JPH11332251A - 電流制御型インバータ回路、その制御方法、コンデン サ充電器及びそれを備えたレーザ装置 - Google Patents

電流制御型インバータ回路、その制御方法、コンデン サ充電器及びそれを備えたレーザ装置

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JPH11332251A
JPH11332251A JP10146504A JP14650498A JPH11332251A JP H11332251 A JPH11332251 A JP H11332251A JP 10146504 A JP10146504 A JP 10146504A JP 14650498 A JP14650498 A JP 14650498A JP H11332251 A JPH11332251 A JP H11332251A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 出力電流を比較的精度の高い定電流化できる
電流制御型インバータ回路及びその制御方法を提供す
る。 【解決手段】 スイッチング素子を流れる順方向電流と
帰還ダイオードを流れる逆方向電流を絶縁して電流に変
換する電流−電流変換器と、この変換された電流で充電
される積分コンデンサの電圧を設定値と比較して設定値
を越えたとき、オン状態にあるスイッチング素子をター
ンオフさせると共に、積分コンデンサを放電する回路と
を設け、スイッチング素子のターンオフタイミングを積
分コンデンサの電流積分の開始タイミングとし、交流ア
ームの帰還ダイオードの導通により流れる電流の積分値
とそれに続くスイッチング素子のオンにより流れる電流
の積分値との合計が設定値に達したとき、交流アームの
スイッチング素子をターンオフさせることにより、イン
バータ出力電流の各半サイクルの積分値を一定に制御し
てインバータ出力電流を定電流化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 この発明は交流出力、又はこの
交流出力を整流した直流出力を定電流制御できる電流制
御型インバータ回路に関し、特に、高速のコンデンサ充
電器に適したインバータ回路及びその制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】 銅蒸気レーザ、エキシマレーザなどの
パルスレーザにおいては、数kVから数10kV程度の高電圧
に充電されたコンデンサの電荷をレーザ管に高速で放電
してレーザ光を励起する。パルスレーザの応用装置では
レーザ光の励起回数が高いほど、すなわちコンデンサの
充放電繰り返し回数が高いほど装置としての性能が向上
し、近年は数kHz の高繰り返しが課題となってきた。こ
のためこのコンデンサの充電器も数100 μs で充電完了
する高速充電動作を繰り返しできなければならない性能
が必要である。
【0003】 図4は高周波インバータ回路と整流器を
組み合わせた従来のコンバータを用いたコンデンサ充電
器の例を示す。商用の交流電圧を整流した直流電源61の
出力は、パルス幅変調(PWM) 型インバータ回路62に供給
される。インバータ回路62の出力には高電圧トランス63
が接続されており、所定の電圧に昇圧した後に高電圧整
流器64を通して負荷コンデンサ65に直流高電圧を印加す
る。
【0004】 充電開始指令が来ると、充電制御回路66
はインバータ回路62を最大パルス幅(最大能力)で運転
し、コンデンサ65を充電する。さらに、充電制御回路66
はコンデンサ65の充電電圧を検出し、コンデンサ65の充
電電圧が設定電圧に達すると、インバータ回路62をオフ
する。ここで、コンデンサ充電器の電源電圧定格は通常
±10%の変動が規定される。AC200Vの電源電圧であれ
ば、180Vから220Vまで同一性能でなければならない。
【0005】
【発明が解決するための課題】 しかし、通常のPWM型
インバータ回路はパルス幅が一定であれば、インバータ
回路の出力電流は電源電圧に比例し、充電電圧上昇カー
ブは電源電圧の変動により約20%と大きく変化する。す
なわち、図5に示すように、充電電圧上昇カーブは電源
電圧が高いときにはカーブX のように上昇が急となり、
電源電圧が低いときはカーブY のように緩やかとなる。
充電終了後にインバータ回路のオフ指令を出す充電制御
回路66の遅れにより、電源電圧が低い−10%で充電電圧
制御回路66を調整すると、電源電圧が高いときはその遅
れ時間td分だけオーバーシュートする。
【0006】 このような問題を解決する方法として、
充電器を定電流化することが検討された。定電流化すれ
ば、充電制御回路の遅れ時間によるオーバーシュートを
あらかじめ見込んで調整し、設定電圧にてインバータ回
路をオフすることができる。通常、定電流化するには、
充電電流をシャント抵抗で検出、又はインバータ回路の
電流を変流器で検出し整流した後、これを基準電圧と比
較してインバータ回路をPWM制御するアナログ比較制御
方式が採用された。しかしながら、これらの方式では、
動作周波数帯域が有限な誤差アンプが正常動作できる周
波数帯域まで、インバータ回路の周波数成分のリプルを
持つ出力電流の検出値を抵抗とコンデンサとを含む回路
などで平均化しなければならず、充電期間の数100 μs
以内の高速応答は困難であり、高繰り返し運転はできな
い。
【0007】 他の方法として、インバータ回路の直流
入力電圧をDC-DCコンバータを用いて定電圧化する方法
もあるが、DC電圧の安定化もアナログ制御方式のためや
はり高速化は困難である。
【0008】 このような課題を解決するために、本発
明ではインバータ動作の半サイクル毎に高速定電流化機
能を持たせた電流制御型インバータ回路及びその制御方
法を提案するものであり、このインバータ回路は充電を
高繰り返しで行う高速充電器に用いるのに最適である。
【0009】
【問題を解決するための手段】 請求項1に記載の発明
は、上記問題を解決するために、帰還ダイオードをそれ
ぞれ有する一対の交流アームのスイッチング素子を交互
にオンさせて直流電圧を高周波交流電圧に変換し、かつ
出力電流制御を前記スイッチング素子のオン時間を変化
させることにより行うインバータ回路において、インバ
ータ出力電流、又は前記交流アームの前記スイッチング
素子を流れる順方向電流と前記帰還ダイオードを流れる
逆方向電流を絶縁して電流に変換する電流−電流変換器
と、この変換された電流で充電される積分コンデンサ
と、この積分コンデンサの電圧を設定値と比較して設定
値を越えたとき、オン状態にある前記スイッチング素子
をターンオフさせると共に、前記積分コンデンサを放電
する回路とを設け、一方の前記交流アームの前記スイッ
チング素子のターンオフタイミングを前記積分コンデン
サの電流積分の開始タイミングとし、前記交流アームの
前記帰還ダイオードの導通により流れる電流の積分値と
それに続く他方の前記交流アームの前記スイッチング素
子のオンにより流れる電流の積分値との合計が設定値に
達したとき、他方の前記交流アームのスイッチング素子
をターンオフさせることにより、インバータ出力電流の
各半サイクルの積分値を一定に制御してインバータ出力
電流を定電流化することを特徴とする電流制御型インバ
ータ回路を提供する。
【0010】 請求項2に記載の発明は、上記問題を解
決するために、帰還ダイオードをそれぞれ有する一対の
交流アームのスイッチング素子を交互にオンさせて直流
電圧を高周波交流電圧に変換し、かつ出力電流制御を前
記スイッチング素子のオン時間を変化させることにより
行うインバータ回路において、前記交流アームの電流を
絶縁して電流に変換する1個の電流−電流変換器と、
該電流−電流変換器の電流出力を全波整流する全波整流
回路と、前記一方の交流アームのスイッチング素子のタ
ーンオフと同期して選択的に切り替えて前記全波整流回
路の他方の交流アームに相当する出力電流をそれぞれ充
電する一対の積分コンデンサと、これら積分コンデンサ
の電圧を設定値と比較して設定値を越えたとき、オンし
ている前記スイッチング素子をターンオフさせると共
に、前記コンデンサを選択してそれぞれ放電させる一対
の回路とを設け、各半サイクルにおける前記一対の交流
アームを流れる電流の積分値を一定に制御してインバー
タ出力電流を定電流化することを特徴とする電流制御型
インバータ回路を提供する。
【0011】 請求項3に記載の発明は、上記問題を解
決するために、帰還ダイオードをそれぞれ有する一対の
交流アームのスイッチング素子を交互にオンさせて直流
電圧を高周波交流電圧に変換し、かつ出力電流制御を前
記スイッチング素子のオン時間を変化させることにより
行うインバータ回路において、前記交流アームの電流を
絶縁して電流に変換する一対の電流−電流変換器と、こ
れら電流−電流変換器の電流出力をそれぞれ全波整流す
る一対の全波整流回路と、これら全波整流回路の出力電
流をそれぞれ充電する一対の積分コンデンサと、これら
積分コンデンサのそれぞれの電圧を設定値と比較して設
定値を越えたときオンしているスイッチング素子をター
ンオフさせると共に、前記積分コンデンサをそれぞれ放
電する一対の手段を設け、各半サイクルにおける前記一
対の交流アームを流れる電流の積分値を一定に制御して
インバータ出力電流を定電流化することを特徴とする電
流制御型インバータ回路を提供する。
【0012】 請求項4に記載の発明は、上記問題を解
決するために、請求項1ないし請求項3のいずれかの前
記インバータ回路の出力側に整流回路を設けて、負荷用
コンデンサを定電流化充電することを特徴とするコンデ
ンサ充電器を提供する。
【0013】 請求項5に記載の発明は、上記問題を解
決するために、請求項4のコンデンサ充電器を備えたこ
とを特徴とするレーザ装置を提供する。
【0014】 請求項6に記載の発明は、上記問題を解
決するために、帰還ダイオードをそれぞれ有する第1、
第2のスイッチング素子を交互にオン、オフさせて直流
電圧を高周波交流電圧に変換し、かつ出力電流制御を前
記スイッチング素子のオン期間を変化させることにより
行うインバータ回路の制御方法において、前記第1のス
イッチング素子をそのオン期間に流れる電流の積分値と
これら第1と第2のスイッチング素子の双方ともオフし
ている期間に前記帰還ダイオードを流れる電流の積分値
との和である第1の電流積分値、及び前記第2のスイッ
チング素子のオン期間に流れる電流の積分値とこれら第
1と第2のスイッチング素子のオフ期間に前記帰還ダイ
オードを流れる電流の積分値との和である第2の電流積
分値が、予め決めた値になるように前記第1、第2のス
イッチング素子を制御することを特徴とすると電流制御
型インバータ回路の制御方法を提供する。
【0015】 請求項7に記載の発明は、上記問題を解
決するために、請求項6のインバータ回路の制御方法に
おいて、前記第1の電流積分値と前記第2の電流積分値
の前記予め決めた値が所定期間ごとに変えることができ
ることを特徴とすると電流制御型インバータ回路の制御
方法を提供する。
【0016】
【発明を実施するための形態及び実施例】 本発明の原
理は、所定の期間中、インバータトランスの1次側電流
を定電流化するには、その1次側電流の各半サイクルの
電流積分値を一定にするようPWM制御すれば、インバー
タ出力電流を定電流制御できるという知見に基づく。本
発明によれば、PWM 型インバータ回路において、一方の
交流アームのスイッチング素子のターンオフタイミング
を、積分コンデンサの積分開始タイミングとし、帰還ダ
イオードの導通とそれに続く他方の交流アームのスイッ
チング素子のオンによる電流積分値が設定値に達したと
きに当該スイッチング素子をターンオフさせることによ
り、所定期間の各半サイクルの電流積分値を一定にして
インバータ回路の出力電流を定電流制御するものであ
る。
【0017】 図1 は本発明の実施例を示す。このイン
バータは直列共振型であり、コンデンサ充電器に適用し
た例を示す。1 は商用の交流電源を整流平滑した直流電
源、2 、3 、4 、5 は直流電源にフルブリッジ接続され
たFETなどのスイッチング素子であり、ブリッジインバ
ータを構成する。2'、3'、4'、5'は各FET2〜5 の内部寄
生ダイオード( 帰還ダイオードという) であり、動作説
明のために示す。スイッチング素子2 〜5 がIGBTなどの
場合には別途に逆並列接続したダイオード( 帰還ダイオ
ードという) が必要となる。ここで、FET2と3 及び帰還
ダイオード2'と3'は一方の交流アーム(A相という) を形
成し、FET4と5 及び帰還ダイオード4'と5'は他方の交流
アーム(B相という) を形成する。
【0018】 前記ブリッジインバータの交流出力は共
振インダクタ6 を通して高電圧トランス7 の1次巻線8
に印加される。その2次巻線9 には、共振用コンデンサ1
0と高電圧整流用の全波整流回路11の交流入力端子が接
続される。その整流出力は負荷の高電圧コンデンサ12に
接続される。そのコンデンサ12の充電電圧は電圧検出用
分圧抵抗器13、14により、数V の適当な電圧に変換さ
れ、充電制御回路15に送られる。16はインバータ電流を
検出する変流器(CT)であり、インバータ電流の瞬時値
を制御回路レベルの電流に変換する。例えば、インバー
タ電流ピーク値を100Aとすれば、1000:1の変成比のCT
を使用すると、100mA の検出電流となって制御回路に送
られる。
【0019】 図2 は制御回路を説明するための波形図
であり、縦軸側の(A) 〜(J) は図 1に示す制御回路15内
の各部(A) 〜(J) にそれぞれ対応する信号波形を示す。
インバータの矩形波出力が共振インダクタとコンデンサ
の共振作用により、波形(A) に示すようなインバータ電
流となる。
【0020】 制御回路15内の発振回路21はインバータ
回路の変換周波数の2 倍の周波数で、最大幅Tmのパルス
列(B) を発生する。例えば、40kHz のインバータでは、
80kHz で発振し、最大パルス幅は11μs程度に選定され
る。インバータのFET2〜5 はこの最大パルス幅以上のパ
ルス幅ではオンしない。このパルス列(B)は、各交流ア
ームのスイッチング素子に振り分けるためのフリップフ
ロップ22、オフタイミング用フリップフロップ23とアン
ドゲート24に与えられる。アンドゲート24は、後で説明
するフリップフロップ23からの本発明によるオフタイミ
ング信号(F) とパルス列(B) とをアンド論理し、パルス
列(B) のパルス幅が制限される。
【0021】 この制限されたパルス列はさらに別のア
ンドゲート25でインバータオン信号(C) と論理積され
る。インバータオン信号があるときのみ信号が通過す
る。通過した信号は、さらにフリップフロップ回路22で
選択されたアンドゲート26又は27でA 相、B 相の交流ア
ームのFET に交互に振り分けられた信号となり、交互に
オンするFETのゲートにゲートアンプ28〜31を通して、
絶縁、増幅して供給され、A 相の交流アームのFET2、3
とB 相の交流アームのFET4、5 は交互にオンする。制御
回路内のコンパレータ32は、検出されたコンデンサ12の
充電電圧を設定充電電圧に対応する基準電圧と比較し、
充電電圧が設定電圧以下ではインバータオン信号を発生
してFET2と3 又はFET4と5 にゲート信号を供給する。
【0022】 CT16により検出されたインバータ回路の
1 次電流の検出電流は全波整流回路33に加えられ、その
整流出力は積分コンデンサ34に与えられる。積分コンデ
ンサ34の電圧(D) はコンパレータ35で電流積分基準値V2
と比較され、電流積分基準値V2になったときに信号(E)
でフリップフロップ23をリセットして、ゲート24をオフ
させ、今までオンしている交流アームのFET をオフさせ
る。フリップフロップ23の他方の信号の立ち上がりタイ
ミングの信号Q は、微分パルス発生回路36により狭幅信
号に変換され、リセット信号としてFET のような半導体
スイッチからなるリセット用スイッチ37のゲートに加え
られ、スイッチ37のオンにより積分コンデンサ34を放電
して各半サイクル毎にリセットする。
【0023】 さらに詳しく動作を説明する。期間T1の
最後で、A 相の交流アームのFET 対2 、3 がオフすると
同時に、積分コンデンサ34が前述のようにして放電、つ
まりリセットされる。A 相の交流アームのFET 対2 、3
がオフすると、次にB 相の交流アームのFET 対4 、5 が
オンするまでの期間、つまりいずれのFET対もオンして
いない休止期間T2に、帰還ダイオード4'、5'、ついで帰
還ダイオード2'、3'よる電源帰還電流が流れる。CT16は
この電流を1000分の1に変換し、この検出電流は全波整
流回路33で全波整流され、積分コンデンサ34を充電す
る。CT16は2 次電流瞬時値の電流源として機能し、積分
コンデンサ34の電圧は検出電流の積分値、すなわち波形
の斜線部分の面積に比例した電圧V1となる。
【0024】 次に期間T3で他方の交流アームのFET 対
4 、5 がオンして電流が増加するが、この電流もCT16を
通して、積分コンデンサ34を充電する。積分コンデンサ
34の電圧はV1からこの電流波形の斜線部分の面積に比例
した電圧だけ増加する。B 相の交流アームのFET 対のオ
ン期間の経過につれて、積分コンデンサ34の電圧が増加
する。積分コンデンサ34の電圧(D) はコンパレータ35に
加えられ、電流積分基準値V2と比較され、電流積分基準
値V2を越えたときに、コンパレータ35の出力が反転さ
れ、フリップフロップ23をリセットする。これによりB
相の交流アームのFET 対4 、5 がターンオフする。同時
に、微分パルス発生回路36がリセットパルスを発生し、
リセット用スイッチ37をターンオンさせて積分コンデン
サ34の電荷を放電させる。B 相の交流アームのFET 対が
オフすると、期間T4では帰還ダイオード2'、3'、ついで
帰還ダイオード4'、5'が導通して逆方向電流を流す。こ
の電流はCT16、全波整流回路33を通して再び積分コンデ
ンサ34を充電する。
【0025】 次に期間T5でA 相の交流アームのFET 対
がオンすると、その電流によって積分コンデンサ34はさ
らに充電される。以上のように、A 相の交流アームの帰
還ダイオードとFET 対、B 相の交流アームの帰還ダイオ
ードとFET 対が順次オンを繰り返すことにより、各半サ
イクルにおける一対の交流アームを流れる電流の電流積
分値を一定にする。
【0026】 このように、各半周期における各交流ア
ームの電流の電流積分値を一定に維持するように、FET
対のターンオフタイミングを制御することにより、出力
電流を定電流化できるので、負荷コンデンサをほぼ定電
流充電でき、したがって充電電圧が一定カーブで上昇
し、制御回路の調整が容易となる。
【0027】 なお、この実施例では、電圧共振型イン
バータ回路のため、共振コンデンサ10がインバータトラ
ンス7 の2 次巻線9 と並列になり、コンデンサ10に電流
が分流する。このため、負荷コンデンサ12の充電電流が
完全な定電流とならないようにも思われるが、共振コン
デンサ電圧のピーク値は負荷コンデンサ電圧と一致して
上昇し、インバータ動作周波数が一定であれば共振コン
デンサ10に分流する各サイクルの電流時間積分は一定で
あり、負荷コンデンサの充電電流も一定になる。共振コ
ンデンサが共振インダクタと直列の電流共振型インバー
タで本発明のPWM 制御を採用すれば、インバータ電流と
充電電流の積分値は同一となる。特に、本発明の適用
は、スイッチング素子の休止期間に帰還ダイオードが導
通する電圧型のPWM インバータ回路に適用でき、共振型
に限定されない。
【0028】 次に、図3は他の実施例の制御回路部分
だけを示す。なお、図中、図1と同一記号は図1に相当
する部材を示すので、説明を省略する。また、記号
の「’」の有無は、A 相の交流アームとB 相の交流アー
ムの区別を意味し、「’」の無しはA 相、「’」付きは
B 相の部材を示す。
【0029】 図1の実施例では積分コンデンサを速や
かに放電して、次の充電に備えなければならない。積分
コンデンサ34、34' に電圧が残留していると、次の充電
電圧の初期値となり、定電流性能を悪化させる。この実
施例では、積分コンデンサの放電時間による積分電圧の
誤差を減少するために、切り替え信号により1個のCT16
と全波整流回路33からの検出電流を各半サイクル交互に
2 個の積分コンデンサ34、34' を切り替えて充電し、他
方が充電している間に一方を完全に放電、即ちリセット
するものである。
【0030】 2 個のPチャネルFET のような充電切替
え用スイッチ 60 、60'のオンオフを切り替えて、積分
コンデンサ34又は34' を選択充電すると同時に、Nチャ
ネルFET のようなリセット用スイッチ 37 、37' を選択
してオンさせ、選択充電されない側の積分コンデンサ34
又は34' をリセットする。それぞれの積分コンデンサの
充電電圧は別々のコンパレータ35、35' で同一の積分基
準電圧と比較され、積分電圧が基準電圧と等しくなると
き、当該相のスイッチング素子をターンオフする。信号
反転回路59、59' 、アンドゲート58、及びD 型フリップ
フロップ57からなる回路は充電切替え用スイッチ60、6
0' の切替え信号と、放電選択用スイッチ 37 、37' の
選択信号を発生する回路である。
【0031】 具体的には、A 相、B 相に相当する交流
アームのスイッチング素子が双方ともオフしている期間
を信号反転回路59、59' とアンドゲート58で検出し、D
フリップフロップ57のクロック入力C をトリガし、振り
分け用フリップフロップ22でD 入力をトリガして、D フ
リップフロップ57のQ 出力、Qバー出力で充電切替え用
スイッチ60、60' 、リセット用スイッチ37、37' を駆動
する。このような機能は他にも様々な態様で実現できる
のでこの実施例には限定されない。56、56' はコンデン
サ34、34' の放電電流制限抵抗である。この実施例で
は、リセット時間を十分に確保できるので、積分コンデ
ンサ34、34' をほぼゼロまで放電することができる。な
お、同一の課題は2 個のCTと2 個の全波整流回路を用い
ても解決でき、この場合には選択充電の必要がなくな
り、ロジック回路を簡略化できる。
【0032】 以上述べた実施例では二対のスイッチン
グ素子をブリッジに接続してなるブリッジインバータに
ついて述べたが、一対のスイッチング素子と一対のコン
デンサをブリッジに接続してなるハーフブリッジ型のイ
ンバータ回路でも同様に実施でき、また同様な効果が得
られる。
【0033】 さらにまた、上記実施例では図 1の電流
積分基準値V2が固定の例について述べたが、例えばレー
ザ装置などのコンデンサ充電器は最初の所定期間はコン
デンサの充電傾斜が急勾配で、次の所定期間はそれより
も緩やかな勾配となり、さらに続く次の所定期間ではコ
ンデンサの充電傾斜を緩やかにしたい場合があり、この
場合には、図示しないが、タイマなどの手段により自動
的又は手動的に所定期間毎に電流積分基準値V2を小さく
なるように設定することにより、定電流値を所定期間毎
に小さくすればよい。また、前述とは逆に電流積分基準
値V2を変化させることにより、定電流値を所定期間毎に
大きくすればよい。
【0034】
【発明の効果】 以上述べたように、この発明では電源
電圧の変動に関わらず、インバータ回路の出力電流を比
較的精度の高い任意の値の電流とすることができ、した
がって、充放電を高頻度で繰り返すコンデンサ充電器に
適した高速定電流化機能を有する電流制御型インバータ
回路を提供できる。さらに、このような電流制御型イン
バータ回路によるコンデンサ充電器を用いることによ
り、高性能のレーザ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる定電流インバータ回路の一実
施例を示す図である。
【図2】 本発明の実施例を説明するための各部の波形
を示す図である。
【図3】 本発明の実施例に用いられる制御回路の一実
施例を示す図である。
【図4】 従来のコンデンサ充電器の一例を説明するた
めの図である。
【図5】 従来のコンデンサ充電器を説明するための特
性を示す図である。
【符号の説明】
1 ・・・直流電源 24〜27、58・・
・アンドゲート 2 〜5 ・・・スイッチング素子 28〜31・・・ゲ
ートアンプ 2'〜5'・・・帰還ダイオード 32・・・コンパ
レータ 6 ・・・共振インダクタ 33・・・全波整
流回路 7 ・・・高電圧トランス 34、34' ・・・
積分コンデンサ 10・・・共振用コンデンサ 35・・・コンパ
レータ 12・・・負荷用コンデンサ 36・・・微分パ
ルス発生回路 13、14・・・電圧検出用分圧抵抗器 37、37' ・・・
リセット用スイッチ 15・・・充電制御回路 56、56' ・・・
放電電流制限抵抗 16・・・変流器(CT) 57・・・D 型フ
リップフロップ 21・・・発振回路 59、59' ・・・
信号反転回路 22、23・・・フリップフロップ 60、60' ・・・
充電切替え用スイッチ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H02M 7/5387 H01S 3/097 A

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帰還ダイオードをそれぞれ有する一対の
    交流アームのスイッチング素子を交互にオンさせて直流
    電圧を高周波交流電圧に変換し、かつ出力電流制御を前
    記スイッチング素子のオン時間を変化させることにより
    行うインバータ回路において、 インバータ出力電流、又は前記交流アームの前記スイッ
    チング素子を流れる順方向電流と前記帰還ダイオードを
    流れる逆方向電流を絶縁して電流に変換する電流−電流
    変換器と、 この変換された電流で充電される積分コンデンサと、 この積分コンデンサの電圧を設定値と比較して設定値を
    越えたとき、オン状態にある前記スイッチング素子をタ
    ーンオフさせると共に、前記積分コンデンサを放電する
    回路とを設け、 一方の前記交流アームの前記スイッチング素子のターン
    オフタイミングを前記積分コンデンサの電流積分の開始
    タイミングとし、前記交流アームの前記帰還ダイオード
    の導通により流れる電流の積分値とそれに続く他方の前
    記交流アームの前記スイッチング素子のオンにより流れ
    る電流の積分値との合計が設定値に達したとき、他方の
    前記交流アームのスイッチング素子をターンオフさせる
    ことにより、インバータ出力電流の各半サイクルの積分
    値を一定に制御してインバータ出力電流を定電流化する
    ことを特徴とする電流制御型インバータ回路。
  2. 【請求項2】 帰還ダイオードをそれぞれ有する一対の
    交流アームのスイッチング素子を交互にオンさせて直流
    電圧を高周波交流電圧に変換し、かつ出力電流制御を前
    記スイッチング素子のオン時間を変化させることにより
    行うインバータ回路において、 前記交流アームの電流を絶縁して電流に変換する1個の
    電流−電流変換器と、 該電流−電流変換器の電流出力を全波整流する全波整流
    回路と、 前記一方の交流アームのスイッチング素子のターンオフ
    と同期して選択的に切り替えて前記全波整流回路の他方
    の交流アームに相当する出力電流をそれぞれ充電する一
    対の積分コンデンサと、 これら積分コンデンサの電圧を設定値と比較して設定値
    を越えたとき、オンしている前記スイッチング素子をタ
    ーンオフさせると共に、前記コンデンサを選択してそれ
    ぞれ放電させる一対の回路とを設け、 各半サイクルにおける前記一対の交流アームを流れる電
    流の積分値を一定に制御してインバータ出力電流を定電
    流化することを特徴とする電流制御型インバータ回路。
  3. 【請求項3】 帰還ダイオードをそれぞれ有する一対の
    交流アームのスイッチング素子を交互にオンさせて直流
    電圧を高周波交流電圧に変換し、かつ出力電流制御を前
    記スイッチング素子のオン時間を変化させることにより
    行うインバータ回路において、 前記交流アームの電流を絶縁して電流に変換する一対の
    電流−電流変換器と、 これら電流−電流変換器の電流出力をそれぞれ全波整流
    する一対の全波整流回路と、 これら全波整流回路の出力電流をそれぞれ充電する一対
    の積分コンデンサと、 これら積分コンデンサのそれぞれの電圧を設定値と比較
    して設定値を越えたときオンしているスイッチング素子
    をターンオフさせると共に、前記積分コンデンサをそれ
    ぞれ放電する一対の手段を設け、 各半サイクルにおける前記一対の交流アームを流れる電
    流の積分値を一定に制御してインバータ出力電流を定電
    流化することを特徴とする電流制御型インバータ回路。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかの前
    記インバータ回路の出力側に整流回路を設けて、負荷用
    コンデンサを定電流化充電することを特徴とするコンデ
    ンサ充電器。
  5. 【請求項5】 請求項4のコンデンサ充電器を備えたこ
    とを特徴とするレーザ装置。
  6. 【請求項6】 帰還ダイオードをそれぞれ有する第1、
    第2のスイッチング素子を交互にオン、オフさせて直流
    電圧を高周波交流電圧に変換し、かつ出力電流制御を前
    記スイッチング素子のオン期間を変化させることにより
    行うインバータ回路の制御方法において、 前記第1のスイッチング素子をそのオン期間に流れる電
    流の積分値とこれら第1と第2のスイッチング素子の双
    方ともオフしている期間に前記帰還ダイオードを流れる
    電流の積分値との和である第1の電流積分値、 及び前記第2のスイッチング素子のオン期間に流れる電
    流の積分値とこれら第1と第2のスイッチング素子のオ
    フ期間に前記帰還ダイオードを流れる電流の積分値との
    和である第2の電流積分値が、 予め決めた値になるように前記第1、第2のスイッチン
    グ素子を制御することを特徴とすると電流制御型インバ
    ータ回路の制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項6のインバータ回路の制御方法に
    おいて、 前記第1の電流積分値と前記第2の電流積分値の前記予
    め決めた値が所定期間ごとに変えることができることを
    特徴とすると電流制御型インバータ回路の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002369401A (ja) * 2001-06-01 2002-12-20 Origin Electric Co Ltd コンデンサの充電方法及びその充電装置
JP2009182021A (ja) * 2008-01-29 2009-08-13 Gigaphoton Inc パルスレーザ用高圧電源の充電器の制御方法
JP2019103204A (ja) * 2017-11-30 2019-06-24 株式会社フジキン インバータ回路、x線照射装置

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