JP4050894B2 - 溶解装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体ポリマーを希釈水により希釈し溶解する溶解装置に関し、特に排水処理用凝集剤、脱水剤等として用いられる高粘度の液体ポリマーを高希釈倍率で効率よく短時間で希釈、溶解することができ、かつ、小型化が可能な溶解装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、排水処理用凝集剤、脱水剤、抄紙工程における歩留り向上剤、ろ水性向上剤等として、水溶性ポリマー等のポリマーが用いられていた。凝集剤、脱水剤として用いられるポリマーは、主として粉末の形態で使用され、使用時には粉末状のポリマーを水に溶解した水溶液として凝集、脱水等のために原水等に注入されていた。しかし、粉末状のポリマーは、取り扱いに際して粉塵が飛散するために周囲環境を汚染するという環境上の問題や作業の安全性の問題点があった。また、使用時には、粉末状のポリマーを溶解して使用形態である水溶液とするための溶解作業に時間と手間がかかるという問題点があり、又、作業の省力化のために溶解する回数を減らす必要があるので大型の溶解槽を必要とし、そのため装置の設置面積を広くとる必要があり省スペース性に欠けるという問題があった。また、ポリマーの種類を変更する場合、既に溶解槽に溶解しているポリマーの残液の排出処理が必要であり、溶解槽が大型である場合、大量の残液を排出処理しなければならず廃水処理に多大の労費を要すという問題点があった。このため、近年では、ポリマーを少量の液体に溶解させた液体ポリマーが用いられるようになった。液体ポリマーは高分子量を有するポリマーの高濃度水溶液であるため高粘度となるが、粉末状のポリマーに比べて自動化、省力化しやすく、溶解性にも優れているため、近年、液体ポリマーを高希釈倍率で希釈するための自動希釈装置や溶解装置、溶解方法等が広く開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の液体ポリマー自動希釈装置や溶解装置、溶解方法は以下のような課題を有していた。
(1)粉末状のポリマーの溶解と同様に、大型の溶解槽を用いて液体ポリマーを溶解する場合、大型の溶解槽を用いるため搬送性に欠けるとともに、省力性に欠け、更に装置の設置面積を広くとる必要があり省スペース性に欠けるという課題を有していた。
(2)液体ポリマーを定量の希釈水が移送されている配管に定量的に供給し、配管中で希釈水に混合させ溶解する場合、希釈水と液体ポリマーとの接触部分で液体ポリマーが水と反応して粘度が高くなるため、高粘度となった液体ポリマーにより配管が閉塞し易いという課題を有していた。
(3)液体ポリマーを定量の希釈水が移送されている配管に定量的に供給し、配管中で希釈水に混合させ溶解する場合、高希釈倍率であっても高粘度の未溶解の液体ポリマーが管壁に付着し、また、溶解後の混合液の送出流量が少量である場合には、配管中にラインミキサー等の攪拌機を設けた場合であってもラインミキサーの各ユニットの剪断面に未溶解の液体ポリマーが付着し溶解の均一性に欠けるという課題を有していた。
(4)液体ポリマーは溶解後の時間経過により、凝集剤、脱水剤等としての機能が劣化するという特性を有しており、溶解後長時間例えば4〜5日経過後は、凝集剤、脱水剤等としての機能の劣化を補うために、注入量を増加させる等の対策が必要であるという課題を有していた。
(5)従来の液体ポリマー自動希釈装置や溶解装置では、一般的に、希釈水に液体ポリマーを供給する際に、液体ポリマーが約0.5mlずつ吐出されるため、液体ポリマーが液滴にならず紐状になり溶解効率が低下し溶解性に欠けるという課題を有していた。
(6)配管の径が大きいと、吐出口の周囲の内壁に液体ポリマーが付着しながら成長し供給量を変動させるとともに、ある程度固まると塊となって抜け、それが下流域で詰まりの原因になるという課題があった。
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、液体ポリマーを用いるため自動化、省力化に優れ、装置の小型化が可能であるため省スペース性に優れ、高希釈倍率で混合液の送出流量が少量の場合であっても液体ポリマーの溶解の均一性に優れ、又、使用する量の液体ポリマーを短時間で逐次溶解させて必要量の混合液を生成し逐次使用できるため液体ポリマーの機能を劣化させることがない溶解装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の溶解装置は、以下の構成を有している。
【0006】
本発明の請求項1に記載の溶解装置は、液体ポリマーを希釈水により希釈し溶解する溶解装置であって、a.前記液体ポリマーと前記希釈水を攪拌して混合するミキシング室と、b.前記ミキシング室に接続され前記ミキシング室に前記希釈水を供給する希釈水供給流路と、c.前記希釈水供給流路に配設され前記希釈水の流量を制御する希釈水流量制御部と、d.前記ミキシング室に接続され前記ミキシング室の混合域の壁面を貫通して内壁から所定の距離隔離して撹拌羽根近傍の乱流形成域に吐出口が配設された前記液体ポリマーを供給する液体ポリマー供給流路と、e.前記液体ポリマー供給流路に配設され前記液体ポリマーの流量を制御する微少流量ポンプと、f.前記ミキシング室に接続され前記液体ポリマーと前記希釈水の混合液が送出される混合液送出流路と、を備え、前記ミキシング室内における前記液体ポリマー及び前記希釈水の滞留時間が、10〜900秒に設定された構成を有している。
【0007】
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)液体ポリマーを液体ポリマー供給流路を介してミキシング室へ微少流量ポンプにより定量的に供給することができ、ミキシング室内において液体ポリマーを希釈水で規定の希釈倍率に短時間で希釈し溶解することができ、作業性に優れる。
(2)ミキシング室を設けることにより、ミキシング室内で液体ポリマーを希釈水で希釈し溶解することができるので、液体ポリマーを均一に溶解させることができ、また、逐次溶解して逐次使用できるので、保存の必要がなく液体ポリマー水溶液の機能の劣化を防ぐことができる。
(3)液体ポリマーの流量を制御するために、微少流量ポンプを用いたので、液体ポリマーの少量の流量制御が可能で高希釈倍率に対応することができる。
(4)微少流量ポンプを用いることにより、ミキシング室に接続された液体ポリマー供給流路の管径を小さくすることができ、液体ポリマーの吐出口と希釈水の接触面積を小さくすることができるので、液体ポリマー供給流路のミキシング室への接続部分の配管の閉塞を防ぐことができる。
(5)微少流量ポンプで定量的に液体ポリマーを連続して供給できるので、ミキシング室等の設計が容易で、且つ短時間に希釈溶解できるので、装置をコンパクト化できる。
(6)液体ポリマー供給流路の吐出口が、ミキシング室の内壁から所定距離離隔して配設されているので、吐出口からミキシング室内へ吐出した液体ポリマーがミキシング室の内壁や吐出口付近の内壁に付着することを防ぐことができる。
(7)混合域や剪断域に吐出口が開口しているので、高粘度の液体ポリマーをも容易に拡散し迅速に溶解させることができる。
(8)ミキシング室内に流入した液体ポリマーと希釈水の滞留時間を、10〜900秒好ましくは30〜300秒に設定することにより、滞留時間内に適量の液体ポリマーが液体ポリマー供給路よりミキシング室に供給され攪拌されるため、均一で活性の強い混合液を得ることができる。
(9)液体ポリマーを定量供給できるので、混合液の滞留時間を、10〜900秒好ましくは30〜300秒と短時間に設定することができる。
(10)ミキシング室内への液体ポリマーの1回の注入量は、微少流量ポンプにより約0.05〜1.0mlに設定できるので、ミキシング室を3〜20lの容量にでき、且つ、液体ポリマーと希釈水の滞留時間を、10〜900秒好ましくは30〜300秒に設定することで、装置全体を著しくコンパクト化(従来の1/10以下)でき、一人で運搬据え付けを行うことができ省力化できる。
【0008】
ここで、ミキシング室は、内部に攪拌のための攪拌羽根部等の機械的な攪拌装置を有することが好ましい。これにより、内部において液体ポリマーを希釈水に攪拌装置により攪拌して混合することができ、均一に溶解させることができる。また、ミキシング室は、所定の容積等を有することにより、又は、ミキシング室の希釈水の供給量を所定の流量に設定することにより、或いは、攪拌装置の攪拌効率が所定値に設定されることにより、流入した液体ポリマーと希釈水がミキシング室内に所定時間滞留するように設定されることが好ましい。これにより、滞留時間内に好ましい流量で液体ポリマーが液体ポリマー供給路よりミキシング室に供給され攪拌、溶解され、分散、混合され均一な混合液を得ることができ、逐次溶解して逐次使用できるので、保存の必要がなく液体ポリマー水溶液の機能の劣化を防ぐことができる。
希釈水流量制御部は、希釈水流量計により希釈水の流量を確認しながら流量調整弁の開度を調整して希釈水の流量を制御する手動制御としてもよく、また、微少流量ポンプと比例制御やカスケード制御で自動制御としてもよい。また、希釈倍率が一定の場合は定流量弁を用いて流量が常に定量となるように制御してもよい。
微少流量ポンプとしては、高粘度の液体ポリマーを微少流量で移送するのに適したプランジャポンプやチューブポンプ等が用いられる。なお、微少流量ポンプにより液体ポリマーの微少流量の供給が可能であり、これによりミキシング室の容積を小さくすることができ、この場合、装置本体をコンパクト化することができるので好ましい。
なお、ミキシング室と微少流量ポンプとを接続する液体ポリマー供給流路の長さはできるだけ短くすることが好ましい。これにより、運転停止時に液体ポリマー供給流路の吐出口において液体ポリマーが水と反応して高粘度となり管を閉塞した場合の運転再開時に、微少供給ポンプによる送圧が吐出口に伝わり易く、また、このとき配管にかかる負荷を低減させることができる。
混合液送出流路からの混合液の送出は、水道等による希釈水の着圧により行われることが好ましいが、希釈水の着圧が小さい場合は、希釈水供給ポンプ等を設け、希釈水供給ポンプにより希釈水供給流路からミキシング室へ供給される希釈水の送圧により混合液の送出が行われる。これにより、混合液送出流路にポンプ等を設ける必要がなく、溶解装置を小型化しコンパクト化することができる。
また、使用される液体ポリマーとしては、その用途に応じて異なるが、アニオン系、カチオン系等の高分子凝集剤が用いられる。
液体ポリマー供給流路の吐出口は攪拌羽根部の回転軸の近傍の流速の速い位置に配設することが好ましい。これにより、液体ポリマーが容易に分散され溶解されるため、溶解効率を向上させることができる。
攪拌羽根部は複数設けてもよいが、少なくともミキシング室内の混合が激しく行われる混合層域、例えばミキシング室内の下部側等に配設されることが好ましい。これにより、混合層域における希釈水と液体ポリマーの混合を促進させることができる。
また、液体ポリマー供給流路がミキシング室内に配設された攪拌羽根部の近傍に接続された場合は、ミキシング室内の乱流(流速)の大きい場所に液体ポリマー供給流路が接続されることにより、液体ポリマー供給流路内のミキシング室への入口付近において液体ポリマーの凝結を防ぐことができ、液体ポリマーが配管内に詰まることを防ぐことができる。特にバッファを有しない場合に効果を有する。
また、ミキシング室内にバッファ(邪魔板)を有している場合、ミキシング室の底部に液体ポリマー供給流路を配設しても良い。バッファにより乱流を形成しているので拡散効率を高めるためである。
ミキシング室内に流入した液体ポリマーと希釈水の滞留時間は、ミキシング室の容積(3〜20l)や攪拌装置の攪拌効率にもよるが、10〜900秒好ましくは30〜300秒に設定される。滞留時間が30秒より短くなるにつれ、液体ポリマーの希釈水への拡散が不十分で、液体ポリマーの溶解が均一に行われなくなるので好ましくない。滞留時間が300秒より長くなるにつれ、ミキシング室の容量を大きくする必要があり、装置本体の コンパクト化が図れず装置が大型化するため好ましくない。特に、滞留時間を10秒以下又は900秒以上にした場合、これらの傾向が著しくなるため好ましくない。
【0012】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の溶解装置であって、前記希釈水流量制御部が、前記希釈水供給流路を流れる前記希釈水の流量を計量する希釈水流量計と、前記希釈水供給流路を流れる前記希釈水の流量を調整する流量調整弁と、を備えた構成を有している。
【0013】
この構成により、請求項1の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)希釈水供給流路を流れる希釈水の流量を希釈水流量計により確認して、流量調整弁により手動で調整することができるので、安定して希釈水の流量を制御することができる。
(2)安価な希釈水流量計と流量調整弁により希釈水の流量を調整することができるので、製造コストを低減させることができる。
【0014】
ここで、希釈水流量計としては、フローメータ等の容積式流量計等が用いられる。
なお、希釈水流量制御部としては、設定値を自動的に保持する自動式流量調整弁としてもよい。
【0015】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の溶解装置であって、前記液体ポリマー供給流路が、前記液体ポリマー供給流路の前記微少流量ポンプの上流側に切替弁を介して配設されたシリンダ式の前記微少流量ポンプの吸い込み量を測定する吸い込み量測定器を備えた構成を有している。
【0016】
この構成により、請求項1又は2の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)微少流量ポンプによる液体ポリマーの吸い込み量すなわち吐出量を、吸い込み量測定器により測定することができるので、吸い込み量測定器により吸い込み量を確認しながら微少流量ポンプを駆動しその吐出量を変化させて所望の吐出量に容易に設定することができる。
【0017】
ここで、吸い込み量測定器としては、目盛りを付した管状のシリンダ式等が用いられる。吸い込み量測定器は、液体ポリマー供給流路の微少流量ポンプの上流側に配設され、微少流量ポンプの吸い込み量を測定する際には、吸い込み量測定器に液体ポリマーを充填し、吸い込み量測定器と微少流量ポンプの間の流路を開いて微少流量ポンプを吐出量を変化させながら駆動し、吸い込み量測定器から液体ポリマーを吸い込んで吸い込み量測定器によりその吸い込み量を確認しながら、所望の吸い込み量すなわち吐出量になるように調節する。なお、吸い込み量測定器は通常の運転時には使用しないため、吸い込み量測定器と液体ポリマータンクの接続を切り換える切り換え弁を設け、吸い込み量の測定の場合か又は通常の運転の場合かに応じて任意に切り換えることが好ましい。
【0018】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の溶解装置であって、前記微少流量ポンプがチューブポンプである構成を有している。
【0019】
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)微少流量ポンプをチューブポンプとすることにより、送出する液体が高粘度或いはスラリー液であっても、安定した流量で送出することができる。
【0020】
ここで、チューブポンプは、回転する押圧体によりチューブを押圧しながら移動させチューブ内の液体等を移送するもの等が用いられる。また、チューブポンプとしては、高粘度の液体の送出に対応した小型のものを用いることが好ましい。これにより、送出する液体が高粘度或いはスラリー液やペーストであっても、安定した流量で送出することができ、且つ、溶解装置を小型化することができる。また、チューブポンプは、押圧体の回転数制御又はオン、オフ制御等により液体ポリマーの流量制御を行うことが好ましい。なお、この場合、希釈水供給流路の希釈水の入口側に電動弁を設け、チューブポンプの駆動に連動して開閉することが好ましい。これにより、混合液を自動制御で送出することができる。
【0024】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の溶解装置であって、前記液体ポリマー供給流路の管径が、少なくとも前記ミキシング室内の吐出口において1〜6mm好ましくは1.5〜4mmに形成されている構成を有している。
【0025】
この構成により、請求項1乃至4の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)液体ポリマー供給流路の吐出口において管径が1〜6mm好ましくは1.5〜4mmに形成されているので、吐出口から吐出される液体ポリマーが液滴として微少流量で供給されるため、溶解効率を向上させることができる。
(2)運転停止時に液体ポリマー供給流路の吐出口に残留した液体ポリマーが、ミキシング室内の希釈水に反応して高粘度化した場合であっても、吐出口において管径が1〜6mm好ましくは1.5〜4mmに形成されているので、運転再開時には高粘度化した液体ポリマーが微少流量ポンプの送圧により容易に吐出され、管径が小さいため管の内壁に残留しスラリー化することもなく、使用性に優れる。
【0026】
ここで、液体ポリマー供給流路の吐出口の管径は、1〜6mm好ましくは1.5〜4mmに形成される。管径が1.5mmより小さくなるにつれ、微少流量ポンプにより高い送圧が必要であり、微少流量ポンプに負担がかかり、1mm以下ではその傾向が更に著しくなるため好ましくない。管径が4mmより大きくなるにつれ、吐出口から吐出される液体ポリマーが液滴になり難く、紐状になり拡散し難い傾向があり、また、運転停止時に吐出口において液体ポリマーが水と反応して高粘度化し吐出口を閉塞した場合、運転再開時に吐出口の管壁の内壁に液体ポリマーが残留し流路を狭め定量供給を困難にし、6mm以上ではその傾向が更に著しくなるため好ましくない。
【0027】
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の内いずれか1項に記載の溶解装置であって、少なくとも前記液体ポリマー供給流路を加温する加温手段を備えた構成を有している。
【0028】
この構成により、請求項1乃至5の内いずれか1項の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)液体ポリマー供給流路において、加温により液体ポリマーの流動性が向上するため、容易且つ正確に吐出量の制御を行うことができる。
【0029】
ここで、加温手段としては、液体ポリマー供給流路に巻きつけて使用できるテープヒータやリボンヒータ等のフレキシブルヒータ等が用いられる。また、このとき、液体ポリマー供給流路の管の材質としては、耐熱性や機械的強度、薬品に対する耐性の点から塩化ビニル樹脂やポリテトラフルオロエチレン、カッパーチューブ等が用いられる。
加温手段による加温温度は、20℃〜40℃に設定される。これにより、寒冷地等において使用する場合であっても、液体ポリマーの粘性を低下させ流動性を向上させることができ、液体ポリマー供給流路の吐出口からの液体ポリマーの吐出性を向上させることができる。
また、溶解装置全体を覆うハウジングを設け、ハウジング内部にヒータ等を設け、液体ポリマー供給流路又は装置内部全体を加温するようにしてもよい。この場合、ハウジングにより装置内部を密閉することができ、保温性を向上させることができるので省エネルギ性に優れ、特に寒冷地での使用に好適である。また、ハウジングを設けた場合は、持ち運びや取り付け、取り外しが容易であり、搬送性に優れるとともに、設置にかかる工数を低減でき利便性に優れる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本実施の形態1における溶解装置のブロック図である。
図中、1は本実施の形態1における溶解装置、2は溶解装置1内に配設されたミキシング室、3はミキシング室2内に回転可能に配設された攪拌羽根部、4は攪拌羽根部3を回転駆動させるモータ、5はミキシング室2に接続され溶解装置1の外部から供給される希釈水をミキシング室2に供給する希釈水供給流路、6は希釈水供給流路5に配設され希釈水供給流路5を通過する希釈水の流量を制御する希釈水流量制御部、7は希釈水流量制御部6に配設され希釈水供給流路5を通過する希釈水の流量を計量する希釈水流量計、8は希釈水流量制御部6に配設され希釈水供給流路5を通過する希釈水の流量を調整する流量調整弁、9は希釈水供給路5の希釈水の入口側に配設された希釈水入口電動弁、10はミキシング室2に供給される液体ポリマーが貯留された液体ポリマータンク、11はミキシング室2の攪拌羽根部3の近傍に接続され、液体ポリマータンク10に貯留された液体ポリマーをミキシング室2に供給する液体ポリマー供給流路、12は液体ポリマー供給流路11に配設され液体ポリマー供給流路11を通過する液体ポリマーの流量を制御し、液体ポリマーをミキシング室2へ移送する微少流量ポンプであるチューブポンプ、14は液体ポリマー供給流路11の液体ポリマータンク10の出口側に配設された液体ポリマー出口弁、15は液体ポリマー供給流路11に接続され、チューブポンプ12による液体ポリマーの吸い込み量すなわち液体ポリマー供給流路11の液体ポリマーの流量を測定する吸い込み量測定器、16は液体ポリマー供給流路11に配設された第1の測定切替弁、17は吸い込み量測定器の入口側に配設された第2の測定切替弁、18はミキシング室2に接続されミキシング室2内で攪拌された液体ポリマーと希釈水の混合液が送出される混合液送出路である。
【0031】
以上のように構成された本実施の形態1の溶解装置について、以下その動作を図面を参照しながら説明する。
なお、本実施の形態1においては、ミキシング室2の容積は5lとした。
また、通常、液体ポリマーと希釈水の混合液の希釈倍率が小さいと混合液がままこ状となることから、液体ポリマーの希釈倍率は300〜400倍程度に設定される。本実施の形態1においては、混合液送出流路18から送出される混合液を希釈倍率400倍の液体ポリマー水溶液とした。
チューブポンプ12は、液体ポリマーをミキシング室2へ2〜15ml/minの流量で供給する。この場合、液体ポリマーは、高粘度であるため1滴が0.1ml程度の液滴となって液体ポリマー供給流路11からミキシング室2へ吐出される。例えば、チューブポンプ12により液体ポリマーの流量を2ml/minとした場合は、1分間に20滴、すなわち3秒毎に1滴程度の液体ポリマーの液滴がミキシング室2内に吐出される。本実施の形態1においては、チューブポンプ12は、オンを1sec、オフを0.62secとしたオン、オフ制御でパルス運転で駆動され、1回の注入で0.086mlの液体ポリマーが液滴の形でミキシング室に注入され、1minに37回程度注入されることで、吐出量は3ml/minとなるようにした。
なお、ミキシング室2の容積を5lとし、混合液の送出流量は約1200ml/minであるため、ミキシング室2の滞留時間は約250秒となる。
また、攪拌羽根部3の回転数は、300rpmに設定し、ミキシング室2内において十分な攪拌を行うようにした。
希釈水の流量の設定は、希釈水入口電動弁9を開き、希釈水供給流路5の希釈水の流量が1200ml/min程度となるように、希釈水流量計7を確認しながら流量調整弁8により希釈水の流量を調整することで行われる。なお、希釈水は図示しない希釈水供給ポンプや水道等により希釈水供給流路5へ供給される。
液体ポリマーの流量の設定は、チューブポンプ12をオフにし、液体ポリマー出口弁14、第1の測定切替弁16、第2の測定切替弁17を開にし、吸い込み量測定器15に液体ポリマーを所定量貯留する。次いで、第1の測定切替弁16を閉にし、チューブポンプ12をオンにして流量を3ml/minに調整する。次いで、第1の測定切替弁16を開にしオンストリームとする。なお、液体ポリマーの粘度が低い時、若しくは、液体ポリマー供給流路11に加温手段を備えている時は、吸い込み量測定器15は用いないか、設けなくてもよい。この場合は、チューブポンプ12を流量を可変させながら駆動し、所定の吐出量になるように設定する。
設定終了後、液体ポリマー出口弁14、第1の測定切替弁16を開き、チューブポンプ12を駆動し、同時に希釈水入口電動弁9を開くことにより、ミキシング室2内に設定した流量の液体ポリマーと希釈水を供給する。同時に、モータ4を駆動し、攪拌羽根部3を回転駆動させて、ミキシング室2内に供給された液体ポリマーと希釈水を攪拌して、液体ポリマーを希釈水に溶解させる。ミキシング室2内で30秒〜300秒間滞留し混合された液体ポリマーと希釈水は、滞留時間が経過した後、400倍の希釈倍率の混合液として混合液送出流路18から送出される。
このようにして、ミキシング室2において液体ポリマーを希釈水に溶解することができ、混合液送出流路18から液体ポリマーを希釈水により希釈した混合液を得ることができる。
なお、液体ポリマーの種類を変更する場合等に、ミキシング室2内及び配管内に残存した残液は、図示しない希釈水供給ポンプ等による希釈水の送圧により押し出すことで排出することができる。
【0032】
以上のように構成された本実施の形態1における溶解装置によれば、以下のような作用が得られる。
(1)希釈水を希釈水供給流路5を介してミキシング室2へ希釈水流量制御部6により定量的に供給し、液体ポリマーを液体ポリマー供給流路11を介してミキシング室2へチューブポンプ12により定量的に供給し、ミキシング室2内において液体ポリマーを希釈水で希釈混合することができ、得られた液体ポリマーと希釈水の混合液を混合液送出流路18により送出することができる。
(2)ミキシング室2を設けることにより、ミキシング室2内で液体ポリマーを希釈水で希釈し溶解することができるので、液体ポリマーを均一に溶解させることができ、更に、ミキシング室2内に流入した液体ポリマーと希釈水の滞留時間を、10秒〜900秒に設定することにより、均一な混合液を得ることができる。
(3)液体ポリマーの流量を制御するために、高粘度の液体の移送に適し、且つ、微少流量の供給に適したチューブポンプ12を用いることにより、液体ポリマーの微少流量の流量制御が可能である。
(4)液体ポリマー供給流路11が、ミキシング室2内に配設された攪拌羽根部3の近傍に接続され、ミキシング室2内の流速の大きい場所に液体ポリマー供給流路11が接続されることにより、液体ポリマー供給流路11内のミキシング室2への入口付近において液体ポリマーの凝結を防ぐことができ、液体ポリマーが配管内に詰まることを防ぐことができる。
(5)希釈水供給流路5を流れる希釈水の流量を希釈水流量計7により確認して、流量調整弁8により手動で調整することができるので、安定して希釈水の流量を制御することができ、安価な希釈水流量計7と流量調整弁8を用いることにより、製造コストを低減させることができる。
(6)微少流量ポンプであるチューブポンプ12による液体ポリマーの吸い込み量すなわち吐出量を、吸い込み量測定器15により測定することができるので、吸い込み量測定器15により吸い込み量を確認しながらチューブポンプを駆動しその吐出量を変化させて所望の吐出量に容易に設定することができる。
(7)高粘度で微量の液体ポリマーを超高希釈倍率で所定の希釈率に希釈することができる。
(8)希釈倍率が大きいので、液体ポリマーの量が少ないことから装置全体を極めてコンパクトにでき、持ち運びが容易でどのような現場でも簡単に設置できる。
【0033】
なお、本実施の形態1においては、1つのチューブポンプ12を使用したが、これに限られるものではなく、2乃至複数のチューブポンプを配設しミキシング室に各々のチューブポンプから液体ポリマーを供給するようにしてもよい。これにより、1つの吐出口からの吐出量を増加させることなく、液体ポリマーの供給量を増やすことができるので、細い吐出口から微少流量の液滴で供給でき、液体ポリマーの供給量を増やした場合であっても溶解効率が低下することがなく使用性に優れる。
【0034】
(実施の形態2)
図2は本実施の形態2における溶解装置のブロック図であり、図3は本実施の形態2における溶解装置のミキシング室の要部拡大図である。
図中、3は攪拌羽根部、4はモータ、5は希釈水供給流路、6は希釈水流量制御部、7は希釈水流量計、8は流量調整弁、9は希釈水入口電動弁、10は液体ポリマータンク、12はチューブポンプ、14は液体ポリマー出口弁、15は吸い込み量測定器、16は第1の測定切替弁、17は第2の測定切替弁、18は混合液送出流路であり、これらは図1において説明したものと同様であるので同一の符号を付けて説明を省略する。
1aは本実施の形態2における溶解装置、2aは溶解装置1aの内部に配設され攪拌羽根部3の回転軸が垂直になるように縦に配設されたミキシング室、3aは攪拌羽根部3の内、下部側に配設された下部攪拌羽根部、11aはミキシング室2の側壁を貫通して配設され、吐出口20がミキシング室2の内壁から所定距離離隔するように配設された液体ポリマー供給流路、19はミキシング室2の内壁側面に配設された緩衝のためのバッファ部、20はミキシング室2内に配設された液体ポリマー供給流路11aの吐出口である。
ここで、吐出口20の管径dは1〜6mm好ましくは1.5〜4mmに形成されている。管径が1.5mmより小さくなるにつれ、チューブポンプ12により高い送圧が必要であるため負担がかかり、1mm以下ではその傾向が更に著しくなるため好ましくない。管径が4mmより大きくなるにつれ、吐出口20から吐出される液体ポリマーが液滴になり難く、また、運転停止時に吐出口20において液体ポリマーが水と反応して高粘度化し吐出口20を閉塞した場合、運転再開時に吐出口20の管壁の内壁に液体ポリマーが残留しスラリー化し、6mm以上ではその傾向が更に著しくなるため好ましくない。
なお、吐出口20の管径を例えば2mmに形成した場合、運転停止時に吐出口20に残留した液体ポリマーは、吐出口20端部は希釈水と接触するため、端部から1〜1.5mmの部分が希釈水と反応し高粘度化し吐出口20を閉塞するが、この程度の閉塞であれば、運転再開時には、高粘度化した液体ポリマーはすべてチューブポンプ12の送圧により容易に吐出され、吐出された液体ポリマーの粒は粒径が小さいため容易に溶解する。しかしながら、吐出口20の管径を例えば8mmに形成した場合、運転停止時に吐出口20において液体ポリマーが水と反応して高粘度化し吐出口20を閉塞した場合、運転再開時には、高粘度化し管口を閉塞した液体ポリマーの内側部分のみが吐出され、吐出口20の管壁の内壁に接触した外側部分は残留しスラリー化する。また、このとき吐出した内側部分の液体ポリマーはままこ状であり、且つ粒径が大きいため溶解し難く、溶解性が低下する。
なお、本実施の形態2においては、ミキシング室2aに希釈水及び液体ポリマーを流入し溶解を行う際には、ミキシング室2a内に、上側に安定層、下側に混合層が形成され、混合は主に下側の混合層において激しく行われる。このとき、吐出口20はミキシング室2a内の下側の混合層域に配設され、混合の激しい混合層域に液体ポリマーが吐出されるため、混合や分散を速やかに行うことができ溶解効率を向上させることができる。なお、吐出口20は、下部攪拌羽根部3aによる剪断力が最も強い下部攪拌羽根部3aの端部の上部又は下部近傍に配設することが好ましい。これにより、剪断力の強い、即ち流速の速い場所に液体ポリマーを吐出することができるので、混合や分散を速やかに行うことができ、溶解効率を向上させることができる。本実施の形態2においては、吐出口20は下部攪拌羽根部3aの端部の上に配設した。また、図3に示すように、ミキシング室2aの下部の中央部に液体ポリマー供給流路11a´を接続してもよい。この場合も、吐出口20´がミキシング室2a内の下部の混合層域に配設されるため、混合、分散が速やかに行われ溶解効率を向上させることができる。
【0035】
以上のように構成された本実施の形態2における溶解装置の溶解動作は、実施の形態1において説明したものと同様であるが、本実施の形態2においては、下部攪拌羽根部3aの端部の上、又は、ミキシング室2a内部の下部攪拌羽根部3aの下部の中央部等の混合層域の混合が激しい部分に液体ポリマーを吐出し、混合、分散を速やかに行い溶解効率を更に向上させている。
【0036】
以上のように、本実施の形態2における溶解装置は、実施の形態1と異なり、液体ポリマー供給流路11aをミキシング室2aの側壁を貫通してミキシング室2aに接続し、液体ポリマー供給流路11aの吐出口20がミキシング室2aの内壁から所定距離離隔するように配設されているので、実施の形態1の作用に加え、吐出口20からミキシング室2a内へ吐出した液体ポリマーがミキシング室2aの内壁や吐出口20付近の内壁に付着することを防ぐことができ、また、液体ポリマー供給流路11aの吐出口20において管径dが1〜6mm好ましくは1.5〜4mmに形成されているので、吐出口20から吐出される液体ポリマーが液滴として微少流量で供給されるため、溶解効率を向上させることができ、運転停止時に液体ポリマー供給流路11aの吐出口20に残留した液体ポリマーが、ミキシング室2a内の希釈水に反応して高粘度化した場合であっても、運転再開時には高粘度化した液体ポリマーがチューブポンプ12の送圧により容易に吐出され管の内壁に残留しスラリー化することなく、使用性に優れるという作用を有する。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明の溶解装置によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の発明によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)液体ポリマーを液体ポリマー供給流路を介してミキシング室へ微少流量ポンプにより定量的に供給することができ、ミキシング室内において液体ポリマーを希釈水で規定の希釈倍率に短時間で希釈し溶解することができ、作業性に優れる溶解装置を提供することができる。
(2)ミキシング室を設けることにより、ミキシング室内で液体ポリマーを希釈水で希釈し溶解することができるので、液体ポリマーを均一に溶解させることができ、また、逐次溶解して逐次使用できるので、保存の必要がなく液体ポリマー水溶液の機能の劣化を防ぐことができる溶解装置を提供することができる。
(3)液体ポリマーの流量を制御するために、微少流量ポンプを用いたので、液体ポリマーの少量の流量制御が可能で高希釈倍率に対応することができる溶解装置を提供することができる。
(4)微少流量ポンプを用いることにより、ミキシング室に接続された液体ポリマー供給流路の管径を小さくすることができ、液体ポリマーの吐出口と希釈水の接触面積を小さくすることができるので、液体ポリマー供給流路のミキシング室への接続部分の配管の閉塞を防ぐことができる溶解装置を提供することができる。
(5)微少流量ポンプで定量的に液体ポリマーを連続して供給できるので、ミキシング室等の設計が容易で、且つ短時間に希釈溶解できるので、装置をコンパクト化できる溶解装置を提供することができる。
(6)液体ポリマー供給流路の吐出口が、ミキシング室の内壁から所定距離離隔して配設されているので、吐出口からミキシング室内へ吐出した液体ポリマーがミキシング室の内壁や吐出口付近の内壁に付着することを防ぐことができる溶解装置を提供することができる。
(7)混合域や剪断域に吐出口が開口しているので、高粘度の液体ポリマーをも容易に拡散し迅速に溶解させることができる溶解装置を提供することができる。
(8)ミキシング室内に流入した液体ポリマーと希釈水の滞留時間を、10〜900秒好ましくは30〜300秒に設定することにより、滞留時間内に適量の液体ポリマーが液体ポリマー供給路よりミキシング室に供給され攪拌されるため、均一で活性の強い混合液を得ることができる溶解装置を提供することができる。
(9)液体ポリマーを定量供給できるので混合液の滞留時間を、10〜900秒好ましくは30〜300秒と短時間に設定することができる溶解装置を提供することができる。
(10)ミキシング室内への液体ポリマーの1回の注入量は、微少流量ポンプにより約0.05〜1.0mlに設定できるので、ミキシング室を3〜20lの容量にでき、且つ、液体ポリマーと希釈水の滞留時間を、10〜900秒好ましくは30〜300秒に設定することで、装置全体を著しくコンパクト化(従来の1/10以下)でき、一人で運搬据え付けを行うことができ省力化できる溶解装置を提供することができる。
【0039】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加え、以下のような効果を得ることができる。
(1)希釈水供給流路を流れる希釈水の流量を希釈水流量計により確認して、流量調整弁により手動で調整することができるので、安定して希釈水の流量を制御することができる溶解装置を提供することができる。
(2)安価な希釈水流量計と流量調整弁により希釈水の流量を調整することができるので、製造コストを低減させることができる省コスト性に優れた溶解装置を提供することができる。
【0040】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加え、以下のような効果を得ることができる。
(1)微少流量ポンプによる液体ポリマーの吸い込み量すなわち吐出量を、吸い込み量測定器により測定することができるので、吸い込み量測定器により吸い込み量を確認しながら微少流量ポンプを駆動しその吐出量を変化させて所望の吐出量に容易に設定することができる使用性及び取り扱い性に優れた溶解装置を提供することができる。
【0041】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を得ることができる。
(1)微少流量ポンプをチューブポンプとすることにより、送出する液体が高粘度或いはスラリー液であっても、安定した流量で送出することができる溶解装置を提供することができる。
【0043】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を得ることができる。
(1)液体ポリマー供給流路の吐出口において管径が1〜6mm好ましくは1.5〜4mmに形成されているので、吐出口から吐出される液体ポリマーが液滴として微少流量で供給されるため、溶解効率を向上させることができる溶解装置を提供することができる。
(2)運転停止時に液体ポリマー供給流路の吐出口に残留した液体ポリマーが、ミキシング室内の希釈水に反応して高粘度化した場合であっても、吐出口において管径が1〜6mm好ましくは1.5〜4mmに形成されているので、運転再開時には高粘度化した液体ポリマーが微少流量ポンプの送圧により容易に吐出され、管径が小さいため管の内壁に残留しスラリー化することもなく、使用性に優れる溶解装置を提供することができる。
【0044】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5の内いずれか1項の効果に加え、以下のような効果を得ることができる。
(1)液体ポリマー供給流路において、加温により液体ポリマーの流動性が向上するため、容易且つ正確に吐出量の制御を行うことができる溶解装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における溶解装置のブロック図
【図2】本発明の実施の形態2における溶解装置のブロック図
【図3】本発明の実施の形態2における溶解装置のミキシング室の要部拡大図
【符号の説明】
1、1a 溶解装置
2、2a ミキシング室
3 攪拌羽根部
3a 下部攪拌羽根部
4 モータ
5 希釈水供給流路
6 希釈水流量制御部
7 希釈水流量計
8 流量調整弁
9 希釈水入口電動弁
10 液体ポリマータンク
11、11a、11a´ 液体ポリマー供給流路
12 チューブポンプ(微少流量ポンプ)
14 液体ポリマー出口弁
15 吸い込み量測定器
16 第1の測定切替弁
17 第2の測定切替弁
18 混合液送出流路
19 バッファ部
20、20´ 吐出口

Claims (6)

  1. 液体ポリマーを希釈水により希釈し溶解する溶解装置であって、
    a.前記液体ポリマーと前記希釈水を攪拌して混合するミキシング室と、
    b.前記ミキシング室に接続され前記ミキシング室に前記希釈水を供給する希釈水供給流路と、
    c.前記希釈水供給流路に配設され前記希釈水の流量を制御する希釈水流量制御部と、
    d.前記ミキシング室に接続され前記ミキシング室の混合域の壁面を貫通して内壁から所定の距離隔離して撹拌羽根近傍の乱流形成域に吐出口が配設された前記液体ポリマーを供給する液体ポリマー供給流路と、
    e.前記液体ポリマー供給流路に配設され前記液体ポリマーの流量を制御する微少流量ポンプと、
    f.前記ミキシング室に接続され前記液体ポリマーと前記希釈水の混合液が送出される混合液送出流路と、
    を備え、前記ミキシング室内における前記液体ポリマー及び前記希釈水の滞留時間が、10〜900秒に設定されていることを特徴とする溶解装置。
  2. 前記希釈水流量制御部が、前記希釈水供給流路を流れる前記希釈水の流量を計量する希釈水流量計と、前記希釈水供給流路を流れる前記希釈水の流量を調整する流量調整弁と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の溶解装置。
  3. 前記液体ポリマー供給流路が、前記液体ポリマー供給流路の前記微少流量ポンプの上流側に切替弁を介して配設されたシリンダ式の前記微少流量ポンプの吸い込み量を測定する吸い込み量測定器を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶解装置。
  4. 前記微少流量ポンプがチューブポンプであることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の溶解装置。
  5. 前記液体ポリマー供給流路の管径が、少なくとも前記ミキシング室内の吐出口において1〜6mm好ましくは1.5〜4mmに形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の溶解装置。
  6. 少なくとも前記液体ポリマー供給流路を加温する加温手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至5の内いずれか1項に記載の溶解装置。
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