JP4433841B2 - スイッチング電源 - Google Patents

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本発明は、スイッチング素子で構成されたコンバータにより直流入力を昇圧または降圧するスイッチング電源に関する。
従来より、スイッチング電源の構成として、例えば、直流入力を昇圧または降圧する前段コンバータと前段コンバータの出力を交流に変換しその交流出力をトランスを介して整流及び平滑して直流に変換する後段コンバータとが互いにカスケード接続された、いわゆる2ステージコンバータが提案されている。
このようなスイッチング電源は、例えば、前段コンバータがスイッチング素子やコイルなどで構成されている。また、後段コンバータが、前段コンバータの後段に設けられるコンデンサと2つのスイッチング素子がブリッジ接続されたハーフブリッジコンバータ、トランス、整流回路、及び平滑回路などで構成されている。
しかしながら、このようなスイッチング電源において、前段コンバータにおけるスイッチング素子を駆動させる制御信号の周波数と後段コンバータにおけるスイッチング素子を駆動させる制御信号の周波数とが互いに等しいとき、前段コンバータと後段コンバータとの間に設けられるコンデンサが後段コンバータにより2回放電される間に、そのコンデンサが前段コンバータにより1回充電されるため、コンデンサに流れる電流の実効値が大きくなりコンデンサにおける電圧脈動や電流脈動が増大するという問題がある。
そこで、このような問題を解消するために、例えば、前段コンバータにおける制御信号の周波数(スイッチング周波数)を後段コンバータにおける制御信号の周波数(スイッチング周波数)の2倍に設定することが行われているものがある。(例えば、特許文献1参照)
このように、前段コンバータにおける制御信号の周波数を後段コンバータにおける制御信号の周波数の2倍に設定することにより、後段コンバータによるコンデンサの放電の度に、前段コンバータによりコンデンサを充電することができるので、コンデンサに流れる電流の実効値を小さくすることができ、コンデンサにおける電圧脈動や電流脈動を抑えることができる。
2003−199333号 (第2〜4頁、第1〜2図)
しかしながら、前段コンバータにおける制御信号の周波数を後段コンバータにおける制御信号の周波数の2倍に設定するためには、前段コンバータにおける制御信号の周波数を後段コンバータにおける制御信号の周波数よりも高くするか、または、後段コンバータにおける制御信号の周波数を前段コンバータにおける制御信号の周波数よりも低くする必要がある。
一般にコンバータの制御信号の周波数を高くする場合では、スイッチング素子の損失が増加したり、コンバータを構成する導線や磁性部品(コイルなど)における交流抵抗の増加に伴う損失が増加する。
また、制御信号の周波数を低くする場合では、コンバータを構成する磁性部品(コイルやトランスなど)やコンデンサの容量を増やす必要があるため、磁性部品やコンデンサがサイズアップする。
つまり、前段コンバータにおける制御信号の周波数を後段コンバータにおける制御信号の周波数の2倍に設定する場合では、スイッチング素子の損失や交流抵抗に伴う損失を抑えようとすると、コンデンサなどがサイズアップする。また、反対に、コンデンサなどのサイズアップを抑えようとすると、スイッチング素子の損失や交流抵抗に伴う損失が増加してしまう。そのため、前段コンバータにおける制御信号と後段コンバータにおける制御信号のそれぞれの周波数を適当な値に設定することが難しいという問題がある。
そこで、本発明では、コンデンサにおける電圧脈動や電流脈動を抑えつつ、前段コンバータ及び後段コンバータにそれぞれ入力される制御信号の周波数を適当な値に設定することが可能なスイッチング電源を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明では、以下のような構成を採用した。
すなわち、本発明のスイッチング電源は、第1のスイッチング素子を備えて構成され、入力される第1の制御信号に基づいて前記第1のスイッチング素子がオン、オフすることにより直流入力を昇圧または降圧する第1のコンバータ回路と、複数の第2のスイッチング素子と前記第1のコンバータ回路の後段に設けられるコンデンサとを備えて構成され、入力される第2の制御信号に基づいて前記複数の第2のスイッチング素子がそれぞれ交互にオン、オフすることにより前記第1のコンバータ回路の出力を交流に変換する第2のコンバータ回路と、前記第1の制御信号の周波数と前記第2の制御信号の周波数とを互いに等しくし、かつ、前記第1及び第2の制御信号のどちらか一方の制御信号を他方の制御信号に対して所定の位相差分ずらし、前記第1及び第2の制御信号を出力する制御回路と、を備えることを特徴とする。
このように、第1の制御信号の周波数と第2の制御信号の周波数とを互いに等しくし、第1及び第2の制御信号のどちらか一方の制御信号を他方の制御信号に対して所定の位相差分ずらしているので、その位相差に応じてコンデンサに流れる電流の実効値を変化させることができる。
また、上記スイッチング電源において、前記制御回路は、第1の基準波と第1の基準電圧との比較結果に基づいて前記第1の制御信号を出力する第1のコントローラ回路と、第2の基準波と第2の基準電圧との比較結果に基づいて前記第2の基準波の周波数の1/2倍の前記第2の制御信号を出力する第2のコントローラ回路と、前記第1の基準波の周波数が前記第2の基準波の周波数の1/2倍で且つ前記第1の基準波と前記第2の基準波を前記所定の位相差分ずれた関係となる様に前記第1の基準波と前記第2の基準波のうち一方を制御する位相制御回路とを備えるように構成してもよい。
また、上記スイッチング電源において、前記制御回路は、第1の基準波と第1の基準電圧との比較結果に基づいて前記第1の制御信号を出力する第1のコントローラ回路と、第2の基準波と第2の基準電圧との比較結果に基づいて前記第2の基準波の周波数の1/2倍の前記第2の制御信号を出力する第2のコントローラ回路と、前記第1の基準波の周波数が前記第2の基準波の周波数の1/2倍となるように前記第2の基準波を分周し第3の基準波として出力する分周回路と、前記分周回路から出力される前記第3の基準波を前記所定の位相差に対応する時間分遅延し第4の基準波として出力する遅延回路とを備え、前記第1のコントローラ回路は、前記遅延回路から出力される前記第4の基準波と前記第1の基準波とを同期させるように構成してもよい。
また、上記スイッチング電源において、前記第2の制御信号は、互いに1/2周期ずれた1組の信号であって、前記所定の位相差は、前記1組の信号のうちの一方の信号のオン期間と前記第1の制御信号のオフ期間とが互いに重なる期間と、前記1組の信号のうちの他方の信号のオン期間と前記第1の制御信号のオフ期間とが互いに重なる期間を有するように設定されてもよい。
また、上記スイッチング電源において、前記コンデンサは、前記複数の第2のスイッチング素子に並列に接続される1組のコンデンサであって、前記所定の位相差は、前記1組のコンデンサにそれぞれ流れる電流の実効値が互いに等しくなるように設定されてもよい。
本発明によれば、その位相差を適当な値に設定することにより、第1の制御信号と第2の制御信号との位相差に応じてコンデンサに流れる電流の実効値を変化させることができるので、コンデンサに流れる電流の実効値を小さくすることができ、コンデンサにおける電圧脈動や電流脈動を抑えることができる。
また、第1の制御信号の周波数と第2の制御信号の周波数とを互いに等しくしているので、一方の制御信号の周波数を変えることにより他方の制御信号の周波数が高くなりすぎたり、あるいは、低くなりすぎたりすることがなくなる。これにより、第1の制御信号及び第2の制御信号のそれぞれの周波数を適当な値に設定することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1(a)は、本発明の実施形態のスイッチング電源を示す図である。
図1(a)に示すように、スイッチング電源1は、直流入力を昇圧する前段コンバータ2(第1のコンバータ回路)と、前段コンバータ2の出力を交流に変換しその交流出力を整流及び平滑する後段コンバータ3(第2のコンバータ回路)と、前段コンバータ2及び後段コンバータ3のそれぞれの動作を制御する制御回路4とを備えて構成されている。
上記前段コンバータ2は、直流電源5と、コイル6と、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)7(第1のスイッチング素子)と、ダイオード8と、コンデンサ9及び10とを備えて構成されている。なお、MOSFET7の代わりにIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などその他のスイッチング素子を採用してもよい。
上記前段コンバータ2において、コイル6の一方の端子は直流電源5のプラス端子に接続され、コイル6の他方の端子はMOSFET7のドレイン及びダイオード8のアノードにそれぞれ接続されている。また、MOSFET7のソースは直流電源5のマイナス端子に接続されている。また、コンデンサ9の一方の端子はダイオード8のカソードに接続され、コンデンサ9の他方の端子はコンデンサ10の一方の端子に接続されている。また、コンデンサ10の他方の端子はMOSFET7のソースに接続されている。
また、上記前段コンバータ2は、MOSFET7をオンすることによりコイル6にエネルギーを蓄え、MOSFET7をオフすることによりコイル6に蓄えられたエネルギーを放出してコンデンサ9及び10を充電する。
上記後段コンバータ3は、前段コンバータ2と共有のコンデンサ9及び10と、MOSFET11及び12と、トランス13と、ダイオード14及び15と、コイル16と、コンデンサ17とを備えて構成されている。
なお、MOSFET11及び12の代わりにIGBTなどその他のスイッチング素子を採用してもよい。また、ダイオード14及び15の代わりにMOSFETを使用し、同期整流をおこなってもよい。
上記後段コンバータ3において、コンデンサ9の一方の端子はMOSFET11のドレインに接続されている。また、MOSFET11のソースはMOSFET12のドレインに接続されている。また、MOSFET12のソースはコンデンサ10の他方の端子に接続されている。また、トランス13の1次側コイルのプラス端子はコンデンサ9及び10の間に接続され、トランス13の1次側コイルのマイナス端子はMOSFET11及び12の間に接続されている。また、トランス13の2次側コイルのプラス端子はダイオード15のカソードに接続され、トランス13の2次側コイルのマイナス端子はダイオード14のカソードに接続されている。また、ダイオード14のアノードはダイオード15のアノードに接続されている。また、コイル16の一方の端子はトランス13の2次側コイルのセンタータップに接続され、コイル16の他方の端子はコンデンサ17の一方の端子及び負荷18の一方の端子にそれぞれ接続されている。また、コンデンサ17の他方の端子はダイオード14及び15のそれぞれのアノード及び負荷18の他方の端子にそれぞれ接続されている。
また、上記後段コンバータ3は、MOSFET11及び12を交互にオン、オフすることにより、コンデンサ9及び10を放電してトランス13に交流出力している。すなわち、例えば、MOSFET11がオンしMOSFET12がオフすることによりコンデンサ9が放電されトランス13の1次側コイルにマイナス方向(図1(a)において上向き)の電流が流れる。また、MOSFET11がオフしMOSFET12がオンすることによりコンデンサ10が放電され、トランス13の1次コイルにプラス方向(図1(a)において下向き)の電流が流れる。
上記制御回路4は、制御信号S1(第1の制御信号)をMOSFET7のゲートに、制御信号S2(第2の制御信号)をMOSFET11のゲートに、制御信号S3(第2の制御信号)をMOSFET12のゲートにそれぞれ出力する。
図1(b)は、制御回路4を示す図である。
図1(b)に示すように、制御回路4は、制御信号S1を出力させる前段コントローラ41と制御信号S2及びS3を出力させる後段コントローラ44とからなる。前段コントローラ41は、位相制御回路45、前段PWM信号生成器53、及びドライバ40とを備えて構成されている。後段コントローラ44は、後段PWM信号生成器54、Tフリップフロップ回路52、AND回路50、51、及びドライバ回路42、43とを備えて構成されている。ドライバ40は制御信号S1を出力させ、ドライバ42は制御信号S2を出力させ、ドライバ43は制御信号S3を出力させる。
なお、ドライバ40及び前段PWM信号生成器53により特許請求の範囲における第1のコントローラ回路を構成している。
また、ドライバ42、ドライバ43、及びAND回路50、51、Tフリップフロップ回路52、後段PWM信号生成器54により特許請求の範囲における第2のコントローラ回路を構成している。
上記後段コントローラ44は、三角基準波S4(第2の基準波)を出力する発振器46を備え、その三角基準波S4と基準電圧V1(第2の基準電圧)とを比較しその比較結果に基づいてパルス信号を生成している。そして、後段PWM信号生成器54により生成されたパルス信号は、Tフリップフロップ52とAND回路50と51により交互に振り分けられ、一方のパルス信号(以下、パルス信号Aという)をドライバ42に出力し制御信号S2として出力させている。また、他方のパルス信号(以下、パルス信号Bという)をドライバ43に出力し制御信号S3として出力させている。
すなわち、例えば、上記後段コントローラ44は、三角基準波S4が基準電圧V1を超えると、パルス信号Aをオンからオフに切り替え、次に、三角基準波S4が基準電圧V1よりも低くなると、パルス信号Bをオフからオンに切り替え、次に、三角基準波S4が基準電圧V1を超えると、パルス信号Bをオンからオフに切り替え、次に、三角基準波S4が基準電圧V1よりも低くなると、パルス信号Aをオフからオンに切り替えることを繰り返し行いパルス信号A及びBを生成している。
なお、三角基準波S4の周波数は、任意に設定可能とし、本実施形態では、その周波数が200kHzに設定されているものとする。この場合パルス信号A(すなわち制御信号S2)、パルス信号B(すなわち制御信号S3)それぞれでは、その周波数は100kHzとなる。
また、基準電圧V1は、例えば、固定値であってもよく、本実施形態では、制御信号S2及びS3のそれぞれのデューティがほぼ50%となるように(基準電圧V1を高くしデッドタイムがほとんど無いように)設定されているものとして説明する。
上記位相制御回路45は、発振器46が出力する三角基準波S4を2分の1に分周し三角基準波S5(第3の基準波)として出力する分周回路47と、分周回路47から出力される三角基準波S5を所定時間遅延し三角基準波S6(第4の基準波)として出力する遅延回路48とを備えて構成されている。
なお、遅延回路48を、例えば、抵抗とコンデンサとから構成し、抵抗の抵抗値とコンデンサの容量とをそれぞれ調整することにより遅延回路48における遅延時間を任意に設定可能としてもよい。
上記前段PWM信号生成器53は、三角基準波S7(第1の基準波)を出力する発振器49を備え、その三角基準波S7と遅延回路48から出力される三角基準波S6とを同期させ、その三角基準波S7と基準電圧V2(第1の基準電圧)とを比較しその比較結果に基づいてパルス信号を1つ生成している。そして、前段コントローラ41は、生成したパルス信号(以下、パルス信号Cという)をドライバ40に出力し制御信号S1として出力させている。
すなわち、例えば、上記前段コントローラ41は、三角基準波S7が基準電圧V2を超えると、パルス信号Cをオフからオンに切り替え、次に、三角基準波S7が基準電圧V2よりも低くなると、パルス信号Cをオンからオフに切り替えることを繰り返し行いパルス信号Cを生成している。
なお、三角基準波S7の周波数は任意に変更可能とし、本実施形態では、その周波数が100kHzに設定されているものとする。
また、基準電圧V2は、例えば、後段コンバータ3の出力に応じて可変させてもよく、本実施形態では、制御信号S1がPWM(Pulse Width Modulation)制御によって生成されるものとする。
なお以下、制御信号S2及びS3のうち一方の制御信号を示すだけでよい場合は単に制御信号S(第2の制御信号)という。
このように、三角基準波S7の周波数が三角基準波S4の周波数の2分の1となるように三角基準波S4を2分の1に分周して三角基準波S5を生成し、その三角基準波S5を所定の時間遅延させて三角基準波S6を生成し、その三角基準波S6と三角基準波S7とを同期させているので、制御信号S1の位相を制御信号Sの位相を基準として所定の位相差分ずらすことができる。
図2(a)は、制御信号S1〜S3を示す図である。なお、図2(a)において、上から1つ目のパルス信号は制御信号S2を、上から2つ目のパルス信号は制御信号S3を、上から3つ目のパルス信号は制御信号S1をそれぞれ示している。また、制御信号S1〜S3のそれぞれの周波数は100kHzとなる。
本実施形態では、図2(a)に示すように、制御信号S1の位相を制御信号Sの位相に対して所定の位相差分遅らせている。
すなわち、制御信号S2のオン期間と制御信号S1のオフ期間とが互いに重なる期間と、制御信号S3のオン期間と制御信号S1のオフ期間とが互いに重なる期間を有するように、制御信号Sの位相を基準として制御信号S1の位相を所定の位相差分ずらしている。
このように、制御信号Sの位相を基準として制御信号S1の位相を所定の位相差分ずらすことにより、その位相差に応じて、後段コンバータ3によるコンデンサ9及び10の放電のタイミングに対する前段コンバータ2によるコンデンサ9及び10の充電のタイミングを変化させることができる。すなわち、上記位相差に応じて、コンデンサ9及び10にそれぞれ流れる電流の実効値を変化させることができる。
図2(b)は、コンデンサ9及び10にそれぞれ流れる電流の実効値の最大値(以下、実効電流の最大値という)と制御信号Sに対する制御信号S1の位相差(以下、制御信号S1の位相差という)との関係を示す図である。
なお、図2(b)において、縦軸は実効電流の最大値(A)を、横軸は制御信号S1の位相差(deg)をそれぞれ示している。また、上記実効電流の最大値とは、コンデンサ9に流れる電流の実効値とコンデンサ10に流れる電流の実効値の2つの実効値のうち大きい方の値のことを示している。また、図2(b)に示すグラフ内の黒点は制御信号S1〜S3のそれぞれの周波数を100kHzに設定したときの実効電流の最大値と制御信号S1の位相差との関係を示している。また、図2(b)に示すグラフ内の白抜き点は制御信号S1の周波数を200kHz、制御信号S2及びS3のそれぞれの周波数を100kHzに設定したときの実効電流の最大値と制御信号S1の位相差との関係を示している。また、制御信号S1〜S3のそれぞれの周波数を100kHzに設定する場合において、実効電流の最大値と制御信号S1の位相差との関係はスイッチング電源1を構成する各部品の定数や制御信号S1のデューティなどにより変化するものとする。
図2(b)に示す例では、制御信号S1〜S3のそれぞれの周波数が100kHzに設定される場合の実効電流の最大値は、制御信号S1の位相差が0(deg)、180(deg)、または360(deg)のとき、最も高くなっている。
一方、制御信号S1の周波数が200kHz、制御信号S2及びS3のそれぞれの周波数が100kHzに設定される場合の実効電流の最大値は、制御信号S1の位相差が0(deg)、180(deg)、または360(deg)のとき、制御信号S1〜S3のそれぞれの周波数が100kHzに設定される場合よりも低い値(例えば、後段コンバータ3の目標出力に対応する値)になっている。
このように、制御信号S1の周波数を制御信号Sの周波数の2倍に設定する場合では、制御信号S1〜S3のそれぞれの周波数を互いに等しくする場合に比べて、実効電流の実効値を抑えられるので、コンデンサ9及び10のそれぞれの電圧脈動や電流脈動を抑えることができる。
本実施形態では、制御信号S1〜S3のそれぞれの周波数を互いに等しくすると共に、制御信号S1の位相差を所定の位相差に設定することにより実効電流の最大値をある値に設定している。
すなわち、本実施形態では、制御信号S1〜S3のそれぞれの周波数を100kHzに設定すると共に、例えば、図2(b)に示すように、制御信号S1の位相差を108(deg)または288(deg)に設定することにより実効電流の最大値を、制御信号S1の周波数が200kHz、制御信号S2及びS3のそれぞれの周波数が100kHzに設定される場合の実効電流の最大値とほぼ等しい値に設定している。
これにより、制御信号S1〜S3のそれぞれの周波数を互いに等しくする場合であっても、コンデンサ9及びコンデンサ10それぞれにおける電圧脈動や電流脈動を、制御信号S1の周波数を制御信号Sの周波数の2倍に設定する場合におけるコンデンサ9及び10それぞれにおける電圧脈動や電流脈動まで抑えることができる。
なお、制御信号S1〜S3のそれぞれの周波数を互いに等しくする場合における制御信号S1の位相差は、コンデンサ9及び10にそれぞれ流れる電流のそれぞれの実効値が互いに等しくなるように設定されてもよい。
また、例えば、制御信号S1の位相差が108(deg)または288(deg)となるように、上記遅延回路48の抵抗とコンデンサのそれぞれの定数を設定し、コンデンサ9及び10それぞれにおける電圧脈動や電流脈動を抑えるようにしてもよい。
このように、制御信号S1〜S3のそれぞれの周波数を互いに等しくし、制御信号Sに対して制御信号S1の位相を所定の位相差分ずらしているので、その位相差に応じてコンデンサ9及び10にそれぞれ流れる電流のそれぞれの実効値を変化させることができる。
そして、その制御信号S1の位相差を適当な値に設定することで、実効電流の最大値を小さくすることができ、コンデンサ9及び10それぞれにおける電圧脈動や電流脈動を抑えることができる。
これにより、コンデンサ9及び10のそれぞれの容量を小さくすることができるので、その分コンデンサ9及び10のそれぞれの体格を小さくすることができ、スイッチング電源1全体を小型化することができる。
また、コンデンサ9及び10それぞれにおける電圧脈動や電流脈動を抑えることができるので、コンデンサ9及び10における寿命を延ばすことができると共に、コンデンサ9及び10における発熱を抑えることができる。
また、制御信号S1〜S3のそれぞれの周波数を互いに等しくしているので、例えば、従来のように、前段コンバータにおける制御信号の周波数を後段コンバータにおける制御信号の周波数よりも高くするために一方の制御信号の周波数を変える場合、他方の制御信号の周波数が高くなりすぎたり、あるいは、低くなりすぎたりすることがなくなる。
これにより、MOSFET7などのスイッチング素子の損失、コイル6などにおける交流抵抗の増加、及びトランス13などの磁性部品やコンデンサ9及び10などのサイズアップの問題に対して制御信号S1〜S3のそれぞれの周波数を容易に適当な値に設定することができる。
また、制御信号S1〜S3のそれぞれの周波数を互いに等しくしているので、制御信号S1の周波数を制御信号Sの周波数の2倍に設定する場合に比べて、制御信号S1〜S3のそれぞれの周波数を共に高くすることができる。
また、制御信号S1の周波数を制御信号Sの周波数よりも高くする必要がないため、MOSFET7の損失を抑えることができる。
なお、上記実施形態では、位相制御回路45において、後段コントローラ44から出力される三角基準波S4を2分の1に分周して三角基準波S5とし、その三角基準波S5を所定時間遅延して三角基準波S6とし、前段PWM信号生成器53において、三角基準波S7と三角基準波S6とを同期させ、その三角基準波S7と基準電圧V2とを比較しその比較結果に基づいてパルス信号Cを生成しているが、位相制御回路45において、前段PWM信号生成器53から出力される三角基準波S7の周波数を2倍にして三角基準波Xとし、その三角基準波Xを所定時間遅延して三角基準波Yとし、後段PWM信号生成器54において、三角基準波S4と三角基準波Yとを同期させ、その三角基準波S4と基準電圧V1とを比較しその比較結果に基づいてパルス信号A及びBを生成するようにしてもよい。この場合の遅延時間は、例えば、上記実施形態における制御信号S1の位相差を180(deg)遅らせた場合の制御信号S1の位相差に対応する時間としてもよい。
また、上記実施形態では、前段コンバータ2(第1のコンバータ回路)の構成として昇圧コンバータを採用しているが、降圧コンバータを採用してもよい。
また、上記実施形態では、後段コンバータ3(第2のコンバータ回路)において前段コンバータ2の出力を交流に変換するコンバータとしてハーフブリッジ方式のコンバータを採用しているが、その後段コンバータ3における交流変換用コンバータとして、例えば、フルブリッジ方式のコンバータやプッシュプル方式のコンバータなどその他の方式のコンバータを採用してもよい。この場合、第1のコンバータ回路の後段に設けられるコンデンサは第1のコンバータ回路の平滑コンデンサとなる。
(a)は本発明の実施形態のスイッチング電源を示す図である。(b)は制御回路を示す図である。 (a)は制御信号S1〜S3を示す図である。(b)は実効電流の最大値と制御信号S1の位相差との関係を示す図である。
符号の説明
1 スイッチング電源
2 前段コンバータ
3 後段コンバータ
4 制御回路
5 直流電源
6 コイル
7 MOSFET
8 ダイオード
9、10 コンデンサ
11、12 MOSFET
13 トランス
14、15 ダイオード
16 コイル
17 コンデンサ
18 負荷
40 ドライバ
41 前段コントローラ
42、43 ドライバ
44 後段コントローラ
45 位相制御回路
46 発振器
47 分周回路
48 遅延回路
49 発振器
50、51 AND回路
52 Tフリップフロップ回路
53 前段PWM信号生成器
54 後段PWM信号生成器

Claims (4)

  1. 第1のスイッチング素子を備えて構成され、入力される第1の制御信号に基づいて前記第1のスイッチング素子がオン、オフすることにより直流入力を昇圧または降圧する第1のコンバータ回路と、
    複数の第2のスイッチング素子と前記第1のコンバータ回路の後段に設けられるコンデンサとを備えて構成され、入力される第2の制御信号に基づいて前記複数の第2のスイッチング素子がそれぞれ交互にオン、オフすることにより前記第1のコンバータ回路の出力を交流に変換する第2のコンバータ回路と、
    前記第1の制御信号の周波数と前記第2の制御信号の周波数とを互いに等しくし、かつ、前記第1及び第2の制御信号のどちらか一方の制御信号を他方の制御信号に対して所定の位相差分ずらし、前記第1及び第2の制御信号を出力する制御回路と、
    を備え
    前記コンデンサは、前記複数の第2のスイッチング素子に並列に接続される1組のコンデンサであって、
    前記所定の位相差は、前記1組のコンデンサにそれぞれ流れる電流の実効値が互いに等しくなるように設定されていることを特徴とするスイッチング電源。
  2. 請求項1に記載のスイッチング電源であって、
    前記制御回路は、
    第1の基準波と第1の基準電圧との比較結果に基づいて前記第1の制御信号を出力する第1のコントローラ回路と、
    第2の基準波と第2の基準電圧との比較結果に基づいて前記第2の基準波の周波数の1/2倍の前記第2の制御信号を出力する第2のコントローラ回路と、
    前記第1の基準波の周波数が前記第2の基準波の周波数の1/2倍で且つ前記第1の基準波と前記第2の基準波を前記所定の位相差分ずれた関係となる様に前記第1の基準波と前記第2の基準波のうち一方を制御する位相制御回路と、
    を備えることを特徴とするスイッチング電源。
  3. 請求項1に記載のスイッチング電源であって、
    前記制御回路は、
    第1の基準波と第1の基準電圧との比較結果に基づいて前記第1の制御信号を出力する第1のコントローラ回路と、
    第2の基準波と第2の基準電圧との比較結果に基づいて前記第2の基準波の周波数の1/2倍の前記第2の制御信号を出力する第2のコントローラ回路と、
    前記第1の基準波の周波数が前記第2の基準波の周波数の1/2倍となるように前記第2の基準波を分周し第3の基準波として出力する分周回路と、
    前記分周回路から出力される前記第3の基準波を前記所定の位相差に対応する時間分遅延し第4の基準波として出力する遅延回路と、
    を備え、
    前記第1のコントローラ回路は、前記遅延回路から出力される前記第4の基準波と前記第1の基準波とを同期させることを特徴とするスイッチング電源。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のスイッチング電源であって、
    前記第2の制御信号は、互いに1/2周期ずれた1組の信号であって、
    前記所定の位相差は、前記1組の信号のうちの一方の信号のオン期間と前記第1の制御信号のオフ期間とが互いに重なる期間と、前記1組の信号のうちの他方の信号のオン期間と前記第1の制御信号のオフ期間とが互いに重なる期間を有するように設定されていることを特徴とするスイッチング電源。
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