JP5532341B2 - 物品収納設備 - Google Patents
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また、収納部を搬送先とし、入庫口等の搬送元から物品を搬送する入庫作業を行う場合、スタッカークレーンの走行作動及び移載手段の昇降作動により、当該収納部について設定されている受け渡し用の移載用位置に移載手段を位置させてから、移載手段の載置支持部に載置支持されている物品を、移動操作装置により棚前後方向で奥側に移動させて、収納部の収納位置に受け渡す。
規制用突部が設けられた収納部との間で物品の移載を行う移載手段を備えたスタッカークレーンを採用した物品収納設備の従来例として、移動操作装置が、移載方向(棚前後方向)に沿って出退自在でかつ互いに接近離間自在に構成された左右一対のフォーク装置の突出側端部に、棚前後方向視で物品の左右両側面に位置する一対の被係止部に各別に係脱自在な左右一対の係止体を備えて構成されたものがある(例えば、特許文献1の段落「0033」及び「0041」参照。)。
特許文献1の段落「0044」に記載されているように、上記従来例のものでは、収納部との間で物品を移載する場合に、規制用突部を乗り換えるように物品を棚前後方向で移動させる際には、左右一対のフォーク体の夫々が備える係止体を、移載対象の物品の左右両側面の被係止部に係止させた状態とすることで、物品に棚左右方向での偏荷重が存在していても、物品を安定良く移動操作できるようになっている。
このように、上記従来の構成では、物品収納棚におけるデッドスペースが大きくなるおそれがあり、物品収納棚の収納効率を十分高くすることができないおそれがある。
前記移動操作装置が、物品の棚前後方向で手前側の正面部において棚左右方向で中央箇所に設けられた正面側被係止部に係脱自在な正面係止体を棚前後方向に移動自在にかつ棚上下方向に昇降自在に備え、
前記スタッカークレーンが、
前記収納位置から前記載置位置まで物品を移動操作する場合は、前記規制用突部の上端部よりも高い位置に前記載置支持部の載置支持面を位置させた状態で、前記収納部との間で物品を移載するように、前記移載手段を昇降させ、かつ、前記収納部に載置支持されている状態の移載対象の物品の前記正面側被係止部に係合している前記正面係止体を上昇させることで、当該物品の棚前後方向で奥側の下端部が前記収納部に支持されかつ当該物品の棚前後方向で手前側の下端部が浮上した持ち上げ状態となるように物品を操作し、その後、前記正面係止体を棚前後方向で手前側に移動させることで、前記載置支持部に当該物品の底面を支持させる形態で物品を移動操作するように構成され、且つ、
前記載置位置から前記収納位置まで物品を移動操作する場合は、前記規制用突部の上端部よりも高い位置に前記載置支持部の載置支持面を位置させた状態で、前記収納部との間で物品を移載するように、前記移載手段を昇降させ、かつ、前記載置支持部に支持されている物品を前記載置位置よりも前記収納位置側に移動操作することで、棚前後方向で奥側の下端部が前記収納部に支持される状態となるように物品を操作し、その後、当該物品における前記正面側被係止部に係合している前記正面係止体を上昇させることで、前記持ち上げ状態として、前記正面係止体を棚前後方向で奥側に移動させてから前記正面係止体を下降させることで、前記収納部に当該物品の底面を支持させる形態で物品を移動操作するように構成され、
前記移動操作装置が移載対象の物品を移動させる場合において、当該物品を前記持ち上げ状態にするときに、当該物品の移載方向視で当該物品が傾斜することを規制する傾斜規制手段が、前記移載手段に設けられ、
前記移動操作装置として、
物品の棚前後方向で前側の正面部に設けられた前記正面側被係止部に係脱自在な前記正面係止体を棚前後方向に移動自在に備えて、前記正面側被係止部に前記正面係止体を係止させた状態で、前記収納位置と、移載対象の物品における棚前後方向で前側の端部が前記載置支持部に支持され、後側の端部が前記収納部に支持される中継位置との間で、移載対象の物品を移動させる正面係止式移動操作装置と、
物品の棚左右方向の両側面部に形成された縦方向に沿うリブに対して各別に係脱自在な左右一対の側面係止体を棚前後方向に移動自在に備えて、前記リブに前記側面係止体を係止させた状態で、前記中継位置と前記載置位置との間で移載対象の物品を移動させる側面係止式移動操作装置とを備えて構成されている点にある。
ちなみに、例えば、収納部が棚前後方向で複数の物品を並べて収納自在な場合に奥側の物品を取り出すときのように、持ち上げ状態とするまでに、又は、持ち上げ状態とした後に、物品を規制用突部に当接させるまで又はその直前まで引き込むために、正面係止体が物品の正面側被係支部に係止した状態で正面係止体を棚前後方向の手前側に移動させてもよい。
また、持ち上げ状態で手前側に移動操作して載置支持部に物品の一部を支持させた後は、そのまま、正面係止体による移動操作を継続して、正面係止式移動操作装置にて載置位置までの移動操作を完結させてもよいし、例えば、載置支持部にて載置搬送する等、正面係止式移動操作装置に加えて、載置位置までの移動操作を完了させる構成を、移動操作手段に備えさせて、物品の移動操作を正面係止式移動操作装置から引き継ぐ形態で物品の移動操作を完了させてもよい。
ちなみに、例えば、収納部が棚前後方向で複数の物品を並べて収納自在な場合に奥側の収納位置に物品を受け渡すときのように、持ち上げ状態で規制用突部を乗り越えるように棚前後方向で奥側に移動操作した後には、持ち上げ状態のまま、又は、正面係止体を下降させて持ち上げ状態から収納部に載置された状態とした後に、正面係止体にて物品を棚前後方向で奥側に押し込むように、正面係止体を移動させてもよい。
また、載置位置から物品を棚前後方向で奥側に移動操作して持ち上げ状態とするまでは、載置位置に位置している物品の正面被係止体に正面係止体を係合させて、載置位置から棚前後方向で奥側へ移動操作の最初から正面係止式移動操作装置にて移動操作してもよいし、例えば、載置位置から棚前後方向で奥側へ移動操作する初期は、載置支持部にて載置搬送する等、正面係止式移動操作装置に加えて、載置位置からの移動操作を開始させる構成を、移動操作手段に備えさせて、移動操作を正面係止式移動操作手段に中継させてから持ち上げ状態とする形態で移動操作を行ってもよい。
なお、持ち上げ状態で棚前後方向に移動操作する際には、物品の底面が規制用突部の上端に終始接触させないことが好ましいが、持ち上げ状態の傾斜の程度によっては、移載対象の物品における棚前後方向で奥側の端部が規制用突部に近くに位置する場合は、物品の底面が規制用突部の上端に接触する場合が想定されるが、そのような場合でも、物品の荷重は、奥側で収納部に支持されかつ手前側で正面係止体に支持されるため、規制用突部に物品の荷重が強く掛かることを回避して、物品の底面及び収納部の規制用突部が損傷することを防止できる。
また、本特徴構成によれば、正面係止式移動操作装置が収納位置と中継位置との間で物品を移動操作し、側面係止式移動操作装置が中継位置と載置位置との間で物品を移動操作する。つまり、正面係止式移動操作装置と側面係止式移動操作装置とが中継位置にて物品の移動操作を中継する形態で、物品を収納位置と載置位置との間で移動操作できる。
正面係止式移動操作装置により移動操作されている間に、物品は持ち上げ状態となって、収納部の規制用突部を乗り換えるべく棚前後方向で移動操作されることになるが、物品を持ち上げ状態とする場合には、規制手段により物品の移載方向視で当該物品が傾斜することが規制されるので、持ち上げ状態の物品を正面係止式移動操作装置にて移動操作する際に物品が偏荷重のために傾斜しそうになっても、当該物品の傾斜が規制される。したがって、規制用突部を乗り越えるように物品を持ち上げ状態として正面係止式移動操作装置にて適切に移動操作することができる。
そして、物品を持ち上げ状態で手前側に移動操作して、物品が載置支持部に支持される状態となった後は、物品が傾斜するおそれがない。そこで、位置変更操作手段にて規制部材を退避位置にすることで、物品と規制部材とが干渉しない状態として、物品を載置位置まで移動操作することができる。
また、収納部に物品を受け渡す場合は、物品を持ち上げ状態とするまでは、物品が載置支持部に支持された状態から、載置支持部と収納部とに支持されている状態に遷移するが、持ち上げ状態とするまでは物品が傾斜するおそれがないので、規制部材を退避位置にしておいても不都合はない。そこで、移動操作を開始時から持ち上げ状態とするまでは、位置変更操作手段にて規制部材を退避位置に維持しておく(物品の奥側への移動操作に支障がない限り、物品を持ち上げ状態にする以前に規制部材を退避位置から作動位置に向けての位置変更作動を開始してもよい。)ことで、物品と規制部材とが干渉しない状態として、物品を載置位置から移動操作することができる。
そして、物品を持ち上げ状態とする前に、位置変更操作手段にて規制部材を作用位置にすることで、規制部材の作用部が、物品の被規制部の上方においての平面視で重複する位置となる。したがって、作用位置に位置する規制部材にて傾斜を規制された状態で物品を持ち上げ状態にして移動操作装置にて棚前後方向で奥側に移動操作することができる。なお、持ち上げ状態で棚前後方向で移動操作される物品に作用部を追従させるように位置変更操作手段を作動させることで、持ち上げ状態が継続する間は作用部を作用位置に維持できる。
物品を持ち上げ状態で奥側に移動操作して、物品が収納部の規制用突部を超えて、物品の全体が収納部内に位置する状態となった後は、正面係止体を下降させて物品を収納部に載置支持させることで物品が傾斜するおそれはなくなる。そこで、位置変更操作手段にて規制部材を退避位置に戻せばよい。これにより、次の取り出し動作に備えることができる。
本発明に係る物品収納設備の第3特徴構成は、物品を載置支持する収納部が上下左右に並ぶ状態で配設された物品収納棚と、前記物品収納棚の前面側において走行自在で、かつ、前記収納部との間で物品を移載自在な移載手段を昇降自在に備えて構成されたスタッカークレーンとが設けられ、前記移載手段が、物品を載置支持する載置支持部と、前記収納部における収納位置と前記載置支持部における載置位置との間で物品を棚前後方向に沿って移動させる移動操作装置とを備えて構成され、前記収納部に収納されている物品が前記収納部の物品出し入れ用間口から突出することを規制する上向き姿勢の規制用突部が、前記収納部の物品載置支持面の棚前後方向で手前側の端部に設けられた物品収納設備において、
前記移動操作装置が、物品の棚前後方向で手前側の正面部において棚左右方向で中央箇所に設けられた正面側被係止部に係脱自在な正面係止体を棚前後方向に移動自在にかつ棚上下方向に昇降自在に備え、
前記スタッカークレーンが、
前記収納位置から前記載置位置まで物品を移動操作する場合は、前記規制用突部の上端部よりも高い位置に前記載置支持部の載置支持面を位置させた状態で、前記収納部との間で物品を移載するように、前記移載手段を昇降させ、かつ、前記収納部に載置支持されている状態の移載対象の物品の前記正面側被係止部に係合している前記正面係止体を上昇させることで、当該物品の棚前後方向で奥側の下端部が前記収納部に支持されかつ当該物品の棚前後方向で手前側の下端部が浮上した持ち上げ状態となるように物品を操作し、その後、前記正面係止体を棚前後方向で手前側に移動させることで、前記載置支持部に当該物品の底面を支持させる形態で物品を移動操作するように構成され、且つ、
前記載置位置から前記収納位置まで物品を移動操作する場合は、前記規制用突部の上端部よりも高い位置に前記載置支持部の載置支持面を位置させた状態で、前記収納部との間で物品を移載するように、前記移載手段を昇降させ、かつ、前記載置支持部に支持されている物品を前記載置位置よりも前記収納位置側に移動操作することで、棚前後方向で奥側の下端部が前記収納部に支持される状態となるように物品を操作し、その後、当該物品における前記正面側被係止部に係合している前記正面係止体を上昇させることで、前記持ち上げ状態として、前記正面係止体を棚前後方向で奥側に移動させてから前記正面係止体を下降させることで、前記収納部に当該物品の底面を支持させる形態で物品を移動操作するように構成され、
前記移動操作装置が移載対象の物品を移動させる場合において、当該物品を前記持ち上げ状態にするときに、当該物品の移載方向視で当該物品が傾斜することを規制する傾斜規制手段が、前記移載手段に設けられ、
前記傾斜規制手段が、
移載対象の物品が傾斜したときに当該物品の正面部の内方箇所に位置する被規制部が備える上向きの水平面部が、下方から当接することで、移載対象の物品の傾斜を規制する作用部を備えた規制部材を、前記作用部が前記移動操作装置により棚前後方向に移動操作される物品の前記被規制部の上方において平面視で重複する作用位置と、移動操作される当該物品に干渉しない退避位置とに水平面に沿って位置変更自在に備えて構成され、
前記規制部材を位置変更操作する位置変更操作手段を備えて構成されている点にある。
本特徴構成によれば、収納部を搬送元として物品を搬送する場合、スタッカークレーンの走行作動及び移載手段の昇降作動により、当該収納部についての移載用位置に移載手段を位置させてから、収納部の収納位置に収納されている物品の正面被係止体に、移載手段の移動操作装置が備える正面係止体が係止した状態とする。そして、正面係止体を上昇させて、物品の棚前後方向で奥側の下端部が収納部に支持されかつ当該物品の棚前後方向で手前側の下端部が浮上した持ち上げ状態に物品を操作し、次に、正面係止体を棚前後方向で手前側に移動させることで、規制用突部を乗り越えるようにして、物品を載置支持部に支持させることになる。
ここで、正面係止体の昇降は、スタッカークレーンの昇降台の昇降を利用してもよいし、昇降台を昇降させずに、正面係止体を載置支持部に対して昇降操作する昇降操作手段により行ってもよい。
ちなみに、例えば、収納部が棚前後方向で複数の物品を並べて収納自在な場合に奥側の物品を取り出すときのように、持ち上げ状態とするまでに、又は、持ち上げ状態とした後に、物品を規制用突部に当接させるまで又はその直前まで引き込むために、正面係止体が物品の正面側被係支部に係止した状態で正面係止体を棚前後方向の手前側に移動させてもよい。
また、持ち上げ状態で手前側に移動操作して載置支持部に物品の一部を支持させた後は、そのまま、正面係止体による移動操作を継続して、正面係止式移動操作装置にて載置位置までの移動操作を完結させてもよいし、例えば、載置支持部にて載置搬送する等、正面係止式移動操作装置に加えて、載置位置までの移動操作を完了させる構成を、移動操作装置に備えさせて、物品の移動操作を正面係止式移動操作装置から引き継ぐ形態で物品の移動操作を完了させてもよい。
いずれにしても、収納位置から物品を棚前後方向で手前側に移動操作する際には、物品の正面側被係止体に正面係止体を係止させて移動操作するので、収納位置の物品の正面部よりも物品収納棚には係止体を突入させなくて済む。そのため、係止体を物品の被係支部に係止させるために、隣接する収納部に収納される物品との間に、例えばフォーク体を物品の左右両側に突入させるためのスペース等、大きなスペースを設ける必要がなく、物品収納棚におけるデッドスペースが大きくなることを防止できる。したがって、物品収納棚の収納効率を極力高くすることができる。
一方、収納部を搬送先として物品を搬送する場合、スタッカークレーンの走行作動及び移載手段の昇降作動により、当該収納部についての移載用位置(上述の物品を収納部から取り出す場合の移載用位置と同じでもよいし、異なる位置でもよい。)に移載手段を位置させてから、移載手段の載置支持部に載置支持されている物品を棚前後方向で奥側に移動操作した後、正面係止体が物品の正面側被係支部に係止した状態で正面係止体を上昇させることで、物品の棚前後方向で奥側の下端部が前記収納部に支持されかつ当該物品の棚前後方向で手前側の下端部が浮上した持ち上げ状態に物品を操作する。次に、正面係止体を棚前後方向で奥側に移動させることで、規制用突部を乗り越えるように物品を棚前後方向で奥側に移動させてから、正面係止体を下降させることで、物品を収納部に載置支持させることになる。
ここで、上述の物品を収納部から取り出す場合と同様に、正面係止体の昇降は、スタッカークレーンの昇降台の昇降を利用してもよいし、昇降台を昇降させずに、正面係止体を載置支持部に対して昇降操作する昇降操作手段により行ってもよい。
ちなみに、例えば、収納部が棚前後方向で複数の物品を並べて収納自在な場合に奥側の収納位置に物品を受け渡すときのように、持ち上げ状態で規制用突部を乗り越えるように棚前後方向で奥側に移動操作した後には、持ち上げ状態のまま、又は、正面係止体を下降させて持ち上げ状態から収納部に載置された状態とした後に、正面係止体にて物品を棚前後方向で奥側に押し込むように、正面係止体を移動させてもよい。
また、載置位置から物品を棚前後方向で奥側に移動操作して持ち上げ状態とするまでは、載置位置に位置している物品の正面被係止体に正面係止体を係合させて、載置位置から棚前後方向で奥側へ移動操作の最初から正面係止式移動操作装置にて移動操作してもよいし、例えば、載置位置から棚前後方向で奥側へ移動操作する初期は、載置支持部にて載置搬送する等、正面係止式移動操作装置に加えて、載置位置からの移動操作を開始させる構成を、移動操作装置に備えさせて、移動操作を正面係止式移動操作装置に中継させてから持ち上げ状態とする形態で移動操作を行ってもよい。
いずれにしても、収納位置へ物品を棚前後方向で奥側に移動操作する際には、物品の正面側被係止体に正面係止体を係止させて移動操作するので、係止体を収納位置の物品の正面部よりも物品収納棚には突入させなくて済む。そのため、物品を収納位置まで棚前後方向で奥側に移動操作するために、隣接する収納部に収納される物品との間に、例えばフォーク体を物品の左右両側に突入させるためのスペース等、大きなスペースを設ける必要がなく、物品収納棚におけるデッドスペースが大きくなることを防止できる。したがって、物品収納棚の収納効率を極力高くすることができる。
このように、物品を収納部から取り出す場合も収納部に受け渡す場合も、隣接する収納部に収納される物品との間に大きなスペースを設ける必要がなく、物品収納棚の収納効率を極力高くすることができる。
なお、持ち上げ状態で棚前後方向に移動操作する際には、物品の底面が規制用突部の上端に終始接触させないことが好ましいが、持ち上げ状態の傾斜の程度によっては、移載対象の物品における棚前後方向で奥側の端部が規制用突部に近くに位置する場合は、物品の底面が規制用突部の上端に接触する場合が想定されるが、そのような場合でも、物品の荷重は、奥側で収納部に支持されかつ手前側で正面係止体に支持されるため、規制用突部に物品の荷重が強く掛かることを回避して、物品の底面及び収納部の規制用突部が損傷することを防止できる。
物品に棚左右方向で偏荷重が存在していると、物品を収納部から取り出す場合や収納部に受け渡す場合に、持ち上げ状態としたとき及び持ち上げ状態で棚前後方向で移動操作するときに、傾斜する棚前後方向視で物品の姿勢が傾斜するおそれがある。その点、本特徴構成によれば、移載手段に傾斜規制手段が設けられているので、物品が移載方向視で傾斜することが規制される。そのため、物品は、移載方向視での傾斜が規制された状態で持ち上げ状態にして移動操作されるので、物品の偏荷重により物品が移載方向視で傾斜しようとしても、その傾斜が規制される。したがって、物品に偏荷重が存在していても、収納位置と載置位置との間で物品を適切に移動操作できる。
このように、本特徴構成によると、偏荷重のある物品でも適切に規制用突部を乗り越えて移載することができるものでありながら、物品収納棚の収納効率を極力高くすることができる物品収納設備を得るに至った。
また、本特徴構成によれば、収納部から物品を取り出す場合は、持ち上げ状態とする前に、位置変更操作手段にて規制部材を作用位置にすることで、規制部材の作用部が、物品の被規制部の上方においての平面視で重複する位置となる。したがって、作用位置に位置する規制部材にて傾斜を規制された状態で物品を持ち上げ状態にして移動操作装置にて棚前後方向で手前側に移動操作することができる。なお、持ち上げ状態で棚前後方向で移動操作される物品に作用部を追従させるように位置変更操作手段を作動させることで、持ち上げ状態が継続する間は作用部を作用位置に維持できる。
そして、物品を持ち上げ状態で手前側に移動操作して、物品が載置支持部に支持される状態となった後は、物品が傾斜するおそれがない。そこで、位置変更操作手段にて規制部材を退避位置にすることで、物品と規制部材とが干渉しない状態として、物品を載置位置まで移動操作することができる。
また、収納部に物品を受け渡す場合は、物品を持ち上げ状態とするまでは、物品が載置支持部に支持された状態から、載置支持部と収納部とに支持されている状態に遷移するが、持ち上げ状態とするまでは物品が傾斜するおそれがないので、規制部材を退避位置にしておいても不都合はない。そこで、移動操作を開始時から持ち上げ状態とするまでは、位置変更操作手段にて規制部材を退避位置に維持しておく(物品の奥側への移動操作に支障がない限り、物品を持ち上げ状態にする以前に規制部材を退避位置から作動位置に向けての位置変更作動を開始してもよい。)ことで、物品と規制部材とが干渉しない状態として、物品を載置位置から移動操作することができる。
そして、物品を持ち上げ状態とする前に、位置変更操作手段にて規制部材を作用位置にすることで、規制部材の作用部が、物品の被規制部の上方においての平面視で重複する位置となる。したがって、作用位置に位置する規制部材にて傾斜を規制された状態で物品を持ち上げ状態にして移動操作装置にて棚前後方向で奥側に移動操作することができる。なお、持ち上げ状態で棚前後方向で移動操作される物品に作用部を追従させるように位置変更操作手段を作動させることで、持ち上げ状態が継続する間は作用部を作用位置に維持できる。
物品を持ち上げ状態で奥側に移動操作して、物品が収納部の規制用突部を超えて、物品の全体が収納部内に位置する状態となった後は、正面係止体を下降させて物品を収納部に載置支持させることで物品が傾斜するおそれはなくなる。そこで、位置変更操作手段にて規制部材を退避位置に戻せばよい。これにより、次の取り出し動作に備えることができる。
このように、本特徴構成によると、移動操作装置により移動操作される物品の位置に応じて傾斜規制部材の位置を切り換えることが可能となり、これにより、傾斜規制手段として、物品が持ち上げ状態となっているときに適切に物品の傾斜を規制できるものでありながら、物品を移動操作するときの障害とならないものを得ることができる。
しかも、物品が持ち上げ状態で棚前後方向に移動操作される際には、制御手段が、規制部材を物品追従用の速度で位置変更させるように位置変更操作手段の作動を制御することで、当該物品の移動に追従して規制部材が当該物品に対して作用位置に維持されることになる。そして、規制部材を退避位置から作用位置に位置変更するとき、及び、作用位置から退避位置に位置変更するときは、制御手段が、規制部材を、物品追従用の速度よりも高速の準備用の速度で位置変更させる。
したがって、持ち上げ状態となる物品に対しては、規制部材を当該物品に対して作用位置に位置するように迅速に移動させることで、持ち上げ状態の初期から適切に作用位置に位置させることができ、その後、規制部材を物品追従用の速度で移動させることで、移動操作装置にて持ち上げ状態で移動操作される物品に対して規制部材を適切に作用位置に位置させた状態を維持でき、さらに、持ち上げ状態が終了した後は、迅速に退避位置へ移動させることで、規制部材を極力早期に退避位置に位置させることができる。このため、移載手段の他の機器の移載動作が完了したにも拘わらず、規制部材が退避位置に完全に復帰していないがためにスタッカークレーンが次の受け渡し動作又は取り出し動作のための移動を開始できないという不都合を回避できる。
このように、移動操作装置を作動させる場合でかつ物品の傾斜が発生するおそれのある持ち上げ状態の時期が適切に選択されて規制部材を作用位置に位置させることで、持ち上げ状態の物品に必要な傾斜規制機能は確実に発揮させつつ、移動操作される物品と規制部材の干渉を確実に防止でき、しかも、規制部材が退避位置に戻るのが遅くなって移載手段の移載作動の完了が遅れることによる搬送能力の低下を防止できる。
この物品収納設備LSは平面視矩形状の物品の一例としてコンテナCを収納保管する設備であり、図1に示すように、コンテナCを搬送するスタッカークレーン1が、走行レール2に沿って移動可能に構成され、このスタッカークレーン1の移動用通路4を挟んでその両側には物品収納棚5として、第1物品収納棚5aと第2物品収納棚5bとが設置されている。
物品収納棚5は、図1及び図2に示すように、上下方向に立設された複数本の柱部材6や水平方向に配設の複数本の棚部材7などから構成され、収納部8を上下方向及び横方向に複数並べた構造となっている。このように、物品収納棚5が、収納部8の物品出し入れ用間口が互いに対向する姿勢でスタッカークレーン1の移動用通路4を形成するべく棚前後方向に間隔を隔てた状態で一対設けられている。
図1に示すように、コンテナCは、内側に書籍等の収容物Wを収容可能な上部開放状態の浅い箱状体として形成され、図3、図7、図8及び図10に示すように、収納部8の収納位置に収納された状態で棚前後方向に平行となる両側面における前端部及び後端部には、側面係止式移動操作装置STが備える左右一対の側面係止体SKが係脱自在な左右一対の前側凹部21Fと左右一対の後側凹部21Rが形成されている。なお、前側凹部21F及び後側凹部21Rの名称に関しては、第1物品収納棚5aの前後に対応して定義している。
スタッカークレーン1は、物品収納棚5に対する物品搬出入部(図示せず)と各物品収納棚5の収納部8との間でコンテナCを搬送するもので、そのため、移動用通路4に沿って走行自在な走行台車3と、上下方向に沿って昇降自在な昇降台13とを備え、且つ、この昇降台13には移載手段としての移載装置CTを備えている。
移載装置CTは、図2及び図3に示すように、コンテナCを載置支持する載置支持部MSと、突出側の先端部に正面係止体FKを固定状態で備えた多段フォークFDにて構成された正面係止式移動操作装置FTと、棚横幅方向で左右一対(スタッカークレーン1の走行方向で前後一対)の側面係止体SKを備えた側面係止式移動操作装置STとを備えて構成されている。
載置支持部MSは、図3〜図7及び図10に示すように、正面係止式移動操作装置FTの棚左右方向で両側に分散配置された左右一対のローラコンベヤ27にて構成されている。ローラコンベヤ27は、複数のローラ28を棚前後方向に並ぶ状態でコンベヤフレーム29に横軸心周りに遊転自在に軸支させて構成されたフリーローラ式のコンベヤとなっている。コンベヤフレーム29は昇降台13に固定状態で取り付けられている。
正面係止式移動操作装置FTは、図3〜図7に示すように、棚前後方向に長尺のフォーク体としての第4フォーク34を棚前後方向に出退自在に備えた多段フォークFDを備えて構成されている。多段フォークFDは、昇降台13に固定状態で取り付けられた第1フォーク31と、第1フォーク31に対して棚前後方向にスライド移動自在に取り付けられた第2フォーク32と、第2フォーク32に対して棚前後方向にスライド移動自在に取り付けられた第3フォーク33と、第3フォーク33に対して棚前後方向にスライド移動自在に取り付けられた第4フォーク34とが備えられ、第4フォーク34の突出側の先端に、一対の正面係止体FKが棚左右方向に間隔を開けて固定状態で取り付けられている。
そして、正面係止式移動操作装置FTは、コンテナCを載置支持自在に構成され、その載置支持面が載置支持部MSの載置支持面よりも低くなる下降高さ(後述する下降高さH0)と、その載置支持面が載置支持部MSの載置支持面よりも高くなる上昇高さ(後述する第1上昇高さH1〜第4上昇高さH)とに昇降自在に設けられ、かつ、正面係止式移動操作装置FTが載置支持部MSに対して昇降することにより移載対象のコンテナCの正面側被係止部24に対して正面係止体FKを係脱できるようになっている。
側面係止式移動操作装置STは、図7、図8及び図10に示すように、コンテナCの左右両側面に形成された縦向きのリブ22に対して各別に係脱自在な左右一対の側面係止体SKを棚前後方向に移動自在に備えて、リブ22に側面係止体SKを係止させた状態で、中継位置と載置位置との間で移載対象のコンテナCを移動させる。
図9及び図11に示すように、収納部8における収納位置と載置支持部MSの載置位置との間で移載対象のコンテナCを移動させる場合において、移載対象のコンテナCの正面側被係止部24に正面係止体FKを係合させた後、正面係止体FKが上昇操作されることで、当該コンテナCの棚前後方向で奥側の下端部が収納部8に支持されかつ当該コンテナCの棚前後方向で手前側の下端部が浮上した持ち上げ状態にするときに、当該コンテナCの移載方向視で移載対象のコンテナCが傾斜することを規制する傾斜規制手段LKが、移載装置CTに設けられている。
図10及び図11に示すように、移載装置CTの棚前後方向で中央箇所及び前後両端箇所の3箇所に、移載中のコンテナCの棚前後方向の位置を検出するコンテナ位置検出用センサ68が設けられている。コンテナ位置検出用センサ68は、投光器及び受光器を備えた投受光式の光センサにて構成され、棚前後方向の複数箇所に配置されたブラケット69により支持される左右のセンサ取付レール70に投光器及び受光器が夫々取り付けられている。センサ取付レール70には、棚前後方向に沿う取付用の溝が形成されており、各コンテナ位置検出用センサ68を棚前後方向の任意の位置で支持できるようになっている。これにより、各コンテナ位置検出用センサ68は、棚前後方向の位置が調節自在となっている。
スタッカークレーン1には、正面係止式移動操作装置FT及び側面係止式移動操作装置STの作動含めてスタッカークレーン1の作動を制御するクレーンコントローラHが設けられている。クレーンコントローラHは、図13に示すように、上述した走行モータM1、昇降モータM2、フォーク出退モータM3、フォーク昇降モータM4、チェーン駆動モータM5、一対のアーム駆動モータM6の駆動を制御する。また、クレーンコントローラHは、上述した、各位置変更操作手段ADの夫々についての一対のアーム位置検出用センサ66a・66b(図13では一つの位置変更操作手段ADのものだけ記載している。)や、コンテナ位置検出用センサ68としての中央センサ68c並びに第1センサ68a及び第2センサ68bのほか、フォーク下限位置検出センサ71や一対のフォーク引退位置検出センサ36といった各部のセンサの検出情報が入力される。なお、図8では、走行台車3の走行位置を検出する走行位置検出センサや昇降台13の昇降位置を検出する昇降位置検出センサ、各種モータへの電力を制御するインバータやサーボアンプなどは省略している。
クレーンコントローラHは、移動操作装置TによるコンテナCの移動範囲のうち収納位置(奥棚及び手前棚)と中継位置(図21及び図22(f)に示す位置)との間で移載対象のコンテナCを正面係止式移動操作装置FTにて棚前後方向に移動させるべく、フォーク出退モータM3及びフォーク昇降モータM4の作動を制御する正面係止式移動操作処理を実行し、移動操作装置TによるコンテナCの移動範囲のうち中継位置と載置位置(図8及び図24(i))との間で移載対象のコンテナCを側面係止式移動操作装置STにて棚前後方向に移動させるべく、チェーン駆動モータM5の作動を制御する側面係止式移動操作処理を実行する。
一対の傾斜規制アーム57を位置変更操作する位置変更操作手段ADの作動は、クレーンコントローラHにより、移動操作装置T(正面係止式移動操作装置FT及び側面係止式移動操作装置ST)の作動状態に合わせて制御される。すなわち、図13に示すように、クレーンコントローラHは、作動状態判別手段としてプログラム形式で構成された作動状態判別部J1を備えて作動中の移動操作装置Tの作動状態を判別できるようになっており、作動状態判別部J1の判別情報に基づいて、以下の処理を実行して位置変更操作手段ADの作動を制御する。
側面係止式移動操作装置STがコンテナCを中継位置までの移動操作を完了させた時点では、一対の傾斜規制アーム57は、未だ移動操作されておらず、退避位置P0に位置している。そして、クレーンコントローラHは、正面係止式移動操作装置FTを作動状態Fs0〜作動状態Fs2とする間も、位置変更操作手段ADを作動させず、一対の傾斜規制アーム57を退避位置P0から移動させない。そして、正面係止式移動操作装置FTが作動状態Fs2となった後、正面係止式移動操作装置FTに、作動状態Fs2で正面係止体FKを受け渡し用準備高さ(第2上昇高さH2)から上昇させる前に、受け渡し用準備処理を実行して、アーム位置判別部J2の判別情報に基づいて、位置変更操作手段ADに、退避位置P0から受け渡し用作用位置の始点Ps1まで、準備用の速度VHで一対の傾斜規制アーム57を揺動操作させる。一対の傾斜規制アーム57が受け渡し用作用位置の始点Ps1に達するまで、正面係止式移動操作装置FTは、正面係止体FKを受け渡し用準備高さ(第2上昇高さH2)で位置保持させ、対の傾斜規制アーム57が受け渡し用作用位置の始点Ps1に達すると、正面係止体FKを受け渡し用準備高さ(第2上昇高さH2)からの上昇を開始させて、コンテナCを持ち上げ状態とし、そのままストッパ乗越用高さ(第4上昇高さH4)まで持ち上げる。
以上、発明者によってなされた発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。以下、本発明の別実施形態を例示する。
H 制御手段
J1 作動状態判別手段
CT 移載手段
LK 傾斜規制手段
AD 位置変更操作手段
VL 物品追従用の速度
VH 準備用の速度
Y1・Y2 縦軸心
MS 載置支持部
T 移動操作装置
FT 正面係止式移動操作装置
FK 正面係止体
ST 側面係止式移動操作装置
1 スタッカークレーン
5 物品収納棚
8 収納部
17 規制用突部
20 左右一対の側面係止体
22 リブ
24 正面側被係止部
25 被規制部
57 規制部材
58 弾性部材
Claims (7)
- 物品を載置支持する収納部が上下左右に並ぶ状態で配設された物品収納棚と、
前記物品収納棚の前面側において走行自在で、かつ、前記収納部との間で物品を移載自在な移載手段を昇降自在に備えて構成されたスタッカークレーンとが設けられ、
前記移載手段が、物品を載置支持する載置支持部と、前記収納部における収納位置と前記載置支持部における載置位置との間で物品を棚前後方向に沿って移動させる移動操作装置とを備えて構成され、
前記収納部に収納されている物品が前記収納部の物品出し入れ用間口から突出することを規制する上向き姿勢の規制用突部が、前記収納部の物品載置支持面の棚前後方向で手前側の端部に設けられた物品収納設備であって、
前記移動操作装置が、物品の棚前後方向で手前側の正面部において棚左右方向で中央箇所に設けられた正面側被係止部に係脱自在な正面係止体を棚前後方向に移動自在にかつ棚上下方向に昇降自在に備え、
前記スタッカークレーンが、
前記収納位置から前記載置位置まで物品を移動操作する場合は、前記規制用突部の上端部よりも高い位置に前記載置支持部の載置支持面を位置させた状態で、前記収納部との間で物品を移載するように、前記移載手段を昇降させ、かつ、前記収納部に載置支持されている状態の移載対象の物品の前記正面側被係止部に係合している前記正面係止体を上昇させることで、当該物品の棚前後方向で奥側の下端部が前記収納部に支持されかつ当該物品の棚前後方向で手前側の下端部が浮上した持ち上げ状態となるように物品を操作し、その後、前記正面係止体を棚前後方向で手前側に移動させることで、前記載置支持部に当該物品の底面を支持させる形態で物品を移動操作するように構成され、且つ、
前記載置位置から前記収納位置まで物品を移動操作する場合は、前記規制用突部の上端部よりも高い位置に前記載置支持部の載置支持面を位置させた状態で、前記収納部との間で物品を移載するように、前記移載手段を昇降させ、かつ、前記載置支持部に支持されている物品を前記載置位置よりも前記収納位置側に移動操作することで、棚前後方向で奥側の下端部が前記収納部に支持される状態となるように物品を操作し、その後、当該物品における前記正面側被係止部に係合している前記正面係止体を上昇させることで、前記持ち上げ状態として、前記正面係止体を棚前後方向で奥側に移動させてから前記正面係止体を下降させることで、前記収納部に当該物品の底面を支持させる形態で物品を移動操作するように構成され、
前記移動操作装置が移載対象の物品を移動させる場合において、当該物品を前記持ち上げ状態にするときに、当該物品の移載方向視で当該物品が傾斜することを規制する傾斜規制手段が、前記移載手段に設けられ、
前記移動操作装置として、
物品の棚前後方向で前側の正面部に設けられた前記正面側被係止部に係脱自在な前記正面係止体を棚前後方向に移動自在に備えて、前記正面側被係止部に前記正面係止体を係止させた状態で、前記収納位置と、移載対象の物品における棚前後方向で前側の端部が前記載置支持部に支持され、後側の端部が前記収納部に支持される中継位置との間で、移載対象の物品を移動させる正面係止式移動操作装置と、
物品の棚左右方向の両側面部に形成された縦方向に沿うリブに対して各別に係脱自在な左右一対の側面係止体を棚前後方向に移動自在に備えて、前記リブに前記側面係止体を係止させた状態で、前記中継位置と前記載置位置との間で移載対象の物品を移動させる側面係止式移動操作装置とを備えて構成されている物品収納設備。 - 前記傾斜規制手段が、
移載対象の物品が傾斜したときに当該物品の正面部の内方箇所に位置する被規制部が備える上向きの水平面部が、下方から当接することで、移載対象の物品の傾斜を規制する作用部を備えた規制部材を、前記作用部が前記移動操作装置により棚前後方向に移動操作される物品の前記被規制部の上方において平面視で重複する作用位置と、移動操作される当該物品に干渉しない退避位置とに水平面に沿って位置変更自在に備えて構成され、
前記規制部材を位置変更操作する位置変更操作手段を備えて構成されている請求項1記載の物品収納設備。 - 物品を載置支持する収納部が上下左右に並ぶ状態で配設された物品収納棚と、
前記物品収納棚の前面側において走行自在で、かつ、前記収納部との間で物品を移載自在な移載手段を昇降自在に備えて構成されたスタッカークレーンとが設けられ、
前記移載手段が、物品を載置支持する載置支持部と、前記収納部における収納位置と前記載置支持部における載置位置との間で物品を棚前後方向に沿って移動させる移動操作装置とを備えて構成され、
前記収納部に収納されている物品が前記収納部の物品出し入れ用間口から突出することを規制する上向き姿勢の規制用突部が、前記収納部の物品載置支持面の棚前後方向で手前側の端部に設けられた物品収納設備であって、
前記移動操作装置が、物品の棚前後方向で手前側の正面部において棚左右方向で中央箇所に設けられた正面側被係止部に係脱自在な正面係止体を棚前後方向に移動自在にかつ棚上下方向に昇降自在に備え、
前記スタッカークレーンが、
前記収納位置から前記載置位置まで物品を移動操作する場合は、前記規制用突部の上端部よりも高い位置に前記載置支持部の載置支持面を位置させた状態で、前記収納部との間で物品を移載するように、前記移載手段を昇降させ、かつ、前記収納部に載置支持されている状態の移載対象の物品の前記正面側被係止部に係合している前記正面係止体を上昇させることで、当該物品の棚前後方向で奥側の下端部が前記収納部に支持されかつ当該物品の棚前後方向で手前側の下端部が浮上した持ち上げ状態となるように物品を操作し、その後、前記正面係止体を棚前後方向で手前側に移動させることで、前記載置支持部に当該物品の底面を支持させる形態で物品を移動操作するように構成され、且つ、
前記載置位置から前記収納位置まで物品を移動操作する場合は、前記規制用突部の上端部よりも高い位置に前記載置支持部の載置支持面を位置させた状態で、前記収納部との間で物品を移載するように、前記移載手段を昇降させ、かつ、前記載置支持部に支持されている物品を前記載置位置よりも前記収納位置側に移動操作することで、棚前後方向で奥側の下端部が前記収納部に支持される状態となるように物品を操作し、その後、当該物品における前記正面側被係止部に係合している前記正面係止体を上昇させることで、前記持ち上げ状態として、前記正面係止体を棚前後方向で奥側に移動させてから前記正面係止体を下降させることで、前記収納部に当該物品の底面を支持させる形態で物品を移動操作するように構成され、
前記移動操作装置が移載対象の物品を移動させる場合において、当該物品を前記持ち上げ状態にするときに、当該物品の移載方向視で当該物品が傾斜することを規制する傾斜規制手段が、前記移載手段に設けられ、
前記傾斜規制手段が、
移載対象の物品が傾斜したときに当該物品の正面部の内方箇所に位置する被規制部が備える上向きの水平面部が、下方から当接することで、移載対象の物品の傾斜を規制する作用部を備えた規制部材を、前記作用部が前記移動操作装置により棚前後方向に移動操作される物品の前記被規制部の上方において平面視で重複する作用位置と、移動操作される当該物品に干渉しない退避位置とに水平面に沿って位置変更自在に備えて構成され、
前記規制部材を位置変更操作する位置変更操作手段を備えて構成されている物品収納設備。 - 前記規制部材として、物品の前記正面側被係止部の棚左右方向で一方側の外方に位置する前記被規制部に対して規制作用する一方側規制部材と、他方側の外方に位置する前記被規制部に対して規制作用する他方側規制部材とが備えられている請求項2又は3記載の物品収納設備。
- 前記移動操作装置を作動させる場合にその作動状態を判別する作動状態判別手段が設けられ、
前記スタッカークレーンの作動を制御する制御手段が、
前記移動操作装置を作動させない場合は前記規制部材を前記退避位置に位置させ、前記移動操作装置を作動させる場合は、前記作動状態判別手段の判別情報に基づいて、移載対象の物品が前記載置支持部に支持された載置状態となっているときは前記規制部材を前記退避位置に位置させ、かつ、移載対象の物品が前記持ち上げ状態となっているときは前記規制部材を前記作用位置に位置させるべく、前記位置変更操作手段の作動を制御するように構成され、かつ、
前記持ち上げ状態で棚前後方向に移動する物品に追従して前記規制部材が前記作用位置に維持されるように、前記規制部材を物品追従用の速度で位置変更させるべく前記位置変更操作手段の作動を制御し、
前記規制部材を前記退避位置から前記作用位置に位置変更するとき、及び、前記作用位置から前記退避位置に位置変更するときは、前記規制部材を前記物品追従用の速度よりも高速の準備用の速度で位置変更させるべく前記位置変更操作手段の作動を制御するように構成されている請求項2〜4の何れか1項記載の物品収納設備。 - 前記作用部は、前記被規制部に当接する箇所に弾性部材を備えて構成されている請求項2〜5の何れか1項記載の物品収納設備。
- 前記規制部材は、前記移動操作装置により棚前後方向に移動操作される物品の移動経路の棚左右方向で外方側に設定された縦軸心周りに揺動自在に、かつ、前記作用部を揺動端部に備えて、前記作用部の揺動半径が変更調節自在に構成されている請求項2〜6の何れか1項記載の物品収納設備。
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