JP5521272B2 - 汚泥または廃水の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高分子凝集剤を用いて汚泥または廃水を凝集処理する処理方法に関する。
本願は、2006年4月12日に日本国特許庁に出願された特願2006−109626号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
廃水処理等の際に生じる汚泥を凝集処理する方法として、高分子凝集剤の希薄水溶液を汚泥に添加する方法が広く採られている。高分子凝集剤は、通常、粉末もしくはW/O型エマルション等の形態で販売されているが、粉末状高分子凝集剤は液状やエマルション状高分子凝集剤に比べ、製品の安定性や輸送方法の容易さ等の点で優れており製品としても広く使われている。しかし、粉末状高分子凝集剤は分子量が高く、その水溶液は極めて高粘度になるため、粉末状高分子凝集剤の溶解は容易ではなく、継粉と呼ばれる未溶解ゲル等が残り易い。
継粉の発生を防ぐために、通常、水を撹拌しながら少しずつ粉末状高分子凝集剤を添加し、分散または溶解して凝集剤水溶液を調製する。その際、撹拌を急激に行うと部分的に溶解した高分子凝集剤の分子鎖が切断されて粘度が低下し凝集性能の劣化を招くため、緩やかに撹拌する。一方、撹拌が弱すぎると継粉が発生しやすい。したがって、撹拌により粉末状高分子凝集剤を完全に溶解させるには時間がかかるため、先に溶液化された部分において撹拌による劣化や経時変化による劣化が進んでしまうという問題がある。このように劣化した凝集剤水溶液を用いて汚泥を凝集処理すると、得られる凝集汚泥の脱水処理効率が低くなり易いが、現状ではこのような一部劣化が進んだ水溶液を使用せざるを得ない。
下記非特許文献1には、粉末状高分子凝集剤の希薄溶液を長期間保存すると高分子が劣化することが示されている。具体的にはカチオン性凝集剤の0.2質量%水溶液では、5日で20〜30%程度、1質量%水溶液では5日で5〜15%程度劣化すると記載されている。また、粉末状高分子凝集剤を高濃度(2%)に溶解し、その水溶液を貯留槽に一旦貯める方法が記載されており、溶解後6時間程度で使用するのが望ましいと記載されている。
また、下記特許文献1には、粉末状高分子凝集剤を水に供給した後、発生した継粉をすり潰すように混合及び/または溶解させた処理液を、一旦貯留タンクに溜めた後、排水処理装置の凝集槽に供給する方法が記載されている。
また下記特許文献2には、同様に粉末状高分子凝集剤を水に供給し、発生した継粉を押し潰して混合及び/または溶解させた処理液を、貯留タンクに溜めてから使用する方法が記載されている。
東京都下水道サービス株式会社編、「ポリマー凝集剤使用の手引き」、平成14年3月、p310〜311 特許第3184797号公報 特許第3184729号公報
従来の撹拌による方法では、粉末状高分子凝集剤を完全に溶解させるのには時間がかかるため、回分式溶解装置により逐次溶解する必要があるが、回分式で行うと、凝集剤水溶液を調製してから汚泥に供給するまでの保管時間も長くなる傾向がある。具体的には、溶解だけで1時間以上かかり、それに保管時間が加わるため、実際に、凝集剤水溶液を溶解し始めてから汚泥に添加されるまで、最低でも5〜6時間程度はかかっている。
したがって、溶解中および保管中に生じる劣化が大きく、高分子凝集剤が本来有している凝集性能が充分に発揮されない。
上記非特許文献1に記載の方法では、粉末状高分子凝集剤の溶解困難性は改善されないため、溶解中に生じる劣化は防止されず、高分子凝集剤の凝集性能が効率良く発揮されない。
上記特許文献1,2の方法では、粉末状高分子凝集剤の溶解時間を短縮することは可能であるが、高分子凝集剤の経時劣化については全く考慮されておらず、高分子凝集剤の凝集性能が効率良く発揮されない。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、粉末状高分子凝集剤を用いた汚泥または廃水の凝集処理において、高分子凝集剤の凝集性能が効率良く発揮されるようにした汚泥または廃水の処理方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、粉末状高分子凝集剤を水に添加して膨潤液を調製する膨潤工程と、前記膨潤液を濾過部材に供給し、前記濾過部材の濾過面を通過させることにより凝集剤水溶液を得る溶解工程と、前記凝集剤水溶液を汚泥または廃水に添加する凝集処理工程を有し、前記濾過部材が、目開き120〜500μmの網状物であり、前記粉末状高分子凝集剤の質量平均分子量が300万〜1600万であり、前記膨潤液における前記粉末状高分子凝集剤の濃度が0.05〜0.5質量%であり、前記粉末状高分子凝集剤が水に添加された時点から、前記凝集剤水溶液として汚泥または廃水に添加される直前までの合計処理時間が3時間以内である汚泥または廃水の処理方法を提供する。
前記粉末状高分子凝集剤が水に添加された時点から、前記膨潤液として濾過部材を通過するまでの膨潤時の滞留時間が10秒以上20分以内であってもよい。
本発明の処理方法によれば、粉末状高分子凝集剤を用いた汚泥または廃水の凝集処理において、高分子凝集剤が汚泥または廃水に添加される前に劣化するのを抑えて、高分子凝集剤の凝集性能を効率良く発揮させることができる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
<粉末状高分子凝集剤>
本発明では粉末状の高分子凝集剤が用いられる。粉末状高分子凝集剤は、液状のものやエマルション状のものに比べて保存安定性が良く、保存時に性能が劣化しにくい利点を有している。また、使用時に粉末状高分子凝集剤を溶解して用いることにより溶液状態の時間を短くできるため、凝集剤水溶液の性能の劣化を抑制できる。さらに、粉末状であるため、輸送費が安く、貯蔵および取り扱い性が容易である等の利点もある。
本発明における粉末状高分子凝集剤(以下、単に高分子凝集剤ということもある。)としては、従来、汚泥または廃水の凝集処理に用いられている高分子凝集剤のうち、粉末状のものであれば任意のものが使用でき、市販品から入手可能である。
粉末状高分子凝集剤の平均粒子径は、特に制限されないが、水への溶解性を考慮すると平均粒径50〜3000μmが好ましく、100〜2000μmがより好ましい。
高分子凝集剤には、カチオン性高分子凝集剤、アニオン性高分子凝集剤、ノニオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤等があり、本発明においてはいずれも使用できる。
カチオン性高分子凝集剤としては、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドの単独重合体または他の水溶性モノマーとの共重合体(以下、「(共)重合体」と記載する。)、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドの(共)重合体、(メタ)アクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロライドの(共)重合体等のアクリロイル系カチオン性高分子凝集剤、ポリアミジン等のアミジン系カチオン性高分子凝集剤、ポリビニルアミンなどが例示される。
アニオン性高分子凝集剤としては、アクリルアミドとアクリル酸またはその塩との共重合体、アクリルアミド重合体の部分加水分解物、アクリルアミドと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその塩との共重合体、アクリルアミドとアクリル酸またはその塩と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその塩の共重合体等が例示される。
ノニオン性高分子凝集剤としては、アクリルアミドの重合体等が例示される。
両性高分子凝集剤としては(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド−アクリルアミド−アクリル酸の3元あるいは4元系の共重合体等が例示される。
上記の各凝集剤において、他の共重合可能な中性の水溶性単量体を共重合させてもよく、水溶性を保持できる範囲内で共重合可能な疎水性の単量体を含んでもよい。
高分子凝集剤の分子量は特に制限されない。高分子凝集剤は、分子量が1000万以上の高分子量型のものから数百万の比較的低分子量型のものまで各種があるが、本発明は、何れを用いても効果が得られる。高分子凝集剤は、通常、分子量が高いほど溶解に時間を要するが、本発明においては高分子量型のものでも迅速に溶解でき、継粉と呼ばれる未溶解分を残さずに凝集剤水溶液を調製できる。
<膨潤工程>
本発明の処理方法では、まず、粉末状高分子凝集剤を水に添加して、該高分子凝集剤の膨潤物(膨潤ゲル)が分散されている膨潤液を得る(膨潤工程)。
膨潤工程は、例えば分散槽の入り口側から粉末状高分子凝集剤および水を連続的または断続的に供給しつつ、出口側から膨潤液を連続的または断続的に排出する連続式で行ってもよく、あるいは回分式で行ってもよい。
本工程で得られた膨潤液は濾過部材に供給される。
本工程で用いる水は、どのようなものであってもよく特に制限されない。
一般的に粉末状高分子凝集剤を、上水等の不純物をほとんど含まない水に溶解する場合には、高分子凝集剤の劣化は比較的小さいが、工業用水、活性汚泥処理の処理水、井水、河川水等の不純物を多く含む水に高分子凝集剤を溶解する場合には、経時的に粘度が低下したり、加水分解が進んでしまう等の高分子凝集剤の劣化が激しいことが分かっている。
しかしながら、一般的には現場によって水の選択ができず、従来法ではこのような劣化の進んだ凝集剤を使用するしか方法はなかった。
これに対し本発明の方法によれば、高分子凝集剤を瞬時に溶解させて、短時間で使用することにより劣化を最小限に防ぎ、凝集剤本来の性能を保持することができる。すなわち浄化されていない水を用いる場合などには、本発明の効果が顕著に発揮される。工業用水、処理水、井水、河川水等を使用できることはコストを低減できる点で好ましい。
また、金属イオンを多く含む水に粉末状高分子凝集剤を溶解する場合にも、従来法では劣化が速いが、本発明の方法によれば、例えば鉄イオンの含有量が1ppm以上であるような、金属イオンを多く含む水を用いても、高分子凝集剤の劣化を抑えることができる。
本工程において粉末状高分子凝集剤は、膨潤液における高分子凝集剤の濃度が0.05〜0.5質量%の範囲となるように調製することが好ましい。該高分子凝集剤の濃度が0.05質量%未満では、経時的な劣化が激しく、また大量な水を必要するため効率的でない。0.5質量%より多いと、膨潤液の粘度が高くなりすぎて移送および濾過が困難となり実用的でない。
粉末状高分子凝集剤を水に添加する方法は、特に限定されないが、継粉の発生を少なくするためには、高分子凝集剤の全部を一度に添加するのではなく、例えば攪拌している水中にフィーダー等を用いて、略一定速度で添加することが好ましい。
粉末状高分子凝集剤の供給速度は特に限定されないが、設定濃度になるように水との比率から決定する。
粉末状高分子凝集剤を水に添加した後、水中に所定時間滞留させて膨潤させることが好ましい。粉末状高分子凝集剤を水中に滞留させる際、撹拌は止めてもよく、続けてもよい。高分子凝集剤の劣化を抑える点からは、撹拌は、添加された高分子凝集剤を水中に均一に分散させるのに必要な最低限にとどめることが好ましい。
膨潤工程において、粉末状高分子凝集剤が水に添加された時点から、膨潤液として濾過部材に供給され、該濾過部材を通過するまでの膨潤時の滞留時間は、凝集剤の種類、分子量、粉末の粒子径によって異なり一概には決められないが、20分以内とすることが好ましい。
例えば、カチオン系高分子凝集剤においては、比較的低分子のものには瞬時に膨潤するものもあるが、通常は30秒〜3分程度で充分に膨潤させることができる。アニオン系またはノニオン系高分子凝集剤の特に高分子量の場合には膨潤速度が遅いものもあり、20分程度を必要とする場合もある。
なお、膨潤工程を回分式で行う場合、「粉末状高分子凝集剤が水に添加された時点」とは粉末状高分子凝集剤を添加し終えた時点を意味する。
また、「膨潤液として濾過部材を通過するまで」とは、「濾過面を通過した時点まで」を意味し、膨潤液を濾過部材に供給して濾過面を通過させる工程(溶解工程)を回分式で行う場合は、濾過部材に供給された膨潤液の全部が濾過面を通過し終えた時点までを意味する。
膨潤時の滞留時間が20分以上になると、膨潤液の見掛けの粘性が非常に高くなるため、次の溶解工程において、膨潤液が濾過部材を通過し難くなる。また、濾過部材の供給側から、膨潤液を濾過部材の濾過面に向かって押し付ける圧力を付与して強制的に通過させる際に、膨潤液の見掛けの粘性が高くなると、濾過部材の供給側の圧力が増大し、膨潤物(膨潤ゲル)が濾過面の貫通孔(例えば網目)を通過する際に受けるせん断力が上がるため、高分子の劣化が起こり易い。
膨潤時の滞留時間の下限値は、一概には決められないが、高分子量の凝集剤粉末にあっては、膨潤時の滞留時間が不足すると膨潤ゲルと膨潤ゲルとの間に存在する遊離の水相の粘性が低い状態となるため、濾過時に該遊離の水相部分が瞬時に素抜けしてしまい膨潤ゲルが濾過部材の濾過面を通過し難くなる。又、未膨潤のゲルで濾過面の目詰まりを発生させてしまうことがある。特に、濾過部材の供給側から、膨潤液に圧力を付与して強制的に通過させる際には、濾過面の一部で目詰まりが発生すると、濾過部材の供給側の圧力が上昇するため、上記と同様にせん断力による高分子の劣化が起こり易い。
したがって、このような不都合が生じない程度に膨潤時の滞留時間を設定することが好ましい。
膨潤液において、高分子凝集剤の種類によっては膨潤物(膨潤ゲル)が塊状になり易い場合があるので、その場合には溶解性をより高める点から、濾過部材に供給する前に、予め粒子径1cm以下に細粒化しておくとよい。かかる細粒化は、例えば貫通孔径が1〜0.5cmの濾過部材を通過させることにより行うことができる。
<溶解工程>
次いで、前記膨潤工程で得られた膨潤液を濾過部材に供給し、濾過面を通過させることにより高分子凝集剤の膨潤物(膨潤ゲル)を細粒化して溶解させる。この溶解工程は、連続式で行ってもよく、回分式で行ってもよい。
溶解工程では、濾過部材に供給された膨潤液の全量が濾過面を通過するようにする。そのために、例えば濾過部材の供給側から、膨潤液を濾過部材に向かって押し付ける圧力を付与するなどして、強制的に通過させることが好ましい。
圧力を付与する方法としては、例えば、周面が網状になっている筒状濾過部材の内部へ膨潤液を供給し、周面(濾過面)の内側面に対してローラー等で押し付ける方法などが挙げられる。
膨潤液中の膨潤物は濾過部材の濾過面を通過することによって微細化され、水に溶解し易くなる。したがって、濾過面を通過した後の液中では、積極的に撹拌力を加えなくても、高分子凝集剤が溶解し、凝集剤水溶液が得られる。こうして得られる凝集剤水溶液は、そのまま貯留せずに、又は一旦貯留した後、汚泥または廃水に添加して凝集処理工程に用いる。
高分子凝集剤が比較的溶解しにくい場合、例えばアニオン系またはノニオン系の高分子量の高分子凝集剤等は、貯留槽に一旦貯留させることが好ましい場合もある。
濾過部材は、濾過面は多数の貫通孔を有するものであり、濾過面の材質は、高分子凝集剤の膨潤物を強制的に通過させる際に付加される圧力に耐える材質であれば特に制限されない。好ましくは網状物であり、例えば金網が用いられる。
濾過面における目開きは120〜500μmが好ましく、150〜300μmがより好ましい。目開きが500μmを超えると、濾過面を通過した後の液中に高分子凝集剤の微細な膨潤物が残るため、高分子凝集剤による凝集性能が充分に得られない。一方、目開きが120μm未満であると、膨潤液が濾過面を通過するのに時間がかかるとともに、通過する際に高分子凝集剤にせん断力がかかって劣化が生じ易い。
濾過面は一層からなっていてもよく、多層構造であってもよい。強度の点では多層の方が好ましい。網状物を多層構造とする場合、同じ目開きのものを数層重ねてもよいし、目開きの異なるものを重ねあわせてもよい。同じ目開きのものを重ねる場合は、やや大きめの目開きのものを重ね、目開きが異なるものを重ねる場合には、最も小さい目開きが120〜500μmであればよい。
膨潤液が濾過部材の濾過面を通過する際の速度(濾過速度)は、濾過時に膨潤液に対して圧力を付与する方法にもよるが、濾過部材の濾過面1m当たり1m/分以下であることが好ましい。この範囲の濾過速度であれば高分子凝集剤の劣化を良好に抑えることができる。
本発明において、前記膨潤工程で粉末状高分子凝集剤が水に添加された時点から、溶解工程を経て、凝集剤水溶液として汚泥および廃水に添加される直前までの合計処理時間は3時間以内とされる。3時間以上では高分子凝集剤の劣化が進行し、本来の性能が大きく損なわれる。該合計処理時間は、好ましくは10〜120分以内である。
なお、高分子凝集剤は膨潤状態では劣化は少ないが、水に溶解した状態では劣化しやすく、溶解初期から劣化が激しく起こっていると考えられる。したがって、高分子凝集剤が溶解したらできるかぎり短時間で凝集処理に使用することが好ましい。
また、前記合計処理時間を短くするためには、溶解工程において高分子凝集剤の膨潤物をより小さい粒径に細粒化することによって、溶解速度を上げることが好ましい。
また膨潤工程における滞留時間を必要以上に長くしないことが好ましい。さらに溶解工程後に一旦貯留する場合にも、貯留槽の容量を極力小さくするなどして貯留時間を短くし、最長でも1時間以下とすることが好ましい。
<凝集処理工程>
本発明における凝集処理の対象は、水中に懸濁物質を含むものであり、懸濁物質の種類により、汚泥処理または廃水処理に分別される。
汚泥処理において凝集させる対象は主に有機物であり、汚泥の種類としては一般家庭廃水から集められた下水処理場において発生する下水汚泥の他、畜産廃水、魚肉廃水等の廃水処理で発生する汚泥などが挙げられる。汚泥処理において、最も好ましい凝集剤の例としてはカチオン系高分子凝集剤である。
汚泥の処理は、汚泥に凝集剤水溶液を添加して懸濁物質を凝集させて水分と分離し、凝集した懸濁物質(凝集汚泥)を脱水機等で脱水処理する。
凝集汚泥の脱水に使用される脱水機の形式に特に制限はなく、プレス脱水機、遠心脱水機、多重円盤型脱水機等が例示される。
一方、廃水処理において凝集させる対象は主に無機物であり、廃水の種類としては砂利洗浄廃水、海浜、河川、湖沼などの浚渫時に発生する泥水、工場廃水、鉱山排水などが挙げられる。最適な凝集剤の例としてはアニオン系高分子凝集剤および/またはノニオン系高分子凝集剤である。
廃水の処理は、廃水に高分子凝集剤を添加して廃水中の懸濁物質を凝集させる。凝集した懸濁物質は沈殿するので、重力等による凝集物(懸濁物質)の分離処理、又は脱水処理を施す。
汚泥処理および廃水処理のいずれにおいても、従来より汚泥または廃水の凝集処理に用いられている公知の無機凝集剤を適宜併用してもよい。かかる無機凝集剤としては、硫酸バンド、ポリ塩化アルミニウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄等が挙げられる。
本発明の処理方法は、凝集剤水溶液の調製を極めて短時間で行うことができるため、連続式で行うことが可能である。
例えば、濾過部材と、濾過部材の濾過面に対して押し付ける圧力を付与するローラーと、濾過面を通過した液を送液するポンプを備えた連続溶解供給装置を用い、まず粉末状高分子凝集剤をタンク内で所定量の水と混合して膨潤させ、得られた膨潤液を連続的に濾過部材に供給しながらローラーで押し付けて通過させ、濾過面を通過した凝集剤水溶液を一次貯留し、又は貯留せずに、ポンプで汚泥及び廃水処理設備に連続的に供給することができる。
このように連続式で行うことによって、高分子凝集剤の劣化をより小さく抑えることができると共に、設備が非常にコンパクトとなる。したがって、大規模な溶解供給設備および敷地を必要とせず、実用的である。
本発明の処理方法は、まず粉末状高分子凝集剤を水に添加して膨潤させた後に、濾過部材を通過させて細粒化させることによって、粉末状高分子凝集剤を短時間で溶解させ、粉末状高分子凝集剤が水に添加された時点から3時間以内で汚泥または廃水に添加するものであるので、溶解された高分子凝集剤の劣化を最小限に抑えた状態で凝集処理に供することができる。
したがって、高分子凝集剤を用いた汚泥または廃水の凝集処理において、高分子凝集剤による凝集性能が向上し、汚泥または廃水中の懸濁物質を密に凝集させることができるため、凝集性や脱水効率が向上する。
本発明において、合計処理時間が短いことのほかに、高分子凝集剤の汚泥および廃水に対する凝集性能が高くなる理由の一つとして、次のことが考えられる。すなわち、従来の撹拌による溶解法で高分子凝集剤を溶解した場合は、溶解工程中に、先に溶解した分子の劣化が進んでしまうのに対して、本発明では、高分子凝集剤が膨潤液中では劣化しにくい膨潤ゲルとして存在しており、該膨潤ゲルが濾過部材の濾過面を通過することによって溶解し易い状態になるため、溶解工程中に劣化が進むのを抑えることができる。
また別の理由としては、本発明の方法では、高分子凝集剤に撹拌力を付与せずに溶解させることができるため、従来の撹拌による溶解法に比べて高分子凝集剤が受けるせん断力が小さいことが考えられる。特に、濾過部材の濾過面を通過した後においては、溶解した分子に付与されるせん断力は無いに等しく、全体として高分子凝集剤の劣化が小さくなる。また高分子凝集剤に付与されるせん断力が小さいため、微細な高分子の絡み合いが溶解操作時にも保持され、その結果、水中での分子鎖の広がりが大きくなることも、凝集性能が高くなる理由と推定される。
さらに、分子量が高くて従来法では溶解し難い高分子凝集剤も本発明では容易に溶解させることができるため、従来の撹拌による方法では凝集剤水溶液中に不溶解ゲル成分として残っていた分も、本発明ではこれを溶解させて凝集性能を発揮させることができる。
また本発明の処理方法は、粉末状高分子凝集剤が水に添加されてから短時間のうちに汚泥または廃水に添加されるので、高分子凝集剤の添加量の変更、凝集剤の銘柄変更などの操作条件を単時間で容易に切り替えることができる。したがって、汚泥または廃水の急激な変動に対しても迅速に対応でき、常に最適条件で処理を行うことができる。
さらに本発明の処理方法は、高分子凝集剤の種類、汚泥の種類、および廃水の種類を選ばず、広い範囲に適用可能であり、いずれにおいても高分子凝集剤による凝集性能を向上させる効果を得ることができる。
以下、本発明について、実施例を用いて更に詳細に説明するが、本特許の趣旨を超えない限り、この範囲に限定されるものではない。
<凝集剤水溶液の調製方法>
(調製例1)
円筒状で周面が目開き200μmの濾過面となっている濾過部材と、この濾過部材の周面の内側面に接しながら回転する弾性体からなるローラーと、濾過部材の内側から外側へ通過した凝集剤水溶液を移送するポンプとを具備する回転式の凝集剤連続溶解供給装置を用いて凝集剤水溶液の調製と供給を行った。すなわち、井水を撹拌しつつ、これに高分子凝集剤を濃度が0.2質量%になるように一定速度で添加した後、撹拌を止めて膨潤させた。膨潤後の膨潤液を、上記凝集剤連続溶解供給装置の濾過部材の内側に供給し、周面(濾過面)を通過させて外側に押し出し、凝集剤水溶液を得た。膨潤液を濾過部材に供給した時点から濾過面を通過し終えるまでの濾過時間は0.5分間であった。また濾過速度は濾過面1m当たり0.23m/分であった。凝集剤粉末が水に添加された時点から、膨潤液として濾過部材を通過するまでの膨潤時の滞留時間は2分間であった。
得られた凝集剤水溶液を一時滞留させた後、汚泥に添加して凝集処理を行った。
凝集剤粉末が水に添加された時点から汚泥に添加されるまでの合計処理時間は20分であった。
(調製例2)
調製例1と同様の方法で凝集剤水溶液を調製した後、得られた凝集剤水溶液をビーカー内に178分間放置した後、凝集処理に供した。
本例における合計処理時間は180分であった。
(調製例3)
調製例1と同様の方法で凝集剤水溶液を調製した後、得られた凝集剤水溶液を貯槽に298分間貯留した後、凝集処理に供した。
本例における合計処理時間は300分であった。
(調製例4)
井水500gを入れたビーカーに、2枚パドル翼(翼幅はビーカー径の1/2)を具備する撹拌装置を取り付け、250rpmで撹拌しながら粉末状高分子凝集剤1.0gを一定速度で少しずつ添加した。その後4時間、250rpmで撹拌して溶解させてから、1時間貯留後凝集処理に供した。(本例は通常法であり合計処理時間は300分であった。)
<凝集性能の評価方法>
凝集処理により得られる凝集汚泥を以下の方法で評価した。
[汚泥の凝集脱水試験方法]
凝集剤水溶液を汚泥300mlに所定量添加し、30秒間スパチュラで撹拌して凝集させ、以下の評価を行った。
(1)水抜け性:上記撹拌後の汚泥(凝集汚泥と水)を48メッシュの濾布で濾過し、10秒間の濾水量を測定して水抜け性を評価した。
(2)脱水性:上記の濾過で濾布上に残った凝集汚泥を、まず0.02MPaで30秒間、次いで0.05MPaで30秒間、次いで0.1MPaで60秒間の条件で圧搾し、これにより得られた汚泥ケーキの含水率を測定して脱水性を評価した。
[廃水の凝集試験方法]
表2に示した海浜の浚渫土(TS58.2%)50gを2Lのビーカーに計り取り、人口海水を加えて1000mlにし撹拌混合して試験用の泥水を調製した。試験管立てに用意した100mlの目盛り付きネスラー比色管に、100mlずつ泥水を分取し、凝集試験を行った。
凝集試験は、凝集剤水溶液を所定量添加した後、蓋をして緩やかに10回転倒混合し、静置して凝集フロック層と水層との界面の沈降速度を測定する。初期は乱流があり、後半はフロック間で緩衝し合って沈降が遅くなるので、等速沈降する90〜60mlのラインを通過する時間を測定し、距離に換算して沈降速度(cm/分)を算出した。この値は大きい方が良好である。
また、静置10分後の沈降したケーキの容量、すなわち凝集フロック層と水層との界面の目盛りを記録して圧密性を評価した。この値が小さい方が良好である。
[供試高分子凝集剤試料]
下記の例で使用した粉末状高分子凝集剤1〜4を表1に示す。表中のMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算基準の質量平均分子量である。
[供試汚泥および廃水試料]
下記の例で使用した汚泥および廃水の調製に使用した浚渫土を表2に示す。
なお、汚泥濃度TS(単位:質量%)は汚泥または廃水中の固形分濃度であり110℃の乾燥機で恒量になるまで乾燥した固形分を測定して得られる値である。
(例1〜5)
粉末状高分子凝集剤1を用い、調製例1と同様の方法で凝集剤水溶液を調製し、汚泥Aを用いて凝集脱水試験を行った。ただし、濾過部材の目開きを表3に示すとおりに変えた。汚泥Aに添加した凝集剤水溶液の量は、固形物に対する高分子凝集剤の濃度(以下、同様)が0.4質量%となるように設定した。
水抜け性(濾水量)および脱水性(ケーキ含水率)の評価結果を表3に示す。また調製した凝集剤水溶液の粘度を、25℃の恒温槽中でブルックフィールド型回転粘度計を用い12rpmで測定した結果を表3に示す。
表3の結果より、例1〜3では汚泥の凝集処理における水抜け性および凝集汚泥の脱水性が優れていた。目開きが100μmである例4では濾過速度が遅くなり、凝集効果が例1〜3に比べて劣っていた。これは濾過時に圧力が上がるためシェアーがかかり凝集剤分子の劣化が生じたものと思われる。目開きが750μmである例5では、凝集剤水溶液中に目視できるミクロゲルが存在していた。この例5では高分子凝集剤の溶解分が減少したため凝集効果が例1〜3に比べて劣ったものと考えられる。
(例6〜11)
粉末状高分子凝集剤1を用い、調製例1と同様の方法で凝集剤水溶液を調製し、汚泥Aを用いて凝集脱水試験を行った。ただし、粉末状高分子凝集剤を水に添加して撹拌した後、濾過前に膨潤させる時間を調整することにより、膨潤時の滞留時間を表4に示す通りに変えた。汚泥Aに添加した凝集剤水溶液の量は例1〜5と同じく、固形物に対し0.4質量%とした。例1〜5と同じように評価を行い、その結果を表4に示す。例2の結果も合わせて示す。
表4の結果より、膨潤時の滞留時間を1〜20分とした例2、6〜8では、汚泥の凝集処理における水抜け性および凝集汚泥の脱水性が優れていた。例9は、膨潤時の滞留時間を取らずに粉末状高分子凝集剤を水に添加して分散した直後に、濾過部材に供給した例であるが、濾過部材の手前の部分で水だけ抜けて、その先の網目が詰まってしまい凝集剤水溶液の調製ができなかった。
膨潤時の滞留時間を30分とした例10では、凝集効果がやや劣っていた。これは、高分子凝集剤の膨潤が過度に進んで膨潤液の見掛けの粘度が上がり、濾過面を通過する際の圧力が上昇してせん断力により高分子凝集剤の劣化が生じたものと考えられる。
(例11〜19)
粉末状高分子凝集剤の種類および凝集剤水溶液の調製方法を、表5に示す通りに変え、それぞれで得られた凝集剤水溶液を用いて、表5に示す種類の汚泥の凝集脱水試験を行った。汚泥に添加した凝集剤水溶液の量は、表5に示す通りに設定した。例1〜5と同じように評価を行い、その結果を表5に示す。例2の結果も合わせて示す。
表5の結果より、粉末状高分子凝集剤を水に接触させてから使用するまでの合計処理時間が20分(調製例1)である例2、14,17、および合計処理時間が180分(調製例2)である例11では、汚泥の凝集処理における水抜け性および凝集汚泥の脱水性が優れていた。また例2,14,17の結果より、汚泥の種類に応じて最適な凝集剤の種類が変化したときも同様に良好な凝集性能が得られた。
合計処理時間が300分(調製例3)である例12,15,18では凝集性能が劣っており、通常法の粉末状高分子凝集剤を撹拌により4時間かけて溶解し、1時間貯留(調製例4)させた例13,16,19では、さらに凝集性能が劣っていた。
(例20〜24)
表1に示す粉末状高分子凝集剤4(アクリルアミド/アクリル酸ソーダ共重合体(80/20質量比))を使用し、0.1質量%になるようにする以外は調製例1と同様にして0.1質量%の凝集剤水溶液を調製した。ただし合計処理時間が表6に示す通りになるように、濾過後の滞留時間を設定した。
得られた凝集剤水溶液を用いて廃水の凝集試験方法に従い凝集試験を行った。廃水に添加した凝集剤水溶液の量は、懸濁液における高分子凝集剤の濃度が2ppmとなるように設定した。
沈降速度とケーキ容量の評価結果を表6に示す。
(例25)
表1に示す粉末状高分子凝集剤4を使用し、0.1質量%になるようにする以外は調製例4と同様にして通常法で0.1質量%の凝集剤水溶液を調製した。
得られた凝集剤水溶液を用いて例20〜24と同様にして廃水の凝集試験を行った。評価結果を表6に示す。
表6の結果より、合計処理時間が3時間以内である例20〜23では、廃水の凝集処理における優れた凝集性能が得られた。
合計処理時間が5時間である例24、および通常法を想定した粉末状高分子凝集剤を撹拌により4時間かけて溶解し、1時間貯留(調製例4)させた例25では凝集性能が顕著に劣っていた。例25では撹拌中に溶解した部分の劣化が経時的に進んでいくので全体が溶解し終わった頃には相当の分子の切断が起こっており、そのために高分子凝集剤本来の性能が発揮されないと考えられる。

Claims (2)

  1. 粉末状高分子凝集剤を水に添加して膨潤液を調製する膨潤工程と、
    前記膨潤液を濾過部材に供給し、前記濾過部材の濾過面を通過させることにより凝集剤水溶液を得る溶解工程と、
    前記凝集剤水溶液を汚泥または廃水に添加する凝集処理工程を有し、
    前記濾過部材が、目開き120〜500μmの網状物であり、
    前記粉末状高分子凝集剤の質量平均分子量が300万〜1600万であり、
    前記膨潤液における前記粉末状高分子凝集剤の濃度が0.05〜0.5質量%であり、
    前記粉末状高分子凝集剤が水に添加された時点から、前記凝集剤水溶液として汚泥または廃水に添加される直前までの合計処理時間が3時間以内である汚泥または廃水の処理方法。
  2. 前記粉末状高分子凝集剤が水に添加された時点から、前記膨潤液として前記濾過部材を通過するまでの膨潤時の滞留時間が10秒以上20分以内である請求項1記載の汚泥または廃水の処理方法。
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