JP7329972B2 - コンバータ及びコンバータの制御方法 - Google Patents

コンバータ及びコンバータの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、コンバータ及びコンバータの制御方法に関する。
近年、高効率のコンバータとして電流共振型のコンバータが普及してきている(従来のコンバータ900。例えば、特許文献1参照。)。
図11は、従来のコンバータ900を示す図である。図11中、符号960は昇降圧コンバータ回路を示す。
従来のコンバータ900は、図11に示すように、1次巻線及び2次巻線を有するトランスT1、トランスT1の1次巻線側に接続され、スイッチング素子Q1,Q2でブリッジ回路が構成されている1次側スイッチ部SW、及び、1次巻線と直列に接続されている共振コンデンサC1及び共振インダクタL1を有するコンバータ部910と、コンバータ部910のトランスT1の2次巻線側に配置された整流部930と、出力端子と接続された出力コンデンサ940と、コンバータ部910のスイッチング素子Q1,Q2のオンオフを制御する制御部950とを備える電流共振型のコンバータである。
特開2016-163475号公報
しかしながら、このような従来の電流共振型のコンバータ900においては、起動時(電源投入時)において、出力コンデンサ940が充電されておらず、見かけ上トランスT1の2次側が短絡するため、1次巻線に印加される電圧も0となる。そのため、通常の電流共振動作時のピーク電流の数倍大きい突入電流がほとんどそのままコンバータ部910に突入し、コンバータが破壊されるおそれがある。
これを防ごうとすれば、各構成要素に用いるスイッチング素子、コイル(チョークコイル)、コンデンサ等を、ピーク電流耐量の高いスイッチング素子、磁気飽和耐量の高いコイル、ピーク電流耐量の高いコンデンサ等とすることが考えられるが、この場合には、部品が大型化してしまい、ひいては、コンバータが大型化してしまう、という問題がある。
特許文献1に記載のコンバータにおいては、周波数を高くした状態でデューティ比を制御してソフトスタートを実現しているが、周波数を高くするのにも自ずと限界があり、さらにサージが発生しやすくなってしまう、という欠点がある。
そこで、本発明は、上記した問題を解決するためになされたものであり、起動時に所定以上の突入電流が発生することを抑制することができ、かつ、小型化することが可能なコンバータを提供することを目的とする。また、このようなコンバータを制御するコンバータの制御方法を提供することを目的とする。
[1]本発明のコンバータは、1次巻線及び2次巻線を有するトランス、前記トランスの1次巻線側に接続され、スイッチング素子でブリッジ回路が構成されている1次側スイッチ部、及び、前記1次巻線と直列に接続されている共振コンデンサをそれぞれ有し、並列に接続された第1及び第2のコンバータ部と、前記第1及び第2のコンバータ部の各トランスの2次巻線側に配置された整流部と、出力端子と接続された出力コンデンサと、前記第1及び第2のコンバータ部の前記スイッチング素子のオンオフを制御する制御部とを備え、前記第1及び第2のコンバータ部の各2次巻線が互いに直列に接続されており、前記制御部は、起動時に、前記第1のコンバータ部の前記スイッチング素子の電圧の位相と、前記第2のコンバータ部の前記スイッチング素子の電圧の位相との間に位相差が生じるように前記第1及び第2のコンバータ部の前記スイッチング素子のオンオフを制御することを特徴とする。
なお、本明細書中、「起動時」とは電源投入をしてからコンバータ内の電流が定常状態となるまでの間の時間のことをいう。実際の起動時の時間は例えば、10ms程度である。
[2]本発明のコンバータは、前記制御部は、時間の経過とともに前記位相差を段階的に小さくしていくように前記第1及び第2のコンバータ部の前記スイッチング素子のオンオフを制御することが好ましい。
[3]本発明のコンバータは、前記制御部は、起動時からの経過時間に基づいて前記位相差を小さくすることが好ましい。
[4]本発明のコンバータは、前記整流部には、前記整流部を流れる電流を検出する電流検出部をさらに有し、前記制御部は、前記電流検出部の電流検出結果に基づいて前記位相差を小さくすることが好ましい。
[5]本発明のコンバータは、起動時の初期段階において、前記位相差は180°であることが好ましい。
[6]本発明のコンバータは、前記1次側スイッチ部においては、前記スイッチング素子でフルブリッジ回路が構成されていることが好ましい。
[7]本発明のコンバータは、前記1次側スイッチ部においては、前記スイッチング素子でハーフブリッジ回路が構成されていることが好ましい。
[8]本発明のコンバータは、前記第1及び第2のコンバータ部は、前記1次巻線と直列に接続されているインダクタをさらに有し、前記第1及び第2のコンバータ部においては、前記インダクタ、前記共振コンデンサ及び前記1次巻線で共振回路を構成することが好ましい。
[9]本発明のコンバータは、前記第1及び第2のコンバータ部においては、寄生インダクタ、前記共振コンデンサ及び前記1次巻線で共振回路を構成されていることが好ましい。
[10]本発明のコンバータの制御方法は、[1]~[9]のいずれかに記載のコンバータを用いたコンバータの制御方法であって、起動時の初期段階において、第1のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相と、第2のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相との間の位相差が180°となるように第1及び第2のコンバータ部のスイッチング素子のオンオフを制御し、時間の経過とともに前記位相差を段階的に小さくしていくように前記第1及び第2のコンバータ部の前記スイッチング素子のオンオフを制御することを特徴とする。
本発明のコンバータによれば、第1及び第2のコンバータ部の各2次巻線が互いに直列に接続されており、制御部は、起動時に、第1のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相と、第2のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相との間に位相差が生じるように第1及び第2のコンバータ部のスイッチング素子のオンオフ(オンオフタイミング)を制御する(図3及び6参照。)ため、第1及び第2のコンバータ部の各トランスの2次巻線において逆電圧区間を発生させることができ、起動時の出力電圧を抑制することができる(ソフトスタート)。その結果、起動時に所定以上の突入電流が発生することを抑制することができ、コンバータが破壊されることを防ぐことができる。
また、本発明のコンバータによれば、上記した構成を備えるため、第1コンバータ部のスイッチング素子と第2コンバータ部のスイッチング素子のオンオフのタイミングを制御するだけで入力端子から突入する突入電流を低減することができる。従って、各構成要素に用いるスイッチング素子、コイル(チョークコイル)、コンデンサ等を、ピーク電流耐量の高いスイッチング素子、磁気飽和耐量の高いコイル、ピーク電流耐量の高いコンデンサ等としなくてもよく、大型の部品にしなくてもよくなる。従って、コンバータを小型化することができる。
本発明のコンバータの制御方法によれば、起動時の初期段階において、第1のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相と、第2のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相との間の位相差が180°となるように第1及び第2のコンバータ部のスイッチング素子のオンオフを制御し、時間の経過とともに位相差を段階的に小さくしていくように第1及び第2のコンバータ部のスイッチング素子のオンオフを制御するため、第1及び第2のコンバータ部の各トランスの2次巻線において逆電圧区間を発生させることができ、起動時の出力電圧を抑制することができる。従って、起動時に所定以上の突入電流が発生することを抑制することができ、コンバータが破壊されることを防ぐことができる。
また、本発明のコンバータの制御方法によれば、起動時の初期段階において、第1のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相と、第2のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相との間の位相差が180°となるように第1及び第2のコンバータ部のスイッチング素子のオンオフを制御することを含むため、起動時において入力端子から突入する突入電流を低減することができ、突入電流を低減した後にはスムーズに通常の電流共振動作に移行することができる。
実施形態1に係るコンバータ1の回路図を示す図である。 実施形態1に係るコンバータ1の起動時において、位相差を徐々に小さくした場合の共振インダクタL1を流れる電流を示す模式的な波形図である。 実施形態1に係るコンバータ1の起動時における位相差が90°の場合の波形図である。 実施形態1に係るコンバータ1の起動時の負荷電流及び励磁電流を説明するために示す回路図である。図4(a)はスイッチング素子Q1,Q4がオン、Q2,Q3がオフのときの負荷電流及び励磁電流を説明するために示す回路図であり、図4(b)はスイッチング素子Q1,Q3がオン、Q2,Q4がオフのときの負荷電流及び励磁電流を説明するために示す回路図である。 実施形態1に係るコンバータ1の起動時の負荷電流及び励磁電流を説明するために示す回路図である。図5(a)はスイッチング素子Q2,Q3がオン、Q1,Q4がオフのときの負荷電流及び励磁電流を説明するために示す回路図であり、図5(b)はスイッチング素子Q1,Q3がオフ、Q2,Q4がオンのときの負荷電流及び励磁電流を説明するために示す回路図である。 実施形態1に係るコンバータ1の起動時における位相差が180°の場合の波形図である。 試験例における位相差が0°のときのスイッチング素子Q1~Q4及び共振インダクタL1に流れる電流の波形図である。 試験例における位相差が90°のときのスイッチング素子Q1~Q4及び共振インダクタL1に流れる電流の波形図である。 試験例における位相差が180°のときのスイッチング素子Q1~Q4及び共振インダクタL1に流れる電流の波形図である。 実施形態2に係るコンバータ2の回路図である。 従来のコンバータ900を示す回路図である。
以下、本発明のコンバータ及びコンバータの制御方法について、図に示す実施形態に基づいて説明する。以下に説明する各実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、各実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。各実施形態においては、基本的な構成、特徴、機能等が同じ構成、要素については、実施形態をまたいで同じ符号を使用するとともに再度の説明を省略することがある。
[実施形態1]
1.実施形態1に係るコンバータ1の構成
図1は、実施形態1に係るコンバータ1の回路図を示す図である。
実施形態1に係るコンバータ1は、図1に示すように、第1のコンバータ部10と、第2のコンバータ部20と、整流部30と、出力コンデンサ40と、制御部50と、入力コンデンサ60とを備える。
第1のコンバータ部10は、1次巻線T1-1及び2次巻線T1-2を有するトランスT1、トランスT1の1次巻線T1-1側に接続され、スイッチング素子Q1,Q2でハーフブリッジ回路が構成されている1次側スイッチ部SW1、及び、1次巻線T1-1と直列に接続されている共振コンデンサC1及び共振インダクタL1を有する電流共振型のコンバータ部である。1次巻線T1-1、共振コンデンサC1及び共振インダクタL1でLLC方式の電流共振回路が構成されている。なお、1次巻線T1-1、共振コンデンサC1及び共振インダクタL1の順序は任意である。
第2のコンバータ部20は、1次巻線T2-1及び2次巻線T2-2を有するトランスT2、トランスT2の1次巻線T2-1側に接続され、スイッチング素子Q3,Q4でハーフブリッジ回路が構成されている1次側スイッチ部SW2、及び、1次巻線T2-1と直列に接続されている共振コンデンサC2及び共振インダクタL2を有する電流共振型のコンバータ部である。1次巻線T2-1、共振コンデンサC2及び共振インダクタL2でLLC方式の電流共振回路が構成されている。なお、1次巻線T2-1、共振コンデンサC2及び共振インダクタL2の順序は任意である。
第1のコンバータ部10及び第2のコンバータ部20は、並列に接続されており、1次側スイッチ部SW1、SW2が入力端子Vinと接続されている。入力端子Vin側に入力コンデンサ60が接続されている。また、それぞれの2次巻線T1-2,T2-2が互いに直列に接続されている。
なお、実施形態1において、スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4は、MOSFET(Metal―Oxide―Semiconductor Field―Effect Transistor)を用いるが、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等その他適宜のスイッチング素子を用いてもよい。
整流部30は、第1及び第2のコンバータ部10,20の各トランスT1,T2の2次巻線T1-2,T2-2側に配置され、ハイサイド及びローサイドにそれぞれ2つずつ接続されたダイオードD1,D2、D3,D4でフルブリッジ回路が構成され、直列に接続された2つの2次巻線T1-2,T2-2が、ハイサイドのダイオードD1,D2、及び、ローサイドのダイオードD3,D4とそれぞれ並列に接続されている。ダイオードD1のカソード電極と,ダイオードD2のカソード電極とが外部出力端子Voutと接続されており、ダイオードD3のアノード電極と,ダイオードD4のアノード電極は接地(接地端子と接続)されている。
出力コンデンサ40は、出力端子Voutと接続されている。
制御部50は、スイッチング素子Q1,Q2、及び、スイッチング素子Q3,Q4のオンオフ(オンオフタイミング)を制御する。具体的には、制御部50は、起動時において、スイッチング素子Q1(Q2)の電圧の位相と、スイッチング素子Q3(Q4)の電圧の位相との間に位相差が生じるようスイッチング素子Q1,Q2、及び、スイッチング素子Q3,Q4のオンオフを制御し、通常の電流共振動作時においては、スイッチング素子Q1(Q2)、及び、スイッチング素子Q3(Q4)が同期するようにスイッチング素子のオンオフ(オンオフタイミング)を制御する。
2.実施形態1に係るコンバータ1の動作
次に、実施形態1に係るコンバータ1の動作について説明する。
図2は、実施形態1に係るコンバータ1の起動時において、位相差を徐々に小さくした場合の共振インダクタL1を流れる電流を示す模式的な波形図である。
実施形態1においては、起動時の初期段階において、第1のコンバータ部10のスイッチング素子Q1,Q2の電圧の位相と、第2のコンバータ部20のスイッチング素子Q3,Q4の電圧の位相との間の位相差が180°となるように第1及び第2のコンバータ部10,20のスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4のオンオフを制御し、時間の経過とともに位相差を段階的に小さくしていくように第1及び第2のコンバータ部10,20のスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4のオンオフを制御する(実施形態1に係るコンバータの制御方法)。制御部50は、起動時からの経過時間に基づいて当該位相差を小さくする。
実施形態1においても、従来のコンバータ900の場合と同様に、起動時(電源投入時)に出力コンデンサ40に充電がされていないことに起因して突入電流が発生する。従来のコンバータ900においては、周波数を高くして出力電圧を抑えるが、それだけでは十分でない。そこで、実施形態1においては、周波数を高くして出力電圧を抑えるだけでなく、第1のコンバータ部10のスイッチング素子Q1,Q2の電圧の位相と、第2のコンバータ部20のスイッチング素子Q3,Q4の電圧の位相との間に位相差を生じさせて2次側の整流部において逆電圧期間が生じさせる。これにより、出力電圧を低く抑えることができ(後述する図7~図9参照。)、その結果、突入電流を低減することができる(ソフトスタート動作)。
まず、起動時の初期段階において、第1のコンバータ部10のスイッチング素子Q1,Q2の電圧の位相と、第2のコンバータ部20のスイッチング素子Q3,Q4の電圧の位相との間の位相差が180°となるように第1及び第2のコンバータ部10,20のスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4のオンオフを制御する(図6参照。)。そして、所定時間経過すると、出力コンデンサ40が充電されるとともにインダクタL1に流れる電流の振幅も小さくなる(図2参照。)。そこで、時刻t1において、位相差を小さくする。すると、一時的にインダクタL1に流れる電流の振幅が大きくなる(ただし、電源投入時当初の当該電圧の振幅よりも小さい)。そして、当該振幅が徐々に小さくなる。そして、時刻t2において、さらに位相差を小さくする。以下、これを繰り返して、徐々に位相差を小さくし、出力コンデンサ40の充電が完了する際には、位相差を0として、スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4を同期させて通常の電流共振動作へ移行する。
次に、位相差がある場合における実施形態1に係るコンバータ1の動作を説明する。説明を簡単にするために、起動時初期段階のスイッチング素子Q1(Q2)と、スイッチング素子Q3(Q4)の位相差180°の場合よりも先に、起動時の途中であるスイッチング素子Q1(Q2)と、スイッチング素子Q3(Q4)の位相差が90°の場合を例にとって説明する(図3~図5参照。)。
図3は、実施形態1に係るコンバータ1の起動時における位相差が90°の場合の波形図である。
なお、図3において、Q1,Q2,Q3,Q4はスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4のゲート電圧波形を示し、VT1はトランスT1の2次巻線T1-2の電圧を示し、VT2はトランスT2の2次巻線T2-2の電圧を示し、VT1+VT2は2次巻線T1-2の電圧と2次巻線T2-2の電圧を足し合わせた電圧を示し、Voutは出力電圧を示す(以下、図6において同じ)。また、符号Vは位相差0の場合の出力電圧を示す(以下、図6において同じ)。
また、時刻t1、t9はスイッチング素子Q2がオフになるタイミングを示し、時刻t2、t10はスイッチング素子Q1がオンになるタイミングを示し、時刻t3、t11はスイッチング素子Q4がオフになるタイミングを示し、時刻t4、t12はスイッチング素子Q3がオンになるタイミングを示し、時刻t5、t13はスイッチング素子Q1がオフになるタイミングを示し、時刻t6、t14はスイッチング素子Q2がオンになるタイミングを示し、時刻t7、t15はスイッチング素子Q3がオフになるタイミングを示し、時刻t8、t16はスイッチング素子Q4がオンになるタイミングを示す(以下、図6において同じ)。
図4は、実施形態1に係るコンバータ1の起動時の負荷電流及び励磁電流を説明するために示す回路図である。図4(a)はスイッチング素子Q1,Q4がオン、Q2,Q3がオフのときの負荷電流及び励磁電流を説明するために示す回路図であり、図4(b)はスイッチング素子Q1,Q3がオン、Q2,Q4がオフのときの負荷電流及び励磁電流を説明するために示す回路図である。
図5は、実施形態1に係るコンバータ1の起動時の負荷電流及び励磁電流を説明するために示す回路図である。図5(a)はスイッチング素子Q2,Q3がオン、Q1,Q4がオフのときの負荷電流及び励磁電流を説明するために示す回路図であり、図5(b)はスイッチング素子Q2,Q4がオン、Q1,Q3がオフのときの負荷電流及び励磁電流を説明するために示す回路図である。
(2-1)時刻t2~t3
時刻t1において、スイッチング素子Q2がオフになり(図3参照。)、時刻t2において、スイッチング素子Q1がオンすると、図4(a)実線に示すように、第1のコンバータ部10の1次側においては、入力端子Vinからスイッチング素子Q1、共振インダクタL1、共振コンデンサC1、1次巻線T1-1を経由して入力端子の接地端子に戻る経路で負荷電流が流れる。これに対応して2次側においては、図4(a)の実線で示すような負荷電流が流れる。このとき、入力コンデンサ60からスイッチング素子Q1、共振インダクタL1、共振コンデンサC1、1次巻線T1-1を経由して入力コンデンサ60に戻る励磁電流が生じる(図4(a)一点鎖線参照。)。
一方、第2のコンバータ部20においては、第1のコンバータ部10とは位相差があるため、スイッチング素子Q3がオフ、スイッチング素子Q4がオンであり、共振コンデンサC2、共振インダクタL2、スイッチング素子Q4、1次巻線T2-1を経由して共振コンデンサC2に流れる負荷電流が流れる(図4(a)実線参照。)。これに伴い、第2のコンバータ部の2次側には、第1のコンバータ部10における2次巻線T1-2とは逆向き(図4(a)の下側方向。破線矢印参照。)に向かって負荷電流が流れる。このとき、共振コンデンサC2から1次巻線T2-1、スイッチング素子Q4、共振インダクタL2を経由して共振コンデンサC2に戻る励磁電流が生じる(図4(a)一点鎖線参照。)。
従って、2次巻線T1-2と2次巻線T2-2とでは負荷電流が流れる向きが逆になるため、逆電圧区間を発生させることとなり、打ち消しあって出力電圧を低くする(位相差0の場合の出力電圧Vよりも低くする)ことができる(図3のVout参照。)。
やがて、第2のコンバータ部20において、LLC共振が終了すると励磁電流(図4(a)一点鎖線参照。)のみが残り、時刻t3でスイッチング素子Q4をオフにすると、第2のコンバータ部20においては、入力コンデンサ60、スイッチング素子Q3、共振インダクタL1,共振コンデンサC2、1次巻線T2-1を経由して入力コンデンサ60に戻る励磁電流が生じる(図4(b)一点鎖線参照。)。
(2-2)時刻t4~t5
次に、時刻t4において、スイッチング素子Q1、Q2をそのままに、スイッチング素子Q3をオンにすると、図4(b)実線に示すように、第2のコンバータ部20の1次側においては、入力端子Vinからスイッチング素子Q3、共振インダクタL2、共振コンデンサC2、1次巻線T2-1を経由して入力端子の接地端子に戻る経路で負荷電流が流れる。これに対応して2次側においては、図4(b)の実線で示すような負荷電流が流れる。
従って、2次側では、2次巻線T1-2,T2-2は同じ向き(図4(b)の上側方向)に向かって負荷電流が流れることとなり、ダイオードD1に印加される電圧は、第1のコンバータ部10の2次巻線T1-2の電圧VT1と、第2のコンバータ部20の2次巻線T2-2の電圧VT2とを足し合わせた値となる。
やがて、第1のコンバータ部10において、LLC共振が終了すると励磁電流(図4(b)一点鎖線参照。)のみが残る。
そして、時刻t5において、スイッチング素子Q1をオフにすると、第1のコンバータ部10においては、共振コンデンサC1、1次巻線T1-1、スイッチング素子Q2、共振インダクタL1を経由して共振コンデンサC2に戻る励磁電流が生じる(図5(a)一点鎖線参照。)。
(2-3)時刻t6~t7
次に、時刻t6において、スイッチング素子Q2をオンすると、第1のコンバータ部10において、コンデンサC1、共振インダクタL1、スイッチング素子Q2、1次巻線T1-1を経由して共振コンデンサC1の経路で負荷電流が流れる(図5(a)参照。)。これに伴い、第1のコンバータ部10の2次側において、2次巻線T1-2には,T2-2と逆向き(図5(a)の上側方向。破線矢印参照。)に向かって負荷電流が流れる。
従って、2次巻線T1-2と2次巻線T2-2とでは負荷電流が流れる向きが逆になるため、逆電圧区間を発生させて出力電圧を低くすることができる(図3のVout参照。)。
やがて、第2のコンバータ部20において、LLC共振が終了すると励磁電流(図5(a)一点鎖線参照。)のみが残る。
そして、時刻t7において、スイッチング素子Q3をオフにすると、第2のコンバータ部20においては、共振コンデンサC2、1次巻線T2-1、スイッチング素子Q4、共振インダクタL2を経由して共振コンデンサC2に戻る励磁電流が生じる(図5(b)一点鎖線参照。)。
(2-4)時刻t8~t9
次に、時刻t8において、スイッチング素子Q4をオンにすると、共振コンデンサC2、1次巻線T2-1、スイッチング素子Q4、共振インダクタL2を経由して共振コンデンサC2に流れる負荷電流が流れる(図5(b)実線参照。)。これに伴い、第2のコンバータ部20の2次側では、第1のコンバータ部10における2次巻線T1-2と同じ向き(図5(b)の下側方向。破線矢印参照。)に向かって負荷電流が流れる。
従って、2次側では、2次巻線T1-2,T2-2は同じ向き(図2(b)の下側方向)に向かって負荷電流が流れることとなり、ダイオードD2に印加される電圧は、第1のコンバータ部10の2次巻線T1-2の電圧VT1と、第2のコンバータ部20の2次巻線T2-2の電圧VT2とを足し合わせた値となる。
以後、これを繰り返す。
図6は、実施形態1における低電圧出力モード(位相シフトモード)において位相差が180°(逆位相)の場合の波形図である。
例えば、当該位相差が180°(逆位相)の場合には、逆電圧区間が発生する期間が長く続くため、出力電圧をかなり低くすることができる。なお、トランスT1、T2の巻線比を変える等で調整することもできる(図6参照。)。
3.実施形態1に係るコンバータ1の効果
実施形態1に係るコンバータ1によれば、第1及び第2のコンバータ部10の各2次巻線T1-2,T2-2が互いに直列に接続されており、制御部50は、起動時に、第1のコンバータ部10のスイッチング素子Q1,Q2の電圧の位相と、第2のコンバータ部20のスイッチング素子Q3,Q4の電圧の位相との間に位相差が生じるように第1及び第2のコンバータ部10,20のスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4のオンオフを制御する(図3及び図6参照。)ため、第1及び第2のコンバータ部10,20の各トランスT1,T2の2次巻線T1-2,T2-2において逆電圧区間を発生させることができ、出力電圧を抑制することができる。その結果、起動時に所定以上の突入電流が発生することを抑制することができ、コンバータが破壊されることを防ぐことができる。
また、実施形態1に係るコンバータ1によれば、上記した構成を備えるため、第1のコンバータ部10のスイッチング素子Q1,Q2と第2のコンバータ部20のスイッチング素子Q3,Q4のオンオフのタイミングを制御するだけで入力端子から突入する突入電流を低減することができる。従って、各構成要素に用いる半導体素子のピーク電流耐量、コイルの磁器飽和耐量、コンデンサのピーク電流耐量等が比較的小さくてもよく、大型の部品を用いなくてもよくなる。従って、コンバータを小型化することができる。
なお、比較的大電流を用いるコンバータにおいては、一般に、2石のスイッチング素子を並列に用いるなど複数の素子を並列に配置して用いることが多い。このような場合においては、2石のスイッチング素子を第1のコンバータ部と第2のコンバータ部に振り分けるようにすることで、接地面積が従来のコンバータ部とほぼ変わらないコンバータとすることができる。
また、実施形態1に係るコンバータ1によれば、制御部50は、時間の経過とともに位相差を小さくするように第1及び第2のコンバータ部10,20のスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4のオンオフを制御するため、起動時において入力端子から突入する突入電流を低減することができ、突入電流を低減した後にはスムーズに通常の電流共振動作に移行することができる。
また、実施形態1に係るコンバータ1によれば、制御部50は、起動時からの経過時間に基づいて位相差を小さくするため、起動時において入力端子から突入する突入電流を効率よく低減することができるとともに、突入電流を低減した後にはよりスムーズに通常の電流共振動作に移行することができる。
また、実施形態1に係るコンバータ1によれば、起動時の初期段階において、位相差は180°であるため、2次側に流れる電流を最大限小さくすることができる。従って、起動時において入力端子から突入する突入電流を最大限小さくすることができ、その結果、コンバータが破壊されることを確実に防ぐことができる。
また、実施形態1に係るコンバータ1によれば、1次側スイッチ部SW1,SW2においては、スイッチング素子Q1,Q2及びQ3,Q4でそれぞれハーフブリッジ回路が構成されているため、スイッチング素子Q1~Q4について高耐圧のスイッチング素子を使用しなくても済み、かつ、効率が良いコンバータとなる。
また、実施形態1に係るコンバータ1によれば、第1及び第2のコンバータ部10,20は、1次巻線T1-1,T2-1と直列に接続されている共振インダクタL1,L2を有し、第1及び第2のコンバータ部10,20においては、共振インダクタL1(L2)、共振コンデンサC1(C2)及び1次巻線T1-1(T2-1)で共振回路を構成するため、比較的簡便な構成でソフトスイッチングを実現することができる。
実施形態1に係るコンバータの制御方法によれば、起動時の初期段階において、第1のコンバータ部10のスイッチング素子Q1(Q2)の電圧の位相と、第2のコンバータ部20のスイッチング素子Q3(Q4)の電圧の位相との間の位相差が180°となるように第1及び第2のコンバータ部10,20のスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4のオンオフを制御し、時間の経過とともに位相差を段階的に小さくしていくように第1及び第2のコンバータ部10,20のスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4のオンオフを制御するため、第1及び第2のコンバータ部10,20の各トランスT1,T2の2次巻線T1-2,T2-2間において逆電圧区間を発生させることができ、出力電圧を抑制することができる。従って、起動時に所定以上の突入電流が発生することを抑制することができ、コンバータが破壊されることを防ぐことができる。
また、実施形態1に係るコンバータの制御方法によれば、起動時の初期段階において、第1のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相と、第2のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相との間の位相差が180°となるように第1及び第2のコンバータ部のスイッチング素子のオンオフを制御するため、起動時において入力端子から突入する突入電流を低減することができ、突入電流を低減した後にはスムーズに通常の電流共振動作に移行することができる。
[試験例]
試験例は、「起動時に、第1のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相と、第2のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相との間に位相差が生じるように第1及び第2のコンバータ部のスイッチング素子のオンオフを制御することによって入力端子から突入する突入電流を低減することができる」ことを確かめるための試験例である。
図7は、試験例における位相差が0°のときのスイッチング素子Q1~Q4及び共振インダクタL1に流れる電流の波形図である。図7(a)はスイッチング素子Q1~Q4の模式的な波形図を示し、図7(b)は共振インダクタL1に流れる電流の波形図を示す(図8及び図9において同じ。)。
図8は、試験例における位相差が90°のときのスイッチング素子Q1~Q4及び共振インダクタL1に流れる電流の波形図である。
図9は、試験例における位相差が180°のときのスイッチング素子Q1~Q4及び共振インダクタL1に流れる電流の波形図である。
(1)試験方法
実施形態1に係るコンバータ1と同様の構成のコンバータを準備し、第1のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相と、第2のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相との間の位相差が0°、90°又は180°となるように第1及び第2のコンバータ部のスイッチング素子のオンオフを制御し、起動時におけるコンバータの第1のコンバータ部の共振インダクタL1に流れる電流を検出して当該電流の時間変化をグラフ上にプロットした。
(2)試験結果
図7に示すように、位相差が0°のときは、共振インダクタL1に流れる電流の振幅が非常に大きい(例えば、25A)ことがわかった。
また、図8に示すように、位相差が90°のときは、位相差が0°の場合と比較して共振インダクタL1に流れる電流の振幅が小さくなっている(例えば、22A)ことがわかった。
また、図9に示すように、位相差が180°のときは、位相差が0°の場合及び位相差が90°のいずれの場合と比較しても共振インダクタL1に流れる電流の振幅が小さくなっている(例えば、16A)ことがわかった。
第1のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相と、第2のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相との間の位相差が大きい(180°に近い)ほど共振インダクタL1に流れる電流の振幅が小さくなることがわかった。従って、当該位相差が大きい(180°に近い)ほど入力端子から突入する突入電流を低減することができることがわかった。このことから、実施形態1に係るコンバータ1において、第1のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相と、第2のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相との間の位相差が生じるように第1及び第2のコンバータ部のスイッチング素子のオンオフを制御することによって入力端子から突入する突入電流を低減することができることがわかった。
[実施形態2]
図10は、実施形態2に係るコンバータ2の回路図である。
実施形態2に係るコンバータ2においては、基本的には実施形態1に係るコンバータ1と同様の構成を有するが、制御部によって位相差を小さくする方法が実施形態1に係るコンバータ1の場合とは異なる。実施形態2に係るコンバータ2は、整流部30aには、整流部30aを流れる電流を検出する電流検出部32を有し、制御部50aは、起動時からの経過時間に基づいて位相差を小さくする代わりに、電流検出部32の電流検出結果に基づいて位相差を小さくする。
このように、実施形態2に係るコンバータ2は、制御部によって位相差を小さくする方法が実施形態1に係るコンバータ1の場合とは異なるが、実施形態1に係るコンバータ1の場合と同様に、第1及び第2のコンバータ部10,20の各2次巻線T1-2,T2-2が互いに直列に接続されており、制御部50aは、起動時に、第1のコンバータ部10のスイッチング素子Q1,Q2の電圧の位相と、第2のコンバータ部20のスイッチング素子Q3,Q4の電圧の位相との間に位相差が生じるように第1及び第2のコンバータ部10,20のスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4のオンオフを制御する(図3参照。)ため、第1及び第2のコンバータ部10,20の各トランスT1,T2の2次巻線T1-2,T2-2において逆電圧区間を発生させることができ、出力電圧を抑制することができる。従って、起動時に所定以上の突入電流が発生することを抑制することができ、コンバータが破壊されることを防ぐことができる。
また、実施形態2に係るコンバータによれば、整流部30aには、整流部30aを流れる電流を検出する電流検出部32を有し、制御部50aは、電流検出部32の電流検出結果に基づいて位相差を小さくするため、より高い精度で出力電圧を抑制することができる。従って、入力端子から突入する突入電流を低減することができる。
なお、実施形態2に係るコンバータ2は、制御部によって位相差を小さくする方法以外の点においては実施形態1に係るコンバータ1と同様の構成を有するため、実施形態1に係るコンバータ1が有する効果のうち該当する効果を有する。
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)上記各実施形態において記載した構成要素の数、位置等は例示であり、本発明の効果を損なわない範囲において変更することが可能である。
(2)上記各実施形態において、1次側スイッチ部において、スイッチング素子でハーフブリッジ回路を構成したが、本発明はこれに限定されるものではない。1次側スイッチ部において、スイッチング素子でフルブリッジ回路を構成してもよい。
(3)上記各実施形態において、第1及び第2のコンバータ部は、1次巻線と直列に接続されているインダクタを有し、インダクタ、共振コンデンサ及び1次巻線で共振回路を構成したが、本発明はこれに限定されるものではない。第1及び第2のコンバータ部においては、寄生インダクタ、共振コンデンサ及び1次巻線で共振回路を構成してもよい。
1,900…コンバータ、10,910…第1のコンバータ部、20…第2のコンバータ部、30,930…整流部、32…電流検出器、40,940…出力コンデンサ、50,950…制御部、Q1,Q2,Q3,Q4…スイッチング素子、SW1,SW2…1次側スイッチ部、C1,C2,60,C4…コンデンサ、L1,L2…インダクタ、T1,T2…トランス、T1-1,T2-1…1次巻線、T1-2,T2-2…2次巻線、D1,D2,D3,D4…ダイオード

Claims (6)

  1. 1次巻線及び2次巻線を有するトランス、前記トランスの1次巻線側に接続され、スイッチング素子でブリッジ回路が構成されている1次側スイッチ部、及び、前記1次巻線と直列に接続されている共振コンデンサをそれぞれ有し、並列に接続された第1及び第2のコンバータ部と、
    前記第1及び第2のコンバータ部の各トランスの2次巻線側に配置された整流部と、
    出力端子と接続された出力コンデンサと、
    前記第1及び第2のコンバータ部の前記スイッチング素子のオンオフを制御する制御部とを備え、
    前記第1及び第2のコンバータ部の各2次巻線が互いに直列に接続されており、
    前記制御部は、起動時に、前記第1のコンバータ部の前記スイッチング素子の電圧の位相と、前記第2のコンバータ部の前記スイッチング素子の電圧の位相との間に位相差が生じるように前記第1及び第2のコンバータ部の前記スイッチング素子のオンオフを制御し、
    起動時の初期段階において位相差は180°であり、前記第1及び第2のコンバータ部のインダクタに流れる電流の振幅が所定の振幅よりも小さくなるごとに位相差を段階的に小さくし、前記出力コンデンサの充電が完了するときに位相差が0°になるように前記第1及び第2のコンバータ部の前記スイッチング素子のオンオフを制御することを特徴とするコンバータ。
  2. 前記1次側スイッチ部においては、前記スイッチング素子でフルブリッジ回路が構成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンバータ。
  3. 前記1次側スイッチ部においては、前記スイッチング素子でハーフブリッジ回路が構成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンバータ。
  4. 前記第1及び第2のコンバータ部は、前記1次巻線と直列に接続されているインダクタをさらに有し、
    前記第1及び第2のコンバータ部においては、前記インダクタ、前記共振コンデンサ及び前記1次巻線で共振回路を構成することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のコンバータ。
  5. 前記第1及び第2のコンバータ部においては、寄生インダクタ、前記共振コンデンサ及び前記1次巻線で共振回路を構成されていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のコンバータ。
  6. 請求項1~5のいずれかに記載のコンバータを用いたコンバータの制御方法であって、
    起動時の初期段階において、第1のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相と、第2のコンバータ部のスイッチング素子の電圧の位相との間の位相差が180°となるように前記第1及び第2のコンバータ部の前記スイッチング素子のオンオフを制御し、前記第1及び第2のコンバータ部のインダクタに流れる電流の振幅が所定の振幅よりも小さくなるごとに前記位相差を段階的に小さくして前記出力コンデンサの充電が完了するときに位相差が0°になるように前記第1及び第2のコンバータ部の前記スイッチング素子のオンオフを制御することを特徴とするコンバータの制御方法。
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