JP3806279B2 - 放電灯点灯回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の放電灯の点灯制御を共通の点灯回路で行う場合に、当該点灯回路の直流電源回路を構成するトランスの2次出力について複数の出力が得られるようにするとともに、各出力を各別に制御するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
放電灯(メタルハライドランプ等)の点灯回路については、直流電源回路、直流−交流変換回路、起動回路(所謂スタータ回路)を備えた構成が知られている。
【0003】
例えば、直流電源回路にはDC−DCコンバータの構成を用いるとともに、直流−交流変換回路としてフルブリッジ型回路(4つの半導体スイッチング素子をそれぞれ2組にしてスイッチング制御を行うように構成された回路)及びそのドライバ回路を使用した回路構成にあっては、DC−DCコンバータの出力電圧がフルブリッジ型回路において矩形波状電圧に変換された後、放電灯に供給される。
【0004】
尚、自動車用前照灯の光源として放電灯を用いる場合等では、複数の放電灯の点灯回路が必要であり、例えば、車輌前部の左右にそれぞれ付設される灯具に放電灯を各別に設ける場合、あるいは、1つの灯具内に走行ビーム(メインビーム)用放電灯と、すれ違いビーム(サブビーム)用放電灯を設ける場合等が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、複数の放電灯を点灯させる場合に、放電灯に対してそれぞれに各別の点灯回路を設けたのでは、DC−DCコンバータやフルブリッジ型回路等を数多く用意しなければならないので、コストや部品点数等の面で問題がある。
【0006】
そこで、例えば、直流電源回路については正負両極性の出力をそれぞれ有する2つのDC−DCコンバータを設けるとともに、その出力を切り換えて出力するための直流−交流変換回路を複数の放電灯について共通化した回路構成の採用が考えられる。
【0007】
しかしながら、このような構成において、例えば、DC−DCコンバータを構成するトランスの2次巻線を複数付設した場合に、各巻線の出力電圧が一定となるように制御することは簡単であるが、放電灯の管電圧等について個体差に起因するバラツキがあったり、あるいは放電灯の始動状態の如何(所謂コールドスタートやホットスタート等)に応じて個別に電力制御を行う必要がある場合には、トランスの2次巻線を単に複数設けただけでは対処することができず、また、そのために構成の複雑化を余儀なくされてしまう虞がある。
【0008】
そこで、本発明は、複数の放電灯に係る点灯制御を共通の点灯回路で行う場合において、当該点灯回路を構成する直流電源回路の出力構成及び2次出力に係るスイッチング制御について工夫を凝らすことにより、安価で小型化に好適な放電灯点灯回路の提供を課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した課題を解決するために、直流電圧を出力する直流電源回路と、該直流電源回路の出力電圧を交流電圧に変換した後に第1及び第2の放電灯に供給するための直流−交流変換回路と、直流電源回路の出力電圧を制御する制御回路とを備え、第1及び第2の放電灯について各別に電力制御を行うように構成された放電灯点灯回路において、下記に示す構成を有するものである。
【0010】
(イ)直流電源回路が、トランス及び該トランスの1次巻線に接続された第1のスイッチング素子を有しており、制御回路からの制御信号によって第1のスイッチング素子のオン/オフ状態が制御されること。
(ロ)直流電源回路のトランスには、2つの2次巻線が設けられ、各2次巻線については制御回路からの信号によってオン/オフ状態が制御される第2のスイッチング素子が各別に付設されており、上記第1のスイッチング素子がオン状態のときに蓄えられた1次エネルギーが、該第1のスイッチング素子のオフ状態のときにオン状態とされる第2のスイッチング素子に接続された2次巻線に伝搬されることで、該第2のスイッチング素子のオン/オフ制御に従ってトランスの出力段でのエネルギー配分が任意に規定されること。
【0011】
(ハ)直流−交流変換回路が、互いに直列接続とされる第1及び第2のスイッチ素子と、互いに直列接続とされる第3及び第4のスイッチ素子とを有し、上記トランスの一方の2次巻線による出力電圧が第1及び第3のスイッチ素子に供給され、上記トランスの他方の2次巻線による出力電圧が第2及び第4のスイッチ素子に供給されること。
(ニ)直流−交流変換回路を構成する第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子との接続点から第1の放電灯に電圧が供給され、直流−交流変換回路を構成する第3のスイッチ素子と第4のスイッチ素子との接続点から第2の放電灯に電圧が供給されること。
【0012】
従って、本発明によれば、直流電源回路を構成するトランスの2次巻線を複数設けるとともに、各2次巻線による出力電圧を第2のスイッチング素子によって各別に制御することができるので、複数の放電灯に対して直流電源回路を共通化することでコストの低減や装置の小型化が可能であり、しかも、トランスの1次エネルギーについて各2次巻線への伝搬を、第2のスイッチング素子に関するオン/オフ状態の切り替えによって行うことで各放電灯への供給電力の配分を制御することができるので、各放電灯について個別の点灯制御を実現できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る放電灯点灯回路の基本構成を示すものであり、2つの放電灯に関する回路構成の要部を示している。
【0014】
放電灯点灯回路1は、電源2、直流電源回路3、直流−交流変換回路4、起動回路5_1、5_2を備えている。
【0015】
直流電源回路3は、電源2からの直流入力電圧(これを「Vin」と記す。)を受けて所望の直流電圧を出力するものであり、後述する制御回路からの制御信号に応じてその出力電圧が可変制御される。この直流電源回路3には、スイッチングレギュレータの構成を有するDC−DCコンバータ(チョッパー式、フライバック式等。)が用いられ、例えば、下記に示す形態が挙げられる。
【0016】
i)正極性出力(グランド電位に対して正電位の出力電圧)の形態
ii)負極性出力(グランド電位に対して負電位の出力電圧)の形態
iii)両極性出力の形態。
【0017】
尚、DC−DCコンバータの基本構成等については後述する。
【0018】
直流電源回路3の後段には、当該回路からの各極性の出力電圧を切り換えて各放電灯に出力するために複数のスイッチング素子と、当該素子のスイッチング制御を行う駆動回路を備えた直流−交流変換回路4が配置されており、例えば、4つのスイッチ素子sw1、sw2、sw3、sw4(これらには半導体スイッチング素子が用いられるが、図には単にスイッチの記号で示す。)からなるフルブリッジ型の回路構成を有している。
【0019】
即ち、4つのスイッチ素子のうち、互いに直列接続とされることにより第1の組をなすスイッチング素子sw1、sw2については、例えば、上記した形態iii)の場合に、その一方sw1の一端が直流電源回路3の正極側出力端子に接続され、当該スイッチング素子sw1の他端がスイッチング素子sw2を介して直流電源回路3の負極側出力端子に接続されている。そして両スイッチング素子同士の接続点αに対して第1の放電灯6_1が起動回路5_1(の誘導性負荷)を介して接続されている。
【0020】
また、互いに直列接続されることで第2の組をなすスイッチング素子sw3、sw4については、上記形態iii)の場合に、その一方sw3の一端が直流電源回路3の正極側出力端子に接続され、当該スイッチング素子sw3の他端がスイッチング素子sw4を介して直流電源回路3の負極側出力端子に接続されている。そして、両スイッチング素子同士の接続点βに対して第2の放電灯6_2が起動回路5_1(の誘導性負荷)を介して接続されている。
【0021】
尚、各放電灯のそれぞれの端子のうち、上記接続点αやβに接続されない方の端子については接地されるか又は電流検出用抵抗をそれぞれ介して接地される。
【0022】
駆動回路DRV1、DRV2についてはともにハーフブリッジドライバ用のIC(集積回路)が使用され、その一方の駆動回路DRV1がスイッチング素子sw1、sw2のオン/オフ制御を担当し、他方の駆動回路DRV2がスイッチング素子sw3、sw4のオン/オフ制御を担当している。即ち、ある時刻において、駆動回路DRV1によりスイッチング素子sw1がオン状態、スイッチング素子sw2がオフ状態となるように各素子の状態を規定されたとすると、このとき、駆動回路DRV2によりスイッチング素子sw3がオフ状態、スイッチング素子sw4がオン状態となるように各素子の状態が規定される。また、別の時刻において、駆動回路DRV1によりスイッチング素子sw1がオフ状態、スイッチング素子sw2がオン状態となるように各素子の状態を規定されたとすると、このとき、駆動回路DRV2によりスイッチング素子sw3がオン状態、スイッチング素子sw4がオフ状態となるように各素子の状態が規定される。このようにしてスイッチング素子sw1とsw4とが同じ状態、スイッチング素子sw2とsw3とが同じ状態となって、これらが相反的に交番動作する。
【0023】
従って、2組のスイッチング素子のオン/オフ動作によって、例えば、上記したiii)の形態において、第1の放電灯6_1に正極性電圧(正電圧)が供給される間、第2の放電灯6_2には負極性電圧(負電圧)が供給される(逆に、第1の放電灯に負極性電圧が供給される間、第2の放電灯には正極性電圧が供給される。)。
【0024】
各放電灯に対してそれぞれ設けられた起動回路5_1、5_2は、放電灯の点灯初期に起動用高圧信号(起動パルス)を発生させて放電灯6_1、6_2のそれぞれに起動をかけるために設けられており、当該信号は直流−交流変換回路4の出力する交流電圧に重畳されてから各放電灯に印加される。尚、各起動回路の構成については、例えば、トランス及び該トランスの1次側回路に設けられたコンデンサ、スイッチ素子を備えた構成が挙げられる(直流電源回路3又は直流−交流変換回路4からコンデンサの充電用に供給される電圧によって当該コンデンサの両端電圧が閾値を越えたとき、あるいはその後にトリガー信号を受けてスイッチ素子(自己降伏型スイッチ素子、サイリスタ等)が導通して、このときに1次側回路に発生するパルスをトランスで昇圧してその2次巻線から放電灯に印加する構成等。)が、その如何は問わない。
【0025】
制御回路7は、直流電源回路3の出力電圧を制御するために設けられており、各放電灯について各別に電力制御を行う役目をもっている。つまり、制御回路7には、放電灯の点灯状態に係る検出信号として、各放電灯の管電圧や管電流を抵抗やコイル等によって直接的に検出した信号、あるいはそれらの相当信号として直流電源回路3の出力電圧や出力電流の検出手段8(電圧検出用分圧抵抗や電流検出用抵抗等を含む。)からの信号が入力されるようになっており、制御回路7は検出信号に基づいて放電灯の状態に応じた電力制御(例えば、放電灯の点灯初期にその発光を促進するために定格電力を越える電力の供給を行った後で、次第に供給電力を低減させていき定格電力での定電力制御へと移行させる制御等。)を行うために直流電源回路3に対して制御信号を送出する。また、制御回路7は、直流電源回路3に対して当該回路内のコンバータトランスの各2次出力を制御するための制御信号を送出することで、各放電灯への供給エネルギーの配分機能を有する。
【0026】
図2は直流電源回路3について基本構成を示したものであり、上記したi)の形態を採用した場合について示している。
【0027】
トランスTの1次巻線Tpの一端が直流入力端子「ta」に接続されることで電圧Vinが入力されるようになっており、1次巻線Tpの他端は半導体スイッチング素子SW1(図には単にスイッチの記号で示すが、電界効果トランジスタ等が用いられる。)及び電流検出用抵抗Rsを介して接地されている。このスイッチング素子SW1(以下、「第1のスイッチング素子」という。)の制御端子(FETの場合にはゲート)には、制御回路7からの制御信号(これを「Sc1」と記す。)が供給されるようになっており、当該信号によって第1のスイッチング素子SW1のオン/オフ状態が制御される。
【0028】
また、直流電源回路3のトランスTには、各放電灯に対応した数の2次巻線Ts1、Ts2がそれぞれ設けられており、各2次巻線については平滑用コンデンサC1、C2や、制御回路7からの信号によってオン/オフ状態が制御される第2のスイッチング素子SW2_1、SW2_2が各別に付設され、2次巻線毎に異なる出力電圧が得られるように構成されている。
【0029】
つまり、図2の例では、放電灯の数が2つであることを受けて、トランスTには2つの2次巻線Ts1、Ts2が設けられており、各2次巻線に対してスイッチング素子SW2_1、SW2_2(図には単にスイッチの記号で示すが、電界効果トランジスタやサイリスタ等が使用される。)がそれぞれ設けられている。
【0030】
一方の2次巻線Ts1については、その一端がスイッチング素子SW2_1に接続され、他端が接地されている。そして、スイッチング素子SW2_1の出力側には平滑用コンデンサC1が設けられており、該コンデンサC1の端子電圧が端子「to1」を介して出力電圧となる。また、他方の2次巻線Ts2については、その一端がスイッチング素子SW2_2に接続され、他端が接地されている。そして、スイッチング素子SW2_2の出力側には平滑用コンデンサC2が設けられており、該コンデンサC2の端子電圧が端子「to2」を介して出力電圧となる。
【0031】
各スイッチング素子は制御回路7から送られて来る各制御信号(これらを「Sc2_1」、「Sc2_2」と記す。)によってオン/オフ状態がそれぞれ制御される。つまり、制御信号Sc2_1によってスイッチング素子SW2_1の2値状態が規定され、制御信号Sc2_2によってスイッチング素子SW2_2の2値状態が規定される。
【0032】
そして、図示した直流電源回路3ではフライバック型の構成となっているので、トランスTのトランスの1次エネルギーについては第1のスイッチング素子SW1がオフ状態となる期間において2次側に伝搬することになるが(フォワード型の構成では、第1のスイッチング素子がオン状態の期間で1次エネルギーが2次側に伝搬する。)、当該1次エネルギーを2次側回路に伝搬させる時点では、各2次巻線に付設された第2のスイッチング素子のいずれかがオン状態となるように、制御回路7から第2のスイッチング素子の各々に対して制御信号が送出される。これによって、トランスの1次エネルギーは、第2のスイッチング素子がオン状態とされる期間に亘って当該スイッチング素子に接続された2次巻線からこれに対応する放電灯に対して供給されることになる。
【0033】
例えば、一方のスイッチング素子SW2_1がオン状態とされる期間では、他方のスイッチング素子SW2_2がオフ状態となるように制御し、次の期間ではこれとは全く逆の状態(スイッチング素子SW2_1がオフ状態で、スイッチング素子SW2_2がオン状態)となるように制御する。その理由は、トランスの2次出力を平滑用コンデンサから得るにあたって、どちらかのスイッチング素子がオン状態になっていないと、2次巻線間に大きな電圧が生じてスイッチング素子の劣化や破壊等をもたらす虞があることに依る。尚、両方のスイッチング素子がともにオン状態となる期間が生じるように各素子の制御を行う場合には、2次巻線のうちグランド電位との電位差が小さい方に1次エネルギーが伝搬される。
【0034】
上記の説明では、各2次巻線の出力電圧の極性をともに正極性としたが、これらを負極性とするii)の形態を採っても良い。
【0035】
図3は、そのような構成として、1方向性3端子サイリスタを第2のスイッチング素子に使用した例3Aを示している。
【0036】
同図において、2次巻線Ts1の一端がサイリスタSR2_1のアノードに接続され、他端が出力端子to1に接続されており、平滑用コンデンサC1の一端がサイリスタSR2_1のカソードに接続されるとともに接地されている。そして、サイリスタSR2_1のゲートに制御回路7からの信号Sc2_1が供給される。尚、2次巻線Ts2やサイリスタSR2_2についても同様の構成とされ、上記の説明において添え字「_1」や「1」を、「_2」、「2」へと適宜に置換して読み替えれば良い。
【0037】
本回路では、サイリスタが整流素子として役目も有していて、これにより2次電圧に係る半波整流が行われ、その平滑出力が負極性電圧として各出力端子から得られることになる。
【0038】
尚、サイリスタをFET(電界効果トランジスタ)に置換する場合の構成については、FET自身が寄生ダイオードを有しており、整流素子としての役目を同時に果たすことができないので、図4の回路例3Bに示すように整流用ダイオードを付加した構成が採られる。
【0039】
即ち、図3の構成との違いは、下記に示す通りである。
【0040】
・サイリスタがFETQ2_1、Q2_2に置き換わっていること。
・整流(用)ダイオードD1のアノードが出力端子to1に接続され、そのカソードが2次巻線Ts1の一端(FETQ2_1との接続点とは反対側の端子)に接続されていること。
【0041】
・整流(用)ダイオードD2のアノードが出力端子to2に接続され、そのカソードが2次巻線Ts2の一端(FETQ2_2との接続点とは反対側の端子)に接続されていること。
【0042】
尚、図示するように、第1のスイッチング素子としてFET「Q1」を用いている。
【0043】
この他、図2ではトランスの2次側において第2のスイッチング素子を高電位側に配置したが、これに限らず第2のスイッチング素子を低電位側に配置する等、素子の配置や種別等について各種の実施形態が可能であることは勿論である。
【0044】
上記したiii)の形態については、例えば、図5に示す構成例3Cが挙げられる。
【0045】
トランスTの1次巻線Tpを含む1次側回路については、図2に示した構成と同じであって、1次巻線Tpに対して第1のスイッチング素子SW1及び電流検出用抵抗Rsが直列接続されている。
【0046】
トランスTの2次側回路については、一方の2次巻線Ts1の一端に第2のスイッチング素子SW2_1が接続され、当該2次巻線の他端が接地されている。そして、平滑用コンデンサC1の一端がスイッチング素子SW2_1に接続され、その他端が接地されているので、当該コンデンサの端子電圧として出力端子to1に得られる出力電圧の極性が正極性となる。
【0047】
また、他方の2次巻線Ts2については、その一端が第2のスイッチング素子SW2_2を介して接地されており、当該2次巻線の他端が出力端子to2に接続されている。そして、平滑用コンデンサC2の一端がスイッチング素子SW2_2に接続されるとともに接地され、その他端が出力端子to2に接続されているので、当該コンデンサの端子電圧として出力端子to2に得られる出力電圧の極性が負極性となる。
【0048】
図6は第1のスイッチング素子や第2のスイッチング素子にFETを使用した場合の構成例を示したものであり、2次出力の一方が正極性とされ他方が負極性とされることに起因する方向性の違いを除いて、各素子に付した記号Q1、Q2_1、Q2_2やダイオードに付した記号D1、D2等については図4の構成に準じた使用の仕方を採っている。
【0049】
図7は直流電源回路を構成するDC―DCコンバータの制御方式としてPWM(パルス幅変調)制御を採用した場合の制御回路について基本構成例を示したものである(図には1つの放電灯の制御に係る回路の要部を示す。)。尚、本発明に係るスイッチング制御について、PWM制御に限られるとする理由がないことは、後述する別の制御方式についての説明からも理解される通りであるが、以下では制御の説明に関して具体性を付与するためにPWM制御をとり上げることにする。
【0050】
本制御では、鋸歯状波を発生する鋸歯状波発生部を有し、制御信号レベルを鋸歯状波と比較することでデューティーサイクル(あるいはデューティー比)が変化する信号を生成して、これを上記した第1のスイッチング素子に出力するという基本構成を有する。
【0051】
図示するように、エラーアンプ(誤差増幅器)9には、その負入力端子として演算信号(これを「SS」と記す。)が供給されるとともに、正入力端子には所定の基準電圧(図にはこれを定電圧源の記号で示しており、「Eref3」と記す。)が供給される。尚、演算信号SSは、放電灯の状態検出信号(管電圧や管電流の検出信号又はそれらの相当信号)を演算増幅器で加減算する等、各種の演算処理を施した信号であり、信号生成の方法については、放電灯の負荷特性や制御線に係る規定の仕方に依存すること及び本発明において信号生成の演算論理には何ら拘束されないこと等を理由にその説明を省略する(つまり、既知の方法を使用できる。)。
【0052】
エラーアンプ9の後段にはコンパレータ10が配置されており、その正入力端子にエラーアンプ9の出力信号が供給され、負入力端子には鋸歯状波発生部11からの鋸歯状波信号が供給されるようになっており、両信号についてのレベル比較が行われる。
【0053】
鋸歯状波発生部11は、抵抗RT及びコンデンサCTと、コンパレータ12、アナログスイッチ素子13、14(図には、バイポーラ素子やユニポーラ素子等の如何を問わずに使用できるように、半導体素子を略記号で示す。尚、このことは他の図についても同様とする。)を用いて構成されており、信号生成の原理はCR発振である。
【0054】
図示するように、抵抗RTの一端には、所定の基準電圧(これを「Eref1」と記す。)が供給され、その他端がコンデンサCTを介して接地されている。そして、コンパレータ12については、その正入力端子が抵抗RTとコンデンサCTとの接続点に接続され、負入力端子には抵抗15を介して所定の基準電圧(これを「Eref2」と記す。)が供給されるようになっている。コンパレータ12の出力端子はプルアップ抵抗17に接続されるとともに、アナログスイッチ素子13、14の制御端子に接続されている。
【0055】
アナログスイッチ素子13については、その2つの非制御端子のうち一方が接地され、他方が抵抗18を介して抵抗RTとコンデンサCTとの接続点に接続されるとともに上記コンパレータ10の負入力端子に接続されている。また、アナログスイッチ素子14については、その2つの非制御端子のうち一方が接地され、他方が抵抗16を介してコンパレータ12の負入力端子及び抵抗15に接続されている。
【0056】
そして、コンパレータ12の出力信号はNOT(論理否定)ゲート19に送出される。
【0057】
コンパレータ10の後段には2入力AND(論理積)ゲート20が設けられており、その一方の入力端子にはコンパレータ10の出力信号が供給され、他方の入力端子にはNOTゲート19からの信号が供給されるようになっており、ANDゲート20の出力信号が第1のスイッチング素子(SW1)に送出される。
【0058】
図8は本回路における主要な信号波形を示すものであり、各信号の意味は以下の通りである。
【0059】
・「EAo」=エラーアンプ9の出力信号レベル(実際には負荷変動等の影響によりレベルが上下するが、図には、瞬間的な一定値として示す。)
・「SAW」=鋸歯状波のレベル
・「DIV2」=基準電圧Eref2を抵抗15、16で分圧したレベル
・「Sc1」=コンパレータ12の出力信号レベル(図の「H」がハイレベルを、「L」がローレベルをそれぞれ示す。)。
【0060】
鋸歯状波発生部11では、抵抗RTを介して行われるコンデンサCTの充電動作と、抵抗18及びアナログスイッチ素子13(オン状態)を介して行われるコンデンサCTの放電動作とが周期的に繰り返されることで鋸歯状波が生成される。即ち、コンデンサCTへの充電期間中は、コンパレータ12の出力信号がL(ロー)レベルとされるため(∵「正入力電位<負入力電位(=Eref2)」)、2つのアナログスイッチ素子13、14はともにオフ状態である。
【0061】
その後、コンデンサCTの端子電位が上昇してEref2に達するとコンパレータ12の出力信号がH(ハイ)レベルとなり、2つのアナログスイッチ素子13、14はともにオン状態となる。これによって、コンデンサCTの蓄積電荷が抵抗18を介して放電するとともに、コンパレータ12の負入力入力端子にはEref2の抵抗分圧レベル(DIV2)が供給されてレベルが下る。
【0062】
コンデンサCTの放電によってその端子電位が低下し、DIV2のレベルにまで達すると、コンパレータ12の出力信号がLレベルに切り替わって、始めに説明した状態に戻る。
【0063】
このサイクルの繰り返しによって鋸歯状波が生成されて、これがコンパレータ12の負入力端子に供給される。尚、図8の「SAW」について、その周波数は抵抗RTの抵抗値やコンデンサCTの静電容量等の設定により決定される(充電期間における鋸歯状波の傾斜は抵抗RTの抵抗値、放電期間における鋸歯状波の傾斜は抵抗18の抵抗値の設定によってそれぞれ規定され、充電期間に対して放電期間を短くするために抵抗18の抵抗値を小さい値に設定している。)。
【0064】
コンパレータ10では、この鋸歯状波「SAW」のレベルと、エラーアンプ9の出力信号レベル「EAo」とが比較され、両信号波形が交わる時点によって信号Sc1のデューティーサイクルが決定される。つまり、図示するように、信号Sc1のHレベル期間は、SAW(のボトム)とDIV2とが交わるポイントを起点とし、EAoとSAWとが交わるポイントを終点とする。そして、信号Sc1のLレベル期間は、EAoとSAWとが交わるポイントを起点とし、SAW(のボトム)とDIV2とが交わるポイントを終点とする。尚、EAoがEref2に達した場合には、コンパレータ12の出力信号がHレベルとなるが、ANDゲート20には、コンパレータ12がHレベル信号を出力する時点から当該信号の論理否定(あるいは反転)信号が供給されるので、抵抗18を介したコンデンサCTの放電期間の長さ(=信号Sc1のLレベル期間)に対応するデューティーサイクルが最大値となる。つまり、コンパレータ12の出力信号はコンデンサCTの放電時にHレベルとなるため、この信号の論理否定信号とコンパレータ12の出力信号との論理積をとることによって信号Sc1に係るデューティーサイクルの最大値を設定できる。
【0065】
尚、図7に示す例では、抵抗を使ってコンデンサCTの充放電を行うようにしたが、後述するように定電流回路を用いてコンデンサCTの充放電を行う構成等、各種の実施形態が可能である。
【0066】
次に、上記第2のスイッチング素子に係るオン/オフ制御について下記に示す各形態を例にして順に説明する。
【0067】
(A)第1のスイッチング素子のオン/オフにより行われる1回のエネルギー伝搬の最中では、第2のスイッチング素子の状態をオン又はオフのいずれかの状態に固定し、かつエネルギー伝搬の度に第2のスイッチング素子のオン/オフ状態を反転させる形態
(B)第1のスイッチング素子のオン/オフにより行われる1回のエネルギー伝搬の最中では、第2のスイッチング素子の状態をオン又はオフのいずれかの状態に固定し、かつエネルギー伝搬が所定の回数に亘って行われる度に第2のスイッチング素子のオン/オフ状態を反転させる形態
(C)第1のスイッチング素子のオン/オフにより行われるエネルギー伝搬の最中に、第2のスイッチング素子の状態をオン状態からオフ状態に又はオフ状態からオン状態に切り替えるようにした形態
(D)第1のスイッチング素子のオン/オフにより行われるエネルギー伝搬の最中に、第2のスイッチング素子のあるものについてはオン状態のままとし、別のスイッチング素子についてはオン状態からオフ状態に又はオフ状態からオン状態に切り替えるようにした形態。
【0068】
上記したiii)の形態を例にして、基本回路におけるエネルギー伝搬について説明すると、例えば、図5に示す状態では、コンバータトランスの2次巻線Ts1に対して設けられた第2のスイッチング素子SW2_1がオン状態とされ、2次巻線Ts2に対して設けられた第2のスイッチング素子SW2_2がオフ状態となっている。よって、第1のスイッチング素子SW1がオン状態のときに蓄えられた1次エネルギーは、当該スイッチング素子がオフ状態のときに、オン状態とされる方の第2のスイッチング素子SW2_1が付設された2次巻線Ts1に伝搬されて端子to1から出力される。
【0069】
また、別の時刻において第2のスイッチング素子SW2_1がオフ状態となり、第2のスイッチング素子SW2_2がオン状態となったときには、第1のスイッチング素子SW1がオフ状態の期間において1次エネルギーは、オン状態とされる第2のスイッチング素子SW2_2が付設された方の2次巻線Ts2に伝搬されて端子から出力される。
【0070】
このように、コンバータトランスの1次エネルギーは、第2のスイッチング素子のオン/オフ状態を如何なるタイミングをもって制御するかに応じて各2次巻線に対して選択的に伝搬されるので、第2のスイッチング素子のオン/オフ制御によりトランスの出力段でのエネルギー配分を任意に規定できることが分かる。
【0071】
上記(A)の形態では、直流電源回路のトランスにおいて1次エネルギーを2次側回路に伝搬させる時点では、各2次巻線に付設された第2のスイッチング素子のいずれかがオン状態となるように制御回路から第2のスイッチング素子の各々に対して制御信号が送出され、1次エネルギーは、第2のスイッチング素子がオン状態とされる期間に亘って当該スイッチング素子に接続された2次巻線からこれに対応する放電灯に対して供給される。つまり、放電灯の数が2つの場合を例にすると、図5において第1のスイッチング素子がオフ状態となる期間中に、第2のスイッチング素子SW2_1がオン状態であるときには第2のスイッチング素子SW2_2がオフ状態とされ、逆にスイッチング素子SW2_1がオフ状態のときにはスイッチング素子SW2_2がオン状態となるように相反的な制御を行う。このように2つの素子が交互にオン/オフするのは2つの2次巻線について出力段の負荷(電力、電圧)がほぼ等しい場合であり、トランスの1次エネルギーが各放電灯に対して半々に分配される。
【0072】
図9は制御回路から各スイッチング素子に供給される制御信号を概略的に示したタイミングチャート図であり、図中に示す記号「H」がハイレベル、「L」がローレベルをそれぞれ表している。
【0073】
図示するように、第1のスイッチング素子SW1への制御信号Sc1のLレベル期間において、制御信号Sc2_1、Sc2_2のレベルが互いに相反的な関係となっており、信号Sc1のLレベル期間が到来したときのSc2_1、Sc2_2の状態が変化していることが分かる(Sc2_1がH(L)レベルのとき、Sc2_2がL(H)レベルである。)。
【0074】
図10は形態(A)に係る制御回路の構成例について、その要部を示したものであり、2つの放電灯の点灯制御に関するそれぞれの演算信号(放電灯6_1に係る信号を「SS1」と記し、放電灯6_2に係る信号を「SS2」と記す。)がエラーアンプ9_1、9_2に対して各別に供給される。
【0075】
つまり、一方のエラーアンプ9_1の負入力端子に演算信号SS1が供給され、その正入力端子には所定の基準電圧Eref3が供給され、本アンプの出力信号は後段のコンパレータ10_1の正入力端子に送出される。また、他方のエラーアンプ9_2の負入力端子には演算信号SS2が供給され、その正入力端子には基準電圧Eref3が供給され、本アンプの出力信号は後段のコンパレータ10_2の正入力端子に送出される。
【0076】
鋸歯状波発生部11の構成は図7に示した構成と同じとされ、抵抗RTとコンデンサCTとの接続点が各コンパレータ10_1、10_2の負入力端子にそれぞれ接続されて、これらの端子に鋸歯状波が入力される。
【0077】
鋸歯状波発生部11を構成するコンパレータ12の出力はNOTゲート19を介してDフリップフロップ21のクロック信号入力端子(CK)に送られる。このフリップフロップ21のD入力端子はQバー出力端子(図にはQの上にバー記号「 ̄」を付して示す。)に接続されており、当該出力端子に得られる信号が制御信号Sc2_1となり、Q出力端子に得られる信号が制御信号Sc2_2となる。
【0078】
各コンパレータ10_1、10_2のそれぞれの後段には2入力ANDゲート22_1、22_2が配置されており、それらの一方の入力端子が各コンパレータの出力端子にそれぞれ接続されるとともに、他方の端子はDフリップフロップ21の出力端子にそれぞれ接続されている。つまり、ANDゲート22_1にはコンパレータ10_1の出力及びDフリップフロップ21のQバー出力が入力され、ANDゲート22_2にはコンパレータ10_2の出力及びDフリップフロップ21のQ出力が入力される。
【0079】
そして、各ANDゲートの出力信号は、2入力OR(論理和)ゲート23に送出され、当該ゲートの出力が後段の2入力ANDゲート24に送出される。このANDゲート24の他方の入力端子には、鋸歯状波発生部11のコンパレータ12からNOTゲート19を経た信号が供給されるようになっており、ANDゲート24の出力信号が制御信号Sc1として第1のスイッチング素子に送出される。
【0080】
しかして、本回路では、各放電灯に係る演算信号がそれぞれのエラーアンプ(9_1、9_2)に送られると、ここで基準電圧Eref3とのレベル比較が行われ、各演算信号のレベルと基準電圧レベルEref3との差に相当するエラー量を示す信号(誤差検出信号)がコンパレータ10_1、10_2にそれぞれ送出される。
【0081】
上記したように、各コンパレータの負入力端子には鋸歯状波が供給されるので、当該鋸歯状波のレベルと各エラーアンプの出力信号レベルとの比較結果に応じた2値信号が後段の各ANDゲート(22_1、22_2)に送られる。
【0082】
鋸歯状波発生部11のコンパレータ12の出力信号は、コンデンサCTの放電期間でHレベルとなる信号であり、その論理否定信号がDフリップフロップ21にクロック信号として送られて分周される。つまり、第2のスイッチング素子をそれぞれ駆動するための制御信号Sc2_1、Sc2_2は、フリップフロップのQ出力及びQバー出力として得られ、両信号は反相の関係にある。
【0083】
Dフリップフロップ21の各出力信号(Q出力信号、Qバー出力信号)は、ANDゲート22_1、22_2にそれぞれ送出されて、各コンパレータからの出力信号との間で論理積演算が行われるので、Qバー出力の信号レベルがHレベルのときにコンパレータ10_1の出力信号がそのままORゲート23に送られ、Q出力の信号レベルがHレベルのときにコンパレータ10_2の出力信号がそのままORゲート23に送られることになり、各コンパレータの出力信号に対する信号選択がここで規定される。
【0084】
つまり、ANDゲートやORゲートを経ることで各コンパレータの出力信号のいずれかが選択されて(Dフリップフロップ21のQバー出力がHレベルのときにはコンパレータ10_1の出力信号が選ばれ、当該フリップフロップ21のQ出力がHレベルのときにコンパレータ10_2の出力信号が選ばれる。)、最終的にANDゲート24の出力端子に制御信号Sc1が得られることになる。
【0085】
以上のように、鋸歯状波発生部11のコンパレータ12から出力される信号に応じてDフリップフロップ21が動作するため、第2のスイッチング素子SW2_1、SW2_2が交互にオン/オフを繰り返すことで各2次出力へのエネルギー伝搬がほぼ同等に行われる。
【0086】
尚、ANDゲート24において、コンパレータ12からNOTゲート19を経た信号を入力しているのは、第1のスイッチング素子に係るデューティーサイクルの最大値を規定するためであることは図7において説明した理由と同じである。
【0087】
次に、上記した(B)の形態について説明する。
【0088】
本形態では、コンバータトランスの2次負荷が各巻線について同等でない場合に必要な制御であり、第1のスイッチング素子のオン/オフ制御に伴う、トランスの1次側から2次側回路へのエネルギー伝搬の最中では、第2のスイッチング素子について各々の状態がオン状態又はオフ状態のいずれかに規定されるとともに、一定回数のエネルギー伝搬毎にこれらのスイッチング素子のオン/オフ状態が交番するように制御が行われる。つまり、放電灯の数を2つにし、かつそれらが異なる特性を有する場合を例にすると、図5において、第2のスイッチング素子同士を、それらのオン期間に関して比較したときに、一方の素子が他方の素子に比べて1周期中のオン期間の長さが長くなるように制御を行う。
【0089】
図11は制御回路から各スイッチング素子に供給される制御信号を概略的に例示したタイミングチャート図であり、図中に示す記号「H」、「L」の意味は既述の通りである。
【0090】
図示する例では、第1のスイッチング素子SW1がオフ状態となる期間について2回おきに各スイッチング素子の状態が切り替わっている。例えば、第2のスイッチング素子SW2_1がオフ状態であるときには第2のスイッチング素子SW2_2がオン状態とされるが、第1のスイッチング素子のオフ期間が到来する度に第2のスイッチング素子の状態が反転するのではなく、第2のスイッチング素子SW2_1に係る制御信号Sc2_1について、図に▲1▼で示す矢印のタイミングでHレベルからLレベルに状態が変化し、▲2▼で示す矢印のタイミングでLレベルからHレベルに変化する(第2のスイッチング素子SW2_2に係る制御信号Sc2_2については、図に▲2▼で示す矢印のタイミングでHレベルからLレベルに状態が変化し、▲1▼で示す矢印のタイミングでLレベルからHレベルに変化する。)。
【0091】
よって、本例では、第2のスイッチング素子SW2_2についてのオン期間(Sc2_2のHレベル期間)の方が長くなるため、当該素子が付設された方の2次出力の頻度が相対的に多くなり、トランスの1次エネルギーの各放電灯に対する分配比が偏ることになる(より電力を必要とする放電灯に多くのエネルギーを投入することができる。)。
【0092】
図12は形態(B)に係る制御回路の構成例について、その要部を示したものであり、図中に示す信号「EAo1」、「EAo2」の意味は下記の通りである。
【0093】
・「EAo1」=放電灯6_1の点灯制御に関する演算信号SS1がエラーアンプ(9_1)に入力されたときの、当該エラーアンプの出力信号
・「EAo2」=放電灯6_2の点灯制御に関する演算信号SS2がエラーアンプ(9_2)に入力されたときの、当該エラーアンプの出力信号。
【0094】
図示するように、各信号EAo1、EAo2は、コンパレータ10_1、10_2、25_1、25_2の正入力端子にそれぞれ供給される。つまり、信号EAo1については、コンパレータ10_1と25_1の正入力端子に送られ、コンパレータ10_1において、その負入力端子に供給される鋸歯状波「SAW」とレベル比較され、また、コンパレータ25_1において、その負入力端子に供給される基準電圧Eref2とレベル比較される。同様に、信号EAo2については、コンパレータ10_2と25_2の正入力端子に送られ、コンパレータ10_2において、その負入力端子に供給される鋸歯状波「SAW」とレベル比較され、また、コンパレータ25_2において、その負入力端子に供給される基準電圧Eref2とレベル比較される。尚、鋸歯状波発生部11の構成は図7や図10に示した通りであるので、その図示及び説明は省略する。
【0095】
コンパレータ10_1の出力信号は後段の2入力ANDゲート22_1の一方の入力端子に供給され、コンパレータ10_2の出力信号は後段の2入力ANDゲート22_2の一方の入力端子に供給される。
【0096】
また、コンパレータ25_1の出力信号は後段の2入力ANDゲート26_1の一方の入力端子にそのまま供給されるとともに、NOTゲート27を介して2入力ANDゲート26_2の入力端子の一方に供給される。他方、コンパレータ25_2の出力信号は、2入力ANDゲート26_2の一方の入力端子にそのまま供給されるとともに、NOTゲート28を介して2入力ANDゲート26_1の入力端子の一方に供給される。
【0097】
そして、ANDゲート26_1の出力信号は2入力ANDゲート29の入力端子の一方に送出され、ANDゲート26_2の出力信号は2入力ANDゲート30の入力端子の一方に送出される。
【0098】
2つのDフリップフロップ31、32については、前段のフリップフロップ31のクロック信号入力端子(CK)に鋸歯状波発生部11内のコンパレータ12の出力信号(これを「CMP12」と記す。)が供給されるようになっており、D入力端子がQバー出力端子に接続されている。そして、当該フリップフロップ31のQ出力が2入力ORゲート33の入力端子の一方に送出される。尚、Dフリップフロップ31はローアクティブ入力のリセット端子(図には「R」の上にバー記号「 ̄」を付して示す。)を備えており、当該端子には後述するORゲート(35)の出力信号が供給される。
【0099】
ORゲート33の残りの入力端子には、上記信号CMP12がNOTゲート34を介して供給され、ORゲート33の出力信号は、Dフリップフロップ32のクロック信号入力端子(CK)に送られる。当該フリップフロップ32のD入力端子は、そのQバー出力端子に接続され、Qバー出力信号はANDゲート22_1、29の残りの入力端子に供給され、また、Q出力信号についてはANDゲート22_2の残りの入力端子に供給される。そして、Dフリップフロップ32のQ出力信号が制御信号Sc2_2となり、Qバー出力信号が制御信号Sc2_1となる。
【0100】
ANDゲート29、30のそれぞれの出力信号は、2入力ORゲート35に送られ、当該ゲートの出力信号がDフリップフロップ31のリセット端子に供給される。
【0101】
各コンパレータ10_1、10_2の後段にそれぞれ配置された2入力ANDゲート22_1、22_2については、それらの入力端子の一方に各コンパレータの出力信号が供給され、他方の入力端子にはDフリップフロップ32のQ出力、Qバー出力が供給される(Q出力がANDゲート22_2に供給され、Qバー出力がANDゲート22_1に供給される。)。
【0102】
そして、各ANDゲートの出力信号は、2入力ORゲート23を経た後、当該ゲートの出力信号が2入力ANDゲート24の一方の入力端子に供給される。ANDゲート24の他方の入力端子には、信号CMP12がNOTゲート34を経た上で送られて来るようになっており、本ゲート24の出力信号が制御信号Sc1となる。
【0103】
図13は、制御動作について説明するために、各部の信号を概略的に示したタイミングチャート図であり、各記号の意味は下記の通りである。
【0104】
・「SA26_2」=ANDゲート26_2の出力信号
・「SB35」=ORゲート35の出力信号
・「SC34」=NOTゲート34の出力信号
・「SQ31」=Dフリップフロップ31のQ出力信号
・「SD33」=ORゲート33の出力信号
・「SQ32」=Dフリップフロップ32のQ出力信号。
【0105】
先ず、コンパレータ25_1、25_2においては、EAo1やEAo2と、基準電圧Eref2とのレベル比較が行われ、各コンパレータの出力信号をそれぞれ「CMP25_1」、「CMP25_2」とするとき、下記に示す場合分けが得られる(「H」=ハイレベル、「L」=ローレベル)。
【0106】
1)CMP25_1=H、CMP25_2=H
2)CMP25_1=H、CMP25_2=L
3)CMP25_1=L、CMP25_2=H
4)CMP25_1=L、CMP25_2=L。
【0107】
各場合についてANDゲート26_1の出力信号(これを「SA26_1」と記す。)や、ANDゲート26_2の出力信号SA26_2は以下のようになる。
【0108】
1)SA26_1=L、SA26_2=L
2)SA26_1=H、SA26_2=L
3)SA26_1=L、SA26_2=H
4)SA26_1=L、SA26_2=L。
【0109】
つまり、2つの信号EAo1、EAo2のうち、Eref2より大きい方がより大きいエネルギーを要求していること(あるいは供給エネルギーの不足)を意味しており、上記の2)や3)に示すように、この状態がANDゲート26_1、26_2においてその出力信号がHレベルとなることで検出される。但し、上記の1)や4)の場合には、供給エネルギーがともに多いか不足している状況を示しており、ANDゲート26_1、26_2の出力信号はいずれもLレベルであり、両信号が同時にHレベルになることはない。図13において、信号SA26_2のHレベル期間中、放電灯6_2への供給電力をより必要としている。
【0110】
これらの信号SA26_1、SA26_2については、ANDゲート29、30においてDフリップフロップ32からのQ出力、Qバー出力との間で論理積演算が行われた後、両ゲートの出力信号に係る論理和信号SB35がDフリップフロップ31のリセット端子に供給されるので、図13に示すように、信号SB35がLレベルのときには、クロック信号である信号CMP12には応答せずにSQ31がLレベルとなる(信号SB35のHレベル期間においてフリップフロップが信号CMP12を受けて極性反転する。)。
【0111】
信号SQ31と信号SC34との論理和信号がDフリップフロップ32へのクロック信号として供給されるため、信号SD33は、信号SQ31のHレベル期間に対応する期間においてHレベルに強制される。よって、この信号を受けて動作するDフリップフロップ32については、その信号SQ32において信号SB35のHレベル期間に対応するHレベル期間(パルス幅が他より長い期間であり、これを「TH」と記す。)が現れることになる。尚、本例では、信号SC34と信号SD33との対比から分かるように、期間THに関して1クロック分が間引かれた期間として示されている。
【0112】
信号SQ32は上記した信号Sc2_2に他ならず、また、その反転信号がSc2_1であるので、信号SQにおける期間THの長さとLレベル期間の長さとの対比から明らかなように、放電灯6_2への供給エネルギーがより多く配分されることを意味している。
【0113】
尚、信号SA26_2がHレベルからLレベルに変化した後の状況については、上記1)又は4)の場合とされ、各放電灯への供給エネルギーの配分が等しく行われている様子を対比的に図示している(信号SB35がLレベルであので、信号SC34はそのままDフリップフロップ32へのクロック信号入力となる。)。
【0114】
次に、上記(C)の形態について説明する。
【0115】
本形態では、第1のスイッチング素子のオン/オフ制御に伴う、トランスの1次側から2次側回路への1回のエネルギー伝搬の最中において、第2のスイッチング素子についてオン状態又はオフ状態への切換がそれぞれ行われる。
【0116】
例えば、放電灯の数を2つとした場合において、図5の構成を採用したとすると、図14に示すように、ある時点で第1のスイッチング素子SW1がオフ状態となった期間(信号Sc1のLレベル期間)において、制御信号Sc2_1がHレベルからLレベルに切り替わるとともに、制御信号Sc2_2がLレベルからHレベルに切り替わる。そして、制御信号Sc1の次の立ち上がり時点から制御信号Sc2_1、Sc2_2の状態が反転する。
【0117】
同様にして、第1のスイッチング素子SW1が次にオフ状態となったLレベル期間において、制御信号Sc2_1がHレベルからLレベルに切り替わるとともに、制御信号Sc2_2がLレベルからHレベルに切り替わる。このように、第1のスイッチング素子がオフ状態となる期間が到来する度に第2のスイッチング素子の状態が反転するように制御される。
【0118】
図15は形態(C)に係る制御回路の構成例について、その要部を示したものであり、図中に示す信号「SSt」は2つの放電灯の全電力制御に係る演算信号(つまり、電力合計値を制御するための演算信号であり、コンバータトランスの全ての2次出力について総括した検出信号に基いて算出される。)を示し、「SS」は、一方の放電灯(6_1又は6_2)の電力制御に係る演算信号(コンバータトランスにおいて放電灯に対応した2次出力についての検出信号に基いて算出される。)をそれぞれ示している。
【0119】
図示するように演算信号SStはエラーアンプ36の負入力端子に供給され、該エラーアンプの正入力端子には所定の基準電圧「Eref3」が供給される。
【0120】
また、演算信号SSはエラーアンプ37の負入力端子に供給され、該エラーアンプの正入力端子には所定の基準電圧「Eref3」が供給される。
【0121】
これらのエラーアンプ36、37の後段にはコンパレータ38、39がそれぞれ配置されており、その一方38の正入力端子にエラーアンプ36の出力信号が入力され、他方39の正入力端子にエラーアンプ37の出力信号が入力される。そして、これらのコンパレータの負入力端子には鋸歯状波発生部11からの鋸歯状波信号(SAW)がそれぞれ供給されるようになっている。尚、鋸歯状波発生部の構成については、図7や図10の例と同じである。
【0122】
コンパレータ38の出力信号は後段の2入力ANDゲート40の一方の入力端子に供給され、該ゲートの他方の入力端子には鋸歯状波発生部11内のコンパレータ12の出力信号CMP12がNOTゲート41を介して供給される。そして、当該ANDゲート40の出力信号が第1のスイッチング素子への制御信号Sc1となる。
【0123】
また、コンパレータ39の出力信号及び当該信号がNOTゲート42を経ることによる論理否定(反転)信号は第2のスイッチング素子への制御信号として各素子に送出される。例えば、演算信号SSが第1の放電灯6_1に係る演算信号SS1であるとした場合には、コンパレータ39の出力信号が制御信号Sc2_1であり、その反転信号が制御信号Sc2_2である。
【0124】
図16は本回路における主要な信号波形を示すものであり、各信号の意味は以下の通りである。
【0125】
・「EAo_t」=エラーアンプ36の出力信号レベル
・「EAo_s」=エラーアンプ37の出力信号レベル
・「SAW」=鋸歯状波のレベル
・「S40」=ANDゲート40の出力信号レベル
・「S39」=コンパレータ39の出力信号レベル
・「S42」=NOTゲート42の出力信号レベル。
【0126】
図示するように、S40については、EAo_tとSAWとのレベル比較結果により規定され、そのHレベル期間やLレベル期間は以下のようになる。
【0127】
・Hレベル期間=SAWのボトム時点を起点とし、SAWがEAo_tを超えた時点を終点とする期間
・Lレベル期間=SAWがEAo_tを超えた時点を起点とし、SAWのボトム時点を終点とする期間。
【0128】
そして、S39については、EAo_sとSAWとのレベル比較結果により規定され、それぞれのHレベル期間やLレベル期間は以下のようになる。
【0129】
・Hレベル期間=SAWのボトム時点を起点とし、SAWがEAo_sを超えた時点を終点とする期間
・Lレベル期間=SAWがEAo_sを超えた時点を起点とし、SAWのボトム時点を終点とする期間。
【0130】
尚、S42はS39の反転信号であることから上記と逆の関係になることが明らかである。
【0131】
次に、上記(D)の形態について説明する。
【0132】
本形態では、第1のスイッチング素子のオン/オフ制御に伴う、トランスの1次側から2次側回路への1回のエネルギー伝搬の最中において、第2のスイッチング素子のあるものについてはその状態がオン状態のままとされ、他のスイッチング素子についてはオン状態又はオフ状態への切換が行われる。
【0133】
例えば、放電灯の数を2つとした場合において、図5の構成を採用したとすると、図17に示すように、ある時点で第1のスイッチング素子がオフ状態となった期間(信号Sc1のLレベル期間)において、制御信号Sc2_1についてはHレベルとされ、制御信号Sc2_2がLレベルからHレベルに切り替わる。そして、制御信号Sc1の立ち上がり時点からは、制御信号Sc2_1がHレベルのままとされ、制御信号Sc2_2だけがHレベルからLレベルに切り替わる。このように、第1のスイッチング素子のオフ状態が到来する度に第2のスイッチング素子についてはその一方(図の例では素子SW2_2)の状態が反転するように制御される。尚、この場合に反転制御が行われるのは2次出力についてグランド電位との電位差が小さい方の巻線に付設された第2のスイッチング素子である(グランド電位との電位差が大きい方の巻線に付設された第2のスイッチング素子はオン状態のままとする。)。その理由は、第2のスイッチング素子について2つともオン状態の場合には、コンバータトランスの1次エネルギーが、グランド電位との電位差が小さい方の巻線に全て伝搬されてしまうため、2つの2次巻線へのエネルギー配分をそれぞれ行うには、グランド電位との電位差が小さい方の巻線に付設された方のスイッチング素子についてオン/オフ制御を行う必要があることに依る。
【0134】
図18は形態(D)に係る制御回路の構成例について、その要部を示したものであり、エラーアンプ36やコンパレータ38、ANDゲート40、NOTゲート41に関する構成については、図15の例と同じであるが、下記に示す点で相違する。
【0135】
・エラーアンプ9_1の負入力端子には、一方の放電灯(例えば、6_1)の電力制御に係る演算信号SS1が入力されること
・エラーアンプ9_2の負入力端子には、他方の放電灯(例えば、6_2)の電力制御に係る演算信号SS2が入力されること。
【0136】
・コンパレータ10_1、10_2の出力信号及びコンバータトランスの各2次巻線の出力電圧に係る検出信号の比較結果を示す信号に基づいて第2のスイッチング素子への各制御信号Sc2_1、Sc2_2が規定されること。
【0137】
つまり、図示するように、コンパレータ10_1の出力信号が2入力ORゲート43の一方の入力端子に供給され、コンパレータ10_2の出力端子が2入力ORゲート44の一方の入力端子に供給されるようになっている。そして、これらのORゲート(43、44)の残りの入力端子については、コンパレータ45の出力信号がそのまま、又はNOTゲート46を介してそれぞれ供給される。
【0138】
コンパレータ45には各2次巻線の出力電圧に係る検出信号が入力されるようになっており、例えば、2次巻線Ts1の出力電圧に係る検出信号(これを「SV1」と記す。)がコンパレータ45の正入力端子に供給され、2次巻線Ts2の出力電圧に係る検出信号(これを「SV2」と記す。)がコンパレータ45の負入力端子に供給される。そして、コンパレータ45の出力信号がORゲート43に送出されるとともに、当該信号がNOTゲート46を介してORゲート44に送出される。
【0139】
ORゲート43の出力信号が制御信号Sc2_1となり、ORゲート44の出力端子が制御信号Sc2_2となる。
【0140】
尚、第1のスイッチング素子への制御信号Sc1については、下記に示す2つの信号の論理積演算結果として得られる。
【0141】
・演算信号SStがエラーアンプ36を介してコンパレータ38に送られて鋸歯状波SAWとの間でレベル比較された後の信号
・鋸歯状波発生部11のコンパレータ12からNOTゲート41を経た信号(CMP12の論理否定信号)。
【0142】
また、第2のスイッチング素子SW2_1への制御信号Sc2_1については、演算信号SS1がエラーアンプ9_1を介してコンパレータ10_1に送られて鋸歯状波SAWとの間でレベル比較された後の信号と、コンパレータ45の出力信号との論理和演算結果として得られる。
【0143】
そして、第2のスイッチング素子SW2_2への制御信号Sc2_2については、演算信号SS2がエラーアンプ9_2を介してコンパレータ10_2に送られて鋸歯状波SAWとの間でレベル比較された後の信号と、コンパレータ45の出力信号に係る論理否定信号との論理和演算結果として得られる。
【0144】
従って、例えば、検出信号SV1とSV2とのレベル比較がコンパレータ45において行われ、その結果、「SV1>SV2」と判断された場合には、コンパレータ45の出力するHレベル信号によって信号Sc2_1のレベルが強制的にHレベルとなり、信号Sc2_2についてはNOTゲート46の出力がLレベルであるので、コンパレータ10_2の出力信号に一致することになる。これとは逆に、「SV1<SV2」あるいは「SV1≦SV2」と判断された場合には、コンパレータ45の出力するLレベル信号が反転されてORゲート44に入力されるため、信号Sc2_2のレベルが強制的にHレベルとなり、信号Sc2_1についてはコンパレータ10_1の出力がそのままORゲート43に入力されるので、コンパレータ10_1の出力信号に一致することになる。
【0145】
このように、コンパレータ45は、SV1、SV2について、グランド電位からの電位差の大小関係を判別し、当該電位差の大きい方の2次出力の制御に係る第2のスイッチング素子についてはこれをオン状態とし、当該電位差の小さい方の2次出力の制御に係る第2のスイッチング素子についてはスイッチング制御を行うように、各ORゲートに送出される信号を規定している。これによって、グランド電位からの電位差の大きい方の2次出力に関しては、当該電位差の小さい方の2次出力として第2のスイッチング素子の制御で得られるエネルギーの残余分を受け取ることになる(全1次エネルギーのうち、グランド電位との電位差が小さい方の2次出力に伝搬される分の残りが、他方の2次出力にまわされる。)。
【0146】
尚、上記した(A)乃至(D)の形態については、それらを単独に採用する方法に限らず、これらの組合わせや切り替えによる方法が挙げられ、例えば、各2次出力についてそれらの間で電位差が大きい状況では、(B)乃至(D)の何れかの形態を使用し、電位差が小さくなって許容範囲内に入った場合に(A)の形態に制御を切り替えるといった具合に、各種の実施形態が可能である。
【0147】
また、以上の説明では、PWM制御をとり上げて第2のスイッチング素子に関する各種の制御形態を説明したが、本発明に係る制御方式がPWM制御のみに限られる訳ではなく、例えば、PFM(パルス周波数変調)制御等でも何等構わないので、以下では、第1のスイッチング素子に係るオン/オフ状態の制御にあたって、オン期間やオフ期間の長さを制御する方式について説明する。尚、このような制御方式が必要とされるのは、例えば、1つのコンバータトランスを使用してPWM制御を採用したときに、各放電灯への電力配分が適正に制御されない場合である。
【0148】
本制御方式としては、下記に示す形態が挙げられる。
【0149】
(E)第1のスイッチング素子について、そのオフ期間の長さを一定とし、かつオン期間の長さを変化させる形態
(F)第1のスイッチング素子について、そのオフ期間及びオン期間の長さをともに変化させる形態。
【0150】
図19は形態(E)に係る制御回路の構成例について、その要部を示したものであり、図中の「SS1」、「SS2」等の意味は既述の通りである。
【0151】
先ず、2つの演算信号の一方、例えば、信号SS1がエラーアンプ9_1を介してコンパレータ10_1の負入力端子に送出され、また、他方の信号SS2がエラーアンプ9_2を介してコンパレータ10_2の負入力端子に送出される。尚、各エラーアンプの正入力端子には基準電圧Eref3がそれぞれ供給される。
【0152】
本例でも鋸歯状波が必要とされるが、これについては、図示するようにシャント抵抗47から各コンパレータ(10_1、10_2)の正入力端子に供給される。このシャント抵抗47は第1のスイッチング素子SW1に直列接続されて当該素子に流れる電流を当該抵抗での電圧降下として検出するために付設されたものである(図2乃至図6参照)。
【0153】
コンパレータ10_1の出力信号は2入力ANDゲート48_1の入力端子の一方に送られ、また、コンパレータ10_2の出力信号は2入力ANDゲート48_2の入力端子の一方に送られる。尚、これらのANDゲートの残りの入力端子にはDフリップフロップ49からの出力信号が供給される。即ち、Dフリップフロップ49のQ出力がANDゲート48_1に送出されるとともに、そのD入力端子がQバー出力端子に接続されて当該端子から得られる出力(Qバー出力)がANDゲート48_2に送出される。尚、Dフリップフロップ49のQ出力、Qバー出力が第2のスイッチング素子への制御信号Sc2_1、Sc2_2となる。
【0154】
本例ではコンデンサCTに係る充放電の制御に定電流源Ichg(充電用)、Idsg(放電用)及びアナログスイッチ素子50、51が使用されている。つまり、コンデンサCTの一端がアナログスイッチ素子50を介して定電流源Ichgに接続され、当該コンデンサCTの他端が接地されている。そして、コンデンサCTとアナログスイッチ素子50との接続点がアナログスイッチ素子51を介して定電流源Idsgに接続されるとともにクランプ用のツェナーダイオードZDを介して接地されている。
【0155】
上記2つのANDゲート48_1、48_2の各出力信号は、2入力ORゲート52の入力端子にそれぞれ供給される。このORゲート52の出力信号は、アナログスイッチ素子53の制御端子に供給されてそのオン/オフ状態を規定する。
【0156】
また、アナログスイッチ素子53に対して並列に設けられたアナログスイッチ素子54については、コンパレータ55から当該スイッチ素子の制御端子に供給される信号によってそのオン/オフ状態が規定される。
【0157】
コンパレータ55の負入力端子には抵抗56を介して基準電圧Eref2が供給されるとともに、当該入力端子が抵抗57を介してアナログスイッチ素子53、54の非制御端子同士の接続点に接続されている(アナログスイッチ素子53、54の他の非制御端子はともに接地されている。)。
【0158】
そして、コンパレータ55の出力端子は、抵抗58を介して所定の電源端子に接続されるとともに、アナログスイッチ素子51、54の制御端子及びNOTゲート59、60の入力端子にそれぞれ接続されている。
【0159】
NOTゲート59から得られる出力信号は制御信号Sc1として第1のスイッチング素子SW1に送出され、また、NOTゲート60の出力信号はアナログスイッチ素子50の制御端子及びDフリップフロップ49のクロック信号入力端子(CK)に供給される。
【0160】
図20は本回路における主要な信号波形を示すものであり、各信号の意味は以下の通りである。
【0161】
・「EAo」=一方のエラーアンプ(9_1又は9_2)の出力信号レベル(実際には負荷変動等の影響によりレベルが上下するが、図には、瞬間的な一定値として示す。)
・「SAW」=シャント抵抗47に加わる鋸歯状波のレベル
・「S52」=ORゲート52の出力信号レベル
・「V_CT」=コンデンサCTの端子電位
・「V_ZD」=ツェナー電圧レベル(Eref2より小さい値とされる。)
・「S55I−」=コンパレータ55の負入力端子電位
・「DIV2」=基準電圧Eref2を抵抗56、57で分圧したレベル
・「S55o」=コンパレータ55の出力信号レベル(図の「H」がハイレベルを、「L」がローレベルをそれぞれ示す。)。
【0162】
本図では、各演算信号の一方についてエラーアンプの出力レベルと鋸歯状波とのレベル比較の様子を示しているが、他方の演算信号についても同様の比較動作が行われることは勿論である。
【0163】
各コンパレータ10_1、10_2の出力信号はANDゲート48_1、48_2をそれぞれ介してORゲート52に入力され、図20に示すように、信号S52についてはSAWのレベルがEAoに達した時点においてのみHレベルとされるパルス状信号が示されている。
【0164】
「EAo>SAW」の期間中はS55I−がEref2に等しく、また、V_CTがEref2より小さいので、S55oがLレベルとなっているが、S52がHレベル信号となったときには、アナログスイッチ素子53がオン状態となるため、S55I−のレベルがDIV2まで低下する。よってS55oがHレベルとなり、これを受けてアナログスイッチ素子51、54がオン状態となってコンデンサCTが放電されてV_CTが次第に低下していく。そして、V_CTがDIV2に達したときに、S55oがLレベルとなり、これにより、アナログスイッチ素子51、54がオフ状態になるとともに(S55I−がEref2に戻る。)、アナログスイッチ素子50がオン状態となってコンデンサCTの充電が速やかに行われた後、V_CTがV_ZDに達することになる。
【0165】
第1のスイッチング素SW1への制御信号Sc1はS55oの論理否定信号としてNOTゲート59から得られるので、そのHレベル期間の長さがEAoとSAWとのレベル関係により規定され、そのLレベル期間の長さはコンデンサCTの放電時間により定まることとなる。即ち、充電用定電流源Ichgに係る電流設定値が大きい値に設定されているのに対して(V_CTは充電時に直ちにV_ZDに達する。)、定電流源Idsgに係る電流設定値が小さい値に設定されているので、V_CTは放電時にある程度の時間をかけてクランプ電位V_ZDからDIV2へと低下するようになっており、この時間がLレベル期間を一定の期間に保証している。尚、以上の動作を箇条書きにしてにまとめると以下のようになる。
【0166】
1)SAW>EAoになると、コンパレータ10_1(又は10_2)の出力がHレベルとなる
2)コンパレータ55のS55I−がDIV2に下がり、S55oがHレベルとなり、コンデンサCTの放電が開始する(この時点で第1のスイッチング素子SW1はオフ状態となってシャント抵抗47の検出電流はゼロになり、コンパレータ10_1(又は10_2)の出力がLレベルとなる。アナログスイッチ素子53はオフ状態。)
3)V_CTが低下してDIV2に達すると、S55oがLレベルとなり、S55I−がEref2に戻り、第1のスイッチング素子SW1がオン状態となる(このときDフリップフロップ49のクロック信号入力がHレベルとなってその出力が反転するので、第2のスイッチング素子のオン/オフ状態が切り替わり、エネルギー伝搬の対象とすべき2次出力が交替する。)
4)アナログスイッチ素子50のオンによりコンデンサCTの充電が開始されて、V_CTが直ちにV_ZDとなるとともに、第1のスイッチング素子SW1に流れる電流が徐々に増加していくので(コンバータトランスの1次巻線のインダクタンスに依る。)、SAWが次第に上昇する。そして、上記の1)に戻る。
【0167】
尚、S55oがNOTゲート60を介してDフリップフロップ49のクロック信号入力端子に送出されることから分かるように、第2のスイッチング素子への制御信号Sc2_1、Sc2_2はS55oの分周信号であって互いに反相の関係をもった信号となる。
【0168】
また、図19の構成ではV_CTに係るクランプにツェナーダイオードを用いているが、その代わりとして基準電圧を用いたバッファクランプを採用しても良く、要はクランプ電圧をEref2より小さく設定しておいてS55oがHレベルとなるタイミングを、S52がHレベルになる時に限定させる。
【0169】
しかして、本回路では、コンデンサCTの静電容量を「CT」としたとき、制御信号Sc1のLレベル期間(第1のスイッチング素子のオフ期間)が、「(V_ZD−DIV2)×CT/Idsg」で与えられ、EAoに示す電圧レベルが高くなると、制御信号Sc1のHレベル期間(第1のスイッチング素子のオン期間)が長くなるように制御が行われる。
【0170】
次に、上記(F)の形態について説明する。
【0171】
制御信号Sc1に係るHレベル期間やLレベル期間(あるいは第1のスイッチング素子のオン期間やオフ期間)の両方を制御するためには、例えば、図19の構成において、下記に示す若干の変更を加えれば良い。
【0172】
・各コンパレータの負入力端子に供給される鋸歯状波信号として、シャント抵抗47からではなく、コンデンサCTの端子電圧をそれぞれ供給する
・ツェナーダイオードZDを取り除き、充電用定電流源Ichgの電流値を小さい値に設定する。
【0173】
図21は回路変更後の構成について、主要な信号波形を示すものであり、各信号の意味は上記した通りである。
【0174】
本例では、EAoがあるレベルから次第に低下した後で一定のレベルに到達した様子を示しており、EAoのレベル低下に伴って、S55oのHレベル期間及びLレベル期間の長さがともに短くなっていく様子が分かる。
【0175】
しかして、上記の形態(E)、(F)によれば、各放電灯への出力エネルギーの配分を安定化させることができるという利点が得られる。
【0176】
例えば、2つの放電灯へのエネルギー供給を行う場合に、上記した形態(A)を採用するとともに制御方式をPWM制御とし、直流電源回路としてフライバック型コンバータを用いたとすると、第1のスイッチング素子のオン期間においてトランスの磁束密度が上昇し、当該スイッチング素子のオフ期間において1次エネルギーが2次側に伝搬されることになるが、各2次巻線の出力電圧や電力に関してある程度の相違がある場合には、2次出力に関するエネルギー配分について問題が生じる虞がある。
【0177】
つまり、第2のスイッチング素子の制御によって2次出力を切り換えながらそれぞれ放電灯に電力供給を行う場合にPWM制御ではスイッチング周波数が一定とされるので、第2のスイッチング素子のオン期間が1周期に占める割合であるデューティーサイクル(所謂オン・デューティー)が大きい方よりも小さい方の出力に対して、より大きな電力が割り当てられてしまう。これは、コンバータトランスの磁束密度について各出力に対応できていないことから生じる。
【0178】
これに対して形態(E)、(F)では、スイッチング周波数を一定のままで制御するのではなく、オン期間又はオン期間及びオフ期間を制御し、コンバータトランスの磁束密度が各出力についてほぼ一定化されるように制御することによって、各2次出力へのエネルギー配分を安定して行うことができるようになる。
【0179】
図22は、形態(F)を採用した場合の状況について概略的に示したものであり、横軸に時間「t」をとり、縦軸にコンバータトランスの磁束密度「B」をとって両者の関係をグラフ化しており、グラフに下には第1のスイッチング素子への制御信号Sc1の2値状態を併せて示している。
【0180】
図の破線Bbで示すように、磁束密度Bのボトムがほぼ一定となり、制御信号Sc1はBがBbのレベルに達したときにHレベルに立ち上がる(つまり、第1のスイッチング素子SW1がオン状態となる。)ように制御される。尚、コンバータトランスの2次側に伝搬される1回毎のエネルギーは、図に斜線を付して示す面積「S1」、「S2」にそれぞれ対応しており、それらに対応する期間は制御信号Sc1のLレベル期間である。この例では、時間的に先に位置する方のHレベル期間が長く、これに後続するLレベル期間での面積S1が、その後の面積S2より大きな面積を占めている(これに対してスイッチング周波数が一定とされる場合には、オン・デューティーが小さいときに面積が大きくなる。)。
【0181】
尚、上記の各形態(A)乃至(F)に関して、回路動作を理解し易いように放電灯の数を2に限って説明してきたが、N(>2)個の放電灯の点灯回路に適用するために、放電灯毎に対応する第2のスイッチング素子をコンバータトランスの2次側回路にそれぞれ配置して、1次エネルギーの各放電灯への配分を当該素子のスイッチング制御により行うべく一般化することができることは勿論である。
【0182】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、請求項1に係る発明によれば、直流電源回路を構成するトランスの2次巻線を複数設けるとともに、各2次巻線による出力電圧をそれぞれの第2のスイッチング素子を用いて各別に制御することができるので、複数の放電灯に対して直流電源回路を共通化することでコストを低減し、装置を小型化することができる。そして、当該トランスの1次エネルギーについて各2次巻線への伝搬を、第2のスイッチング素子に係るオン/オフ状態の切り替えによって行うことで、各放電灯への供給電力の配分を制御することができるので、各放電灯の状態や個体差に応じた点灯制御を行うことができる。
【0183】
請求項2に係る発明によれば、直流電源回路のトランスにおいて高電圧が発生することに起因する回路素子の損傷や破壊等を防止することができる。
【0184】
請求項3に係る発明によれば、ほぼ同等の定格をもった放電灯を点灯させる際に、各放電灯への電力供給を交互に行うことができ、トランスの出力電圧についてリップルが小さく、第2のスイッチング素子の交番に伴う電力損失(スイッチングロス)もほとんどない。
【0185】
請求項4に係る発明によれば、定格がそれぞれ異なる複数の放電灯への電力供給を各別に制御することができる。
【0186】
請求項5に係る発明によれば、トランスの1次側から2次側回路への1回のエネルギー伝搬の最中に、第2のスイッチング素子の状態切換を行うことで、各2次出力へのエネルギー伝搬をほとんど同時に(あるいは小さな時間遅れで)行うことができる。
【0187】
請求項6に係る発明によれば、オン/オフ制御される第2のスイッチング素子によって当該素子に対応する2次出力へのエネルギー伝搬はもとより、オン状態とされる第2のスイッチング素子に対応する2次出力へのエネルギー伝搬をも制御することができ、第2のスイッチング素子の交番に伴う電力損失がほとんどない。
【0188】
請求項7や請求項8に係る発明によれば、第1のスイッチング素子についてオン期間やオフ期間の長さを可変制御することによって、トランスの各2次出力について安定したエネルギー配分を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放電灯点灯回路の基本構成例を示す回路ブロック図である。
【図2】直流電源回路の基本構成例を示す回路図である。
【図3】第2のスイッチング素子としてサイリスタを用いた構成例を示す回路図である。
【図4】第1及び第2のスイッチング素子として電界効果トランジスタを用いた構成例を示す回路図である。
【図5】両極性出力の直流電源回路について基本構成例を示す回路図である。
【図6】図5の構成において第1及び第2のスイッチング素子として電界効果トランジスタを用いた構成例を示す回路図である。
【図7】図8とともにPWM制御方式について説明するための図であり、本図は制御回路の要部について構成例を示した回路図である。
【図8】動作説明のための信号波形図である。
【図9】第1及び第2のスイッチング素子への制御信号について一例を示す説明図である。
【図10】図9の制御について回路構成の要部を示した回路図である。
【図11】第1及び第2のスイッチング素子への制御信号について別例を示す説明図である。
【図12】図11の制御について回路構成の要部を示した回路図である。
【図13】図12の回路動作について説明するためのタイミングチャート図である。
【図14】第1及び第2のスイッチング素子への制御信号についてさらに別例を示す説明図である。
【図15】図14の制御について回路構成の要部を示した回路図である。
【図16】図15の回路動作について説明するための信号波形図である。
【図17】第1及び第2のスイッチング素子への制御信号についての別例を示す説明図である。
【図18】図17の制御について回路構成の要部を示した回路図である。
【図19】第1のスイッチング素子のオン/オフ制御に際して、オフ期間の長さを一定とし、かつオン期間の長さを変化させる制御について回路構成の要部を示した回路図である。
【図20】図19の回路動作について説明するための信号波形図である。
【図21】第1のスイッチング素子のオン/オフ制御に際して、オフ期間及びオン期間の長さをともに変化させる制御について説明するための信号波形図である。
【図22】第1のスイッチング素子のオン/オフ制御に際して、オフ期間やオン期間の長さを変化させる制御の利点について説明するための図である。
【符号の説明】
1…放電灯点灯回路、3…直流電源回路、4…直流−交流変換回路、6_1…第1の放電灯、6_2…第2の放電灯、7…制御回路、T…トランス、Tp…1次巻線、Ts1、Ts2…2次巻線、SW1…第1のスイッチング素子、SW2_1、SW2_2…第2のスイッチング素子、sw1乃至sw4…第1乃至第4のスイッチ素子

Claims (8)

  1. 直流電圧を出力する直流電源回路と、該直流電源回路の出力電圧を交流電圧に変換した後に第1及び第2の放電灯に供給するための直流−交流変換回路と、上記直流電源回路の出力電圧を制御する制御回路とを備え、第1及び第2の放電灯について各別に電力制御を行うように構成された放電灯点灯回路において、
    (イ)上記直流電源回路が、トランス及び該トランスの1次巻線に接続された第1のスイッチング素子を有しており、上記制御回路からの制御信号によって第1のスイッチング素子のオン/オフ状態が制御されること、
    (ロ)上記トランスには、2つの2次巻線が設けられ、各2次巻線については制御回路からの信号によってオン/オフ状態が制御される第2のスイッチング素子が各別に付設されており、上記第1のスイッチング素子がオン状態のときに蓄えられた1次エネルギーが、該第1のスイッチング素子のオフ状態のときにオン状態とされる第2のスイッチング素子に接続された2次巻線に伝搬されることで、該第2のスイッチング素子のオン/オフ制御に従って上記トランスの出力段でのエネルギー配分が任意に規定されること、
    (ハ)上記直流−交流変換回路が、互いに直列接続とされる第1及び第2のスイッチ素子と、互いに直列接続とされる第3及び第4のスイッチ素子とを有し、上記トランスの一方の2次巻線による出力電圧が第1及び第3のスイッチ素子に供給され、上記トランスの他方の2次巻線による出力電圧が第2及び第4のスイッチ素子に供給されること、
    (ニ)上記直流−交流変換回路を構成する上記第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子との接続点から上記第1の放電灯に電圧が供給され、上記直流−交流変換回路を構成する上記第3のスイッチ素子と第4のスイッチ素子との接続点から上記第2の放電灯に電圧が供給されること、
    を特徴とする放電灯点灯回路。
  2. 請求項1に記載の放電灯点灯回路において、
    直流電源回路のトランスの1次エネルギーを2次側回路に伝搬させる時点では、各2次巻線に付設された第2のスイッチング素子のいずれかがオン状態となるように、制御回路から第2のスイッチング素子の各々に対して制御信号が送出され、上記1次エネルギーは、第2のスイッチング素子がオン状態とされる期間に亘って当該スイッチング素子に接続された2次巻線からこれに対応する上記第1又は第2の放電灯に対して供給される
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  3. 請求項1に記載の放電灯点灯回路において、
    第1のスイッチング素子のオン/オフ制御に伴う、トランスの1次側から2次側回路への1回のエネルギー伝搬の最中では、第2のスイッチング素子について各々の状態がオン状態又はオフ状態のいずれかに規定され、かつ、1回のエネルギー伝搬毎にこれらのスイッチング素子のオン/オフ状態が交番する
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  4. 請求項1に記載の放電灯点灯回路において、
    第1のスイッチング素子のオン/オフ制御に伴う、トランスの1次側から2次側回路への1回のエネルギー伝搬の最中では、第2のスイッチング素子について各々の状態がオン状態又はオフ状態のいずれかに規定され、その後にトランスの1次側から2次側回路への一定回数のエネルギー伝搬が行われる際に第2のスイッチング素子のオン/オフ状態が反転する
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  5. 請求項1に記載の放電灯点灯回路において、
    第1のスイッチング素子のオン/オフ制御に伴う、トランスの1次側から2次側回路への1回のエネルギー伝搬の最中に、第2のスイッチング素子についてオン状態又はオフ状態への切換がそれぞれ行われる
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  6. 請求項1に記載の放電灯点灯回路において、
    第1のスイッチング素子のオン/オフ制御に伴う、トランスの1次側から2次側回路への1回のエネルギー伝搬の最中では、第2のスイッチング素子のあるものについてはその状態がオン状態のままとされ、他のスイッチング素子についてはオン状態又はオフ状態への切換が行われる
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  7. 請求項1に記載の放電灯点灯回路において、
    第1のスイッチング素子に係るオン/オフ状態の制御にあたって、オフ期間の長さを一定とし、かつオン期間の長さを変化させるようにした
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  8. 請求項1に記載の放電灯点灯回路において、
    第1のスイッチング素子に係るオン/オフ状態の制御にあたって、オフ期間及びオン期間の長さをともに変化させるようにした
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
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