JP5517179B1 - 検査方法及び検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パターンエッジによる回折作用が軽減された欠陥検査方法及び検査装置を実現する。
【解決手段】本発明では、対物レンズ(11)の視野を2分割して、フォトマスク(10)の透過像と反射像とが光学的に合成された合成画像並びに透過像を並行して撮像する。合成画像中のパターン部(41)のエッジ部に発生するドロップ画像(42)は、リミッタ処理又はマスキング処理により消去する。或いは、合成画像信号及び透過像信号の1次微分信号を用いて消去する。これらの信号処理によりドロップ画像が消去されるので、閾値比較検査により欠陥を検出することができる。また、パターン部の欠陥検査は、合成画像に基づいて行われるので、パターンエッジ付近に存在する欠陥を高分解能で検出することが可能になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、バイナリー型、ハーフトーン型及びトライトーン型等の各種フォトマスクを検査する検査方法及び検査装置に関するものである。
半導体デバイスの微細化に伴い、フォトマスクに存在する微細な欠陥を高感度で検出できる検査装置の開発が要請されている。従来、フォトマスクに存在する欠陥を検出する検査装置として、フォトマスクの透過像と反射像を個別に撮像し、透過像及び反射像に基づいて欠陥を検出する検査装置が既知である(例えば、特許文献1参照)。この既知の検査装置では、光源から出射した照明ビームをフォトマスクのパターン形成面に向けて投射し、フォトマスクのパターン形成面で反射した反射ビームを第1の検出器により受光し、フォトマスクを透過した透過ビームを光源とは反対側に配置した第2の検出器により受光している。第1及び第2の検出器から出力される出力信号は処理装置に供給される。処理装置では、透過光の強度Tと反射光の強度Rを用いて直交座標を形成し、種々のフォトマスクのT−Rデータを集積してT−Rマップが形成されている。そして、生成されたT−Rマップのエンベロープにより規定される範囲外のデータの部分は欠陥であると判定している。
別の既知の検査装置として、検査すべきフォトマスクのパターン形成面に向けて反射照明ビームを投射すると共に裏面に向けて透過照明ビームを投射し、フォトマスクの同一部位の透過像と反射像とが光学的に加算された合成画像を撮像し、合成画像に基づいて欠陥を検出する検査装置が既知である(例えば、特許文献2、特許文献3及び特許文献4参照)。
さらに、別の検査装置として、フォトマスクの透過像と、透過像と反射像から成る合成画像とをそれぞれ撮像し、透過像と合成画像とに基づいて欠陥を検出する検査装置が既知である(例えば、特許文献5参照)。この既知の検査装置では、対物レンズの視野を2分割し、一方の視野中にフォトマスクの透過像が形成され、他方の視野中に透過像と反射像との合成画像が形成されている。
米国特許第7664310公報 米国特許第7046352号公報 特開2007−132729号公報 特開2008−96296号公報 特開2008−190938号公報
フォトマスクは、石英基板上にモリブデンシリサイド膜や金属クロム膜の遮光パターンが形成された構造を有し、デバイスの微細化に伴い、パターンのサイズも微細化している。しかしながら、パターンの微細化に伴い、パターンのエッジ部における回折の影響が顕著になり、パターンエッジ部における検出感度の低下を改善することが強く望まれている。すなわち、パターンのエッジは一種の光学的な段差を形成する。よって、パターンのエッジ付近に入射した照明光は段差による回折作用を受け、パターンから出射した反射光が光検出器に入射せず、パターン部のエッジ部分の解像度が低下する不具合が生じている。特に、このパターンエッジによる回折作用は、透過照明光に対する影響は比較的少ないものの、反射照明光に対して顕著に発生する。従って、反射像と透過像とを個別に撮像して欠陥検出を行う検査装置では、反射像の解像度の低下が顕著になり、パターン上のエッジ付近に存在する異物欠陥に対する検出感度が低下する不具合が発生していた。
フォトマスクの表面側及び裏面側から照明ビームを同時に投射し、フォトマスクの透過像と反射像との合成画像を撮像する検査装置は、フォトマスクを透過した透過光が回折作用により反射光を受光する光検出器にも部分的に入射するため、遮光パターンのエッジにおける回折作用による影響が軽減される利点があり、パターンのエッジ付近に存在する微細な異物欠陥を良好に検出できる利点がある。また、フォトマスクの透過像は回折作用の影響が小さいため、光透過部(パターンの形成されていないエリア)に存在する欠陥の検査にも有益である。しかしながら、透過像と反射像とが合成された合成画像においても、回折作用の影響は回避できず、回折作用に起因してパターンのエッジ付近に輝度が局所的に低下した低輝度画像(以下、本明細書において「ドロップ画像」と称する)が形成される欠点がある。このドロップ画像は、ハーフトーン型の位相シフトマスク(EPSM)の検査において顕著に発生する。この低輝度画像は疑似欠陥の原因となり、欠陥検出の閾値レベルを高く設定すると、低輝度画像が疑似欠陥として検出され、本来正常な部位を欠陥と判定する不具合が発生する。一方、 ドロップ画像が欠陥として検出されないように閾値レベルを低く設定すると、検出すべき微細な欠陥を検出することができず、欠陥検出の感度が低下する不具合が発生する。
また、合成画像を用いて欠陥検出を行う検査装置においては、パターンエッジにおける反射光量が適切な光量となるように設定する必要がある。このため、透過照明光の強度に制約が課せられ、透過照明光の照明強度が最適な照明強度からシフトする問題点が指摘されている。すなわち、パターン上の異物欠陥の検出を主目的とする場合、透過照明光の強度が最適値からシフトしてしまう。また、光透過部(石英基板)の欠陥検出を主目的とすると場合、透過照明光の強度は最適値に設定されるが、パターン部のエッジ部付近の欠陥検出感度が低下する不具合が発生する。
フォトマスクの透過像と反射像との合成画像、及び透過像を個別に撮像する検査装置は、フォトマスクの透過像による欠陥検査と合成画像による欠陥検査とを個別に行うことができる利点がある。すなわち、透過照明光はパターンエッジによる回折作用の影響が比較的小さいため、パターンが微細化しても光透過部に存在する欠陥を高感度で検出することができる。また、パターン部に存在する欠陥に関して、合成画像はパターンエッジ部の解像度が比較的高いため、パターンのエッジ部付近に存在する欠陥を高い検出感度で検出できる利点もある。さらに、透過像検査及び合成画像検査のそれぞれについて最適な照明光強度に設定して検査できる利点もある。従って、前述した合成画像だけに基づいて検査する検査装置よりもはるかに優れた欠陥検査を行うことができる利点が達成される。
しかしながら、パターンエッジによる回折作用の影響があるため、合成画像に関してパターン部のエッジ付近に輝度が局所的に低下した低輝度画像(ドロップ画像)が形成され、特にEPSMの検査において顕著に発生する。この低輝度画像の存在により、疑似欠陥が発生し、或いは検出感度を高く設定できない課題が指摘されている。従って、ドロップ画像の影響が除去された欠陥検出方法が実現されれば、遮光パターンのサイズが微細化しても、パターン部のエッジ付近に存在する欠陥を高感度で検出することが可能になる。
本発明の目的は、パターンエッジによる回折作用が軽減された欠陥検査方法及び検査装置を実現することにある。
さらに、本発明の別の目的は、フォトマスクの透過像と反射像とが合成された合成画像と透過像とを個別に撮像し、合成画像と透過像とに基づいて欠陥を検出する欠陥検査において、パターンエッジ付近に形成されるドロップ画像の影響を受けない検査方法及び検査装置を実現することにある。
参考例として記載する検査方法は、透明基板にパターン部及び光透過部が形成されているフォトマスクを検査する検査方法であって、
検査すべきフォトマスクの透過像を形成する工程と、
フォトマスクの透過像と反射像とが光学的に合成された合成画像であって、パターン部の画像の輝度値をb1とし、光透過部の画像の輝度値をb2とした場合に、b2<b1となるように設定された合成画像を形成する工程と、
前記合成画像について、b2<b0<b1となる所定の輝度値b0以下の画像部分を消去又は輝度値b1以下の輝度値を示す信号に一律に変換するリミッタ工程と、
前記リミッタ処理された合成画像及び透過像に基づいて欠陥を検出することを特徴とする。
本発明では、対物レンズの視野を2分割し、フォトマスクの透過像及び合成画像を個別に撮像する。本発明の重要な特徴は、合成画像について、パターン部の画像の輝度値と光透過部の画像の輝度値との間に差異を設けるように照明光学系を調整することである。すなわち、パターン部の画像の輝度値をb1とし、光透過部の画像の輝度値をb2とした場合に、b2<b1となるように照明光学系を設定する。このように、パターン部の画像と光透過部の画像との間に輝度値の差異を設けることにより、信号処理おけるリミッタ処理によりドロップ画像を削除することが可能になる。信号処理装置において、合成画像についてリミッタ処理を行い、透過像に対応する画像部分及びドロップ画像を消去する。そして、合成画像に基づいてパターン部に存在する欠陥を検出し、透過像に基づいて光透過部に存在する欠陥を検出する。リミッタ処理された合成画像は、回折の影響が軽減されているので、パターン部に存在する欠陥、特にパターンのエッジ付近に存在する欠陥を高い解像度で検出することが可能になる。尚、本明細書において、画像とは、フォトマスクの2次元画像だけでなく、ステージの主走査方向移動により形成される1次元画像も含むものである。
本発明による検査方法は、透明基板にパターン部及び光透過部が形成されているフォトマスクを検査する検査方法であって、
検査すべきフォトマスクの透過像を形成する工程と、
フォトマスクの透過像と反射像とが光学的に合成された合成画像であって、パターン部の画像の輝度値をb1とし、光透過部の画像の輝度値をb2とした場合に、b2<b1となるように設定された合成画像を形成する工程と、
前記合成画像について、b2<b0<b1となる所定の輝度値b0以下の画像部分を消去又は輝度値b1以下の輝度値を示す信号に一律に変換するリミッタ工程と、
前記リミッタ処理された合成画像と前記透過像とを加算して加算合成画像を形成する工程と、
前記加算合成画像を第1の閾値と比較する欠陥検出工程とを含むことを特徴とする。
本発明では、信号処理装置において、合成画像についてリミッタ処理を行い、透過像に対応する画像部分及びドロップ画像を消去する。その後、透過像が消去された合成画像と、別個に撮像された透過像とを電気的に加算合成して加算合成画像を形成する。この加算合成画像は、フォトマスクのパターン部の画像と光透過部の画像とを含むので、加算合成画像の輝度値を閾値と比較することにより、パターン部及び光透過部に存在する欠陥を高感度で検出することができる。特に、合成画像についてパターン部の画像と光透過部の画像との間に輝度値の差異が形成されているので、リミッタ処理を行うことによりパターン部のエッジ部に形成されるドロップ画像を消去することができ、パターンエッジによる回折作用の影響が軽減された欠陥検査を行うことが可能になる。さらに、反射像と透過像が光学的に合成された合成画像は、パターン部のエッジ部付近の解像度が高いためパターン部について高い解像度の欠陥検出が可能になる。しかも、透過像は比較的回折による影響が小さいため、光透過部についても良好な検出感度で欠陥検出が可能になる。
参考例として記載する検査方法は、透明基板にパターン部及び光透過部が形成されているフォトマスクを検査する検査方法であって、
検査すべきフォトマスクの透過像を形成する工程と、
フォトマスクの透過像と反射像とが光学的に合成された合成画像であって、パターン部の画像の輝度値をb1とし、光透過部の画像の輝度値をb2とした場合に、b2<b1となるように設定された合成画像を形成する工程と、
前記透過像について、光透過部の画像の輝度値をa1とし、パターン部の画像の輝度値をa2とした場合に、a2<a0<a1となる所定の輝度値a0以下の輝度値の画像部分をマスクする第1のマスキング工程と、
前記合成画像について、b2<b0<b1となる所定の輝度値b0以下の輝度値の画像部分をマスクする第2のマスキング工程と、
第1のマスキング処理された画像信号を第1の閾値と比較する第1の欠陥検出工程と、
第2のマスキング処理された画像信号を第2の閾値と比較する第2の欠陥検出工程とを含むことを特徴とする。
本発明では、マスキング処理を利用することにより、合成画像に基づいてパターン部の画像を選択的に取り出すことができ、透過像に基づいて光透過部の画像を選択的に取り出すことができる。すなわち、合成画像について、パターン部の画像の輝度値と光透過部の画像の輝度値との間に差異を設けているので、合成画像からパターン部の画像だけを選択的に取り出すことが可能である。この結果、回折作用の影響が軽減されると共に、合成画像の利点を利用しつつドロップ画像の影響を受けない欠陥検査が可能になる。さらに、この検査アルゴリズムでは、パターン部についての欠陥検査と光透過部についての欠陥検査とが個別に行われる利点も達成される。
本発明による別の検査方法は、透明基板にパターン部及び光透過部が形成されているフォトマスクを検査する検査方法であって、
検査すべきフォトマスクの透過像を撮像して透過像信号を形成する工程と、
フォトマスクの透過像と反射像とが光学的に合成された合成画像であって、パターン部の画像の輝度値をb1とし、光透過部の画像の輝度値をb2とした場合に、b2<b1となるように設定された合成画像を撮像して合成画像信号を形成する工程と、
前記合成画像信号及び透過像信号について1次微分処理を行って第1及び第2の1次微分信号をそれぞれ形成する工程と、
前記第1及び第2の1次微分信号について2値化処理を行って第1及び第2の2値化信号を形成する工程と、
前記第1の2値化信号について、第2の2値化信号をゲート信号として用い、第2の2値化信号が論理「1」の場合第1の2値化信号を論理「0」に設定し、前記第1の2値化信号を欠陥検出信号として出力する第1の論理演算工程と
前記第2の2値化信号について、第1の2値化信号をゲート信号として用い、第1の2値化信号が論理「1」の場合第2の2値化信号を論理「0」に設定し、前記第2の2値化信号を欠陥検出信号として出力する第2の論理演算工程とを含むことを特徴とする。
本発明では、合成画像信号及び透過像信号について1次微分処理を行い、欠陥による輝度値の変化及びパターン部のエッジ部の輝度値の変化を検出し、続いてパターン部のエッジ部の輝度値の変化を消去する信号処理を行っているので、合成画像信号及び透過像信号の1次微分信号から欠陥を検出することができる。
本発明による検査装置は、パターン部及び光透過部が形成されているパターン形成面と、パターン形成面と対向する裏面とを有するフォトマスクを検査する検査装置であって、
検査すべきフォトマスクの裏面に向けて透過照明ビームを投射し、フォトマスクの第1のエリアを照明する透過照明光学系、及び、フォトマスクの素子形成面に向けて反射照明ビームを投射し、光軸方向において前記第1のエリアとオーバラップすると共に第1のエリアよりも小さい第2のエリアを照明する反射照明光学系を有する照明光学系と、
前記フォトマスクの第2のエリアから出射する反射光と透過光との合成光を受光してフォトマスクの透過像と反射像とが光学的に合成された合成画像を撮像する第1の撮像素子、及び、前記第1のエリアの第2のエリアを除く残りの第3のエリアから出射する透過光を受光してフォトマスクの透過像を撮像する第2の撮像素子を有する検出系と、
前記検出系に結合され、検出系から出力される画像信号を処理して欠陥を検出する信号処理装置とを具え、
前記透過照明光学系及び反射照明光学系は、前記合成画像のパターン部の画像の輝度値をb1とし、光透過部の画像の輝度値をb2とした場合に、b2<b1となるように設定され、
前記信号処理装置は、
前記第1の撮像素子から出力される合成画像信号について、式b2<b0<b1を満たす輝度値b0以下の信号部分を消去又は輝度値b1以下の輝度値を示す信号に一律に変換するリミッタ処理を行うリミッタ手段と、
前記リミッタ処理された合成画像信号と前記第2の撮像素子から出力される透過像信号とを加算して加算合成信号を出力する加算手段と、
前記加算合成信号について閾値比較処理を行って欠陥を検出する欠陥検出手段とを有することを特徴とする。
参考例として記載する検査装置は、パターン部及び光透過部が形成されているパターン形成面と、パターン形成面と対向する裏面とを有するフォトマスクを検査する検査装置であって、
検査すべきフォトマスクの裏面に向けて透過照明ビームを投射し、フォトマスクの第1のエリアを照明する透過照明光学系、及び、フォトマスクの素子形成面に向けて反射照明ビームを投射し、光軸方向において前記第1のエリアとオーバラップすると共に第1のエリアよりも小さい第2のエリアを照明する反射照明光学系を有する照明光学系と、
前記フォトマスクの第2のエリアから出射する反射光と透過光との合成光を受光してフォトマスクの透過像と反射像との合成画像を撮像する第1の撮像素子、及び、前記第1のエリアの第2のエリアを除く残りの第3のエリアから出射する透過光を受光してフォトマスクの透過像を撮像する第2の撮像素子を有する検出系と、
前記検出系に結合され、検出系から出力される画像信号を処理して欠陥を示すデータを出力する信号処理装置とを具え、
前記透過照明光学系及び反射照明光学系は、前記合成画像のパターン部の画像の輝度値をb1とし、光透過部の画像の輝度値をb2とした場合に、b2<b1となるように設定され、
前記信号処理装置は、
前記透過像について、光透過部の画像の輝度値をa1とし、パターン部の画像の輝度値をa2とした場合に、a2<a0<a1となる所定の輝度値a0以下の輝度値の画像部分をマスクする第1のマスキング手段と、
前記合成画像について、b2<b0<b1となる所定の輝度値b0以下の輝度値の画像部分をマスクする第2のマスキング手段と、
第1のマスキング処理された画像信号を第1の閾値と比較する第1の欠陥検出手段と、
第2のマスキング処理された画像信号を第2の閾値と比較する第2の欠陥検出手段とを有することを特徴とする。
本発明による別の検査装置は、パターン部及び光透過部が形成されているパターン形成面と、パターン形成面と対向する裏面とを有するフォトマスクを検査する検査装置であって、
検査すべきフォトマスクの裏面に向けて透過照明ビームを投射し、フォトマスクの第1のエリアを照明する透過照明光学系、及び、フォトマスクの素子形成面に向けて反射照明ビームを投射し、光軸方向において前記第1のエリアとオーバラップすると共に第1のエリアよりも小さい第2のエリアを照明する反射照明光学系を有する照明光学系と、
前記フォトマスクの第2のエリアから出射する反射光と透過光との合成光を受光してフォトマスクの透過像と反射像との合成画像を撮像する第1の撮像素子、及び、前記第1のエリアの第2のエリアを除く残りの第3のエリアから出射する透過光を受光してフォトマスクの透過像を撮像する第2の撮像素子を有する検出系と、
前記検出系に結合され、検出系から出力される画像信号を処理して欠陥を示すデータを出力する信号処理装置とを具え、
前記透過照明光学系及び反射照明光学系は、前記合成画像のパターン部の画像の輝度値をb1とし、光透過部の画像の輝度値をb2とした場合に、b2<b1となるように設定され、
前記信号処理装置は、
前記合成画像信号及び透過像信号について1次微分処理を行って第1及び第2の1次微分信号をそれぞれ形成する第1及び第2の微分手段と、
前記第1及び第2の1次微分信号について2値化処理を行って第1及び第2の2値化信号をそれぞれ形成する第1及び第2の2値化手段と、
前記第1の2値化信号について、第2の2値化信号をゲート信号として用い、第2の2値化信号が論理「1」の場合第1の2値化信号を論理「0」に設定し、前記第1の2値化信号を欠陥検出信号として出力する第1の論理演算手段と
前記第2の2値化信号について、第1の2値化信号をゲート信号として用い、第1の2値化信号が論理「1」の場合第2の2値化信号を論理「0」に設定し、前記第2の2値化信号を欠陥検出信号として出力する第2の論理演算手段とを有することを特徴とする。
本発明においては、フォトマスクの透過像と反射像とが光学的に合成された合成画像並びに透過像を並行して撮像し、合成画像についてはパターン部のエッジ部に発生するドロップ画像を消去する信号処理を行っているので、回折作用により発生するドロップ画像の影響を受けない欠陥検査を行うことが可能になる。さらに、合成画像と透過像とを個別に撮像し、パターン部に存在する欠陥は合成画像に基づいて検出され、光透過部に存在する欠陥は透過像に基づいて検出されるので、回折の影響が軽減された欠陥検出が可能になる。特に、合成画像は回折の影響が軽減されているので、パターンのエッジ付近に存在する欠陥を高い解像度で検出することができる。
本発明による検査装置の光学系の一例を示す図である。 透過照明光と反射照明光により形成される照明エリアを示す図である。 フォトマスクの透過像、反射像及び合成画像を線図的に示す図である。 第1の検査アルゴリズムにおける信号形態を示す図である。 第1の検査アルゴリズムにおける信号形態を示す図である。 第1の検査アルゴリズムの信号処理を示す図である。 第2の検査アルゴリズムにおける信号形態を示す図である。 第2の検査アルゴリズムにおける信号処理を示す図である。 第3の検査アルゴリズムにおける信号形態を示す図である。 第3の検査アルゴリズムにおける信号形態を示す図である。 第3の検査アルゴリズムにおける信号処理を示す図である。
本発明による検査方法及び検査装置は、バイナリー型フォトマスク、ハーフトーン型位相シフトマスク、トライトーン型位相シフトマスク、レベンソン型位相シフトマスク等の各種フォトマスクに存在する欠陥を検出することができる。特に、透過像と反射像とから構成される合成画像を撮像しているので、パターンエッジによる回折の影響が軽減され、パターンのエッジ付近に存在する欠陥を高い検出感度で検出できる。尚、以下の説明においては、透明基板である石英基板上に単一のダイが形成されているフォトマスクを検査するシングルダイ検査方式を例として説明する。勿論、本発明は、ダイ対ダイ検査方式及びダイ対データベースの検査方式にも適用することができる。
図1は本発明による検査装置の光学系の一例を示す図である。照明光源として、レーザ光源1を用いる。レーザ光源から出射したレーザビームは、スペックルパターン低減装置(図示せず)を介して全反射ミラー2で反射し、第1のビームスプリッタ3に入射する。第1のビームスプリッタ3で反射したレーザビームは透過照明ビームを形成し、第1のビームスプリッタ3を透過したレーザビームは反射照明ビームを形成する。透過照明ビームは、減衰器4、1/4波長板5を通過し、NDフィルタ6に入射する。このNDフィルタは、交換可能に装着され、対物レンズの片側半分の視野に入射するビーム部分の強度を調整する手段として機能する。すなわち、NDフィルタ6は、合成画像中の透過像の輝度値を調整する作用を果たし、検査目的に応じて透過照明の照明光量を調整することができる。例えば、透過率の異なる複数のNDフィルタを用意し、NDフィルタを交換することにより、合成画像中の光透過部の画像の輝度値を調整することができる。従って、NDフィルタを交換することにより、合成画像中のパターン部の画像の輝度値と光透過部の画像の輝度値との差が調整される。NDフィルタ6から出射した透過照明ビームは、全反射ミラー7で反射し、コンデンサレンズ8に入射する。
透過照明ビームは、ステージ9上に配置した検査すべきフォトマスク10の裏面に入射し、フォトマスクの裏面に第1の照明エリアを形成する。尚、照明エリアについては後述する。ステージ9は、XYステージにより構成され、主走査方向及びこれと直交する副走査方向にジッグザッグ状に移動する。フォトマスク10を透過した透過光は、対物レンズ11により集光され、1/4波長板12及び第2のビームスプリッタ13を透過して全反射ミラー14に入射する。さらに、全反射ミラー14で反射し、結像レンズ15を経て視野分割ミラー16に入射する。一部の透過光は視野分割ミラーで反射して第1の撮像素子17に入射し、残りの透過光は視野分割ミラーを通過して第2の撮像素子18に入射する。これら撮像素子は、TDIセンサにより構成することができる。TDIセンサの受光素子の配列方向は、ステージの主走査方向(主移動方向)と直交する方向に設定する。
第1のビームスプリッタ3を透過したレーザビームは、反射照明ビームを形成する。反射照明ビームは、全反射ミラー19で反射し、視野絞り20に入射する。視野絞りは、反射照明ビームの片側半分のビーム部分を遮光し、残りの半分のビーム部分だけを通過させる。視野絞りから出射した反射照明ビームは、第2のビームスプリッタ13で反射し、1/4波長板12及び対物レンズ11を介してフォトマスク10の素子形成面に入射し、第2の照明エリアを形成する。図2に示すように、第2の照明エリアの面積は、透過照明ビームにより形成される第1の照明エリアの面積の半分に設定され、第1の照明エリアと重なり合うように形成される。フォトマスクの表面(素子形成面)で反射した反射ビームは、対物レンズ11により集光され、1/4波長板12を経て第2のビームスプリッタ13に入射する。さらに、反射ビームは、第2のビームスプリッタ13を透過し、全反射ミラー14に入射する。さらに、結像レンズ15及び視野分割ミラー16を通過して第2の撮像素子18に入射する。第1及び第2の撮像素子から出力される画像信号は、信号処理装置21に供給される。信号処理装置21は、これらの画像信号を用いて、フォトマスクに存在する欠陥を検出する。
図2は、フォトマスクに投射される透過照明光と反射照明光により形成される照明エリアを示す図である。図2(A)は対物レンズの光軸方向に見た際の照明エリアを示し、図2(B)は対物レンズの光軸を含む面として示す図である。図2に示すように、本発明による検査装置は、フォトマスクに対して表面側から反射検査用の照明光を投射する反射照明光学系と、フォトマスクの裏面側から透過検査用の照明光を投射する透過照明光学系とを有する。図2(B)に示すように、透過照明光学系から出射した透過照明ビームは、フォトマスク上に第1の照明エリア30を形成し、反射照明光学系から出射した反射照明光はフォトマスク上に第1の照明エリアと重なり合うように第2の照明エリア31を形成する。第2の照明エリアの面積は第1の照明エリアの半分の面積に設定される。第1の照明エリアは視野分割線Lにより2つの区域に分割され、一方の区域は反射照明光が入射する第2の照明エリアを構成し、残りの半分の区域は透過照明光だけが入射する第3の照明エリア32を形成する。
検査されるフォトマスクの第2の照明エリア31には、裏面側から透過照明ビームが入射し、表面側から反射照明ビームが入射する。従って、第2の照明エリアは反射照明光と透過照明光により同時に照明される。よって、第2の照明エリアにおいては、フォトマスクの表面で反射した反射光及びフォトマスクを透過した透過光が出射する。また、第3の照明エリア32には、裏面側から透過照明ビームが入射し、透過照明光だけにより照明される。よって、第3の照明エリアから、フォトマスクを透過した透過ビームだけが出射する。
視野分割ミラー16は、第2の照明エリアから出射した合成光と第3の照明エリアから出射した透過光とを分離する作用を果たす。すなわち、フォトマスクの第3の照明エリアから出射した透過光は視野分割ミラー16で反射し、第1の撮像素子17に入射する。また、第2の照明エリアから出射した反射光と透過光との合成光は、視野分割ミラーをそのまま通過し、第2の撮像素子18に入射する。従って第1の撮像素子17には、フォトマスクを透過した透過光だけが入射し、フォトマスクの透過像が撮像される。また、第2の撮像素子18には、フォトマスクで反射した反射光及びフォトマスクを透過した透過光が入射し、フォトマスクから出射した透過光と反射光とを光学的に加算する作用を果たし、透過光と反射光が光学的に加算された合成光を検出する。すなわち、第2の撮像素子18により検出される光は反射光と透過光とが光学的に加算された光であり、第2の撮像素子はフォトマスクの透過像と反射像とを光学的に加算する作用を果たす。従って、第2の撮像素子18は、フォトマスクの透過像と反射像により構成される合成画像を撮像する。
フォトマスクは、ステージ移動により、2つの照明エリア31及び32の隣接線と直交する矢印a及びb方向に移動する。従って、フォトマスクは、例えば初めに透過照明ビームに走査され、所定の時間経過後に合成照明ビームにより走査される。また、逆方向に移動する場合、合成照明ビームにより走査され、所定の時間経過後透過照明ビームにより走査される。
図3は、フォトマスクの構造を模式的に図示すると共に、フォトマスクの透過像、反射像及び合成画像を線図的に示す。図3(A)に示すように、フォトマスクは、石英基板(透明基板)40を有し、透明基板40上にモリブデンシリサイド膜やクロム膜の遮光パターンから成るパターン部41が形成されている。すなわち、バイナリー型のフォトマスクの場合、クロム膜のパターン部が形成され、ハーフトーン型の位相シフトマスクの場合約8%程度の透過率を有するモリブデンシリサイドのハーフトーン膜により構成されるパターン部が形成されている。また、トライトーン型のフォトマスクの場合、ハーフトーン膜により構成されるパターン部及びハーフトーン膜上にクロム膜が形成されたパターン部が形成されている。また、レベンソン型の位相シフトマスクの場合、エッチング形成された凹部がパターン部を形成する。クロム膜やハーフトーン膜が形成されていないエリアは光透過部42を構成する。
図3(B)はフォトマスクの裏面に向けて透過照明ビームを投射し、撮像素子により撮像された透過像を示す。また、図3(C)はパターン形成面に向けて反射照明ビームを投射し、撮像された反射像を示す。さらに、図3(D)は、検査すべきフォトマスクとしてハーフトーン型の位相シフトマスク(EPSM)を用い、透過照明ビームと反射照明ビームを同時に投射し、撮像された合成画像を示す。尚、合成画像は、パターン部の画像の輝度値と光透過部の画像の輝度値とが互いに等しくなるように照明系を設定して撮像した画像である。透過像及び反射像は、パターン部のエッジによる回折作用を受けるため、パターン部のエッジの輝度値は、ステップ状に変化するのではなく、なだらかに変化する。特に、反射像は回折作用の影響が強く、パターン部のエッジ部の輝度値は緩やかに変化する。
図3(D)に示す透過像と反射像との合成画像は、回折作用に起因してパターンのエッジ部の輝度値が低下するため、パターン部のエッジ部に図示のようなドロップ画像43が形成される。このドロップ画像43が形成されるため、合成画像の輝度値を閾値と比較する閾値比較検査を行った場合、ドロップ画像の部位が欠陥と判定される疑似欠陥が発生する。また、ドロップ画像が検出されないように閾値を低く設定すると、本来検出すべき欠陥が検出されない事態が発生する。従って、ドロップ画像の影響を受けない欠陥検査が必要となる。
ドロップ画像による影響を受けない欠陥検査として、本発明では、以下の3つの検査アルゴリズムを用いる。
(検査アルゴリズム1)
合成画像についてリミッタ処理を行ってドロップ画像及び透過像を消去し、リミッタ処理後の合成画像に膨張処理された透過像を加算して加算合成信号を形成し、加算合成信号を閾値と比較して欠陥を検出する。
(検査アルゴリズム2)
合成画像及び透過像についてマスキング処理を行い、ドロップ画像をマスクし、マスキングされなかった残りの画像部分について閾値比較を行い、欠陥を検出する。
(検査アルゴリズム3)
合成画像を示す画像信号及び透過像を示す画像信号についてそれぞれ1次微分処理を行い、2つの1次微分信号の論理和を形成し、ドロップ画像に対応する画像部分を検査対象から除外する。
検査アルゴリズム1について説明する。図4及び図5は、検査アルゴリズム1における画像信号の処理形態を示す。図4(A)は第2の撮像素子18から出力される合成画像信号を示す。本例では、リミッタ処理により、合成画像から透過像及びドロップ画像を消去する信号処理を行う。ドロップ画像を消去するリミッタ処理を行うため、本発明では、合成画像を形成する際、パターン部の画像の輝度レベルと光透過部の画像の輝度レベルとの間に差異を形成するように照明光学系を設定する。すなわち、合成画像中のパターン部の画像の輝度値をb1とし、光透過部の画像の輝度値をb2とした場合、b2<b1となるように照明光学系を設定する。すなわち、パターン部から出射する光の信号強度レベルは256階調の200レベル程度に設定され、光透過部から出射する光の信号強度レベルは150レベル程度に設定されている。このように、信号レベルに差異を設けることにより、画像信号においてパターン部の画像と光透過部の画像とが区別される。また、リミッタ処理におけるリミットレベルの輝度値をb0とした場合、b2<b0<b1となるようにリミッタ処理のレベルを設定する。さらに、リミッタ処理において、リミットレベルの輝度値b0以下の輝度値の画素の輝度値は消去するか又は輝度値b1以下の輝度値を示す信号に一律に変換する。本例では、輝度値b0以下の輝度値の画素の輝度値は輝度値b0の信号に一律に変換する。このリミッタ処理により、合成画像から透過像及びドロップ画像が消去される。リミッタ処理された合成画像を図4(B)に示す。
次に、リミッタ処理された合成画像信号についてオフセット調整処理を実行する。このオフセット調整処理は、リミッタ処理された合成画像の信号レベルを所定の基準レベルに対して整合するように調整する。例えば、リミッタ処理された画像部分の信号レベルの基準信号レベルからのオフセット量を予め定めたオフセット量と一致するように信号レベルを調整する。
次に、オフセット処理された合成画像信号についてゲイン調整処理を実行する。このゲイン調整は、例えばパターン部の画像の輝度値とリミット値との間の輝度値の差分が、透過像における光透過部の画像の輝度値とパターン部の画像の輝度値との差分とがほぼ一致するようにゲインを調整する。ゲイン調整された合成画像信号を図4(C)に示す。
次に、透過像について、光透過部の画像のエッジについて膨張処理を行う。合成画像のリミッタ処理された画像部分は、ドロップ画像に対応する画素数だけサイズが小さくなっているため、リミッタ処理された合成画像とオリジナルの透過像との間に対称性がなく、これらの画像を加算した場合、光透過部のエッジにおいて不連続性が発生する。そのため、透過像について、光透過部のエッジが1画素〜数画素だけ膨張するように膨張処理が行われる。膨張処理として、例えば3×3の画素マトリックスを用い、中心の画素の輝度値を最も高い輝度値に置き換える膨張処理を利用することができる。膨張処理後の透過像を図4(E)に示す。
次に、図5に示すように、オフセット及びゲイン調整された合成画像と膨張処理された透過像とを加算する加算処理を行い、加算合成画像を形成する。オフセット処理及びゲイン調整処理することにより、加算合成画像において光透過部の画像の輝度値とパターン部の画像の輝度値とがほぼ一致する。このため、加算合成信号について閾値比較検査を行うことにより、欠陥を検出することができる。すなわち、加算合成信号と第1の閾値と比較し、その差分が第2の閾値を超えるか否かを以て欠陥像を検出することができる。このように、合成画像について、光透過部の画像及びドロップ画像を消去するリミッタ処理を行い、リミッタ処理された合成画像と透過像とを加算することにより、ドロップ画像による影響を受けない欠陥検査が可能になる。
図6は検査アルゴリズム1の信号処理を示す。尚、第1及び第2の撮像素子から出力される画像信号は、同期をとるための信号処理が行われているものとする。検査すべきフォトマスクの透過像を撮像する第1の撮像素子17から出力される画像信号は膨張手段50に供給され、透過像の光透過部の画像のエッジを1〜数画素分膨張させる。膨張処理された画像信号は加算手段51に供給する。フォトマスクの合成画像を撮像する第2の撮像素子18から出力される画像信号はリミッタ手段52に供給され、リミッタ処理が行われる。リミッタ処理された画像信号は、オフセット・ゲイン調整手段53に供給され、オフセット調整及びゲイン調整が行われる。オフセット及びゲイン調整された画像信号は加算手段51に供給される。
加算手段51は、膨張処理された透過像信号と、リミッタ処理及びオフセット・ゲイン調整された合成画像信号を加算し、加算合成信号を形成する。加算合成信号は差分手段54に供給され、加算合成信号と第1の閾値との差分を検出し、検出された差分値は比較手段55に供給する。比較手段55は、検出された差分値と第2の閾値とを比較し、差分値が第2の閾値を超える場合、欠陥であると判定し、欠陥検出信号を発生する。欠陥検出信号は、対応するアドレス情報と共にメモリに供給され、欠陥及びそのアドレスがメモリに記憶される。この際、欠陥の画像を別のメモリに記憶することができる。欠陥像をメモリに記憶することにより、欠陥像をモニタ上に表示してレビューすることができる。
次に、検査アルゴリズム2について説明する。第2の検査アルゴリズムでは、第1の撮像素子により形成される透過像の所定の閾値以下の輝度値の画像信号についてマスキング処理を行い、フォトマスクの光透過部の画像について欠陥検出を行う。また、第2の撮像素子により形成される合成画像の所定の閾値以下の輝度値の画像信号についてマスキング処理を行い、フォトマスクのパターン部の画像について欠陥検出を行う。すなわち、本例では、透過像の光透過部の画像の輝度値をa1とし、パターン部の画像の輝度値をa2とし、マスキングのレベルa0とした場合に、a2<a0<a1となるようにマスキングのレベルを設定し、光透過部の画像だけを欠陥検出の対象とする。また、合成画像については、パターン部の画像の輝度値b1とし、光透過部の画像の輝度値をb2とした場合にb2<b1となるように照明光学系を設定すると共に、マスキングのレベルb0は、b2<b0<b1となるように設定し、合成画像のパターン部の画像だけを選択的に欠陥検出の対象とする。このようにレベル設定することにより、フォトマスクの光透過部は透過像に基づいて欠陥検出が行われ、パターン部については合成画像に基づいて欠陥検出を行うことができる。この結果、パターン部のエッジ部付近の解像度が高い合成画像の特有の性質を利用しつつ、ドロップ画像の影響を受けない欠陥検出が可能になる。
マスキング処理の代わりに、リミッタ処理を行うことも可能である。すなわち、マスキングのレベルa0及びb0をリミッタレベルとし、透過像に関してリミッタレベルa0以下の画像部分を消去し、合成画像については輝度値b0以下の画像部分を消去する。そして、残りの画像部分について欠陥検出を行うことも可能である。この場合、合成画像について、輝度値b0 を超える輝度値の画像部分(パターン部)について欠陥検出が行われ、透過像については輝度値a0を超える輝度値の画像部分(光透過部)について欠陥検出が行われる。
図7(A)は第1の撮像素子から出力される透過像の画像信号を示し、マスキングされるエリアはハッチングエリアとして示す。図7(B)はマスキング処理後の透過像を示す。図7(C)は第2の撮像素子から出力される合成画像の画像信号及びマスキングされるエリアを示す。図7(D)はマスキング処理合成の合成画像を示す。尚、マスキング処理における閾値は、オペレータが検査すべきフォトマスクの透過像及び合成画像を予備的に撮像し、その結果に基づいて設定することができる。
図8は、検査アルゴリズム2の信号処理を示す。第1の撮像素子17から出力される透過像の画像信号は、第1のマスキング手段60に供給され、所定の輝度値以下の輝度値の画像をマスクする。マスキングされた画像信号は第1の差分手段61に供給され、第1の閾値との差分値が形成され、差分信号として出力する。この差分信号は第1の比較器62に供給され、差分値が所定の閾値を超える場合、欠陥として判定し、欠陥検出信号を発生する。この処理により、フォトマスクの光透過部について欠陥検査が行われる。
第2の撮像素子18から出力される合成画像の画像信号は、第2のマスキング手段63に供給され、所定の輝度値以下の輝度値の画像をマスクする。マスキング処理された画像信号は第2の差分手段64に供給され、第2の閾値との差分値が形成され、差分信号として出力する。この差分信号は第2の比較器65に供給され、差分値が所定の閾値を超える場合、欠陥として判定し、欠陥検出信号を発生する。この処理により、フォトマスクのパターン部について欠陥検査が行われる。尚、図8に示すマスキング処理に基づいて検査アルゴリズムは、透過像及び合成画像についてそれぞれ独立して検査を行うことができる。
次に、検査アルゴリズム3について説明する。検査アルゴリズム3では、透過像を示す第1の撮像素子から出力される画像信号及び合成画像を示す第2の撮像素子から出力される画像信号についてそれぞれ1次微分処理を行い、パターンエッジにおける輝度変化を検査対象から除外する処理を行う。初めに、パターン部に存在する欠陥を検出する実施例について説明する。合成画像信号を検査されるべきテスト信号とし、透過像を示す信号を参照信号として利用する。図9は第2の撮像素子から出力される合成画像の信号処理の形態を示し、図10は第1の撮像素子から出力される透過像の信号処理の形態を示す。尚、第1及び第2の撮像素子からの出力信号は同期処理が行われ、互いに同期している。本例では、検査すべきフォトマスクとして、合成画像中にドロップ画像が比較的顕著に発生するハーフトーン型の位相シフトマスク(EPSM)を用いる。図9(A)は第2の撮像素子から出力されるオリジナルの合成画像を示す。合成画像を形成する照明系に関して、パターン部の画像の輝度値b1が光透過部の画像の輝度値b2よりも高くなるように、すなわち、b2<b1となるように照明系を設定する。本例では、パターン部上に異物欠陥70が存在するものとする。従って、対応するパターン部の合成画像中に低輝度の欠陥像71が発生する。
オリジナルの合成画像信号についてリミッタ処理を行い、ドロップ画像を消去する。ここで、リミッタ処理の閾値レベルb0は、b2<b0<b1となるように設定し、輝度値b0以下の輝度値の画像信号は輝度値b0を示す信号に一律に変換する。リミッタ処理後の合成画像信号を図9(B)に示す。尚、リミッタ処理は、ドロップ画像を消去するための処理であり必要に応じて行われ、本発明に必須の処理ではない。
続いて、リミッタ処理された合成画像信号について、1次微分処理を行う。1次微分処理後の合成画像信号を図9(C)に示す。1次微分処理により、パターン部のエッジ部が検出される。同時に、異物欠陥は低輝度の欠陥像であるため、1次微分処理より欠陥像のエッジ部も検出される。
1次微分処理された信号について、2値化の閾値レベルを設定し、2値化処理を行う。2値化処理後の信号を図9(D)に示す。図9(D)に示すように、輝度変化を発生するパターン部のエッジ部及び欠陥像のエッジ部が「1」として検出され、それ以外の信号部分は「0」となる。
合成画像に対する信号処理と対応して、参照信号である透過像信号についても以下の信号処理が行われる。図10(A)は透過像の信号形態を示す。透過像信号において、欠陥像に対応する微小な低輝度画像が形成される。
初めに、透過像信号の光透過部の画像について、膨張処理を行う。この膨張処理として、例えば3×3の画素のマトリックスについて中央の画素の輝度値を最も高い輝度値で置換する膨張処理が行われる。図10(B)において、破線はオリジナルの透過像信号を示し、実線は膨張処理された透過像信号を示す。尚、この膨張処理は、必要に応じて行われ、本発明に必須の信号処理ではない。
膨張処理された透過像信号について、1次微分処理を行う。1次微分処理された透過像信号を図10(C)に示す。1次微分処理を行うことにより、光透過部ないしパターン部のエッジ部及び欠陥像のエッジ部が検出される。
1次微分処理された透過像信号について2値化処理を実行する。2値化処理において、2値化の閾値は比較的高くなるように設定する。従って、欠陥像の輝度変化は相対的に小さく2値化の閾値よりも小さくなるため、2値化処理において欠陥像は消去される。この結果、パターン部のエッジ部の輝度変化だけが論理「1」として検出される。
2値化処理された透過像信号について、必要に応じて再度膨張処理を行い、論理「1」の領域を膨張ないし拡張する。この膨張処理として、同様に3×3の画素マトリックスを用いる膨張処理を行うことができる。
膨張処理された2値化信号は、テスト信号に対するゲート信号として利用する。すなわち、合成画像信号から作成したテスト用の2値化信号と、透過像信号から作成されゲート信号として機能する参照用の2値化信号とをゲート手段に供給し、テスト用の2値化信号について排他的論理和演算に相当する論理演算処理を実行する。この信号処理を図10(F)に示す。この論理演算処理において、テスト用の2値化信号及び参照用の2値化信号に関し、パターン部のエッジ部に対応する2値化信号はほぼ同時に対応して発生する。そして、ゲート信号として機能する参照用の2値化信号が入力した時、テスト用の信号を論理「0」に設定する。この論理演算処理により、テスト用の2値化信号からパターン部のエッジ部に対応する2値化信号が消去され、欠陥像に対応する2値化信号だけが出力される。よって、論理演算処理後のテスト信号は、欠陥の存在を示す欠陥検出信号を形成する。これにより、パターン部に存在する欠陥が検出される。
尚、リミッタ処理及び膨張処理は、テスト信号と参照信号との間にずれか生じた場合の不具合を防止するために設けた処理であり、本発明に必須の処理ではない。
また、光透過部に存在する欠陥を検出する場合、透過像を撮像する第1の撮像素子17から出力される透過像信号をテスト信号とし、合成画像を撮像する第2の撮像素子18から出力される合成画像信号を参照信号として用いる。すなわち、合成画像信号について1次微分処理及び2値化処理して得られた2値化信号をゲート信号として用いる。
図11は検査アルゴリズム3の信号処理を示す。合成画像を示す第2の撮像素子18から出力される画像信号はテスト信号となり、リミッタ手段80に供給され、所定のリミッタ閾値以下の輝度値の画素をリミッタ値に置き換えるリミッタ処理が行われる。リミッタ処理された信号は1次微分手段81に供給され、1次微分処理が行われる。得られた1次微分信号は、2値化手段82に供給され、2値化信号が出力される。生成されたテスト用の2値化信号は論理演算手段83に供給される。
透過像を示す第1の撮像素子17から出力される画像信号は参照信号となり、膨張手段84に供給され、所定の膨張処理が行われる。膨張リミッタ処理された信号は1次微分手段85に供給され、1次微分処理が行われる。得られた1次微分信号は、2値化手段86に供給され、2値化信号が出力される。生成された参照用の2値化信号は論理演算手段63に供給される。
論理演算手段83には、合成画像信号から生成されたテスト用の2値化信号と透過像信号から生成した参照用の2値化信号とが入力する。論理演算手段83は、排他的論理和演算と同様な信号処理を行い、テスト用の2値化信号が「1」であり、参照用の2値化信号が「1」の場合、テスト用の2値化信号を「0」に変換してテスト用の2値化信号を出力する。それ以外の場合、テスト用の2値化信号をそのまま出力する。すなわち、論理演算手段83は、参照用の2値化信号をゲート信号として用い、ゲート信号が論理「1」の場合、テスト信号を論理「0」に変更して出力する。この信号処理により、図10(G)に示す欠陥を示す欠陥検出信号が出力され、パターン部に存在する欠陥を検出することができる。
フォトマスクの光透過部についての検査は、透過像信号を出力する第1の撮像素子17から出力される画像信号をテスト信号とし、合成画像信号を出力する第2の画像信号を参照信号とする。すなわち、第1の撮像素子から出力される透過像信号について、1次微分処理、2値化処理を行って論理演算手段に供給する。また、第2の撮像素子から出力される合成画像信号について、1次微分処理、2値化処理を行って論理演算手段に供給する。論理演算手段は、第2の撮像素子から出力される合成画像信号に基づいて生成した2値化信号をゲート信号として用い、ゲート信号が論理「1」の時、対応するテスト信号を論理「0」に設定する。従って、図11に示す信号処理系を2つ具えることにより、パターン部に存在する欠陥と光透過部に存在する欠陥を並行して検出することが可能である。
本発明は上述した実施例だけに限定されず種々の変形や変更が可能である。例えば、上述した実施例では、フォトマスクに単一のダイが形成されている場合について説明したが、フォトマスクに複数のダイが形成されている場合、透過像及び合成画像を用いてダイ対ダイ比較検査アルゴリズムに基づいて欠陥検出を行うことができる。
1 レーザ光源
2,7,14,19 全反射ミラー
3 第1のビームスプリッタ
4 減衰器
5,12 1/4波長板
6 NDフィルタ
8 集光レンズ
9 ステージ
10 フォトマスク
11 対物レンズ
13 第2のビームスプリッタ
15 結像レンズ
16 分割ミラー
17 第1の撮像素子
18 第2の撮像素子
20 視野絞り
21 信号処理装置
30 第1の照明エリア
31 第2の照明エリア
32 第3の照明エリア
40 石英基板
41 パターン部
42 光透過部

Claims (16)

  1. 透明基板にパターン部及び光透過部が形成されているフォトマスクを検査する検査方法であって、
    検査すべきフォトマスクの透過像を形成する工程と、
    フォトマスクの透過像と反射像とが光学的に合成された合成画像であって、パターン部の画像の輝度値をb1とし、光透過部の画像の輝度値をb2とした場合に、b2<b1となるように設定された合成画像を形成する工程と、
    前記合成画像について、b2<b0<b1となる所定の輝度値b0以下の画像部分を消去し又は輝度値b1以下の輝度値の信号に一律に変換するリミッタ工程と、
    前記リミッタ処理された合成画像と前記透過像とを加算して加算合成画像を形成する工程と、
    前記加算合成画像を閾値と比較して欠陥を検出する欠陥検出工程とを含むことを特徴とする検査方法。
  2. 請求項1に記載の検査方法において、前記透過像について、光透過部の画像のエッジ領域について膨張処理が行われ、膨張処理が行われた透過像とリミッタ処理された合成画像とを加算して加算合成画像を形成することを特徴とする検査方法。
  3. 請求項2に記載の検査方法において、前記リミッタ処理された合成画像は、さらにオフセット調整処理及びゲイン調整処理が行われ、その後膨張処理された透過像と加算されることを特徴とする検査方法。
  4. 請求項1、2又は3に記載の検査方法において、前記リミッタ処理により、合成画像の光透過部に対応する画像及びドロップ画像が消去され、消去された画像の輝度値はリミッタレベルの輝度値に一律に変換されることを特徴とする検査方法。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の検査方法において、前記欠陥検出工程において、前記加算合成画像と第1の閾値との差分が形成され、得られた差分値と第2の閾値とを比較し、差分値が第2の閾値を超える場合、欠陥と判定することを特徴とする検査方法。
  6. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の検査方法において、前記輝度値b1及びb2は、透過照明光学系又は反射照明光学系の少なくとも一方の照明光量を調整することにより、b2<b1となるように設定されることを特徴とする検査方法。
  7. 透明基板にパターン部及び光透過部が形成されているフォトマスクを検査する検査方法であって、
    検査すべきフォトマスクの透過像を撮像して透過像信号を形成する工程と、
    フォトマスクの透過像と反射像とが光学的に合成された合成画像であって、パターン部の画像の輝度値をb1とし、光透過部の画像の輝度値をb2とした場合に、b2<b1となるように設定された合成画像を撮像して合成画像信号を形成する工程と、
    前記合成画像信号及び透過像信号について1次微分処理を行って第1及び第2の1次微分信号をそれぞれ形成する工程と、
    前記第1及び第2の1次微分信号について2値化処理を行って第1及び第2の2値化信号を形成する工程と、
    前記第1の2値化信号について、第2の2値化信号をゲート信号として用い、第2の2値化信号が論理「1」の場合第1の2値化信号を論理「0」に設定し、前記第1の2値化信号を欠陥検出信号として出力する第1の論理演算工程と
    前記第2の2値化信号について、第1の2値化信号をゲート信号として用い、第1の2値化信号が論理「1」の場合第2の2値化信号を論理「0」に設定し、前記第2の2値化信号を欠陥検出信号として出力する第2の論理演算工程とを含むことを特徴とする検査方法。
  8. 請求項7に記載の検査方法において、前記第1の論理演算工程によりパターン部に存在する欠陥が検出され、前記第2の論理演算工程により光透過部に存在する欠陥が検出されることを特徴とする検査方法。
  9. 請求項8に記載の検査方法において、前記合成画像信号について、b2<b0<b1となる所定の輝度値b0以下の輝度値の画像部分を消去又は輝度値b1以下の輝度値を示す信号に一律に変換するするリミッタ処理工程を含み、リミッタ処理された後1次微分処理が行われることを特徴とする検査方法。
  10. 請求項8又は9に記載の検査方法において、前記透過像信号について、光透過部の画像に対して膨張処理を行う膨張処理工程を含み、膨張処理された透過像信号について1次微分処理が行われることを特徴とする検査方法。
  11. パターン部及び光透過部が形成されているパターン形成面と、パターン形成面と対向する裏面とを有するフォトマスクを検査する検査装置であって、
    検査すべきフォトマスクの裏面に向けて透過照明ビームを投射し、フォトマスクの第1のエリアを照明する透過照明光学系、及び、フォトマスクの素子形成面に向けて反射照明ビームを投射し、光軸方向において前記第1のエリアとオーバラップすると共に第1のエリアよりも小さい第2のエリアを照明する反射照明光学系を有する照明光学系と、
    前記フォトマスクの第2のエリアから出射する反射光と透過光との合成光を受光してフォトマスクの透過像と反射像とが光学的に合成された合成画像を撮像する第1の撮像素子、及び、前記第1のエリアの第2のエリアを除く残りの第3のエリアから出射する透過光を受光してフォトマスクの透過像を撮像する第2の撮像素子を有する検出系と、
    前記検出系に結合され、検出系から出力される画像信号を処理して欠陥を検出する信号処理装置とを具え、
    前記透過照明光学系及び反射照明光学系は、前記合成画像のパターン部の画像の輝度値をb1とし、光透過部の画像の輝度値をb2とした場合に、b2<b1となるように設定され、
    前記信号処理装置は、
    前記第1の撮像素子から出力される合成画像信号について、式b2<b0<b1を満たす輝度値b0以下の信号部分を消去し又は輝度値b1以下の輝度値を示す信号に一律に変換するリミッタ処理を行うリミッタ手段と、
    前記リミッタ処理された合成画像信号と前記第2の撮像素子から出力される透過像信号とを加算して加算合成信号を出力する加算手段と、
    前記加算合成信号について閾値比較処理を行って欠陥を検出する欠陥検出手段とを有することを特徴とする検査装置。
  12. 請求項11に記載の検査装置において、前記信号処理装置は、さらに、前記第2の撮像素子から出力される透過像信号に対して、光透過部に対応する画像のエッジについて膨張処理を行う膨張手段、及び前記リミッタ処理された合成画像信号についてオフセット調整及びゲイン調整を行うオフセット・ゲイン調整手段を有し、
    前記加算手段は、前記リミッタ処理並びにオフセット及びゲイン調整処理された合成画像信号と膨張処理された透過像信号とを加算して加算合成信号を出力することを特徴とする検査装置。
  13. パターン部及び光透過部が形成されているパターン形成面と、パターン形成面と対向する裏面とを有するフォトマスクを検査する検査装置であって、
    検査すべきフォトマスクの裏面に向けて透過照明ビームを投射し、フォトマスクの第1のエリアを照明する透過照明光学系、及び、フォトマスクのパターン形成面に向けて反射照明ビームを投射し、光軸方向において前記第1のエリアとオーバラップすると共に第1のエリアよりも小さい第2のエリアを照明する反射照明光学系を有する照明光学系と、
    前記フォトマスクの第2のエリアから出射する反射光と透過光との合成光を受光してフォトマスクの透過像と反射像との合成画像を撮像する第1の撮像素子、及び、前記第1のエリアの第2のエリアを除く残りの第3のエリアから出射する透過光を受光してフォトマスクの透過像を撮像する第2の撮像素子を有する検出系と、
    前記検出系に結合され、検出系から出力される画像信号を処理して欠陥を示すデータを出力する信号処理装置とを具え、
    前記透過照明光学系及び反射照明光学系は、前記合成画像のパターン部の画像の輝度値をb1とし、光透過部の画像の輝度値をb2とした場合に、b2<b1となるように設定され、
    前記信号処理装置は、
    前記合成画像信号及び透過像信号について1次微分処理を行って第1及び第2の1次微分信号をそれぞれ形成する第1及び第2の微分手段と、
    前記第1及び第2の1次微分信号について2値化処理を行って第1及び第2の2値化信号をそれぞれ形成する第1及び第2の2値化手段と、
    前記第1の2値化信号について、第2の2値化信号をゲート信号として用い、第2の2値化信号が論理「1」の場合第1の2値化信号を論理「0」に設定し、前記第1の2値化信号を欠陥検出信号として出力する第1の論理演算手段と
    前記第2の2値化信号について、第1の2値化信号をゲート信号として用い、第1の2値化信号が論理「1」の場合第2の2値化信号を論理「0」に設定し、前記第2の2値化信号を欠陥検出信号として出力する第2の論理演算手段とを有することを特徴とする検査装置。
  14. 請求項13に記載の検査方法において、前記第1の論理演算手段からパターン部に存在する欠陥を示す欠陥検出信号が出力され、前記第2の論理演算手段から光透過部に存在する欠陥を示す欠陥検出信号出力されることを特徴とする検査装置。
  15. 請求項11から14までのいずれか1項に記載の検査装置において、前記照明光学系は、前記第2の照明エリアに入射する透過照明光の強度と第3の照明エリアに入射する透過照明光の強度との比率を調整する手段を含むことを特徴とする検査装置。
  16. 請求項11から15までのいずれか1項に記載の検査装置において、前記フォトマスクとして、バイナリー型フォトマスク、ハーフトーン型フォトマスク又はトライトーン型のフォトマスクが用いられることを特徴とする検査装置。
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