JP2007274789A - スイッチング電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】トランスに補助巻線を巻回することなく、装置としての損失を極力増加させないような同期整流器へのドライブ信号を、少ない部品点数と低コストで生成する。
【解決手段】同期整流器SR1,SR2(またはダイオード10,11)に流れる電流と、トランス3の一次側電流または二次側電流との位相は同一である。そこで、電流共振回路12による共振電流を検出する電流検出手段33からの共振電流検出信号だけを用いて、コンパレータC2,C7に共振電流検出信号と基準電圧とを入力した比較結果から、共振電流ひいてはトランス3の一次側電流または二次側電流に同期した同期整流器SR1,SR2へのドライブ信号DS1,DS2を生成する。こうすれば、トランス3にわざわざ補助巻線を巻回することなく、同期整流器SR1,SR2へのドライブ信号DS1,DS2を生成できる。
【選択図】図1
【解決手段】同期整流器SR1,SR2(またはダイオード10,11)に流れる電流と、トランス3の一次側電流または二次側電流との位相は同一である。そこで、電流共振回路12による共振電流を検出する電流検出手段33からの共振電流検出信号だけを用いて、コンパレータC2,C7に共振電流検出信号と基準電圧とを入力した比較結果から、共振電流ひいてはトランス3の一次側電流または二次側電流に同期した同期整流器SR1,SR2へのドライブ信号DS1,DS2を生成する。こうすれば、トランス3にわざわざ補助巻線を巻回することなく、同期整流器SR1,SR2へのドライブ信号DS1,DS2を生成できる。
【選択図】図1
Description
この発明は、スイッチング電源装置に関し、特にトランスの二次側に同期整流器を備えた電流共振型コンバータに適用されるスイッチング電源装置に関する。
従来、この種のスイッチング電源装置として、図5に示すような電流共振型コンバータが知られている。同図において、1は直流電源、2は直流電源1からの入力電圧Viを直流出力電圧Viに変換するDC−DCコンバータである。当該コンバータ2は、トランス3の一次側回路として、コンデンサ4,5と、スイッチング素子S1,S2と、共振用インダクタンスLrおよび共振用コンデンサCrと、ダイオード6,7とを備えており、またトランス3の二次側回路として、ダブルエンドの構成をなす同期整流器SR1,SR2と、平滑コンデンサ8と、ダイオード10,11とを備えている。
上記各素子の接続関係をさらに詳しく説明すると、直流電源1の両端間には、コンデンサ4,5の直列回路と、スイッチング素子S1,S2の直列回路が各々接続される。また、スイッチング素子S1,S2は、例えばMOS型FETにより構成され、これらのスイッチング素子S1,S2の両端間すなわちドレイン−ソース間に、ダイオード6,7がそれぞれ並列接続される。このダイオード6,7は、スイッチング素子S1,S2に内蔵若しくは外付けのものとすることができる。共振用インダクタンスLrおよび共振用コンデンサCrを直列接続してなる電流共振回路12は、トランス3の一次巻線3Aに共振電流を生じさせるために、その一端がトランス3の一次巻線3Aのドット側端子(一側端子)に接続され、他端がコンデンサ4,5の接続点に接続される。さらに、トランス3の一次巻線3Aの非ドット側端子(他側端子)は、スイッチング素子S1,S2の接続点に接続される。
トランス3の二次巻線3B,3Cは直列に接続され、二次巻線3Bの非ドット側端子と二次巻線3Cのドット側端子が直接接続される。二次巻線3Bのドット側端子と、別な二次巻線3Cの非ドット側端子には、それぞれ同期整流器SR1,SR2の一端が接続される。この同期整流器SR1,SR2の他端は、平滑コンデンサ9の他端に共通に接続され、前記二次巻線3B,3Cの接続点が、平滑コンデンサ9の一端に接続される。また、同期整流器SR1,SR2は、例えばMOS型FETにより構成され、これらの同期整流器SR1,SR2の両端間すなわちドレイン−ソース間に、ダイオード10,11がそれぞれ並列接続される。このダイオード10,11は、同期整流器SR1,SR2に内蔵若しくは外付けのものとすることができる。そして、平滑コンデンサ9の両端間に接続した負荷RLに、コンバータ2からの出力電圧Voが供給されるようになっている。
21は、スイッチング素子S1,S2のスイッチングに同期して同期整流器SR1,SR2を動作させるドライブ信号を出力するためのドライブ回路である。このドライブ回路21は、出力電圧Voの変動に見合うデューティーでパルス制御信号を出力する制御回路22と、このパルス制御信号を反転してパルス反転制御信号を生成する反転器23と、2個の遅延回路24A,24Bと、を備えて構成される。ここでの遅延回路24A,24Bは、入力パルスが立ち上がると遅延して立ち上がる一方で、入力パルスが立ち下がるときには遅延せずに立ち下がる出力パルスを生成する。そして、この場合のドライブ回路21は、制御回路22からのパルス制御信号を、第2のスイッチング素子S2へのドライブ信号DS2として出力し、反転器23からのパルス反転制御信号を、第1のスイッチング素子S1へのドライブ信号DS1として出力すると共に、前記パルス制御信号を遅延回路24Aで遅延させた出力パルスを、第2の同期整流器SR2へのドライブ信号DSR2として出力し、前記パルス反転制御信号を遅延回路24Bで遅延させた出力パルスを、第1の同期整流器SR1へのドライブ信号DSR1として出力するようになっている。
次に、図6の波形図を参照しつつ、図5に示す回路の動作を説明する。なお、図6において、最上段にある波形は、スイッチング素子S2の両端間電圧VS2を表わし、以下、共振用インダクタンスLrを流れる電流ILrと、同期整流器SR2へのドライブ信号DSR2と、同期整流器SR1へのドライブ信号DSR1が共通の時間軸に沿って表わされている。
図5に示す回路では、制御回路22からのパルス制御信号が立ち上がると、スイッチング素子S2へのドライブ信号DSR2が同時に立ち上がって、スイッチング素子S2がターンオンし、当該スイッチング素子S2の両端間電圧VS2は、それまでのH(高)レベルからL(低)レベルに切り替わる(図6の時間t1)。それと共に、反転器23からのパルス反転制御信号はHレベルからLレベルに切り替わり、スイッチング素子S1および同期整流器SR1は直ちにターンオフする。そのため、トランス3の一次側において、コンデンサ5,電流共振回路12,トランス3の一次巻線3A,スイッチング素子S2(またはダイオード7)による閉回路が形成され、この閉回路中に電流共振回路12による共振電流が流れる。その後、図6に示す時間t2になると、今度は遅延回路24Aから所定時間(t2−t1)遅れて、Hレベルのドライブ信号DSR2が同期整流器SR2に出力され、当該同期整流器SR2はターンオンする。
やがて、制御回路22からのパルス制御信号が時間t3に立ち下がると、スイッチング素子S2へのドライブ信号DSR2が同時に立ち下がって、スイッチング素子S2がターンオフし、当該スイッチング素子S2の両端間電圧VS2は、それまでのLレベルからHレベルに切り替わる。また、遅延回路24Aは、この制御回路22からのパルス制御信号の立ち下がりを受けて、直ちに同期整流器SR2へのドライブ信号DSR2をHレベルからLレベルに切り替える。それにより、同期整流器SR2は直ちにターンオフする。さらに、反転器23からのパルス反転制御信号はLレベルからHレベルに切り替わり、スイッチング素子S1は直ちにターンオンする。そのため、トランス3の一次側において、コンデンサ4,スイッチング素子S1(またはダイオード6),トランス3の一次巻線3A,電流共振回路12による閉回路が形成され、この閉回路中に電流共振回路12による共振電流が流れる。その後、図6に示す時間t4になると、今度は遅延回路24Bから所定時間(t4−t3)遅れて、Hレベルのドライブ信号が同期整流器SR1に出力され、当該同期整流器SR1はターンオンする。そして、制御信号22が再びHレベルのパルス制御信号を出力すると、前述した時間t1に戻り、以後、時間t1〜時間t4の動作が繰り返し行なわれる。
上記一連の動作手順において、ドライブ回路21は、トランス3の二次側で好ましくない貫通電流が流れることなどを防止するのに、スイッチング素子S1,S2がスイッチングして交互にオン・オフするのに同期して、同期整流器SR1,SR2が同時にオンすることなく交互にオン・オフするように、適当なデッドタイム(図6に示すt1〜t2およびt3〜t4の各期間)を有するドライブ信号DSR1,DSR2を、同期整流器SR1,SR2にそれぞれ出力している。
また、トランス3の一次巻線3Aには電流共振回路12が接続されているので、電流共振回路12ひいてはトランス3の一次巻線3Aを流れる電流ILrは、図6に示す様に正弦波状に変化する。この電流ILrは、負荷電流(負荷RLを流れる電流)が増加するにつれて、スイッチング素子S1,S2のオン・オフタイミングとの位相遅れT’が大きくなり、スイッチング素子S1がオフし、スイッチング素子S2がオンした直後(図6に示す時間t1の直後)は、一次巻線3Aの非ドット側端子からドット側端子に向けて電流ILrが流れ、逆にスイッチング素子S1がオンし、スイッチング素子S2がオフした直後(図6に示す時間t3の直後)は、一次巻線3Aのドット側端子から非ドット側端子に向けて電流ILrが流れる。したがって、トランス3の二次側で逆電流が生じないようにするためには、時間t1の直後において、電流共振回路12を流れる電流ILrの向きが逆転するまで、同期整流器SR2をオンさせないようにし、また時間t3の直後において、電流共振回路12を流れる電流ILrの向きが再度逆転するまで、同期整流器SR1をオンさせないようなドライブ信号DSR1,DSR2を、ドライブ回路21で生成する必要がある。
しかし、電流共振回路12を流れる電流ILrの位相ずれT’は、上述のように負過電流が増加するに従って顕著になることから、ドライブ回路21はこの位相ずれT’の量を見越して、スイッチング素子S1のドライブ信号DS1(またはスイッチング素子S2のドライブ信号DS2)が立ち上がってから、同期整流器SR1のドライブ信号DSR1(または同期整流器SR2のドライブ信号DSR2)が立ち上がるまでの遅延時間を設定しなければならず、本来同期整流器SR1,SR2をドライブすべき時間幅よりも小さな時間幅でしか、当該同期整流器SR1,SR2をドライブすることができない。図6は、スイッチング素子S1,S2へのドライブ信号DS1,DS2に基づき、損失が最小となるように同期整流器SR1,SR2をドライブできた時の時間幅Txを示しているが、双方の同期整流器SR1,SR2がオフする時間帯(図6に示す電流ILrの斜線部)では、トランス3の二次側においてダイオード10,11を通して電流が流れ、結果的に装置としての損失が大きくなる原因となっていた。
こうした問題点を改善するために、特許文献1では図7に示すようなスイッチング電源装置が提案されている。同図において、31は電流共振回路12を流れる電流ILrを検出するカレントトランスで、このカレントトランス31の一次巻線31Aは、トランス3の一次巻線3Aからスイッチング素子S1,S2の接続点に至るライン間に挿入接続されると共に、二次巻線31Bの両端間には、検出した電流に見合う電圧値を共振電流検出信号として後段のドライブ回路41に出力する抵抗32が接続される。これらのカレントトランス31および抵抗32は、電流共振回路12による共振電流を検出して、共振電流検出信号を出力する電流検出手段33に相当する。また、ここではトランス3に別な補助巻線3Dが巻回され、当該補助巻線3Dに誘起した電圧も、ドライブ回路41に出力されるようになっている。
ドライブ回路41は、カレントトランス31で検出したトランス3の一次側電流(電流ILr)と、トランス3の補助巻線3Dに誘起した電圧とを利用して、制御回路22からのパルス制御信号を用いることなく、同期整流器SR1,SR2へのドライブ信号DSR1,DSR2を生成出力する。したがって、前記制御回路22からのパルス制御信号は、スイッチング素子S1,S2をスイッチングするためだけに用いられ、当該パルス制御信号がそのままスイッチング素子S2へのドライブ信号DS2として出力されると共に、このパルス制御信号を反転器23で反転して得たパルス反転制御信号が、スイッチング素子S1へのドライブ信号DS1として出力される。
図8は、図7に示す回路構成の各部の波形図である。この図8では、スイッチング素子S2の両端間電圧VS2と、共振用インダクタンスLrを流れる電流ILrおよびドライブ回路41に内蔵するコンパレータの基準電圧と、補助巻線4Dに誘起される電圧と、同期整流器SR2へのドライブ信号DSR2と、同期整流器SR1へのドライブ信号DSR1と、を共通の時間軸に沿って表わしている。
スイッチング素子S1,S2のスイッチングに伴なうコンバータ2の各部の動作は、前記図5に示す従来技術と共通するので、ここではドライブ回路41の動作を主に説明する。ドライブ回路41は、トランス3の補助巻線3Dに誘起した電圧を、積分回路(図示せず)で積分して得た基準電圧を、図示しないコンパレータの一方の入力端子に供給する一方で、前記抵抗32に両端間に発生する共振電流検出信号をコンパレータの他方の入力端子に供給し、このコンパレータの出力結果から、同期整流器SR1,SR2へのドライブ信号DSR1,DSR2の立ち下がりタイミングを決定する。また、ドライブ回路41は、前記共振電流検出信号のゼロクロス点を検出して、ドライブ信号DSR1,DSR2の立ち上がりタイミングを決定する。
すなわち、時間t1でスイッチング素子S2がターンオンした後、略三角波状に変化する前記基準電圧よりも、共振電流検出信号の値が大きくなるタイミングでコンパレータの出力が反転し、同期整流器SR1へのドライブ信号DSR1がそれまでのHレベルからLレベルに切り替わる(図8に示す時間t11を参照)。この後、電流共振回路12を流れる電流ILrの向きが逆転し、共振電流検出信号がゼロクロス点を通過する時間t12まで、双方の同期整流器SR1,SR2は共にオフ状態となる。そして、時間t12になると、ドライブ回路41は同期整流器SR2へのドライブ信号DSR2をLレベルからHレベルに切り替える。これにより、同期整流器SR2はターンオンする。
やがて、時間t3で制御回路22からのパルス制御信号が立ち下がり、スイッチング素子S2がターンオフした後に、前記基準電圧よりも共振電流検出信号の値が小さくなると、そのタイミングでコンパレータの出力が再反転し、同期整流器SR2へのドライブ信号DSR2がそれまでのHレベルからLレベルに切り替わる(図8に示す時間t13を参照)。この後、電流共振回路12を流れる電流ILrの向きが再度逆転し、共振電流検出信号がゼロクロス点を通過する時間t14まで、双方の同期整流器SR1,SR2は共にオフ状態となる。そして、時間t14になると、ドライブ回路41は同期整流器SR1へのドライブ信号DSR1をLレベルからHレベルに切り替える。これにより、同期整流器SR1はターンオンし、以後、時間t1に戻って同様の動作が繰り返し行なわれる。
特開2005−198438号公報
上記図7の回路構成では、スイッチング素子S1,S2のオン・オフが切り替わるタイミング(時間t1,t3)より遅れて、双方の同期整流器SR1,SR2がオフするデッドタイム期間(時間t11〜時間t12,時間t13〜時間t14)が設定されると共に、負荷電流の変動に伴ない、前記位相遅れT’が変化する場合であっても、ドライブ信号DSR1,DSR2の立ち上がりのタイミングが、共振電流検出信号のゼロクロス点で決定される。そのため、トランス3の二次側において、ダイオード10,11を通して流れる電流の期間が、図5に示すものよりも短くなり、装置としての損失を少なくできる。
しかし、この場合はトランス3に補助巻線3Dを巻回し、当該補助巻線3Dに誘起した電圧を利用して、ドライブ回路41がコンパレータの基準信号を生成するようにしているため、装置としての構造が複雑になってコストが増加する懸念を生じていた。
本発明は上記の課題に着目してなされたもので、トランスに補助巻線を巻回することなく、装置としての損失を極力増加させないような同期整流器へのドライブ信号を、少ない部品点数と低コストで生成できるスイッチング電源装置を提供することを、その目的とする。
本発明の請求項1のスイッチング電源装置は、一乃至複数のスイッチング素子と、前記スイッチング素子のスイッチングに伴ない、一次巻線から二次巻線に電圧を誘起させるトランスと、前記トランスの一次巻線に共振電流を生じさせる電流共振回路と、前記トランスの二次巻線に誘起した電圧を整流して出力電圧を得る同期整流器と、前記電流共振回路による共振電流を検出し、共振電流検出信号を出力する電流検出手段と、前記共振電流検出信号だけを用いて、この共振電流検出信号と基準電源からの基準電圧をコンパレータに入力し、このコンパレータで比較した結果からドライブ信号を生成して前記同期整流器に出力するドライブ回路と、を備えている。
また請求項2の発明で、前記基準電源は、前記共振電流検出信号と前記基準電圧との比較により、前記同期整流器をターンオンさせるドライブ信号を生成するタイミングよりも、前記同期整流器をターンオフさせるドライブ信号を生成するタイミングで、前記基準電圧の値が傾斜して高くなるように、当該基準電圧を生成するもので構成される。
さらに請求項3の発明で、前記コンパレータの入力波形を交流的に可変させるヒステリシス回路を、当該コンパレータに設けている。
請求項1の発明によれば、同期整流器に流れる電流と、トランスの一次側電流または二次側電流との位相は同一であることから、これに着目して、電流共振回路による共振電流を検出する電流検出手段からの共振電流検出信号だけを用いて、コンパレータに共振電流検出信号と基準電圧とを入力した比較結果から、共振電流ひいてはトランスの一次側電流または二次側電流に同期した同期整流器へのドライブ信号を生成する。こうすれば、トランスにわざわざ補助巻線を巻回することなく、装置としての損失を極力増加させないような同期整流器へのドライブ信号を、少ない部品点数と低コストで生成できる。
請求項2の発明によれば、同期整流器がドライブ信号を受取ってから、実際にオン・オフ動作するまでの遅れ時間を見越して、電流共振回路による共振電流よりも進んだ時間で、同期整流器をオン状態またはオフ状態にするドライブ信号を生成することができる。そのため、同期整流器に対して、適切な時間帯にドライブ信号を出力することができる。
請求項3の発明によれば、交流分ヒステリシス回路を付加することにより、コンパレータの出力がヒステリシス効果により別な電圧値に転移した後、コンパレータに対する元の入力信号に対して交流的に電圧が変化するため、入力信号の電圧値を元の電圧レベルにまですぐに戻すことができる。そのため、コンパレータの出力電圧レベルが反転する際のジッタを防止しつつ、同期整流器がいつまでもオンし続けることによる不具合を確実に回避できる。
以下、本発明におけるスイッチング電源装置の好ましい実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。なお、従来例で示した図5や図7の回路図と共通する部分には同一の符号を付し、重複する箇所の説明は極力省略する。
図1は、本発明における新規なドライブ回路51を含むスイッチング電源装置を示したものである。コンバータ2の構成は、図5や図7と同一であるため、ここでは繰り返し説明しない。また、制御回路22からのパルス制御信号は、スイッチング素子S1,S2をスイッチングするためだけに用いられ、制御回路22からのパルス制御信号を、そのままスイッチング素子S2へのドライブ信号DS2として出力し、このパルス制御信号を反転器23で反転して得たパルス反転制御信号を、スイッチング素子S1へのドライブ信号DS1として出力する構成も、図7に示す回路図と共通している。
本実施例で特徴となるドライブ回路51は、電流検出手段33からの共振電流検出信号だけで、同期整流器SR1,SR2へのドライブ信号DSR1,DSR2を生成する機能を有する。したがって、ここでのトランス3は、図7に示すような補助巻線3Dが設けられていない。なお、電流検出手段33はトランス3の二次側電流を検出する構成としてもよい。
次に、ドライブ回路51の具体的な回路構成について、図2を参照しながら説明する。このドライブ回路51は、何れも2つの整流回路C1,C6と、コンパレータC2,C7と、充電波形生成回路C3,C8と、放電回路C4,C9と、交流分ヒステリシス回路C5,C10と、反転器56A,56Bとにより構成される。そして、整流回路C1,コンパレータC2,充電波形生成回路C3,放電回路C4,交流分ヒステリシス回路C5および反転器56Aにより、同期整流器SR2へのドライブ信号を生成する一方のドライブ信号生成回路61Aが構成され、また整流回路C6,コンパレータC7,充電波形生成回路C8,放電回路C9,交流分ヒステリシス回路C10および反転器56Bにより、同期整流器SR1へのドライブ信号を生成する他方のドライブ信号生成回路61Bが構成される。
整流回路C1,C6は、前記電流検出器33からの正弦波状に変化する共振電流検出信号を正の電圧成分と負の電圧成分に分離し、負の電圧成分については正に反転して、各々直流の分離検出信号として出力するものである。具体的には、一方の整流回路C1は、カレントトランス31の二次巻線31Bのドット側端子に繋がる共振電流検出信号の入力ラインin1にアノードを接続したダイオード52Aと、前記二次巻線31Bの非ドット側端子に繋がる別な入力ラインin2にカソードを接続したダイオード53Aと、ダイオード52Aのカソードとダイオード53Aのアノードとの間に接続した抵抗54Aとにより構成され、抵抗54Aの両端間に発生する前記分離検出信号を、一方のコンパレータC2のマイナス側入力端子に出力するようになっている。また、他方の整流回路C6は、前記入力ラインin2にアノードを接続したダイオード52Bと、前記入力ラインin1にカソードを接続したダイオード53Bと、ダイオード52Bのカソードとダイオード53Bのアノードとの間に接続した抵抗54Bとにより構成され、抵抗54Bの両端間に発生するもう一つの分離検出信号を、他方のコンパレータC7のマイナス側入力端子に出力するようになっている。
コンパレータC2,C7は、前記分離検出信号とプラス側入力端子に印加される基準電圧とを比較し、その比較結果となるHレベルまたはLレベルの信号を出力端子に出力する。コンパレータC2,C7の出力端子には、それぞれ反転器56A,56Bの入力端子が接続され、このコンパレータC2,C7からの比較結果信号を反転器56A,56Bで反転した信号が、同期整流器SR1,SR2へのドライブ信号DSR1,DSR2として出力される。
この場合、コンパレータC2に入力する基準電圧よりも、同じコンパレータC2に入力する分離検出信号(すなわち、共振電流検出信号)が上回っている間は、同期整流器SR2へのドライブ信号DSR2がHレベルになり、当該同期整流器SR2がオン状態となる。同様に、コンパレータC7に入力する基準電圧よりも、同じコンパレータC7に入力する分離検出信号(すなわち、反転した共振電流検出信号)が上回っている間は、同期整流器SR1へのドライブ信号DSR1がHレベルになり、当該同期整流器SR1がオン状態となる。すなわち、ここでは電流共振回路12による共振電流の向きに応じて、同期整流器SR1,SR2を交互にオン・オフするようなドライブ信号DSR1,DSR2を生成している。そのため、電流検出手段33は、トランス3の二次電流を検出するものであってもよい。また、本実施例では整流回路C1,C6によって、共振電流の向き毎に共振電流検出信号を分離したが、要は共振電流の向きに応じてドライブ信号DSR1,DSR2が生成できればよく、例えば直流電圧を重畳させ、コンパレータC2,C7を片電源で動作させてもよい。
前記基準電圧を生成する基準電源として、ここではコンパレータC2のプラス側入力端子に接続される充電波形生成回路C3および放電回路C4と、別なコンパレータC7のプラス側入力端子に接続される充電波形生成回路C8および放電回路C9とを備えている。各コンパレータC2,C7の基準電圧は固定した値ではなく、充電波形生成回路C3,C8によって時間の経過と共に増加し、その後は放電回路C4,C9によって時間の経過と共に減少を繰り返す傾斜した略三角波状の波形となる。この基準電圧の傾斜開始と傾斜終了のタイミングは、充電波形生成回路C3,C8および放電回路C4,C9の充放電タイミングに一致するが、これも電流検出手段33により得られる共振電流検出信号だけで決定される。
具体的には、一方のドライブ信号生成回路61Aにおいて、同期整流器SR2へのドライブ信号DSR2が立ち上がると、これが他方のドライブ信号生成回路61Bの放電回路C9に対する放電開始信号となって、コンパレータC7への基準電圧が放電により下降傾斜して、時間と共に減少する。そのため、次にコンパレータC7への分離検出信号が増加し始める時点では、コンパレータC7への基準電圧を一定値に固定できる。やがて、このコンパレータC7への分離検出信号が、コンパレータC7への基準電圧を上回って、同期整流器SR1へのドライブ信号DSR1が立ち上がると、充電波形生成回路C8に充電開始信号が出力され、コンパレータC7への基準電圧が充電により上昇傾斜に転じて、時間と共に増加する。
同様に、他方のドライブ信号生成回路61Bにおいて、同期整流器SR1へのドライブ信号DSR1が立ち上がると、これが一方のドライブ信号生成回路61Aの放電回路C4に対する放電開始信号となって、コンパレータC2への基準電圧が放電により下降傾斜して、時間と共に減少する。そのため、次にコンパレータC2への分離検出信号が増加し始める時点では、コンパレータC2への基準電圧を一定値に固定できる。やがて、このコンパレータC2への分離検出信号が、コンパレータC2への基準電圧を上回って、同期整流器SR2へのドライブ信号DSR2が立ち上がると、充電波形生成回路C3に充電開始信号が出力され、コンパレータC2への基準電圧が充電により上昇傾斜に転じて、時間と共に増加するようになっている。
さらに好ましくは、反転器56A,56Bを含むコンパレータC2,C7の入力端子と出力端子間には、抵抗およびコンデンサ(何れも図示せず)の直列回路からなる交流分ヒステリシス回路C5,C10がそれぞれ接続される。この交流分ヒステリシス回路C5,C10は、コンパレータC2,C7の出力が反転する際のジッタを防止するためにある。なお、前記抵抗およびコンデンサで設定される時定数は、スイッチング素子S1,S2のスイッチング周期の半分よりも十分小さくすることが好ましい。また本実施例では、交流分ヒステリシス回路C5,C10の一端をコンパレータC2,C7のマイナス側入力端子に接続しているが、代わりにプラス側入力端子に接続してもよい。
次に、上記構成について、その作用を図3の波形図に基づいて説明する。この図3では、スイッチング素子S2の両端間電圧VS2と、共振用インダクタンスLrを流れる電流ILrと、コンパレータC2のプラス側入力端子に印加される電圧(実線)およびマイナス側入力端子に印加される電圧(破線)と、コンパレータC7のプラス側入力端子に印加される電圧(実線)およびマイナス側入力端子に印加される電圧(破線)と、同期整流器SR2へのドライブ信号DSR2と、同期整流器SR1へのドライブ信号DSR1と、同期整流器SR2(またはダイオード11)を流れる電流および同期整流器SR2のチャネル導通を示す信号と、同期整流器SR1(またはダイオード10)を流れる電流および同期整流器SR1のチャネル導通を示す信号と、を共通の時間軸に沿って表わしている。なお、コンパレータC2,C7の入力波形は、交流分ヒステリシス回路C5,C10を設けていない状態を想定している。
スイッチング素子S1,S2のスイッチングに伴なうコンバータ2の各部の動作は、前記図5や図7に示したものと共通するので、ここではドライブ回路51の動作を主に説明する。ドライブ回路51は、電流検出手段33で検出した共振電流検出信号だけを利用して、この共振電流検出信号を基にして生成された整流回路C1,C6からの分離検出信号と、基準電圧とをコンパレータC2,C7で比較した結果から、同期整流器SR1,SR2へのドライブ信号DSR1,DSR2の立ち上がりおよび立ち下がりの各タイミングを決定する。
すなわち、時間t1でスイッチング素子S2がターンオンした後、電流共振回路12を流れる電流ILrがゼロに近づき、コンパレータC7の入力端子に印加される反転した共振電流検出信号の電圧値が、同じコンパレータC7の基準電圧を下回ると、当該コンパレータC7の出力が反転し、同期整流器SR1へのドライブ信号DSR1がそれまでのHレベルからLレベルに切り替わる(図3に示す時間t21を参照)。その後、電流ILrがゼロクロス点を通過した後、今度はコンパレータC2の入力端子で増加し始める共振電流検出信号の電圧値が、同じコンパレータC2の基準電圧を上回ると、コンパレータC2の出力が反転し、同期整流器SR2へのドライブ信号DSR2がそれまでのLレベルからHレベルに切り替わる(図3に示す時間t22を参照)。これにより、同期整流器SR2はターンオンする。また、この時間t22において、コンパレータC2の出力が反転したのを受けて、充電波形生成回路C3によりコンパレータC2への基準電圧が上昇傾斜に転じると共に、放電回路C9により別なコンパレータC7への基準電圧が下降傾斜に転じる。
やがて、時間t3で制御回路22からのパルス制御信号が立ち下がり、スイッチング素子S2がターンオフした後に、電流共振回路12を流れる電流ILrが再びゼロに近づき、コンパレータC2の入力端子に印加される共振電流検出信号の電圧値が、同じコンパレータC2の基準電圧を下回ると、当該コンパレータC2の出力が反転し、同期整流器SR2へのドライブ信号DSR2がそれまでのHレベルからLレベルに切り替わる(図3に示す時間t23を参照)。その後、電流ILrがゼロクロス点を通過した後、今度はコンパレータC7の入力端子で増加し始める反転した共振電流検出信号の電圧値が、同じコンパレータC7の基準電圧を上回ると、コンパレータC7の出力が反転し、同期整流器SR1へのドライブ信号DSR1がそれまでのLレベルからHレベルに切り替わる(図3に示す時間t24を参照)。これにより、同期整流器SR1はターンオンする。また、この時間t24において、コンパレータC7の出力が反転したのを受けて、充電波形生成回路C8によりコンパレータC7への基準電圧が上昇傾斜に転じると共に、放電回路C4により別なコンパレータC2への基準電圧が下降傾斜に転じる。以後、時間t1に戻って同様の動作が繰り返し行なわれる。
上記一連の動作において、電流共振回路12による共振電流よりも進んだ時間で、同期整流器SR1,SR2をオンまたはオフ状態にするドライブ信号DSR1,DSR2を生成するために、コンパレータC2,C7に入力する分離検出信号(すなわち反転若しくは非反転の共振電流検出信号)が、同じコンパレータC2,C7に入力する基準電圧を上回る時点よりも、この分離検出信号が基準電圧を下回る時点で、基準電圧の値が高くなるように、ドライブ回路51は時間と共にその値が増加する傾斜した基準電圧を生成している。こうすることで、ドライブ信号DSR1,DSR2がLレベルからHレベルに切り替わるタイミングが、電流ILrのゼロクロス付近となり、ドライブ信号DSR1,DSR2がHレベルからLレベルに切り替わるタイミングが、電流ILrのゼロクロスよりも早くなって、ドライブ信号DSR1,DSR2として進み時間のオンパルスが形成される。その理由は、同期整流器SR1,SR2として一般的に用いられるFETの入力容量(ゲート容量)が数千pFオーダーと大きく、与えられたドライブ信号DSR1,DSR2に対するチャネル導通時間の遅れ(図3に示す遅れ時間TDSR1,TDSR2を参照)が無視できないからである。本実施例のように、予め同期整流器SR1,SR2のゲート容量に依存した遅れ時間TDSR1,TDSR2を見越して、ドライブ信号DSR1,DSR2を生成すれば、図3の波形図に示すように、トランス3の一次電流(すなわち、同期整流器SR1,SR2を通過しようとする電流)が大きい時間帯に一致させて、同期整流器SR1,SR2のチャネルを導通させてオン動作させることができ、結果的に装置の損失を低く抑えることが可能になる。
次に、交流分ヒステリシス回路C5,C10を設けた場合の動作について、図4を参照しながら説明する。図4は、コンパレータC2のマイナス側入力端子における電圧波形であって、点線H1はコンパレータC2の入出力端子間に直流分ヒステリシス回路を設けた場合を、また実線H2は本実施例で採用する交流分ヒステリシス回路C5を設けた場合の波形図を示している。さらにREFは、コンパレータC2のプラス側入力端子に印加される基準電圧である。
同図に示すように、抵抗だけで構成される直流分ヒステリシス回路の場合は、コンパレータC2のマイナス側入力端子に印加する分離検出信号が基準電圧に達すると、別な電圧値に転移してそこから元の分離検出信号の変化に沿った電圧変化を辿るが、この場合は分離検出信号の電圧値が基準電圧REFを下回るタイミングが遅れてしまい(図4の遅れ時間TDDCを参照)、同期整流器SR2がいつまでもオンし続けて、トランス3の二次側の平滑コンデンサ9をショートさせてしまう虞れがある。
その点、本実施例で示した交流分ヒステリシス回路C5は、分離検出信号が基準電圧に達して、ヒステリシス効果により別な電圧値に転移した後、元の分離検出信号に対して交流的に電圧が変化するため、抵抗及びコンデンサで設定される時定数をスイッチング素子S1,S2のスイッチング周期の半分よりも十分小さくすれば、分離検出信号の電圧値を元の分離検出信号の電圧レベルにまですぐに戻すことができ、直流分ヒステリシス回路のような遅れ時間TDDCは生じない。したがって、コンパレータC2の出力電圧レベルが反転する際のジッタを防止しつつ、同期整流器SR2がいつまでもオンし続けることによる不具合を確実に回避できる。
なお、上記の説明は、ドライブ信号生成回路61A,61Bが同一の回路構成であることから、もう一方の交流分ヒステリシス回路C10でも同じことが言える。
以上のように、本実施例では一乃至複数のスイッチング素子S1,S2と、これらのスイッチング素子S1,S2のスイッチングに伴ない、一次巻線3Aから二次巻線3B,3Cに電圧を誘起させるトランス3と、トランス3の一次巻線3Aに共振電流を生じさせる電流共振回路12と、トランス3の二次巻線3B,3Cに誘起した電圧を整流して出力電圧Voを得る同期整流器SR1,SR2と、電流共振回路12による共振電流を検出し、共振電流検出信号を出力する電流検出手段33と、この電流検出手段33で得られた共振電流検出信号だけを用いて、当該共振電流検出信号と基準電源である充電波形生成回路C3,C8および放電回路C4,C9からの基準電圧をコンパレータC2,C7に入力し、このコンパレータC2,C7で比較した結果からドライブ信号DSR1,DSR2を生成して、これらをそれぞれ同期整流器SR1,SR2に出力するドライブ回路51と、を備えている。
同期整流器SR1,SR2(またはダイオード10,11)に流れる電流は、スイッチング素子S1,S2をオン・オフするドライブ信号DSR1,DSR2と、位相にずれがあるが、トランス3の一次側電流または二次側電流との位相は同一である。本実施例はこの点に着目し、電流共振回路12による共振電流を検出する電流検出手段33からの共振電流検出信号だけを用いて、コンパレータC2,C7に共振電流検出信号と基準電圧とを入力した比較結果から、共振電流ひいてはトランス3の一次側電流または二次側電流に同期した同期整流器SR1,SR2へのドライブ信号DSR1,DSR2を生成している。したがって、トランス3にわざわざ補助巻線を巻回することなく、装置としての損失を極力増加させないような同期整流器SR1,SR2へのドライブ信号DSR1,DSR2を、少ない部品点数と低コストで生成することができる。
また本実施例における充電波形生成回路C3,C8および放電回路C4,C9は、共振電流検出信号と基準電圧との比較により、同期整流器SR1,SR2をターンオンさせるドライブ信号DSR1,DSR2を生成するタイミングよりも、同期整流器SR1,SR2をターンオフさせるドライブ信号DSR1,DSR2を生成するタイミングで、基準電圧の値が傾斜して高くなるように、当該基準電圧を生成している。
この場合、同期整流器SR1,SR2がドライブ信号DSR1,DSR2を受取ってから、実際にオン・オフ動作するまでの遅れ時間TDSR1,TDSR2を見越して、電流共振回路12による共振電流よりも進んだ時間で、同期整流器SR1,SR2をオンまたはオフ状態にするドライブ信号DSR1,DSR2を生成することができる。そのため、同期整流器SR1,SR2に対して、適切な時間帯にドライブ信号DSR1,DSR2を出力することができる。
さらに本実施例では、コンパレータC2,C7の入力波形を交流的に可変させる交流分ヒステリシス回路C5,C10を、当該コンパレータC2,C7に設けている。
この場合、交流分ヒステリシス回路C5,C10を付加することにより、コンパレータC2,C7の出力がヒステリシス効果により別な電圧値に転移した後、コンパレータC2,C7に対する元の入力信号(分離検出信号または基準信号)に対して交流的に電圧が変化するため、入力信号の電圧値を元の電圧レベルにまですぐに戻すことができる。そのため、コンパレータC2,C7の出力電圧レベルが反転する際のジッタを防止しつつ、同期整流器SR1,SR2がいつまでもオンし続けることによる不具合を確実に回避できる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実施が可能である。例えば、本実施例ではトランス3の一次側を2個のスイッチング素子S1,S2を用いたハーフブリッジ型コンバータで構成したが、例えば4個のスイッチング素子を用いたフルブリッジ型コンバータで構成してもよい。また、トランス3の二次側についても、本実施例ではセンタータップによるダブルエンド構成としたが、フルブリッジ整流やハーフブリッジ整流を採用しても構わない。
3 トランス
12 電流共振回路
51 ドライブ回路
C2,C7 コンパレータ
C3,C8 充電波形生成回路(基準電源)
C4,C9 放電回路
C5,C10 交流分ヒステリシス回路(ヒステリシス回路)
S1,S2 スイッチング素子
SR1,SR2 同期整流器
12 電流共振回路
51 ドライブ回路
C2,C7 コンパレータ
C3,C8 充電波形生成回路(基準電源)
C4,C9 放電回路
C5,C10 交流分ヒステリシス回路(ヒステリシス回路)
S1,S2 スイッチング素子
SR1,SR2 同期整流器
Claims (3)
- 一乃至複数のスイッチング素子と、
前記スイッチング素子のスイッチングに伴ない、一次巻線から二次巻線に電圧を誘起させるトランスと、
前記トランスの一次巻線に共振電流を生じさせる電流共振回路と、
前記トランスの二次巻線に誘起した電圧を整流して出力電圧を得る同期整流器と、
前記電流共振回路による共振電流を検出し、共振電流検出信号を出力する電流検出手段と、
前記共振電流検出信号だけを用いて、この共振電流検出信号と基準電源からの基準電圧をコンパレータに入力し、このコンパレータで比較した結果からドライブ信号を生成して前記同期整流器に出力するドライブ回路と、を備えたことを特徴とするスイッチング電源装置。 - 前記基準電源は、前記共振電流検出信号と前記基準電圧との比較により、前記同期整流器をターンオンさせるドライブ信号を生成するタイミングよりも、前記同期整流器をターンオフさせるドライブ信号を生成するタイミングで、前記基準電圧の値が傾斜して高くなるように、当該基準電圧を生成するものであることを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源装置。
- 前記コンパレータの入力波形を交流的に可変させるヒステリシス回路を、当該コンパレータに設けたことを特徴とする請求項1または2記載のスイッチング電源装置。
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