JP5536256B1 - 封緘用の箱、開封が容易な封緘された箱、並びに封緘箱の開封を容易化する方法及び器具 - Google Patents

封緘用の箱、開封が容易な封緘された箱、並びに封緘箱の開封を容易化する方法及び器具 Download PDF

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Abstract

【目的】 特殊な粘着テープを必要とすることなく、開封時に外フラップの表面を剥がしてしまうこともなくきれいに容易に開封することができる封緘箱の開封を容易化する方法、開封が容易な封緘された箱、及び封緘用の箱を提供することを目的とする。
【構成】 箱を構成する一対の外フラップの互いに対向する各縁部が合わせ目を形成し、これら各縁部とその近傍部分及び端面板が粘着テープで固定され封緘された箱において、前記一対の外フラップの合わせ目に対向又は接触する前記粘着テープの少なくとも一部に、一つ以上の切れ込み又は傷を形成し、これらの切れ込み又は傷は、局部的な力が加えられたとき前記粘着テープ中に前記各外フラップの縁部が延びている方向の亀裂又は切れ目を生じさせるものとして機能することを特徴とする、封緘された箱の開封を容易化する方法である。
【選択図】 図3

Description

本発明は封緘又はシールされた箱の開封を容易化する方法、この方法に適した封緘箱、及び封緘用の箱に関する。
従来は、宅配便などで送る荷物を入れるための段ボール箱は、一対の側面板の上下縁に繋げて設けた外フラップ(一対の端面板の上下縁に繋げて設けた内フラップの上側に位置するもの)を重ね合わせ、粘着テープを用いて封緘していた。そして、このように封緘した段ボール箱を開封するには、粘着テープをカッターなどで切断し開封するか、粘着テープをはがして開封していた。そして、従来よりこのような粘着テープをダンボール箱の外フラップの表面から容易に引き剥がすための工夫などが様々に提案されている。
例えば、特許文献1は、段ボール箱に貼られた粘着テープを引き剥がし易くするために、粘着テープの端部にタブを形成する装置を提案している。また特許文献2は、段ボール箱に貼られた粘着テープを引き剥がし易くするために、粘着テープの側縁に沿って非粘着部を持つ粘着テープを提案している。また特許文献3は、段ボール箱に貼られた粘着テープを引き剥がし易くするために、封緘されている粘着テープの近傍の段ボールに切れ目を形成し、切れ目を利用してライナーをはがして粘着テープをも引き剥がすことのできる段ボール箱を提案している。また特許文献4は、段ボール箱に貼られた粘着テープを引き剥がし易くするために、外フラップに開封片を形成する切り込みを設け、開封片とともに粘着テープを引き剥がすことのできる段ボール箱を対案している。さらに特許文献5は、斜めの切れ込みを持つ粘着テープを用い封緘した段ボール箱において、外フラップ端部ともう一方の外フラップの端部の間の部分に位置する粘着テープを上から爪で押すことで粘着テープの切れ込みを拡大させ粘着テープを切断し段ボール箱を開封できる粘着テープを提案している。
特開平9−58636号公報 特開平7−11207号公報 特開2004−175451号公報 特開2006−51958号公報 特開2012−162714号公報
しかしながら、従来より行われているカッターなどを用いて粘着テープを切断し開封する方法においては、常にカッターが必要であるためカッターがない場合は開封ができず不便である、カッターを使用するとき中身を傷つけたり子供等が怪我をしたりする恐れがあるなどの問題があった。他方、前記の特許文献1〜4の方法によるときは、いずれも、段ボール箱に貼られた粘着テープを引き剥がし易くするものでありカッターは不要となる。しかしながら、これら特許文献1〜4の方法によるときは、粘着テープを外フラップの表面から引き剥がすとき、外フラップの表面のライナーも一緒に引き剥がされるため、見栄えが悪くなりまた表面の強度が弱くなり、その段ボール箱をそのまま再利用することが難しくなるという問題があった。
さらに、特許文献1の方法によるときは、粘着テープの端部にタブを形成する装置が必要であるため、簡単に作成しにくく、またタブが輸送中に引っかかって破損する可能性があるという問題があった。また特許文献2の方法によるときは、粘着テープの側縁にそって非粘着部を持つ粘着テープは剥しやすいが粘着部の面積が少なくなるので接着力が弱くなってしまうし、輸送中に非粘着部が他の荷物などにひっかかり破損する可能性があるという問題があった。また特許文献3の方法は、粘着テープに近い段ボール箱の端面板や蓋面中央に切れ込みを入れ、この切れ込みを破り粘着テープの端部分を持ちやすくし剥がしやすくするというものであるが、この方法によるときは、切れ込みの位置が決まっているので粘着テープの端部を正確に位置させる必要があり作業に注意が必要となる、端面板にある切れ込みを押す場合は横方向に押すので力を入れにくいため開けにくい、粘着テープの端はギザギザ状に切断されているため剥がし始めの時点で斜めに切れてしまいそれ以上は剥がせないことがあるなどの問題があった。また特許文献4は、外フラップに開封片を形成する切り込みを設けて開封片とともに粘着テープをはがすことのできる段ボール箱が提案されているが、OPPなどのプラスチックでできた粘着テープは切断しにくいため開封片での切断が困難であり、そのため切断片から剥がれた粘着テープを引っ張って段ボール箱から剥がす必要があり、きれいに開封しにくいという問題があった。また、特許文献3と4は、粘着テープを剥がすとき表ライナーも一緒に剥がす方法であるため、剥がすときに大きな力が必要であるという問題もあった。
他方、特許文献5が提案する切れ込みを持つ粘着テープを使用する方法は、カッターは不要になるが、予め切れ込みを付けられた特殊な粘着テープが必要になるという問題があった。
本発明は、このような従来技術の問題点に着目してなされたものであって、特殊な粘着テープを必要とすることなく通常のフィルムを基材とする粘着テープを使用しながら、また開封時にカッターなどの刃物を必要とすることなく、さらに開封時に外フラップの表面を剥がしてしまうこともなくきれいに容易に開封することができ、輸送中も粘着テープが剥がれたりフラップが開いたりすることがない封緘用の箱、開封が容易な封緘された箱、並びに封緘箱の開封を容易化する方法及び器具を提供することを目的とする。
このような課題を解決するための本発明による封緘用の箱は、箱を構成する一対の外フラップの互いに対向する各縁部が合わせ目を形成し、これら各縁部とその近傍部分及び端面板がフィルムを基材とする粘着テープで固定されることにより封緘することが可能な封緘用の箱であって、前記の粘着テープにより互いに固定された外フラップをその下側の面から上方に指で押圧することにより、「前記粘着テープの各外フラップ同士の合わせ目又は各外フラップと端面板との間の隙間に対向し且つ予め切れ込みが形成されている部分」に前記各外フラップの縁部が延びる方向の亀裂又は切れ目を生じさせて箱の開封を容易にするために、前記各外フラップに一本の指が入る穴又はこの穴を形成するための切れ込み(ミシン目から成る切れ込みを含む。)が形成されていることを特徴とするものである。
なお、本発明の箱とは、一対の側面板の上下の縁に繋げて設けた外フラップと、一対の端面板の上下の縁に繋げて設けた内フラップとを重ね合わせると外フラップは合わせ目を形成する箱である。前記一対の外フラップの合わせ目とは、箱の封緘時に互いに対向する各外フラップの縁部同士が対向する部分、又は箱の封緘時に互いに対向する各外フラップの縁部同士が互いに接触する部分をいう。また、亀裂または切れ目を生じさせる切れ込みとは、切れ込みの端部の少なくとも一つが、合わせ目に対向または接触する粘着テープの部分にあるものをいう。このような切れ込みであれば、力を加えると切れ込みが歪むことで、たった一つの切れ込みでも、切れ込みの端が合わせ目に沿って伸長を始め拡大し、亀裂または切れ目を生じさせる。力を加えても切れ込みが歪まないほどに切れ込みが小さくなると、亀裂または切れ目を生じさせることができなくなる。しかし、加わった力により複数の小さな切れ込みがミシン目のように繋がる場合は、亀裂または切れ目を生じさせることができる。よって、切れ込みの大きさは、開封にはあまり重要ではない。このような理由により、本発明の切れ込みは、粘着テープに力を加えるとミシン目のように繋がる間隔で形成された複数の切れ込みや孔を含み、切れ込みの形状は直線状のものだけでなく不定形のものでもよい。
また、本発明による開封が容易な封緘された箱は、箱を構成する一対の外フラップの互いに対向する各縁部が合わせ目を形成し、これら各縁部とその近傍部分及び端面板がフィルムを基材とする粘着テープで固定されることにより、封緘された箱であって、前記粘着テープ中の各外フラップ間の合わせ目に対向する部分においては、前記一対の外フラップの合わせ目の端面板に近い部分に対向又は接触する前記粘着テープの部分(図3においてAで示す部分)のみに、開封の契機となる一つ以上の切れ込み又は傷が形成されており、これらの切れ込み又は傷は、局部的な力が加えられたとき前記粘着テープに前記縁部が延びている方向の亀裂又は切れ目を生じさせるものであることを特徴とするものである。
また、本発明による上記の開封が容易な封緘された箱は、前記粘着テープ中の各外フラップと端面板との隙間に対向する部分においては、前記各外フラップの合わせ目側の縁部と前記各外フラップの端面板側の縁部とに挟まれた外フラップの各コーナー部分及びその周辺前記外フラップと前記端面板との間の隙間に対向する前記粘着テープの部分(図4においてCで示す部分)のみに、開封の契機となる一つ以上の切れ込み又は傷形成されており、これらの切れ込み又は傷は、局部的な力が加えられたとき前記粘着テープに前記各外フラップの端面板側の縁部が延びている方向の亀裂又は切れ目を生じさせるものであってもよい。
なお、開封の契機となる一つ以上の切れ込み又は傷を形成する部分は、請求項2に対応する部分を加えた図3A(図4Aと同じ部分)の部分と図4Cの部分以外はないとの意味で、「のみにも」という言葉を使っている。
また、本発明による開封が容易な封緘された箱は、箱を構成する一対の外フラップの互いに対向する各縁部が合わせ目を形成し、これら各縁部とその近傍部分及び端面板がフィルムを基材とする粘着テープで固定されることにより、封緘された箱であって、一対の外フラップの互いに対向する各縁部の端面板に隣接する部分が、端面板に近づくに従って互いに離れるように且つ平面視で略デルタ状又は略扇状の隙間を形成するように、前記各縁部中の少なくとも一つの縁部の一部が予め切り欠かれており、前記粘着テープ中の前記略デルタ状又は略扇状の隙間に対向する部分であって端面板から5mmの範囲内の領域を除く部分に、複数の切れ込み又は傷が形成されており、これらの切れ込み又は傷は、局部的な力が加えられたとき前記粘着テープに前記各外フラップの縁部に沿って亀裂又は切れ目を生じさせるものであることを特徴とするものである。
また、本発明による封緘された箱の開封を容易化する方法は、箱を構成する一対の外フラップの互いに対向する各縁部が合わせ目を形成し、これら各縁部とその近傍部分及び端面板がフィルムを基材とする粘着テープで固定されることにより封緘された箱の開封を容易化する方法であって、箱の一対の外フラップの縁部を互いに対向させ、この互いに対向させた各縁部とその近傍部分及び端面板に前記粘着テープを張り付けることにより前記各外フラップ間及び外フラップと端面板間とを互いに固定する第1ステップと、前記粘着テープに切れ込み又は傷を形成するための装置又は器具を、前記外フラップ同士の合わせ目の端面板に近い部分の上を、前記合わせ目の長手方向と略直交する方向に移動させることにより、前記一対の外フラップの合わせ目の端面板に近い部分に対向又は接触する前記粘着テープの部分のみに、開封の契機となる一つ以上の切れ込み又は傷を形成する第2ステップであって、これらの切れ込み又は傷は、局部的な力が加えられたとき前記粘着テープ中に前記各外フラップの縁部が延びている方向の亀裂又は切れ目を生じさせるものとして機能する第2ステップとを含むことを特徴とするものである。
また、本発明による封緘された箱の開封を容易化する方法は、箱を構成する一対の外フラップの互いに対向する各縁部が合わせ目を形成し、これら各縁部とその近傍部分及び端面板がフィルムを基材とする粘着テープで固定されることにより封緘された箱の開封を容易化する方法であって、箱の一対の外フラップの縁部を互いに対向させ、この互いに対向させた各縁部とその近傍部分及び端面板に前記粘着テープを張り付けることにより前記各外フラップ間及び外フラップと端面板間とを互いに固定する第1ステップと、前記各外フラップの合わせ目側の縁部と前記各外フラップの端面板側の縁部とに挟まれた外フラップの各コーナー部分及びその周辺であって、前記外フラップ同士の合わせ目の部分に対向する前記粘着テープの部分(図4においてAで示す部分)のみと、前記コーナー部分及びその周辺であって、前記外フラップと前記端面板との間に対向する前記粘着テープの部分(図4においてCで示す部分)のみに、開封の契機となるそれぞれ一つ以上の切れ込み又は傷を形成する第2ステップであって、これらの切れ込み又は傷は、局部的な力が加えられたとき前記粘着テープ中に、前記各外フラップの各縁部が延びている方向の亀裂又は切れ目をそれぞれ生じさせるものとして機能する第2ステップを含むことを特徴とするものである。
また、本発明による封緘された箱の開封を容易化する方法は、箱を構成する一対の外フラップの互いに対向する各縁部が合わせ目を形成し、これら各縁部とその近傍部分及び端面板がフィルムを基材とする粘着テープで固定されることにより封緘された箱の開封を容易化する方法であって、前記各外フラップの合わせ目側の各縁部の端面板に隣接する部分が、端面板に近づくに従って互いに離れるように且つ平面視で略デルタ状又は略扇状の隙間を形成するように、前記部分が予め切り欠かれている封緘箱であって、箱の一対の外フラップの縁部を互いに対向させ、この互いに対向させた各縁部とその近傍部分及び端面板に前記粘着テープを張り付けることにより前記各外フラップ間と前記外フラップ及び端面板の間とを互いに固定する第1ステップと、前記粘着テープに切れ込み又は傷を形成するための装置又は器具を、前記隙間部分の上を、前記合わせ目の長手方向と略直交する方向に移動させることにより、前記粘着テープ中の前記略デルタ状又は略扇状の隙間に対向する部分であって端面板から5mmの範囲内の領域を除く部分に、開封の契機となる複数の切れ込み又は傷を形成する第2ステップであって、前記粘着テープの切れ込み又は傷は、局部的な力が加えられたとき、前記隙間の縁部に誘導され、端面板と対向する前記外フラップの縁部と略平行に沿って延びる亀裂又は切れ目を生じさせるものとして機能する第2ステップとを含むことを特徴とするものである。
さらに本発明による封緘された箱の開封を容易化するための切れ込み等形成用器具は、箱を構成する一対の外フラップの互いに対向する各縁部が合わせ目を形成し、これら各縁部とその近傍部分及び端面板がフィルムを基材とする粘着テープで固定された箱に対して、前記粘着テープに切れ込み又は傷を形成するためのローラーとガイドローラーを持つ器具であって、前記ガイドローラーを利用して前記粘着テープの前記外フラップ同士の合わせ目の端面板に近い部分の上を前記合わせ目の長手方向と略直交する方向に移動することにより、前記一対の外フラップの合わせ目の端面板に近い部分に対向又は接触する前記粘着テープの部分に開封の契機となる一つ以上の切れ込み又は傷を形成することを特徴とするものである。
本発明においては、粘着テープで封緘された箱の外フラップの合わせ目に対向又は接触する前記粘着テープの少なくとも一部に、一つ以上の切れ込み又は傷が形成されているので、封緘された箱を受け取ったユーザーは、外フラップの合わせ目にある粘着テープ中の前記切れ込み又は傷が形成された部分に爪などで力を少し加えるだけで、近くにある切れ込みが歪み、切れ込みの端が合わせ目に沿って伸長を始める。または、切れ込みが繋がって拡大し、前記粘着テープ中に亀裂又は切れ目が生じる。
次いでユーザーは、前記各外フラップの縁部(互いに対向している各外フラップの縁部の合わせ目の部分)に沿って爪を軽く押しながら動かすと、この亀裂又は切れ目が略全体に延長し、各外フラップの縁部同士の粘着テープによる接合を、外すことができる。さらに各外フラップの縁を持ち上げることで、前記外フラップと前記端面板を固定している粘着テープを切断し、封緘された箱を開封することができる。よって、本発明によれば、特殊な粘着テープを必要とすることなく、通常の粘着テープを使用しながら、また開封時にカッターなどの道具を必要とすることもなく、さらに開封時に外フラップの表面を剥がしてしまうこともなくきれいに容易に、封緘箱を開封することが可能になる。
また、本発明において、前記各外フラップと端面板との間に対向する粘着テープの部分にも、一つ以上の切れ込み又は傷を形成するようにしたときは、封緘された箱を受け取ったユーザーは、先に述べた発明の効果と同様の方法で、各外フラップの縁部同士の粘着テープによる接合を外すことができる。その後に、各外フラップを持ち上げることで、各外フラップと端面板との間の粘着テープの切れ込み又は傷が、歪んだり繋がったりして亀裂や裂け目に発展し、外フラップと端面板との粘着テープによる接合を、外すことができる。本発明は外ライナーと端面板の間の粘着テープにも切れ込みを形成することで、より簡単に開封できる。よって、本発明によれば、特殊な粘着テープを必要とすることなく、通常の粘着テープを使用しながら、また開封時にカッターなどの道具を必要とすることもなく、さらに開封時に外フラップの表面を剥がしてしまうこともなくきれいに容易に、封緘箱を開封することが可能になる。
さらに、本発明においては、一対の外フラップの互いに対向する各縁部の端面板に隣接する部分が端面板に近づくに従って互いに離れるように且つ平面視で略デルタ状又は略扇状の隙間を形成するように、前記各縁部中の少なくとも一つの縁部の一部が予め切り欠かれている封緘用の箱の各外フラップが粘着テープで接合されている場合において、前記粘着テープ中の略デルタ状又は略扇状の隙間及びその周辺に対向する部分であって端面板から約5mm以上離れた部分に、一つ以上の切れ込み又は傷を形成するようにしているので、単に封緘箱の開封を容易にさせるだけでなく、端面板から約5mmの範囲内の部分を覆う粘着テープには傷又は切れ込みを形成しないようにしたため、外フラップと端面板との間の粘着テープが容易に裂けて各外フラップと端面板との間の接合が損なわれてしまうことを防止して、輸送中などに粘着テープが剥がれたりフラップが開いたりする恐れを無くすことが可能になる。
また、本発明による封緘用の箱において、一対の外フラップの前記粘着テープが貼り付けられる部分の近傍部分に、一つの指が入る穴又は指が入る穴に変形可能な切れ込み(ミシン目による切れ込みを含む)を形成するようにしたときは、封緘された箱を受け取ったユーザーは、外フラップの前記穴に指などを入れて、又は前記切れ込みを指などで押して穴を形成してその中に指などを入れて、その後、外フラップの下面に指を引っ掛けて外フラップを引き上げるなどの動作をするだけで、極めて容易に封緘された箱を開封できるようになる。

本発明の実施例1における段ボール箱を示す斜視図である。 本実施例1における粘着テープで封緘した段ボール箱を示す斜視図である。 本実施例1における粘着テープの切れ込みを説明するための斜視図である。 本発明の実施例2における切れ込みの位置を説明するための斜視図である。 本発明の実施例3による切れ込みを形成する器具を示す斜視図である。 本発明の実施例4による切れ込みを形成する装置を示す斜視図である。 本実施例4の切れ込みを形成する装置を説明するための斜視図である。 本発明の実施例5における段ボール箱のスリット部分を示す斜視図である。 本実施例5における段ボール箱の展開図である。 本発明の実施例6における切れ込みを形成するローラーを示す斜視図である。 本実施例6における切れ込みを形成するローラーの応用例を示す斜視図である。 本発明の実施例7におけるコの字型の切れ込みのある段ボール箱を示す平面図である。 本実施例7におけるコの字型のミシン目状の切れ込みのある段ボール箱を示す平面図である。 本発明の実施例8における内フラップに穴のある段ボール箱を示す平面図である。 本実施例8における内フラップに穴のある段ボール箱を示す斜視図である。 本実施例8における切れ込み部分の断面図である。
本発明の実施形態に用いられる粘着テープで封緘された段ボール箱は、例えば、図1に示すような、一対の側面板1の上下の縁5に繋げて設けた外フラップ3と、一対の端面板2の上下の縁5に繋げて設けた内フラップ4とを重ね合わせて封緘する段ボール箱であって、一方の端面板2から他方の端面板2まで、外フラップ3と対面する外フラップ3を粘着テープ7で張り合わせ、図2のように封緘された段ボール箱である。
本実施形態における段ボール箱の開封の原理は、切れ込みがあると裂けやすくなる粘着テープを用いて段ボール箱を封緘した後に、粘着テープ7の端面板2の近傍部分であって互いに対向する各外フラップの縁部の合わせ目や、外フラップと端面板との間の部分(これらの部分の粘着テープは、外フラップや端面板に粘着していないか、又は、力が加わると簡単にはがれる程度に弱く粘着している。)に多数の微小な切れ込み9を形成しておき、開封時には、この切れ込み9を利用して、粘着テープ7を容易に裂いて開封するものである。
また、段ボール箱の外ライナー(段ボール箱の表面に貼られた紙)に粘着している粘着テープに切れ込み9を形成しても、切れ込み9は外ライナーに固定されているので、外力が加わっても粘着テープ7は裂けない。よって、このような外ライナーに粘着している粘着テープ7の切れ込み9は開封には関与できない。なお、以下の各実施例の図に示した切れ込み9は、製造工程における便宜上の理由から形成されただけで封緘箱の開封には直接関与しない切れ込みも含まれている。
前記の切れ込みがあると裂けやすくなる粘着テープとは、例えば、段ボール箱の封緘などに多く用いられている、ポリプロピレンを材質とした二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)のOPP粘着テープが代表的である。しかし、その他のプラスチックフィルムを利用した粘着テープや紙を利用したクラフトテープなども含まれ得る。
なお、以下の各実施例における数値は、特に断りがない限り、例としての数値であり、これらの数値によって本願の発明が制限されるものではない。
本発明の実施例1に係る封緘された段ボール箱の開封容易化方法について、図1、2、3を参照して説明する。図1、2、3において、1は段ボール箱の側面板(後述の外フラップ3が連接されている側板)、2は段ボール箱の端面板(後述の内フラップ4が連接されているが外フラップ3は連接されていない側板)、3は一対の外フラップ、4は一対の内フラップ、8は一対の外フラップ3の縁部が互いに対向又は接触する合わせ目、7は一対の外フラップ3の各縁部が互いに対向又は接触する部分(前記の合わせ目8の部分)とその近傍部分及び端面板に貼り付けられる粘着テープ、である。
本実施例1においては、図3に示すように、一対の外フラップ3の各縁部を互いに対向又は接触させた状態で段ボール箱を粘着テープ7で封緘した後に、粘着テープ7中の外フラップ3と端面板2とが互いに対向又は接触する部分(図3においてBで示す部分)と、粘着テープ7中の合わせ目8(一対の外フラップ3の各縁部が互いに対向又は接触する部分)の端面板2に近い3cm程度の範囲の部分(図3においてAで示す部分を含む部分)に、多数の微小な切れ込み(切れ込みは傷を含む)9を形成するようにしている。
なお、前記切れ込み9が形成される部分は、粘着テープが外フラップや端面板に粘着していない部分、又は、力が加わると簡単にはがれる程度に弱く粘着している部分である。
上記の端面板2に近い3cm程度の範囲とした理由は次のとおりである。すなわち、開封には粘着テープが裂けるきっかけとなる切れ込み9が一つあれば開封は可能であるが、爪で押す場所が多様であることから一定の範囲に多数の切れ込み9を形成する必要があること、しかし他方、輸送中に意図しない開封を防ぐためには、なるべく切れ込み9を形成する範囲は狭い方が良いことなどからである。また、端面板近くは、力が加わっても構造的に変形しにくいので、粘着テープが裂ける可能性も小さいことも理由の一つである。
次に本実施例1による作用及び効果について説明する。実施例1における粘着テープ7による封緘の開封方法は次のとおりである。まず、開封者は、粘着テープ7の段ボール箱に粘着していない部分の切れ込み9、又は切れ込み9周辺を指先の爪など(爪に代わる道具でもよい)で押すようにする。すると、爪などが当たった部分又はその近い場所にある切れ込み9から粘着テープ7に亀裂・切れ目(前記切れ込み9が進展・伸張したもの)が生じる。そして、さらに、爪などを移動させると、それに伴って前記の亀裂・切れ目がさらに進展・伸張する。よって、これにより、粘着テープ7中の一対の外フラップ3を互いに固定する部分の略中央部分が、粘着テープ7の長手方向に沿って切断される。また、粘着テープ7中の一対の外フラップ3と端面板2とが互いに対向又は接触する部分についても、前述のように爪などを切れ込み9に入れることにより、同様に、切断する。
以上の動作を図3を参照して具体的に説明すると次のとおりである。粘着テープ7中の外フラップ3同士の合わせ目8の端面板2近傍部分(切れ込み9が形成されている図3のAの部分)を爪などで押すと、そこから亀裂・裂け目が発生する。そして、その亀裂・裂け目に爪などを入れて、爪などを外フラップ3同士の合わせ目8に沿ってEからE´の方向に動かすと、爪などの押す力で前記の亀裂・裂け目が伸張・進展し、粘着テープ7中の外フラップ3の合わせ目8を固定している部分が切断される。次に、粘着テープ7中の外フラップ3と端面板2の間を固定している部分(図3のBで示す、切れ込み9が形成されている部分) も爪などで押して亀裂・裂け目を発生させ、さらに、その亀裂・裂け目の中に入れた爪などを、端面板2の縁5に沿って動かすと、亀裂・裂け目が伸張・進展し、粘着テープ7中の端面板2と外フラップ3とを固定している部分が切断される。以上により、段ボール箱が開封される。
なお本実施例1のように端面板2の近くの粘着テープ7の一部に多数の微小な切れ込み9を形成するようにした場合でも、端面板2の近くの部分は、段ボール箱に外からの力が加わっても変形しにくいので、爪などで押すような局所的な力を除き、輸送中に加わった力で裂けることはない。また、輸送中に段ボール箱が逆さまになって、内容物の重さで外フラップ3が開くような力が加わることが考えられる。しかし、この場合でも、荷物の重さは内フラップ4と外フラップ3の全体に分散してかかること、本実施例1では最も力がかかる外フラップ3同士の合わせ目8の中央部分(端面板2から離れた部分)は切れ込み9が形成されていないことなどから、外フラップ3が開く可能性は極めて少ない。
次に、実施例1における粘着テープ7への切れ込み9の形成方法について述べる。図9の展開図の24に示すように、段ボール箱には、フラップ3、4を折り畳み易くするためのスロット(隙間)24が形成されている。外フラップ3を折り畳むと、このスロット24により、端面板2の縁と外フラップ3の間に隙間が生じる。このため、図10に示すように、上方から粘着テープ7に多数の針又は微小な刃を刺すと、粘着テープ7中の外フラップ3上の部分だけでなく、粘着テープ7中の前記の「スロット24により生じた、端面板2の縁と外フラップ3の間の隙間」に対向する部分にも、多数の微小な切れ込み9を形成することができる。
具体的には、粘着テープ7への切れ込み9の形成は、粘着テープ7中の端面板2の近傍部分の上を、上方から軸の細い多数の針又は微小な刃を多数持つ円筒を転がすことにより、粘着テープ7中の外フラップ3上の部分と、前記の「スロット24により生じた、端面板2の縁と外フラップ3の間の隙間」に対向する部分とに、多数の微小な切れ込み9を形成することができる。また、粘着テープ7に切れ込み9を形成する方法は、上記以外に、乾山(剣山)のように多数の軸の細い針又は微小な刃を持つ板を押しつけてもよいし、レーザー光などで切れ込み9をつけるようにしてもよい。
なお、粘着テープ7中の外フラップ3に接着している部分に多数の微小な切れ込み9が形成されている状態でこれらの切れ込み9に力が加わっても、切れ込み9を含む粘着テープ7が外フラップ3の表面に接着しているため、切れ込み9は変形しないので、このような切り込み9により粘着テープ7が切断されてしまうことはない。よって、本実施例1では、切れ込み9を形成する位置を厳密に管理する必要がないので、図10に示すような、針又は刃を多数持つ円筒を転がす方法で切れ込み9を形成することができる。
以上のように、本実施例1によれば、段ボール箱の開封を、指先の爪のみでも簡単に行うことができる。また、本実施例1によれば、粘着テープ7を切断することにより段ボール箱を開封することができるので、従来のように粘着テープを剥がす方法による場合におけるように外フラップ3の表面の一部(段ボール紙の外ライナー)が粘着テープと一緒に引き剥がされて段ボール箱の再使用ができなくなってしまうなどの不都合が無い。すなわち、段ボール箱の表面から粘着テープ7を剥がして開封する従来の方法によるときは、段ボール箱の外ライナーも粘着テープと一緒に剥がされるため、段ボール箱を再利用する毎に強度が劣ってしまうという問題があった。本実施例1では、例えば前述のように切断した粘着テープ7の上に更に新たな粘着テープ7を重ねて貼ることにより、何度でも封緘することが可能である。また、開封した段ボール箱をリサイクルに回す場合でも、段ボール箱に貼りついたOPPフィルムなどの粘着テープはリサイクルの過程で完全に取り除くことが現在の技術では可能であるから、少なくとも開封の段階では段ボール箱からOPPフィルムを剥がす必要はない。
次に本発明の実施例2について図4を参照して説明する。図4において、図1、2、3と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。本実施例2においては、前記実施例1(図3参照)と異なって、粘着テープ7中の外フラップ3と端面板2とが互いに対向又は接触する部分(図3のBで示す部分)の略中央部分(図4のCで示す部分)と、粘着テープ7中の端面板2から例えば3cm程度の範囲内の合わせ目8(一対の外フラップ3の各縁部が互いに対向又は接触する部分。図4の符号Aを参照。)に、切れ込み9を形成するようにしている。なお、前記切れ込み9が形成される部分は、粘着テープが外フラップや端面板に粘着していない部分、又は、力が加わると簡単にはがれる程度に弱く粘着している部分である。
すなわち、本実施例2においては、粘着テープ7中の各外フラップ3の角部6の周辺部文(図4のAで示す部分)と各外フラップ3の角部6と端面板2とが対向する隙間部分(図4のCで示す部分)とに、多数の微小な切れ込み9が形成されている。
次に実施例2の作用と効果を説明する。本実施例2においては、粘着テープ7中の各外フラップ3同士の合わせ目8(図3のAの部分)を爪などで押すと爪などの押す力で切れ込み9から亀裂・裂け目が発生し、さらにその状態から爪などを外フラップ3同士の合わせ目8に沿ってEからE´の方向に動かすと前記亀裂・裂け目が伸張・進展し、粘着テープ7が前記の合わせ目8に沿って切断される。さらに一方の外フラップ3を上から押さえると他方の外フラップ3との間に隙間ができる。この隙間に指を入れて、外フラップ3を持ち上げるように上に引くと、粘着テープ7中の外フラップ3の角部6の周辺と端面板2の隙間に対向する部分(図3のCで示す部分)の切れ込み9が力を受けて亀裂・裂け目が発生し、この亀裂・裂け目が外フラップ3の縁部に沿って、粘着テープ7の端部(図3のD部分)まで伸張・進展し、外フラップ3と端面板2を留めていた粘着テープ7が切断される。残るもう一方の外フラップ3も上記と同様に持ち上げることにより粘着テープ7が切断される。これにより、段ボール箱を開封することができる。
本実施例2では、輸送中に段ボール箱が逆さまになり内容物の重さで外フラップ3が開くような力が加わっても粘着テープ7の長手方向と直交する方向(F−F´間の方向)の切れ込み9が形成された部分が実施例1に比べて狭く、最も力が加わり切断が始まりやすい粘着テープ7の端の部分(図3のDで示す部分)に切れ込み9がないため実施例1に比べて粘着テープ7の端の部分から切断される可能性は極めて小さい、などのメリットがある。
次に、前記実施例2において粘着テープ7に切れ込み9を形成する器具について、本発明の実施例3として、図4と図5を参照して説明する。本実施例3は、粘着テープ7のフィルムに例えば1平方センチメートル当たり16本以上の切れ込みを開けるための複数の針13を備え、段ボール箱の側面板1(図1参照)を基準とした位置を決めるためのアーム部11と、端面板2からの位置を決めるための突起部12を持つことで、段ボール箱を封緘している粘着テープ7中の、外フラップ3の角部6と端面板2とが対向する隙間部分(図4のCの部分)と各外フラップ3同士の合わせ目8の前記角部6近傍部分(図4のAの部分)とに、切れ込み9を形成するための器具である。
なお、上記の段ボール箱の側面板1を基準とした位置を決めるためのアーム部11の長さは可変であり、段ボール箱の大きさにより適切な長さに変更して利用するものである。また、切れ込み9を入れるための平方センチメートル当たりの針の本数は、上記のものに限られることなく適宜変更可能である。
次に本実施例3の作用と効果について説明する。前記実施例2の場合、切れ込み9は、前述のように、外フラップ3の角部6と端面板2とが対向する隙間部分(図4のCの部分)と各外フラップ3同士の合わせ目8の前記角部6近傍部分(図4のAの部分)とに、形成する必要がある。この切れ込み9の位置がずれると開封できなくなるため、切れ込み9は上記の位置に正確に形成することが重要である。そのため、本実施例3では、アーム部11の長さをあらかじめ調節しておくだけで、突起部12とアーム部11により、切れ込み9を、粘着テープ7上の位置に正確に形成することができる。同じ大きさの段ボール箱ならば、アーム部11の長さは一定になるので、一度アーム部11の長さを決めれば、簡単に所定の位置に切れ込み9を形成することができる。
粘着テープ7で封緘された段ボール箱の端面板2からの位置を決めるために突起部12を端面板2に当接させ、次に端面板2から突起部12が離れないようにしながら、アーム部11が側面板1に当接するように、装置全体を移動させる。これにより、切れ込み9を形成する器具を正確に位置決めすることができる。その後、あたかもスタンプを押すように取っ手10を下方に押すことで多数の針13を粘着テープ7に刺し込んで、多数の微小な切れ込み9を形成する。前記多数の針13は、粘着テープ7に刺し込まれた後はバネ15の復元作用で上方に抜け出て元の状態に戻る。
次に、前記実施例2において粘着テープ7に自動的に切れ込み9を形成する装置について、本発明の実施例4として、図6と図7を参照して説明する。本実施例4は、図6と図7に示すように、多数の細い針が突設されている円筒18と、この円筒18を上下動するためのステッピングモーター16と、段ボール箱23の高さや有無を検知するための超音波センサー20、21とを備えている。また、図6、7では図示省略しているが、本実施例4は、センサーからの情報を処理してステッピングモーター16に信号を送るコンピュータも備えている。なお、円筒18の両端の針が突設されていない部分17は、円筒18が空回りしないようにする滑り止めの役割を持つものである。
次に実施例4の作用及び効果を説明する。本実施例4は、図5に示す多数の細い針を有する円筒18を粘着テープ7の上を転がすことで、切れ込み9を入れるもので、粘着テープ7のフィルムに1平方センチメートルに16本以上の切れ込みを形成するための複数の針を備える。円筒18は、互いに折り畳まれた各外フラップ3同士の合わせ目8の上を転がるようにあらかじめ位置が調整されている。段ボール箱23がGからG´方向にベルトコンベアーなどで自動的に動かされると、超音波センサー20により段ボール箱23の有無とその高さが検知され、その情報がコンピュータに送られる。すると、コンピュータは、ステッピングモーター16を制御して、円筒18を、段ボール箱23の上面より少しだけ低い高さに針が位置するように降下させる。そして、コンピュータは、段ボール箱23を所定速度で移動させ、これにより、円筒18を各外フラップ3同士の合わせ目8の上で回動させ、粘着テープ7の各外フラップ3同士の合わせ目8の上に多数の微小な切れ込み9を形成させる。
所定の領域又は範囲についての切れ込みの形成が終わると、そのことを段ボール箱23の位置により超音波センサー21が検知し、その検知信号がコンピュータに送信されるので、コンピュータが前記切れ込み9の形成を終了させる。すなわち、超音波センサー21から段ボール箱23の検知情報がコンピュータに送られると、コンピュータからステッピングモーター16に信号が送られ、円筒18が上方に引き上げられる。
その後は、引き続き、他の段ボール箱23がGからG´方向に移動すると、超音波センサー20が段ボール箱23の通過を検知し、その検知情報がコンピュータに送られると、ベルトコンベヤーの移動速度を考慮した時間にコンピュータからステッピングモーター16に信号が送られ、段ボール箱23の高さまで針を持つ円筒18が降下する。この針を持つ円筒18が、ベルトコンベヤーで移動する段ボール箱23の粘着テープ7上で所定の長さだけ回動することにより、切れ込み9が形成される。その後、超音波センサー21が段ボール箱23の通過を検知すると情報がコンピュータに送られ、コンピュータからステッピングモーター16に信号が送られ、針を持った円筒18が引き上げられる。そして、センサー20が新たな段ボール箱23を検知すると、同様なことが再度繰り返される。
なお本実施例4では、針を持つ円筒18に代えて、実施例3のような多数の針を持つ板を、超音波センサーからの信号を利用して適切なタイミングで下降させ押圧するようにしても良い。
以上のように、本実施例4では、各段ボール箱23を順次ベルトコンベヤーで移送する過程で、連続的に、適切な位置に切れ込み9を形成することができる。また、各段ボール箱23の高さが異なっていても対応が可能である。
次に本発明の実施例5について図8と図9を参照して説明する。本実施例5は、外フラップ3の一方又は双方の縁部(合わせ目8の近傍の端面板2側)にスリットが形成されている段ボール箱を使用したときの開封方法に関するものである。
本実施例5で使用する段ボール箱は、図8に示すように、各外フラップ3の合わせ目8(各外フラップ3の縁部が互いに対向している部分)の端面板2側に隣接する縁部に、合わせ目8に沿って延びる略長方形(略直線状)のスリットHと、前記スリットHから端面板2に近づくに従って扇形(図8のIを参照)に広がる略扇形のスリットIと、が連続的に形成されている。前記の各スリットH、Iは、図8の展開図に示すように、開封面の外フラップ3のみに形成されている。略長方形スリットHの幅は例えば2mmで長さは例えば1.5cm、略扇形スリットIは最も広がった部分の幅が例えば2cmで長さは例えば1.5cmである。
すなわち、本実施例5では、一対の外フラップ3の互いに対向する、端面板2側に隣接する各縁部が、端面板2に近づくに従って互いに離れるように且つ前記各縁部が平面視で略デルタ状(例えば略扇形)の隙間を形成するように切り欠かれている(各スリットH、I参照)。そして、本実施例5では、前記粘着テープ中の前記略デルタ状(例えば略扇形)の隙間及びその周辺に対向する部分であって端面板から例えば約5mm以上離れた部分に、多数の傷又は切れ込み9を形成するようにしている。
なお、前記切れ込み9が形成される部分は、粘着テープが外フラップや端面板に粘着していない部分、または、力が加わると簡単にはがれる程度に弱く粘着している部分である。
次に実施例5の作用及び効果について述べる。段ボール箱は各外フラップ3の対向する縁部同士を互いに隙間なく密着させて封緘した方が、外からの力で箱が変形しにくいため強度的に優れる。しかし、針によって切れ込み9を対向する各外フラップの合わせ目に形成する方法では、このように各外フラップ3の対向する縁部同士を互いに隙間なく密着させた状態で粘着テープを用い封緘すると、特に切れ込みを形成するための各針や各刃が互いに離れている場合などにおいて、各外フラップ3同士の合わせ目8に切れ込み9が形成されないことがあり得る。
そこで、このような問題を解決するために、本実施例5では、外フラップ3中の切れ込み9を形成する範囲(例えば端面板2の近傍部分であって端面板2から3cmの範囲内の部分)の一部に、合わせ目8に沿うスリット(各外フラップ3同士の合わせ目の隙間(略デルタ状、例えば略扇形の隙間)となる部分であって粘着テープ7が接着しない部分)を形成し、確実に切れ込み9が形成されるようにしたものである。また、これらのスリットH、Iにより、開封者にとって、爪などで押さえる場所が明確になるという利点もある。
本実施例5では、前述のような略扇形のスリットIを形成するようにしたので、図10に示すように、ガイドローラー25と、その図示右側に隣接する針を有しない幅5mmの円筒26と、その図示右側に隣接する幅2.5cmの針を有する円筒27を順に組み合わせた器具又は装置を、端面板2の縁5(図8参照)に沿って転動(回動)させる。これにより、粘着テープ7中の前記スリットH、Iの近傍部分(粘着テープ7中の、略長方形スリットH、前記略扇形スリットI、及びそれらの合わせ目8と略直交する方向における近傍部分)だけ(後述のように、端面板2から約5mmの範囲内の部分には、傷又は切れ込み9は形成しない)に切れ込み9が形成される。すなわち、図10に示すように、切れ込み9は、「粘着テープ7中の、略長方形スリットH、前記略扇形スリットI、及びそれらの合わせ目8と略直交する方向における近傍部分」だけに形成され、「粘着テープ7中の、端面板2に近い部分(端面板2から約5mmの範囲内の部分)」には形成されない。このように、本実施例5では、「粘着テープ7中の、端面板2に近い部分(端面板2から約5mmの範囲内の部分)」には切れ込み9を形成しないようにすることにより、各外フラップ3と端面板2との間の粘着テープ7による接合を強固に保つようにすることができる(すなわち、端面板2から約5mmの範囲内の部分を覆う粘着テープには傷又は切れ込み9を形成しないようにすることにより、粘着テープ7が容易に裂けて各外フラップ3と端面板2との間の接合が損なわれないようにすることができる。これは、図3及び図4に示す各実施例と比較した場合の本実施例5の有利点である)。
本実施例5における段ボール箱の開封方法では、まず、切れ込み9が形成されたスリットの部分(図8のHの部分)を爪などで押して、粘着テープ7に、スリット部分Hに亀裂・切れ目を生じさせ、その後、このスリット部分Hの亀裂・切れ目に入れた爪などを外フラップ3同士の合わせ目8に沿ってEからE´の方向に動かすと、この亀裂・切れ目が爪などの押す力で伸張・進展し、その結果、粘着テープ7が合わせ目8に沿って切断される。
次に、2つの外フラップ3中の一方の外フラップ3を上方から押さえる。これにより、他方の外フラップ3との間に隙間ができるので、この隙間に指などを入れて、他方の外フラップ3を持ち上げるように上に引くと、粘着テープ7中の前記の略長方形スリット部分Hの亀裂・切れ目が、前記の略扇形スリットIを形成する装置フラップ3の縁部に沿って、図8のDの部分へと伸張・進展する。これにより、外フラップ3と端面板2を接合していた粘着テープ7が、端面板2の縁5に沿って切断される。残るもう一方の外フラップ3についても、開封者がこれを持ち上げると、上記と同様に、粘着テープ7が切断される。これにより段ボール箱が開封される。
なお、本実施例5における各スリットH、Iは、各外フラップ3同士の合わせ目8に隙間を形成するためのものであるので、上記の本実施例5のように一対の外フラップの双方に各スリットH、Iを形成するのではなく、一対の外フラップ3のどちらか一方のみに各スリットH、Iを形成する(この場合はスリットIは半扇形状となる)ようにしても、上記と同様の作用効果を達成することができる。また、スリットIを、図示のような略扇形のものに代えて、例えば平面視が略凸型の各縁部が略階段状に広がる形にしてもよい。
次に前記実施例5のスリットを持つ封緘した段ボール箱の粘着テープに切れ込み9を形成するローラー装置を、本発明の実施例6として、図8、10、11を参照して説明する。実施例6のローラー装置は、図10に示すように、ガイドローラー25と、針を有しない幅1cmの円筒26と、針を有する幅4cmの円筒27を順に組み合わせた器具である。
次に本実施例6の作用及び効果について説明する。本実施例6のガイドローラー25を、前記実施例5の段ボール箱の端面板2に当接させながら、端面板2の縁5に沿って転がすことで、粘着テープ7中の各外フラップ3と端面板2との間の隙間に対向する部分(接着されていない、図8のDで示す部分)には切れ込みを形成しないで、粘着テープ7中のスリット(図8のHの部分)と扇形の部分(図8のIの部分)に対向する部分だけに、切れ込み9を形成することができる。このように、実施例6のローラー装置を使用するときは、開封のしやすさは前記実施例2と同じでありながら、特別な装置を用いることなく、簡単に開封できる段ボール箱を作成できる。
最も力が加わりやすく切断が始まりやすい粘着テープ7の端の部分(図8のDの部分)には切れ込み9がないので、この部分から切断される恐れはなくなる。よって、輸送中に段ボール箱が逆さまになって内容物の重さで外フラップ3が開くような力が加わっても、開封されることがない。
また、図11に示すように、本実施例6のローラー(図10)を複数並べて、そのうち一つのローラー29のガイドローラーが、ベルトコンベヤーでJからJ´の方向へ移動する段ボール箱の端面板2に沿って動くように配置するように構成してもよい。
粘着テープ7で封緘した実施例5の段ボール箱をJからJ´方向にベルトコンベアーで動かすことにより(実施例4のように超音波センサー20、21やモーター16を使わずに)切れ込み9を形成することができる。また、端面部付近にないローラー30は、ガイドローラー25が段ボール箱の外フラップ3の上に乗り上げて通るため、段ボール箱の粘着テープ7に対して針で傷をつけることがない。このため、この装置では長手方向の長さが異なる段ボール箱が混在していても切れ込み9を形成することができる。本実施例6によれば、実施例5と組み合わせることで、特別な装置を必要とせずに、簡単に実施例2と同じ効果を持つ段ボール箱を製造できる。
本発明の実施例7に係る段ボール箱の開封が容易化する封緘用の箱について、図4、図12、及び図13を参照して説明する。本実施例7は、外フラップ3中の外フラップ3と端面板2との間の隙間に対向する粘着テープ7より少しの距離だけ前記合わせ目8から離れる方向に位置する場所に、指よりもやや大きめのコの字型の切れ込み31、又はミシン目32状の切れ込みを形成しておき、このような段ボール箱の粘着テープ7に実施例1などの切れ込み9を入れるようにしたものである。
図12は本実施例7に係る段ボール箱の平面図である。図12に示すように、本実施例7では、指よりもやや大きめのコの字型の切れ込み31を外フラップ3の端面板2に近い縁部から30mm程度離した場所に、外フラップ3の角方向に向けて形成したものである。また、図13に示すように、図12の切れ込み31に代えて、ミシン目による切れ込み32を形成するようにしてもよい。なお、前述のような切れ込み31、又はミシン目による切れ込み32は、予め、粘着テープ7を貼る前に、段ボール箱の各フラップ3に形成しておくことが望ましい。
次に実施例7の作用及び効果について説明する。本実施例7に係る段ボール箱を開封するときは、まず外フラップ3に形成されたコの字型の切れ込み31、32を指などで上から押す。すると、外フラップ3の切れ込み31、32が段ボール箱内に押し込まれるにつれ、内フラップ4も下がり、外フラップ3に指などが入る程度の穴が開く。この穴に指などを入れて外フラップ3を指などで持ち上げるようにして引き上げる。すると、この力が外フラップ3と端面板2とを留めている粘着テープ7中の図4のDで示す部分(各外フラップ3と端面板2との間の隙間に対向する粘着テープ7の前記合わせ目8から離れる側の端部)に加わり、その部分(粘着テープ7中の図4のDで示す部分)の切れ込み9から亀裂・切れ目が生じ、この亀裂・切れ目が伸張・進展することにより粘着テープ7が端面板2と外フラップ3との間の境目に沿って切断される。さらにこの亀裂・切れ目は外フラップの縁部に沿って伸長するため、最終的に外フラップの全体を開くことができる。
このように、本実施例7では、粘着テープ7の切れ始めは、粘着テープ7の外フラップ3と端面板2の間の隙間に対向する部分の図12の図示左右方向の端部(図4のDで示す部分)からであるので、図4のDで示す部分に切れ込み9を形成することは必須であるが、それ以外の部分に切れ込み9を形成することは、あった方が開けやすくはなるが、必要不可欠ではない。
本実施例7によるときは、外フラップ3に穴を開けてその中に指を入れて外フラップ3を引き上げることにより開封するものであり、実施例1、2、又は5のように爪などを使わなくても良いので、開封方法が分かりやすく、開封行為自体も清潔にできる。
また、外フラップ3に形成されたコの字型の切れ込み31は、上から体重をかけて押すことができるので、非力な女性でも穴を開けやすい。さらに、図12の切れ込み31に代えて図13のミシン目状の切れ込み32にしたときは、輸送中に加わった力で外フラップ3に穴が開いてしまう可能性が低くなる。さらに、輸送中に穴が開いたとしても、内フラップ4があるので内容物が穴を通して漏れ出ることはない。その他の効果は実施例1と同様である。
次に、本発明の実施例8を図14、15、16を参照して説明する。本実施例8は、前記実施例7の構成(外フラップ3に略コの字型の切り込み31又は32を形成すること)に加えて、内フラップ4の前記外フラップ3の切り込み31又は32と対向する位置に前記切れ込み31又は32と同じかそれ以上の大きさの穴33を予め形成した段ボール箱を使用する場合の開封容易化に関するものである。
図14は、本実施例8に使用する段ボール箱を上から見た平面図である。前記実施例7と同じ切れ込み31又は32を外フラップ3に形成し、内フラップ4にはそれよりも大きい穴33を形成した段ボール箱である。図15は、本実施例8の立体図で、一方の外フラップ3を開いた状態を示している。図16は、図14のK−K´断面図で、外フラップ3の切れ込み31が、内フラップ4の穴33の中に押し込まれた状態を示している。
次に本実施例8に係る段ボール箱を使用する開封容易化方法の作用及び効果について説明する。段ボール箱内の内容物34と内フラップ4の間にあまり空間がない場合は、前記実施例7の外フラップ3に形成された切込み31又は32を押しても内フラップ4が段ボール箱内に下がらないため、前記実施例7の外フラップ3の31又は32を形成するだけでは外フラップ3の切れ込み31又は32を指などで押しても外フラップ3に指が通るほどの穴を開けることができない場合がある。そこで、本実施例8では、内フラップ4中の前記実施例7の外フラップ3に形成された切れ込み31又は32と対向する位置に穴33を開けるようにした。よって、本実施例8によれば、外フラップ3の切れ込み31又は32を指などで押すと、図16に示すように、少なくとも内フラップ4の位置までは下げることができる。よって、本実施例8によるときは、内容物34と内フラップ4の間に若干の空間があれば、内フラップ4がわずかに下がり外フラップ3を指などでひっかけて引っ張り上げることが可能となる。
1 側面板
2 端面板
3 外フラップ
4 内フラップ
5 縁
6 外フラップの角
7 粘着テープ
8 外フラップ同士の合わせ目
9 粘着テープに形成された切れ込み(傷を含む)
10 切れ込みを形成する器具又は装置の取っ手
11 アーム部
12 突起部
13 針
14 切れ込みを形成する器具の穴
15 バネ
16 ステッピングモーター
17 針を持たないローラーの部分
18 針を持つローラー部
19 バネ
20、21 超音波センサー
22 ローラーの支柱
23 段ボール箱
24 スロット
25 ガイドローラー
26 針を持たない円筒
27 針を持つ円筒部
28 バネ
29 端面板に位置するローラー
30 端面板に位置しないローラー
31 略コの字型の切れ込み
32 コの字型のミシン目状の切れ込み
33 内フラップの穴
34 段ボール箱の内容物
A 切れ込みのある外フラップの合わせ目の部分
B 外フラップと端面板の間の部分
C 外フラップの角の周辺部と端面板の間の部分
D 外フラップと端面板の間の部分で、粘着テープの端の部分
E→E´ 爪などを動かす方向
F−F´ 爪などを動かす範囲
G−G´ 段ボール箱が動く方向
H 略長方形(略直線状)スリット
I 略扇形スリット
J−J´ 段ボール箱が動く方向

Claims (8)

  1. 箱を構成する一対の外フラップの互いに対向する各縁部が合わせ目を形成し、これら各縁部とその近傍部分及び端面板がフィルムを基材とする粘着テープで固定されることにより封緘することが可能な封緘用の箱であって、
    前記の粘着テープにより互いに固定された外フラップをその下側の面から上方に指で押圧することにより、「前記粘着テープの各外フラップ同士の合わせ目又は各外フラップと端面板との間の隙間に対向し且つ予め切れ込みが形成されている部分」に前記各外フラップの縁部が延びる方向の亀裂又は切れ目を生じさせて箱の開封を容易にするために、前記各外フラップに一本の指が入る穴又はこの穴を形成するための切れ込み(ミシン目から成る切れ込みを含む。)が形成されていることを特徴とする、封緘用の箱。
  2. 箱を構成する一対の外フラップの互いに対向する各縁部が合わせ目を形成し、これら各縁部とその近傍部分及び端面板がフィルムを基材とする粘着テープで固定されることにより、封緘された箱であって、
    前記粘着テープ中の各外フラップ間の合わせ目に対向する部分においては、前記一対の外フラップの合わせ目の端面板に近い部分に対向又は接触する前記粘着テープの部分(図3においてAで示す部分)のみに、開封の契機となる一つ以上の切れ込み又は傷が形成されており、これらの切れ込み又は傷は、局部的な力が加えられたとき前記粘着テープに前記縁部が延びている方向の亀裂又は切れ目を生じさせるものであることを特徴とする、開封が容易な封緘された箱。
  3. 請求項2において、
    前記粘着テープ中の各外フラップと端面板との隙間に対向する部分においては、前記各外フラップの合わせ目側の縁部と前記各外フラップの端面板側の縁部とに挟まれた外フラップの各コーナー部分及びその周辺前記外フラップと前記端面板との間の隙間に対向する前記粘着テープの部分(図4においてCで示す部分)のみに、開封の契機となる一つ以上の切れ込み又は傷形成されており、これらの切れ込み又は傷は、局部的な力が加えられたとき前記粘着テープに前記各外フラップの端面板側の縁部が延びている方向の亀裂又は切れ目を生じさせるものであることを特徴とする、開封が容易な封緘された箱。
  4. 箱を構成する一対の外フラップの互いに対向する各縁部が合わせ目を形成し、これら各縁部とその近傍部分及び端面板がフィルムを基材とする粘着テープで固定されることにより、封緘された箱であって、
    一対の外フラップの互いに対向する各縁部の端面板に隣接する部分が、端面板に近づくに従って互いに離れるように且つ平面視で略デルタ状又は略扇状の隙間を形成するように、前記各縁部中の少なくとも一つの縁部の一部が予め切り欠かれており、
    前記粘着テープ中の前記略デルタ状又は略扇状の隙間に対向する部分であって端面板から5mmの範囲内の領域を除く部分に、複数の切れ込み又は傷が形成されており、これらの切れ込み又は傷は、局部的な力が加えられたとき前記粘着テープに前記各外フラップの縁部に沿って亀裂又は切れ目を生じさせるものであることを特徴とする、開封が容易な封緘された箱。
  5. 箱を構成する一対の外フラップの互いに対向する各縁部が合わせ目を形成し、これら各縁部とその近傍部分及び端面板がフィルムを基材とする粘着テープで固定されることにより封緘された箱の開封を容易化する方法であって、
    箱の一対の外フラップの縁部を互いに対向させ、この互いに対向させた各縁部とその近傍部分及び端面板に前記粘着テープを張り付けることにより前記各外フラップ間及び外フラップと端面板間とを互いに固定する第1ステップと、
    前記粘着テープに切れ込み又は傷を形成するための装置又は器具を、前記外フラップ同士の合わせ目の端面板に近い部分の上を、前記合わせ目の長手方向と略直交する方向に移動させることにより、前記一対の外フラップの合わせ目の端面板に近い部分に対向又は接触する前記粘着テープの部分のみに、開封の契機となる一つ以上の切れ込み又は傷を形成する第2ステップであって、これらの切れ込み又は傷は、局部的な力が加えられたとき前記粘着テープ中に前記各外フラップの縁部が延びている方向の亀裂又は切れ目を生じさせるものとして機能する第2ステップと、
    を含むことを特徴とする、封緘された箱の開封を容易化する方法。
  6. 箱を構成する一対の外フラップの互いに対向する各縁部が合わせ目を形成し、これら各縁部とその近傍部分及び端面板がフィルムを基材とする粘着テープで固定されることにより封緘された箱の開封を容易化する方法であって、
    箱の一対の外フラップの縁部を互いに対向させ、この互いに対向させた各縁部とその近傍部分及び端面板に前記粘着テープを張り付けることにより前記各外フラップ間及び外フラップと端面板間とを互いに固定する第1ステップと、
    前記各外フラップの合わせ目側の縁部と前記各外フラップの端面板側の縁部とに挟まれた外フラップの各コーナー部分及びその周辺であって、前記外フラップ同士の合わせ目の部分に対向する前記粘着テープの部分(図4においてAで示す部分)のみと、前記コーナー部分及びその周辺であって、前記外フラップと前記端面板との間に対向する前記粘着テープの部分(図4においてCで示す部分)のみに、開封の契機となるそれぞれ一つ以上の切れ込み又は傷を形成する第2ステップであって、これらの切れ込み又は傷は、局部的な力が加えられたとき前記粘着テープ中に、前記各外フラップの各縁部が延びている方向の亀裂又は切れ目をそれぞれ生じさせるものとして機能する第2ステップ、
    を含むことを特徴とする、封緘された箱の開封を容易化する方法。
  7. 箱を構成する一対の外フラップの互いに対向する各縁部が合わせ目を形成し、これら各縁部とその近傍部分及び端面板がフィルムを基材とする粘着テープで固定されることにより封緘された箱の開封を容易化する方法であって、
    前記各外フラップの合わせ目側の各縁部の端面板に隣接する部分が、端面板に近づくに従って互いに離れるように且つ平面視で略デルタ状又は略扇状の隙間を形成するように、前記部分が予め切り欠かれている封緘箱であって、
    箱の一対の外フラップの縁部を互いに対向させ、この互いに対向させた各縁部とその近傍部分及び端面板に前記粘着テープを張り付けることにより前記各外フラップ間と前記外フラップ及び端面板の間とを互いに固定する第1ステップと、
    前記粘着テープに切れ込み又は傷を形成するための装置又は器具を、前記隙間部分の上を、前記合わせ目の長手方向と略直交する方向に移動させることにより、前記粘着テープ中の前記略デルタ状又は略扇状の隙間に対向する部分であって端面板から5mmの範囲内の領域を除く部分に、開封の契機となる複数の切れ込み又は傷を形成する第2ステップであって、前記粘着テープの切れ込み又は傷は、局部的な力が加えられたとき、前記隙間の縁部に誘導され、端面板と対向する前記外フラップの縁部と略平行に沿って延びる亀裂又は切れ目を生じさせるものとして機能する第2ステップと、
    を含むことを特徴とする、封緘された箱の開封を容易化する方法。
  8. 箱を構成する一対の外フラップの互いに対向する各縁部が合わせ目を形成し、これら各縁部とその近傍部分及び端面板がフィルムを基材とする粘着テープで固定された箱に対して、
    前記粘着テープに切れ込み又は傷を形成するためのローラーとガイドローラーを持つ器具であって、前記ガイドローラーを利用して前記粘着テープの前記外フラップ同士の合わせ目の端面板に近い部分の上を前記合わせ目の長手方向と略直交する方向に移動することにより、前記一対の外フラップの合わせ目の端面板に近い部分に対向又は接触する前記粘着テープの部分に開封の契機となる一つ以上の切れ込み又は傷を形成することを特徴とする、封緘された箱の開封を容易化するための切れ込み等形成用器具。
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