JP5524262B2 - 4−デメトキシダウノルビシンを生成する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アントラサイクリン化合物の化学合成のための方法に関する。より具体的には、本発明は、ダウノルビシンから出発する4-デメトキシダウノルビシン(イダルビシン)の生成のための方法に関する。
アントラサイクリンは、ストレプトマイセス属の細菌に由来する天然生理活性化合物の1つのクラスを表す。いくつかのアントラサイクリンは、乳がん、卵巣がん、肺がんを特に含む広範ながん、ならびに白血病およびリンパ腫などの血液悪性腫瘍の処置に使用可能である有効な抗悪性腫瘍薬であることが臨床的に示された。さらに、化合物のこのクラスのメンバーは、骨髄移植および幹細胞移植中に有用であることも示された。そのような治療上関連性のあるアントラサイクリンの例としてはダウノルビシン、イダルビシン(すなわち4-デメトキシダウノルビシン)、ドキソルビシン、エピルビシン、ピラルビシン、ゾルビシン、アクラルビシンおよびカルミノマイシンが特に挙げられる。
式(I)(下記参照)の化学構造を有する4-デメトキシダウノルビシン(イダルビシン)はダウノルビシン類似体であり、この類似体はDNAにインターカレートすることで核酸合成に干渉し、また酵素トポイソメラーゼIIと相互作用する。アントラサイクリン構造の4位におけるメトキシ基の非存在は、この化合物に高い親油性を与え、これにより、他のアントラサイクリンに比べて増大した細胞取り込み速度が生じる。シトシンアラビノシドとの組み合わせで、4-デメトキシダウノルビシンは急性骨髄性白血病の現在の第一選択治療である。
Figure 0005524262
(式中、An-は塩酸などの任意の強酸のアニオンを表す)
一般に、4-デメトキシダウノルビシン(イダルビシン)の化学合成に利用可能な方法は、銀トリフレート(AgOSO2CF3)、トリメチルシリル-トリフレート((CH3)3SiOSO2CF3)または酸化第二水銀-臭化第二水銀系(HgO-HgBr2)の存在下での化合物のアグリコン(すなわち非糖成分)と保護および活性化ダウノサミン(すなわち3-アミノ-2,3,6-トリデオキシ-L-リキソ-ヘキソース; 糖成分)とのカップリングに基づく。アグリコンは例えば、アントラセンテトロンまたはイソベンゾフランのいずれかを出発原料として使用して合成することができる。しかし、そのような合成法は炭素C7およびC9における光学活性中心の生成が理由で複雑である。
4-デメトキシダウノルビシンの合成のための代替的方法は、ダウノルビシンの酸性加水分解により調製されるダウノルビシンのアグリコンを利用する。ダウノルビシンを酸性分解に供する場合、アミノ糖ダウノサミンは別に得ることができ、続いて化学修飾後、修飾アグリコンのグリコシル化にこれを使用する。
4-CH3O(4-MeO)アグリコン基を水素(およびNH2などの他の置換基)で置き換えるために利用可能な第1の方法は、ダウノルビシノンの脱メチル化、得られた4-デメチルダウノルビシノンのスルホン化、および4-ArSO2O基の4-ArCH2NHでの置換、続いてベンジル基のさらなる還元により4-NH2基を生成することを包含した(特許文献1参照)。引き続いて還元的脱アミノ化工程を行うことは、4-デメトキシダウノルビシンのアグリコンの生成を生じさせる(特許文献2参照)。
特許文献3は、4-デメチル-4-トリフルオロメタンスルホニルダウノルビシノン(4-OTfダウノルビシノン)とフェニルホスフィン/パラジウムまたはニッケル錯体との還元的縮合反応を開示している。同時に4-R置換ダウノルビシノンが得られる。
Figure 0005524262
同様にして、同一錯体を使用する4-OTfダウノルビシノンの還元的カルボニル化により、4-COOR置換ダウノルビシノンが得られる(特許文献4参照)。ギ酸塩を還元剤として使用する場合、4-OTf基が水素で置き換えられ、4-デメトキシダウノルビシノンの生成が生じる(特許文献5参照)。
したがって、4-デメトキシダウノルビシンの確立された合成法はいずれも、アグリコン成分およびアミノ糖成分中のダウノルビシン分子の断片化、これら2つの成分の別々の化学修飾、ならびに引き続いてのカップリングを包含する。しかし、そのような合成スキームはさらなる問題、すなわち炭素C7における光学活性中心の発生を引き起こす。典型的には、そのような合成スキームは10〜12個の異なる工程を包含し、したがって最終生成物の全収率を6〜8%に減少させる。
特許文献6は、4-デメチルダウノルビシン(すなわちカルミノマイシン)の誘導体、主にN-トリフルオロアセチル-4-デメチルダウノルビシンを出発化合物として使用した代替合成経路を開示している。この場合、4-OH基を完全アントラサイクリン分子から除去する。しかし、これまでのところ、N-トリフルオロアセチル-4-デメチルダウノルビシンは、複雑な化学合成によってのみ、適切な量で得ることができる(特許文献7参照)。
カルミノマイシン誘導体の合成経路の有利な改変は、必要な合成工程の数を減少させるための、出発原料としてのダウノルビシンの使用に見ることができた。しかし、これまでのところ、炭素C7におけるグリコシド結合の同時の開裂を伴わない、アントラサイクリンの4-MeO基の選択的脱メチル化のための方法の欠如が理由で、そのような合成スキームを確立することは可能になっていない。
アルキルフェニルエーテルの脱メチル化のための1つの確立された方法は、不活性溶媒(特にジクロロメタンなどの塩素化炭化水素)中、沸点での強ルイス酸AlCl3によるアルキルフェニルエーテルの処理を含む。この合成経路をダウノルビシンに適用するあらゆる試みは、ダウノサミンの除去、続いて分子の完全な破壊を生じさせる。
したがって、4-デメトキシダウノルビシン(イダルビシン)などの臨床的に効率的なアントラサイクリン化合物の生成のための新規合成経路が依然として必要である。特に、より少ない数の反応工程を包含し、したがって最終生成物の改善された収率を生じさせる、より複雑ではない合成スキームが依然として必要である。
したがって、本発明の目的は、そのような方法を提供することにある。
米国特許第4,085,548号 欧州特許第0328399 B1号 米国特許第5,587,495号 米国特許第5,218,130号 米国特許第5,103,029号 米国特許第7,053,191号 米国特許第4,188,377号
本発明の目的は、アントラサイクリン化合物の化学合成、より具体的には、4-デメトキシダウノルビシン(イダルビシン)の生成のための方法を提供することにある。
一局面では、本発明は、式(I)の化学構造を有する4-デメトキシダウノルビシンまたはその塩の生成のための方法であって、
Figure 0005524262
(An-はアニオンを表す)
以下の工程を含む方法に関する:
(a) 式(II)の化学構造を有するダウノルビシン塩酸塩
Figure 0005524262
(An-は独立して選択されるアニオンである)
を、式(III)および(IV)の化学構造を有する化合物からなる群より選択される3'-保護ダウノルビシン(3'-Prot-ダウノルビシン)に変換する工程であって、アジド形成試薬と接触させることによる3'-アミノ基塩の3'-アジドへの変換が(III)の形成を生じさせ、かつトリフルオロアセチル化試薬と接触させることによる3'-アミノ基塩の3'-トリフルオロアセトアミドへの変換が(IV)の形成を生じさせる、工程;
Figure 0005524262
Figure 0005524262
(b) 無水溶媒中でソフトなルイス酸と接触させることにより式(III)または(IV)の3'-Prot-ダウノルビシンを脱メチル化することで、それぞれ式(V)および(VI)の化学構造を有する化合物からなる群より選択される4-デメチル-3'-Prot-ダウノルビシンを得る工程であって、(III)の脱メチル化が(V)の形成を生じさせ、かつ(IV)の脱メチル化が(VI)の形成を生じさせる、工程;
Figure 0005524262
(c) トリフルオロメタンスルホン化試薬と接触させることにより式(V)または(VI)の4-デメチル-3'-Prot-ダウノルビシンをトリフルオロメタンスルホン化することで、それぞれ式(VII)および(VIII)の化学構造を有する化合物からなる群より選択される4-O-トリフルオロメタンスルホニル-3'-Prot-ダウノルビシンを得る工程であって、(V)のトリフルオロメタンスルホン化が(VII)の形成を生じさせ、かつ(VI)のトリフルオロメタンスルホン化が(VIII)の形成を生じさせる、工程;
Figure 0005524262
(d) 還元剤と接触させることにより式(VII)または(VIIII)の4-O-トリフルオロメタンスルホニル-3'-Prot-ダウノルビシンを還元することで、それぞれ式(IX)および(X)の化学構造を有する化合物からなる群より選択される4-デメトキシ-3'-Prot-ダウノルビシンを得る工程であって、(VII)の還元が(IX)の形成を生じさせ、かつ(VIII)の還元が(X)の形成を生じさせる、工程;
Figure 0005524262
ならびに
(e) 式(IX)の化合物をアジド還元試薬と接触させるか、または式(X)の化合物をアルカリ溶液と接触させることにより、式(IX)の化合物および式(X)の化合物からなる群より選択される4-デメトキシ-3'-Prot-ダウノルビシンから保護3'-Prot基を除去し、結果として3'-アミノ基を形成することにより、4-デメトキシ-ダウノルビシンを得て、そして4-デメトキシダウノルビシンを式H+An-の酸と任意で接触させることで式(I)の4-デメトキシダウノルビシン塩を得る、工程。
本発明の方法は、炭素C7におけるグリコシド結合の開裂を引き起こさず、したがって、当業者がダウノルビシン塩酸塩からわずか5つの化学工程において最終生成物の全収率30〜45%で生成物を得ることを可能にする。
以下の模式図(スキーム1)は、本発明の方法に係る合成経路を示す。
Figure 0005524262
式(II)の化学構造を有する塩酸塩などのダウノルビシン塩を3'-アミノ基(アミノ糖部分の)において保護し、この基を第1工程において、アジド(3'-N3)(式(III)の化学構造を有する化合物を参照)またはトリフルオロアセトアミド(3'-NHCOCF3)(式(IV)の化学構造を有する化合物を参照)に変換する。第1の代替的変換は、式(II)の化合物をアジド形成試薬と接触させることにより行うことができる。一例は亜硝酸ナトリウム/アジ化ナトリウムである。好ましい一例はトリフルオロメタンスルホニルアジド(TfN3)である。第2の代替的変換は、式(II)の化合物を無水トリフルオロ酢酸などのトリフルオロアセチル化試薬、またはN-ヒドロキシスクシンイミドエステルなどのトリフルオロ酢酸の活性化エステルと接触させることにより行うことができる。
次に、こうして得られた式(III)または(IV)の3'-Prot-ダウノルビシンをソフトなルイス酸、好ましくはMgCl2(無水)の存在下で4位においてO-脱メチル化することができる。特定の態様では、10〜80℃の範囲、好ましくは40〜60℃の範囲の反応温度でこの工程を行う。さらなる特定の態様では、アルカン類、シクロアルカン類、ハロゲンアルカン類、アレーン類、アルキルオキシド類、エーテル類、C4〜C6アルコール類および二硫化炭素からなる群より選択される無水溶媒中、KIの存在下で反応が行われる。この工程は、炭素C7におけるグリコシド結合の開裂を伴わない4-OMe基の脱メチル化を生じさせる。3位のアジド保護基によって、改善された収率が得られる。
次に、トリフルオロメタンスルホン化試薬と接触させることにより、こうして得られた式(V)または(VI)の4-デメチル-3'-Prot-ダウノルビシンをトリフルオロメタンスルホン化することで、それぞれ式(VII)および(VIII)の4-O-トリフルオロメタンスルホニル-3'-Prot-ダウノルビシンを得ることができる。次に、式(VII)または式(VIII)の化合物を還元することで、それぞれ式(IX)および(X)の4-デメトキシ-3'-Prot-ダウノルビシンを得ることができる。好ましくはピリジン中、第三級アミンの存在下で、式(V)または(VI)の4-デメチル-3'-Prot-ダウノルビシンをトリフルオロメタンスルホン酸無水物と反応させることで、トリフルオロメタン-スルホン化反応を行うことができる。
特定の態様では、一般式PdLnL'm(式中、Pdはパラジウムを表し、LおよびL'はホスファイト類およびホスフィン類からなる群より独立して選択され、かつnおよびmは独立して0〜4で変動しうる)を有する触媒量の化合物の存在下で還元剤を用いて、それぞれ式(IX)または(X)の化合物を得るための式(VII)または(VIII)の化合物の還元工程を行う。好ましくは、還元剤は、ギ酸およびギ酸塩からなる群より選択される。さらなる好ましい態様では、極性非プロトン性溶媒中、30〜100℃の範囲の反応温度で還元工程を行う。
具体的な態様では、本発明の方法は、pH 2.5±1.0の強酸での反応混合物の処理、および引き続いての抽出(ハロゲンアルカン類、シクロアルカン類、アレーン類、C4〜C6アルコール類およびその混合物を特に含む水不溶性有機溶媒による)により得られた4-デメチル-3'-Prot-ダウノルビシンを単離する工程をさらに含む。有機相の減圧蒸発により4-デメチル-3'-Prot-ダウノルビシン化合物を単離する。
アグリコン4-デメチル-ダウノマイシノンの修飾のための先行技術に記載の方法(上記で言及した参考文献を参照)を使用して、4-デメトキシ-3'-Prot-ダウノルビシンからの保護3'-Prot基の最終除去を行う。3'-NH2の再生を伴う3'-N3基の還元はトリフェニルホスフィン(PPH3)-NH3の存在下で行うことができ、一方、COCF3保護基の除去はアミドのアルカリ加水分解により達成される。
さらなる局面では、本発明は、上記の反応工程を行うことで、ダウノルビシン塩酸塩から出発する式(V)または(VI)の主要中間体4-デメチル-3'-Prot-ダウノルビシンを生成および単離するための方法に関する。保護4-デメトキシ-ダウノルビシン(イダルビシン)化合物の脱保護について先に記載の脱保護手順を使用して、これらの保護カルミノマイシン誘導体をカルミノマイシンに変換することで、カルミノマイシンまたはその塩を得ることができる。
より具体的には、本発明は以下を提供する:
[1]式(I)の化学構造を有する4-デメトキシダウノルビシンまたはその塩の生成のための方法であって、
Figure 0005524262
(式中、An-はアニオンを表す)
以下の工程を含む、方法:
(a) 式(II)の化学構造を有するダウノルビシン塩酸塩
Figure 0005524262
(式中、An-は独立して選択されるアニオンである)
を、式(III)および(IV)の化学構造を有する化合物からなる群より選択される3'-保護ダウノルビシン(3'-Prot-ダウノルビシン)に変換する工程であって、アジド形成試薬と接触させることによる3'-アミノ基塩の3'-アジドへの変換が(III)の形成を生じさせ、かつトリフルオロアセチル化試薬と接触させることによる3'-アミノ基塩の3'-トリフルオロアセトアミドへの変換が(IV)の形成を生じさせる、工程;
Figure 0005524262
Figure 0005524262
(b) 無水溶媒中でソフトなルイス酸と接触させることにより式(III)または(IV)の3'-Prot-ダウノルビシンを脱メチル化することで、それぞれ式(V)および(VI)の化学構造を有する化合物からなる群より選択される4-デメチル-3'-Prot-ダウノルビシンを得る工程であって、(III)の脱メチル化が(V)の形成を生じさせ、かつ(IV)の脱メチル化が(VI)の形成を生じさせる、工程;
Figure 0005524262
(c) トリフルオロメタンスルホン化試薬と接触させることにより式(V)または(VI)の4-デメチル-3'-Prot-ダウノルビシンをトリフルオロメタンスルホン化することで、それぞれ式(VII)および(VIII)の化学構造を有する化合物からなる群より選択される4-O-トリフルオロメタンスルホニル-3'-Prot-ダウノルビシンを得る工程であって、(V)のトリフルオロメタンスルホン化が(VII)の形成を生じさせ、かつ(VI)のトリフルオロメタンスルホン化が(VIII)の形成を生じさせる、工程;
Figure 0005524262
(d) 還元剤と接触させることにより式(VII)または(VIIII)の4-O-トリフルオロメタンスルホニル-3'-Prot-ダウノルビシンを還元することで、それぞれ式(IX)および(X)の化学構造を有する化合物からなる群より選択される4-デメトキシ-3'-Prot-ダウノルビシンを得る工程であって、(VII)の還元が(IX)の形成を生じさせ、かつ(VIII)の還元が(X)の形成を生じさせる、工程;
Figure 0005524262
ならびに
(e) 式(IX)の化合物をアジド還元試薬と接触させるか、または式(X)の化合物をアルカリ溶液と接触させることにより、式(IX)の化合物および式(X)の化合物からなる群より選択される4-デメトキシ-3'-Prot-ダウノルビシンから保護3'-Prot基を除去し、結果として3'-アミノ基を形成することにより、4-デメトキシ-ダウノルビシンを得て、そして4-デメトキシダウノルビシンを式H+An-の酸と任意で接触させることで式(I)の4-デメトキシダウノルビシン塩を得る、工程;
[2]工程(b)で使用するソフトなルイス酸がMgCl2(無水)である、[1]の方法;
[3]ダウノルビシン塩酸塩をトリフルオロメタンスルホニルアジドおよび無水トリフルオロ酢酸からなる群より選択される化合物と反応させることにより工程(a)を行うことで、それぞれ式(III)の化合物または式(IV)の化合物を得る、[1]の方法;
[4]10〜80℃の範囲、特に40〜60℃の範囲の反応温度で工程(b)を行う、[2]の方法;
[5]アルカン類、シクロアルカン類、ハロゲンアルカン類、アレーン類、アルキルオキシド類、エーテル類、C4〜C6アルコール類および二硫化炭素からなる群より選択される無水溶媒中、KIの存在下で工程(b)を行う、[4]の方法;
[6]式(V)または(VI)の4-デメチル-3'-Prot-ダウノルビシンをトリフルオロメタンスルホン酸無水物と反応させることにより工程(c)を行うことで、それぞれ式(VII)または(VIII)のトリフルオロメタンスルホン化化合物を得る、[1]の方法;
[7]ピリジン中、第三級アミンの存在下で工程(c)を行う、[6]の方法;
[8]一般式PdLnL'm(式中、LおよびL'はホスファイト類およびホスフィン類からなる群より独立して選択され、かつnおよびmは独立して0〜4で変動しうる)を有する触媒量の化合物の存在下で、式(VII)または(VIII)の4-トリフルオロメタンスルホニル-3'-Prot-ダウノルビシンを、ギ酸およびギ酸塩からなる群より選択される還元剤と反応させることにより、工程(d)を行うことで、それぞれ式(IX)または式(X)の化合物を得る、[1]の方法;
[9]極性非プロトン性溶媒中、30〜100℃の範囲の反応温度で工程(d)を行う、[8]の方法;
[10]工程(e)のアジド還元試薬がトリフェニルホスフィンを含む、[1]の方法;
[11]工程(e)のアルカリ溶液が水酸化ナトリウム水溶液を含む、[1]の方法;
[12]工程(b)で得られた式(V)または(VI)の4-デメチル-3'-Prot-ダウノルビシンを、pH 2.5±1.0の強酸での処理および引き続いての抽出により単離する工程をさらに含む、[1]の方法;
[13][1]の工程(a)および(b)を行うことで式(V)または(VI)の化合物を得る工程、次に[1]の工程(e)に定義されるように3'-保護基を除去してカルミノマイシンまたはその塩を得る工程を含む、ダウノルビシン塩からカルミノマイシンを生成するための方法;
[14]工程(b)で使用するソフトなルイス酸がMgCl2(無水)である、[13]の方法;
[15]ダウノルビシン塩酸塩をトリフルオロメタンスルホニルアジドおよび無水トリフルオロ酢酸からなる群より選択される化合物と反応させることにより工程(a)を行う、[13]の方法;
[16]10〜80℃の範囲、特に40〜60℃の範囲の反応温度で工程(b)を行う、[13]の方法;
[17]アルカン類、シクロアルカン類、ハロゲンアルカン類、アレーン類、アルキルオキシド類、エーテル類、C4〜C6アルコール類および二硫化炭素からなる群より選択される無水溶媒中、KIの存在下で工程(b)を行う、[16]の方法; ならびに
[18]工程(b)で得られた式(V)または(VI)の4-デメチル-3'-Prot-ダウノルビシンを、pH 2.5±1.0の強酸での処理および引き続いての抽出により単離する工程をさらに含む、[13]の方法。
本発明は、ダウノルビシンから出発する4-デメトキシダウノルビシン(イダルビシン)の生成のための方法を提供する。
発明の詳細な説明
本発明は、ソフトなルイス酸、好ましくはMgCl2(無水)の存在下での3'-Prot-ダウノルビシンの脱メチル化が、炭素C7におけるグリコシド結合の開裂を伴わない、ダウノルビシン塩酸塩からの4-デメトキシダウノルビシンの合成を可能にし、したがって最終生成物のより速やかな合成サイクルおよび改善された収率を生じさせるという予期しない発見に関する。
本発明を特定の態様に関して、また特定の図面を参照して以下に説明するが、本発明は、それらに限定されずに添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるものとして理解すべきである。記載される図面は単に模式的であり、非限定的であると考えるべきである。
「含む」という用語を本明細書および特許請求の範囲において使用する場合、それは他の要素または段階を排除しない。本発明において、「からなる」という用語は、「含む」という用語の好ましい態様であると考えられる。以下において、ある群が少なくとも特定の数の態様を含むように定義される場合、これは、これらの態様のみからなることが好ましい群を開示するとも理解すべきである。
単数名詞を参照する際に不定冠詞または定冠詞、例えば「a」、「an」または「the」を使用する場合、別途具体的に規定されない限り、これはその名詞の複数形を含む。
数値が本発明の文脈において示される場合、当業者は、問題となっている特徴の技術的効果が、所与の数値に対する±10%、好ましくは±5%の偏差を典型的に包含する精度区間内において保証されるということを理解するであろう。
さらに、本明細書および特許請求の範囲における第1、第2、第3、(a)、(b)、(c)などの用語は、同様の要素を識別するために使用され、経時順または時系列順を記述するためには必ずしも使用されない。そのように使用される用語が適切な状況下で互換性があること、および本明細書に記載の本発明の態様が本明細書に記載または例示される順序とは別の順序で運用可能であることを理解すべきである。
用語のさらなる定義は、用語が使用される文脈において以下に示される。以下の用語または定義は、本発明の理解を助けるためにのみ示される。これらの定義は、当業者が理解するよりも狭い範囲を有すると解釈すべきではない。
第1工程では、ダウノルビシンの3'-アミノ基をアジド基またはトリフルオロアセトアミドのいずれかとして保護する。
いくつかの態様では、以下のスキーム2に従ってトリフルオロメタンスルホニルアジド(TfN3)などのアジド形成試薬を使用して、ダウノルビシン塩酸塩の3'-アミノ基の3'-アジド化合物(3'-N3)への変換を行うことができる。
Figure 0005524262
代替的な態様では、以下のスキーム3に従って3-アミノ化合物(II)と無水トリフルオロ酢酸とを接触させることで調製可能な対応する3'-トリフルオロアセトアミド(3'-NHCOCF3)の使用により、ダウノルビシン塩酸塩の3'-アミノ基の保護を実現することができる。
Figure 0005524262
式(III)または(IV)の化合物をルイス酸、特に無水MgCl2などのソフトなルイス酸と接触させることにより、式(III)および(IV)の3'-Prot-ダウノルビシンの4-OMe基の脱メチル化工程を行うことで、フェノール中間体であるカルミノマイシン誘導体(V)または(VI)をそれぞれ得ることができる(以下のスキーム4を参照)。
以下のスキーム4は4-脱メチル化反応を示す。
Figure 0005524262
本明細書で使用する「ルイス酸」という用語は、電子対受容体であり、したがって、ルイス塩基と反応してルイス塩基が与える電子対を共有することでルイス付加体を形成することが可能な、分子実体(および対応する化学種)を示す。ルイス酸およびルイス塩基は、それらのハードさまたはソフトさに従って一般的に分類される。この文脈では、ハードとは小さいおよび分極不可能な原子を意味し、一方、ソフトとは比較的分極可能である比較的大きな原子を示す。
以下の表1は、3'-Prot-ダウノルビシンと様々なルイス酸との相互作用を示す。
Figure 0005524262
ソフトなルイス酸MgCl2(無水)を使用して、3'-Prot-ダウノルビシンの4-MeO基の脱メチル化を実現することができた。炭素C7におけるグリコシド結合の同時の開裂は観察されなかった。対照的に、MgCl2*6H2O、MgCl2*4H2OおよびMgCl2*2H2Oの使用では適切な結果が得られなかった。AlCl3、BF3またはTiCl4などの比較的ハードなルイス酸種の使用はいずれも、アグリコンを得るために、グリコシド結合の望ましくない開裂を生じさせた。
いくつかの態様では、10〜80℃の範囲の反応温度で、式(III)または(IV)の化学構造を有する3'-Prot-ダウノルビシンをソフトなルイス酸MgCl2(無水)によって処理することで、4-脱メチル化反応を行う。反応温度は、使用するルイス酸の活性に依存するものであり、反応、すなわち炭素C7におけるグリコシド結合の同時の開裂を伴わない4-OMe基の脱メチル化の最大の位置選択性を与えるものにすべきである。好ましくは、反応温度は40〜60℃の範囲である。
アルカン類、シクロアルカン類、ハロゲンアルカン類、アレーン類、アルキルオキシド類、エーテル類、C4〜C6アルコール類および二硫化炭素からなる群より選択される無水溶媒(ルイス酸に耐性)中、KIの存在下で4-脱メチル化反応を行うことができる。ハロゲンアルカン類およびエーテル類より選択される溶媒が特に好ましい。ルイス酸は3'-Prot-ダウノルビシンに対して1〜5倍モル過剰で存在しうる(典型的には、後者は1.5〜3モルの量で存在する)。
いくつかの具体的な態様では、pH 2.5±1.0の強酸(特にシュウ酸、トリフルオロ酢酸、硫酸および塩酸など)の水溶液による反応混合物の処理、および引き続いての水不溶性有機酸による抽出(水溶性エーテルを使用する場合)によって、4-脱メチル化反応の生成物である式(V)または(VI)の化学構造を有する4-デメチル-3'-Prot-ダウノルビシンを単離する。次に、有機相の減圧蒸発により4-デメチル-3'-Prot-ダウノルビシン化合物(V、VI)を単離する。
各種の態様では、3'-保護4-デメトキシダウノルビシン誘導体の脱保護について以下に記載の脱保護などの脱保護によって、式(V)または式(VI)の化合物を直接カルミノマイシンに変換することができる。したがって、本発明は、ダウノルビシンまたはその塩からのカルミノマイシンまたはその塩の調製の短時間で効率的な方法を提供する。
4-デメトキシダウノルビシンの調製において、次にトリフルオロメタン-スルホン化試薬と接触させることにより、式(V)または(VI)の脱メチル化3'-Prot-ダウノルビシン化合物を4-OH基においてスルホン化することで、それぞれ式(VII)または(VIII)の化合物を得る。例えば、式(V)または(VI)の化合物をトリフルオロメタンスルホン酸無水物(Tf2O)と反応させることでトリフルオロメタンスルホン化を行うことができる。ピリジン中、特にN,N-ジイソプロピルエチルアミンなどの立体障害第三級アミンおよび触媒量のN,N-ジメチル-アミノピリジンの存在下で反応を行うことができる。炭素C6、C11およびC9におけるヒドロキシル基は、本明細書で使用する実験条件下で反応しない(以下の実施例4を参照)。
この合成工程の反応生成物は、式(VII)または(VIII)の化学構造を有する4-O-トリフルオロメタンスルホニル-3'-Prot-ダウノルビシンである。
反応を以下のスキーム5に示す。
Figure 0005524262
続いて、一般式PdLnL'm(式中、Pdはパラジウムを表し、LおよびL'はホスファイト類およびホスフィン類からなる群より独立して選択され、かつnおよびmは独立して0〜4で変動しうる)を有する触媒量(1:1〜1:104、好ましくは1:20〜1:100の範囲のモル比)の化合物の存在下で、4-デメチルダウノルビシンの4-スルホ誘導体(VII、VIII)を、ギ酸およびギ酸塩から選択される還元剤と反応させる。本明細書で使用する好ましいホスフィンとしては、ジフェニルホスフィノプロパンおよび1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンが特に挙げられる。好ましくは、不活性雰囲気下、極性非プロトン性溶媒、特にアルキルアミド中、30〜100℃の範囲の反応温度でこの工程を行う。
以下のスキーム6に示すこの反応工程の反応生成物は、式(IX)または(X)の化学構造を有する3'-Prot-4-デメトキシダウノルビシンである。
Figure 0005524262
最後に、標準的合成手順を使用して(例えば実施例6および7参照)、得られた4-デメトキシ-3'-Prot-ダウノルビシンから3'-NH2の形成と共に3'-Prot保護基を除去して、最終生成物4-デメトキシダウノルビシン(I)を得る。
図面および以下の実施例により本発明をさらに説明する。これらは単に本発明の具体的な態様を示すためであり、本発明の範囲を限定するものと決して解釈すべきではない。
実施例1
ダウノルビシン塩酸塩(II)20gをMeOH 125mlに溶解させた。K2CO3 7.5gを水20mlに加え、1分間激しく攪拌し、トリフルオロメタンスルホニルアジド(TfN3)のジクロロメタン溶液に加えた。アントラサイクリン出発化合物の完全な溶解まで、混合物をマグネチックスターラー上で攪拌する。次に反応混合物を水300mlに加える。有機層を除去し、水相をジクロロメタンによって抽出した。残りのジクロロメタンをロータリーエバポレーター上で蒸発させる。
純度90%超を有する3'-N3-ダウノルビシン(III)約20gを得た。純度はさらなる合成プロトコールに十分である。
実施例2
ダウノルビシン塩酸塩(II)20gをジクロロメタン(DCM)400ml中でスラリー化させ、0℃に冷却した。DCM溶液45mlに無水トリフルオロ酢酸28mlを激しく1時間攪拌しながら加えた。混合物を0℃にさらに30分間保持し、蒸留水750mlに加え、攪拌した。有機層を除去した。
飽和炭酸水素ナトリウム溶液400mlを有機層に加え、激しく15〜25時間攪拌しながら室温に保持して、4'O-3'N-ジ-トリフルオロアセチルダウノマイシンを加水分解した。加水分解を終了した後(HPLC制御)、有機層を分離し、溶媒を完全に減圧蒸発させた。
蒸発後、純度93%(HPLCで確認)を有するN-トリフルオロアセトアミドダウノルビシン(IV)20gを得た。純度はさらなる合成プロトコールに十分である。
実施例3
3'-Prot-ダウノルビシン(III、IV)20gをテトラヒドロフラン450mlに溶解させた。大気水分との接触を排除する環境下で無水塩化マグネシウム25gおよび無水ヨウ化カリウム20gを加えた。混合物を40℃に1.5時間保持し、氷水に加え、トリフルオロ酢酸を使用してpH 2.5に酸性化した。次に混合物をジクロロメタン2x150mlで抽出した。
有機層を除去し、無水MgSO4を使用して乾燥させ、溶媒を減圧蒸発させた。純度90%超(HPLCで確認)を有する4-デメチル-3'-Prot-ダウノルビシン(V、VI)15.8gを得た。
実施例4
実施例3の完全に乾燥した4-デメチル-3'-Prot-ダウノルビシン(V、VI)をピリジン800mlに溶解させた。ジイソプロピルエチルアミン28mlおよび4-ジメチルアミノピリジニウム3.5gを加え、混合物を0℃に冷却した。新たに蒸留したトリフルオロメタンスルホン酸無水物7.5mlを加え、混合物を室温に1時間保持した。次に濃塩酸650ml、氷0.8kgおよびジクロロメタン800mlを加えた。蒸留水500mlを使用して有機層を2回すすぎ、分離し、ジクロロメタンを減圧除去した。
純度75〜90%を有する4-O-トリフルオロメタンスルホニル-3'-Prot-ダウノルビシン(VII、VIII)20gを得て、さらに精製せずに引き続いての合成工程に使用した。
実施例5
実施例4の4-O-トリフルオロメタンスルホニル-3'-Prot-ダウノルビシン(VII、VIII)をジメチルホルムアミド500mlに溶解させた。トリエチルアミンギ酸塩12gおよび酢酸パラジウム350mgをアルゴン雰囲気下で攪拌しながら加えた。混合物を50℃に加熱し、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン1.2gを加え、混合物をさらに8時間加熱した。
反応混合物を激しく攪拌しながら水に加えた後、4-デメトキシ-3'-Prot-ダウノルビシンを濾別し、分取クロマトグラフィーで精製した。純度96〜98%を有する4-デメトキシ-3'-Prot-ダウノルビシン(IX、X)9.5〜11.5gを得た。
実施例6
3'-保護基がN3である場合(IX)、得られた中間体をテトラヒドロフラン200mlに溶解させ、トリフェニルホスフィン14gを加えた。溶液を室温に保持することで、4-デメトキシダウノルビシンアジドの完全変換を可能にした。次に、メタノール中アンモニア溶液10gを加え、4-デメトキシダウノルビシンの3'-ホスフィン-イミンの完全変換が得られるまでインキュベートした。
反応混合物を蒸発させ、最終反応生成物を分取クロマトグラフィーによって精製した。クロマトグラフィー精製の繰り返しおよび結晶化の後、純度99.5%超を有する4-デメトキシ-ダウノルビシン(I)8〜8.5gを得た(すなわち、出発原料の量に対して全収率40〜42.5%)。
実施例7
3'-保護基がCOCF3である場合(X)、4-デメトキシ-3'-トリフルオロアセトアミド-ダウノルビシン9.5gを水300ml中温度30℃でスラリー化した。次に1.0N NaOH溶液30mlを攪拌しながら加えた。混合物を30分間インキュベートし、塩酸溶液を使用してpH 7.0に中和した。
反応混合物を蒸発させ、最終反応生成物を分取クロマトグラフィーによって精製した。最後に、純度99.5%超を有する4-デメトキシダウノルビシン(I)8.2〜8.8gを得た(すなわち、出発原料の量に対して全収率41〜44%)。
本明細書に例示的に記載されている本発明は、本明細書に具体的に開示されていない任意の1つまたは複数の要素、1つまたは複数の限定の非存在下で好適に実施することができる。したがって例えば、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「含有する」などの用語は、包括的かつ非限定的に読まれるものとする。さらに、本明細書で使用する用語および表現は、限定ではなく説明の用語として使用されており、そのような用語および表現の使用において、示されかつ記載される特徴の任意の等価物またはその一部を排除するという意図はなく、特許請求される本発明の範囲内で各種の改変が可能であることが認識される。したがって、本発明は態様および任意的な特徴によって具体的に開示されているが、当業者がそこに具現化された発明を改変および変形できること、および、そのような改変および変形が本発明の範囲内であると考えられることを理解すべきである。
本明細書において、本発明を広範かつ包括的に説明してきた。包括的開示の範囲内にあるそれぞれの比較的狭義の種類および下位の分類も本発明の一部を形成する。これは、任意の素材を部類から削除することを、その削除された材料が本明細書に具体的に列挙されているか否かにかかわらず行うという条件または否定的限定を伴う、本発明の包括的記述を含む。
他の態様は以下の特許請求の範囲内である。さらに、本発明の特徴または局面をマーカッシュ群に関して記述する場合、当業者は、本発明が、マーカッシュ群の任意の個々のメンバーまたはメンバーの部分群に関してもそれによって記載されることを認識するであろう。

Claims (13)

  1. 式(I)の化学構造を有する4−デメトキシダウノルビシンまたはその塩の生成のための方法であって、
    Figure 0005524262
    (式中、Anはアニオンを表す)
    以下の工程を含む、方法:
    (a)式(II)の化学構造を有するダウノルビシン塩酸塩
    Figure 0005524262
    を、式(III)および(IV)の化学構造を有する化合物からなる群より選択される3’−保護ダウノルビシン(3’−Prot−ダウノルビシン)に変換する工程であって、アジド形成試薬と接触させることによる3’−アミノ基塩の3’−アジドへの変換が(III)の形成を生じさせ、かつトリフルオロアセチル化試薬と接触させることによる3’−アミノ基塩の3’−トリフルオロアセトアミドへの変換が(IV)の形成を生じさせる、工程;
    Figure 0005524262
    Figure 0005524262
    (b)無水溶媒中でKI(無水)の存在下でMgCl(無水)と接触させることにより式(III)または(IV)の3’−Prot−ダウノルビシンを脱メチル化することで、それぞれ式(V)および(VI)の化学構造を有する化合物からなる群より選択される4−デメチル−3’−Prot−ダウノルビシンを得る工程であって、(III)の脱メチル化が(V)の形成を生じさせ、かつ(IV)の脱メチル化が(VI)の形成を生じさせる、工程、ここで10〜80℃の範囲反応温度で反応を行い、無水溶媒がアルカン類、シクロアルカン類、ハロゲンアルカン類、アレーン類、アルキルオキシド類、エーテル類、C〜Cアルコール類および二硫化炭素からなる群より選択される;
    Figure 0005524262
    (c)トリフルオロメタンスルホン化試薬と接触させることにより式(V)または(VI)の4−デメチル−3’−Prot−ダウノルビシンをトリフルオロメタンスルホン化することで、それぞれ式(VII)および(VIII)の化学構造を有する化合物からなる群より選択される4−O−トリフルオロメタンスルホニル−3’−Prot−ダウノルビシンを得る工程であって、(V)のトリフルオロメタンスルホン化が(VII)の形成を生じさせ、かつ(VI)のトリフルオロメタンスルホン化が(VIII)の形成を生じさせる、工程;
    Figure 0005524262
    (d)ギ酸およびギ酸塩からなる群より選択される還元剤と接触させることにより式(VII)または(VIII)の4−O−トリフルオロメタンスルホニル−3’−Prot−ダウノルビシンを還元することで、それぞれ式(IX)および(X)の化学構造を有する化合物からなる群より選択される4−デメトキシ−3’−Prot−ダウノルビシンを得る工程であって、(VII)の還元が(IX)の形成を生じさせ、かつ(VIII)の還元が(X)の形成を生じさせる、工程;
    Figure 0005524262
    ならびに
    (e)式(IX)の化合物をアジド還元試薬と接触させるか、または式(X)の化合物をアルカリ溶液と接触させることにより、式(IX)の化合物および式(X)の化合物からなる群より選択される4−デメトキシ−3’−Prot−ダウノルビシンから3’−Prot保護基を除去し、結果として3’−アミノ基を形成することにより、4−デメトキシ−ダウノルビシンを得て、そして4−デメトキシダウノルビシンを式HAnの酸と任意で接触させることで式(I)の4−デメトキシダウノルビシン塩を得る、工程。
  2. ダウノルビシン塩酸塩をトリフルオロメタンスルホニルアジドおよび無水トリフルオロ酢酸からなる群より選択される化合物と反応させることにより工程(a)を行うことで、それぞれ式(III)の化合物または式(IV)の化合物を得る、請求項1記載の方法。
  3. 40〜60℃の範囲の反応温度で工程(b)を行う、請求項1記載の方法
  4. 式(V)または(VI)の4−デメチル−3’−Prot−ダウノルビシンをトリフルオロメタンスルホン酸無水物と反応させることにより工程(c)を行うことで、それぞれ式(VII)または(VIII)のトリフルオロメタンスルホン化化合物を得る、請求項1記載の方法
  5. ピリジン中、第三級アミンの存在下で工程(c)を行う、請求項4記載の方法
  6. 一般式PdLL’(式中、LおよびL’はホスファイト類およびホスフィン類からなる群より独立して選択され、かつnおよびmは独立して0〜4で変動しうる)を有する触媒量の化合物の存在下で、式(VII)または(VIII)の4−トリフルオロメタンスルホニル−3’−Prot−ダウノルビシンを、元剤と反応させることにより、工程(d)を行うことで、それぞれ式(IX)または式(X)の化合物を得る、請求項1記載の方法。
  7. 極性非プロトン性溶媒中、30〜100℃の範囲の反応温度で工程(d)を行う、請求項6記載の方法。
  8. 工程(e)のアジド還元試薬がトリフェニルホスフィンを含む、請求項1記載の方法。
  9. 工程(e)のアルカリ溶液が水酸化ナトリウム水溶液を含む、請求項1記載の方法。
  10. 工程(b)で得られた式(V)または(VI)の4−デメチル−3’−Prot−ダウノルビシンを、pH2.5±1.0の強酸での処理および引き続いての抽出により単離する工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  11. 請求項1の工程(a)および(b)を行うことで式(V)または(VI)の化合物を得る工程、次に請求項1の工程(e)に定義されるように3’−保護基を除去してカルミノマイシンまたはその塩を得る工程を含む、ダウノルビシン塩からカルミノマイシンを生成するための方法。
  12. ダウノルビシン塩酸塩をトリフルオロメタンスルホニルアジドおよび無水トリフルオロ酢酸からなる群より選択される化合物と反応させることにより工程(a)を行う、請求項11記載の方法。
  13. 工程(b)で得られた式(V)または(VI)の4−デメチル−3’−Prot−ダウノルビシンを、pH2.5±1.0の強酸での処理および引き続いての抽出により単離する工程をさらに含む、請求項11記載の方法。
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