する油圧回路に、当該クレ−ンの限界値に対する
その動作状態における実際値が所定割合に達した際、前
記アクチュエ−タへ圧油を給排する給油回路の排油量を
減らすことにより、前記ような課題を解決できるクレ−
ンにおける緩制動装置を提供しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記のよう
な従来例の課題を解決するため、クレ−ンの旋回体の旋
回モ−タ、伸縮ブ−ムの伸縮シリンダ及び起伏シリン
ダ、荷役用ワイヤロ−プのウインチのウインチモ−タ等
のアクチュエ−タへの給油量又は排油量を、前記各アク
チュエ−タにより駆動される前記旋回体の旋回角、伸縮
ブ−ムの長さ及び又はその起伏角等の実際値と、当該ク
レ−ンの過負荷防止装置の記憶装置に予め記憶されたそ
れらの限界値等とのコントロ−ラによる対比により、前
記各部の実際値がそれらの限界値の所定割合に到達した
際、前記コントロ−ラから発信される制御信号により、
前記各部の実際値とそれらの限界値の割合に応じて順次
減量して、前記各部を緩制動可能にしたものである。
【0018】(作用)この発明は、前記のような構成を
有するから、クレ−ンの旋回体の旋回モ−タ、伸縮ブ−
ムの伸縮シリンダ及び又は起伏シリンダ、ワイヤロ−プ
のウインチモ−タ等のアクチュエ−タへ圧油を給排する
油圧回路への給油量又は排油量を、前記アクチュエ−タ
により駆動される旋回体の旋回モ−タ、伸縮ブ−ムの伸
縮シリンダ及びその起伏シリンダ、ワイヤロ−プのウイ
ンチモ−タ等の各種アクチュエ−タにより駆動される各
部の実際値が、それらの限界値の所定割合に達した後減
少させることにより、当該アクチュエ−タを緩制動す
る。
【0019】
【実施例】以下、この発明に係るクレ−ンにおける緩制
動装置の実施例を、図1ないし図7を参照して説明す
る。なお、図8及び図9に示した従来例と共通する部分
には同一名称及び同一符号を用いる。
【0020】(第一実施例)図1は、この発明に係るク
レ−ンにおける緩制動装置を、ホイ−ルクレ−ンに実施
した第一実施例の制御回路の説明図、図2はそのサ−ボ
弁部を縦断して示す模式説明図である。
【0021】図1及び図2において、21は可変吐出量
型ポンプで、この可変吐出量型ポンプ21は、ホイ−ル
クレ−ン(従来例を示す、図7の符号「1」参照)の車
体ベ−ス(同「2」)上に載置される。22は可変吐出
量型ポンプ21の傾転板、23給油路、24は排油路、
25は第1方向切換弁、26は第2方向切換弁、27は
伸縮ブ−ム(同「6」)を伸縮される伸縮シリンダ、2
8はホイ−ルクレ−ン1の車体ベ−ス2上の旋回体5を
旋回ベアリングを介して旋回駆動する旋回モ−タ、29
は給油路23と排油路24との連通油路29Aに設けた
リリ−フ弁、30は可変吐出量型ポンプ21の傾転板2
2の傾転角を調整するレギュレ−タ、31はパイロット
ポンプ、33は過負荷防止装置、35はリリ−フ弁29
のリリ−フ圧を切換可能にした切換弁であり、これらの
構成は図6及び図7に示した従来例と略々同様である。
【0022】43はセレクタ弁、44はコントロ−ラ、
44A、44B、44Cはコントロ−ラ44から発信さ
れるコントロ−ル信号を切換弁35、セレクタ弁43、
サ−ボ弁45へ送信する第1、第2、第3の信号ライ
ン、45Aはサ−ボ弁本体、45Bはサ−ボ弁45のス
プ−ル、45AAはサ−ボ弁本体45Aの穴、45BB
はスプ−ル45Bのスプ−ル穴、Tはタンクである。
【0023】なお、このコントロ−ラ44は、当該ホイ
−ルクレ−ン1の各種アクチュエ−タがその目標値又は
限界値に達した際、切換弁35のスプ−ルを移動させ
て、リリ−フ弁29のベント回路をタンクTへ開放する
切換信号を、第1信号ライン44A(図8の従来例では
34A)を介して発信する点では、図8に示した従来の
コントロ−ラ34と略々同様であるが、このコントロ−
ラ44では、この切換弁35への切換信号の発信に先立
って、例えば、当該ホイ−ルクレ−ン1の各部の実際値
が、その限界値の90%に達した際、第2信号ライン4
4Bを介して発信される第2信号により、セレクタ弁4
3を図1の状態から左側へ移動させて図2の状態とし、
パイロットポンプ31からパイロット圧油路をレギュレ
−タ30にに接続するよう切換える。
【0024】これと同時に、第3信号ライン44Cから
の第3信号により、弁45のスプ−ル45Bを除々に左
方へ移動させ、該弁45のスプ−ル45Bのスプ−ル穴
45BBの開度を、第3信号ラインからの信号に応答し
て順次増大し、パイロットポンプ31からのパイロット
圧油により前記傾転板22の傾転角を除々に減少させ、
その吐出量を暫減させる。
【0025】なお、前記過負荷防止装置33は、例え
ば、伸縮ブ−ム6(図7参照)先端のブ−ムヘッド10
のシ−ブ11から垂下する、ワイヤロ−プ12端部のフ
ック13により吊下される吊荷W及び伸縮ブ−ム6の自
重等により、このホイ−ルクレ−ン1に実際に発生する
回転モ−メントMは、伸縮ブ−ム6の長さをL、その起
伏角をθ、伸縮ブ−ム6の支軸7とブ−ムヘッド10と
の水平方向の間隔をBとすれば、 M=L・cosθ・W=B・W となる。
【0026】(第一実施例の作用)まず、このホイ−ル
クレ−ン1を目的とする荷役作業場所へ走行させた後、
そのアウトリガ5、5・・を伸長させると共に、その垂
直支柱17を伸長させて車体ベ−ス3を安定的に支承す
る。次いで、フック13と車体ベ−ス3の前部との係止
状態を解放した後、起伏シリンダ8により伸縮ブ−ム6
を起立させ、また、ウインチ14のウインチモ−タの駆
動によりワイヤロ−プ12を巻取り、巻戻すと共に、旋
回体5を旋回ベアリング3の旋回中心4まわりの時計又
は反時計方向に旋回させることにより、所要の荷役作業
をする点では従来の同種のホイ−ルクレ−ン1と同様で
ある。
【0027】しかし、この第一実施例においては、アウ
トリガ16の張出しビ−ム16の張出し長さYにおけ
る、当該ホイ−ルクレ−ン1に実際に発生する転倒モ−
メントMが、当該ホイ−ルクレ−ン1の伸縮ブ−ム6の
長さL、その起伏角度θ、吊荷Wにおける転倒モ−メン
トの限界値M0(過負荷防止装置33の図示しない記憶
部に記憶される)に近接し、例えば、その90%に達し
た際、図示しない警報装置を作動させて当該ホイ−ルク
レ−ン1のオペレ−タに告知する(この構成自体は従来
の同種ホイ−ルクレ−ンと同様)外、コントロ−ラ44
から第2信号ライン44Bを介して発信される第2信号
により、セレクタ弁43が図1の状態から左側へ移動す
るように切換わる。
【0028】また、これと同時に、コントロ−ラ44か
ら第3信号ライン44Cを介して発信される第3信号に
より、弁45のスプ−ル45Bを、そのばねに抗して図
1の状態から左側へ移動させて図2の状態とし、パイロ
ットポンプ31を弁45、セレクタ弁43を介してレギ
ュレ−タ30に接続する。
【0029】この際、弁45のスプ−ル45Bのスプ−
ル穴4BBと弁本体45Aの弁本体穴45AAとの開度
が、コントロ−ラ44から第3信号ライン44Cを介し
て送信される第3信号により、すなわち、当該ホイ−ル
クレ−ン1の各部の実際移動値と、前記過負荷防止置3
3の記憶装置に予め記憶された限界値との対比値の変化
に応じて(100%に近づく程)増大させ、パイロット
ポンプ31の圧油がセレクタ弁43の右側油路を介し
て、レギュレ−タ30へ送出し、可変吐出量型ポンプ2
1の傾転板22の傾転角を変えてその吐出量を減少さ
せ、すなわち、例えば、前記伸縮シリンダ27、したが
って、伸縮ブ−ム6の伸長速度を減速し、当該伸縮ブ−
ム6に緩やかな制動力を加える。なお、旋回モ−タ2
8、起伏シリンダ8、ウインチ14のウインチモ−タ
等、他のアクチュエ−タについてもこれと略々同様に緩
制動する。
【0030】(第一実施例の変形例)図3は、図1及び
図2に示したこの発明の第一実施例における、可変吐出
量型ポンプ21の傾転板22の傾転角調整用の機械式レ
ギュレ−タ30を、電気的レギュレ−タ51に変えた変
形例の制御回路の回路説明図である。
【0031】図3において、53は給油路23の圧力セ
ンサで、この圧力センサ53により検出された給油路2
3の油圧が、信号ライン54Aを介してコントロ−ラ5
4に印加され、予め過負荷部止装置33の記憶装置(図
示省略)に記憶された記憶値との対比により、対応する
制御信号が第2信号ライン54Bを介して電気的レギュ
レ−タ51へ信号され、可変吐出量型ポンプ21の傾転
板22の傾転角を調整し、所要の吐出量とする。
【0032】また、当該ホイ−ルクレ−ン1の各部の実
際値と、前記過負荷防止装置33の図示しない記憶装置
に予め記憶された、当該ホイ−ルクレ−ンの各部の限界
値との対比により、その各部の実際値が前記過負荷防止
装置33の記憶装置に記憶された限界値の、例えば、9
0%に達することにより、前記コントロ−ラ54から発
信される第2制御信号を、第2信号ライン54Bを介し
て電気的レギュレ−タ51へ印加し、同電気的レギュレ
−タ51を変位させて可変吐出量型ポンプ21の傾転板
22の傾転角を前記第一実施例と略々同様に変えて、そ
の吐出量を調整する。なお、その他の構造及び作用は前
記第一実施例と略々同様である。
【0033】(第二実施例)図4は、この発明に係るク
レ−ンにおける緩制動装置の第二実施例の油圧制御回路
の要部説明図である。なお、図1及び図2に示した第一
実施例と共通する部分には同一名称及び同一符号を用い
る。図4において、21は可変吐出量型ポンプ、22は
傾転板、23は給油路、24は排油路、26は方向切換
弁、28は旋回モ−タ、29は給油路23と排油路24
との連通油路29Aに設けたリリ−フ弁、33は過負荷
防止装置で、これらの構造及び作用は前記第一実施例と
変らない。
【0034】しかし、この第二実施例では、過負荷防止
装置33の図示しない記憶装置に予め記憶された当該ホ
イ−ルクレ−ン1の各部の限界値と、それらの実際値と
のコントロ−ラ54による比較により、それらの実際値
が前記記憶装置に記憶される限界値の所定割合(例えば
90%)に達した際、同コントロ−ラ54から信号ライ
ン54Aを介して送信される制御信号により、当該ホイ
−ルクレ−ン1の各アクチュエ−タ(図4では旋回モ−
タ28のみを略示)へ圧油を給排する方向切換弁26よ
り下流の排油路24に設けられ、その排油を常時タング
Tへ開放するアンロ−ド弁55を、前記ホイ−ルクレ−
ン1の各部の実際値とそれらの限界値との割合に応じて
除々に移動させて絞り、すなわち、低い設定圧のアンロ
−ド弁55を、前記信号により除々に設定圧を高くして
いくことにより、タンクTへの排油量を減少させ(調整
し)、当該旋回モ−タ28を減速し、旋回体5を緩制動
する。
【0035】なお、図示しないが、旋回モ−タ28以外
のアクチュエ−タについても、それぞれの方向切換弁よ
り後位の排油路24に、このアンロ−ド弁55と同様な
アンロ−ド弁を設けると共に、それぞれに対応するコン
トロ−ラ54からの制御信号で制御することにより、こ
れと略々同様な緩制動を行なえる。
【0036】(第三実施例)図5は、この発明に係るク
レ−ンにおける緩制動装置の第三実施例の油圧制御回路
の要部説明図である。なお、図4に示した第二実施例と
共通する部分には同一名称及び同一符号を用いる。
【0037】図5において、21は可変吐出量型定容量
型ポンプ、23は給油路、24は排油路、26は方向切
換弁、28は旋回モ−タ、29は給油路23と排油路2
4との連通油路29Aに設けたリリ−フ弁、33は過負
荷防止装置、54はコントロ−ラで、このコントロ−ラ
54は、前記過負荷防止装置33の図示しない記憶装置
に予め記憶された当該ホイ−ルクレ−ン1の各部の限界
値と、それらの実際値との比較により、それらの実際値
が前記記憶装置に記憶された限界値の所定割合(例えば
90%)に達した際、同コントロ−ラ54から信号ライ
ン54Aを介して送信される制御信号により、当該ホイ
−ルクレ−ン1の各アクチュエ−タ(図5では旋回モ−
タ28のみを略示)へ、方向切換弁26を介して圧油を
供給する給油路23に設けた、常開のアンロ−ド弁56
のアンロ−ド圧を、前記ホイ−ルクレ−ン1の各部の実
際値とそれらの限界値との割合に応じて除々に高くし
て、前記旋回モ−タ28(他のアクチュエ−タについて
も同様)への圧油の供給量を減少させ(調整し)、当該
旋回モ−タ28を減速し、旋回体5を緩制動する。な
お、その他の構成及び作用は、図4に示した前記第二実
施例と略々同様である。
【0038】(第三実施例の変形例)図6は、図5に示
したこの発明に係るクレ−ンにおける緩制動装置の第三
実施例における、給油路23に設けたアンロ−ド弁56
に代えて、同給油路23から分岐する排油路57Aにア
ンロ−ド弁57を設けた変形例の、油圧制御回路の要部
説明図である。なお、図5に示した第三実施例と共通す
る部分には同一名称及び同一符号を用いる。
【0039】図6において、21は可変吐出量型ポン
プ、23は給油路、24は排油路、26は方向切換弁、
28は旋回モ−タ、29は給油路23と排油路24との
連通油路29Aに設けたリリ−フ弁、33は過負荷防止
装置、54はコントロ−ラで、このコントロ−ラ54
は、前記過負荷防止装置33の図示しない記憶装置に予
め記憶された当該ホイ−ルクレ−ン1の各部の限界値
と、それらの実際値との比較により、それらの実際値が
前記記憶装置に記憶された限界値の所定割合(例えば9
0%)に達した後、同コントロ−ラ54から信号ライン
54Aを介して送信される制御信号により、当該ホイ−
ルクレ−ン1の各アクチュエ−タ(図5では旋回モ−タ
28)へ、方向切換弁26を介して圧油を供給する給油
路23から分岐する排油路57Aに設けた、常閉のアン
ロ−ド弁57のアンロ−ド圧を、前記ホイ−ルクレ−ン
1の各部の実際値とそれらの限界値との割合に応じて、
その絞り量を除々に緩めて圧油のタンクTへの逃し量を
増加させることにより、前記旋回モ−タ28(他のアク
チュエ−タについても同様)への圧油の供給量を減少さ
せ(調整し)て、当該旋回モ−タ28を減速し、旋回体
5を緩速制動する。なお、その他の構成及び作用は、図
5に示した前記第三実施例と略々同様である。
【0040】(第四実施例の変形例)図7は、この発明
に係るクレ−ンにおける緩制動装置の第四実施例の油圧
制御回路の要部説明図である。なお、図1及び図2に示
した第一実施例と共通する部分には同一名称及び同一符
号を用いる。
【0041】図7において、21Aは定容量型ポンプ、
23は給油路、24は排油路、26は方向切換弁、28
は旋回モ−タ、29は給油路23と排油路24との連通
油路29Aに設けたリリ−フ弁、33は過負荷防止装
置、61は定容量型ポンプ21Aの駆動用エンジン、6
3は、例えばガバナのようなエンジン61の回転数制御
装置、64はコントロ−ラで、このコントロ−ラ64
は、当該ホイ−ルクレ−ン(図7の符号「1」参照)の
旋回体5の実際旋回角と、前記過負荷防止装置33の図
示しない記憶装置に予め記憶された、当該ホイ−ルクレ
−ンの設計限界値(旋回角)とのコントロ−ラ64によ
る対比により、その旋回モ−タ28等のアクチュエ−タ
によって駆動される旋回体5の実際旋回角が、その設計
限界値の所定割合、例えば、90%に達した際、コント
ロ−ラ64から発信され、信号ライン64Aを介して送
信される制御信号により、エンジン回転数制御装置63
を作動させ、前記エンジン61の回転数を低下させて定
容量型ポンプ21Aの吐出量を減少させて、前記旋回モ
−タ28等のアクチュエ−タを減速し、旋回体5を緩制
動可能にする。なお、その他の構造及び作用等は、前記
第一実施例と略々同様である。
【0042】(実施態様)次に、この発明の実施態様ま
とめて示す。 (イ) 油圧回路へ圧油を供給する可変吐出量型ポンプ
21の傾転板22の傾転角を調整するレギュレ−タ30
へのパイロット信号圧油を、当該クレ−ンの各部の実際
位値が、前記過負荷防止装置33の起憶部に予め記憶さ
れた、その設計限界値に対して、例えば、90%の所定
割合に到達することにより、前記コントロ−ラ44から
発信される切換信号により、セレクタバルブ43及び弁
45を切換えて、当該クレ−ン1のパイロットポンプ3
1からのパイロット油路信号に切換え、かつ、前記弁4
5のスプ−ル45Bのスプ−ル穴45BBの開度を、前
記コントロ−ラ44から第2信号ライン44Cを介して
送信される調整信号により順次変え、前記レギュレ−タ
30による可変吐出量ポンプ21の傾転板22の傾転角
を暫減少させ、前記各種アクチュエ−タを緩制動させる
こと。
【0043】(ロ) 前記可変吐出量ポンプ21の傾転
板22の傾転角を調整するレギュレ−タ51を電気的レ
ギュレ−タとし、当該クレ−ン1の各部の実際値と、当
該クレ−ン1の過負荷防止装置33の記憶装置に予め記
憶されたその設計限界値とを、コントロ−ラ54で対比
し、それらの実際値が前記設計限界値の、例えば、90
%程度の所定割合に達した際、前記コントロ−ラ54か
ら発信されるコントロ−ル信号により、前記電気的レギ
ュレ−タ51により、前記可変吐出量ポンプ21の傾転
板22の傾転角を調整してその吐出量を減少させ、前記
各種アクチュエ−タを緩制動可能にしたこと。
【0044】(ハ) クレ−ン1の旋回体5の旋回モ−
タ28、伸縮ブ−ム6の伸縮シリンダ27及び起伏シリ
ンダ8、荷役用ワイヤロ−プ12のウインチ14のウイ
ンチモ−タ等のアクチュエ−タへの圧油の給油量又は排
油量を、当該クレ−ン1の前記アクチュエ−タにより駆
動される旋回体5の旋回角、伸縮ブ−ム6の長さL及び
又はその起伏角θ、前記伸縮ブ−ム6のブ−ムヘッド1
0からワイヤロ−プ12及びフック13を介して吊下さ
れる吊荷W等の実際値と、当該クレ−ン1の過負荷防止
装置33の記憶装置に予め記憶されたその限界値とのコ
ントロ−ラ54による対比により、それらの実際値が前
記限界値の所定割合に達した際、コントロ−ラ54から
発信される切換信号により、前記排油路24に設けたア
ンロ−ド弁55の開度を変えてタンクTへの排油量を調
整し、前記各アクチュエ−タを緩制動可能にしたこと。
【0045】(ニ) クレ−ン1の旋回モ−タ28等の
各種アクチュエ−タへの圧油の給油路23にアンロ−ド
弁56を設けると共に、該アンロ−ド弁56のアンロ−
ド圧を、前記各種アクチュエ−タにより駆動される当該
クレ−ン1の各部の実際値が、その各部の限界値の所定
割合に達した後、当該クレ−ン1の過負荷防止装置3
3、コントロ−ラ54から発信される制御信号で順次増
大させることにより、当該クレ−ン1の各部を緩製動可
能したこと。
【0046】(ホ) クレ−ン1の旋回モ−タ28等の
各種アクチュエ−タへの圧油の給油路23から分岐する
排油路57Aにアンロ−ド弁56を設けると共に、該ア
ンロ−ド弁56のアンロ−ド圧を、前記各種アクチュエ
−タにより駆動される当該クレ−ン1の各部の実際値
が、その各部の限界値の所定割合に達した後、当該クレ
−ン1の過負荷防止装置33、コントロ−ラ54から発
信される制御信号で順次減少させることにより、当該ク
レ−ン1の各部を緩製動可能したこと。
【0047】(ヘ) 前記クレ−ン1の各種アクチュエ
−タへ圧油を給送する定容量型ポンプ21Aを駆動する
エンジン61の回転数を、当該クレ−ン1の各部の実際
値と、その過負荷防止装置33の記憶装置に予め記憶さ
れた各部の設計限界値とを、コントロ−ラ64で対比
し、それらの実際値が設計限界値の所定割合に達した
際、前記コントロ−ラ64Bから発信されるコントロ−
ル信号により、前記エンジン61のエンジン回転数制御
装置63により順次減速してその吐出量を減少させ、各
種アクチュエ−タを緩制動可能にしたこと。
【0048】(発明の効果)この発明は、前記のような
構成を有し、作用をするから、従来の同種クレ−ンと同
様な効果に併せて、次のように特有の効果を奏する。
【0049】(1) クレ−ンの旋回体の旋回、伸縮ブ
−ムの伸縮及び起伏、ワイヤロ−プの巻込み、巻戻し
等、慣性が大きく、吊下する吊荷の操作領域が広く、し
かも、設置安定性の変化し易いクレ−ンの各部を駆動す
るアクチュエ−タへの圧油の給排量を、それら実際値が
それらの目標値又は限界値の所定値割合に達した後減少
させるものであるから、当該クレ−ンの各部が自動的に
緩制動されることになり、したがって、吊下した吊荷等
をその作業領域近傍の建物等の障害物に不用意に衝突さ
せる恐れがなく、また、当該クレ−ンをその不安定領域
に、不用意に移動させる恐れがなく、当該クレ−ンの安
全運転を行なえる。
【0050】(2) 仮に、当該クレ−ンの各部実際値
が、それらの目標値又は限界値の所定割合に達した旨の
警告信号発信後における、当該クレ−ンのオベレ−タの
その後の対応が多少遅れた場合においても、そのような
状態に達すると同時に当該クレ−ンのアクチュエ−タへ
の圧油の給排量が自動的に減量され、各部が減速するの
で、吊荷等を不用意に障害部等に当接させる恐れがな
く、また、当該クレ−ンの不用意な転倒を招く恐れがな
く、当該クレ−ンの安全運転を行なえる。
【0051】(3) 吊下した吊荷等により当該クレ−
ンに実際の発生する回転モ−メントが、当該クレ−ンの
過負荷防止装置に予め記憶されたそれらの目標値ないし
限界値の所定割合に達した際、当該クレ−ンのアクチュ
エ−タへ圧油を給油する可変吐出量型ポンプの、傾転板
の傾転角を調整するレギュレ−タへのパイット圧油の供
給量を、弁の切換により減量させるものであるから、当
該クレ−ンの各アクチュエ−タの以後の動作が自動的に
減速され、ひいては、当該アクチュエ−タにより駆動さ
れるクレ−ンの各部が緩制動される。
【0052】(4) クレ−ンのアクチュエ−タへ圧油
を給送する可変吐出量型ボンプの傾転板の傾転角を、当
該クレ−ンの過負荷防止装置から発信される、その目標
値ないし限界値の所定割合にに達した後、発信される制
御信号で作動する電気式レギュレ−タにより調整可能に
構成すれば、その制御回が簡素化される。
【0053】(5) クレ−ンの各種アクチュエ−タを
駆動する油圧回路の排油路に、開放圧を調整できるアン
ロ−ド弁を設け、このアンロ−ド弁の設定圧を、当該ク
レ−ンの過負荷防止装置に接続されたコントロ−ラによ
り調整可能に構成すれば、当該アクチュエ−タの減速が
一層確実に行なわれ、慣性の大きなクレ−ン各部の緩制
動を効果的に行なえる。
【0054】(6) クレ−ンの各種アクチュエ−タを
駆動する油圧回路の給油路又は該給油茎から分岐する排
油路に、開放圧を調整できるアンロ−ド弁を設け、この
アンロ−ド弁の設定圧を、当該クレ−ンの過負荷防止装
置に接続されたコントロ−ラにより調整可能に構成すれ
ば、前記各油アクチュエ−タの減速を行なえ、慣性の大
きなクレ−ン各部の緩制動を一層効果的に行なえる。
【0055】(7) クレ−ンのアクチュエ−タへ圧油
を供給する定容量型ポンプの駆動用エンジンの回転数
を、当該クレ−ンの過負荷防止装置から発信され、コン
トロ−ラからの信号により、ガバナ等のエンジンの回転
数制御装置により制御するように構成すれば、切換弁を
設けることなく、そのアクチュエ−タへの圧油の供給量
を制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係かるクレ−ンにおける緩制動装置
の制御回路の説明図である。
【図2】その可変吐出量型ポンプの傾転板の傾転角を調
整するレギュレ−タへ、パイロット圧油を供給する弁部
の縦断説明図である。
【図3】この発明の第一実施例における可変吐出量型ポ
ンプの傾転板の傾転角を調整するレギュレ−タを、電気
的レギュレ−タに変えた変形例の制御回路の要部説明図
である。
【図4】この発明に係かるクレ−ンにおける緩制動装置
の制御回路を、クレ−ンの旋回モ−タの排油路にアンロ
−ド弁を設け、該アンロ−ド弁のアンロ−ド圧を、当該
クレ−ンの過負荷防止装置及びコントロ−ラから送信さ
れる制御信号により調整可能にした、第二実施例の制御
回路の説明図である。
【図5】この発明に係かるクレ−ンにおける緩制動装置
の制御回路を、クレ−ンの旋回モ−タの給油路にアンロ
−ド弁を設け、該アンロ−ド弁のアンロ−ド圧を、当該
クレ−ンの過負荷防止装置及びコントロ−ラから送信さ
れる制御信号により調整可能にした、第三実施例の制御
回路の説明図である。
【図6】この発明に係かるクレ−ンにおける緩制動装置
の制御回路を、クレ−ンの旋回モ−タの給油路から分岐
する排油路にアンロ−ド弁を設け、このアンロ−ド弁の
アンロ−ド圧を、当該クレ−ンの過負荷防止装置及びコ
ントロ−ラから送信される制御信号により調整可能にし
た、第三実施例の制御回路の変形例の説明図である。
【図7】この発明に係かるクレ−ンにおける緩制動装置
の制御回路を、定容量型ポンプを駆動するエンジンの回
転数を、過負荷防止装置及びコントロ−ラから送信され
る制御信号により制御するようにした制御回路の説明図
である。
【図8】従来のホイ−ルクレ−ンにおける制動装置の制
御回路の説明図である。
【図9】従来のホイ−ルクレ−ンの模式正面説明図であ
る。
【符号の説明】
1……ホイ−ルクレ−ン(クレ−ン) 2……車体ベ−ス 3……旋回ベアリング 5……旋回体 6……伸縮ブ−ム 8……起伏シリンダ(アクチュエ−タ) 10……ブ−ムヘッド 12……ワイヤロ−プ 15……アウトリガ 16……張出ビ−ム 21……可変吐出量型ポンプ 21A……定容量型ポンプ 22……傾転板 23……給油路 24、57A……排油路 25……第1方向切換弁 26……第2方向切換弁 27……伸縮シリンダ(アクチュエ−タ) 28……旋回モ−タ(アクチュエ−タ) 29……リリ−フ弁 30……レギュレ−タ 31……パイロットポンプ 33……過負荷防止装置 35……切換弁 43……セレクタ弁 44、54、64……コントロ−ラ 45……弁 51……電気的レギュレ−タ 55、56、57……アンロ−ド弁 61……エンジン 63……エンジン回転数制御装置 B……伸縦ブ−ムの有効水平長 L……伸縮ブ−ムの長さ M……クレ−ンに発生する転倒モ−メント θ……伸縮ブ−ムの起伏角

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クレ−ンの旋回体の旋回モ−タ、伸縮ブ
    −ムの伸縮シリンダ及び起伏シリンダ、荷役用ワイヤロ
    −プのウインチのウインチモ−タ等のアクチュエ−タへ
    の給油量又は排油量を、前記各アクチュエ−タにより駆
    動される前記旋回体の旋回角、伸縮ブ−ムの長さ及び又
    はその起伏角等の実際値と、当該クレ−ンの過負荷防止
    装置の記憶装置に予め記憶されたそれらの限界値等との
    コントロ−ラによる対比により、前記各部の実際値がそ
    れらの限界値の所定割合に到達した際、前記コントロ−
    ラから発信される制御信号により、前記各部の実際値と
    それらの限界値の割合に応じて順次減量して、前記各部
    を緩制動可能にしたことを特徴とするクレ−ンにおける
    緩制動装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008156043A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Furukawa Unic Corp 車両搭載用クレーンの圧油供給量制御装置
JP2011037566A (ja) * 2009-08-10 2011-02-24 Furukawa Unic Corp クレーンの衝撃緩和装置
US8454319B2 (en) 2006-11-09 2013-06-04 Furukawa Unic Corporation Pressurized-oil supply amount control device for vehicle-mounted crane

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