本発明に係る物品保管設備の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、図2及び図9に示すように、ガラス基板Gを収納する容器Pを保管する複数の保管部Sを縦横に備える物品保管棚としての棚Rと、容器Pを棚Rに対して出し入れするスタッカークレーンKとが備えられて保管設備が構成されている。そして、スタッカークレーンKが、搬出入部Wと保管部Sとの間で容器Pを搬送するように構成されている。ちなみに、このような保管設備は、一般に、ガラス基板Gを加工処理する処理設備が設置されたクリーンルーム内に設置されて、加工処理前のガラス基板G、加工処理途中のガラス基板G、及び、加工処理済みのガラス基板Gを保管するために用いられることになる。
スタッカークレーンKは、図3にも示すように、左右一対の走行レール1にて案内され且つ走行用モータ21にて走行駆動される走行台車2、走行台車2の前側部分及び後側部分の夫々から立設されるマスト3、そのマスト3に昇降自在に案内され且つ昇降用モータ22にて昇降駆動される昇降キャリッジ4を備え、その昇降キャリッジ4に、保管部Sとの間で物品としての容器Pを移載する物品移載装置としての移載装置5が装備されている。
昇降キャリッジ4には、容器Pの移載方向で両端部にはみ出しセンサゲート16が設けられている。はみ出しセンサゲート16は、上部取付ガイド16U及び下部取付ガイド16Dと、移載方向と交差する横方向に分散して上部取付ガイド16U及び下部取付ガイド16Dに複数対設けられた投受光式のはみ出しセンサ17が設けられている。容器Pが、スタッカークレーKにより搬送される時に位置すべき移載装置5における適正な位置としての搬送用載置位置に位置しているときは、全てのはみ出しセンサ17がオフとなるように、複数のはみ出しセンサ17の取り付け位置が調整されている。
移載装置5は、昇降キャリッジ4の昇降作動により棚Rの前面側において昇降操作自在に、かつ、走行台車2の走行作動により棚Rの前面側において棚横幅方向に移動操作自在に設けられている。本実施形態では、昇降用モータ22及び昇降キャリッジ4が物品移載装置5を昇降操作する昇降操作手段を構成している。
移載装置5は、図5及び図6に示すように、保管部Sに対する移載方向で容器Pの下面に対して搬送作用する搬送部としてのローラ式搬送装置32を移載装置5本体に対して位置固定状態で備え、このローラ式搬送装置32の複数の搬送ローラ33を卸し用回転方向又は掬い用の回転方向にて回転作動させることで容器Pを移載方向に載置搬送する載置搬送部M、及び、移載方向と交差する横方向に伸びる状態で容器Pの底部に位置する被係合部としての容器構成用枠体6(図9参照)に下方から係合する係合部としてのローラーフック44を備えている。移載装置5は、このローラーフック44を移載方向に沿って出退作動させることにより容器Pを保管部Sから載置搬送部Mに引き移動させ且つ容器Pを載置搬送部Mから保管部Sに押し移動させる押し引き搬送部Nを備えている。
載置搬送部Mは、複数の搬送ローラ33にて物品を載置支持するようになっており、本願の移載装置側載置支持部を構成している。
容器Pは、図9に示すように、格子状に枠組みされた上部枠体P1と格子状に枠組みされた下部枠体P2とを、左右の両側部において上下方向に延びる複数の側枠7にて接続して構成されるものである。そして、左右に位置する側枠7に亘ってガラス基板Gを載置支持するワイヤ又は棒体等の支持体8が、前後方向に並ぶ状態で複数段に設けられており、複数枚のガラス基板Gを上下方向に並べる状態で且つ前後方向に出し入れする状態で収納するように構成されている。そして、下部枠体P2には、上述の如く、移載方向と交差する横方向に伸びる状態で容器Pの底部に位置する容器構成用枠体6が、前後方向に沿って複数備えられ、それら複数の容器構成用枠体6のうちの端部のものに対して、押し引き搬送部Nのローラーフック44が備える一対の回転ローラDが下方から係合することになる。
棚Rの保管部Sは、図4に示すように、棚Rを構成する柱状体9(図2参照)に支持される左右一対の支持枠10を前後の連結枠11にて接続して構成されるものであって、左右の支持枠10の夫々には、容器Pの移載方向と交差する横方向に沿う軸芯回りで自由回転自在な複数のローラ12が、移載方向に沿って並べる状態で設けられている。また、左右の支持枠10には、容器Pの横側面を案内するガイドローラ13を支持するローラ支持体14が取り付けられている。
保管部Sにおける左右の支持枠10は、ローラ12にて容器Pの底面における移載方向に交差する容器横幅方向の両側端部箇所を載置支持する。すなわち、本願の棚側載置支持部が左右の支持枠10にて構成されている。このように、本実施形態の物品保管設備では、物品としての容器Pを載置支持する棚側載置支持部を備えた保管部Sが上下に複数並べて構成された物品保管棚が設けられている。
左右の支持枠10における保管部出入口側部分には、出口側ほど外開きとなるガイド体15が取り付けられている。図示は省略するが、このガイド体15には、上下に大径部を備える第1ローラが間隔を隔て設けられ、且つ、第1ローラの上下の大径部の間に入り込ませる大径部を備える第2ローラが、隣接する第1ローラの間に位置させる状態で設けられている。さらに、左右の支持枠10における保管部Sの奥側に対応する部分には、容器Pを受け止めるストッパー18が設けられている。
また、保管部Sの出入口側箇所には、収納された容器Pが外部側に移動するのを受け止め阻止する受止め体が、受止め姿勢と受止め解除姿勢とに切換え自在且つ受止め姿勢に復帰付勢された状態で設けられている。そして、移載装置5に、詳細は後述するが、受止め体を復帰付勢力に抗して受止め解除姿勢に操作する受止め体操作手段Uが設けられており、保管部Sに対して容器Pを移載するときには、この受止め体操作手段Uにて、保管部Sの出入口側端部に設けられた受止め体を受止め解除姿勢に切換えるように構成されている。
前記移載装置5について、図5〜図7に基づいて説明する。昇降キャリッジ4が、左右の主枠体30を連結枠31にて接続して構成され、載置搬送部Mを構成する左右一対のローラ式搬送装置32が、左右の主枠体30に装着されている。
ローラ式搬送装置32は、容器Pの搬送方向に並ぶ複数の搬送ローラ33、コンベヤ作動用モータ34、及び、そのコンベヤ作動用モータ34の駆動力にて搬送ローラ33を駆動するローラ駆動用チェーン35を備えて構成され、そして、コンベヤ作動用モータ34を正逆に回転させることにより、容器Pを左右いずれの方向にも搬送できるように構成されている。
なお、ローラ式搬送装置32の移載方向の両端部に相当する箇所は、保管部Sに備えさせたガイド体15と同様な構成を備えるガイド体36が設けられ、また、ローラ式搬送装置32の搬送中間部に対応する箇所には、容器Pの横側面を案内するガイドローラ37が設けられている。
押し引き搬送部Nは、昇降キャリッジ4の連結枠31に昇降自在に案内される平面視形状が梯子状の主枠体40、その主枠体40を昇降駆動する係合部用昇降操作手段41、主枠体40の上面側に容器Pの移載方向に移動自在に支持される移動枠42、移動枠42を容器Pの移載方向に駆動する係合部用出退操作手段43、及び、移動枠42に設けられたローラーフック44を備えて構成されている。
前記係合部用昇降操作手段41は、図7に示すように、フック昇降用モータ45、及び、そのフック昇降用モータ45にて駆動される一対のラックアンドピニオン式の昇降駆動部46を備えて、フック昇降用モータ45の正逆作動によって、昇降駆動部46にて主枠体40を昇降させるように構成されている。
連結枠31の上面には、センサ取付ブラケット20が設けられており、センサ取付ブラケット20の上端には、主枠体40が昇降下限高さに位置することを検出する下限検出センサ28が取り付けられている。
下限検出センサ28は、主枠体40に取り付けられたドグ29を検出することで、主枠体40が昇降下限高さに位置することを検出する。ドグ29は、平面が上下方向に沿う板状体にて構成され、主枠体40が下降することで、ドグ29の上端部が下限検出センサ28の検出位置よりも下方に下がると、下限検出センサ28の検出信号の出力状態がオンからオフに切り換わる。これにより、主枠体40が昇降下限高さに位置することを検出する。
なお、図示は省略するが、センサ取付ブラケット20には、下限検出センサ28の他に、下降限度位置センサ及び上昇限度位置センサが設けられている。これらのセンサが、ドグ29に隣接するように主枠体40に取り付けられた昇降限度検出用ドグに対して検出作用することで、主枠体40が昇降下限高さより低く設定されている下降限度高さまで下降したことや、主枠体40が基底高さより上方側の昇降範囲の上端よりも高く設定されている上昇限度高さまで上昇したことを検出できるようになっている。
そして、フック昇降用モータ45及び昇降駆動部46にて主枠体40が昇降下限高さより上方側で昇降操作されることにより、ローラーフック44が昇降操作される。つまり、主枠体40が昇降下限高さに位置するときのローラーフック44の上下方向の位置が、本願の基底高さに相当し、係合部用昇降操作手段41は、主枠体40に備えられたローラーフック44を、移載装置5本体に対する基底高さBTMより上方側の昇降範囲Z(本実施形態では上下方向に105[mm]の幅としている。)内で移載装置5本体に対して昇降操作するように構成されている。基底高さBTMは、ローラーフック44の回転ローラDの上端高さが、載置搬送部Mに載置支持されている容器Pの容器構成用枠体6の下端高さよりも下方に位置する高さに設定されている。
前記係合部用出退操作手段43は、図7に示すように、フック出退用モータ47及びこのフック出退用モータ47によって容器Pの移載方向に回動操作される駆動ベルト48を備え、この駆動ベルト48に移動枠42が接続されており、フック出退用モータ47の正逆駆動によって、ローラーフック44を移載方向に正逆に移動させるように構成されている。
前記ローラーフック44は、容器構成用枠体6の左右2箇所に係合すべく、移載方向と交差する横方向に沿って左右一対設けられ、さらに、スタッカークレーンKの左側に位置する棚Rに対して容器Pを移載するための左側移載用フック44Lと、スタッカークレーンKの右側に位置する棚Rに対して容器Pを移載するための右側移載用フック44Rとが各別に備えられている。つまり、4つのローラーフック44が移動枠42に備えられている。
係合部用出退操作手段43は、昇降範囲Z内に位置するローラーフック44を移載装置5本体に対して棚R側に突出する突出位置と移載装置5側に引退する引退位置との間で物品の移載方向に沿って出退操作する。ここで、突出位置は、掬い用突出位置TPrと卸し用突出位置TPsの2つが夫々設定されている。また、引退位置は、卸し移載の終了時及び掬い移載の開始時に位置する掬い用待機位置RPrと、掬い移載の終了時及び卸し移載の開始時に位置する卸し用待機位置RPsの2つが夫々設定されている。
掬い用突出位置TPrは、棚Rの保管部Sにおける一対の支持枠10に載置支持されている容器Pの容器構成用枠体6のうちのスタッカークレーンK側の端部のものにローラーフック44の移載方向の中心箇所が位置するようなローラーフック44の位置である。ローラーフック44が掬い用突出位置TPrであると、基底高さBTMでローラーフック44を突出位置まで突出させると、そのまま上昇させることで、容器Pの容器構成用枠体6の端部のものが、押し引き搬送部Nのローラーフック44が備える一対の回転ローラDにて係止できるようになっている。
卸し用突出位置TPsは、この掬い用突出位置TPrよりも出退方向で所定量(本実施形態では5[mm])だけ引退側に寄った位置が卸し用突出位置TPsである。この卸し用突出位置TPsと掬い用突出位置TPrとの差は、一対の回転ローラDの中心ピッチ及び回転ローラDの直径L並びに容器構成用枠体6の幅Hに基づいて設定されている。つまり、掬い用突出位置TPrは、一対の回転ローラDの出退方向(移載方向)での中心箇所と、保管部Sの保管位置に適正に載置支持されている掬い移載対象の容器構成用枠体6の移載方向で中心箇所とが一致するローラーフック44の位置であり、卸し用突出位置TPsは、一対の回転ローラDの出退方向(移載方向)で引退側の回転ローラDの同突出側の外周端部が容器構成用枠体6の出退方向(移載方向)で引退側の端面に当接した状態で保管部Sにおける保管位置まで適正に押し移動されたときのローラーフック44の位置であるから、卸し用突出位置TPsと掬い用突出位置TPrとで、上記の通り異なる位置となっている。
また、掬い用待機位置RPrは、ローラーフック44が載置搬送部Mからはみ出ない位置に移動枠42が位置するときのローラーフック44の位置である。卸し用待機位置RPsは、掬い用待機位置RPrよりも載置搬送部Mの移載方向での中心側に寄った位置に移動枠42が位置するときのローラーフック44の位置である。
移動枠42は、スタッカークレーンKの左側に位置する棚Rにおける保管部Sに容器Pを卸し終わった後は、左側移載用フック44Lが移載装置5本体から左側外方にはみ出ない左側待機位置に位置し、スタッカークレーンKの左側に位置する棚Rにおける保管部Sから容器Pを掬い終わった後は、右側移載用フック44Rが移載装置5本体から右側外方にはみ出ない右側待機位置に位置している。同様に、移動枠42は、スタッカークレーンKの右側に位置する棚Rにおける保管部Sに容器Pを卸し終わった後は、右側移載用フック44Rが移載装置5本体から右側外方にはみ出ない右側待機位置に位置し、スタッカークレーンKの右側に位置する棚Rにおける保管部Sから容器Pを掬い終わった後は、左側移載用フック44Lが移載装置5から左側外方にはみ出ない左側待機位置に位置している。
ローラーフック44が突出位置に位置していることを検出する突出位置センサ38が、主枠体40に設けられている。突出位置センサ38は、左側の棚Rにおける保管部Sに対する移載時においてローラーフック44が突出位置に位置していることを検出する左側移載用のものと、右側の棚Rにおける保管部Sに対する移載時においてローラーフック44が突出位置に位置していることを検出する左側移載用のものとが設けられている。突出位置センサ38は光電センサであり、移動枠42の裏面における出退方向で中央箇所に下向きに垂設された突出位置検出用ドグ49に対して検出作用するように、検出光が横向きとなる状態で主枠体40に設置されている。
各ローラーフック44は、容器Pの移載方向と交差する横方向に沿う軸芯回りで自由回転自在な回転ローラDを、容器構成用枠体6が挿脱可能な間隔を隔てて並べて構成されており、さらに、図8に示すように、回転ローラDが、容器構成用枠体6の移載方向に沿う幅Hよりも大径となるように、つまり、回転ローラDの直径L(本実施形態では130[mm]としている。)が、容器構成用枠体6の移載方向に沿う幅H(本実施形態では50[mm]としている。)よりも大きくなるように構成されている。
一対の回転ローラDの間に形成される隙間は、それらの間に容器構成用枠体6が挿入した状態において、大きな融通が生じないような幅にすることになり、具体的には、容器構成用枠体6の移載方向に沿う幅Hよりも大きく、かつ、その幅Hの1.5倍以下にすることが好ましい。本実施形態では、一対の回転ローラDの中心ピッチは190[mm]としており、一対の回転ローラDの間に形成される隙間の移載方向の幅は60[mm]となっている。そして、回転ローラDの直径Lが130[mm]で容器構成用枠体6の移載方向に沿う幅Hが50[mm]であるから、一対の回転ローラDの間に容器構成用枠体6が挿入した状態において、回転ローラDと容器構成用枠体6との間には、最大で10[mm]の隙間が形成される。なお、図8では、一対の回転ローラDの回転軸心の中心位置と容器構成用枠体6の移載方向に沿った幅の中心位置とが一致して、容器構成用枠体6にローラーフック44が係合した状態を示している。このとき、容器構成用枠体6の端面と回転ローラDと間に5[mm]の隙間が形成される。
このように、移載装置5は、物品としての容器Pを載置支持する移載装置側載置支持部としての載置搬送部Mと、容器Pの被係合部としての容器構成用枠体6に係合する係合部としてのローラーフック44を移載対象の容器Pの容器構成用枠体6に下方から係合させた状態で出退させることにより容器Pを押し引き操作する押し引き搬送部Nとを備えており、載置搬送部M及び押し引き搬送部Nが、移載装置側載置支持部としての載置搬送部Mと保管部Sにおける棚側載置支持部としての左右の支持枠10との間で移載方向に沿って物品を移動操作する移動操作手段を構成している。
前記受止め体操作手段Uは、図5に示すように、昇降キャリッジ4における左右の主枠体30の一方に支持ブラケット50を介して連結されたガイド体51、そのガイド体51にて移載方向に移動自在に支持される長尺状体52、及び、その長尺状体52に形成したラックに係合するピニオンを正逆に回転する受止め体操作手段作動用モータ53を備えて構成されるものであり、受止め体操作手段作動用モータ53の作動により長尺状体52が突出操作されると、長尺状体52の端部に形成された押圧部Bが、保管部Sの出入口側の端部に設けられた受止め体を受止め解除姿勢に操作する。
次に、スタッカークレーンKの制御構成について説明する。スタッカークレーンKは、走行台車2に搭載されたクレーンコントローラCCを備えている。
図10の制御ブロック図に示すように、クレーンコントローラCCには、各種のセンサ類及び各種の電動モータが接続されており、図外の地上側のコントローラと光通信により指令される入庫指令や出庫指令に基づいて、走行台車2の走行作動、昇降キャリッジ4の昇降作動、及び、移載装置5の移載作動を制御するように構成されている。すなわち、クレーンコントローラCCは、昇降操作手段としての昇降用モータ22及び昇降キャリッジ4、並びに、移載装置5の作動を制御する制御手段として機能する。
走行用レーザ距離計23は、走行台車2に設けられ、地上側の基準位置に設置される図外の反射板に測距用レーザ光を反射させて、自身から地上側の反射板までの距離を計測する。クレーンコントローラCCは、走行台車2の走行作動を制御するための走行制御部をプログラム形式で備えており、この走行制御部が、走行用レーザ距離計23の測距情報からスタッカークレーンKの走行位置を判別し、走行台車2の走行位置に基づくフィードバック制御により、走行用モータ21の作動を制御して、スタッカークレーンKを移載対象の保管部Sの夫々について予め設定された移載用の走行位置に走行させる走行制御を行う。
昇降用レーザ距離計24は、走行台車2に設けられ、昇降キャリッジ4の底部に設置される図外の反射板に測距用レーザ光を反射させて、自身から昇降キャリッジ4底部の反射板までの距離を計測する。クレーンコントローラCCは、昇降キャリッジ4の昇降作動を制御するための昇降制御部をプログラム形式で備えており、この昇降制御部が、昇降用レーザ距離計24の測距情報から昇降キャリッジ4の昇降位置を判別し、昇降キャリッジ4の昇降位置に基づくフィードバック制御により、昇降用モータ22の作動を制御して、昇降キャリッジ4に搭載された移載装置5を移載対象の保管部Sの夫々について予め設定された移載用の昇降位置に昇降させる昇降制御を行う。つまり、昇降用レーザ距離計24及びクレーンコントローラCCにおける昇降制御部にて本願の昇降位置検出手段が構成されている。
昇降制御において、クレーンコントローラCCは、移載の種別によって移載用の昇降位置を選択的に決定する。つまり、移載の種別が載置搬送部Mに物品を移載する掬い移載であれば、昇降制御において移載装置5を掬い移載用の移載開始用昇降位置Hr1に位置させるべく、昇降キャリッジ4の昇降作動を制御し、移載の種別が載置搬送部Mから保管部Sや搬出入部Wへ物品を移載する卸し移載であれば、昇降制御において移載装置5を掬い移載用の移載開始用昇降位置Hr1よりも設定高さだけ高い位置に設定された卸し移載用の移載開始用昇降位置Hs1に位置させるべく、昇降キャリッジ4の昇降作動を制御する。なお、走行制御では、移載の種別によらず、移載対象の保管部Sや搬出入部Wの夫々について設定されている移載用の走行位置にスタッカークレーンKを走行させる。
このように、本実施形態では、移載装置5の昇降位置を検出する昇降位置検出手段が、昇降用レーザ距離計24及びクレーンコントローラCCがプログラム形式で備える昇降制御部にて構成されている。
前述のコンベヤ作動用モータ34、フック昇降用モータ45、フック出退用モータ47、受止め体操作手段作動用モータ53の夫々もクレーンコントローラCCにより制御される。
フック出退制御用ロータリエンコーダ25は、フック出退用モータ47の回転駆動に伴って変化するパルス列を出力することで、フック出退用モータ47の回転駆動量情報を出力する。同様に、フック昇降制御用ロータリエンコーダ26は、フック昇降用モータ45の回転駆動量情報を出力し、コンベヤ作動制御用ロータリエンコーダ27は、コンベヤ作動用モータ34の回転駆動量情報を出力する。
フック昇降タイミングセンサ39は、容器Pの卸し移載時に、載置搬送部Mにより棚Rの保管部Sに向けて移動する容器Pにおける容器構成用枠体6に対してローラーフック44をスムーズに係合させるために、基底高さBTMで卸し用待機位置RPsに位置するローラーフック44についての昇降作動及び突出作動を開始するフッキングタイミングを検出するための光電センサである。
フック昇降タイミングセンサ39は、載置搬送部Mのローラ式搬送装置32の搬送作動により移動する容器Pについての載置搬送部Mにおける移載方向での位置が、ローラーフック44を上昇開始及び突出開始させるのに適切な位置となるフッキングタイミングになると、容器Pの移載方向で上流側(載置搬送部M側)の後端部を直接検出するように取り付けられている。
また、フック昇降タイミングセンサ39は、容器Pの掬い移載時における載置搬送部Mの搬送作動を減速するタイミングを決定するための減速準備用のタイミングを検出するためにも用いられる。すなわち、棚Rの保管部Sから掬い移載により移載装置5側に移動してくる容器Pが載置搬送部Mに載置支持される状態になった後、載置搬送部Mの搬送速度を減速するタイミングを検出する。具体的には、載置搬送部Mにおける移載方向での容器Pの位置が、載置搬送部Mの搬送作動を減速させるのに適切な位置よりも移載方向で設定距離だけ保管部S側の位置となる減速準備用のタイミングとなると、容器Pの移載方向で下流側(載置搬送部M側)の先端部を直接検出するように取り付けられている。
クレーンコントローラCCは、載置搬送部Mのローラ式搬送装置32の搬送作動並びにローラーフック44の昇降作動及び出退作動を制御するための移載制御部をプログラム形式で備えており、この移載制御部が、フック出退制御用ロータリエンコーダ25及び突出位置センサ38の検出情報に基づいて、フック出退用モータ47の駆動を制御してローラーフック44を左側待機位置と突出位置との間で出退作動させ、フック昇降制御用ロータリエンコーダ26並びに下限検出センサ28及びフック昇降タイミングセンサ39の検出情報に基づいて、フック昇降用モータ45の駆動を制御してローラーフック44を昇降範囲Z内で昇降作動させ、コンベヤ作動制御用ロータリエンコーダ27並びにフック昇降タイミングセンサ39及びはみ出しセンサ17の検出情報に基づいて、コンベヤ作動用モータ34の駆動を制御して載置搬送部Mのローラ式搬送装置32を搬送作動させる。
そして、容器Pを保管部Sから移載装置5に移載する掬い移載を行うときや、容器Pを移載装置5から保管部Sに移載する卸し移載を行うときには、昇降制御部、及び、移載制御部が協働して機能することにより、移載元の載置支持部と移載先の載置支持部との高さの差により容器Pに発生する衝撃が極力小さくなるように、昇降キャレッジ4の昇降作動及び移載装置5の移載作動が制御される。
クレーンコントローラCCは、上述した走行制御部、昇降制御部、及び移載制御部を協働させて、走行台車2の走行作動、昇降キャレッジ4の昇降作動、及び、移載装置5の移載作動を制御するのであるが、以下の説明では、単にクレーンコントローラCCがこれらの作動を制御するものとして説明する。
クレーンコントローラCCは、地上側コントローラから、ある保管部Sに保管されている容器Pを保管部Sから取り出して搬出入部Wまで搬送する出庫指令が指令されると、搬送対象の容器Pが保管されている保管部Sについての移載用の走行位置及び掬い移載用の移載開始用昇降位置Hr1に移載装置5を位置させるべく、走行台車2の走行作動及び昇降キャリッジ4の昇降作動を制御し、移載装置5を保管部Sについての移載用の走行位置及び掬い移載用の移載開始用昇降位置Hr1に位置させた後、保管部Sの支持部10を移載元の載置支持部とし、移載装置5の載置搬送部Mを移載先の載置支持部として、容器Pを保管部Sから移載装置5へ移載させる掬い移載制御を行う。
その後、当該出庫指令に基づいて、移載装置5を搬出入部Wについての移載用の走行位置及び卸し移載用の移載開始用昇降位置Hs1に位置させるべく、走行台車2の走行作動及び昇降キャリッジ4の昇降作動を制御し、移載装置5を搬出入部Wについての移載用の走行位置及び卸し移載用の移載開始用昇降位置Hs1に位置させた後、移載装置5の載置搬送部Mを移載元の載置支持部とし、搬出入部Wを移載先の載置支持部として、容器Pを移載装置5から搬出入部Wへ移載させる卸し移載制御を行う。
また、クレーンコントローラCCは、地上側コントローラから、搬出入部Wに載置支持されている容器Pを搬送して、ある保管部Sに保管する入庫指令が指令されると、容器Pが載置支持されている搬出入部Wについての移載用の走行位置及び掬い移載用の移載開始用昇降位置Hr1に移載装置5を位置させるべく、走行台車2の走行作動及び昇降キャリッジ4の昇降作動を制御し、移載装置5を搬出入部Wについての移載用の走行位置及び掬い移載用の移載開始用昇降位置Hr1に位置させた後、搬出入部Wを移載元の載置支持部とし、移載装置5の載置搬送部Mを移載先の載置支持部として、容器Pを搬出入部Wから移載装置5へ移載させる掬い移載制御を行う。
その後、当該入庫指令に基づいて、搬送対象の容器Pを保管する保管部Sについての移載用の走行位置及び卸し移載用の移載開始用昇降位置Hs1に移載装置5を位置させるべく、走行台車2の走行作動及び昇降キャリッジ4の昇降作動を制御し、移載装置5を保管部Sについての卸し移載用の移載開始用昇降位置Hs1に位置させた後、移載装置5の載置搬送部Mを移載元の載置支持部とし、保管部Sの支持部10を移載先の載置支持部として、容器Pを移載装置5から保管部Sへ移載させる卸し移載制御を行う。
容器Pを保管部Sから移載装置5へ移載させる掬い移載制御では、クレーンコントローラCCは、図11(a)に示すように、基底高さBTMで掬い用待機位置RPrに位置するローラーフック44を、保管部Sの支持枠10に載置支持されている容器Pの容器構成用枠体6に係合させるため、移載装置5を掬い移載用の移載開始用昇降位置Hr1に位置させた状態で、掬い用突出位置TPrまで突出させた後、掬い用係合高さTOPr(昇降範囲Zにおける上端に設定されている。)まで上昇させるべく、フック出退用モータ47及びフック昇降用モータ45の作動を制御する。また、掬い移載制御では、クレーンコントローラCCは、図11(a)〜(e)に示すように、ローラーフック44による容器Pの引き操作及び載置搬送部Mによる容器Pの搬送により容器Pを保管部Sの支持枠10における保管位置から載置搬送部Mにおける搬送用載置位置まで移動させるべく、フック出退用モータ47及びコンベヤ作動用モータ34の作動を制御する。
容器Pを移載装置5から保管部Sへ移載させる卸し移載制御では、クレーンコントローラCCは、図12(a)に示すように、移載装置5を卸し移載用の移載開始用昇降位置Hs1に位置させた状態で、載置搬送部Mを搬送作動させ、基底高さBTMで卸し用待機位置RPsに位置するローラーフック44を、載置搬送部Mに載置搬送される容器Pの容器構成用枠体6に係合させるため、突出作動させながら卸し用係合高さTOPs(昇降範囲Zにおける上端より下方位置に設定されている。)まで上昇させるべく、フック出退用モータ47及びフック昇降用モータ45の作動を制御する。また、卸し移載制御では、クレーンコントローラCCは、図12(a)〜(e)に示すように、ローラーフック44による容器Pの押し操作及び載置搬送部Mによる容器Pの搬送により容器Pを載置搬送部Mにおける搬送用載置位置から保管部Sの支持枠10における保管位置まで移動させるべく、フック出退用モータ47及びコンベヤ作動用モータ34の作動を制御する。
クレーンコンコントローラCCは、移載元の載置支持部から移載先の載置支持部への物品の移載を行う場合に、容器Pの移載方向で下流側の先端部が移載先の載置支持部の移載方向で上流側の端部よりも移載方向で下流側に位置するまでは、移載先の載置支持部の載置面を移載元の載置支持部の載置面よりも下方に位置させ、かつ、移載元の載置支持部にて全荷重が支持されている状態の容器Pの下面に対して移載先の載置支持部が接触する中間昇降位置に移載装置5を位置させた後に容器Pの移載方向で上流側の後端部が移載元の載置支持部の移載方向で下流側の端部よりも移載方向で下流側に位置するまでに、移載先の載置支持部の載置面を移載元の載置支持部の載置面よりも上方に位置させるべく、移動操作手段としての載置搬送部M及び押し引き搬送部N、並びに、昇降操作手段としての昇降用モータ22及び昇降キャリッジ4の作動を制御するように構成されている。
具体的には、容器Pを保管部Sから移載装置5へ移載させる掬い移載制御においては、保管部Sの一対の支持枠10を移載元の載置支持部とし、移載装置5の載置搬送部Mを移載先の載置支持部として、図11(a)〜(e)に順に示すように容器Pの移載を行う。この場合、まず、図11(a)及び(b)に示すように、容器Pの移載方向で移載装置5側の先端部が載置搬送部Mの移載方向で保管部S側の端部よりも移載方向で下流側、すなわち、移載装置5側に位置するまでは、載置搬送部Mの載置面Smが保管部Sの支持枠10の載置面Ssよりも下方に位置するように昇降用モータ22、フック出退用モータ47、及び、フック昇降用モータ45の作動を制御する。そして、図11(c)に示すように、保管部Sの支持枠10にて全荷重が支持されている容器Pの下面に対して載置搬送部Mが接触する中間昇降位置に移載装置5を位置させた後に容器Pの移載方向で保管部S側の後端部が保管部Sの支持枠10の移載方向で下流側の端部よりも移載方向で下流側に位置するまでに、すなわち、容器Pが保管部Sの支持枠10に全く支持されなくなるまでに、載置搬送部Mの載置面Smが保管部Sの支持枠10の載置面Ssよりも上方に位置するように昇降用モータ22、コンベヤ作動用モータ34、フック出退用モータ47、フック昇降用モータ45の作動を制御する。
また、容器Pを移載装置5から保管部Sへ移載させる卸し移載制御においては、移載装置5の載置搬送部Mを移載元の載置支持部とし、保管部Sの一対の支持枠10を移載先の載置支持部として、図12(a)〜(e)に順に示すように容器Pの移載を行う。この場合、まず、図12(a)及び(b)に示すように、容器Pの移載方向で保管部S側の先端部が保管部Sの移載方向で載置搬送部M側の端部よりも移載方向で下流側、すなわち、保管部S側に位置するまでは、保管部Sの支持枠10の載置面Ssが載置搬送部Mの載置面Smよりも下方に位置するように昇降用モータ22、コンベヤ作動用モータ34、フック出退用モータ47、フック昇降用モータ45の作動を制御する。そして、図12(c)に示すように、載置搬送部Mにて全荷重が支持されている容器Pの下面に対して保管部Sの支持枠10が接触する中間昇降位置Hcに移載装置5を位置させた後に容器Pの移載方向で載置搬送部M側の後端部が載置搬送部Mの移載方向で下流側の端部よりも移載方向で下流側に位置するまでに、すなわち、容器Pが載置搬送部Mに全く支持されなくなるまでに、保管部Sの支持枠10の載置面Ssが載置搬送部Mの載置面Smよりも上方に位置するように昇降用モータ22、コンベヤ作動用モータ34、フック出退用モータ47、フック昇降用モータ45の作動を制御する。
掬い移載制御や卸し移載制御における中間昇降位置Hcは、本実施形態では、保管部Sの支持枠10の載置面Ssの高さと載置搬送部Mの載置面Smの高さとが一致する昇降位置に設定されている。
クレーンコントローラCCは、掬い移載制御や卸し移載制御において、移載先の載置支持部(掬い移載制御であれば載置搬送部M、卸し移載制御であれば保管部Sの支持枠10)が容器Pの下面に対して下方から接触する高さとして設定された中間昇降位置を目標昇降位置として移載装置5の昇降作動をフィードバック制御するが、実際に移載装置5が停止する位置は停止精度に基づく誤差があるため、必ずしも接触しているとは限らない。容器Pを移載元の載置支持部から移載先の載置支持部に移動させながら移載装置5を移載開始用昇降位置から移載終了用昇降位置に昇降させる場合に、移載装置5を中間昇降位置で一旦停止させることで、移載元の載置支持部の載置面(掬い移載制御であれば保管部Sの支持枠10の載置面Ss、卸し移載制御であれば載置搬送部Mの載置面Sm)と移載先の載置支持部の載置面(掬い移載制御であれば載置搬送部Mの載置面Sm、卸し移載制御であれば保管部Sの支持枠10の載置面Ss)との高さの差ができるだけ小さい状態で、容器Pを移載元の載置支持部と移載先の載置支持部の双方で支持しながら容器Pを移動させることができる。これにより、移載元の載置支持部から移載先の載置支持部に移動させるときの容器Pの側面視姿勢の変化を極力小さくして、移載元の載置支持部から移載先の載置支持部に移動する容器Pの側面視姿勢を、容器Pが保管部Sに収納されているときの側面視姿勢と略同じ姿勢に維持しながら掬い移載や卸し移載を行うことができる。
クレーンコントローラCCは、フック出退制御用ロータリエンコーダ25の検出情報に基づいてローラーフック44の出退方向における位置を管理し、容器Pにおける移載方向で下流側の先端部が移載先の載置支持部における移載方向で上流側の端部より移載方向で設定距離だけ下流側に位置する昇降開始用移動位置まで容器Pが移動したことを検出するように構成されている。
掬い移載であれば、図11(b)に示すように、ローラーフック44を掬い用突出位置TPrから引退作動させるときに、フック出退制御用ロータリエンコーダ25の検出情報に基づいて、ローラーフック44の位置を管理し、ローラーフック44の引退作動により移動する容器Pにおける移載方向で下流側(容器Pの移動方向で前方側)の先端部が載置搬送部Mにおける掬い移載方向で上流側(左側の棚Rにおける保管部Sから容器Pを掬う場合は、載置搬送部Mの左側)の端部よりも掬い移載方向で設定距離だけ下流側(掬い移載方向で載置搬送部Mの内方側)に位置するときの容器Pの移載方向の位置を昇降開始用移動位置として検出する。ちなみに、本実施形態では、掬い移載においては、容器Pの移載方向の長さ4700[mm]に対してローラーフック44が掬い用突出位置TPrから1200[mm]引退することにより容器Pが移動する位置を掬い移載時の昇降開始用移動位置としている。
卸し移載であれば、図12(b)に示すように、ローラーフック44を卸し用待機位置RPsから突出作動させるときに、フック出退制御用ロータリエンコーダ25の検出情報に基づいて、ローラーフック44の位置を管理し、ローラーフック44の突出作動により移動する容器Pにおける移載方向で下流側(容器Pの移動方向で前方側)の先端部が保管部Sの支持枠10における卸し移載方向で上流側(保管部Sの出入口側)の端部よりも卸し移載方向で設定距離だけ下流側(卸し移載方向で保管部Sの奥側)に位置するときの容器Pの移載方向の位置を昇降開始用移動位置として検出する。ちなみに、本実施形態では、卸し移載においては、容器Pの移載方向の長さ4700[mm]に対してローラーフック44が卸し用待機位置RPsから860[mm]突出することにより容器Pが移動する位置を卸し移載時の昇降開始用移動位置としている。
また、クレーンコントローラCCは、フック出退制御用ロータリエンコーダ25の検出情報に基づいてローラーフック44の出退方向における位置を管理し、容器Pが上述の昇降開始用移動位置より移載方向で設定距離だけ下流側に位置する二次昇降開始用移動位置まで物品が移動したことを検出するように構成されている。
掬い移載制御であれば、図11(c)に示すように、ローラーフック44を掬い用突出位置TPrから引退作動させるときに、フック出退制御用ロータリエンコーダ25の検出情報に基づいて、ローラーフック44の位置を管理し、ローラーフック44の引退作動により移動する容器Pの移載方向の位置が上記掬い移載時の昇降開始用移動位置を越えてから設定距離(容器Pの重心が移載方向で載置搬送部M側に位置するように設定される距離であり、本実施形態では1300[mm]としている。)だけ下流側に位置するときの容器Pの移載方向の位置を二次昇降開始用移動位置として検出する。ちなみに、本実施形態では、掬い移載制御においては、容器Pの移載方向の長さ4700[mm]に対してローラーフック44が掬い用突出位置TPrから2500[mm]引退することにより容器Pが移動する位置を掬い移載時の二次昇降開始用移動位置としている。
卸し移載制御であれば、図12(c)に示すように、ローラーフック44を卸し用待機位置RPsから突出作動させるときに、フック出退制御用ロータリエンコーダ25の検出情報に基づいて、ローラーフック44の位置を管理し、ローラーフック44の突出作動により移動する容器Pの移載方向の位置が上記卸し移載時の昇降開始用移動位置を越えてから設定距離(容器Pの重心が移載方向で保管部S側に位置するように設定される距離であり、本実施形態では1150[mm]としている。)だけ下流側に位置するときの容器Pの移載方向の位置を二次昇降開始用移動位置として検出する。ちなみに、本実施形態では、卸し移載制御においては、容器Pの移載方向の長さ4700[mm]に対してローラーフック44が卸し用待機位置RPsから2010[mm]突出することにより容器Pが移動する位置を卸し移載時の二次昇降開始用移動位置としている。
このように、フック出退制御用ロータリエンコーダ25とクレーンコントローラCCが実行する制御プログラムとで移動量検出手段及び第2移動量検出手段を構成している。
そして、クレーンコントローラCCは、掬い移載制御や卸し移載制御において、移動量検出手段の検出情報に基づいて、容器Pが昇降開始用移動位置まで移動したと判別するまでは、移載装置5を移載開始用昇降位置(掬い移載制御であれば掬い移載用の移載開始用昇降位置Hr1、卸し移載制御であれば卸し移載用の移載開始用昇降位置Hs1)に維持しておき、容器Pが昇降開始用移動位置まで移動したと判別すると、移載装置5を移載開始用昇降位置から昇降させ、移載装置5を移載開始用昇降位置から中間昇降位置まで昇降させた後、第2移動量検出手段の検出情報に基づいて、容器5が二次昇降開始用移動位置まで移動したと判別するまでは、移載装置5を中間昇降位置Hcに維持しておき、容器Pが二次昇降開始用移動位置まで移動したと判別すると、移載装置5を中間昇降位置Hcからこれよりも上方の移載終了用昇降位置(掬い移載制御であれば掬い移載用の移載終了用昇降位置Hr2、卸し移載制御であれば卸し移載用の移載終了用昇降位置Hs2)へ昇降させるように、昇降用モータ22の作動を制御する。
そして、クレーンコントローラCCは、掬い移載制御において、ローラーフック44を引退作動させて容器Pを引き操作しているときに移載装置5を上昇させる場合は、移載装置5が上昇してもローラーフック44の容器構成用枠体6に対する上下方向の相対位置の変化が少なくなるようにローラーフック44を移載装置5本体に対して下降させるべく、フック昇降用モータ45の作動を制御する。これにより、掬い移載制御において、移載装置5を上昇させたときに、容器Pの構成用枠体6に対して係合しているローラーフック44が一体的に上昇して、引き操作している容器Pの移載方向で下流側の端部を上昇させてしまうことによる容器Pの側面視姿勢の変化を抑制している。
同様に、クレーンコントローラCCは、卸し移載制御において、ローラーフック44を突出作動させて容器Pを押し操作しているときに移載装置5を下降させる場合は、移載装置5が下降してもローラーフック44の容器構成用枠体6に対する上下方向の相対位置の変化が少なくなるようにローラーフック44を移載装置5本体に対して上昇させるべく、フック昇降用モータ45の作動を制御する。これにより、卸し移載制御において、移載装置5を下降させたときに、容器Pの構成用枠体6に対して係合しているローラーフック44が一体的に下降して、容器Pの構成用枠体6からローラーフック44の係合が外れてしまうことによりローラーフック44を卸し用突出位置TPsに突出させるまで容器構成用枠体6とローラーフック44との係合を維持できず、容器Pが保管部Sの保管位置に位置するまで押し移動を完了できないという事態の発生を防止している。
また、クレーンコントローラCCは、掬い移載制御や卸し移載制御において、ローラーフック44を移載対象の容器Pの容器構成用枠体6に係合させた状態でローラーフック44についての出退作動を開始させた後は、昇降用モータ22による移載装置5の昇降作動及びフック昇降用モータ45によるローラーフック44の昇降作動が行われる間も、載置搬送部Mの搬送作動及びローラーフック44の出退作動を中断させないように、コンベヤ作動用モータ34及びフック出退用モータ47の作動を制御する。これにより、容器Pは移載元の載置支持部から移載先の載置支持部に移載方向に連続して移動するので、移載作業を迅速に行うことができる。
次に、クレーンコントローラCCによる掬い移載制御及び卸し移載制御の夫々について、スタッカークレーンKの左側に位置する棚Rにおける保管部Sに対して容器Pを移載する場合を例に、図13〜図16に示すフローチャート及びタイミングチャートに基づいて説明する。なお、以下の説明では、フローチャートにおける各ステップを参照する場合、「ステップ」という記載を省略し、ステップ番号だけで該当ステップを参照することにする。
先ず、棚Rの保管部Sの支持枠10に載置支持されている容器Pを移載装置5の載置搬送部Mに取り出す場合に実行される掬い移載制御について図13及び図14に基づいて説明する。
掬い移載制御では、まず、移載装置5が掬い対象の容器Pが収納されている保管部Sについての掬い移載用の移載開始用昇降位置Hr1に位置している状態でローラーフック44を掬い用の突出位置TPrまで突出させる(#rF1〜#rF3)。
そして、掬い用の突出位置TPrで基底高さBTMとなっているローラーフック44を保管部Sの支持枠10に載置支持されている容器Pの容器構成用枠体6に係合させるため、掬い用係合高さTOPrまで上昇させる(#rF4〜#rF6)。このローラーフック44の上昇と並行して、受止め体操作手段Uにて保管部Sにおける受止め体を受止め解除姿勢に切換える(#rB1〜#rB3)。その後、載置搬送部Mを掬い用回転方向で作動させるとともに、ローラーフック44の引退作動を開始する(#rV1及び#rF7)。載置搬送部Mの搬送作動は#Vr7で停止されるまで継続する。
ローラーフック44の引退作動に伴って、容器Pの移載方向で載置搬送部M側に突出する突出量が次第に増大し、容器Pの移載方向で下流側の先端部が載置搬送部Mの当該保管部S側の端部を越えて、容器Pが掬い時昇降開始用移動位置(ローラーフック44が引退開始から1200[mm]移動したときの容器Pの位置)まで移動すると、移動量検出手段が検出作用し(#rF8)、保管部Sの支持枠10にて全荷重が支持されている状態の容器Pの下面に対して載置搬送部Mが下方から接触する掬い用の中間昇降位置Hcまで移載装置5を上昇させ(#rC1)、これと並行して、移載装置5が上昇してもローラーフック44の容器構成用枠体6に対する上下方向の相対位置の変化が少なくなるようにローラーフック44を移載装置5本体に対して移載装置5本体の上昇量と同量だけ同期して下降させる(#rF9)。
移載装置5を中間昇降位置Hcまで上昇させるときは、クレーンコントローラCCは、保管部Sの支持枠10の載置面Ssと載置搬送部Mの載置面Smとが一致する昇降位置を昇降キャリッジ4の目標昇降位置として昇降用モータ22の作動をフィードバック制御するが、中間昇降位置Hcに対する停止精度による誤差が存在するため、実際には、容器Pの下面に対して載置搬送部Mが接触する場合と接触しない場合がある。いずれにしても、保管部Sの支持枠10にて全荷重が支持されている状態の容器Pの下面の高さと載置搬送部Mの載置面Smとの高さの差が十分小さい状態となる。
ローラーフック44の更なる引退作動に伴って、容器Pの移載方向で載置搬送部M側に突出する部分の突出量が更に増大し、容器Pの重心が移載方向で載置搬送部M側に位置する掬い時二次昇降開始用移動位置(ローラーフック44が引退開始から2500[mm]移動したときの容器Pの位置)まで移動すると、第2移動量検出手段が検出作用し(#rF10)、中間昇降位置Hcよりも上方の掬い移載用の移載終了用昇降位置Hr2まで移載装置5を#rC1における上昇量と同量だけ上昇させ、(#rC2)、これと並行して、移載装置5が上昇してもローラーフック44の容器構成用枠体6に対する上下方向の相対位置の変化が少なくなるようにローラーフック44を移載装置5本体に対して移載装置5本体の上昇量と同量だけ同期して#rF9における下降量と同量だけ下降させる(#rF11)。
このように、掬い移載制御において、容器Pの保管部Sから載置搬送部Mに向かう移動が開始された後、移動量検出手段及び第2移動量検出手段の検出情報に基づいて、移載装置5の上昇作動及びローラーフック44の下降作動は2回に等分されて行われ、しかも移載装置5の上昇作動及びローラーフック44の下降作動が同期して、つまり、互いに逆向きの昇降方向にて同じ速さ(本実施形態では、3[m/分]に設定されている。)で同量ずつ行われる。また、ローラーフック44は、掬い用係合高さTOPrから#rF9及び#rF11における2回目の下降作動により基底高さBTMまで下降するようになっており、#rF11における下降作動中のいずれかのタイミングでローラーフック44は容器Pの容器構成用枠体6に対する係合が外れ、その後は、容器Pは、載置搬送部Mの搬送作動のみによって載置搬送部Mにおける搬送用載置位置まで搬送される。
ローラーフック44の引退作動は、#rF11で基底高さBTMまで下降した後も引退作動は継続し、卸し用待機位置にRPsに停止する。
載置搬送部Mの搬送作動は、ローラーフック44を引退作動させる移動枠42の引退作動によりフック昇降タイミングセンサ39がオンして減速準備用のタイミングとなった後(#rV2)、所定時間のタイマ1がカウントアップする(#rV3)と、搬送速度が通常の搬送速度(本実施形態では20[m/分]に設定されている。)から停止準備用の低速度(本実施形態では3[m/分]に設定されている。)に減速される(#rV4)。その後、容器Pの移載方向で移載元である保管部S側のはみ出しセンサ17が検出状態から非検出状態に変化することにより容器Pの移載方向で後端部がはみ出しセンサ17の検出位置を通過したと判別(#rV5)されてからタイマ2がカウントアップする(#rV6)と、容器Pが載置搬送部Mの搬送用載置位置まで搬送されたとして、載置搬送部Mの搬送作動が停止する(#rV7)。
なお、載置搬送部Mの搬送作動の減速・停止と並行して、フック昇降タイミングセンサ39がオン(#rV2)した後、所定時間のタイマ3がカウントアップする(#rB4)と、受止め体操作手段Uにて保管部Sにおける受止め体を受止め姿勢に切換える(#rB5〜#rB7)。
次に、移載装置5の載置搬送部Mに載置支持されている容器Pを棚Rの保管部Sの支持枠10に収納する場合に実行される卸し移載制御について図15及び図16に基づいて説明する。
卸し移載制御では、まず、移載装置5が卸し対象の容器Pを収納する保管部Sについての卸し移載用の移載開始用昇降位置Hs1に位置している状態で、受止め体操作手段Uにて保管部Sにおける受止め体を受止め解除姿勢に切換える(#sB1〜#sB3)。
受止め体操作手段Uの突出作動を開始(#sB1)してから、所定時間のタイマ4がカウントアップした時点(#sV1)で、受止め操作手段Uの突出作動に追従するように、移載元である載置搬送部Mに載置支持されている容器Pを移載先の保管部Sに向けて移動させるべく、載置搬送部Mを卸し用回転方向で搬送作動を開始する(#sV2)。容器Pが載置搬送部Mの搬送作動により保管部S側に所定距離だけ移動したとされる時間だけ通常の搬送速度(本実施形態では20[m/分]に設定されている。)で作動させた後、容器Pに対してローラーフック44を係合させるため、搬送速度を係合用の低速度(本実施形態では3[m/分]に設定されている。)まで減速させる(#sV3)。
載置搬送部にて低速の搬送速度で容器Pが移載方向に沿って収納部Sに向かって載置搬送されるに伴って、容器Pについての載置搬送部Mにおける移載方向での位置が、ローラーフック44を上昇開始及び突出開始させるのに適切な位置となるフッキングタイミングになったことがフック昇降タイミングセンサ39により検出される(#sF1)と、ローラーフック44を卸し用待機位置RPsから卸し用突出位置TPsに向けて突出開始し、同時に、ローラーフック44を基底高さBTMから卸し用係合高さTOPsに向けて上昇開始させる(#sF2)。このときのローラーフック44の突出作動における突出速度は、載置搬部Mの搬送作動と同調するべく、載置搬送部Mの搬送速度と同じ3[m/分]に設定されている。
ローラーフック44が卸し用係合高さTOPsまで上昇するとローラーフック44の上昇作動は停止される(#sF3〜#sF4)。ローラーフック44の上昇作動が停止した時点で、ローラーフック44は、昇降範囲Zの上端よりも低い位置で容器Pの容器構成用枠体6に対して係合した状態となっており、その後の突出作動により容器Pを押し移動することになる。そして、ローラーフック44が容器構成用枠体6に係合した後は、載置搬送部Mの搬送速度が通常の搬送速度(本実施形態では20[m/分]に設定されている。)に加速され(#sV4)、これに同期して、ローラーフック44の突出速度が通常の突出速度(本実施形態では20[m/分]に設定されている。)に加速される(#sF5)。
載置搬送部Mの搬送作動及びローラーフック44の引退作動に伴って、容器Pの移載方向で保管部S側に突出する突出量が次第に増大し、容器Pの移載方向で下流側の先端部が保管部Sの支持枠10の載置搬送部M側の端部を越えて、容器Pが卸し時昇降開始用移動位置(ローラーフック44が突出開始から860[mm]移動したときの容器Pの位置)まで移動すると、移動量検出手段が検出作用し(#sF6)、載置搬送部Mにて全荷重が支持されている状態の容器Pの下面に対して保管部Sの支持枠10が下方から接触する卸し用の中間昇降位置Hcまで移載装置5を下降させ(#sC1)、これと並行して、移載装置5が下降してもローラーフック44の容器構成用枠体6に対する上下方向の相対位置の変化が少なくなるようにローラーフック44を移載装置5本体に対して移載装置5本体の上昇量と同量だけ同期して上昇させる(#rF7)。
移載装置5を中間昇降位置Hcまで下降させるときは、クレーンコントローラCCは、保管部Sの支持枠10の載置面Ssと載置搬送部Mの載置面Smとが一致する昇降位置を昇降キャリッジ4の目標昇降位置として昇降用モータ22の作動をフィードバック制御するが、中間昇降位置Hcに対する停止精度による誤差が存在するため、実際には、容器Pの下面に対して保管部Sの支持枠10が接触する場合と接触しない場合がある。いずれにしても、載置搬送部Mにて全荷重が支持されている状態の容器Pの下面の高さと保管部Sの支持枠10の載置面Ssとの高さの差が十分小さい状態となる。
ローラーフック44の更なる作動に伴って、容器Pの移載方向で保管部S側に突出する部分の突出量が更に増大し、容器Pの重心が移載方向で保管部S側に位置する卸し時二次昇降開始用移動位置(ローラーフック44が引退開始から2010[mm]移動したときの容器Pの位置)まで移動すると、第2移動量検出手段が検出作用し(#sF8)、中間昇降位置Hcよりも下方の卸し移載用の移載終了用昇降位置Hs2まで移載装置5を#sC1における下降量と同量だけ下降させ、(#sC2)、これと並行して、移載装置5が下降してもローラーフック44の容器構成用枠体6に対する上下方向の相対位置の変化が少なくなるようにローラーフック44を移載装置5本体に対して移載装置5本体の下降量と同量だけ同期して#sF7における上昇量と同量だけ上昇させる(#sF9)。
このように、卸し移載制御において、容器Pの載置搬送部Mから保管部Sに向かう移動が開始された後、移動量検出手段及び第2移動量検出手段の検出情報に基づいて、移載装置5の下降作動及びローラーフック44の上昇作動は2回に等分されて行われ、しかも移載装置5の下降作動及びローラーフック44の上昇作動が同期して、つまり、互いに逆向きの昇降方向にて同じ速さ(本実施形態では、3[m/分]に設定されている。)で同量ずつ行われる。また、ローラーフック44は、卸し用係合高さTOPsから#sF7及び#rF9における2回目の上昇作動により昇降範囲Zの上端まで、つまり、掬い用係合高さTOPrと同じ高さまで上昇するようになっており、容器Pの容器構成用枠体6との係合が維持されるようになっている。そして、#sC2における下降作動中のいずれかのタイミングで、載置搬送部Mは容器Pの底面から離れ、その後は、容器Pは、ローラーフック44が卸し用突出位置TPsまでの突出作動のみによって保管部Sにおける保管位置まで押し操作される。
#sC2における移載装置4の2回目の下降により容器Pの下面の高さよりも下方に位置することとなった載置搬送部Mは、その後、ローラーフック44の突出作動の減速開始と同期して減速し停止する(#sV5)。
ローラーフック44が卸し用突出位置TPsまで突出する(#sF10)と、ローラーフック44の突出作動は停止され、下降作動が開始される(#sF11)。このとき、受止め体操作手段Uにて保管部Sにおける受止め体が受止め姿勢に切換えられる(#sB4〜#sB6)。ローラーフック44が基底高さBTMまで下降作動すると、ローラーフック44の下降作動は停止し、引退作動が開始される(#sF12〜#sF13)。ローラーフック44が掬い用待機位置RPrまで引退するとローラーフック44の引退作動が停止し、卸し移載制御が終了する(#sF14〜#sF15)。
〔別の実施形態〕
以下、本発明の別実施形態について説明する。
(1)上記実施形態では、物品移載装置の載置搬送部を、ローラ式搬送装置を用いて構成する場合例示したが、ベルト式搬送装置やチェーン式搬送装置を用いて、載置搬送部を構成してもよい。
(2)上記実施形態では、物品移載装置における係合部を、移載方向と交差する横方向に沿う軸芯回りで自由回転自在な一対の回転ローラを用いて構成する場合を例示したが、突起状の係止体を、容器構成用枠体が挿脱可能な間隔を並べて構成するようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、物品移載装置における係合部を物品移載装置本体に対して昇降駆動できるようにして、物品を載置搬送部にて載置搬送しながら、物品の被係合部に対して係脱させるようにする場合を例示したが、係合部を物品移載装置本体に対して昇降駆動できないように構成して、物品移載装置を昇降操作する昇降操作手段の機能を用いて、保管部に収納された物品に対して係合部を係脱させるようにしてもよい。このように構成する場合には、物品が載置搬送部に載置されている状態では、係合部は物品の被係合部に係合することを継続させることになる。
(4)上記実施形態では、棚側載置支持部を、移載方向と交差する横方向に沿う軸心回りで自由回転自在なローラを移載方向に複数の並べて構成する場合を例示したが、容器の底部を摺動自在な状態で支持する支持板を設ける形態で棚側載置支持部を構成してもよい。
(5)上記実施形態では、物品移載装置を移載開始用昇降位置から移載終了用昇降位置まで昇降させる場合に、中間位置で一旦停止させるものを例示したが、移載開始用昇降位置から移載終了用昇降位置まで連続的に昇降させてもよい。
(6)上記実施形態では、中間昇降位置が、移載装置側載置支持部の載置面の高さと棚側載置支持部の載置面の高さとが一致する昇降位置に設定されているものを例示したが、中間昇降位置が、掬い移載では移載装置側載置支持部の載置面の高さが棚側載置支持部の載置面の高さよりも設定高さだけ高くなり、
卸し移載では移載装置側載置支持部の載置面の高さが棚側載置支持部の載置面の高さよりも設定高さだけ低くなる昇降位置に設定してもよい。
(7)上記実施形態では、移動操作手段が、載置搬送部と押し引き搬送部とで構成されたものを例示したが、これに限らず、例えば、物品を載置搬送する載置搬送部と、平面視矩形状の物品の両側面を挟持した状態で移載方向に沿って出退作動することにより物品を移載方向に押し引き操作する出退挟持部とで構成されたものや、物品移載装置が物品を載置支持する搬送機能を備えない載置台を移載装置側載置支持部として備え、平面視矩形状の物品の両側面を挟持した状態で移載方向に沿って出退作動及びベルト搬送作動することにより物品を移載方向に押し引き操作する出退挟持搬送部を移動操作手段として備えて構成されたものであってもよい。