JP6859669B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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滑剤塗布方式はブラシの回転速度を高く設定することで、像担持体表面に供給する滑剤量を容易に増やすことができ、滑剤不足による品質問題が起きにくいメリットがある。一方、像担持体表面の滑剤量が多くなりすぎると、クリーニングブレードと像担持体との密着性が高まることによって、クリーニングブレードの摩耗が促進され、クリーニングブレード寿命が短くなる課題が生じる。このように、像担持体表面の滑剤量は過不足のない適正な量に制御する必要がある。
即ち、形成される画像パターンによっては、部分的にシロ部が多い画像が続くと、当該部分でクリーニングブレードに蓄積するトナーや外添剤量が少なくなり、像担持体上の滑剤の量が多くなる。
また、形成される累積全画像面積率(全体カバレッジ)が低いと、現像器のトナー消費量が低下し、トナー補給量も低下する。新しいトナーの補給が少なくなることで、現像器中には同一のトナーが長期間保持される。長期間現像器中に保持されたトナーは現像器中のストレスで徐々に外添剤が離脱していくため、長期間保持されたトナーが抱える外添剤量は少なくなる。画像面積率が低い画像が形成され続けると、クリーニングブレードに蓄積するトナーが抱える外添剤量が少なくなり滑剤の摩耗量が減った結果、像担持体上に蓄積する滑剤量が多くなる。
さらに、高温下では滑剤が像担持体上で塗り伸ばされやすく、層状になる。この状態では、粉体状に存在する場合に比べクリーニングブレードで回収されにくく、滑剤の摩耗量が少なくなり、像担持体上の滑剤量が多くなる。
用紙に転写するトナー画像を担持する像担持体と、
前記像担持体にトナー画像を現像する現像手段と、
前記像担持体に形成されたトナー画像を用紙に転写させる転写手段と、
前記像担持体に付着したトナーを、前記像担持体にクリーニングブレードを接触させて清掃除去する清掃手段と、
前記像担持体の回転方向において、前記転写手段の下流側且つ前記清掃手段の上流側に配置され、前記像担持体に付着したトナーの荷電量を調整する荷電量調整手段と、
前記像担持体の回転方向において、前記荷電量調整手段の下流側且つ前記清掃手段の上流側に配置され、前記像担持体に付着したトナーを回収する回収手段と、
前記像担持体の回転方向において、前記転写手段の下流側に配置され、前記像担持体に滑剤を供給する供給手段と、
前記像担持体表面の滑剤量を予測する予測手段と、
前記予測手段により予測された前記像担持体表面の滑剤量が所定の量よりも多いか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により前記像担持体表面の滑剤量が前記所定の量よりも多いと判断された場合に、前記像担持体表面の滑剤量が前記所定の量以下の場合よりも前記荷電量調整手段の出力を低下させるとともに前記現像手段に像間パッチを形成させる制御手段と、を備え、
前記予測手段は、画像形成中の任意のタイミングの累積全画像面積率を算出し、前記累積全画像面積率に基づいて前記像担持体表面の滑剤量を予測し、
前記判断手段は、前記累積全画像面積率が所定の値以下の場合に、前記像担持体の軸方向に、前記像担持体の略全長に渡って形成された前記像間パッチを前記現像手段に形成させ、
前記予測手段は、前記像担持体の回転軸方向に分割した部分画像毎に、画像形成中の任意のタイミングの部分画像面積率を算出し、前記部分画像面積率に基づいて前記像担持体表面の滑剤量を予測し、
前記判断手段は、前記累積全画像面積率が所定の値より大きい場合、且つ前記部分画像面積率が所定の値以下の場合に、前記像担持体表面のうち、前記部分画像面積率が所定の値よりも小さい領域のみに対して、前記現像手段に前記像間パッチを形成させる
ことを特徴とする。
前記判断手段は、前記累積全画像面積率が所定の値よりも小さい場合に、前記像担持体表面の滑剤量が前記所定の量よりも多いと判断する
ことを特徴とする。
前記判断手段は、前記部分画像面積率が所定の値よりも小さい場合に、前記像担持体表面のうち、前記部分画像に相当する領域の滑剤量が前記所定の量よりも多いと判断し、
前記制御手段は、前記像担持体表面のうち、前記判断手段により滑剤量が前記所定の量よりも多いと判断された領域のみに対して、前記現像手段に前記像間パッチを形成させる
ことを特徴とする。
画像形成中の任意のタイミングにおいて、前記画像形成装置の内部の温度を検出する検出手段を備え、
前記予測手段は、前記検出手段により検出された温度に基づいて前記像担持体表面の滑剤量を予測し、
前記判断手段は、前記温度が所定の温度よりも高い場合に、前記像担持体表面の滑剤量が前記所定の量よりも多いと判断する
ことを特徴とする。
前記制御手段は、前記判断手段により前記像担持体表面の滑剤量が前記所定の量よりも多いと判断された場合に、前記荷電量調整手段の出力を停止させるとともに前記現像手段に像間パッチを形成させることを特徴とする。
画像形成中の任意のタイミングにおいて、前記画像形成装置の内部の温度を検出する検出手段を備え、
前記予測手段は、前記検出手段により検出された温度の上昇又は下降に応じて、前記像担持体表面の滑剤量の増加又は減少を予測し、
前記制御手段は、前記像間パッチの形成時に、前記予測手段により温度上昇に伴って前記像担持体表面の滑剤量が増加したと予測された場合に、前記像間パッチの画像面積率を増加させ、前記予測手段により温度下降に伴って前記像担持体表面の滑剤量が減少したと予測された場合に、前記像間パッチの画像面積率を減少させることを特徴とする。
図1は、本発明の実施形態である画像形成装置1の概略構成を示す図である。図2は、画像形成装置1の主要な機能構成を示すブロック図である。
スキャナー部3は、光源や反射鏡等の光学系を備えて構成され、所定の搬送路を搬送された原稿D又はプラテンガラスに載置された原稿Dに光源を照射し、反射光を受光する。また、スキャナー部3は、受光した反射光を電気信号に変換して制御部10に出力する。
各作像部は、図中a方向に回転駆動されるドラム状の感光体ドラム41(像担持体)と、この感光体ドラム41の表面を一様に帯電させる帯電装置42と、この帯電装置42により帯電された感光体ドラム41の表面を露光して静電潜像を形成する露光装置43と、この露光装置43により形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤442を用いて可視像化する現像装置44(現像手段)と、感光体ドラム41上に形成されたトナー画像を用紙に転写させる転写装置45(転写手段)と、感光体ドラム41と転写残トナーに電荷を付与する荷電装置46(荷電量調整手段)と、転写領域を通過した感光体ドラム41上のトナーを除去するクリーニングブレード47(清掃手段)と、感光体ドラム41の表面に付着したトナーを回収しながら滑剤を塗布する滑剤塗布機構48(供給手段)と、を備え、感光体ドラム41上に形成されたトナー画像を図中b方向に移動する中間転写ベルト451に1次転写する。
中間転写ベルト451に転写されたトナー画像は、図示しない2次転写位置で記録材に転写され、その後定着装置Fに搬送され、記録体上に定着される。
帯電装置42による帯電後、レーザー等の露光装置43により感光体ドラム41の表面には静電潜像が形成される。
なお、現像装置44に用いる現像剤442には、トナーとトナーを帯電するためのキャリアが含まれる。トナーとしては、特に限定されず一般に用いられているトナーを使用することができ、バインダー樹脂中に着色剤や必要に応じて、荷電制御剤や離型剤等を含有させ、外添剤を使用したものを利用できる。トナー粒径としては特に限定されないが、3〜15μmが好ましい。
現像装置44により感光体ドラム41上に形成されたトナー画像は中間転写ベルト451との間で形成される転写領域に運ばれる。転写領域では、転写ローラー452にトナーと逆極性の電圧が印加されており、感光体ドラム41上のトナー画像は中間転写ベルト451上に転写される。
クリーニングブレード47の物性としては、反発弾性率や硬度が重要であり、反発弾性は温度25℃において10〜80%であることが好ましく、より好ましくは30〜70%である。またJIS A硬度は、20〜90°であることが好ましく、特に好ましくは60〜80°である。JIS A硬度が20°より小さい場合には、クリーニングブレード47が柔らかすぎて、ブレードめくれが生じやすくなる。一方、JIS A硬度が90°より大きい場合には、感光体ドラム41のわずかな凹凸や異物に追従させることが困難となり、トナー粒子の「スリヌケ」が発生しやすくなる。
滑剤塗布ブラシ481は固形滑剤482と感光体ドラム41の両方に当接するよう設置され、固形滑剤482から削り出した滑剤粒子を感光体ドラム41に供給する。その際、当接圧によって感光体ドラム41表面上のトナーを回収する、回収手段としての役割も担っている。なお、滑剤塗布ブラシ481の代わりに、スポンジ等を用いることもできる。
滑剤塗布ブラシ481の回転速度については、モーターの回転数を変えることで制御する構成となっている。回転数を上げると塗布量が増え、下げると塗布量が減る。また回転数を上げると感光体ドラム41からのトナー・外添剤の回収量が増え、下げるとトナー・外添剤の回収量が減る。
図3の滑剤塗布部クリーニング部材483はブレード形状であるが、これに限るものではない。滑剤塗布ブラシ481表面をクリーニングできればよく、例えば滑剤塗布ブラシ481に接触する回転部材と、回転部材表面からトナー・外添剤を剥離するスクレーパーで構成してもよい。
表示部71は、制御部10から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、各機能の動作状況等の表示を行う。また、ユーザーによるタッチ操作を受け付けて、操作信号を制御部10に出力する。
操作部72は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部10に出力する。ユーザーは、操作表示部7を操作して、画質設定、倍率設定、応用設定、出力設定及び用紙設定等の画像形成に関する設定、用紙搬送指示、並びに装置の停止操作などを行うことができる。
本実施形態における画像形成装置1は、記憶部6に画像面積率・画像パターン情報を蓄積し、一定期間の累積データに基づいて感光体ドラム41上の滑剤量を予測する。
A4の用紙に図4のような縦帯チャートを3000枚印字後の、感光体ドラム41上の滑剤量を測定した。滑剤量はX線光電子分光分析装置により求められるステアリン酸亜鉛中の亜鉛の比率で代用した。図5は、各画像面積率に応じて、図4の縦帯幅を変更して測定した結果を表す。図5から明らかなように、縦帯(ベタ)部と非縦帯(シロ)部の滑剤量を比較すると、シロ部における感光体ドラム41上の滑剤の量が多い。また、図5にて低画像面積率(低カバレッジ)と高画像面積率(高カバレッジ)とを比較すると、低画像面積率の方が滑剤の量が多いことがわかる。
従って、画像面積率を計算することにより、感光体ドラム41上の滑剤量を予測することが可能となる。画像面積率としては、部分画像面積率と累積全画像面積率の二つの考え方がある。
累積全画像面積率Callから平均的な感光体上滑剤量を予測し感光体ドラム41上平均滑剤量を制御する事は可能であるが、より好ましくは部分画像面積率Cnにより感光体の回転方向と直交する方向に分割された複数の各セグメントの滑剤量を予測し感光体上各セグメントの滑剤量を制御する、即ち感光体ドラム41全体ではなくセグメントごとに制御する方が望ましい。
画像面積率による像間パッチ形成のタイミングとしては所定枚数毎に制御しても良いが、常時制御であることが好ましい。
図1の画像形成装置1を用いて、滑剤塗布機構48におけるトナー回収性、および感光体ドラム41上滑剤量に対する荷電装置46の作用を実験した。
図7に滑剤塗布ブラシ481の感光体ドラム41上トナーの回収率を示す。
転写条件を調整し転写残トナー付着量:約1.5g/m2として、荷電装置46をONした場合、OFFした場合それぞれについて滑剤塗布ブラシ481に当接前後の感光体ドラム41上トナー量を測定し、滑剤塗布ブラシ481のトナー回収率を計算した。
今回の実験にて荷電装置46をONした場合の感光体表面電位は約−350Vとなり、マイナス帯電であるトナーは、滑剤塗布ブラシ481とのバイアス効果により高い回収率を得られる。一方、荷電装置46をOFFした場合の感光体表面電位は+十数V以下となり、滑剤塗布ブラシ481とのバイアス効果は小さくトナー回収率は低くとどまる。
感光体上滑剤量はX線光電子分光分析装置により求められるステアリン酸亜鉛中の亜鉛の比率で代用した。荷電装置46をONした場合よりもOFFした場合の方が、ベタ部の感光体上滑剤量が少ない事が分かる。これは荷電装置46をOFFする事で図7に示す様に滑剤塗布ブラシ481のトナー回収率が低下し、クリーニングブレード47に到達するトナー量が増加する事で、クリーニングブレード47における滑剤回収性が向上した事による。
本発明の画像形成装置1においては、原稿画像に対応する通常の画像形成領域とは別の領域(画像形成領域と次の画像形成領域の間)に、または通常の画像形成時とは別の動作モードにおいて、トナー画像(パッチ画像)を形成するパッチ画像形成機能を備えた制御機構(図示せず)が設けられた構成とすることができるが、生産性への影響を考慮すると通常の画像形成の像間にパッチ画像(像間パッチ)を形成する事が望ましい。なお、通常のトナー画像およびパッチ画像の形成に用いられるトナーは、同じ構成のものである。
感光体ドラム41上に形成すべきパッチ画像は、感光体ドラム41の軸方向において、少なくとも通常の画像形成プロセスにおける画像形成領域と同じか、それより大きいことが好ましい。
さらに、感光体ドラム41の近傍に配置された温度センサーA(検出手段)によって検出された機内温度に応じて像間パッチの画像面積率を制御することとし、温度が高い方が像間パッチの画像面積率が大きくなるように制御する。
印刷を開始すると、制御部10は予測手段として、C1〜CNの各セグメントについて部分画像面積率(部分カバレッジ)を算出し(ステップS901)、これをもとに累積全画像面積率(全体カバレッジ:Call)を算出する(ステップS902)。次に、温度センサーAは、機内温度Tを検出する(ステップS903)。
従って、本実施形態における画像形成装置1によれば、全体カバレッジが小さく、感光体ドラム41上の滑剤量が多いと判断された場合に、横帯パッチを形成することによって、滑剤の回収効率を向上させることができる。また、クリーニングブレード摩耗の抑制に必要な像間パッチのトナー量を低減することができ、経済的である。
以上、本発明に係る実施形態に基づいて具体的に説明したが、上記の実施形態は本発明の好適な例であり、これに限定されない。
この場合は滑剤塗布機構48の感光体ドラム41の下流側に固定化ブレード484を設けるのが一般的である。固定化ブレード484は滑剤塗布機構48によって感光体ドラム41上へ供給された滑剤を、さらに感光体ドラム41上に延展塗布するとともに、過剰な滑剤粒子を排除する目的で設置される。固定化ブレード484の材質としてはクリーニングブレード47と同様に、弾性体よりなる平板状のブレードが代表的である。また、この場合はクリーニングブレード47の上流側に滑剤塗布ブラシ481と同様の材質からなるトナー回収ブラシ491(回収手段)や、トナー回収部クリーニング部材492を設置することで、クリーニングブレード47の上流においてトナーの回収を補助することができる。
あるいは図12に示す様に、トナーに滑剤粒子を外添処理した現像剤442を用いて、現像装置44にてトナーと共に滑剤粒子を感光体ドラム41に供給しても良い。この場合も同様に、トナー回収ブラシ491(回収手段)や、トナー回収部クリーニング部材492を設置することが望ましい。
(1)感光体ドラム41
感光体ドラム41は、アルミニウムよりなるドラム状の金属基体の外周面に、ポリカーボネート樹脂よりなる厚さ25μmの感光層が形成されたドラム状の有機感光体を用いた。感光体ドラム41は40mm/secで回転している。
(2)現像装置44
現像装置44としては、線速度600mm/minで回転駆動される現像スリーブ441を備え、この現像スリーブ441に感光体ドラム41の表面電位と同極性のバイアス電圧が印加され、二成分現像剤によって反転現像が行われるものを用いた。
(3)転写装置45
中間転写体として、導電性を付与したポリイミド樹脂からなる無端状の中間転写ベルト451を用い、中間転写ベルト451を介して感光体ドラム41に圧接し、トナーの帯電極性とは通常、逆極性の電圧を印加する転写ローラー452を設けている。
(4)荷電装置46
コロナ放電を利用したコロトロンチャージャーを用い、DC:−2000VにAC:6000V/1kHzを重畳した。
(5)クリーニングブレード47
クリーニングブレード47としては、ウレタンゴムよりなる反発弾性率が50%(25℃)、JIS A硬度が70°、厚さが2.00mm、自由長が10mm、幅が324mmのものを用いた。クリーニングブレード47は、感光体ドラム41に対する当接荷重を20N/m、当接角15°となるように設定した。
(6)滑剤塗布機構48
滑剤塗布ブラシ481は、導電性ファーブラシ:導電性ポリエステル繊維を用い、ブラシ毛長さとしては3mmで、ローラーの径はφ14mmである。感光体ドラム41に対して同方向(ウィズ方向)に回転しており、相対速度θ:0.5とした。
固形滑剤482は滑剤塗布ブラシ481に対して圧縮バネにより押圧保持されている。固形滑剤482にはステアリン酸亜鉛を使用する。
(7)トナー
二成分現像剤を構成するトナーは、乳化重合法により製造された体積平均粒径が6.5μmのトナー粒子よりなり、負帯電性を有する。シリカやチタニアの微粒子が外添処理されている。
図13のように、累積全画像面積率:Call、部分画像面積率の最大値と最小値の差:ΔCの異なるチャートを作成し、セグメント数N=12として分割した。図13(A)のような横帯チャートの場合はΔC:0%、図13(B)のような縦帯チャートの場合はΔC:100%である。
累積全画像面積率を5%、10%、15%と設定し、A4横で各20000枚ランニング実施した。ΔC:0%の様な横帯チャートの場合は累積全画像面積率を感光体回転方向の幅にて変更し、ΔC:100%等の様な縦帯チャートの場合は感光体回転方向と直交する方向の幅にて変更した。5000枚ランニング後にハーフ画像を印字し、滑剤パターンノイズ(画像ノイズ)の発生有無を後述する評価基準に従って評価した。
さらに、20000枚ランニング終了後にクリーニングブレードの摩耗幅(BL摩耗)を測定し、その値からクリーニングブレードの寿命を計算し、後述する評価基準に従って評価した。
画像ノイズについては、ハーフ画像における面内濃度差を測定した。透過濃度で濃度差が0.1以下を○とし、0.1を上回るものを×とした。画像濃度の測定には、X-Rite社の310TRを使用した。
BL摩耗については、20000枚ランニング終了後のBL摩耗幅が10μm以下を○とし、10μmを上回るものを×とした。クリーニングブレードの寿命を500000枚プリントとし、クリーニング性確保可能なBL摩耗幅上限を50μmとした場合、20000枚プリント時BL摩耗幅は10μmとなる。
<比較例1>
像間パッチを形成しない。
環境はN環境:20℃である。
<比較例2>
累積全画像面積率:15%以下の場合、像間パッチ(横帯パッチ)を形成する。像間パッチの画像面積率は5%相当、10%相当とした。
像間パッチ形成時、荷電装置46は通常画像形成時と同様に動作させている。
環境はN環境:20℃である。
<実施例1>
累積全画像面積率:15%以下の場合、像間パッチ(横帯パッチ)を形成する。像間パッチの画像面積率は5%相当、10%相当とした。
像間パッチ形成時、荷電装置46は停止している。
環境はN環境:20℃である。
比較例2は、像間パッチによるトナーがクリーニングブレード47へ供給される事による滑剤回収性向上により、Call=5%の場合は、像間パッチ画像面積率:10%相当において、ΔC:0%のクリーニングブレード摩耗が抑制可能となった。また、Call=10%の場合は、像間パッチ画像面積率:5%相当において、ΔC:0%のクリーニングブレード摩耗が抑制可能となった。
実施例1は、像間パッチ時に荷電装置46を停止する事によるクリーニングブレード47への到達トナー量増加の効果により、Call=5%の場合は、像間パッチ画像面積率:5%相当において、ΔC:0%のクリーニングブレード摩耗が抑制可能となり、比較例2と比較してクリーニングブレード摩耗抑制に対する像間パッチ消費トナー量を低減出来た。また、像間パッチ画像面積率:10%においては、ΔC:100%に対してもクリーニングブレード摩耗を抑制できた。
<比較例3>
部分画像面積率:15%以下のセグメントに対して、図10に示す様な像間パッチ(部分パッチ)を形成した。像間パッチの画像面積率は5%相当、10%相当、15%相当とした。
像間パッチ形成時、荷電装置46は通常画像形成時と同様に動作させている。
環境はN環境:20℃である。
<実施例2>
部分画像面積率:15%以下のセグメントに対して、像間パッチ(部分パッチ)を形成した。像間パッチの画像面積率は5%相当、10%相当とした。
像間パッチ形成時、荷電装置46は停止している。
環境はN環境:20℃である。
実施例2は、Call=5%の場合は、像間パッチ時に荷電装置46を停止する事によるクリーニングブレード47への到達トナー量増加の効果により、像間パッチ画像面積率10%相当の場合、ΔC:100%においても滑剤パターンノイズ及びクリーニングブレード摩耗が抑制可能であった。従って、比較例3と比較して滑剤パターンノイズに対する像間パッチ消費トナー量を低減出来た。
<比較例4>
像間パッチを形成しない。
環境はH環境:30℃である。
<比較例5>
機内温度が30℃以上の場合、像間パッチ(横帯パッチ)を形成する。像間パッチの画像面積率は5%相当、10%相当とした。
像間パッチ形成時、荷電装置46は通常画像形成時と同様に動作させている。
環境はH環境:30℃である。
<実施例3>
機内温度が30℃以上の場合、像間パッチ(横帯パッチ)を形成する。像間パッチの画像面積率は5%相当、10%相当、15%相当とした。
像間パッチ形成時、荷電装置46は停止している。
環境はH環境:30℃である。
比較例5は、比較例4と比べてCall=15%の場合、像間パッチ画像面積率5%相当では、ΔC:0%におけるクリーニングブレード摩耗は抑制可能であったが、環境温度の影響で比較例2と比べて必要な画像面積率は増加傾向である。
実施例3は、環境温度の影響で実施例1と比べて必要な画像面積率は増加傾向であるが、像間パッチ形成時の荷電装置46の停止効果により、例えばCall=5%の場合は、像間パッチ画像面積率:10%相当において、ΔC:0%のクリーニングブレード摩耗が抑制可能となり、比較例5と比べてクリーニングブレード摩耗抑制に対する像間パッチトナー消費量を低減出来た。
<実施例4>
部分画像面積率:15%以下のセグメントに対して、像間パッチ(部分パッチ)を形成した。像間パッチの画像面積率は5%相当、10%相当、15%相当とした。
像間パッチ形成時、荷電装置46は停止している。
環境はH環境:30℃である。
2 自動原稿搬送部
3 スキャナー部
4 画像形成部
41 感光体ドラム(像担持体)
42 帯電装置
43 露光装置
44 現像装置(現像手段)
441 現像スリーブ
442 現像剤
45 転写装置(転写手段)
451 中間転写ベルト
452 転写ローラー
46 荷電装置(荷電量調整手段)
47 クリーニングブレード(清掃手段)
48 滑剤塗布機構(供給手段)
481 滑剤塗布ブラシ(回収手段)
482 固形滑剤
483 滑剤塗布部クリーニング部材
484 固定化ブレード
491 トナー回収ブラシ(回収手段)
492 トナー回収部クリーニング部材
5 給紙部
6 記憶部
7 操作表示部
10 制御部(予測手段、判断手段、制御手段)
A 温度センサー(検出手段)
Claims (6)
- 用紙に転写するトナー画像を担持する像担持体と、
前記像担持体にトナー画像を現像する現像手段と、
前記像担持体に形成されたトナー画像を用紙に転写させる転写手段と、
前記像担持体に付着したトナーを、前記像担持体にクリーニングブレードを接触させて清掃除去する清掃手段と、
前記像担持体の回転方向において、前記転写手段の下流側且つ前記清掃手段の上流側に配置され、前記像担持体に付着したトナーの荷電量を調整する荷電量調整手段と、
前記像担持体の回転方向において、前記荷電量調整手段の下流側且つ前記清掃手段の上流側に配置され、前記像担持体に付着したトナーを回収する回収手段と、
前記像担持体の回転方向において、前記転写手段の下流側に配置され、前記像担持体に滑剤を供給する供給手段と、
前記像担持体表面の滑剤量を予測する予測手段と、
前記予測手段により予測された前記像担持体表面の滑剤量が所定の量よりも多いか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により前記像担持体表面の滑剤量が前記所定の量よりも多いと判断された場合に、前記像担持体表面の滑剤量が前記所定の量以下の場合よりも前記荷電量調整手段の出力を低下させるとともに前記現像手段に像間パッチを形成させる制御手段と、を備え、
前記予測手段は、画像形成中の任意のタイミングの累積全画像面積率を算出し、前記累積全画像面積率に基づいて前記像担持体表面の滑剤量を予測し、
前記判断手段は、前記累積全画像面積率が所定の値以下の場合に、前記像担持体の軸方向に、前記像担持体の略全長に渡って形成された前記像間パッチを前記現像手段に形成させ、
前記予測手段は、前記像担持体の回転軸方向に分割した部分画像毎に、画像形成中の任意のタイミングの部分画像面積率を算出し、前記部分画像面積率に基づいて前記像担持体表面の滑剤量を予測し、
前記判断手段は、前記累積全画像面積率が所定の値より大きい場合、且つ前記部分画像面積率が所定の値以下の場合に、前記像担持体表面のうち、前記部分画像面積率が所定の値よりも小さい領域のみに対して、前記現像手段に前記像間パッチを形成させる
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記判断手段は、前記累積全画像面積率が所定の値よりも小さい場合に、前記像担持体表面の滑剤量が前記所定の量よりも多いと判断する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記判断手段は、前記部分画像面積率が所定の値よりも小さい場合に、前記像担持体表面のうち、前記部分画像に相当する領域の滑剤量が前記所定の量よりも多いと判断し、
前記制御手段は、前記像担持体表面のうち、前記判断手段により滑剤量が前記所定の量よりも多いと判断された領域のみに対して、前記現像手段に前記像間パッチを形成させる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。 - 画像形成中の任意のタイミングにおいて、前記画像形成装置の内部の温度を検出する検出手段を備え、
前記予測手段は、前記検出手段により検出された温度に基づいて前記像担持体表面の滑剤量を予測し、
前記判断手段は、前記温度が所定の温度よりも高い場合に、前記像担持体表面の滑剤量が前記所定の量よりも多いと判断する
ことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記判断手段により前記像担持体表面の滑剤量が前記所定の量よりも多いと判断された場合に、前記荷電量調整手段の出力を停止させるとともに前記現像手段に像間パッチを形成させることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の画像形成装置。
- 画像形成中の任意のタイミングにおいて、前記画像形成装置の内部の温度を検出する検出手段を備え、
前記予測手段は、前記検出手段により検出された温度の上昇又は下降に応じて、前記像担持体表面の滑剤量の増加又は減少を予測し、
前記制御手段は、前記像間パッチの形成時に、前記予測手段により温度上昇に伴って前記像担持体表面の滑剤量が増加したと予測された場合に、前記像間パッチの画像面積率を増加させ、前記予測手段により温度下降に伴って前記像担持体表面の滑剤量が減少したと予測された場合に、前記像間パッチの画像面積率を減少させることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の画像形成装置。
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