JP2008007047A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】サイプ内に吸い上げることができる水分量を増大させることにより氷上における制動性能を向上させた空気入りタイヤを提供することを課題とする。
【解決手段】タイヤトレッド部に形成されたブロック26には、両端がブロック26内で閉じている1つの閉サイプ28と、両端がブロック側壁26Sで開口している2つの開サイプ32と、が形成されている。閉サイプ28の底部には閉サイプ空隙部28Pが形成され、開サイプ32の底部には開サイプ空隙部32Pが形成されている。ブロック26が荷重を受けると、閉サイプ空隙部28Pと開サイプ空隙部32Pとを仕切る仕切りゴム部36は、開サイプ空隙部32Pに向けて変形し易い形状になっており、この変形によって閉サイプ空隙部28Pの空隙容積が増大する。
【選択図】図3

Description

本発明は、サイプを有する複数のブロックがトレッド部に形成された空気入りタイヤに関する。
氷上におけるブレーキ性能(制動性能)を向上させるために、氷上に発生する水をタイヤのトレッド部に形成されたサイプに逃がすことが従来から行われてきている。しかし、従来、サイプが吸収できる水分量が大きくないため、特に氷表面に水が発生しやすい温度において、水の逃げ道を充分に確保し難い。このため、トレッド部が水膜上に乗った状態になってしまってサイプによる吸水効果を充分に得難い場合があった。
この対策として、サイプに連通する中空ゾーンをサイプ底に形成し、吸水量を増大させることが開示されている(例えば特許文献1〜3参照)。
しかし、特許文献1〜3よりも更に吸水効果を得ることができる空気入りタイヤが実現されると、氷上における制動性能が更に向上して好ましい。
なお、吸水量を増大させようとして特許文献1〜3において中空ゾーンを含めたサイプ容積を大きくし過ぎると、ブロック剛性が低下して吸水性能が逆に低下してしまうという難点がある。また、特許文献1〜3では、サイプが路面に当接して吸水するときの吸水方向が重力方向とは反対方向なので、吸水させ難く、排水性という点では限度がある。
特表2002−501458号公報 特表2004−513014号公報 特開2003−159911号公報
本発明は、上記事実を考慮して、サイプ内に吸い上げることができる水分量を増大させることにより氷上における制動性能を向上させた空気入りタイヤを提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、周方向溝と横溝とによって区画された複数のブロックがトレッド部に形成され、前記ブロックには、両端が前記ブロック内で閉じている少なくとも1つの閉サイプと、両端がブロック側壁で開口している少なくとも1つの開サイプと、が形成され、前記閉サイプの底部には、閉サイプ幅方向断面における空隙断面積が局所的に広くて、タイヤ径方向の空隙幅がタイヤ径方向に直交する方向の空隙幅よりも長い閉サイプ空隙部が形成されおり、前記開サイプの底部には、開サイプ幅方向断面における空隙断面積が局所的に広くて、前記閉サイプ空隙部との間に形成される仕切りゴム部の変形スペースを形成している開サイプ空隙部が形成されている、ことを特徴とする。
請求項1に記載の発明では、ブロックが踏み込む過程において、閉サイプ空隙部を形成しているゴム部が圧縮力を受けて変形する。その際、このゴム部のうち上記の仕切りゴム部は、仕切りゴム部の変形スペースを形成している開サイプ空隙部に向けて変形する。この結果、閉サイプ空隙部が変形して閉サイプ空隙部の空隙容積が増大する。この空隙容積の増大がスポイトの吸水作用としての働きをするため、路面上に水が発生していると、路面上の水の少なくとも一部が閉サイプへ能動的に吸い上げられる。これにより、ブロックと路面との間の摩擦力が上がるので、路面に対するブロックのすべりが抑制され、制動性能(ブレーキ性能)が向上する。
請求項2に記載の発明は、閉サイプ幅方向断面における前記閉サイプ空隙部の断面形状が、タイヤ径方向を長径とする楕円であり、開サイプ幅方向断面における前記開サイプ空隙部の断面形状が、前記閉サイプ空隙部とは反対側に向けて凸の三日月状である、ことを特徴とする。
これにより、ブロックが踏み込む過程において、仕切りゴム部が閉サイプのサイプ幅方向外側へ向けて変形し易い。従って、請求項1によって得られる効果を更に顕著にし易くすることができる。
ブロック表面から閉サイプ空隙部までのサイプ部分を形成する閉サイプ細幅部の寸法については、幅が0.3〜1.5mmの範囲内、深さが閉サイプ全体の30〜70%の範囲内であることが好ましい。この範囲内であると、閉サイプ細幅部がノズルの形状を維持できるからである。
また、ブロック表面から開サイプ空隙部までのサイプ部分を形成する開サイプ細幅部の寸法については、幅が0.3〜1.5mmの範囲内で、深さが閉サイプ細幅部の深さに揃えられていることが好ましい。このようにすると、閉サイプ細幅部の倒れ込みを防ぐことができる。
閉サイプ空隙部及び開サイプ空隙部の配置位置は特に限定しないが、閉サイプ空隙部がブロック中心に位置していると、仕切りゴム部が開サイプ空隙部へ張り出すように変形し易いので好ましい。
請求項3に記載の発明は、前記ブロックの非荷重時では、前記楕円の短径が長径の20〜80%の範囲内である、ことを特徴とする。
閉サイプ空隙部の短径が長径の20%よりも小さいと閉サイプ空隙部がつぶれ難くなるので、空隙容積が変化し難くなるからである。また、閉サイプ空隙部の短径が長径の80%よりも大きいと、閉サイプ空隙部がつぶれても空隙容積変化が小さく、ポンプ効果(路面上の水の除去効果)が小さくなり易いからである。
請求項4に記載の発明は、前記ブロックの非荷重時では、前記閉サイプ空隙部の空隙容積が、前記開サイプ空隙部の空隙容積の20〜200%の範囲内である、ことを特徴とする。
20%よりも小さいと、ブロックが圧縮力を受けた際の仕切りゴム部の変形をコントロールし難く、閉サイプ空隙部の容積がさほど増大しないからである。また、200%よりも大きいと、閉サイプ空隙部の空隙容積の変化量が小さ過ぎてポンプ効果(路面上の水の除去効果)が小さくなり易いからである。
本発明によれば、サイプ内に吸い上げることができる水分量を増大させることにより氷上における制動性能を向上させた空気入りタイヤとすることができる。
以下、実施形態を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。図1に示すように、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ10は、両端部がそれぞれビードコア11で折り返された1層又は複数層で構成されるカーカス12を備えている。
カーカス12のクラウン部12Cのタイヤ径方向外側には、複数枚(例えば2枚)のベルトプライが重ねられたベルト層14が埋設されている。
ベルト層14のタイヤ径方向外側には、溝を配設したトレッド部16が形成されている。図2に示すように、トレッド部16には、タイヤ赤道面CL上とその両側とに、タイヤ周方向Uに沿った複数本の周方向溝(主溝)22が形成されている。また、トレッド部16には、タイヤ周方向と交差する複数本の横溝24が形成されている。本実施形態では、横溝24はタイヤ幅方向Vに沿って形成されている。各横溝24の両端部は、周方向溝22に連通するか、又は、トレッド端Tを越えてタイヤ幅方向外側へ排水可能なように延びている。
ここで、トレッド端とは、空気入りタイヤをJATMA YEAR BOOK(2005年度版、日本自動車タイヤ協会規格)に規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%を内圧として充填し、最大負荷能力を負荷したときのタイヤ幅方向最外の接地部分を指す。なお、使用地又は製造地においてTRA規格、ETRTO規格が適用される場合は各々の規格に従う。
トレッド部16には、図2に示すように、周方向溝22及び横溝24によって多数のブロック26が形成されている。
図2〜図4に示すように、各ブロック26には、横溝24に沿った閉サイプ28が形成されている。各閉サイプ28の両端はブロック26内で閉じており、ブロック側壁には開口していない。本実施形態では、閉サイプ28は各ブロック26に1本づつ形成されている。また、本実施形態では、閉サイプ28はタイヤ幅方向Vに沿って形成されている。
図3、図4に示すように、閉サイプ28の底部には、閉サイプ幅方向断面(図2の矢視I−I)における断面積が局所的に広い閉サイプ空隙部28Pが形成されている。閉サイプ28は、ブロック表面に開口してタイヤ径方向Rに進展し閉サイプ空隙部28Pに連通している閉サイプ細幅部28Sとこの閉サイプ空隙部28Pとによって構成されている。本実施形態では、閉サイプ幅方向断面における閉サイプ空隙部28Pの断面形状が、タイヤ径方向Rを長径aとしタイヤ周方向Uを短径bとする楕円である。本実施形態では、閉サイプ空隙部28Pの中心位置がブロック26の中心位置と一致するように、閉サイプ空隙部28Pがブロック内に配置されている
また、図2〜図4に示すように、各ブロック26には、横溝に沿った開サイプ32が形成されている。各開サイプの両端はブロック側壁26Sで開口している。本実施形態では、開サイプ32は閉サイプ28のタイヤ周方向両側に1本ずつ、いずれも閉サイプ28に沿って形成されており、2本の開サイプ32によって小ブロック34がブロック26内に区画されている。閉サイプ28と開サイプ32との間隔は、閉サイプ28のタイヤ周方向両側で同じである。
図3、図4に示すように、開サイプ32の底部には、開サイプ幅方向断面における断面積が局所的に広い開サイプ空隙部32Pが形成されている。開サイプ32は、ブロック表面に開口してタイヤ径方向Rに進展し開サイプ空隙部32Pに連通している開サイプ細幅部32Sとこの開サイプ空隙部32Pとによって構成されている。本実施形態では、開サイプ幅方向断面における開サイプ空隙部32Pの断面形状が、閉サイプ空隙部28Pに向けて凹で、しかも開サイプ空隙部32Pとは反対側に向けて凸の三日月状とされている。
1つの閉サイプ空隙部28P及び2つの開サイプ空隙部32Pがブロック26に形成されていることにより、ブロック26には、閉サイプ空隙部28Pと開サイプ空隙部32Pとを仕切る2つの仕切りゴム部36が形成されている。この2つの仕切りゴム部36は閉サイプ空隙部28Pに対して面対称形状になっている。この仕切りゴム部36は開サイプ空隙部32Pに向けて凸であるので、ブロック26に荷重が加えられると開サイプ空隙部32Pの側へ撓み変形(座屈のような変形)をし易い。すなわち、仕切りゴム部36が開サイプ空隙部32Pを逃げ場として開サイプ空隙部32Pの側へ張り出すように変形し易くなっており、開サイプ空隙部32Pは仕切りゴム部36の変形スペースとしての役割を果たしている。そして、仕切りゴム部36がこのように変形すると閉サイプ空隙部28Pが広がるようになっている。
また、閉サイプ幅方向断面における閉サイプ空隙部28Pの断面形状がタイヤ径方向Rに長径の楕円であり、仕切りゴム部36がこの楕円を形成しているので、仕切りゴム部36は閉サイプ空隙部28Pに対して凹である。従って、ブロック26に荷重が加えられると仕切りゴム部36が開サイプ空隙部32Pの側へ一層撓み変形し易い構造になっている。
また、本実施形態では、非荷重時では、閉サイプ空隙部28Pの空隙容積が開サイプ空隙部32Pの空隙容積の20〜200%の範囲内にされている。
(作用、効果)
以下、本実施形態に係る空気入りタイヤ10を車両に装着して氷路面上を走行したときの作用、効果について説明する。
図4に示すように、タイヤ踏み込み側Iからタイヤ蹴り出し側Kへ空気入りタイヤ10が回転移動していく際、ブロック26(26A〜D)が氷路面Sに接地して踏み込む過程では、ブロック26に表面側から荷重がかかり仕切りゴム部36が開サイプ空隙部32Pの側へ撓み変形していく(図4のブロック26B、26C参照)。この結果、閉サイプ空隙部28Pの空隙容積が増大していく。
すなわち、空隙容積の増大がポンプとして作用するので、スポイトの吸水作用としての働きにより閉サイプ28内へ水膜を吸い上げることができる。従って、タイヤ踏み込み側Iの氷路面S上に水膜Wが発生していると、この水膜Wが閉サイプ28へ効果的に吸い上げられて氷路面S上から除去される。これにより、タイヤ踏み込み側Iでブロック26と氷路面Sとの間の摩擦力が上がるので、路面に対するブロック26のすべりが抑制され、ブレーキ性能が向上する。この効果は、水の発生量が多い0℃近傍の温度において特に顕著に認められる。なお、開サイプ空隙部32Pの両端はブロック側壁26Sに開口しているので、開サイプ空隙部32Pの空隙容積が変化してもこのような吸水作用が生じることはない。
また、本実施形態では、非荷重時では、閉サイプ空隙部28Pの空隙容積が開サイプ空隙部32Pの空隙容積の20〜200%の範囲内にされており、これにより、閉サイプ空隙部28Pのポンプ効果による排水効果を充分に得ることができる。
なお、本実施形態では、1つのブロック26に閉サイプ28を1つ、開サイプ32を2つ形成しているが、1つのブロック26に形成する閉サイプ28及び開サイプ32の個数を更に増やしてもよい。この場合、1つの閉サイプ28と、この閉サイプ28のタイヤ周方向両側に位置する2つの開サイプ32とを1セットとして、複数のセットをブロック内に繰り返し配置することが、開サイプ空隙部28Pの空隙容積を効率的に変化させることができるので好ましい。
また、本実施形態では、サイプ細幅部28Sは横溝24に沿った平板状の空隙とされているが、本発明はこれに限らず、例えば、ブロック表面でジグザグ状に延びる空隙とされていてもよい。ここで、ブロック表面でサイプ細幅部がジグザグ状に延びるとは、ブロック表面におけるサイプ細幅部の延びる方向に対して傾斜しているサイプ部分が、傾斜方向が互い違いになるように折り返しながら延びることをいう。
<試験例>
本発明の効果を確かめるために、本発明者は、上記実施形態に係る空気入りタイヤ10の一例(以下、実施例のタイヤという)、及び、従来例の空気入りタイヤの一例(以下、従来例のタイヤという)を用意し、氷路上で制動性能のテストを行って制動性能を評価した。従来例のタイヤでは、図5に示すように、ブロック26に代えてブロック96がトレッド部に形成されている。ブロック96では、閉サイプ空隙部を形成せずに幅を均一にした閉サイプ88が閉サイプ28に代えて形成されているとともに、開サイプ空隙部を形成せずに幅を均一にした開サイプ92が開サイプ32に代えて形成されている。
ブロック寸法については、実施例のタイヤでは、図3に示すように、タイヤ周方向長さLを25mm、タイヤ幅方向長さMを20mm、タイヤ径方向深さ(ブロック高さ)Hを10mm、ブロック表面における小ブロック34のタイヤ周方向幅Jを8mmとした。従来例のタイヤについても、ブロック寸法(L、M、Hの値)を実施例のタイヤと同じにし、ブロック表面における小ブロック34のタイヤ周方向幅Jの値も実施例のタイヤと同じにした。
閉サイプの寸法については、実施例のタイヤでは、図3に示すように、ブロック表面における閉サイプ28の長さdiを15mm、閉サイプ28の深さ(ブロック表面から閉サイプ空隙部28Pの底までの距離)hiを6mm、閉サイプ細幅部28Sのサイプ幅tiを0.4mm、閉サイプ幅方向断面における閉サイプ空隙部28Pの楕円形状の長径aを4.5mm、短径bを1.5mmとした。閉サイプ空隙部28Pの長さは閉サイプ28の長さdiと同じである。従来例のタイヤでは、図5に示すように、閉サイプ88の長さdiを15mm、幅tiを0.4mm、深さhiを6mmとした。
開サイプの寸法については、実施例のタイヤでは、図3に示すように、開サイプ32の深さ(ブロック表面から開サイプ空隙部32Pの底までの距離)heを6mm、開サイプ細幅部28Sのサイプ幅teを0.4mm、開サイプ空隙部32Pの最大幅(上記のタイヤ周方向面における幅)fを1.5mm、開サイプ空隙部32Pのタイヤ径方向長さnを4.5mmとした。なお、ブロック表面における開サイプ32の長さはブロック26のタイヤ幅方向長さMと同じである。また、開サイプ空隙部32Pの中心線Cを通るタイヤ周方向面における仕切りゴム部36の厚みtgを3.5mmとした。従来例のタイヤでは、図5に示すように、開サイプ92の深さheを6mm、幅teを0.4mmとした。
また、実施例のタイヤでは、非荷重時において、閉サイプ空隙部28Pの空隙容積が開サイプ空隙部32Pの空隙容積の75%である。
本試験例では、全てのタイヤについて、タイヤサイズを195/65R15とし、正規リムに装着して内圧を200kPaとし、乗用車に取付けて正規荷重を負荷した状態で実車走行により試験を行った。ここで、「正規リム」とは、例えばJATMAが発行する2005年版のYEAR BOOKに定められた適用サイズにおける標準リムを指し、「正規荷重」とは、同様に、JATMAが発行する2005年版のYEAR BOOKに定められた適用サイズ・プライレーティングにおける最大荷重を指す。
本試験例では、初速度40km/hからフルブレーキをかけて静止状態になるまでの制動距離を計測し、初速度と制動距離とから平均減速度を算出した。そして、従来例のタイヤの平均減速度に基づく評価指数100とし、実施例のタイヤについて相対評価となる評価指数を算出した。評価結果を表1に示す。
Figure 2008007047
表1の評価結果では評価指数が大きいほど氷上性能が高いこと、すなわち制動距離が短くて制動性能に優れていることを示す。表1から判るように、実施例のタイヤでは、従来例のタイヤに比べ、評価指数は高くなっており、氷上における制動性能が向上していることが判った。
従って、従来例のタイヤでは、図6に示すように、閉サイプ88が吸水できる水分量が少ないため、ブロック86(86A〜D)と氷路面Sとの間の水膜Wを充分に除去できなかったが、実施例のタイヤでは、従来例のタイヤに比べてこの水膜Wをより多く除去できていることが判った。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、上記実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ径方向断面図である。 本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部のブロック配置を平面状態で示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部を構成するブロックの斜視図である(ブロックがタイヤの上側に位置する状態)。 本発明の一実施形態で、空気入りタイヤが氷路面上を転動することを示す模式的な部分側面断面図である。 試験例で用いた従来の空気入りタイヤのトレッド部を構成するブロックの斜視図である(ブロックがタイヤの上側に位置する状態)。 試験例で用いた従来の空気入りタイヤが氷路面上を転動することを示す模式的な部分側面断面図である。
符号の説明
10 空気入りタイヤ
16 トレッド部
22 周方向溝
24 横溝
26A〜D ブロック
26S ブロック側壁
28 閉サイプ
28P 閉サイプ空隙部
32 開サイプ
32P 開サイプ空隙部
36 仕切りゴム部
86A〜D ブロック
88 閉サイプ
92 開サイプ
96 ブロック

Claims (4)

  1. 周方向溝と横溝とによって区画された複数のブロックがトレッド部に形成され、
    前記ブロックには、両端が前記ブロック内で閉じている少なくとも1つの閉サイプと、両端がブロック側壁で開口している少なくとも1つの開サイプと、が形成され、
    前記閉サイプの底部には、閉サイプ幅方向断面における空隙断面積が局所的に広くて、タイヤ径方向の空隙幅がタイヤ径方向に直交する方向の空隙幅よりも長い閉サイプ空隙部が形成されおり、
    前記開サイプの底部には、開サイプ幅方向断面における空隙断面積が局所的に広くて、前記閉サイプ空隙部との間に形成される仕切りゴム部の変形スペースを形成している開サイプ空隙部が形成されている、ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 閉サイプ幅方向断面における前記閉サイプ空隙部の断面形状が、タイヤ径方向を長径とする楕円であり、
    開サイプ幅方向断面における前記開サイプ空隙部の断面形状が、前記閉サイプ空隙部とは反対側に向けて凸の三日月状である、ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記ブロックの非荷重時では、前記楕円の短径が長径の20〜80%の範囲内である、ことを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ブロックの非荷重時では、前記閉サイプ空隙部の空隙容積が、前記開サイプ空隙部の空隙容積の20〜200%の範囲内である、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の空気入りタイヤ。
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