JP5510151B2 - 研磨布およびその製造方法 - Google Patents
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Description
磁気記録ディスクの基板には、硬質ポリウレタンフォームなどからなる研磨パッドによってスラリー研削を行った後、微小な傷や突起を研削して平滑性を高めるべく、研磨布の表面に遊離砥粒を付着させ、研磨加工を行う方法が用いられている。
また、研磨布の立毛方法として、バフ段数、サンドペーパー番手、各段における研削重量、サンドペーパー走行速度、およびシート走行速度を調節する方法が提案されており、研磨布の立毛繊維を緻密化し、立毛の方向性を少なくすることに成功している(特許文献5参照。)。しかしながら、この提案では、人工皮革全般に共通する一般的なバフ条件が記載されているに過ぎず、例えば、極細繊維の繊維径を細くした場合等には、最適な条件とすることは困難であった。すなわち、研磨布の繊維径が変わった場合でも、十分な分散性を維持可能な表面を得るための普遍的な立毛条件の設定が求められていた。
海成分の溶解除去は、弾性重合体を付与する前、付与した後、起毛処理後、のいずれのタイミングで行ってもよい。
不織布等の繊維絡合体を得る方法としては、前述のとおり、繊維ウェブをニードルパンチやウォータジェットパンチにより絡合させる方法、スパンボンド法、メルトブロー法および抄紙法などを採用することができ、なかでも、前述のような極細繊維束の態様とする上で、ニードルパンチやウォータジェットパンチなどの処理を経るものが好ましい。
(1)極細繊維発生型の海島型複合繊維が絡合した不織布(繊維絡合体)に、前記弾性重合体溶液を含浸し、水もしくは有機溶媒水溶液中で凝固させた後、海島型複合繊維の海成分を、弾性重合体は溶解しない溶剤で溶解除去する方法や、
(2)極細繊維発生型の海島型複合繊維が絡合した不織布に、鹸化度が好ましくは80%以上のポリビニルアルコールを付与し、繊維の周囲の大部分を保護した後、海島型複合繊維の海成分を、ポリビニルアルコールは溶解しない溶剤で溶解除去し、次いで弾性重合体の溶液を含浸し、水もしくは有機溶剤水溶液中で凝固させた後、ポリビニルアルコールを除去する方法
などを好ましく用いることができる。
(1)融点
パーキンエルマー社(Perkin Elmaer)製DSC−7を用いて2nd runでポリマーの溶融を示すピークトップ温度をポリマーの融点とした。このときの昇温速度は16℃/分で、サンプル量は10mgとした。
試料ペレット4〜5gを、MFR計電気炉のシリンダーに入れ、東洋精機製メルトインデクサー(S101)を用いて、荷重2160gf、温度285℃の条件で、10分間に押し出される樹脂の量(g)を測定した。同様の測定を3回繰り返し、平均値をMFRとした。
(3)バッフィング加工時の研削負荷
研磨布表面起毛時のバッフィング工程において、シートと接触していないときのサンドペーパーの回転にかかる電力:仕事量(W0)を事前に測定し、その後、シートを通しバッフィング加工を行った際の電力(W1)を測定し、W1−W0により、バッフィング加工にかかる電力(W2)を算出した。多段バッフィングの場合は、研削負荷が高い段が1段でもあると融着等の影響が出るため、研削負荷が最も大きい段の値を最大研削負荷とした。
研磨布の極細繊維を含む厚み方向に垂直な断面を、走査型電子顕微鏡(SEM キーエンス社製VE−7800型)を用いて3000倍で観察し、30μm×30μmの視野内で無作為に抽出した50本の単繊維直径をμm単位で、有効数字3桁で測定した。ただし、これを3ヶ所で行い、合計150本の単繊維の直径を測定し、有効数字3桁目を四捨五入し平均値を有効数字2桁で算出した。繊維径が10μmを超える繊維が混在している場合には、当該繊維は極細繊維に該当しないものとして平均繊維径の測定対象から除外するものとする。また、極細繊維が異形断面の場合、まず単繊維の断面積を測定し、当該断面を円形と見立てた場合の直径を算出することによって単繊維の直径を求める。
研磨布表面を、SEMを用いて2000倍で写真撮影し、得られた写真中に存在する、先端部分が明確に確認できる極細繊維を3本抽出し、先端部分の繊維径と直角方向の径を測定し、極細繊維の繊維径で割り返した値を百分率で算出した。これを10箇所で行い、極細繊維30本の平均値を算出した。
研磨布を、30mm幅のテープとした。研磨対象として、表面粗さが0.3nm以下に制御されたKMG社製のアモルファスガラスからなるガラス基板を用いた。研磨布表面に1次粒子径5nm単結晶ダイヤモンド粒子が平均径80nmにクラスター化した遊離砥粒の濃度0.01%のスラリーを、50ml/分で滴下した。また、テープ走行速度70mm/分、ディスク回転数は600rpm、揺動は100回/分とし、押付圧は1.5kgfとし、15秒間研磨した。これを、各ディスクの両面について実施した。
Veeco社製“AFM NanoScope”(登録商標)IIIaを用い、タッピングモードで測定した。基板上の観察領域は、10μm×10μmとし、基板上の任意の1点を測定し、任意の3点の平均値を表面粗さ(Ra)とした。
研磨加工後の基板5枚の両面、すなわち計10表面の全領域を測定対象として、光学表面分析計(Candela6100)を用いて、深さ5nm以上の溝をスクラッチとしてスクラッチ点数を測定し、10表面の測定値の平均値で評価した。数値が低いほど高性能であることを示す。
(原綿)
(海成分と島成分)
融点220℃、MFR58.3のナイロン6を島成分とし、融点53℃、MFR300のアクリル酸2−エチルヘキシルを22mol%共重合した共重合ポリスチレン(co−PSt)を海成分とした。
上記の島成分と海成分を用い、376島/ホールの海島型複合口金を用いて、紡糸温度285℃、島/海質量比率40/60、吐出量1.9g/分・ホール、紡糸速度1000m/分で溶融紡糸した。次いで、85℃の温度の液浴中で3.0倍に延伸し、押し込み型捲縮機を用いて捲縮を付与し、カットして、単繊維繊度が4.7dtex、繊維長が51mmの海島型複合繊維の原綿を得た。
上記の海島型複合繊維の原綿を用い、カード工程とクロスラッパー工程を経て、積層繊維ウェブを形成した。次いで、得られた積層繊維ウェブを、トータルバーブデプス0.08mmのニードル1本を植込んだニードルパンチ機を用いて、針深度8mm、パンチ本数2000本/cm2でニードルパンチし、目付が700g/m2、見掛け密度が0.219g/cm3の極細繊維発生型繊維不織布を作製した。
上記の極細繊維発生型繊維不織布を95℃の温度で熱水収縮処理させた後、ポリビニルアルコールを繊維質量に対し24質量%付与後、乾燥させた。このようにして得られた不織布に、ポリマージオールがポリエーテル系75質量%とポリエステル系25質量%とからなるポリウレタンを、繊維質量に対して固形分で21質量%付与し、液温35℃の30%DMF水溶液でポリウレタンを凝固させ、約85℃の温度の熱水で処理し、DMFおよびポリビニルアルコールを除去した。その後、エンドレスのバンドナイフを有する半裁機により厚み方向に半裁してシートを得た。得られたシートの非半裁面を、平均砥粒径55μm(砥粒径/極細繊維径の比率:75)のサンドペーパーを用いて、サンドペーパー速度800m/分とし、サンドペーパーの回転と逆方向にシートを進行させ、シート速度5.3m/分(比率:151)、サンドペーパーの接触長を40mm、クリアランスを目標厚みの0.7倍とし、3段バッフィングにて研削量60:30:10の比率で、トータル研削量50g/m2、最大研削負荷を600W/m、バッフィング研削し起毛された立毛を有する研磨布を作製した。
(原綿)
島本数200島/ホールの海島型複合口金を用いて、吐出量2.0g/分・ホールとしたこと以外は、実施例1と同様にして、単繊維繊度が5.6dtex、繊維長が51mmの海島型複合繊維の原綿を得た。
上記の海島型複合繊維の原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にして極細繊維発生型繊維不織布を得た。
平均砥粒径90μm(砥粒径/極細繊維径の比率:82)のサンドペーパーを用いて、ペーパー速度1000m/分、シート速度10.0m/分(比率:100)、3段バッフィングのトータルバッフィング研削量43g/m2、最大研削負荷を550W/mでバッフィング研削し起毛された立毛を有する研磨布を作製したこと以外は、実施例1と同様にして研磨布を得た。得られた研磨布は、極細繊維の平均繊維径が1.1μm、厚さが0.52mm、目付が169g/m2、見かけ密度が0.325g/cm3であった。結果を表1に示す。
(原綿)
島本数36島/ホールの海島型複合口金を用いて、吐出量1.1g/分・ホールとしたこと以外は、実施例1と同様にして、繊度が5.4dtex、繊維長が51mmの海島型複合繊維の原綿を得た。
上記の海島型複合繊維の原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にして極細繊維発生型繊維不織布を得た。
平均砥粒径55μm(砥粒径/極細繊維径の比率:21)のサンドペーパーを用いて、ペーパー速度1000m/分、シート速度8.0m/分(比率:125)、3段バッフィングのトータルバッフィング研削量75g/m2、最大研削負荷を900W/mでバッフィング研削し起毛された立毛を有する研磨布を作製したこと以外は、実施例1と同様にして研磨布を得た。得られた研磨布は、極細繊維の平均繊維径が2.6μm、厚さが0.51mm、目付が165g/m2、見かけ密度が0.324g/cm3であった。結果を表1に示す。
(原綿)
融点260℃、MFR46.5のPETを島成分とし、融点85℃、MFR117のポリスチレンを海成分としたこと以外は、実施例2と同様にして、繊度が5.5dtex、繊維長が51mmの海島型複合繊維の原綿を得た。
上記の海島型複合繊維の原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にして極細繊維発生型繊維不織布を得た。
平均砥粒径55μm(砥粒径/極細繊維径の比率:55)のサンドペーパーを用いて、ペーパー速度800m/分、シート速度5.5m/分(比率:145)、3段バッフィングのトータルバッフィング研削量54g/m2、最大研削負荷を630W/mでバッフィング研削し起毛された立毛を有する研磨布を作製したこと以外は、実施例1と同様にして研磨布を得た。得られた研磨布は、極細繊維の平均繊維径が1.0μm、厚さが0.53mm、目付が168g/m2、見かけ密度が0.317g/cm3であった。結果を表1に示す。
(原綿)
融点260℃、MFR46.5のPETを島成分とし、融点230℃、MFR100の5−ナトリウムイソフタル酸8モル%を共重合させた共重合PETを海成分としたこと以外は、実施例1と同様にして、繊度4.7dtex、繊維長51mmの海島型複合繊維の原綿を得た。
上記の海島型複合繊維の原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にして目付が695g/m2、見掛け密度が0.228g/cm3の海島型複合繊維からなる不織布を得た。
非イオン系強制乳化型ポリウレタンエマルジョン(ポリカーボネート系)に、感熱ゲル化剤として硫酸ナトリウムをポリウレタン固形分対比4質量%添加し、ポリウレタン液濃度が10質量%となるように水分散型ポリウレタン液を調整した。
(研磨布)
上記の海島型複合繊維からなる不織布に、上記の水分散型ポリウレタン液を付与し、乾燥温度120℃で5分間熱風乾燥して、ポリウレタンの付着量が不織布の島成分に対して30質量%であるポリウレタン付シートを得た。
[実施例6]
(原綿)
島本数600島/ホールの海島型複合口金を用いて、吐出量1.0g/分・ホールとしたこと以外は、実施例1と同様にして、単繊維繊度が2.2dtex、繊維長が51mmの海島型複合繊維の原綿を得た。
上記の海島型複合繊維の原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にして極細繊維発生型繊維不織布を得た。
平均砥粒径15μm(砥粒径/極細繊維径の比率:38)のサンドペーパーを用いて、ペーパー速度800m/分、シート速度5.5m/分(比率:145)、3段バッフィングのトータルバッフィング研削量19g/m2、最大研削負荷を210W/mでバッフィング研削し起毛された立毛を有する研磨布を作製したこと以外は、実施例1と同様にして研磨布を得た。得られた研磨布は、極細繊維の平均繊維径が0.40μm、厚さが0.55mm、目付が190g/m2、見かけ密度が0.345g/cm3であった。結果を表1に示す。
(原綿)
実施例1で用いたと同様の、単繊維繊度が4.7dtex、繊維長が51mmの海島型複合繊維の原綿を用いた。
実施例1と同様にして、極細繊維発生型繊維からなる不織布を得た。
平均砥粒径55μm(砥粒径/極細繊維径の比率:75)のサンドペーパーを用いて、ペーパー速度800m/分、シート速度10.0m/分(比率:80)、3段バッフィングのトータルバッフィング研削量50g/m2、最大研削負荷を640W/mでバッフィング研削し起毛された立毛を有する研磨布を作製したこと以外は、実施例1と同様にして研磨布を得た。得られた研磨布は、極細繊維の平均繊維径が0.73μm、厚さが0.53mm、目付が172g/m2、見かけ密度が0.325g/cm3であった。ペーパー速度とシート速度の比率が80と低かったため、研削が有効にされておらず、繊維長はまばらで、表面繊維に融着が散見されるものであり、研磨性能についても、基板表面粗さ、スクラッチ個数ともに満足のいくものではなかった。結果を表1に示す。
(原綿)
実施例3で用いた海島型複合繊維の原綿と同様の原綿を用いた。
上記の海島型複合繊維の原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、極細繊維発生型繊維不織布を得た。
平均砥粒径15μm(砥粒径/極細繊維径の比率:6)のサンドペーパーにて、ペーパー速度1000m/分、シート速度10.0m/分(比率:100)、3段バッフィングのトータルバッフィング研削量50g/m2、最大研削負荷を570W/mでバッフィング研削し起毛された立毛を有する研磨布を作製したこと以外は、実施例1と同様にして研磨布を得た。得られた研磨布は、極細繊維の平均繊維径が2.6μm、厚さが0.52mm、目付が168g/m2、見かけ密度が0.323g/cm3であった。砥粒径と繊維径の比率が6であったため、砥粒径が小さすぎることで効率的に研削が行えず、繊維長がまばらとなるばかりでなく、一部表面繊維には融着が見られた。また、研磨性能についても、基板表面粗さ、スクラッチ個数ともに満足のいくものではなかった。結果を表1に示す。
(原綿)
実施例4と同様の、繊度が5.5dtex、繊維長が51mmの海島型複合繊維の原綿を用いた。
上記の海島型複合繊維の原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にして極細繊維発生型繊維不織布を得た。
3段バッフィングのトータルバッフィング研削量7g/m2、最大研削負荷を130W/mでバッフィング研削し起毛された立毛を有する研磨布を作製したこと以外は、実施例4と同様にして研磨布を得た。得られた研磨布は、極細繊維の平均繊維径が1.0μm、厚さが0.54mm、目付が176g/m2、見かけ密度が0.326g/cm3であった。研削量が7g/m2であり、研削負荷も130W/mであったため、研削が十分行えず、繊維長がまばらであるだけでなく、表面にポリウレタンの削り残しが散見されるものであった。また、研磨性能についても、基板表面粗さ、スクラッチ個数ともに満足のいくものではなかった。結果を表1に示す。
(原綿)
実施例4で用いたのと同様のPETとポリスチレンを、それぞれ海成分と島成分として用いた。また、島本数16島/ホールの海島型複合口金を用いて、島/海質量比率60/40、吐出量1.9g/分・ホール、島としたこと以外は、実施例1と同様にして、繊度3.6dtex、繊維長51mmの海島型複合繊維の原綿を得た。
上記の海島型複合繊維の原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にして極細繊維発生型繊維不織布を得た。
平均砥粒径75μm(砥粒径/極細繊維径の比率:21)のサンドペーパーを用いて、ペーパー速度1000m/分、シート速度10.0m/分(比率:100)、3段バッフィングのトータルバッフィング研削量43g/m2、最大研削負荷を460W/mでバッフィング研削し起毛された立毛を有する研磨布を作製したこと以外は、実施例1と同様にして研磨布を得た。得られた研磨布は、極細繊維の平均繊維径が3.5μm、厚さ0.52mm、目付178g/m2、見かけ密度0.342g/cm3であった。研磨布の繊維径が3.5μmと太いために、表面の極細繊維の先端は引きちぎられた状態となっており、極細繊維先端に球状の突起は形成されなかった。また、繊維径が太いことにより、研磨性能についても、基板表面粗さ、スクラッチ個数ともに満足のいくものではなかった。結果を表1に示す。
(原綿)
実施例1で用いた海島型複合繊維の原綿と同様の原綿を用いた。
上記の海島型複合繊維の原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、極細繊維発生型繊維不織布を得た。
平均砥粒径75μm(砥粒径/極細繊維径の比率:103)のサンドペーパーにて、ペーパー速度800m/分、シート速度5.3m/分(比率:151)、3段バッフィングのトータルバッフィング研削量50g/m2、最大研削負荷を580W/mでバッフィング研削し起毛された立毛を有する研磨布を作製したこと以外は、実施例1と同様にして研磨布を得た。得られた研磨布は、極細繊維の平均繊維径が0.73μm、厚さが0.53mm、目付が170g/m2、見かけ密度が0.321g/cm3であった。砥粒径と繊維径の比率が103であったため、砥粒径が大きすぎることで効率的に研削が行えず、繊維長がまばらとなった。また、研磨性能についても、基板表面粗さ、スクラッチ個数ともに満足のいくものではなかった。結果を表1に示す。
(原綿)
実施例1で用いた海島型複合繊維の原綿と同様の原綿を用いた。
上記の海島型複合繊維の原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、極細繊維発生型繊維不織布を得た。
1、2段目のペーパー速度800m/分、シート速度5.0m/分(比率:160)、3段目のペーパー速度600m/分、シート速度5.0m/分(比率:120)、バッフィングの各段の研削量を20、15、5g/m2とし(50:38:12)、トータルバッフィング研削量40g/m2、最大研削負荷を1060W/mでバッフィング研削し起毛された立毛を有する研磨布を作製したこと以外は、実施例1と同様にして研磨布を得た。得られた研磨布は、極細繊維の平均繊維径が0.73μm、厚さが0.52mm、目付が171g/m2、見かけ密度が0.329g/cm3であった。1段目に対し、2段目の研削比率が高いことから、仕上がり後も、2段目で多く研削した影響が残っており、表面状態が均一なものではなかった。また、研削負荷が1060W/mと高かったため、繊維の間の融着が見られた。研磨性能についても、基板表面粗さ、スクラッチ個数ともに満足のいくものではなかった。結果を表1に示す。
(原綿)
実施例1で用いた海島型複合繊維の原綿と同様の原綿を用いた。
上記の海島型複合繊維の原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、極細繊維発生型繊維不織布を得た。
3段バッフィングのトータルバッフィング研削量89g/m2、最大研削負荷を870W/mでバッフィング研削し起毛された立毛を有する研磨布を作製したこと以外は、実施例1と同様にして研磨布を得た。得られた研磨布は、極細繊維の平均繊維径が0.73μm、厚さが0.50mm、目付が158g/m2、見かけ密度が0.316g/cm3であった。研削量が89g/m2と多かったため、研削熱により繊維の融着が多数見られた。また、研磨性能についても、基板表面粗さ、スクラッチ個数ともに満足のいくものではなかった。結果を表1に示す。
2:多角形状先端部
Claims (4)
- 平均繊維径0.1〜3.0μmの極細繊維を主体とする繊維絡合体と弾性重合体で構成され表面の極細繊維が起毛された研磨布であって、前記の起毛された極細繊維の50.0〜100.0%の極細繊維の先端部が、繊維径に対し120〜300%の大きさの径を有することを特徴とする研磨布。
- 平均繊維径0.1〜3.0μmの極細繊維を主体とする繊維絡合体と弾性重合体で構成されたシートを走行させ、前記の極細繊維の平均繊維径に対し10〜90倍の平均砥粒径のサンドペーパーを、シート速度に対して100〜160倍の速度で走行する前記シートの進行方向と逆方に回転させ、トータル研削量を10〜80g/m2、研削負荷を200〜1000W/mの範囲としてバッフィング研削することを特徴とする研磨布の製造方法。
- バッフィング研削時、シートとサンドペーパーの接触長が5〜50mmの範囲であることを特徴とする請求項2記載の研磨布の製造方法。
- バッフィング研削時、研削クリアランスが、目標厚みに対し0.1〜0.9倍の範囲であることを特徴とする請求項2または3記載の研磨布の製造方法。
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