JP5518517B2 - 共振型コンバータ - Google Patents

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本発明は、共振型コンバータに関する。
従来より、スイッチング電源装置として、共振型コンバータが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
[共振型コンバータ100の構成]
図13は、従来例に係る共振型コンバータ100の回路図である。共振型コンバータ100は、トランスTと、直流電源VINと、NチャネルMOSFETで構成されるスイッチ素子Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6と、インダクタLrと、キャパシタCr、C1と、1次側制御部111および2次側制御部112と、を備える。この共振型コンバータ100は、不連続モードで動作することで、負荷Loadに直流電力を供給する。
まず、トランスTの1次側の構成について説明する。トランスTの1次側には、スイッチ素子Q1〜Q4によりフルブリッジ回路が設けられており、これらスイッチ素子Q1〜Q4は、トランスTの1次巻線T1、インダクタLr、およびキャパシタCrを直列接続した直列回路に対して、接続されている。具体的には、直流電源VINの正極には、スイッチ素子Q1のドレインと、スイッチ素子Q3のドレインと、が接続され、直流電源VINの負極には、スイッチ素子Q2のソースと、スイッチ素子Q4のソースと、が接続される。スイッチ素子Q1〜Q4のそれぞれのゲートには、1次側制御部111が接続される。スイッチ素子Q1のソースと、スイッチ素子Q2のドレインとは、互いに接続されており、これらの接続点には、共振回路を構成するインダクタLrおよびキャパシタCrを介して、トランスTの1次巻線T1の一端が接続される。スイッチ素子Q3のソースと、スイッチ素子Q4のドレインとは、互いに接続されており、これらの接続点には、トランスTの1次巻線T1の他端が接続される。
次に、トランスTの2次側の構成について説明する。トランスTの第1の2次巻線T2の一端には、スイッチ素子Q6のドレインが接続される。トランスTの第1の2次巻線T2の他端には、キャパシタC1の一方の電極と、負荷Loadの一端と、トランスTの第2の2次巻線T3の一端と、が接続される。トランスTの第2の2次巻線T3の他端には、スイッチ素子Q5のドレインが接続される。スイッチ素子Q5のソースと、スイッチ素子Q6のソースとには、キャパシタC1の他方の電極と、負荷Loadの他端と、が接続される。スイッチ素子Q5、Q6のそれぞれのゲートには、2次側制御部112が接続される。
[共振型コンバータ100の動作]
以上の構成を備える共振型コンバータ100は、1次側制御部111により、スイッチ素子Q1〜Q4を制御する。具体的には、スイッチ素子Q1〜Q4のそれぞれに対応した駆動信号SIGQ1、SIGQ2、SIGQ3、SIGQ4を1次側制御部111から出力させ、これら駆動信号SIGQ1〜SIGQ4のそれぞれをスイッチ素子Q1〜Q4のそれぞれのゲートに供給する。そして、スイッチ素子Q1、Q4がオン状態でかつスイッチ素子Q2、Q3がオフ状態である期間と、スイッチ素子Q1、Q4がオフ状態でかつスイッチ素子Q2、Q3がオン状態である期間とを、デッドタイムを挟んで交互に設ける。これによれば、インダクタLrおよびキャパシタCrで構成される共振回路による共振電流が、トランスTの1次巻線T1の一端から他端に流れたり、トランスTの1次巻線T1の他端から一端に流れたりする。トランスTの1次巻線T1に電流が流れると、トランスTの第1の2次巻線T2および第2の2次巻線T3には、起電力が生じる。
また、共振型コンバータ100は、2次側制御部112により、スイッチ素子Q5、Q6を制御する。具体的には、2次側制御部112により、まず、スイッチ素子Q5、Q6のそれぞれのドレイン電流を検出する。次に、検出結果に基づいて、スイッチ素子Q5、Q6のそれぞれのゲートに供給する駆動信号SIGQ5、SIGQ6を生成し、これら駆動信号SIGQ5、SIGQ6のそれぞれをスイッチ素子Q5、Q6のそれぞれのゲートに供給する。これによれば、トランスTの第1の2次巻線T2および第2の2次巻線T3に生じた起電力は、スイッチ素子Q5、Q6により同期整流されることとなる。
スイッチ素子Q5、Q6により同期整流された起電力は、キャパシタC1で平滑化された後、負荷Loadの一端に供給される。
なお、共振型コンバータ100は、スイッチ素子Q1〜Q4のスイッチング周波数が高くなるに従って、負荷Loadの一端に供給する電圧、すなわち出力電圧Voutが低下する特性を有する。そこで、共振型コンバータ100は、スイッチ素子Q1〜Q4のスイッチング周波数を制御することで、出力電圧Voutを制御する。
特開2006−271099号公報
図14は、不連続モードで動作する共振型コンバータ100の理想的なタイミングチャートである。VSIGQ1、VSIGQ2、VSIGQ3、VSIGQ4、VSIGQ5、VSIGQ6のそれぞれは、スイッチ素子Q1〜Q6のそれぞれの駆動信号SIGQ1〜SIGQ6の電圧を示す。VGSQ1、VGSQ2、VGSQ3、VGSQ4、VGSQ5、VGSQ6のそれぞれは、スイッチ素子Q1〜Q6のそれぞれのゲート−ソース間電圧を示す。IDQ1、IDQ2、IDQ3、IDQ4、IDQ5、IDQ6のそれぞれは、スイッチ素子Q1〜Q6のそれぞれのドレイン電流を示す。Irは、トランスTの1次巻線T1の一端から他端に流れる共振電流を示す。
なお、スイッチ素子Q1のゲート−ソース間電圧VGSQ1がVHの場合には、スイッチ素子Q1がオン状態となり、スイッチ素子Q1のゲート−ソース間電圧VGSQ1がVLの場合には、スイッチ素子Q1がオフ状態になるものとする。また、スイッチ素子Q2〜Q6のそれぞれについても、上述のスイッチ素子Q1と同様に、ゲート−ソース間電圧に応じてオン状態になったりオフ状態になったりするものとする。
理想的な2次側制御部112は、例えば時刻t2〜t3までの期間のように、スイッチ素子Q5のドレイン電流IDQ5が「0」より大きい期間でのみ、スイッチ素子Q5のゲート−ソース間電圧VGSQ5をVHにして、スイッチ素子Q5をオン状態にする。また、例えば時刻t5〜t6までの期間のように、スイッチ素子Q6のドレイン電流IDQ6が「0」より大きい期間でのみ、スイッチ素子Q6のゲート−ソース間電圧VGSQ6をVHにして、スイッチ素子Q6をオン状態にする。すなわち、理想的な2次側制御部112は、スイッチ素子Q5に電流が流れている期間にスイッチ素子Q5をオン状態にし、スイッチ素子Q6に電流が流れている期間にスイッチ素子Q6をオン状態にする。
一方、図15は、不連続モードで動作する共振型コンバータ100の実際のタイミングチャートである。
実際の2次側制御部112では、スイッチ素子Q5、Q6のそれぞれのドレイン電流IDQ5、IDQ6を検出する際に遅れが生じてしまうため、この検出結果に基づいて生成するスイッチ素子Q5、Q6のそれぞれの駆動信号SIGQ5、SIGQ6にも、上述の遅れに起因する遅れが生じてしまう。このため、スイッチ素子Q5、Q6のターンオンするタイミングと、ターンオフするタイミングと、が遅れてしまう。
これによれば、例えば時刻t24〜t25までの期間のように、スイッチ素子Q5のドレイン電流IDQ5が「0」になったにもかかわらず、スイッチ素子Q5がオン状態のままとなってしまう場合がある。この場合、スイッチ素子Q5のドレイン電流IDQ5が「0」になってからスイッチ素子Q5がオフ状態になるまでの期間において、スイッチ素子Q5のドレイン電流IDQ5が「0」より小さくなり、スイッチ素子Q5に逆流電流が流れてしまうこととなる。
また、例えば時刻t29〜t30までの期間のように、スイッチ素子Q6のドレイン電流IDQ6が「0」になったにもかかわらず、スイッチ素子Q6がオン状態のままとなってしまう場合がある。この場合、スイッチ素子Q6のドレイン電流IDQ6が「0」になってからスイッチ素子Q6がオフ状態になるまでの期間において、スイッチ素子Q6のドレイン電流IDQ6が「0」より小さくなり、スイッチ素子Q6に逆流電流が流れてしまうこととなる。
上述のように、スイッチ素子Q5やスイッチ素子Q6に逆流電流が流れてしまうと、この逆流電流による2次エネルギーがトランスTの1次側に回生し、損失が増大してしまう。
上述の課題を鑑み、本発明は、トランスの2次巻線に生じた電力を整流する2以上のスイッチ素子を備え、不連続モードで動作する共振型コンバータにおいて、これらスイッチ素子に逆流電流が流れてしまうのを防止することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するために、以下の事項を提案している。
(1)本発明は、トランスと、当該トランスの1次巻線に直列接続されたインダクタおよびキャパシタと、当該トランスの1次巻線、当該インダクタ、および当該キャパシタを直列接続した直列回路に対して接続された2以上の1次側スイッチ素子と、当該トランスの2次巻線に生じた電力を整流する2以上の2次側スイッチ素子と、を備える共振型コンバータであって、前記2以上の1次側スイッチ素子のそれぞれの制御端子に、1次側駆動信号を供給する1次側制御手段と、前記2以上の2次側スイッチ素子のそれぞれの制御端子に、2次側駆動信号を供給する2次側制御手段と、を備え、前記2次側制御手段は、前記2以上の2次側スイッチ素子のそれぞれに流れる電流を検出し、検出結果に基づいて検出信号を生成するとともに、前記1次側駆動信号の開始エッジを基準として予め定められた時間のパルス幅を有する駆動許可信号を生成し、前記検出信号と前記駆動許可信号との論理積を求め、前記2次側駆動信号とすることを特徴とする共振型コンバータを提案している。
この発明によれば、トランスと、トランスの1次巻線に直列接続されたインダクタおよびキャパシタと、トランスの1次巻線、インダクタ、およびキャパシタを直列接続した直列回路に対して接続された2以上の1次側スイッチ素子と、トランスの2次巻線に生じた電力を整流する2以上の2次側スイッチ素子と、を備える共振型コンバータに、1次側制御手段および2次側制御手段を設けた。そして、1次側制御手段により、2以上の1次側スイッチ素子のそれぞれの制御端子に、1次側駆動信号を供給することとした。また、2次側制御手段により、2以上の2次側スイッチ素子のそれぞれに流れる電流を検出し、検出結果に基づいて検出信号を生成するとともに、1次側駆動信号の開始エッジを基準として予め定められた時間のパルス幅を有する駆動許可信号を生成し、検出信号と駆動許可信号との論理積を求め、2次側駆動信号とし、2以上の2次側スイッチ素子のそれぞれの制御端子に供給することとした。
このため、不連続モードで動作する共振型コンバータでは、駆動許可信号のパルス幅を調整することで、2次側スイッチ素子に電流が流れなくなるタイミングより以前に、駆動許可信号の終了エッジを設けることができる。なお、駆動許可信号の終了エッジとは、2次側スイッチ素子が正論理の場合には立ち下がりエッジのことであり、2次側スイッチ素子が負論理の場合には立ち上がりエッジのことである。
これによれば、不連続モードで動作する共振型コンバータでは、検出信号と駆動許可信号との論理積で求められる2次側駆動信号の終了エッジには、2以上の2次側スイッチ素子のそれぞれに流れる電流を2次側制御手段により検出する際に遅れが生じても、この遅れに起因する遅れが生じないこととなる。なお、2次側駆動信号の終了エッジとは、2次側スイッチ素子が正論理の場合には立ち下がりエッジのことであり、2次側スイッチ素子が負論理の場合には立ち上がりエッジのことである。
このため、2以上の2次側スイッチ素子のそれぞれに流れる電流を2次側制御手段により検出する際に遅れが生じても、これら2次側スイッチ素子のターンオフするタイミングが遅れるのを防止できるので、2以上の2次側スイッチ素子において、自身に流れる電流が「0」になったにもかかわらずオン状態のままとなってしまうのを防止できる。したがって、これら2次側スイッチ素子に逆流電流が流れるのを防止できる。
(2)本発明は、(1)の共振型コンバータについて、前記予め定められた時間は、前記インダクタおよび前記キャパシタを有する共振回路の共振周期の半分に等しいことを特徴とする共振型コンバータを提案している。
ここで、不連続モードで動作する共振型コンバータでは、2次側スイッチ素子に電流の流れる時間と、トランスの1次巻線に直列接続されたインダクタおよびキャパシタを有する共振回路の共振周期の半分とは、略等しい。
そこで、この発明によれば、駆動許可信号のパルス幅を、インダクタおよびキャパシタを有する共振回路の共振周期の半分に等しくすることとした。このため、不連続モードで動作する共振型コンバータでは、駆動許可信号の終了エッジのタイミングと、2次側スイッチ素子に電流が流れなくなるタイミングと、が略等しくなる。これによれば、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
(3)本発明は、(1)の共振型コンバータについて、前記予め定められた時間は、前記インダクタおよび前記キャパシタを有する共振回路の共振周期の半分から、前記2以上の2次側スイッチ素子を駆動させる際に発生する遅延時間を差し引いた時間に等しいことを特徴とする共振型コンバータを提案している。
この発明によれば、駆動許可信号のパルス幅を、インダクタおよびキャパシタを有する共振回路の共振周期の半分から、2以上の2次側スイッチ素子を駆動させる際に発生する遅延時間を差し引いた時間に等しくすることとした。これによれば、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
また、駆動許可信号の終了エッジの位相は、2以上の2次側スイッチ素子を駆動させる際に発生する遅延時間の分だけ、進むこととなる。このため、検出信号と、位相の進んだ駆動許可信号と、の論理積を求めることで得られる2次側駆動信号の終了エッジの位相は、上述の遅延時間の分だけ進むこととなる。
これによれば、2以上の2次側スイッチ素子を駆動させる際に遅延が生じても、これら2次側スイッチ素子のターンオフするタイミングが遅れるのを防止できるので、2以上の2次側スイッチ素子において、自身に流れる電流が「0」になったにもかかわらずオン状態のままとなってしまうのを防止できる。したがって、これら2次側スイッチ素子に逆流電流が流れるのを防止できる。
(4)本発明は、トランスと、当該トランスの1次巻線に直列接続されたインダクタおよびキャパシタと、当該トランスの1次巻線、当該インダクタ、および当該キャパシタを直列接続した直列回路に対して接続された2以上の1次側スイッチ素子と、当該トランスの2次巻線に生じた電力を整流する2以上の2次側スイッチ素子と、を備える共振型コンバータであって、前記2以上の1次側スイッチ素子のそれぞれの制御端子に供給する1次側駆動信号を出力する1次側制御手段と、前記1次側制御手段から出力された1次側駆動信号を、予め定められた第1の時間だけ遅らせて、前記2以上の1次側スイッチ素子のそれぞれの制御端子に供給する遅延手段と、前記2以上の2次側スイッチ素子のそれぞれの制御端子に、2次側駆動信号を供給する2次側制御手段と、を備え、前記2次側制御手段は、前記2以上の2次側スイッチ素子のそれぞれに流れる電流を検出し、検出結果に基づいて検出信号を生成するとともに、前記遅延手段に入力される前の前記1次側駆動信号の開始エッジを基準として予め定められた第2の時間のパルス幅を有する駆動許可信号を生成し、前記検出信号と前記駆動許可信号との論理積を求め、前記2次側駆動信号とすることを特徴とする共振型コンバータを提案している。
この発明によれば、トランスと、トランスの1次巻線に直列接続されたインダクタおよびキャパシタと、トランスの1次巻線、インダクタ、およびキャパシタを直列接続した直列回路に対して接続された2以上の1次側スイッチ素子と、トランスの2次巻線に生じた電力を整流する2以上の2次側スイッチ素子と、を備える共振型コンバータに、1次側制御手段、遅延手段、および2次側制御手段を設けた。そして、1次側制御手段により、2以上の1次側スイッチ素子のそれぞれの制御端子に供給する1次側駆動信号を出力し、遅延手段により、1次側制御手段から出力された1次側駆動信号を、予め定められた第1の時間だけ遅らせて、2以上の1次側スイッチ素子のそれぞれの制御端子に供給することとした。また、2次側制御手段により、2以上の2次側スイッチ素子のそれぞれに流れる電流を検出し、検出結果に基づいて検出信号を生成するとともに、遅延手段に入力される前の1次側駆動信号の開始エッジを基準として予め定められた第2の時間のパルス幅を有する駆動許可信号を生成し、検出信号と駆動許可信号との論理積を求め、2次側駆動信号とし、2以上の2次側スイッチ素子のそれぞれの制御端子に供給することとした。
このため、不連続モードで動作する共振型コンバータでは、駆動許可信号のパルス幅を調整することで、2次側スイッチ素子に電流が流れなくなるタイミングより以前に、駆動許可信号の終了エッジを設けることができる。このため、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
また、2以上の1次側スイッチ素子には、遅延手段により予め定められた第1の時間だけ遅らせた1次側駆動信号が供給されるため、これら1次側スイッチ素子の動作は、遅延手段が設けられていない場合と比べて、第1の時間だけ遅れることとなる。そして、2以上の2次側スイッチ素子に流れる電流は、1次側スイッチ素子の動作に応じて変化するため、これら2次側スイッチ素子に流れる電流も、第1の時間だけ遅れることとなる。これに対して、2次側制御手段で用いる1次側駆動信号は、遅延手段に入力される前の1次側駆動信号であるため、上述の第1の時間だけ遅れるということはない。
以上によれば、2次側制御手段で用いる1次側駆動信号の位相は、2次側スイッチ素子に流れる電流の位相と比べて、第1の時間の分だけ、相対的に進むこととなる。このため、検出信号と、位相の進んだ1次側駆動信号に基づいて生成される駆動許可信号と、の論理積を求めることで得られる2次側駆動信号の終了エッジの位相は、第1の時間の分だけ、相対的に進むこととなる。
これによれば、2以上の2次側スイッチ素子を駆動させる際に遅延が生じても、上述の第1の時間を遅延時間以上に設定することで、これら2次側スイッチ素子のターンオフするタイミングが遅れるのを防止できるので、2以上の2次側スイッチ素子において、自身に流れる電流が「0」になったにもかかわらずオン状態のままとなってしまうのを防止できる。したがって、これら2次側スイッチ素子に逆流電流が流れるのを防止できる。
(5)本発明は、(4)の共振型コンバータについて、前記予め定められた第2の時間は、前記インダクタおよび前記キャパシタを有する共振回路の共振周期の半分に等しいことを特徴とする共振型コンバータを提案している。
ここで、不連続モードで動作する共振型コンバータでは、2次側スイッチ素子に電流の流れる時間と、トランスの1次巻線に直列接続されたインダクタおよびキャパシタを有する共振回路の共振周期の半分とは、略等しい。
そこで、この発明によれば、駆動許可信号のパルス幅を、インダクタおよびキャパシタを有する共振回路の共振周期の半分に等しくすることとした。このため、不連続モードで動作する共振型コンバータでは、駆動許可信号の終了エッジのタイミングは、2次側スイッチ素子に電流が流れなくなるタイミングと比べて、第1の時間の分だけ早くなる。これによれば、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
(6)本発明は、(4)の共振型コンバータについて、前記予め定められた第2の時間は、前記インダクタおよび前記キャパシタを有する共振回路の共振周期の半分から、前記2以上の2次側スイッチ素子を駆動させる際に発生する遅延時間を差し引いた時間に等しいことを特徴とする共振型コンバータを提案している。
この発明によれば、駆動許可信号のパルス幅を、インダクタおよびキャパシタを有する共振回路の共振周期の半分から、2以上の2次側スイッチ素子を駆動させる際に発生する遅延時間を差し引いた時間に等しくすることとした。これによれば、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
また、駆動許可信号の終了エッジの位相は、2以上の2次側スイッチ素子を駆動させる際に発生する遅延時間の分だけ、進むこととなる。このため、検出信号と、位相の進んだ駆動許可信号と、の論理積を求めることで得られる2次側駆動信号の終了エッジの位相は、上述の遅延時間の分だけ進むこととなる。
これによれば、2以上の2次側スイッチ素子を駆動させる際に遅延が生じても、これら2次側スイッチ素子のターンオフするタイミングが遅れるのを防止できるので、2以上の2次側スイッチ素子において、自身に流れる電流が「0」になったにもかかわらずオン状態のままとなってしまうのを防止できる。したがって、これら2次側スイッチ素子に逆流電流が流れるのを防止できる。
(7)本発明は、(4)〜(6)のいずれかの共振型コンバータについて、前記予め定められた第1の時間は、前記2以上の2次側スイッチ素子を駆動させる際に発生する遅延時間に等しいことを特徴とする共振型コンバータを提案している。
この発明によれば、1次側制御手段から出力された1次側駆動信号を遅延手段により遅らせる時間を、2以上の2次側スイッチ素子を駆動させる際に発生する遅延時間に等しくすることとした。これによれば、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
(8)本発明は、(1)〜(7)のいずれかの共振型コンバータについて、前記2以上の1次側スイッチ素子は、フルブリッジ回路を構成することを特徴とする共振型コンバータを提案している。
この発明によれば、2以上の1次側スイッチ素子により、フルブリッジ回路を構成することとした。このため、トランスの1次側にフルブリッジ回路が設けられた共振型コンバータであっても、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
本発明によれば、トランスの2次巻線に生じた電力を整流する2以上のスイッチ素子を備え、不連続モードで動作する共振型コンバータにおいて、これらスイッチ素子に逆流電流が流れてしまうのを防止できる。
本発明の第1実施形態に係る共振型コンバータの回路図である。 前記共振型コンバータが備える1次側制御部の動作を説明するための図である。 前記1次側制御部の動作を説明するための図である。 前記共振型コンバータの実際のタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態に係る共振型コンバータの回路図である。 前記共振型コンバータが備える1次側制御部の動作を説明するための図である。 前記1次側制御部の動作を説明するための図である。 前記共振型コンバータの実際のタイミングチャートである。 本発明の第3実施形態に係る共振型コンバータの回路図である。 前記共振型コンバータが備える1次側制御部の動作を説明するための図である。 前記1次側制御部の動作を説明するための図である。 前記共振型コンバータの実際のタイミングチャートである。 従来例に係る共振型コンバータの回路図である。 前記共振型コンバータの理想的なタイミングチャートである。 前記共振型コンバータの実際のタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素などとの置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、以下の実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
<第1実施形態>
[共振型コンバータ1の構成]
図1は、本発明の第1実施形態に係る共振型コンバータ1の回路図である。共振型コンバータ1は、図13に示した従来例に係る共振型コンバータ100とは、2次側制御部112の代わりに、2次側制御手段としての2次側制御部12を備える点が異なる。なお、共振型コンバータ1において、共振型コンバータ100と同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略する。
[共振型コンバータ1の動作]
共振型コンバータ1は、図13に示した従来例に係る共振型コンバータ100と同様に、不連続モードで動作し、1次側スイッチ素子としてのスイッチ素子Q1〜Q4のスイッチング周波数を制御することで、出力電圧Voutを制御する。ただし、共振型コンバータ100では対応できない後述の検出遅れ時間Td1に対応するために、スイッチ素子Q5、Q6のドレイン電流IDQ5、IDQ6を基準とした、2次側スイッチ素子としてのスイッチ素子Q5、Q6のそれぞれの駆動信号SIGQ5、SIGQ6の立ち下がりエッジのタイミングが、共振型コンバータ100とは異なる。2次側制御部12によるスイッチ素子Q5、Q6の制御について、図2、3を用いて以下に説明する。
なお、図2、3に示すVSIG1は、後述の駆動許可信号SIG1の電圧を示し、後述の図4に示すVSIG2は、後述の駆動許可信号SIG2の電圧を示すものとする。
図2に示すように、2次側制御部12は、検出信号としての2次共振電流検出信号と、駆動許可信号と、の論理積を求め、2次側駆動信号としての2次側の駆動信号を生成する。
具体的には、2次側の駆動信号としてスイッチ素子Q5の駆動信号SIGQ5を生成する場合、まず、スイッチ素子Q5のドレイン電流IDQ5を検出し、このドレイン電流IDQ5が「0」より大きい期間にのみ、理想的にはVHとなる2次共振電流検出信号XIDQ5を生成する。ところが、実際には、図13に示した2次側制御部112と同様に、スイッチ素子Q5のドレイン電流IDQ5を検出する際に、遅れが生じてしまう。ここで、スイッチ素子Q5のドレイン電流IDQ5を2次側制御部12により検出する際に生じてしまう遅れ時間を、検出遅れ時間Td1とする。すると、図3に示すように、スイッチ素子Q5のドレイン電流IDQ5が「0」より大きくなってから、検出遅れ時間Td1が経過したタイミングで、2次共振電流検出信号XIDQ5がVHとなる。また、スイッチ素子Q5のドレイン電流IDQ5が「0」になってから、検出遅れ時間Td1が経過したタイミングで、2次共振電流検出信号XIDQ5がVLとなる。
また、スイッチ素子Q5と対に設けられた1次側駆動信号としてのスイッチ素子Q1、Q4の駆動信号SIGQ1、SIGQ4がVHになるタイミング(以降、「第1タイミング」という)でVHとなり、インダクタLrおよびキャパシタCrで構成される共振回路の共振周期Trの半分の時間が第1タイミングから経過したタイミングでVLとなる、駆動許可信号SIG1を生成する。
次に、2次共振電流検出信号XIDQ5と駆動許可信号SIG1との論理積を求め、スイッチ素子Q5の駆動信号SIGQ5を生成する。これによれば、2次共振電流検出信号XIDQ5の電圧と、駆動許可信号SIG1の電圧VSIG1と、の双方がVHの場合には、駆動信号SIGQ5の電圧VSIGQ5がVHとなる。一方、2次共振電流検出信号XIDQ5の電圧と、駆動許可信号SIG1の電圧VSIG1と、のうち少なくともいずれかがVLの場合には、駆動信号SIGQ5の電圧VSIGQ5がVLとなる。この駆動信号SIGQ5は、2次側制御部12からスイッチ素子Q5のゲートに供給される。
また、2次側の駆動信号としてスイッチ素子Q6の駆動信号SIGQ6を生成する場合、まず、スイッチ素子Q6のドレイン電流IDQ6を検出し、このドレイン電流IDQ6が「0」より大きい期間にのみ、理想的にはVHとなる2次共振電流検出信号XIDQ6を生成する。ところが、実際には、図13に示した2次側制御部112と同様に、スイッチ素子Q6のドレイン電流IDQ6を検出する際に、遅れが生じてしまう。ここで、スイッチ素子Q6のドレイン電流IDQ6を2次側制御部12により検出する際に生じてしまう遅れ時間を、検出遅れ時間Td1とする。すると、図3に示すように、スイッチ素子Q6のドレイン電流IDQ6が「0」より大きくなってから、検出遅れ時間Td1が経過したタイミングで、2次共振電流検出信号XIDQ6がVHとなる。また、スイッチ素子Q6のドレイン電流IDQ6が「0」になってから、検出遅れ時間Td1が経過したタイミングで、2次共振電流検出信号XIDQ6がVLとなる。
また、スイッチ素子Q6と対に設けられた1次側駆動信号としてのスイッチ素子Q2、Q3の駆動信号SIGQ2、SIGQ3がVHになるタイミング(以降、「第2タイミング」という)でVHとなり、上述の共振周期Trの半分の時間が第2タイミングから経過したタイミングでVLとなる、駆動許可信号SIG2を生成する。
次に、2次共振電流検出信号XIDQ6と駆動許可信号SIG2との論理積を求め、スイッチ素子Q6の駆動信号SIGQ6を生成する。これによれば、2次共振電流検出信号XIDQ6の電圧と、駆動許可信号SIG2の電圧VSIG2と、の双方がVHの場合には、駆動信号SIGQ6の電圧VSIGQ6がVHとなる。一方、2次共振電流検出信号XIDQ6の電圧と、駆動許可信号SIG2の電圧VSIG2と、のうち少なくともいずれかがVLの場合には、駆動信号SIGQ6の電圧VSIGQ6がVLとなる。この駆動信号SIGQ6は、2次側制御部12からスイッチ素子Q6のゲートに供給される。
図4は、不連続モードで動作する共振型コンバータ1の実際のタイミングチャートである。
図4に示すように、共振型コンバータ1では、スイッチ素子Q5のドレイン電流IDQ5が「0」である期間に、スイッチ素子Q5のゲート−ソース間電圧VGSQ5がVLとなり、スイッチ素子Q6のドレイン電流IDQ6が「0」である期間に、スイッチ素子Q6のゲート−ソース間電圧VGSQ6がVLとなる。このため、スイッチ素子Q5に電流が流れる期間にのみ、スイッチ素子Q5がオン状態となり、スイッチ素子Q6に電流が流れる期間にのみ、スイッチ素子Q6がオン状態となる。
以上の共振型コンバータ1によれば、以下の効果を奏することができる。
スイッチ素子Q5、Q6のそれぞれのドレイン電流IDQ5、IDQ6を検出する際に、遅れが生じてしまっても、スイッチ素子Q5に電流が流れる期間にのみ、スイッチ素子Q5がオン状態となり、スイッチ素子Q6に電流が流れる期間にのみ、スイッチ素子Q6がオン状態となる。このため、スイッチ素子Q5、Q6に逆流電流が流れるのを防止できる。
<第2実施形態>
[共振型コンバータ1Aの構成]
図5は、本発明の第2実施形態に係る共振型コンバータ1Aの回路図である。共振型コンバータ1Aは、図1に示した本発明の第1実施形態に係る共振型コンバータ1とは、2次側制御部12の代わりに2次側制御部12Aを備える点が異なる。なお、共振型コンバータ1Aにおいて、共振型コンバータ1と同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略する。
[共振型コンバータ1Aの動作]
共振型コンバータ1Aは、図1に示した本発明の第1実施形態に係る共振型コンバータ1と同様に、不連続モードで動作し、スイッチ素子Q1〜Q4のスイッチング周波数を制御することで、出力電圧Voutを制御する。ただし、共振型コンバータ1では対応できない後述の遅延時間Td2に対応するために、スイッチ素子Q5、Q6のドレイン電流IDQ5、IDQ6を基準とした、スイッチ素子Q5、Q6のそれぞれの駆動信号SIGQ5、SIGQ6の立ち下がりエッジのタイミングが、共振型コンバータ1とは異なる。2次側制御部12Aによるスイッチ素子Q5、Q6の制御について、図6、7を用いて以下に説明する。
図6に示すように、2次側制御部12Aは、2次側制御部12と同様に、2次共振電流検出信号と、駆動許可信号と、の論理積を求め、2次側の駆動信号を生成する。ただし、2次側制御部12における駆動許可信号と、2次側制御部12Aにおける駆動許可信号とは、以下の点で異なる。
具体的には、2次側制御部12における駆動許可信号とは、駆動許可信号SIG1、SIG2のことである。駆動許可信号SIG1は、スイッチ素子Q1、Q4の駆動信号SIGQ1、SIGQ4がVHになる上述の第1タイミングでVHとなり、上述の共振周期Trの半分の時間が上述の第1タイミングから経過したタイミングでVLとなる信号である。また、駆動許可信号SIG2は、スイッチ素子Q2、Q3の駆動信号SIGQ2、SIGQ3がVHになる上述の第2タイミングでVHとなり、上述の共振周期Trの半分の時間が上述の第2タイミングから経過したタイミングでVLとなる信号である。
これに対して、2次側制御部12Aにおける駆動許可信号とは、駆動許可信号SIG3、SIG4のことである。駆動許可信号SIG3は、スイッチ素子Q1、Q4の駆動信号SIGQ1、SIGQ4がVHになるタイミング(以降、「第3タイミング」という)でVHとなり、上述の共振周期Trの半分の時間から後述の遅延時間Td2を差し引いた時間が第3タイミングから経過したタイミングでVLとなる信号である。駆動許可信号SIG4は、スイッチ素子Q2、Q3の駆動信号SIGQ2、SIGQ3がVHになるタイミング(以降、「第4タイミング」という)でVHとなり、上述の共振周期Trの半分の時間から後述の遅延時間Td2を差し引いた時間が第4タイミングから経過したタイミングでVLとなる信号である。
以上によれば、2次側制御部12Aにおける駆動許可信号の立ち下がりエッジのタイミングは、2次側制御部12における駆動許可信号の立ち下がりエッジのタイミングと比べて、後述の遅延時間Td2だけ早くなる。
なお、上述の遅延時間Td2とは、図5に示した遅延要因121により生じる遅れ時間のことであり、スイッチ素子Q5のゲート−ソース間電圧VGSQ5やスイッチ素子Q6のゲート−ソース間電圧VGSQ6を変化させる際に生じるもののことである。遅延要因121とは、例えば、スイッチ素子Q5、Q6におけるゲート遅延や、配線遅延のことである。また、図7に示すように、スイッチ素子Q5について、遅延要因121により遅延時間が生じる前の駆動信号のことを駆動信号SIGQ5と示し、遅延要因121により遅延時間が生じた後の駆動信号のことを遅延後駆動信号DSIGQ5と示すものとする。また、スイッチ素子Q6について、遅延要因121により遅延時間が生じる前の駆動信号のことを駆動信号SIGQ6と示し、遅延要因121により遅延時間が生じた後の駆動信号のことを遅延後駆動信号DSIGQ6と示すものとする。
図8は、不連続モードで動作する共振型コンバータ1Aの実際のタイミングチャートである。
図8に示すように、共振型コンバータ1Aでは、スイッチ素子Q5のドレイン電流IDQ5が「0」である期間に、スイッチ素子Q5のゲート−ソース間電圧VGSQ5がVLとなり、スイッチ素子Q6のドレイン電流IDQ6が「0」である期間に、スイッチ素子Q6のゲート−ソース間電圧VGSQ6がVLとなる。このため、スイッチ素子Q5に電流が流れる期間にのみ、スイッチ素子Q5がオン状態となり、スイッチ素子Q6に電流が流れる期間にのみ、スイッチ素子Q6がオン状態となる。
以上の共振型コンバータ1Aによれば、以下の効果を奏することができる。
スイッチ素子Q5のドレイン電流IDQ5を検出する際や、スイッチ素子Q5のゲート−ソース間電圧VGSQ5を変化させてスイッチ素子Q5を駆動させる際に、遅れが生じてしまっても、スイッチ素子Q5に電流が流れる期間にのみ、スイッチ素子Q5がオン状態となり、スイッチ素子Q6に電流が流れる期間にのみ、スイッチ素子Q6がオン状態となる。このため、スイッチ素子Q5、Q6に逆流電流が流れるのを防止できる。
<第3実施形態>
[共振型コンバータ1Bの構成]
図9は、本発明の第3実施形態に係る共振型コンバータ1Bの回路図である。共振型コンバータ1Bは、図1に示した本発明の第1実施形態に係る共振型コンバータ1とは、遅延手段としての遅延部13を備える点と、2次側制御部12の代わりに2次側制御部12Bを備える点と、が異なる。なお、共振型コンバータ1Bにおいて、共振型コンバータ1と同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略する。
遅延部13は、1次側制御部111と、スイッチ素子Q1〜Q4のそれぞれのゲートと、の間に設けられる。この遅延部13は、1次側制御部111から出力された駆動信号SIGQ1〜SIGQ4のそれぞれを、上述の遅延時間Td2だけ遅らせて、遅延後駆動信号DSIGQ1、DSIGQ2、DSIGQ3、DSIGQ4としてスイッチ素子Q1〜Q4のそれぞれのゲートに供給する。
[共振型コンバータ1Bの動作]
共振型コンバータ1Bは、図1に示した本発明の第1実施形態に係る共振型コンバータ1と同様に、不連続モードで動作し、スイッチ素子Q1〜Q4のスイッチング周波数を制御することで、出力電圧Voutを制御する。ただし、図5に示した本発明の第2実施形態に係る共振型コンバータ1Aと同様に、共振型コンバータ1では対応できない遅延時間Td2に対応するために、スイッチ素子Q5、Q6のドレイン電流IDQ5、IDQ6を基準とした、スイッチ素子Q5、Q6のそれぞれの駆動信号SIGQ5、SIGQ6の立ち下がりエッジのタイミングが、共振型コンバータ1とは異なる。2次側制御部12Bによるスイッチ素子Q5、Q6の制御について、図10、11を用いて以下に説明する。
図10に示すように、2次側制御部12Bは、2次側制御部12と同様に、2次共振電流検出信号と、1次側の駆動信号と、の論理積を求め、2次側の駆動信号を生成する。ここで、共振型コンバータ1Bには上述の遅延部13が設けられており、2次側制御部12Bに入力される1次側の駆動信号は、遅延部13に入力される前の信号である。このため、2次側制御部12における駆動許可信号と、2次側制御部12Bにおける駆動許可信号とは、以下の点で異なる。
具体的には、2次側制御部12における駆動許可信号とは、上述のように、駆動許可信号SIG1、SIG2のことである。
これに対して、2次側制御部12Bにおける駆動許可信号とは、駆動許可信号SIG5、SIG6のことである。駆動許可信号SIG5は、遅延部13に入力される前の信号であるスイッチ素子Q1、Q4の駆動信号SIGQ1、SIGQ4がVHになるタイミング(以降、「第5タイミング」という)でVHとなり、上述の共振周期Trの半分の時間が第5タイミングから経過したタイミングでVLとなる信号である。駆動許可信号SIG6は、遅延部13に入力される前の信号であるスイッチ素子Q2、Q3の駆動信号SIGQ2、SIGQ3がVHになるタイミング(以降、「第6タイミング」という)でVHとなり、上述の共振周期Trの半分の時間が第6タイミングから経過したタイミングでVLとなる信号である。
一方、2次側制御部12Bに入力される2次共振電流検出信号は、遅延部13から出力された信号に応じて変化する信号である。具体的には、スイッチ素子Q1〜Q4には、駆動信号SIGQ1〜SIGQ4を遅延部13で遅らせたものが供給されるため、これらスイッチ素子Q1〜Q4の動作は、遅延部13が設けられていない場合と比べて、遅延時間Td2だけ遅れることとなる。そして、スイッチ素子Q5、Q6のドレイン電流IDQ5、IDQ6は、スイッチ素子Q1〜Q4の動作に応じて変化するため、これらドレイン電流IDQ5、IDQ6も、遅延時間Td2だけ遅れることとなる。
以上より、スイッチ素子Q5のドレイン電流IDQ5の位相を基準とすると、2次側制御部12Bに入力される駆動信号SIGQ1、SIGQ4の位相は、2次側制御部12に入力される駆動信号SIGQ1、SIGQ4の位相と比べて、遅延時間Td2の分だけ、相対的に進むことになる。また、スイッチ素子Q6のドレイン電流IDQ6の位相を基準とすると、2次側制御部12Bに入力される駆動信号SIGQ2、SIGQ3の位相は、2次側制御部12に入力される駆動信号SIGQ2、SIGQ3の位相と比べて、遅延時間Td2の分だけ、相対的に進むことになる。
図12は、不連続モードで動作する共振型コンバータ1Bの実際のタイミングチャートである。
図12に示すように、共振型コンバータ1Bでは、スイッチ素子Q1、Q4の駆動信号SIGQ1、SIGQ4の電圧VSIGQ1、VSIGQ4がVHからVLに変化するタイミングで、スイッチ素子Q5の駆動信号SIGQ5の電圧VSIGQ5がVHからVLに変化する。そして、電圧VSIGQ5がVHからVLに変化してから遅延時間Td2が経過したタイミングで、スイッチ素子Q5の遅延後駆動信号DSIGQ5の電圧VDSIGQ5がVHからVLに変化し、この遅延後駆動信号DSIGQ5がゲートに供給されるスイッチ素子Q5のゲート−ソース間電圧VGSQ5もVHからVLに変化する。このため、スイッチ素子Q6に電流が流れ始めるより前のタイミングで、スイッチ素子Q5がオフ状態となる。
また、共振型コンバータ1Bでは、スイッチ素子Q2、Q3の駆動信号SIGQ2、SIGQ3の電圧VSIGQ2、VSIGQ3がVHからVLに変化するタイミングで、スイッチ素子Q6の駆動信号SIGQ6の電圧VSIGQ6がVHからVLに変化する。そして、電圧VSIGQ6がVHからVLに変化してから遅延時間Td2が経過したタイミングで、スイッチ素子Q6の遅延後駆動信号DSIGQ6の電圧VDSIGQ6がVHからVLに変化し、この遅延後駆動信号DSIGQ6がゲートに供給されるスイッチ素子Q6のゲート−ソース間電圧VGSQ6もVHからVLに変化する。このため、スイッチ素子Q5に電流が流れ始めるより前のタイミングで、スイッチ素子Q6がオフ状態となる。
以上の共振型コンバータ1Bによれば、上述の共振型コンバータ1Aが奏することのできる効果と同様の効果を奏することができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
例えば、上述の各実施形態では、スイッチ素子Q1〜Q4により、トランスTの1次側にフルブリッジ回路を構成したが、これに限らず、例えばハーフブリッジ回路を構成してもよい。
また、上述の各実施形態では、2次側制御部12、12Aは、スイッチ素子Q5、Q6のそれぞれのドレイン電流IDQ5、IDQ6を検出したが、これに限らず、例えばトランスTの1次巻線T1に流れる電流を検出してもよい。
また、上述の各実施形態では、共振型コンバータ1、1Aを正論理で構成したが、これに限らず、負論理で構成してもよい。
また、上述の各実施形態では、スイッチ素子Q1、Q4のそれぞれのゲート−ソース間電圧VGSQ1、VGSQ4がVHになるタイミングで、スイッチ素子Q5のドレイン電流IDQ5が「0」より大きくなり、スイッチ素子Q2、Q3のそれぞれのゲート−ソース間電圧VGSQ2、VGSQ3がVHになるタイミングで、スイッチ素子Q6のドレイン電流IDQ6が「0」より大きくなるものとしたが、これに限らない。例えば、ゲート−ソース間電圧VGSQ2、VGSQ3がVLになってからゲート−ソース間電圧VGSQ1、VGSQ4がVHになるまでの期間において、ドレイン電流IDQ5が「0」より大きくなり、ゲート−ソース間電圧VGSQ1、VGSQ4がVLになってからゲート−ソース間電圧VGSQ2、VGSQ3がVHになるまでの期間において、ドレイン電流IDQ6が「0」より大きくなるものであっても、本発明を適用できる。
1、1A、1B、100;共振型コンバータ
111;1次側制御部
12、12A、12B、112;2次側制御部
13;遅延部
C1、Cr;キャパシタ
Lr;インダクタ
Q1〜Q6;スイッチ素子
T;トランス
Td1;検出遅れ時間
Td2;遅延時間
VIN;直流電源

Claims (4)

  1. トランスと、当該トランスの1次巻線に直列接続されたインダクタおよびキャパシタと、当該トランスの1次巻線、当該インダクタ、および当該キャパシタを直列接続した直列回路に対して接続された2以上の1次側スイッチ素子と、当該トランスの2次巻線に生じた電力を整流する2以上の2次側スイッチ素子と、を備える共振型コンバータであって、
    前記2以上の1次側スイッチ素子のそれぞれの制御端子に、1次側駆動信号を供給する1次側制御手段と、
    前記2以上の2次側スイッチ素子のそれぞれの制御端子に、2次側駆動信号を供給する2次側制御手段と、を備え、
    前記2次側制御手段は、
    前記2以上の2次側スイッチ素子のそれぞれに流れる電流を検出し、検出結果に基づいて検出信号を生成するとともに、
    前記1次側駆動信号の開始エッジを基準として予め定められた時間のパルス幅を有する駆動許可信号を生成し、
    前記検出信号と前記駆動許可信号との論理積を求め、前記2次側駆動信号とし、
    前記予め定められた時間は、
    前記インダクタおよび前記キャパシタを有する共振回路の共振周期の半分と、
    前記インダクタおよび前記キャパシタを有する共振回路の共振周期の半分から、前記2以上の2次側スイッチ素子を駆動させる際に発生する遅延時間を差し引いた時間と、のいずれかに等しいことを特徴とする共振型コンバータ。
  2. トランスと、当該トランスの1次巻線に直列接続されたインダクタおよびキャパシタと、当該トランスの1次巻線、当該インダクタ、および当該キャパシタを直列接続した直列回路に対して接続された2以上の1次側スイッチ素子と、当該トランスの2次巻線に生じた電力を整流する2以上の2次側スイッチ素子と、を備える共振型コンバータであって、
    前記2以上の1次側スイッチ素子のそれぞれの制御端子に供給する1次側駆動信号を出力する1次側制御手段と、
    前記1次側制御手段から出力された1次側駆動信号を、予め定められた第1の時間だけ遅らせて、前記2以上の1次側スイッチ素子のそれぞれの制御端子に供給する遅延手段と、
    前記2以上の2次側スイッチ素子のそれぞれの制御端子に、2次側駆動信号を供給する2次側制御手段と、を備え、
    前記2次側制御手段は、
    前記2以上の2次側スイッチ素子のそれぞれに流れる電流を検出し、検出結果に基づいて検出信号を生成するとともに、
    前記遅延手段に入力される前の前記1次側駆動信号の開始エッジを基準として予め定められた第2の時間のパルス幅を有する駆動許可信号を生成し、
    前記検出信号と前記駆動許可信号との論理積を求め、前記2次側駆動信号とし、
    前記予め定められた第2の時間は、
    前記インダクタおよび前記キャパシタを有する共振回路の共振周期の半分と、
    前記インダクタおよび前記キャパシタを有する共振回路の共振周期の半分から、前記2以上の2次側スイッチ素子を駆動させる際に発生する遅延時間を差し引いた時間と、のいずれかに等しいことを特徴とする共振型コンバータ。
  3. 前記予め定められた第1の時間は、前記2以上の2次側スイッチ素子を駆動させる際に発生する遅延時間に等しいことを特徴とする請求項2に記載の共振型コンバータ。
  4. 前記2以上の1次側スイッチ素子は、フルブリッジ回路を構成することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の共振型コンバータ。
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