JP5516025B2 - 画像形成装置及びクリーニング方法 - Google Patents
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Description
クリーニングブレード等により像担持体をクリーニングする際には、トナーの感光体への付着力を低減させ、クリーニング性能を上げるために、潤滑剤を像担持体の表面に塗布して付着させる技術が用いられている。
例えば、像担持体の駆動モータのトルク変動測定手段による像担持体の表面状態の検知、又は、像担持体の表面状態の経時変化データにより、紙間のトナー帯幅を制御する技術が開示されている(特許文献1参照)。また、像担持体とクリーニングブレードとの摩擦力を、像担持体の駆動モータトルクによってモニタリングし、駆動モータトルクがある一定値を超えた場合には、像担持体上のトナー量を増加させる駆動トルク低減モードを作動させる技術が開示されている(特許文献2参照)。
トルク検出部から検出されたトルクが予め設定された閾値トルクよりも大きい場合、且つ、印字率が予め設定された基準印字率よりも大きい場合、像担当持体上の潤滑剤の付着量が枯渇状態であると判別することができる。
像担当持体に付着している潤滑剤の量が枯渇状態である場合、潤滑剤塗布部による潤滑剤の塗布量を増加させて、枯渇状態を解消することができる。
トルク検出部から検出されたトルクが予め設定された閾値トルクよりも大きい場合、且つ、印字率が予め設定された基準印字率以下の場合、像担当持体上の潤滑剤の付着量が過剰状態であると判別することができる。
像担持体に付着している潤滑剤の量が過剰状態である場合、像担持体の非画像形成領域にトナー強制排出用パターンのトナー像を形成させることができる。
まず、構成を説明する。
図1に、本実施の形態における画像形成装置の構成を示す。
図1に示すように、画像形成装置1には、画像読取部2、プリント部3等が設けられている。画像読取部2には、原稿自動送り部21と、読取部22とが設けられている。プリント部3には、画像形成ユニット30、転写ユニット40、クリーニングユニット50、定着装置60、給紙ユニット70、レジストローラ80等が設けられている。
画像形成ユニット30についての詳細な説明は、図2を用いて後述する。
転写ユニット40は、複数のローラによって張設され回動する転写ベルト41等を備えて構成されている。転写ベルト41は、感光体ドラム31と当接し、感光体ドラム31に形成されたトナー像を用紙に転写する転写部として機能する。
感光体ドラム31は、駆動モータ等の駆動機構に接続されており、当該駆動モータにより一定速度で回転駆動される。帯電装置32は、感光体ドラム31に電荷を付加し、感光体ドラム31の表面を予め定められた極性(例えば、負の極性)に帯電させる。
露光装置33は、画像データに応じた光を感光体ドラム31の表面に照射して静電潜像を形成する。
トナーボトルは、当該トナーボトルのトナーの流出口が連結部材に着脱自在に装着されている。連結部材は、トナーボトルの流出口と現像装置34内部とを繋ぐ円筒体と、当該円筒体内部に設けられたスクリュー部材等を備えている。そして、連結部材は、トナーボトルの流出口から流出したトナーをスクリュー部材の回転に応じて現像装置34内に流入させる。スクリュー部材は、トナー補給モータ(不図示)により駆動される。
固形潤滑剤35b1としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等の疎水性の材料を主成分としたものを用いることが好ましい。
従って、ブラシローラ35b2は、回転しながら固形潤滑剤35b1から掻き取った潤滑剤を感光体ドラム31に塗布する塗布手段として機能する。
図3に示すように、画像形成装置1は、画像読取部2と、プリント部3と、操作表示部4と、プリンタコントローラ5と、本体制御部10等を備えて構成される。
図4に示すように、印字率がX1[%]以下の場合、感光体ドラム表面上の純水接触角度は高い値でほぼ一定であり、感光体ドラム表面上の潤滑剤の付着量が適正量よりも高い状態(過剰状態)となり、感光体ドラム表面が鏡面化した状態となる。これは、印字率が低い場合には、トナーと共に除去される潤滑剤の量が潤滑剤塗布部35bにより供給される潤滑剤の量よりも減少するためと考えられる。そのため、印字率がX1[%]以下の過剰状態では、クリーニングブレードと感光体ドラムとの凝着磨耗が進み、クリーニング不良が発生する。
従って、印字率が小さい場合(潤滑剤の付着量が過剰状態である場合)及び印字率が大きい場合(潤滑剤の付着量が枯渇状態である場合)には、トルクが所定値以上になるという特性がある。
なお、感光体ドラムの非画像領域とは、1枚の用紙に転写するトナー像が形成される画像領域の相互の間の領域であり、一般には「紙間」と称される。
図6に、本実施の形態における潤滑剤調整処理のフローチャートを示す。
図6に示すフローチャートは、制御部110と各部との協働によって実行される処理である。
ステップS3において取得する検出トルクは、1ページ分の画像データに基づくトナー像が形成される前にトルク検出部31aにより検出されたものである。
ステップS5では、所定期間(例えば、100プリント毎)における平均の印字率が算出される。印字率は、例えば、所定期間における画像形成領域の面積と当該画像形成領域内に形成したドット(画素)の面積とにより算出される。
潤滑剤塗布部のブラシローラ35b2を、潤滑剤が枯渇状態ではない場合の予め設定された回転速度と比べて増加した回転速度で駆動することにより、ブラシローラ35b2による固形潤滑剤の掻き取り量が増加して潤滑剤の塗布量が増加する。
制御部110からの指示に従って、プリント部では、枯渇状態ではない場合の予め設定された回転速度でブラシローラ35b2を回転させつつ紙間にトナー強制排出用パターンのトナー像を形成する。紙間に形成されたトナー強制排出用パターンのトナー像がクリーニング部35においてクリーニングされる際、感光体ドラムの表面に付着している潤滑剤が当該トナー像と共に除去される。
本評価では、閾値トルクを300[mN・m]、基準印字率を12[%]とした。
評価は、各印字率での用紙に形成される画像のクリーニング不良の有無とトルクの低下の有無とについて行った。また、比較例1〜4として、検出トルク及び印字率に関係なく、同一の制御を行った場合における評価を行った。
図7に示す評価モデルは、検出トルク及び印字率に応じて、トナー強制排出用パターンの形成又はブラシローラの回転速度の変更が行われる本実施の形態を適用した場合の例である。比較例1は、検出トルク及び印字率に関係なく、紙間にトナー強制排出用パターンを形成し(パターン;あり)、ブラシローラの回転速度を一定(V1)とした場合の例である。比較例2は、検出トルク及び印字率に関係なく、紙間にトナー強制排出用パターンを形成せず(パターン;なし)、ブラシローラの回転速度を一定(V1)とした場合の例である。比較例3は、検出トルク及び印字率に関係なく、紙間にトナー強制排出用パターンを形成せず(パターン;なし)、ブラシローラの回転速度を一定(V2)とした場合の例である。比較例4は、検出トルク及び印字率に関係なく、紙間にトナー強制排出用パターンを形成し(パターン;あり)、ブラシローラの回転速度を一定(V2)とした場合の例である。
速度V1は、枯渇状態ではない場合の予め設定された回転速度であり、感光体ドラムの回転速度に対して0.5倍の速度とする。速度V2は、感光体ドラムの回転速度に対して1.0倍の速度(感光体ドラムとの当接位置において同一の速度)であり、速度V1よりも回転速度が増加された早いものとする。
なお、検出トルクが閾値トルク以下である場合のブラシローラの回転速度は、速度V1とする。
なお、印字率が15[%]のときは、検出トルクが閾値トルク以下であったため、ブラシローラの回転速度はV1でありトナー強制排出用パターンは形成されない。
評価モデルでは、各印字率において、クリーニング不良は発生せず、トルクは適正範囲であり、良好な状態であった。
その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。
また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
2 画像読取部
3 プリント部
4 操作表示部
5 プリンタコントローラ
6 外部装置
10 本体制御部
21 原稿自動送り部
22 読取部
22a イメージセンサ
30 画像形成ユニット
31 感光体ドラム
31a トルク検出部
32 帯電装置
33 露光装置
34 現像装置
34a トナー補給装置
35 クリーニング部
35a クリーニングブレード
35b 潤滑剤塗布部
35b1 固形潤滑剤
35b2 ブラシローラ
35b3 加圧部材
40 転写ユニット
41 転写ベルト
50 クリーニングユニット
60 定着装置
61 定着ローラ
62 加圧ローラ
70 給紙ユニット
80 レジストローラ
110 制御部
121 不揮発メモリ
130 画像メモリ
140 画像処理部
300 プリント制御部
N ネットワーク
Claims (8)
- 現像装置によりトナー像が形成される像担持体と、
潤滑剤を前記像担持体に塗布する潤滑剤塗布部と、
前記像担持体を駆動する駆動モータのトルクを検出するトルク検出部と、
前記像担持体の表面をクリーニングするクリーニング部と、
前記トルク検出部から検出されたトルクが予め設定された閾値トルクよりも大きい場合に、前記像担持体上に形成されたトナー像の印字率を算出し、前記印字率が予め設定された閾値印字率以下の場合、前記像担当持体に付着している潤滑剤の量が過剰状態であると判別し、トナー強制排出用パターンのトナー像の形成を行い、前記印字率が予め設定された閾値印字率よりも大きい場合、前記像担当持体に付着している潤滑剤の量が枯渇状態であると判別し、前記潤滑剤塗布部による潤滑剤の塗布量の増加を行う制御部と、
を備える画像形成装置。 - 前記潤滑剤塗布部は、
固形潤滑剤と、当該固形潤滑剤と前記像担持体の夫々の表面に当接するように設けられた塗布手段と、を有し、当該塗布手段が回転しながら前記固形潤滑剤から掻き取った潤滑剤を前記像担持体に塗布する構成であり、
前記制御部は、
記潤滑剤塗布部による潤滑剤の塗布量を増加させる場合、前記塗布手段の回転速度を増加させる、
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記潤滑剤塗布部は、
固形潤滑剤と、当該固形潤滑剤と前記像担持体の夫々の表面に当接するように設けられた塗布手段と、を有し、当該塗布手段が回転しながら前記固形潤滑剤から掻き取った潤滑剤を前記像担持体に塗布する構成であり、
前記制御部は、
記潤滑剤塗布部による潤滑剤の塗布量を増加させる場合、前記固形潤滑剤に対する前記塗布手段の押圧力を増加させる、
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記トルク検出部は、
前記駆動モータの駆動電流値を検出し、当該駆動電流値に応じたトルク値を出力する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 前記潤滑剤は、ステアリン酸亜鉛を含む、
請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 前記潤滑剤は、ステアリン酸カルシウムを含む、
請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 前記潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウムを含む、
請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 現像装置によりトナー像が形成される像担持体と、潤滑剤を前記像担持体に塗布する潤滑剤塗布部と、前記像担持体の表面をクリーニングするクリーニング部と、を備えた画像形成装置の前記像担持体に対するクリーニング方法において、
前記像担持体を駆動する駆動モータのトルクを検出するトルク検出工程と、
前記トルク検出工程により検出されたトルクが予め設定された閾値トルクよりも大きい場合に、前記像担持体上に形成されたトナー像の印字率を算出する印字率算出工程と、
前記印字率が予め設定された閾値印字率以下の場合、前記像担当持体に付着している潤滑剤の量が過剰状態であると判別し、前記印字率が予め設定された閾値印字率よりも大きい場合、前記像担当持体に付着している潤滑剤の量が枯渇状態であると判別する判別工程と、
前記判別工程において過剰状態であると判別された場合、トナー強制排出用パターンのトナー像の形成を行い、枯渇状態であると判別された場合、前記潤滑剤塗布部による潤滑剤の塗布量の増加を行う制御工程と、
を含むクリーニング方法。
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