JP3097519B2 - チョッパ型dc−dcコンバータ - Google Patents

チョッパ型dc−dcコンバータ

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JP3097519B2
JP3097519B2 JP07283959A JP28395995A JP3097519B2 JP 3097519 B2 JP3097519 B2 JP 3097519B2 JP 07283959 A JP07283959 A JP 07283959A JP 28395995 A JP28395995 A JP 28395995A JP 3097519 B2 JP3097519 B2 JP 3097519B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はチョッパ型DC−D
Cコンバータ、特にスイッチング損失が少なくかつ高効
率のチョッパ型DC−DCコンバータに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】直流電源と負荷との間に主スイッチング
素子及びリアクトルが直列に接続され、主還流用整流素
子が主スイッチング素子とリアクトルとの接続点と直流
電源との間にT形に接続され、負荷と並列に出力コンデ
ンサが接続され、出力コンデンサの一端に主還流用整流
素子の一端が接続され、主スイッチング素子をオン・オ
フ制御することにより、直流電源の電圧とは異なる定電
圧の直流出力を負荷に供給する構成のチョッパ型DC−
DCコンバータは従来から電子機器等の電源回路等に広
く使用されている。例えば、図17に示す従来の降圧チ
ョッパ型DC−DCコンバータは、直流電源1と、コレ
クタ端子(一方の主端子)が直流電源1の一端に接続さ
れた主スイッチング素子としての主トランジスタ2と、
主トランジスタ2のエミッタ端子(他方の主端子)と直
流電源1の他端との間に接続された主還流用整流素子と
しての主還流用ダイオード3と、主トランジスタ2及び
主還流用ダイオード3の接続点に接続されたリアクトル
4と、リアクトル4と直流電源1の他端との間に接続さ
れた出力コンデンサ5と、出力コンデンサ5と並列に接
続された負荷6と、主トランジスタ2のベース端子に制
御パルス信号を付与して主トランジスタ2をオン・オフ
制御する制御回路7とを備えている。この降圧チョッパ
型DC−DCコンバータでは、主トランジスタ2をオン
・オフ制御することにより、直流電源1の電圧よりも低
い電圧の直流出力が負荷6に供給される。
【0003】また、図18に示す従来の昇圧チョッパ型
DC−DCコンバータは、直流電源1と、直流電源1の
正側ライン(一方のライン)に接続されたリアクトル4
と、コレクタ端子がリアクトル4を介して接続されかつ
エミッタ端子が直流電源1の負側ライン(他方のライ
ン)に接続された主スイッチング素子としての主トラン
ジスタ2と、主トランジスタ2のコレクタ端子に接続さ
れた主還流用整流素子としての主還流用ダイオード3
と、主還流用ダイオード3と直流電源1の負側ラインと
の間に接続された出力コンデンサ5と、出力コンデンサ
5と並列に接続された負荷6と、主トランジスタ2のベ
ース端子に制御パルス信号を付与して主トランジスタ2
をオン・オフ制御する制御回路7とを備えている。この
昇圧チョッパ型DC−DCコンバータでは、主トランジ
スタ2をオン・オフ制御することにより、直流電源1の
電圧よりも高い電圧の直流出力が負荷6に供給される。
【0004】図17及び図18に示す制御回路7は、負
荷6の端子電圧の変動に比例して主トランジスタ2のベ
ース端子に付与する制御パルス信号の時間幅を変化させ
ることにより、主トランジスタ2のオン期間を制御し、
負荷6に供給される直流電力の安定化を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図17及び
図18のチョッパ型DC−DCコンバータでは、主トラ
ンジスタ2のターンオン又はターンオフ時に、図19に
示すように主トランジスタ2のコレクタ−エミッタ間電
圧波形VCEと主トランジスタ2のコレクタ電流波形IC
との重複部分Wに基づく大きなスイッチング損失が発生
する欠点があった。また、主トランジスタ2のコレクタ
−エミッタ間電圧波形VCE及びコレクタ電流波形IC
立上りが急峻であるため、スパイク状のサージ電圧
sr、サージ電流Isr及びノイズが発生する欠点があっ
た。
【0006】そこで、本発明はスイッチング損失やサー
ジ電圧及び電流等を低減できるチョッパ型DC−DCコ
ンバータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるチョッパ型
DC−DCコンバータでは、直流電源(1)に対し主スイ
ッチング素子(2)と主還流用整流素子(3)とを直列又は並
列に接続し、主還流用整流素子(3)に対して出力コンデ
ンサ(5)及び負荷(6)をそれぞれ並列又は直列に接続す
る。また、主還流用整流素子(3)と出力コンデンサ(5)と
の間又は直流電源(1)と主還流用整流素子(3)との間にリ
アクトル(4)を接続し、主スイッチング素子(2)をオン・
オフ制御することにより、直流電源(1)の電圧とは異な
る電圧の直流出力を前記負荷(6)に供給する。このチョ
ッパ型DC−DCコンバータでは、主スイッチング素子
(2)と並列に補助スイッチング素子(9)及び第1の共振用
リアクトル(10)の直列回路が接続され、補助スイッチン
グ素子(9)と第1の共振用リアクトル(10)との接続点に
第1の補助還流用整流素子(11)の一端が接続される。第
1の共振用リアクトル(10)及び主スイッチング素子(2)
の接続点に第1の共振用コンデンサ(8)が接続され、第
1の共振用コンデンサ(8)と第1の補助還流用整流素子
(11)の他端との間に第2の共振用リアクトル(15)及び共
振電流用整流素子(16)が直列に接続される。また、第1
の共振用コンデンサ(8)及び第2の共振用リアクトル(1
5)の接続点と主還流用整流素子(3)及び出力コンデンサ
(5)の接続点との間に第2の補助還流用整流素子(12)が
接続され、主スイッチング素子(2)と一体に形成された
整流素子又は独立の整流素子から成る循環電流用整流素
子(13)が主スイッチング素子(2)と並列に接続される。
循環電流用整流素子(13)と並列に第2の共振用コンデン
サ(14)が接続され、第1の補助還流用整流素子(11)及び
共振電流用整流素子(16)の接続点と主スイッチング素子
(2)及び補助スイッチング素子(9)の接続点との間に第3
の共振用コンデンサ(17)が接続される。主スイッチング
素子(2)をオフ状態からオン状態にする前に、補助スイ
ッチング素子(9)をオフ状態からオン状態にし、補助ス
イッチング素子(9)のオン期間中に、第1の共振用コン
デンサ(8)の充電電圧が最大値に達しかつ第3の共振用
コンデンサ(17)の電圧が0Vになるまで放電したとき以
降に補助スイッチング素子(9)をオン状態からオフ状態
にする。
【0008】本発明の実施の形態では、第1の共振用リ
アクトル(10)及び第1の補助還流用整流素子(11)の接続
点と主還流用整流素子(3)及び出力コンデンサ(5)の接続
点との間、第3の共振用コンデンサ(17)及び第1の補助
還流用整流素子(11)の接続点と主還流用整流素子(3)及
び出力コンデンサ(5)の接続点との間又は第2の共振用
リアクトル(15)及び共振電流用整流素子(16)の接続点と
主還流用整流素子(3)及び出力コンデンサ(5)の接続点と
の間にエネルギ帰還用整流素子(18)が接続される。第3
の共振用コンデンサ(17)と並列に又は補助スイッチング
素子(9)と並列に逆充電防止用整流素子(19)が接続され
る。補助スイッチング素子(9)及び第1の共振用リアク
トル(10)と直列に放電防止用整流素子(20)を接続し、第
1の共振用リアクトル(10)の電流が0となったときに、
放電防止用整流素子(20)は、補助スイッチング素子(9)
の寄生コンデンサに充電されたエネルギが主スイッチン
グ素子(2)及び第1の共振用リアクトル(10)を通して放
電されることを防止する。本発明の他の実施の形態で
は、第1の共振用リアクトル(10)及び第1の共振用コン
デンサ(8)の接続点と第1の補助還流用整流素子(11)及
び第1の共振用リアクトル(10)の接続点との間に第3の
補助還流用整流素子(22)及び第4の共振用コンデンサ(2
3)を直列接続し、第3の補助還流用整流素子(22)及び第
4の共振用コンデンサ(23)の接続点と主還流用整流素子
(3)及び出力コンデンサ(5)の接続点との間に第4の補助
還流用整流素子(24)を接続する。
【0009】本発明の別の実施の形態では、主スイッチ
ング素子(2)の一方の主端子が直流電源(1)の一端に接続
され、主還流用整流素子(3)が主スイッチング素子(2)の
他方の主端子と直流電源(1)の他端との間に接続され、
リアクトル(4)が主スイッチング素子(2)及び主還流用整
流素子(3)の接続点と負荷(6)との間に接続され、主スイ
ッチング素子(2)をオン・オフ制御することにより、直
流電源(1)の電圧よりも低い電圧の直流出力が負荷(6)に
供給される。
【0010】リアクトル(4)は直流電源(1)の一方のライ
ンに接続され、主スイッチング素子(2)の一方の主端子
はリアクトル(4)を介して直流電源(1)に接続され、主ス
イッチング素子(2)の他方の主端子が直流電源(1)の他方
のラインに接続され、主還流用整流素子(3)が主スイッ
チング素子(2)の一方の主端子と負荷(6)との間に接続さ
れる。主スイッチング素子(2)をオン・オフ制御するこ
とにより、直流電源(1)の電圧よりも高い電圧の直流出
力が負荷(6)に供給される。
【0011】交流電源(25, 26)と、交流電源(25, 26)の
交流電圧を直流電圧に変換する整流回路(27, 28, 41)と
から直流電源(1)を構成してもよく、整流回路(27, 28,
41)の交流入力側又は直流出力側にリアクトル(4)が接続
される。
【0012】主スイッチング素子(2)をオンした状態で
主スイッチング素子(2)をオフ状態に切り替えると、主
スイッチング素子(2)に流れる電流が直ちに第1及び第
2の共振用コンデンサ(8, 14)に流れる電流に切り替わ
り第1の共振用コンデンサ(8)が徐々に放電する。これ
と共に、第2の共振用コンデンサ(14)が徐々に充電さ
れ、主スイッチング素子(2)の両端の電圧が0Vから緩
やかに上昇する。これにより、主スイッチング素子(2)
のターンオフ時にゼロ電圧スイッチング(ZVS)が達
成されるので、主スイッチング素子(2)のターンオフ時
のスイッチング損失を低減することができる。
【0013】また、主スイッチング素子(2)をオフ状態
からオン状態にする前に、補助スイッチング素子(9)を
オフ状態からオン状態にすると、第1の共振用リアクト
ル(10)の電流が0より直線的に増加する。これにより、
補助スイッチング素子(9)のターンオン時にゼロ電流ス
イッチング(ZCS)が達成されるので、補助スイッチ
ング素子(9)のターンオン時のスイッチング損失を低減
することができる。
【0014】第1の共振用リアクトル(10)の電流の増加
に伴って主還流用整流素子(3)の電流は直線的に減少
し、主還流用整流素子(3)の電流が0になると、主還流
用整流素子(3)がカットオフする。このとき、第2の共
振用コンデンサ(14)が放電を開始し、第2の共振用コン
デンサ(14)、補助スイッチング素子(9)及び第1の共振
用リアクトル(10)の経路で正弦波状の共振電流が流れ
る。これと同時に、充電された第3の共振用コンデンサ
(17)も放電を開始し、第3の共振用コンデンサ(17)、補
助スイッチング素子(9)、第1の共振用リアクトル(1
0)、第1の共振用コンデンサ(8)、第2の共振用リアク
トル(15)及び共振電流用整流素子(16)の経路で正弦波状
の共振電流が流れると共に第1の共振用コンデンサ(8)
が正弦波状に充電される。第2の共振用コンデンサ(14)
の放電により、第2の共振用コンデンサ(14)の電圧、即
ち主スイッチング素子(2)の電圧が正弦波状に0Vまで
降下する。第1の共振用リアクトル(10)に流れる電流が
略最大値に達しかつ主スイッチング素子(2)の電圧が0
Vとなったとき、第1の共振用リアクトル(10)の電圧も
0Vとなり、循環電流用整流素子(13)が導通状態とな
る。このときに主スイッチング素子(2)をオフ状態から
オン状態にすることにより、主スイッチング素子(2)の
ターンオン時にゼロ電圧スイッチングが達成されるの
で、主スイッチング素子(2)のターンオン時のスイッチ
ング損失を低減することができる。
【0015】循環電流用整流素子(13)が導通状態のと
き、第1の共振用リアクトル(10)に流れる電流は循環電
流用整流素子(13)及び補助スイッチング素子(9)を通し
て流れ続ける。この間も第3の共振用コンデンサ(17)は
放電し続けるので、第1の共振用コンデンサ(8)も充電
され続ける。更に、第1の共振用コンデンサ(8)の充電
電圧が最大値に達しかつ第3の共振用コンデンサ(17)の
電圧が0Vになったとき以降に補助スイッチング素子
(9)をオン状態からオフ状態にすると、補助スイッチン
グ素子(9)に流れる電流が第3の共振用コンデンサ(17)
に流れる電流に切り替わり、第3の共振用コンデンサ(1
7)が再び0Vより正弦波状に充電される。このため、補
助スイッチング素子(9)の電圧が0Vより正弦波状に上
昇し、この電圧が最大値に達すると第1の共振用リアク
トル(10)に流れる電流の共振電流分は0となる。これに
より、補助スイッチング素子(9)のターンオフ時にゼロ
電圧スイッチングが達成されるので、補助スイッチング
素子(9)のターンオフ時のスイッチング損失を低減する
ことができる。
【0016】以上により、主スイッチング素子(2)及び
補助スイッチング素子(9)のオン・オフ動作時のスイッ
チング損失を低減することができる。また、主スイッチ
ング素子(2)及び補助スイッチング素子(9)のターンオン
及びターンオフ時に発生するスパイク状のサージ電圧及
び電流は、共振用コンデンサ及び共振用リアクトルの共
振作用により吸収され、主スイッチング素子(2)及び補
助スイッチング素子(9)の電圧及び電流波形の立上り及
び立下りが緩やかになるので、主スイッチング素子(2)
及び補助スイッチング素子(9)のオン・オフ動作時のサ
ージ電圧及び電流を低減することができる。また、第1
の共振用コンデンサ(8)の充電電圧が最大値に達しかつ
第3の共振用コンデンサ(17)の電圧が0Vになるまで放
電したとき以降に補助スイッチング素子(9)をオン状態
からオフ状態にするので、補助スイッチング素子(9)を
オフ状態にする時刻を明確に設定できる。
【0017】更に、エネルギ帰還用整流素子(18)を追加
接続した場合は、第1の共振用リアクトル(10)の余剰の
エネルギがエネルギ帰還用整流素子(18)を通して電源側
へ帰還(降圧コンバータの場合)又は負荷側へ供給(昇
圧コンバータの場合)されるので、第3の共振用コンデ
ンサ(17)の充電電圧の最大値が電源電圧(降圧コンバー
タの場合)又は出力電圧(昇圧コンバータの場合)より
高くなることを防止できる。また、逆充電防止用整流素
子を第3の共振用コンデンサ(17)又は補助スイッチング
素子(9)と並列に接続した場合は、第3の共振用コンデ
ンサ(17)の電圧が0Vでクランプされるので、第3の共
振用コンデンサ(17)の電圧が0Vになったときに第2の
共振用リアクトル(15)に流れる電流により第3の共振用
コンデンサ(17)が逆極性で充電されることを防止でき
る。また、補助スイッチング素子(9)及び第1の共振用
リアクトル(10)と直列に放電防止用整流素子を接続した
場合は、第1の共振用リアクトル(10)の電流が0となっ
たときに補助スイッチング素子(9)の寄生コンデンサに
充電されたエネルギが主スイッチング素子(2)及び第1
の共振用リアクトル(10)を通して放電されることを防止
できる。また、第1の共振用リアクトル(10)及び第1の
共振用コンデンサ(8)の接続点と第1の補助還流用整流
素子(11)及び第1の共振用リアクトル(10)の接続点との
間に第3の補助還流用整流素子(22)及び第4の共振用コ
ンデンサ(23)を直列接続し、第3の補助還流用整流素子
(22)及び第4の共振用コンデンサ(23)の接続点と主還流
用整流素子(3)及び出力コンデンサの接続点との間に第
4の補助還流用整流素子(24)を接続した場合は、補助ス
イッチング素子(9)のターンオフ時に第3の共振用コン
デンサ(17)の充電時間が長くなるので、補助スイッチン
グ素子(9)のターンオフ時のゼロ電圧スイッチングをよ
り確実にしてスイッチング損失を更に低減することがで
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるチョッパ型D
C−DCコンバータの実施の形態を図1及び図2につい
て説明する。これらの図面では図17に示す箇所と同一
の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。降
圧コンバータに適用した図1に示す本発明による降圧チ
ョッパ型DC−DCコンバータの実施の形態は、主トラ
ンジスタ2と並列に接続された補助スイッチング素子
(9)としての補助トランジスタ9及び第1の共振用リア
クトル10の直列回路と、この直列回路の接続点に接続
された第1の補助還流用ダイオード(第1の補助還流用
整流素子)11と、第1の共振用リアクトル10及び主
トランジスタ2の接続点に接続された第1の共振用コン
デンサ8と、第1の共振用コンデンサ8と第1の補助還
流用ダイオード11との間に直列に接続された第2の共
振用リアクトル15及び共振電流用ダイオード(共振電
流用整流素子)16と、第1の共振用コンデンサ8及び
第2の共振用リアクトル15の接続点と主還流用ダイオ
ード3及び出力コンデンサ5の接続点との間に接続され
た第2の補助還流用ダイオード(第2の補助還流用整流
素子)12と、主トランジスタ2と並列に接続された循
環電流用ダイオード(循環電流用整流素子)13と、循
環電流用ダイオード13と並列に接続された第2の共振
用コンデンサ14と、第1の補助還流用ダイオード11
及び共振電流用ダイオード16の接続点と主トランジス
タ2及び補助トランジスタ9の接続点との間に接続され
た第3の共振用コンデンサ17とを図17の回路に接続
したものである。また、制御回路7は主トランジスタ2
のベース端子(制御端子)に主制御パルス信号を付与す
る前に補助トランジスタ9のベース端子に補助制御パル
ス信号を付与する。本実施形態では、主トランジスタ2
及び補助トランジスタ9として接合型バイポーラトラン
ジスタを使用する。
【0019】特に図示しないが、制御回路7内には、一
定周期の三角波電圧を発生する発振回路部と、基準電圧
に対する負荷6の端子電圧の誤差電圧を演算増幅する誤
差増幅回路部と、誤差増幅回路部の誤差出力電圧及び発
振回路部の三角波電圧を比較する比較回路部と、比較回
路部の出力電圧に比例した時間幅の主制御パルス信号を
発生して主トランジスタ2のベース端子に付与する主制
御パルス発生回路部と、主制御パルス発生回路部の主制
御パルス信号が立ち上がる前に補助トランジスタ9のベ
ース端子に付与する一定時間幅の補助制御パルス信号を
発生する補助制御パルス発生回路部とが設けられる。補
助制御パルス発生回路部から発生する補助制御パルス信
号の時間幅は主トランジスタ2のオフ時間より小さい。
【0020】上記の構成において、図2(A)に示すよう
に時刻t0以前に主トランジスタ2がオン状態のとき、
図2(H)に示すように主トランジスタ2及びリアクトル
4を通して負荷6へ電流Iが流れる。このとき、図2
(D)及び(E)に示すように第1の共振用コンデンサ8及
び第3の共振用コンデンサ17はそれぞれ図1に示す極
性で直流電源1の電圧Eまで充電される。図2(A)に示
すように、時刻t0に制御回路7から主トランジスタ2
のベース端子に付与された主制御パルス信号電圧VB1
高レベルから低レベルになり、主トランジスタ2がオン
状態からオフ状態になると、図2(H)に示すように主ト
ランジスタ2に流れる電流ITR1、即ち負荷6の電流I
が直ちに第1の共振用コンデンサ8及び第2の共振用コ
ンデンサ14に流れる電流に切り替わる。このとき、第
1の共振用コンデンサ8が徐々に放電し、図2(D)に示
すように第1の共振用コンデンサ8の両端の電圧VC1
直流電源1の電圧Eから直線的に降下する。これに伴
い、第2の共振用コンデンサ14が0Vから徐々に充電
され、図2(C)に示すように第2の共振用コンデンサ1
4の両端の電圧VC2、即ち主トランジスタ2の両端の電
圧VTR1が0Vから直線的に上昇する。これと共に、図
2(F)に示すように補助トランジスタ9の両端の電圧V
TR2が0Vから直線的に上昇する。このため、主トラン
ジスタ2のターンオフ時は電圧波形と電流波形の重なり
が少ないゼロ電圧スイッチングとなる。
【0021】図2(D)及び(C)に示すように、時刻t1
に第1及び第2の共振用コンデンサ8、14の両端の電
圧VC1、VC2がそれぞれ0V及び直流電源1の電圧Eに
なると、主還流用ダイオード3が導通状態になり、第1
及び第2の共振用コンデンサ8、14に流れる電流が図
2(I)に示すように主還流用ダイオード3に流れる電流
Dに切り替わる。このときの主トランジスタ2及び補
助トランジスタ9の両端の電圧VTR1、VTR2はそれぞれ
図2(C)及び(F)に示すように直流電源1の電圧Eに等
しい。また、主トランジスタ2がオフ状態のとき、負荷
6の電流Iは主還流用ダイオード3からリアクトル4へ
流れる。
【0022】図2(B)に示すように、時刻t2に制御回
路7から補助トランジスタ9のベース端子に付与された
補助制御パルス信号電圧VB2が低レベルから高レベルに
なり、補助トランジスタ9がオフ状態からオン状態にな
ると、図2(F)に示すように補助トランジスタ9の両端
の電圧VTR2が速やかに0Vまで降下する。主還流用ダ
イオード3が導通する期間に、第1の共振用リアクトル
10に直流電源1の電圧Eが印加され、図2(G)に示す
ように第1の共振用リアクトル10に電流IL1が流れ始
める。電流IL1は負荷6の電流Iに等しくなるまで直線
的に増加する。一方、主還流用ダイオード3に流れる電
流IDは図2(I)に示すように直線的に減少し、補助ト
ランジスタ9のターンオン時にゼロ電流スイッチングと
なる。
【0023】図2(G)に示すように、時刻t3に第1の
共振用リアクトル10の電流IL1が負荷6の電流Iに等
しくなると、主還流用ダイオード3がカットオフし、図
2(I)に示すように主還流用ダイオード3には電流が流
れなくなる。このとき、図1の極性で充電された第2の
共振用コンデンサ14のエネルギが放出されて、第2の
共振用コンデンサ14及び第1の共振用リアクトル10
が共振し、第2の共振用コンデンサ14、補助トランジ
スタ9及び第1の共振用リアクトル10の経路で共振電
流が流れる。これと同時に、図1の極性で充電された第
3の共振用コンデンサ17のエネルギも放出されて、第
3の共振用コンデンサ17、第1の共振用リアクトル1
0、第1の共振用コンデンサ8及び第2の共振用リアク
トル15が共振し、第3の共振用コンデンサ17、補助
スイッチング素子9、第1の共振用リアクトル10、第
1の共振用コンデンサ8、第2の共振用リアクトル15
及び共振電流用ダイオード16の経路で共振電流が流れ
ると共に、第1の共振用コンデンサ8が余弦波状に充電
される。このため、第1の共振用リアクトル10には、
正弦波状の共振電流が負荷6の電流Iに重畳して流れる
ので、共振用リアクトル10の電流IL1は、図2(G)に
示すように、引き続き正弦波状に増加する。一方、第2
及び第3の共振用コンデンサ14、17の両端の電圧V
C2、VC3はそれぞれ図2(C)及び(E)に示すように、余
弦波状に降下する。
【0024】図2(G)に示すように、時刻t4に第1の
共振用リアクトル10の電流IL1が略最大値、即ち負荷
6の電流Iと共振電流の最大値Ipとの和に達すると、
循環電流用ダイオード13が導通状態になる。これと共
に、第2の共振用コンデンサ14の両端の電圧VC2が図
2(C)に示すように0Vとなる。このとき、制御回路7
は図2(A)に示すように主トランジスタ2のベース端子
に付与する主制御パルス信号電圧VB1を低レベルから高
レベルにして主トランジスタ2をオフ状態からオン状態
にする。このとき主トランジスタ2の両端の電圧VTR1
は、図2(C)に示すように0Vであり、主トランジスタ
2のターンオン時にゼロ電圧スイッチングとなる。
【0025】時刻t4に循環電流用ダイオード13が導
通状態になると、第1の共振用リアクトル10の電流I
L1の共振電流分は循環電流用ダイオード13、補助トラ
ンジスタ9及び第1の共振用リアクトル10の経路で循
環電流となって流れ続ける。この循環電流が流れる間
(時刻t4〜時刻t5)は、第3の共振用コンデンサ17
からエネルギを放出し続けるので、第1の共振用コンデ
ンサ8も図1の極性で充電され続ける。このため、図2
(E)及び(D)に示すように、第3の共振用コンデンサ1
7の両端の電圧VC3が引き続き降下すると共に第1の共
振用コンデンサ8の両端の電圧VC1が引き続き上昇し、
時刻t5に第1の共振用コンデンサ8の電圧VC1が直流
電源1の電圧Eに達しかつ第3の共振用コンデンサ17
の電圧VC3が0Vになる。
【0026】その後少し遅れて、図2(B)に示すよう
に、時刻t6に制御回路7は補助トランジスタ9のベー
ス端子に付与する補助制御パルス信号電圧VB2を高レベ
ルから低レベルにして補助トランジスタ9をオン状態か
らオフ状態にする。このとき、補助トランジスタ9に流
れる循環電流が第3の共振用コンデンサ17に流れる電
流に切り替わり、第1の共振用リアクトル10に蓄積さ
れたエネルギが放出されて第3の共振用コンデンサ17
が再び0Vより正弦波状に充電される。このため、図2
(F)及び(G)に示すように補助スイッチング素子9の両
端の電圧VTR2が0Vより正弦波状に上昇すると共に、
第1の共振用リアクトル10の電流IL1が余弦波状に減
少する。したがって、補助トランジスタ9のターンオフ
時は、補助スイッチング素子9の両端の電圧VTR2が0
Vであり、ゼロ電圧スイッチングとなる。
【0027】図2(E)に示すように、時刻t7に第3の
共振用コンデンサ17の両端の電圧VC3が略最大値、即
ち直流電源1の電圧Eに達すると、図2(F)に示すよう
に補助スイッチング素子9の両端の電圧VTR2が速やか
に0Vまで降下する。これと共に、第1の共振用リアク
トル10に流れる循環電流の共振電流分が0となり、図
2(G)に示すように第1の共振用リアクトル10に流れ
る電流IL1が負荷6の電流Iに等しくなる。このときの
残りの第1の共振用リアクトル10のエネルギは、第2
の補助還流用ダイオード12、第2の共振用リアクトル
15、共振電流用ダイオード16、第1の補助還流用ダ
イオード11、第1の共振用リアクトル10及び循環電
流用ダイオード13の経路で直流電源1へ帰還される。
これにより、共振用リアクトル10の電流IL1は図2
(G)に示すように直線的に引き続いて減少すると共に、
図2(H)に示すように主トランジスタ2の電流ITR1
0から直線的に増加する。そして、時刻t8に第1の共
振用リアクトル10の電流IL1は図2(G)に示すように
0となり、主トランジスタ2の電流ITR1は図2(H)に
示すように負荷6の電流Iに等しくなる。したがって、
時刻t8以降は直流電源1から主トランジスタ2及びリ
アクトル4を通して負荷6へ電流Iが流れる。
【0028】上記のように、本実施形態では、主トラン
ジスタ2及び補助トランジスタ9のターンオン及びター
ンオフ時に、ゼロ電圧又はゼロ電流スイッチングが達成
されるので、主トランジスタ2及び補助トランジスタ9
のオン・オフ動作時の電力損失、即ちスイッチング損失
を低減することができる。また、主トランジスタ2及び
補助トランジスタ9のターンオン及びターンオフ時に発
生するスパイク状のサージ電圧及びサージ電流は、第1
〜第3の共振用コンデンサ8、14、17と第1及び第
2の共振用リアクトル10、15の共振作用により吸収
され、主トランジスタ2及び補助トランジスタ9の電圧
及び電流波形の立上り及び立下りが緩やかになるので、
主トランジスタ2のオン・オフ動作時のサージ電圧、サ
ージ電流及びノイズを低減することができる。更に、第
1の共振用コンデンサ8の電圧VC1が直流電源1の電圧
Eに達しかつ第3の共振用コンデンサ17の電圧VC3
0Vになったとき以降に補助トランジスタ9をオン状態
からオフ状態にするので、補助トランジスタ9をオフ状
態にする時刻を明確に設定できる。
【0029】次に、本発明のチョッパ型DC−DCコン
バータを昇圧コンバータに適用した場合の実施形態を図
3及び図4について説明する。但し、図3では図1及び
図18と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を
省略し、図3の制御回路7内の詳細は、図1の実施形態
に示す制御回路7と全く同様であるので、説明は省略す
る。図3に示す昇圧チョッパ型DC−DCコンバータ
は、符号8〜17に示す各回路素子を前述の図1の実施
形態に示す回路構成と同様に図18の回路に接続したも
のである。
【0030】図3の構成において、図4(A)に示すよう
に時刻t0以前に主トランジスタ2がオン状態のとき、
図4(H)に示すようにリアクトル4及び主トランジスタ
2の経路で電流I0が流れる。このとき、図4(D)及び
(E)に示すように第1の共振用コンデンサ8及び第3の
共振用コンデンサ17はそれぞれ図3に示す極性で負荷
6の端子電圧、即ち出力電圧E0まで充電される。図4
(A)に示すように、時刻t0では制御回路7から主トラ
ンジスタ2のベース端子に付与された主制御パルス信号
電圧VB1が高レベルから低レベルになり、主トランジス
タ2がオン状態からオフ状態になると、図4(H)に示す
ように主トランジスタ2に流れる電流ITR1、即ちリア
クトル4の電流I0が直ちに第1の共振用コンデンサ8
及び第2の共振用コンデンサ14に流れる電流に切り替
わる。このとき、第1の共振用コンデンサ8が徐々に放
電され、図4(D)に示すように第1の共振用コンデンサ
8の両端の電圧VC1が出力電圧E0から直線的に降下す
る。これに伴って、第2の共振用コンデンサ14が0V
から徐々に充電され、図4(C)に示すように第2の共振
用コンデンサ14の両端の電圧VC2、即ち主トランジス
タ2の両端の電圧VTR1が0Vから直線的に上昇する。
これと共に、図4(F)に示すように補助トランジスタ9
の両端の電圧VTR2が0Vから直線的に上昇する。この
ため、主トランジスタ2のターンオフ時は電圧波形と電
流波形の重なりが少ないゼロ電圧スイッチングとなる。
【0031】図4(D)及び(C)に示すように、時刻t1
に第1及び第2の共振用コンデンサ8、14の両端の電
圧VC1、VC2がそれぞれ0V及び出力電圧E0になる
と、主還流用ダイオード3が導通状態になり、第1及び
第2の共振用コンデンサ8、14に流れる電流が図4
(I)に示すように主還流用ダイオード3に流れる電流I
Dに切り替わる。このときの主トランジスタ2及び補助
トランジスタ9の両端の電圧VTR1、VTR2はそれぞれ図
4(C)及び(F)に示すように出力電圧E0に等しい。ま
た、主トランジスタ2がオフ状態のとき、リアクトル4
の電流I0は主還流用ダイオード3を通して負荷6へ流
れる。
【0032】図4(B)に示すように、時刻t2に制御回
路7から補助トランジスタ9のベース端子に付与された
補助制御パルス信号電圧VB2が低レベルから高レベルに
なり、補助トランジスタ9がオフ状態からオン状態にな
ると、図4(F)に示すように補助トランジスタ9の両端
の電圧VTR2が速やかに0Vまで降下する。主還流用ダ
イオード3が導通する期間は、第1の共振用リアクトル
10に出力電圧E0が印加され、図4(G)に示すように
第1の共振用リアクトル10に電流IL1が流れ始める。
この電流IL1は負荷6の電流Iに等しくなるまで直線的
に増加する。一方、主還流用ダイオード3に流れる電流
Dは図4(I)に示すように直線的に減少する。したが
って、補助トランジスタ9のターンオン時にゼロ電流ス
イッチングとなる。
【0033】図4(G)に示すように、時刻t3に第1の
共振用リアクトル10の電流IL1がリアクトル4の電流
0に等しくなると、主還流用ダイオード3がカットオ
フし、図4(I)に示すように主還流用ダイオード3には
電流が流れなくなる。このとき、図3の極性で充電され
た第2の共振用コンデンサ14のエネルギが放出されて
第2の共振用コンデンサ14及び第1の共振用リアクト
ル10が共振し、第2の共振用コンデンサ14、第1の
共振用リアクトル10及び補助トランジスタ9の経路で
共振電流が流れる。これと同時に、図3の極性で充電さ
れた第3の共振用コンデンサ17のエネルギも放出され
て第3の共振用コンデンサ17、第1の共振用リアクト
ル10、第1の共振用コンデンサ8及び第2の共振用リ
アクトル15が共振し、第3の共振用コンデンサ17、
共振電流用ダイオード16、第2の共振用リアクトル1
5、第1の共振用コンデンサ8、第1の共振用リアクト
ル10及び補助スイッチング素子9の経路で共振電流が
流れると共に、第1の共振用コンデンサ8が余弦波状に
充電される。このため、第1の共振用リアクトル10に
は、正弦波状の共振電流がリアクトル4の電流I0に重
畳して流れるので、共振用リアクトル10の電流IL1
図4(G)に示すように引き続き正弦波状に増加する。一
方、第2及び第3の共振用コンデンサ14、17の両端
の電圧VC2、VC3はそれぞれ図4(C)及び(E)に示すよ
うに余弦波状に降下する。
【0034】図4(G)に示すように、時刻t4に第1の
共振用リアクトル10の電流IL1が略最大値、即ちリア
クトル4の電流I0と共振電流の最大値Ipとの和に達す
ると、循環電流用ダイオード13が導通状態になる。こ
れと共に、第2の共振用コンデンサ14の両端の電圧V
C2が図4(C)に示すように0Vとなる。このとき、制御
回路7は図4(A)に示すように主トランジスタ2のベー
ス端子に付与する主制御パルス信号電圧VB1を低レベル
から高レベルにして主トランジスタ2をオフ状態からオ
ン状態にする。このときの主トランジスタ2の両端の電
圧VTR1は、図4(C)に示すように0Vであるから、主
トランジスタ2のターンオン時にゼロ電圧スイッチング
となる。
【0035】時刻t4に循環電流用ダイオード13が導
通状態になると、第1の共振用リアクトル10の電流I
L1の共振電流分は循環電流用ダイオード13、第1の共
振用リアクトル10及び補助トランジスタ9の経路で循
環電流となって流れ続ける。この循環電流が流れる間
(時刻t4〜時刻t5)は、第3の共振用コンデンサ17
からエネルギを放出し続けるので、第1の共振用コンデ
ンサ8も図3の極性で充電され続ける。このため、図4
(E)及び(D)に示すように、第3の共振用コンデンサ1
7の両端の電圧VC3が引き続き降下すると共に第1の共
振用コンデンサ8の両端の電圧VC1が引き続き上昇す
る。そして、時刻t5に第1の共振用コンデンサ8の電
圧が出力電圧E0に達しかつ第3の共振用コンデンサ1
7の電圧が0Vになる。
【0036】その後少し遅れて、図4(B)に示すよう
に、時刻t6に制御回路7は補助トランジスタ9のベー
ス端子に付与する補助制御パルス信号電圧VB2を高レベ
ルから低レベルにして補助トランジスタ9をオン状態か
らオフ状態にする。このとき、補助トランジスタ9に流
れる循環電流が第3の共振用コンデンサ17に流れる電
流に切り替わり、第1の共振用リアクトル10に蓄積さ
れたエネルギが放出されて第3の共振用コンデンサ17
が再び0Vより正弦波状に充電される。このため、図4
(F)及び(G)に示すように補助スイッチング素子9の両
端の電圧VTR2が0Vより正弦波状に上昇すると共に、
第1の共振用リアクトル10の電流IL1が余弦波状に減
少する。したがって、補助トランジスタ9のターンオフ
時は、補助スイッチング素子9の両端の電圧VTR2が0
Vのため、ゼロ電圧スイッチングとなる。
【0037】図4(E)に示すように、時刻t7に第3の
共振用コンデンサ17の両端の電圧VC3が略最大値、即
ち出力電圧E0に達すると、図4(F)に示すように補助
スイッチング素子9の両端の電圧VTR2が速やかに0V
まで降下する。これと共に、第1の共振用リアクトル1
0に流れる循環電流の共振電流分が0となり、図4(G)
に示すように第1の共振用リアクトル10に流れる電流
L1がリアクトル4の電流I0に等しくなる。このとき
残りの第1の共振用リアクトル10のエネルギは、循環
電流用ダイオード13、第1の共振用リアクトル10、
第1の補助還流用ダイオード11、共振電流用ダイオー
ド16、第2の共振用リアクトル15及び第2の補助還
流用ダイオード12の経路で負荷6へ供給される。これ
により、共振用リアクトル10の電流IL1は図4(G)に
示すように直線的に引き続いて減少する共に、図4(H)
に示すように主トランジスタ2の電流ITR1が0から直
線的に増加する。時刻t8に第1の共振用リアクトル1
0の電流IL1は図4(G)に示すように0となり、主トラ
ンジスタ2の電流ITR1は図4(H)に示すようにリアク
トル4の電流I0に等しくなる。したがって、時刻t8
降は直流電源1からリアクトル4及び主トランジスタ2
の経路で電流I0が流れる。
【0038】上述の通り、図3に示す実施形態でも、図
1に示す実施形態と同様に主トランジスタ2及び補助ト
ランジスタ9のスイッチング損失を低減できると共に、
サージ電圧、サージ電流及びノイズを低減できる。
【0039】図1及び図3に示す実施形態の回路は変更
が可能である。例えば、図5及び図6に示す実施形態の
回路では、それぞれ図1及び図3の回路の第1の共振用
リアクトル10及び第1の補助還流用ダイオード11の
接続点と主還流用ダイオード3及び出力コンデンサ5の
接続点との間にエネルギ帰還用整流素子としてのエネル
ギ帰還用ダイオード18が接続される。エネルギ帰還用
ダイオード18は、破線Aに示すように第3の共振用コ
ンデンサ17及び第1の補助還流用ダイオード11の接
続点と主還流用ダイオード3及び出力コンデンサ5の接
続点との間又は破線Bに示すように第2の共振用リアク
トル15及び共振電流用ダイオード16の接続点と主還
流用ダイオード3及び出力コンデンサ6の接続点との間
に接続してもよい。図5及び図6に示す回路では、補助
トランジスタ9をオン状態からオフ状態にした後(図2
及び図4の時刻t6以降)に第1の共振用リアクトル1
0のエネルギにより第3の共振用コンデンサ17を充電
するとき、第1の共振用リアクトル10の余剰のエネル
ギがエネルギ帰還用ダイオード18を通して直流電源1
側へ帰還(図5の回路の場合)又は負荷6側へ供給(図
6の回路の場合)される。したがって、図5及び図6に
示す実施形態では第3の共振用コンデンサ17の充電電
圧VC3の最大値が直流電源1の電圧E(図5の回路の場
合)又は出力電圧E0(図6の回路の場合)よりも高く
なることを防止できる。
【0040】また、図7及び図8に示す実施形態の回路
では、それぞれ図1及び図3の回路の第3の共振用コン
デンサ17と並列に逆充電防止用整流素子としての逆充
電防止用ダイオード19が接続される。逆充電防止用ダ
イオード19は、破線Cに示すように補助トランジスタ
9と並列に接続してもよい。図7及び図8に示す回路で
は、第1の共振用リアクトル10の電流IL1の共振電流
分が循環電流用ダイオード13及び補助トランジスタ9
を通して循環して流れるとき(図2及び図4の時刻t4
〜時刻t5に示す期間)、第3の共振用コンデンサ17
は引き続き放電し、第1の共振用コンデンサ8は引き続
き充電される。第3の共振用コンデンサ17の充電電圧
C3が0Vになったとき、第3の共振用コンデンサ17
の両端の電圧VC3は0Vでクランプされる。即ち、第3
の共振用コンデンサ17の充電電圧VC3が0Vになった
ときに、第2の共振用リアクトル15に電流が流れる場
合、第2の共振用リアクトル15に流れる電流は全て逆
充電防止用ダイオード19を通して流れるので、第3の
共振用コンデンサ17の両端の電圧VC3は0Vに保持さ
れる。したがって、図7及び図8に示す実施形態では第
3の共振用コンデンサ17の充電電圧VC3が0Vになっ
たときに第2の共振用リアクトル15に流れる電流によ
り第3の共振用コンデンサ17が逆極性で充電されるこ
とを防止できる。
【0041】また、図9及び図10に示す実施形態の回
路では、それぞれ図1及び図3の回路の補助トランジス
タ9及び第1の共振用リアクトル10と直列に放電防止
用整流素子としての放電防止用ダイオード20が接続さ
れる。図9及び図10に示す回路では、補助トランジス
タ9をオン状態からオフ状態にしたとき(図2及び図4
の時刻t6)、第1の共振用リアクトル10のエネルギ
により第3の共振用コンデンサ17が再び0Vから充電
されると同時に、補助トランジスタ9の寄生コンデンサ
も同一の極性及び電圧で充電される。これらの充電が完
了して第1の共振リアクトル10に流れる電流IL1が0
となったとき、寄生コンデンサに充電されたエネルギの
放出は放電防止用ダイオード20により阻止される。こ
れにより、第1の共振用リアクトル10の電流が0とな
ったときに、補助トランジスタ9の寄生コンデンサに充
電されたエネルギが主トランジスタ2及び第1の共振用
リアクトル10を通して放電されることを防止できる。
したがって、図9及び図10に示す実施形態では、寄生
コンデンサの放電による補助トランジスタ9の電力損失
を削減することが可能である。
【0042】また、図11及び図13に示す実施形態の
回路では、それぞれ図1及び図3の回路の第1の共振用
リアクトル10及び第1の共振用コンデンサ8の接続点
と第1の補助還流用整流ダイオード11及び第1の共振
用リアクトル10の接続点との間に第3の補助還流用ダ
イオード22及び第4の共振用コンデンサ23が直列接
続され、第3の補助還流用ダイオード22及び第4の共
振用コンデンサ23の接続点と主還流用ダイオード3及
び出力コンデンサ5の接続点との間に第4の補助還流用
ダイオード24が接続される。
【0043】図11及び図13に示す回路では、図12
(A)及び図14(A)に示すように時刻t0以前に主トラ
ンジスタ2がオン状態のとき、図11の回路の場合は図
12(D)、(E)及び(G)に示すように第1、第3及び第
4の共振用コンデンサ8、17、23がそれぞれ図示の
極性で直流電源1の電圧Eまで充電され、図13の回路
の場合は図14(D)、(E)及び(G)に示すように第1、
第3及び第4の共振用コンデンサ8、17、23がそれ
ぞれ図示の極性で負荷6の端子電圧、即ち出力電圧E0
まで充電される。図12(A)及び図14(A)に示すよう
に、時刻t0に制御回路7から主トランジスタ2のベー
ス端子に付与された主制御パルス信号電圧VB1が高レベ
ルから低レベルになり、主トランジスタ2がオン状態か
らオフ状態になると、主トランジスタ2に流れる電流I
TR1、即ち負荷6の電流I(図11の回路の場合)又は
リアクトル4の電流I0(図13の回路の場合)が直ち
に第1、第2及び第4の共振用コンデンサ8、14、2
3に流れる電流に切り替わる。このとき、第1及び第4
の共振用コンデンサ8、23が徐々に放電され、図11
の回路の場合は図12(D)及び(G)に示すように、第1
及び第4の共振用コンデンサ8、23の両端の電圧
C1、VC4が直流電源1の電圧Eから直線的に降下し、
図13の回路の場合は図14(D)及び(G)に示すように
第1及び第4の共振用コンデンサ8、23の両端の電圧
C1、VC4が出力電圧E0から直線的に降下する。これ
に伴って、第2の共振用コンデンサ14が0Vから徐々
に充電され、図12(C)及び図14(C)に示すように第
2の共振用コンデンサ14の両端の電圧VC2、即ち主ト
ランジスタ2の両端の電圧VTR1が0Vから直線的に上
昇する。これと共に、図12(F)及び図14(F)に示す
ように補助トランジスタ9の両端の電圧VTR2が0Vか
ら直線的に上昇する。このため、主トランジスタ2のタ
ーンオフ時は電圧波形と電流波形の重なりが少ないゼロ
電圧スイッチングとなる。
【0044】図12(D)、(G)及び(C)又は図14
(D)、(G)及び(C)に示すように、時刻t1に第1及び
第4の共振用コンデンサ8、23の両端の電圧VC1、V
C4が共に0Vになり、第2の共振用コンデンサ14の両
端の電圧VC2が直流電源1の電圧E(図11の回路の場
合)又は出力電圧E0(図13の回路の場合)になる
と、主還流用ダイオード3が導通状態になり、第1、第
4及び第2の共振用コンデンサ8、23、14に流れる
電流が主還流用ダイオード3に流れる電流に切り替わ
る。このとき主トランジスタ2及び補助トランジスタ9
の両端の電圧VTR1、VTR2は、図11の回路の場合はそ
れぞれ図12(C)及び(F)に示すように直流電源1の電
圧Eに等しく、図13の回路の場合は又は図14(C)及
び(F)に示すように出力電圧E0に等しい。また、主ト
ランジスタ2がオフ状態のとき、図11の回路の場合は
負荷6の電流Iが主還流用ダイオード3からリアクトル
4へ流れ、図13の回路の場合はリアクトル4の電流I
0が主還流用ダイオード3を通して負荷6へ流れる。な
お、時刻t1から時刻t6までの図11及び図13の回路
動作は、それぞれ前述の図1及び図3の回路の動作と略
同様であるので、説明を省略する。また、図11及び図
13の回路では、第1の共振用リアクトル10に流れる
電流IL1、主トランジスタ2に流れる電流ITR1及び主
還流用ダイオード3に流れる電流IDの波形は前述の図
2(G)〜(I)又は図4(G)〜(I)に示す波形と略同様で
あるので、図12又は図14での図示を省略する。
【0045】図12(B)及び図14(B)に示すように、
時刻t6に制御回路7は補助トランジスタ9のベース端
子に付与する補助制御パルス信号電圧VB2を高レベルか
ら低レベルにして補助トランジスタ9をオン状態からオ
フ状態にする。このとき、補助トランジスタ9に流れる
循環電流が第3及び第4の共振用コンデンサ17、23
に流れる電流に切り替わり、第1の共振用リアクトル1
0に蓄積されたエネルギが放出されて第3及び第4の共
振用コンデンサ17、23が再び0Vより正弦波状に充
電される。これにより、図12(E)及び図14(E)の実
線部分と図12(G)及び図14(G)に示すように、第3
及び第4の共振用コンデンサ17、23の両端の電圧V
C3、VC4が0Vより緩やかな正弦波状に上昇する。この
ため、図12(F)及び図14(F)の実線部分に示すよう
に補助スイッチング素子9の両端の電圧VTR2が0Vよ
り緩やかな正弦波状に上昇すると共に、第1の共振用リ
アクトル10の電流が余弦波状に減少する。したがっ
て、補助トランジスタ9のターンオフ時は、補助スイッ
チング素子9の両端の電圧VTR2が0Vであるため、ゼ
ロ電圧スイッチングとなる。
【0046】図12(E)、(G)及び図14(E)、(G)に
示すように、時刻t7に第3及び第4の共振用コンデン
サ17、23の両端の電圧VC3、VC4が略最大値、即ち
直流電源1の電圧E(図11の回路の場合)又は出力電
圧E0(図13の回路の場合)に達すると、図12(F)
及び図14(F)に示すように補助スイッチング素子9の
両端の電圧VTR2が速やかに0Vまで降下する。これと
共に、第1の共振用リアクトル10に流れる循環電流の
共振電流分が0となり、第1の共振用リアクトル10に
流れる電流が負荷6の電流I(図11の回路の場合)又
はリアクトル4の電流I0(図13の回路の場合)に等
しくなる。このとき図11の回路での残りの第1の共振
用リアクトル10のエネルギは、第2の補助還流用ダイ
オード12、第2の共振用リアクトル15、共振電流用
ダイオード16、第1の補助還流用ダイオード11、第
1の共振用リアクトル10及び循環電流用ダイオード1
3の経路で直流電源1へ帰還される。これにより、共振
用リアクトル10の電流は直線的に引き続いて減少する
と共に、主トランジスタ2の電流ITR1が0から直線的
に増加する。また、時刻t8(図2)に第1の共振用リ
アクトル10の電流は0となり、主トランジスタ2の電
流は負荷6の電流Iに等しくなる。したがって、時刻t
8以降は直流電源1から主トランジスタ2及びリアクト
ル4を通して負荷6へ電流Iが流れる。
【0047】また、このとき図13の回路での残りの第
1の共振用リアクトル10のエネルギは、循環電流用ダ
イオード13、第1の共振用リアクトル10、第1の補
助還流用ダイオード11、共振電流用ダイオード16、
第2の共振用リアクトル15及び第2の補助還流用ダイ
オード12の経路で負荷6へ供給される。これにより、
共振用リアクトル10の電流は直線的に引き続いて減少
すると共に、主トランジスタ2の電流ITR1が0から直
線的に増加する。また、時刻t8(図4)に第1の共振
用リアクトル10の電流は0となり、主トランジスタ2
の電流はリアクトル4の電流I0に等しくなる。したが
って、時刻t8以降は直流電源1からリアクトル4及び
主トランジスタ2の経路で電流I0が流れる。
【0048】図11及び図13に示す実施形態では、時
刻t6〜時刻t7の期間に、補助トランジスタ9のターン
オフ時に第1の共振用リアクトル10に蓄積されたエネ
ルギにより第3及び第4の共振用コンデンサ17、23
を0Vより正弦波状に充電する。このため、第3の共振
用コンデンサ17の充電電圧VC3が最大値に達するのに
要する時間、即ち充電時間が長くなる。したがって、図
12(E)及び図14(E)の実線部分に示すように第3の
共振用コンデンサ17の両端の電圧VC3の勾配が図1及
び図3に示す実施形態の場合(破線部分)に比較して緩
やかになる。これにより、図12(F)及び図14(F)の
実線部分に示すように補助トランジスタ9の両端の電圧
TR2の勾配も図1及び図3に示す実施形態の場合(破
線部分)に比較して緩やかになる。よって、補助トラン
ジスタ9のターンオフ時のゼロ電圧スイッチングが図1
及び図3に示す実施形態に比較してより確実になり、ス
イッチング損失を更に低減することができる。
【0049】ところで、上記の各実施形態での直流電源
1は、実際には図15及び図16に示すように単相又は
三相の商用交流電源25、26と、単相又は三相の商用
交流電源25、26の単相又は三相の交流電圧を直流電
圧に変換する整流回路としての単相又は三相の整流ブリ
ッジ回路27、28で構成される場合が多い(勿論、直
流電源1として乾電池やバッテリ等も使用可能であ
る)。例えば図15に示す実施形態の回路は、図3、図
6、図8、図10又は図13に示す昇圧チョッパ型DC
−DCコンバータAの直流電源1を単相商用交流電源2
5及び単相整流ブリッジ回路27で構成し、昇圧チョッ
パ型DC−DCコンバータA内のリアクトル4は単相整
流ブリッジ回路27の交流入力側に接続される。勿論、
昇圧チョッパ型DC−DCコンバータA内のリアクトル
4の接続位置を変えずに直流電源1を単相商用交流電源
25及び単相整流ブリッジ回路27で構成することもで
きる。また、図16に示す実施形態の回路は、図3、図
6、図8、図10又は図13に示す昇圧チョッパ型DC
−DCコンバータAの直流電源1を三相商用交流電源2
6及び三相整流ブリッジ回路28で構成し、昇圧チョッ
パ型DC−DCコンバータA内のリアクトル4の代わり
に三相整流ブリッジ回路28の交流入力側の各相にリア
クトル4a、4b、4cがそれぞれ接続される。勿論、こ
の場合も昇圧チョッパ型DC−DCコンバータA内のリ
アクトル4の接続位置を変えずに直流電源1を三相商用
交流電源26及び三相整流ブリッジ回路28で構成する
ことが可能である。なお、図1、図5、図7、図9又は
図11に示す降圧チョッパ型DC−DCコンバータの場
合も、直流電源1を単相又は三相の商用交流電源25、
26及び単相又は三相の整流ブリッジ回路27、28で
構成することが可能である。また、整流回路は図15及
び図16に示す単相又は三相の整流ブリッジ回路27、
28に限定されず、必要に応じて単相又は三相の半波整
流回路、全波整流回路又は倍電圧整流回路等の他の整流
回路も使用可能である。
【0050】また、図17に示す実施形態の回路は、図
3、図6又は図8に示す昇圧チョッパ型DC−DCコン
バータAの直流電源1を、三相商用交流電源26と、交
流−直流変換用スイッチング素子としての6個の交流−
直流変換用トランジスタ29〜34及び各トランジスタ
29〜34の各々に並列接続された6個の循環電流用ダ
イオード35〜40を有しかつ各トランジスタ29〜3
4をオン・オフ制御することにより三相商用交流電源2
6の三相交流電圧を整流回路として直流電圧に変換する
三相交流−直流コンバータ回路41で構成し、昇圧チョ
ッパ型DC−DCコンバータB内のリアクトル4の代わ
りに三相交流−直流コンバータ回路41の交流入力側の
各相にリアクトル4a、4b、4cを接続し、三相交流−
直流コンバータ回路41の直流出力側の一対のライン間
に電源部共振用コンデンサ42を接続したものである。
なお、6個の交流−直流変換用トランジスタ29〜34
としてMOS-FETを使用した場合にはそれと一体に
形成された内蔵ダイオードを使用できるので、6個の循
環電流用ダイオード35〜40の接続を省略できる。ま
た、単相交流入力の場合には三相交流−直流コンバータ
回路41の代わりに4個の交流−直流変換用トランジス
タ及びそれらに並列接続された4個の循環電流用ダイオ
ードを有する同様の構成の単相交流−直流コンバータ回
路を使用すればよいことは容易に理解できよう。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、スイッチング素子のゼ
ロ電圧又はゼロ電流スイッチングを容易に達成できるの
で、スイッチング素子の電圧波形と電流波形との重複部
分を少なくして、チョッパ型DC−DCコンバータのス
イッチング素子のオン・オフ動作時の電力損失、即ちス
イッチング損失を低減することができる。また、共振用
リアクトルと共振用コンデンサとの共振作用により、チ
ョッパ型DC−DCコンバータのスイッチング素子のス
イッチング動作時にサージ電圧、サージ電流及びノイズ
を低減することができる。また、第1の共振用コンデン
サの充電電圧が最大値に達しかつ第3の共振用コンデン
サの電圧が0Vになるまで放電したとき以降に補助スイ
ッチング素子をオン状態からオフ状態にするので、補助
スイッチング素子をオフ状態にする時刻を明確に設定で
きる。更に、エネルギ帰還用整流素子を追加接続した場
合は、第3の共振用コンデンサの充電電圧の最大値が電
源電圧(降圧コンバータの場合)又は出力電圧(昇圧コ
ンバータの場合)より高くなることを防止して、チョッ
パ型DC−DCコンバータの電力損失をより低減するこ
とが可能である。また、逆充電防止用整流素子を第3の
共振用コンデンサ又は補助スイッチング素子と並列に接
続した場合は、第3の共振用コンデンサが逆極性で充電
されることを防止して、チョッパ型DC−DCコンバー
タの電力損失をより低減することが可能である。また、
補助スイッチング素子及び第1の共振用リアクトルと直
列に放電防止用整流素子を接続した場合は、補助スイッ
チング素子の寄生コンデンサの放電による電力損失を削
減して、チョッパ型DC−DCコンバータの電力損失を
より低減することが可能である。また、第3、第4の補
助還流用整流素子及び第4の共振用コンデンサを追加接
続した場合は、補助スイッチング素子のターンオフ時に
第3の共振用コンデンサの充電時間が長くなり、補助ス
イッチング素子のターンオフ時のゼロ電圧スイッチング
がより確実になるので、スイッチング損失を更に低減し
てチョッパ型DC−DCコンバータの電力損失をより低
減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による降圧チョッパ型DC−DCコン
バータの一実施形態を示す電気回路図
【図2】 図1の回路の各部の電圧及び電流を示す波形
【図3】 本発明による昇圧チョッパ型DC−DCコン
バータの一実施形態を示す電気回路図
【図4】 図3の回路の各部の電圧及び電流を示す波形
【図5】 図1の回路での第1の変更実施形態を示す電
気回路図
【図6】 図3の回路での第1の変更実施形態を示す電
気回路図
【図7】 図1の回路での第2の変更実施形態を示す電
気回路図
【図8】 図3の回路での第2の変更実施形態を示す電
気回路図
【図9】 図1の回路での第3の変更実施形態を示す電
気回路図
【図10】 図3の回路での第3の変更実施形態を示す
電気回路図
【図11】 図1の回路での第4の変更実施形態を示す
電気回路図
【図12】 図11の回路各部の電圧を示す波形図
【図13】 図3の回路での第4の変更実施形態を示す
電気回路図
【図14】 図13の回路各部の電圧を示す波形図
【図15】 本発明のチョッパ型DC−DCコンバータ
を単相整流ブリッジ回路に接続した実施形態を示す電気
回路図
【図16】 本発明のチョッパ型DC−DCコンバータ
を三相整流ブリッジ回路に接続した実施形態を示す電気
回路図
【図17】 本発明のチョッパ型DC−DCコンバータ
を三相交流−直流コンバータ回路に接続した実施形態を
示す電気回路図
【図18】 従来の降圧チョッパ型DC−DCコンバー
タを示す電気回路図
【図19】 従来の昇圧チョッパ型DC−DCコンバー
タを示す電気回路図
【図20】 図17及び図18の回路のスイッチング電
圧波形とスイッチング電流波形との重複部分を示す波形
【符号の説明】
1..直流電源、 2..主トランジスタ(主スイッチ
ング素子)、 3..主還流用ダイオード(主還流用整
流素子)、 4..リアクトル、 5..出力コンデン
サ、 6..負荷、 7..制御回路、 8,14,1
7,23..第1〜第4の共振用コンデンサ、 9..
補助トランジスタ(補助スイッチング素子)、 10,
15..第1,第2の共振用リアクトル、 11,1
2,22,24...第1〜第4の補助還流用ダイオー
ド(第1〜第4の補助還流用整流素子)、 13..循
環電流用ダイオード(循環電流用整流素子)、 1
6..共振電流用ダイオード(共振電流用整流素子)、
18..エネルギ帰還用ダイオード(エネルギ帰還用
整流素子)、 19..逆充電防止用ダイオード(逆充
電防止用整流素子)、 20..放電防止用ダイオード
(放電防止用整流素子)、25..単相商用交流電源
(交流電源)、 26..三相商用交流電源(交流電
源)、 27..単相整流ブリッジ回路(整流回路)、
28..三相整流ブリッジ回路(整流回路)、 4
1..三相交流−直流コンバータ回路、 A..昇圧チ
ョッパ型DC−DCコンバータ

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)直流電源に対し主スイッチング素
    子と主還流用整流素子とを直列に接続し且つ前記主還流
    用整流素子と出力コンデンサとの間にリアクトルを接続
    し、又は(B)リアクトルを介して直流電源に対し主ス
    イッチング素子と主還流用整流素子とを接続し且つ前記
    主還流用整流素子と直列に出力コンデンサを接続し、 前記主還流用整流素子と負荷との間に前記出力コンデン
    サを接続すると共に、前記主スイッチング素子をオン・
    オフ制御することにより、前記直流電源の電圧とは異な
    る電圧の直流出力を前記負荷に供給するチョッパ型DC
    −DCコンバータにおいて、 前記主スイッチング素子と並列に補助スイッチング素子
    及び第1の共振用リアクトルの直列回路が接続され、前
    記補助スイッチング素子と第1の共振用リアクトルとの
    接続点に第1の補助還流用整流素子の一端が接続され、
    前記第1の共振用リアクトル及び前記主スイッチング素
    子の接続点に第1の共振用コンデンサが接続され、該第
    1の共振用コンデンサと前記第1の補助還流用整流素子
    の他端との間に第2の共振用リアクトル及び共振電流用
    整流素子が直列に接続され、前記第1の共振用コンデン
    サ及び前記第2の共振用リアクトルの接続点と前記主還
    流用整流素子及び前記出力コンデンサの接続点との間に
    第2の補助還流用整流素子が接続され、前記主スイッチ
    ング素子と一体に形成された整流素子又は独立の整流素
    子から成る循環電流用整流素子及び第2の共振用コンデ
    ンサがそれぞれ前記主スイッチング素子と並列に接続さ
    れ、前記第1の補助還流用整流素子及び前記共振電流用
    整流素子の接続点と前記主スイッチング素子及び前記補
    助スイッチング素子の接続点との間に第3の共振用コン
    デンサが接続され、 前記主スイッチング素子をオフ状態からオン状態にする
    前に、前記補助スイッチング素子をオフ状態からオン状
    態にし、 前記補助スイッチング素子のオン期間中に、前記第1の
    共振用コンデンサの充電電圧が最大値に達しかつ前記第
    3の共振用コンデンサの電圧が0Vになるまで放電した
    とき以降に前記補助スイッチング素子をオン状態からオ
    フ状態にすることを特徴とするチョッパ型DC−DCコ
    ンバータ。
  2. 【請求項2】 前記第1の共振用リアクトル及び前記第
    1の補助還流用整流素子の接続点と前記主還流用整流素
    子及び前記出力コンデンサの接続点との間、前記第3の
    共振用コンデンサ及び前記第1の補助還流用整流素子の
    接続点と前記主還流用整流素子及び前記出力コンデンサ
    の接続点との間又は前記第2の共振用リアクトル及び前
    記共振電流用整流素子の接続点と前記主還流用整流素子
    及び前記出力コンデンサの接続点との間のいずれかにエ
    ネルギ帰還用整流素子を接続した請求項1に記載のチョ
    ッパ型DC−DCコンバータ。
  3. 【請求項3】 前記第3の共振用コンデンサと並列に又
    は前記補助スイッチング素子と並列に逆充電防止用整流
    素子を接続した請求項1に記載のチョッパ型DC−DC
    コンバータ。
  4. 【請求項4】 前記補助スイッチング素子及び前記第1
    の共振用リアクトルと直列に放電防止用整流素子を接続
    し、前記第1の共振用リアクトルの電流が0となったと
    きに、前記放電防止用整流素子は、前記補助スイッチン
    グ素子の寄生コンデンサに充電されたエネルギが前記主
    スイッチング素子及び前記第1の共振用リアクトルを通
    して放電されることを防止する請求項1に記載のチョッ
    パ型DC−DCコンバータ。
  5. 【請求項5】 前記第1の共振用リアクトル及び前記第
    1の共振用コンデンサの接続点と前記第1の補助還流用
    整流素子及び前記第1の共振用リアクトルの接続点との
    間に第3の補助還流用整流素子及び第4の共振用コンデ
    ンサを直列接続し、前記第3の補助還流用整流素子及び
    前記第4の共振用コンデンサの接続点と前記主還流用整
    流素子及び前記出力コンデンサの接続点との間に第4の
    補助還流用整流素子を接続した請求項1に記載のチョッ
    パ型DC−DCコンバータ。
  6. 【請求項6】 前記主スイッチング素子の一方の主端子
    が前記直流電源の一端に接続され、前記主還流用整流素
    子が前記主スイッチング素子の他方の主端子と前記直流
    電源の他端との間に接続され、前記リアクトルが前記主
    スイッチング素子及び前記主還流用整流素子の接続点と
    前記負荷との間に接続され、 前記主スイッチング素子をオン・オフ制御することによ
    り、前記直流電源の電圧よりも低い電圧の直流出力が前
    記負荷に供給される請求項1〜請求項5のいずれか1項
    に記載のチョッパ型DC−DCコンバータ。
  7. 【請求項7】 前記直流電源は、交流電源と、該交流電
    源の交流電圧を直流電圧に変換する整流回路とから構成
    される請求項1に記載のチョッパ型DC−DCコンバー
    タ。
  8. 【請求項8】 前記リアクトルは前記直流電源の一方の
    ラインに接続され、前記主スイッチング素子の一方の主
    端子は前記リアクトルを介して前記直流電源に接続さ
    れ、前記主スイッチング素子の他方の主端子が前記直流
    電源の他方のラインに接続され、前記主還流用整流素子
    が前記主スイッチング素子の一方の主端子と前記負荷と
    の間に接続され、 前記主スイッチング素子をオン・オフ制御することによ
    り、前記直流電源の電圧よりも高い電圧の直流出力が前
    記負荷に供給される請求項1〜請求項5のいずれかに記
    載のチョッパ型DC−DCコンバータ。
  9. 【請求項9】 前記直流電源は、交流電源と、該交流電
    源の交流電圧を直流電圧に変換する整流回路とから構成
    され、前記整流回路の交流入力側又は直流出力側に前記
    リアクトルが接続される請求項8に記載のチョッパ型D
    C−DCコンバータ。
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