JP5518473B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、サイプを有する複数のブロックがトレッド部に形成された空気入りタイヤに関する。
氷上におけるブレーキ性能(制動性能)を向上させるために、氷上に発生する水をタイヤのトレッド部に形成されたサイプに逃がすことが従来から行われてきている。しかし、従来、サイプが吸収できる水分量が大きくないため、特に氷表面に水が発生しやすい温度において、水の逃げ道を充分に確保し難い。このため、トレッド部が水膜上に乗った状態になってしまってサイプによる吸水効果を充分に得難い場合があった。
この対策として、特許文献1、2に開示されたサイプ構造とすることが考えられる。また、特許文献3には、サイプ内壁に突起を形成したいわゆる牙サイプとすることによって、サイプが潰れた状態になることを防止して排水路を確保することが開示されている。
しかし、特許文献1〜3よりも更に吸水効果を得ることができる空気入りタイヤが実現されると、氷上における制動性能が更に向上して好ましい。
なお、吸水量を増大させようとして特許文献1、2においてサイプ容積を大きくし過ぎると、ブロック剛性が低下して吸水性能が逆に低下してしまうという難点がある。
特表2005−505456号公報 特開平8−175115号公報 WO2006013694号公報
本発明は、上記事実を考慮して、サイプ内に吸い上げることができる水分量を更に増大させることにより氷上における制動性能を向上させた空気入りタイヤを提供することを課題とする。
本発明者は、サイプでの吸水速度を上げることを鋭意検討した。そして、サイプに吸水される際の水の流動抵抗に着目した。
図12に示すように、二枚の平行平板間での層流の流体速度分布は、平板表面が平滑表面である場合には曲線Qを描き、平板表面が微細構造部を有する撥水性の表面である場合には曲線Pを描く。従って、撥水性を示すゴムのサイプ壁面を適切な表面性状とすることで、層流域での流体摩擦抵抗が低減する。
本発明者はこのことを利用することを考え、実験を重ねて更に検討を加え、本発明を完成するに至った。
請求項1に記載の発明は、周方向溝と横溝とによって区画された複数のブロックがトレッド部に形成され、前記ブロックには少なくとも1つのサイプが形成され、前記サイプの壁面の少なくとも一箇所に、サイプ幅の半分以上の高さの突起が形成され、前記サイプの壁面の少なくとも一部に、サイプ幅の1/50以上1/10未満の範囲内の高さを有する網目状の微細構造部を形成した、ことを特徴とする。
ここで、基調とは、規則正しく繰り返される幾何学的な装飾模様の単位、またはその組み合わせを意味する。
微細構造部の高さは、サイプ幅の1/50以上1/10未満の範囲内の高さを基調としており、1/50よりも低いと、流体摩擦抵抗を充分に低減することができず、また、1/10以上であると、水の流れをサイプ内でかえって阻害してしまう。
なお、微細構造部の高さは、サイプ幅の1/40以上3/40以下の範囲内の高さを基調としていることが更に好ましく、サイプ幅の1/20以上1/16以下の範囲内の高さを基調としていることが一層好ましい。
請求項1に記載の発明では、サイプ壁面に上記の微細構造部を形成しているので、サイプ壁面に対する水の流体摩擦係数が従来よりも低減している。これにより、氷上などに滞留している水がサイプ壁面に流れ込むと、水がサイプ内に吸い上げられ易い。従って、サイプ内に吸い上げることができる水分量、すなわち氷上などに滞留している水の除去量を増大させることにより氷上における制動性能(摩擦特性)を更に向上させることができる。
なお、サイプが延びる方向はタイヤ幅方向であることが多いが、これ以外の方向であっても上記効果が認められる。例えばタイヤ周方向に沿ってサイプが延びていてもよい。
また、上記の微細構造部はサイプの片壁面のみに形成されていても上記の効果が認められるが、微細構造部がサイプの両壁面に形成されていると、上記効果がより顕著に認められる。
請求項2に記載の発明は、前記サイプの両端が前記周方向溝又は前記横溝に開口している、ことを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、水の上昇に伴ってサイプ内の空気がサイプ両端から周方向溝へ追い出されていく。すなわち、サイプ内の空気の圧力に勝って水がサイプ内を上昇する必要はなくなるので、サイプの両端が周方向溝に開口していないクローズドサイプに比べ、吸水量、及び、吸水速度を高くすることができる。
発明は、前記微細構造部が網目状である、ことを特徴とする。これにより、簡易な構造で流体摩擦抵抗を低減させることが可能になる。
請求項3に記載の発明は、前記サイプ幅を0.3mm以上0.8mm以下とした、ことを特徴とする。
サイプ幅が0.3mmより小さいサイプは製造することが難しいからであり、また、サイプ幅が0.8mmよりも大きいとブロックの倒れ込みが大きくなり、路面との接触面積が小さくなり易いからである。
本発明によれば、サイプ内に吸い上げることができる水分量を更に増大させることにより氷上における制動性能を向上させた空気入りタイヤとすることができる。
第1実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ径方向断面図である。 第1実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部のブロック配置を平面状態で示す説明図である。 第1実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部を構成するブロックの斜視図である(ブロックがタイヤの上側に位置する状態)。 第1実施形態に係る空気入りタイヤの微細構造部の正面図である。 第1実施形態に係る空気入りタイヤで、サイプ構造を示す模式的側面図である。 図4の部分拡大図である。 図6の矢視7−7の断面により、微細構造部の基調高さを示す説明図である。 第1実施形態に係る空気入りタイヤが氷路面上を転動することを示す模式的な部分側面断面図である。 第1実施形態に係る空気入りタイヤの別の変形例で、サイプ構造を示す模式的側面図である。 第1実施形態に係る空気入りタイヤの更に別の変形例で、サイプ構造を示す模式的側面図である。 試験例2で、サイプ幅に対する微細構造部の基調高さとサイプ壁面に対する水の流体摩擦係数との関係を示すグラフ図である。 二枚の平行平板間での流体速度分布を示す模式的な側面図である。 従来の空気入りタイヤのトレッド部を構成するブロックの斜視図である(ブロックがタイヤの上側に位置する状態)。 従来の空気入りタイヤが氷路面上を転動することを示す模式的な部分側面断面図である。 第2実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ径方向断面図である。 第2実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部のブロック配置を平面状態で示す説明図である。 第2実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部を構成するブロックの斜視図である(ブロックがタイヤの上側に位置する状態)。 第2実施形態に係る空気入りタイヤで、サイプ壁面に形成されている微細構造部の説明図である。 図18の部分拡大図である。 図19の矢視20−20の断面により、微細構造部の基調高さを示す説明図である。 第2実施形態に係る空気入りタイヤが氷路面上を転動することを示す模式的な部分側面断面図である。 第3実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部を示す平面図である。 第3実施形態に係る空気入りタイヤの3次元サイプの拡大図である。 第3実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部を構成するブロックの斜視図である(ブロックがタイヤの上側に位置する状態)。 第3実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部を構成するブロックの変形例を示す斜視図である(ブロックがタイヤの上側に位置する状態)。 従来の空気入りタイヤのトレッド部を構成するブロックの斜視図である(ブロックがタイヤの上側に位置する状態)。 従来の空気入りタイヤが氷路面上を転動することを示す模式的な部分側面断面図である。
以下、実施形態を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る空気入りタイヤ10は、両端部がそれぞれビードコア11で折り返された1層又は複数層で構成されるカーカス12を備えている。
カーカス12のクラウン部12Cのタイヤ径方向外側には、複数枚(例えば2枚)のベルトプライが重ねられたベルト層14が埋設されている。
ベルト層14のタイヤ径方向外側には、溝を配設したトレッド部16が形成されている。図2に示すように、トレッド部16には、タイヤ赤道面CL上とその両側とに、タイヤ周方向Uに沿った複数本の周方向溝(主溝)22が形成されている。また、トレッド部16には、タイヤ周方向Uと交差する複数本の横溝24が形成されている。本実施形態では、横溝24はタイヤ幅方向Vに沿って形成されている。各横溝24の両端部は、周方向溝22に連通するか、又は、トレッド端Tを越えてタイヤ幅方向外側へ排水可能なように延びている。
ここで、トレッド端とは、空気入りタイヤをJATMA YEAR BOOK(2006年度版、日本自動車タイヤ協会規格)に規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%を内圧として充填し、最大負荷能力を負荷したときのタイヤ幅方向最外の接地部分を指す。なお、使用地又は製造地においてTRA規格、ETRTO規格が適用される場合は各々の規格に従う。
トレッド部16には、図2に示すように、周方向溝22及び横溝24によって多数のブロック26が形成されている。
図2、図3に示すように、各ブロック26には、横溝24に沿ったサイプ28が形成されている。各サイプ28の両端はブロック両側壁に開口して周方向溝22に連通しており、いわゆるサイプ28はオープンサイプとされている。本実施形態では、サイプ28は各ブロック26に1本づつ形成されている。また、本実施形態では、サイプ28はタイヤ幅方向Vに沿って形成されている。
図3〜図7に示すように、サイプ28の両壁面には微細構造部32が形成されている。本実施形態では、微細構造部32は網目状とされ、ブロック26と一体的に形成されている。
図4及び図5に示すように、サイプ28の一方の壁面J1に、サイプ幅GSの半分以上の高さGTの突起36が形成されている。そして、この突起36は、対向する壁面J2に向かって形成されている。
図7に示すように、微細構造部32の基調の高さ(基調高さ)Fは、サイプ幅の1/50以上1/10未満の範囲内の高さとされている。
なお、微細構造部32の高さは、サイプ幅の1/40以上3/40以下の範囲内の高さを基調としていることが更に好ましく、サイプ幅の1/20以上1/16以下の範囲内の高さを基調としていることが一層好ましい。
サイプ28の壁面に微細構造部32を形成するには、サイプ28を形成するための加硫モールドのブレードの表面形状を、微細構造部32に応じた形状とすることで、微細構造部32を容易に形成することができる。
(作用、効果)
以下、本実施形態に係る空気入りタイヤ10を車両に装着して氷路面上を走行したときの作用、効果について説明する。
図8に示すように、ブロック26(26A〜D)が氷路面Sに接地し、タイヤ踏み込み側Iからタイヤ蹴り出し側Kにブロック26が移行する際、氷路面S上に水膜Wが発生している。
ここで、本実施形態では、サイプ28の壁面に上記の微細構造部32が形成されているので、この微細構造部32の表面における水の流体摩擦抵抗は、微細構造部32が形成されていない場合に比べて低くなっている。従って、水膜Wを形成している水は、サイプ28内に吸い込まれやすいので、従来よりも高い吸水速度でサイプ28内に吸い込まれ、サイプ28による吸水量が従来よりも多くなる。従って、タイヤ蹴り出し側Kの氷路面S上に水膜Wが発生していると、この水膜Wがサイプ28へ多量に高速で吸い上げられて氷路面S上から除去される。これにより、タイヤ蹴り出し側Kでブロック26と氷路面Sとの間の摩擦力が上がるので、路面に対するブロック26のすべりが抑制され、ブレーキ性能(摩擦特性)が向上する。この効果は、水の発生量が多い0℃近傍の温度において特に顕著に認められる。
以上説明したように、本実施形態では、排水性の役割を果たすサイプの壁面に微細構造部32を形成することにより、サイプ壁面の流体摩擦抵抗を低減させている。これにより、吸水性が従来よりも更に向上するので、氷上におけるブレーキ性能が従来よりも更に向上する。
また、サイプ28の両端が周方向溝22に開口しており、サイプ28はオープンサイプとされている。従って、吸水に伴ってサイプ28内の空気がサイプ28の両端から周方向溝22へ追い出されていく。従って、サイプの両端が周方向溝22に開口していないクローズドサイプに比べ、吸水量、及び、吸水速度を高くすることができる。
また、サイプ28の一方の壁面J1に、サイプ幅GSの半分以上の高さGTの突起36を形成されている。これにより、タイヤ転動中に、サイプ28を形成している壁面J1、J2同士が近づいても、サイプ28の壁面J1、J2同士の接触を突起によって充分に回避することができる。従って、サイプ28での排水容積を確保することができるとともにサイプ28内への流路が確保され、氷上制動性能が更に向上する。
そして、突起36が対向する壁面J2に向かって形成されている(言いかえれば、牙状に形成されている)ので、壁面J1、J2同士が接触することを更に防止することができる。
なお、図9に示すように、この突起36と対向する位置に対向突起38が形成されていると、この効果をより顕著なものとすることができる。
また、図10に示すように、互いに対向する位置に突起40、42を複数組にわたって形成してもよい。この場合、サイプ深さ方向位置毎に突起40,42の高さを異ならせた構造(例えば、サイプの深い位置ほど突起40、42の高さを高くした構造)としてもよい。
<試験例1>
本発明の効果を確かめるために、本発明者は、第1実施形態に係る空気入りタイヤの二例(以下、実施例1、2のタイヤという)、比較のための空気入りタイヤの三例(以下、比較例1〜3のタイヤという)、及び、従来の空気入りタイヤの一例(図13、図14参照。以下、従来例1のタイヤという)を用意し、氷路上で制動性能のテストを行って制動性能を評価した。従来例1のタイヤは、トレッド部に形成されているブロック86において実施例1のタイヤでサイプ28の壁面に微細構造部32を形成していないタイヤである。各タイヤについてのタイヤ条件を表1に示す。なお、従来例1のタイヤ以外では、第1実施形態で説明した突起がサイプ壁面に形成されている。
Figure 0005518473
ブロック寸法については、実施例1のタイヤでは、図3に示すように、タイヤ周方向長さLを25mm、タイヤ幅方向長さMを20mm、タイヤ半径方向深さ(ブロック高さ)Hを10mmとした。実施例2、3のタイヤ、比較例1、2のタイヤ、及び、従来例1のタイヤについても、ブロック寸法(L、M、Hの値)を実施例1のタイヤと同じにした。
図3に示すように、サイプ深さhについては、実施例1、2のタイヤ、比較例1〜3のタイヤ、及び、従来例1のタイヤ(図13参照)の何れであっても6mmとした。サイプ幅tについては、実施例1、2のタイヤ、比較例1〜3のタイヤ、及び、従来例1のタイヤの何れであっても0.4mmとした。サイプ長さdについては、実施例1、2のタイヤ、比較例1〜3のタイヤ、及び、従来例1のタイヤの何れであってもブロックのタイヤ幅方向長さMと同じとした。
本試験例では、全てのタイヤについて、タイヤサイズを195/65R15とし、正規リムに装着して内圧を200kPaとし、乗用車に取付けて正規荷重を負荷した状態で実車走行により試験を行った。ここで、「正規リム」とは、例えばJATMAが発行する2006年版のYEAR BOOKに定められた適用サイズにおける標準リムを指し、「正規荷重」とは、同様に、JATMAが発行する2006年版のYEAR BOOKに定められた適用サイズ・プライレーティングにおける最大荷重を指す。
本試験例では、初速度40km/hからフルブレーキをかけて静止状態になるまでの制動距離を計測し、初速度と制動距離とから平均減速度を算出した。そして、従来例1のタイヤの平均減速度に基づく評価指数100とし、実施例1、2のタイヤ、及び、比較例1〜3のタイヤについて相対評価となる評価指数を算出した。評価結果を表1に併せて示す。
表1の評価結果では評価指数が大きいほど氷上性能が高いこと、すなわち制動距離が短くて制動性能に優れていることを示す。表1から判るように、実施例1、2のタイヤでは、従来例1のタイヤに比べ、評価指数は何れも高くなっており、氷上における制動性能が向上していた。
従って、従来例1のタイヤでは、図14に示すように、サイプ88が吸水できる水分量が少ないため、タイヤ蹴り出し側Kでブロック86(86A〜D)と氷路面Sとの間の水膜Wを充分に除去できなかったが、実施例1、2のタイヤでは、従来例1のタイヤに比べてこの水膜Wをより多く除去できていることが判った。
そして、表1により、サイプ幅に対する微細構造部の基調高さの割合は、1/50以上1/10未満の範囲内が好ましいと推定される結果になった。
また、本試験例では、実施例1、2のタイヤに比べ、微細構造部の基調高さFを10μmに変更したタイヤで試験を行ったところ、評価指数は104であった。更に、実施例1、2のタイヤに比べ、微細構造部の基調高さFを30μmに変更したタイヤで試験を行ったところ、評価指数は105であった。従って、サイプ幅に対する微細構造部の基調高さの割合は、1/40以上3/40以下の範囲内が更に好ましいという結果になった。
また、本試験例では、実施例2のタイヤが最も評価指数が高くなっており、微細構造部32の基調高さをサイプ幅の1/20程度のとするのが最も効果的であることも判った。更に、本試験例では、微細構造部32の基調高さをサイプ幅の1/20以上1/16以下とするのがとても好ましいことも判った。
一方、比較例1のタイヤでは、評価指数が従来例1のタイヤと同じであり、サイプ幅に対する微細構造部32の基調高さが充分でないことが判った。また、比較例3のタイヤでは、評価指数が従来例1のタイヤよりも低くなっており、サイプ幅に対する微細構造部32の基調高さが高すぎて、水の流れをサイプ内でかえって阻害していることが判った。
<試験例2>
また、本発明者は、サイプ幅に対する微細構造部の基調高さの割合とサイプ壁面に対する水の流体摩擦係数μとの関係を、以下のようにして実験により推定した。
まず、スリット状の流路を有するゴム製の配管に、配管内壁面に全面にわたって微細構造部32を形成したものを製造した。その際、微細構造部32の基調の高さFをパラメータとして変化させて複数本の配管を製造した。この配管の流路断面寸法は、試験例1で規定したサイプ28の開口と同じ寸法とした。
本試験例では、流路の断面形状が上記配管と同じで微細構造部が形成されていない通常の配管を、助走区間用の配管として上記配管の前後に接続し、水を一定圧力で流した。そして、微細構造部32の基調の高さFをパラメータとして変化させた各配管の内壁における水の流体摩擦係数μを求めた。
試験結果を図11に示す。図11から判るように、流路幅に対する微細構造部32の基調高さFの割合が1/50以上1/10未満の範囲内では、隣接する他の範囲に比べ、流体摩擦係数μが急激に低くなっていた。従って、サイプ幅に対する微細構造部の基調高さの割合は、1/50以上1/10未満の範囲内が好ましいと推定される結果になった。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。図15に示すように、本実施形態に係る空気入りタイヤ110は、両端部がそれぞれビードコア111で折り返された1層又は複数層で構成されるカーカス112を備えている。
カーカス112のクラウン部112Cのタイヤ径方向外側には、複数枚(例えば2枚)のベルトプライが重ねられたベルト層114が埋設されている。
ベルト層114のタイヤ径方向外側には、溝を配設したトレッド部116が形成されている。図16に示すように、トレッド部116には、タイヤ赤道面CL上とその両側とに、タイヤ周方向Uに沿った複数本の周方向溝(主溝)122が形成されている。また、トレッド部116には、タイヤ周方向Uと交差する複数本の横溝124が形成されている。本実施形態では、横溝124はタイヤ幅方向Vに沿って形成されている。各横溝124の両端部は、周方向溝122に連通するか、又は、トレッド端Tを越えてタイヤ幅方向外側へ排水可能なように延びている。
トレッド部116には、図16に示すように、周方向溝122及び横溝124によって多数のブロック126が形成されている。
図16、図17に示すように、各ブロック126には、横溝124に沿ったサイプ128が形成されている。各サイプ128の両端はブロック両側壁に開口して周方向溝122に連通しており、いわゆるサイプ128はオープンサイプとされている。本実施形態では、サイプ128は各ブロック126に1本づつ形成されている。また、本実施形態では、サイプ128はタイヤ幅方向Vに沿って形成されている。
図17〜図20に示すように、サイプ128の両壁面には微細構造部132が形成されている。本実施形態では、微細構造部132は網目状とされ、ブロック126と一体的に形成されている。
図20に示すように、微細構造部132の基調の高さ(基調高さ)Fは、サイプ幅の1/50以上1/10未満の範囲内の高さとされている。
サイプ128の壁面に微細構造部132を形成するには、サイプ128を形成するための加硫モールドのブレードの表面形状を、微細構造部132に応じた形状とすることで、微細構造部132を容易に形成することができる。
また、図17に示すように、各サイプ128には、サイプ溝底に連続する立設部140が形成されている。立設部140は、タイヤ径方向外側に延び出す細長棒状とされている。従って、タイヤ転動中に、サイプ128の壁面同士の接触を立設部140によって回避することができる構造になっている。
本実施形態では、立設部140のサイプ溝底からの高さGはサイプ深さhの30〜90%の範囲内とされている。また、立設部140は、略等間隔で複数本にわたって設けられており、この結果、各立設部140のサイプ幅方向両側には空間129が形成されており、サイプ128は櫛状の空間として形成されている。
立設部140の上面(タイヤ径方向外側の面)は平坦面とされている。この結果、サイプ128には、浅い溝底面部140Sと深い溝底面部129Sとが形成されている。
なお、立設部140は、一方のサイプ壁面側に一体的に形成されていてもよい。
(作用、効果)
以下、本実施形態に係る空気入りタイヤ110を車両に装着して氷路面上を走行したときの作用、効果について説明する。
図21に示すように、ブロック126(126A〜D)が氷路面Sに接地し、タイヤ踏み込み側Iからタイヤ蹴り出し側Kにブロック126が移行する際、氷路面S上に水膜Wが発生している。
ここで、本実施形態では、サイプ128の壁面に、基調高さFがサイプ幅の1/50以上1/10未満の範囲内とされた上記の微細構造部132が形成されているので、この微細構造部132の表面における水の流体摩擦抵抗は、微細構造部132が形成されていない場合に比べて低くなっている。従って、水膜Wを形成している水は、サイプ128内に吸い込まれやすいので、従来よりも高い吸水速度でサイプ128内に吸い込まれ、サイプ128による吸水量が従来よりも多くなる。従って、タイヤ蹴り出し側Kの氷路面S上に水膜Wが発生していると、この水膜Wがサイプ128へ多量に高速で吸い上げられて氷路面S上から除去される。これにより、タイヤ蹴り出し側Kでブロック126と氷路面Sとの間の摩擦力が上がるので、路面に対するブロック126のすべりが抑制され、ブレーキ性能(摩擦特性)が向上する。この効果は、水の発生量が多い0℃近傍の温度において特に顕著に認められる。
また、各サイプ128に形成された立設部140によって、サイプ壁面同士が接触して実質的なサイプ容積が小さくなることが防止されている。
以上説明したように、本実施形態では、排水性の役割を果たすサイプの壁面に微細構造部132を形成することにより、サイプ壁面の流体摩擦抵抗を低減させている。これにより、吸水性が従来よりも更に向上するので、氷上におけるブレーキ性能が従来よりも更に向上する。
また、各サイプ128には、サイプ溝底に連続する立設部140が形成されている。これにより、タイヤ転動中に、サイプの壁面同士の接触を立設部140によって回避することができる。従って、サイプ128での排水容積を確保することができるとともにサイプ28内への流路が確保され、氷上制動性能が更に向上する。
そして、立設部140のサイプ溝底からの高さGはサイプ深さhの30〜90%の範囲内とされている。これにより、サイプ壁面同士の接触を充分に避けることができ、排水容積を充分に確保することができる。しかも、流れが阻害されて排水性能が低下するということが回避される。
また、立設部140は溝底からタイヤ径方向外側に向けて延び出しており、立設部140のサイプ幅方向両側には空間129が形成され、サイプ128は櫛状の空間とされている。従って、サイプ容積を確保できるとともに、サイプ128が形成されていてもブロック126の倒れ込みが立設部140によって防止される。
更に、サイプ128の両端が周方向溝122に開口しており、サイプ128はオープンサイプとされている。従って、吸水に伴ってサイプ128内の空気がサイプ128の両端から周方向溝122へ追い出されていく。従って、サイプの両端が周方向溝122に開口していないクローズドサイプに比べ、吸水量、及び、吸水速度を高くすることができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。図22は、本実施形態における空気入りタイヤ151のトレッド部を示す図である。空気入りタイヤ151のトレッド部には、周方向溝152と、横溝153と、ブロック154とが形成されている。
周方向溝152は、タイヤ周方向(矢印U方向)に延びる溝である。横溝(幅方向溝)153は、タイヤ幅方向(矢印V方向)に延びる溝である。
ブロック154は、周方向溝152と横溝153とが交差することによって区画され、サイプ155を有するブロックである。また、ブロック154は、中央域ブロック154aと、端部域ブロック154bとから構成されている。
中央域ブロック154aは、トレッド部における中央域Aに形成されたブロックである。端部域ブロック154bは、トレッド部における端部域Bに形成されたブロックである。
中央域ブロック154aに形成されたサイプ155の溝幅は、端部域ブロック154bに形成されたサイプ155の溝幅よりも広い。また、少なくとも中央域ブロック154aに形成されたサイプ155は、タイヤ幅方向V、タイヤ周方向U及びタイヤ径方向にジグザグ状に延びる3次元サイプ155aである。なお、3次元サイプ155aについては、後に詳述する。また、同図において、端部域ブロック154bに形成されているサイプ155は、タイヤ幅方向に直線である直線状サイプ155bであるが、これに限定されるものではなく、3次元サイプ155aであってもよい。
なお、本実施形態において、ブロック154は、少なくとも周方向溝152によって区画されたブロックであればよく、トレッド部に横溝153が形成されていなくてもよい。
図23は、本実施形態における3次元サイプ155aの拡大図である。正確には、3次元サイプ155aは溝であり、形状を有していないため、同図が示す形状は、該3次元サイプ155aを形成するブレードの形状である。該ブレードをブロック154から外すことにより、該形状の3次元サイプ155aが形成される。サイプ幅tはブレード幅と同じであると考えてよい。
図23、図24に示すように、3次元サイプ155aは、タイヤ幅方向V、タイヤ周方向及びタイヤ径方向Dにジグザグ状に延びている。また、3次元サイプ155aのタイヤ径方向Dにおける内側は、タイヤ径方向Dの長さ(以下において、切欠き156の深さG1又は深さG2)が3次元サイプ155aのタイヤ径方向Dの長さ(以下において、3次元サイプ155aの深さh1)の50〜90%であり、タイヤ幅方向Vの長さ(以下において、切欠き56の幅J)が0.3〜1mmである少なくとも1つの切欠き156が形成されている。この切欠き156により、図24に示すように、3次元サイプ155aの溝底から複数本の立設部160が延び出している。
また、1つの3次元サイプ155aに立設部160が2つ以上形成されている場合においては、図23、図24に示したように、中央側切欠き156aによって形成される中央側立設部160aの高さG1が、端部側切欠き156bによって形成される端部側立設部160bの高さG2よりも高いことが好ましい。このような中央側立設部160a及び端部側立設部160bは、タイヤ赤道面CLに近い中央側切欠き156aの深さG1を端部側切欠き156bの深さG2よりも長くすることによって簡単に形成される。なお、図25に示すように、高さが互いに同じとされた中央側立設部162aと端部側立設部162bとを設けた3次元サイプ168も、本発明の範囲である。
また、サイプ155の両壁面には、第1実施形態と同様、微細構造部(図示せず)が形成されている。本実施形態では、微細構造部は網目状とされ、ブロック154と一体的に形成されている。微細構造部の基調の高さ(基調高さ)は、第2実施形態同様に、サイプ幅の1/50以上1/10未満の範囲内の高さとされている。
(作用・効果)
本実施形態に係る空気入りタイヤ151によると、第2実施形態と同様、排水性の役割を果たす3次元サイプ155aの壁面に微細構造部を形成することにより、サイプ壁面の流体摩擦抵抗を低減させている。これにより、吸水性が従来よりも更に向上するので、氷上におけるブレーキ性能が従来よりも更に向上する。
また、3次元サイプ155aのタイヤ径方向内側が、タイヤ径方向長さが3次元サイプのタイヤ径方向長さの50〜90%であり、タイヤ幅方向長さが0.3〜1mmである少なくとも1つの立設部160を有する。これにより、3次元サイプ155aの一部の深さを浅くすることができ、ブロック154の剛性を更に向上させることができるため、乾燥路面上における直進安定性を向上させることができる。しかも、3次元サイプ155aの壁面同士の接触を立設部160によって回避することができる。
そして、立設部160が2つ以上形成されている場合においては、タイヤ赤道面CLに近い中央側立設部160aが他方の端部側立設部160bよりもタイヤ径方向長さが長い。このため、ブロック154におけるタイヤ赤道面CL側の剛性を更に向上させることができることにより、乾燥路面上における直進安定性が低下することを抑制することができる。
また、トレッド部の中央域Aを構成するブロック154に形成されたサイプ155の溝幅が、トレッド部の端部域Bを構成するブロック154に形成されたサイプ155の溝幅よりも広いため、該溝幅が広いサイプ155が溝と同様の働きを行うことができる。即ち、雪上を走行する場合において、該溝幅が広いサイプが溝と同様に雪を踏み固め、トレッド部と路面との摩擦を増大させるため、発進制動性能を向上させることができる。
一方、トレッド部の中央域Aを構成するブロック154に形成されたサイプ155の溝幅が、トレッド部の端部域Bを構成するブロック154に形成されたサイプ155の溝幅よりも広いことによって、ブロック154の剛性が低下し、乾燥路面上における直進安定性が低下するが、少なくとも中央域Aを構成するブロック154に形成されたサイプ155が、タイヤ幅方向V、タイヤ周方向U及びタイヤ径方向Dにジグザグ状に延びる3次元サイプ155aであるため、ブロック154が倒れ込む際に隣り合う部分が引っ掛かることにより、ブロック154の剛性を向上させ、乾燥路面上における直進安定性を向上させることができる。
<試験例3>
本発明の効果を確かめるために、本発明者は、第2実施形態に係る空気入りタイヤの三例(以下、実施例3〜5のタイヤという)、比較のための空気入りタイヤの七例(以下、比較例4〜10のタイヤという)、及び、従来の空気入りタイヤの一例(図26、図27参照。以下、従来例2のタイヤという)を用意し、氷路上で制動性能のテストを行って制動性能を評価した。従来例2のタイヤは、トレッド部に形成されているブロック186において実施例3のタイヤで微細構造部132及び立設部140を形成していないタイヤである。各タイヤについてのタイヤ条件を表2に示す。なお、表2で、立設部による空間があり、とされているタイヤでは、サイプ溝底に連続する立設部が形成されている。
Figure 0005518473
ブロック寸法については、実施例3のタイヤでは、図17に示すように、タイヤ周方向長さLを25mm、タイヤ幅方向長さMを20mm、タイヤ半径方向深さ(ブロック高さ)Hを10mmとした。実施例4、5のタイヤ、比較例4〜10のタイヤ、及び、従来例2のタイヤについても、ブロック寸法(L、M、Hの値)を実施例3のタイヤと同じにした。
図17に示すように、サイプ深さhについては、実施例3〜5のタイヤ、比較例4〜10のタイヤ、及び、従来例2のタイヤ(図26参照)の何れであっても6mmとした。サイプ幅tについては、実施例3〜5のタイヤ、比較例4〜10のタイヤ、及び、従来例2のタイヤの何れであっても0.4mmとした。サイプ長さdについては、実施例3〜5のタイヤ、比較例4〜10のタイヤ、及び、従来例2のタイヤの何れであってもブロックのタイヤ幅方向長さMと同じとした。
本試験例では、全てのタイヤについて、タイヤサイズを195/65R15とし、正規リムに装着して内圧を200kPaとし、乗用車に取付けて正規荷重を負荷した状態で実車走行により試験を行った。
本試験例では、初速度40km/hからフルブレーキをかけて静止状態になるまでの制動距離を計測し、初速度と制動距離とから平均減速度を算出した。そして、従来例2のタイヤの平均減速度に基づく評価指数100とし、実施例3〜5のタイヤ、及び、比較例4〜10のタイヤについて相対評価となる評価指数を算出した。評価結果を表2に併せて示す。
表2の評価結果では評価指数が大きいほど氷上性能が高いこと、すなわち制動距離が短くて制動性能に優れていることを示す。表2から判るように、微細構造部の基調高さFが8〜35μmの範囲内である実施例3〜5のタイヤでは、従来例2のタイヤ、比較例9、10のタイヤに比べ、評価指数は何れも高くなっており、氷上における制動性能が向上していた。
従って、従来例2のタイヤでは、図27に示すように、サイプ188が吸水できる水分量が少ないため、タイヤ蹴り出し側Kでブロック186(186A〜D)と氷路面Sとの間の水膜Wを充分に除去できなかったが、実施例3〜5のタイヤでは、従来例2のタイヤに比べてこの水膜Wをより多く除去できていることが判った。
また、本試験例では、実施例4のタイヤが最も評価指数が高くなっており、微細構造部32の基調高さをサイプ幅の1/20程度とするのが最も効果的であることも判った。
また、比較例8、10のタイヤでは、評価指数が従来例2のタイヤよりも低くなっており、サイプ幅に対する微細構造部32の基調高さが高すぎて、水の流れをサイプ内でかえって阻害していることが判った。
また、比較例4〜8のタイヤからも、微細構造部の基調高さFが8〜35μmの範囲内であることが好ましいことが裏付けられた。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。
符号の説明
10 空気入りタイヤ
16 トレッド部
22 周方向溝
24 横溝
26A〜D ブロック
28 サイプ
32 微細構造部
36 突起
40 突起
86A〜D ブロック
88 サイプ
110 空気入りタイヤ
116 トレッド部
122 周方向溝
124 横溝
126A〜D ブロック
128 サイプ
129 空間
132 微細構造部
140 立設部
151 空気入りタイヤ
152 周方向溝
153 横溝
154 ブロック
154a 中央域ブロック(ブロック)
154b 端部域ブロック(ブロック)
155 サイプ
155a 3次元サイプ
155b 直線状サイプ(サイプ)
160 立設部
160a 中央側立設部(立設部)
160b 端部側立設部(立設部)
162a 中央側立設部(立設部)
162b 端部側立設部(立設部)
168 3次元サイプ
186A〜D ブロック
188 サイプ
G 高さ
h サイプ深さ(サイプの深さ)
t サイプ幅
J1、J2 壁面
GS サイプ幅
GT 高さ

Claims (3)

  1. 周方向溝と横溝とによって区画された複数のブロックがトレッド部に形成され、
    前記ブロックには少なくとも1つのサイプが形成され、
    前記サイプの壁面の少なくとも一箇所に、サイプ幅の半分以上の高さの突起が形成され、
    前記サイプの壁面の少なくとも一部に、サイプ幅の1/50以上1/10未満の範囲内の高さを有する網目状の微細構造部を形成した、ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記サイプの両端が前記周方向溝又は前記横溝に開口している、ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記サイプ幅を0.3mm以上0.8mm以下とした、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
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