JP5509920B2 - 光硬化性樹脂組成物及びその硬化皮膜を有する物品、その製造方法 - Google Patents

光硬化性樹脂組成物及びその硬化皮膜を有する物品、その製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5509920B2
JP5509920B2 JP2010038924A JP2010038924A JP5509920B2 JP 5509920 B2 JP5509920 B2 JP 5509920B2 JP 2010038924 A JP2010038924 A JP 2010038924A JP 2010038924 A JP2010038924 A JP 2010038924A JP 5509920 B2 JP5509920 B2 JP 5509920B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
mass
resin composition
parts
photocurable resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010038924A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011173990A (ja
Inventor
琢也 水野
功 十河
裕司 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Teijin Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd, Teijin Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2010038924A priority Critical patent/JP5509920B2/ja
Priority to TW100105982A priority patent/TWI553407B/zh
Priority to KR1020110015863A priority patent/KR101689668B1/ko
Priority to CN201110044659.3A priority patent/CN102190916B/zh
Publication of JP2011173990A publication Critical patent/JP2011173990A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5509920B2 publication Critical patent/JP5509920B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/34Silicon-containing compounds
    • C08K3/36Silica
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
    • C08K5/17Amines; Quaternary ammonium compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K9/00Use of pretreated ingredients
    • C08K9/04Ingredients treated with organic substances
    • C08K9/06Ingredients treated with organic substances with silicon-containing compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L33/00Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides or nitriles thereof; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L33/04Homopolymers or copolymers of esters
    • C08L33/06Homopolymers or copolymers of esters of esters containing only carbon, hydrogen and oxygen, which oxygen atoms are present only as part of the carboxyl radical
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K2201/00Specific properties of additives
    • C08K2201/011Nanostructured additives

Description

本発明は、塗料、コーティング等に用いられる光硬化性樹脂組成物、及びその硬化皮膜を有する物品、その製造方法に関するもので、更に詳しくは、高硬度で透明性、帯電防止性、保存安定性、湿熱条件下での基材への密着性に優れ、かつ光照射による硬化の際に、塗工ラインの搬送速度に関係なく白化が生じない樹脂組成物、及びその硬化皮膜を有する物品、その製造方法に関するものである。
ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、トリアセチルセルロース樹脂等の合成樹脂は、軽量・透明性・易加工性等の利点を有する。そこで、そのような合成樹脂は、近年、CD、DVD等の光ディスク、液晶、ELパネル等の表示窓、各種機能性フィルム等、種々の分野で利用されている。それらの表面の耐擦傷性を向上させるために、透明でかつ耐擦傷性を有するハードコートを媒体の記録及び/又は再生ビーム入射側表面に形成することが一般的に行われている。
ハードコートの形成は、分子中に(メタ)アクリロイル基等の光反応性基を2個以上有する化合物や、(メタ)アクリロイル基等の光反応性基を有するアルコキシシランを塩基性触媒存在下で加水分解縮合した籠型構造のシロキサン化合物(特開2002−363414号公報、特開2004−143449号公報:特許文献1,2)や、光反応性基を有するアルコキシシランとコロイダルシリカの反応物等を含有する組成物を媒体表面に塗布し、これを紫外線等の活性エネルギー線の照射により硬化させることにより行われる。これらの帯電防止性の向上を目的に、各種帯電防止剤の添加が検討されている。ポリエーテル変性シリコーンと過塩素酸リチウムの反応物(特開平5−320625号公報:特許文献3)や、多官能アクリルと過塩素酸リチウムの反応物(特許第3673590号公報:特許文献4)、多官能アクリレートと(CF3SO22NLiの混合物(特開平9−278831号公報、特開2001−288325号公報:特許文献5,6)が提案されているが、耐擦傷性は不十分である。
そこで、耐擦傷性を改善する目的で、シリカ及びシラン加水分解物と(CF3SO22NLiの混合物(特開2005−146110号公報、特開2006−70120号公報、特開2008−222951号公報:特許文献7〜9)が提案されているが、溶剤を含有するもので、硬化の際に溶剤を処理する設備が必要であり、設備コスト負担が大きくなるという問題があった。
特開2002−363414号公報 特開2004−143449号公報 特開平5−320625号公報 特許第3673590号公報 特開平9−278831号公報 特開2001−288325号公報 特開2005−146110号公報 特開2006−70120号公報 特開2008−222951号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、高硬度で透明性、帯電防止性、保存安定性、耐湿熱性、湿熱条件下での基材への密着性に優れ、かつ光照射による硬化の際に、塗工ラインの搬送速度に関係なく白化が生じない光硬化性樹脂組成物、及びその硬化皮膜を有する物品、その製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、(1)平均粒子径が80nm以下の無機酸化物微粒子、(2)(メタ)アクリル基を3個以上含有する化合物、(3)(メタ)アクリル基を1個又は2個含有する化合物、(4)下記に示す脂肪族アミン系イオン性化合物、(5)下記に示すリチウム系イオン性化合物、及び(6)ラジカル系光重合開始剤を特定割合で含有する光硬化性樹脂組成物が、保存安定性に優れ、光照射による硬化の際に、塗工ラインの搬送速度に関係なく白化を生じず、該組成物を硬化させてなる皮膜は、支持基体に対して湿熱条件下での密着性が良好であり、透明性が高く、耐擦傷性、帯電防止性に優れることを見出した。またこの場合、この光硬化性樹脂組成物は、溶剤を実質的に含有しない状態で好適に使用し得ることを知見し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記に示す光硬化性樹脂組成物及びその硬化皮膜を有する物品、その製造方法を提供する。
〔請求項1〕
(1)平均粒子径が80nm以下の無機酸化物微粒子、
(2)(メタ)アクリル基を3個以上含有する化合物、
(3)(メタ)アクリル基を1個又は2個含有する化合物、
(4)(C 2 5 4 + (CF 3 SO 2 2 -
(CH 3 )(C 2 5 3 + (CF 3 SO 2 2 -
(CH 3 )(C 2 5 2 (C 2 4 OCH 3 )N + (CF 3 SO 2 2 -
(CH 3 3 (C 6 13 )N + (CF 3 SO 2 2 - 、及び
(CH 3 )(C 8 17 3 + (CF 3 SO 2 2 -
から選ばれる脂肪族アミン系イオン性化合物、
(5)Li + SO 2 CF 3 -
Li + SO 2 2 5 -
Li + N(SO 2 CF 3 2 - 、及び
Li + N(SO 2 2 5 2 -
から選ばれるリチウム系イオン性化合物、
(6)ラジカル系光重合開始剤
を含有してなり、(1),(2),(3)成分の合計100質量部中、(1)成分が25〜70質量部、(2)成分が20〜70質量部、(3)成分が5〜30質量部であり、(1),(2),(3)成分の合計100質量部に対して、(4)成分が0.05〜3質量部、(5)成分が0.1〜7質量部、(6)成分が1〜8質量部である光硬化性樹脂組成物。
〔請求項2〕
(1)成分の平均粒子径が80nm以下の無機酸化物微粒子が、シリカ微粒子である請求項1記載の光硬化性樹脂組成物。
〔請求項3〕
シリカ微粒子が、(メタ)アクリル基を含有するシランカップリング剤で処理されたものである請求項2記載の光硬化性樹脂組成物。
〔請求項4〕
実質的に溶剤を含有せず、25℃における粘度が300mPa・s以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物。
〔請求項5〕
(1)成分を(2)成分及び/又は(3)成分に予め分散した混合物に、(4),(5)及び(6)成分を混合してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物。
〔請求項6〕
請求項1〜5のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物の硬化皮膜が形成されてなり、全光線透過率が85%以上、Hazeが2%以下、ASTM D1044によるテーバー摩耗試験における荷重500g、100回転時におけるHazeの変化率が8%以下、表面抵抗値が1×1015Ω以下であることを特徴とする物品。
〔請求項7〕
硬化皮膜が形成される物品が、ポリカーボネートを50質量%以上含有する樹脂組成物により成型されたものである請求項6記載の物品。
〔請求項8〕
請求項1〜5のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物をマイクログラビア法で被処理物品上に塗工し、紫外線照射で硬化させることにより上記被処理物品上に硬化皮膜を形成させてなることを特徴とする物品の製造方法。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、(メタ)アクリル基含有化合物中に分散された無機酸化物微粒子に、脂肪族アミン系イオン性化合物とリチウム系イオン性化合物を特定量混合することによって、無機酸化物微粒子とイオン性化合物の相乗効果により帯電防止性と分散安定性の両方の効果に寄与し、実質的に溶剤を配合しなくても、保存安定性が良好で、透明性が高く、耐磨耗性、帯電防止性、湿熱条件下での密着性に優れる皮膜が得られる。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、
(1)平均粒子径が80nm以下の無機酸化物微粒子、
(2)(メタ)アクリル基を3個以上含有する化合物、
(3)(メタ)アクリル基を1個又は2個含有する化合物、
(4)脂肪族アミン系イオン性化合物、
(5)リチウム系イオン性化合物、
(6)ラジカル系光重合開始剤
を含有するものである。
(1)無機酸化物微粒子
本発明の(1)無機酸化物微粒子は、例えば、Si、Ti、Al、Zn、Zr、In、Sn、Sb、Ce、Fe等の酸化物微粒子、あるいはこれらの複合酸化物微粒子等が挙げられる。金属酸化物微粒子として、具体的には、例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、酸化セリウム等の微粒子が挙げられる。
これらの無機酸化物微粒子の平均粒子径は80nm以下であり、好ましくは50nm以下である。80nmより大きいものを使用すると、安定性が悪くなり、皮膜に粒子状の異物が見られたり、透明性を損なってしまったりする。なお、その下限は、通常10nm以上である。また、本発明において、平均粒子径は、動的光散乱光子相関法による粒度分布測定装置により測定できる。
特に好ましい無機酸化物微粒子としては、シリカ微粒子であり、平均粒子径が50nm以下であればより好ましい。また、シリカ微粒子は、低屈折率等の効果が期待される中空、多孔質のものを使用してもよい。シリカ微粒子の中でも、活性エネルギー線反応性基を有する加水分解性シラン化合物によって表面修飾されたものが好ましく用いられる。このような反応性シリカ微粒子は、組成物を硬化させる際の活性エネルギー線照射によって、架橋反応を起こし、ポリマーマトリックス中に固定される。
ここで、活性エネルギー線反応性基を有する加水分解性シラン化合物としては、(メタ)アクリル基を含有するシランカップリング剤が挙げられ、具体的には、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリクロロシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジクロロシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルクロロシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリクロロシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジクロロシラン、γ−アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルジメチルクロロシラン、γ−アクリロキシメチルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシメチルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシメチルトリクロロシラン、γ−アクリロキシメチルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシメチルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシメチルメチルジクロロシラン、γ−アクリロキシメチルジメチルメトキシシラン、γ−アクリロキシメチルジメチルエトキシシラン、γ−アクリロキシメチルジメチルクロロシランが例示できる。
また、活性エネルギー線反応性基を有する加水分解性シラン化合物の表面修飾量は、粒子に対して好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜8質量%、特に好ましくは1〜5質量%である。
活性エネルギー線反応性基を有する加水分解性シラン化合物による表面修飾の方法としては、シリカ微粒子存在下で活性エネルギー線反応性基を有する加水分解性シラン化合物を加水分解する方法が挙げられるが、その際に副生する活性エネルギー線反応性基を有する加水分解性シラン化合物の加水分解物は、保存安定性を悪化させる、もしくは、硬度を低下させる原因等になるので、それらを無くすようにしなければならない。
これら(1)無機酸化物微粒子を、後述する(2)(メタ)アクリル基を3個以上含有する化合物や、(3)(メタ)アクリル基を1個又は2個含有する化合物に、1次粒子のまま分散したものを使用することが好ましく、1次粒子で存在させることで、透明性等の外観が良好な皮膜を得ることができる。
具体的には、無機酸化物微粒子を、(メタ)アクリル基含有化合物中に分散剤や分散機器を用い、物理的に分散する方法や、無機酸化物微粒子が分散された溶液に(メタ)アクリル基含有化合物を添加した後、もともとの分散剤を留去する方法が挙げられる。
(2)(メタ)アクリル基を3個以上含有する化合物
本発明の(2)(メタ)アクリル基を3個以上含有する化合物は、(1)無機酸化物微粒子及び(3)(メタ)アクリル基を1個又は2個含有する化合物と共に、硬化性成分の主成分となるものであり、硬化後に得られる皮膜のマトリックスを形成するものである。(メタ)アクリル基を3個以上含有する化合物は、(1)成分の無機酸化物微粒子を分散すると共にバインダー成分であり、該化合物により、耐磨耗性に優れ、高硬度な硬化物が得られるものである。
(2)成分の(メタ)アクリル基含有化合物は、分子内に3つ以上の(メタ)アクリル基を有する化合物であり、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、メトキシレートペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシレートペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリアクリル化イソシアヌレート等が挙げられる。また、3官能以上のウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、活性エネルギー線反応性基を有する加水分解性シラン化合物の加水分解縮合物等のポリマー成分も挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
これらの化合物は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(3)(メタ)アクリル基を1個又は2個含有する化合物
本発明の(3)(メタ)アクリル基を1個又は2個含有する化合物は、(1)無機酸化物微粒子及び(2)(メタ)アクリル基を3個以上含有する化合物と共に、硬化性成分の主成分となるものであり、硬化後に得られる皮膜のマトリックスを形成するものである。
特に組成物の粘度を低下させるための成分であると共に、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、トリアセチルセルロース樹脂等との密着性を向上させるための成分である。
(3)成分は、組成物の粘度を低下させるために、25℃における粘度が100mPa・s以下、特には50mPa・s以下であることが好ましい。下限は特に制限されないが、通常1mPa・s以上である。なお、粘度は回転粘度計により測定できる(以下、同じ)。
この(メタ)アクリル基含有化合物は、特に密着性を向上させるために、分子内に水酸基、エポキシ基等の官能基を有するものが好ましい。また、皮膚刺激性PII値が4.0以上のものが好ましい。なお、各化合物の皮膚刺激性PII値は、文献等により調べることができる。
例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジアクリル化イソシアヌレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
これらの化合物は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(1)成分の配合量は、(1)成分と(2)成分と(3)成分の合計100質量部中、25〜70質量部、好ましくは35〜60質量部であり、(2)成分の配合量は、(1)成分と(2)成分と(3)成分の合計100質量部中、20〜70質量部、好ましくは30〜55質量部であり、(3)成分の配合量は、(1)成分と(2)成分と(3)成分の合計100質量部中、5〜30質量部、好ましくは10〜20質量部である。
(1)成分と(2)成分と(3)成分の合計100質量部中、(1)成分の配合量が25質量部未満であると、硬度が低下し、十分な耐磨耗性が得られなくなり、70質量部を超えると、皮膜の外観が悪くなる。また、(2)成分の配合量が20質量部未満であると、分散安定性が悪く、皮膜外観を悪化させてしまい、70質量部を超えると、硬度が低下する。(3)成分の配合量が5質量部未満であると、密着性が悪くなり、30質量部を超えると、硬度が低下する。
(4)脂肪族アミン系イオン性化合物
本発明において、(4)R1234+-(R1、R2、R3、R4はCH3、C25、C24OCH3、C613、C817から選択される基で、それぞれの基は同一であっても異なってもよい。XはN(SO2CF32、BF4、PF6から選択される基である。)で表される脂肪族アミン系イオン性化合物は、相溶性及び溶解性が良好な帯電防止剤として使用される。また、分散性改善の効果があり、添加することで保存時の凝集や沈降が抑制でき、更に光照射の硬化の際に、塗工ラインの搬送速度に関係なく、皮膜が白化するのを防ぐことができる。これらの中でも、常温(通常5〜40℃、特に25℃)で液体である脂肪族アミン系イオン性化合物が特に好ましい。
ここで、R1〜R4は、CH3、C25、C24OCH3、C613、C817から選択される基であり、それぞれの基は同一であっても異なってもよい。また、XはN(SO2CF32、BF4、PF6から選択される基である。R1234+-で表される脂肪族アミン系イオン性化合物として、具体的には、下記のもの等が挙げられる。
(C254+BF4 -、(CH3)(C253+BF4 -、(CH3)(C252(C24OCH3)N+BF4 -、(CH33(C613)N+BF4 -、(CH3)(C8173+BF4 -、(C254+PF6 -、(CH3)(C253+PF6 -、(CH3)(C252(C24OCH3)N+PF6 -、(CH33(C613)N+PF6 -、(CH3)(C8173+PF6 -、(C254+(CF3SO22-、(CH3)(C253+(CF3SO22-、(CH3)(C252(C24OCH3)N+(CF3SO22-、(CH33(C613)N+(CF3SO22-、(CH3)(C8173+(CF3SO22-
(4)成分の配合量は、(1)成分と(2)成分と(3)成分の合計100質量部に対して0.05〜3質量部であり、好ましくは0.1〜2.5質量部、特に好ましくは0.1〜2質量部である。配合量が少なすぎると、帯電防止効果が得られなくなり、更には安定性も悪くなる。配合量が多すぎると、硬度が低下する。
(5)リチウム系イオン性化合物
本発明において、(5)Li+-(YはClO4、SO2CF3、SO225、N(SO2CF32、N(SO2252、BF4、PF6から選択される基である。)で表されるリチウム系イオン性化合物は、脂肪族アミン系イオン性化合物同様に相溶性及び溶解性が良好な帯電防止剤として使用される。また、分散性改善の効果があり、添加することで保存時の凝集や沈降が抑制でき、更に光照射の硬化の際に、塗工ラインの搬送速度に関係なく、皮膜が白化するのを防ぐことができる。
Li+-で表されるリチウム系イオン性化合物として、具体的には、下記のもの等が挙げられる。
Li+ClO4 -、Li+SO2CF3 -、Li+SO225 -、Li+N(SO2CF32 -、Li+N(SO2252 -、Li+BF4 -、Li+PF6 -
(5)成分の配合量は、(1)成分と(2)成分と(3)成分の合計100質量部に対して0.1〜7質量部であり、好ましくは0.2〜5質量部、特に好ましくは0.5〜4質量部である。配合量が少なすぎると、帯電防止効果が得られなくなり、また紫外線照射時に皮膜が白化する場合があり、更には安定性も悪くなる。配合量が多すぎると、硬度が低下する。
(4)、(5)成分のイオン性化合物を併用して用いた場合、それぞれを単独で使用した場合に比べて、無溶剤にもかかわらず皮膜成型性に優れ、表面平滑性、透明性に優れた皮膜を得ることができ、密着性に優れることが確認された。また、表面抵抗値を低くすることができ、帯電防止性に優れた皮膜を得ることができる。
(6)ラジカル系光重合開始剤
本発明の組成物には、(6)ラジカル系光重合開始剤が含有される。ラジカル系光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾイン系、アシルフォスフィンオキサイド系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系等の通常のものから選択することができる。具体的には、ベンゾフェノン、ベンジル、ミヒラーズケトン、チオキサントン誘導体、ベンゾインエチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、オキシフェニル酢酸2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物、アシルフォスフィンオキサイド誘導体、2−メチル−1−{4−(メチルチオ)フェニル}−2−モルフォリノプロパン−1−オン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルファイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンなどが挙げられる。
これらは単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−{4−(メチルチオ)フェニル}−2−モルフォリノプロパン−1−オン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルファイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンが、表面硬化性が良好である点から好ましい。
ラジカル系光重合開始剤の配合量は、(1)成分と(2)成分と(3)成分の合計100質量部に対して1〜8質量部であり、好ましくは2〜6質量部である。配合量が少なすぎると硬化性が悪化し、多すぎると密着性が低下する。
本発明の光硬化性樹脂組成物には、更に必要に応じて、(4),(5)成分以外のイオン性化合物、シランカップリング剤、重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、消泡剤、レベリング剤、表面張力低下剤などを本発明の目的を損なわない範囲で含んでいても差し支えないが、溶剤は実質的に含有しないことが好ましい。ここで、実質的に含有しないとは、組成物中3質量%以下、特に1質量%以下の割合で含有することは許容するということを意味する。
本発明の組成物は、上記各成分を常法に準じて均一に混合することにより得られるが、本発明においては、上記(1)成分を(2)成分あるいは(3)成分と予め混合し、これと、残りの成分とを混合することが望ましい。
更に、これらの組成物は25℃における粘度が300mPa・s以下、特に220mPa・s以下になるように調整することが好ましい。粘度が高すぎると、塗布作業性が悪化し、スジムラ等が発生しやすくなる。なお、本組成物の25℃における粘度は10mPa・s以上であることが好ましい。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、表面に耐磨耗性、帯電防止性の付与が必要とされる物品、具体的には、ポリカーボネートを50質量%以上、特に70〜100質量%含有する樹脂組成物により成型された物品である、再生専用光ディスク、光記録ディスク、光磁気記録ディスク等の光情報媒体の表面、より詳しくは、記録あるいは再生ビーム入射側表面や、光学レンズ、光学フィルター、反射防止膜、反射防止膜下層膜、及び液晶ディスプレー、CRTディスプレー、プラズマディスプレー、ELディスプレー等の各種表示素子等の表面に塗布し、硬化皮膜とすることにより、これらの表面の耐擦傷性、防汚性を付与することができ、この硬化皮膜を有する物品は、耐擦傷性、耐磨耗性及び帯電防止性に優れるものとなり得る。
具体的には、濁度計(NDH2000、日本電色工業製)により測定した全光線透過率が85%以上、及びHazeが2%以下、ASTM D1044によるテーバー磨耗試験における荷重500g、100回転時におけるHazeの変化率が8%以下、超絶縁計(東亜電波工業(株)製SM−8210)により測定した表面抵抗値が1×1015Ω以下の特性を得るものとなり得る。
上記光硬化性樹脂組成物の皮膜を形成する方法としては、ロールコート法、スピンコート法、バーコート法、マイクログラビア法等により皮膜を作製することができ、これらの中でもマイクログラビア法により塗工し、紫外線照射により硬化して皮膜を作製することが好ましい。形成された皮膜の膜厚は、0.1〜50μm、特に0.5〜30μmの範囲にあることが好ましい。膜厚が薄すぎると耐磨耗性が低下する場合があり、また厚すぎると耐クラック性が低下する場合がある。
光硬化性樹脂組成物を硬化させるための光源としては、通常、200〜450nmの範囲の波長の光を含む光源、例えば高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メタルハライドランプ、キセノン灯、カーボンアーク灯等を使用することができる。照射量は特に制限されないが、10〜5,000mJ/cm2、特に20〜2,000mJ/cm2であることが好ましい。光照射機による硬化はバッチ式とコンベア式があるが、生産性の高いコンベア式が好ましい。硬化時間は、通常0.01〜60秒、好ましくは0.1〜10秒である。その際の塗工ラインの搬送速度は特に制限は無いが0.1〜40m/min、特に1〜20m/minの範囲が好ましい。搬送速度が遅いと生産性が悪く、速いと搬送時に傷がつきやすいという問題がある。
上記物品を成型する樹脂組成物に用いるポリカーボネートは、好ましくは、二価フェノールとカーボネート前駆体を溶液法又は溶融法で反応させて製造される芳香族ポリカーボネート樹脂であり、二価フェノールの代表的な例としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン及び2,2’−メチル−4,4’−ビフェニルジオール等が挙げられる。好ましい二価フェノールは、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン系であり、特にビスフェノールAが好ましい。
カーボネート前駆体としては、カルボニルハライド、カーボネートエステル、ハロホルメート等が挙げられ、具体的には、ホスゲン、ジフェニルカーボネート、二価フェノールのジハロホルメート等が挙げられる。
ポリカーボネート樹脂を製造するに当り、上記二価フェノールは単独で又は2種以上併用することができ、また必要に応じて分子量調節剤、分岐剤、触媒等を用いることができる。
ポリカーボネート樹脂の分子量は、粘度平均分子量で表して1.0×104〜10.0×104であり、好ましくは1.5×104〜4.5×104であり、より好ましくは1.8×104〜3.0×104である。本発明でいう粘度平均分子量は、塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液から求めた比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めたものである。
ηsp/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10-40.83
c=0.7
また、物品を成型する樹脂組成物には、必要に応じて添加剤、例えば亜燐酸エステル、燐酸エステル、ホスホン酸エステル等の熱安定剤(0.001〜0.1質量%)、トリアゾール系、アセトフェノン系、サリチル酸エステル系等の紫外線吸収剤(0.1〜0.7質量%)、テトラブロムビスフェノールA、テトラブロムビスフェノールAの低分子量ポリカーボネート、デカブロモジフェニルエーテル等の難燃剤(3〜15質量%)、着色剤、蛍光増白剤等を配合してもよい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記例において、粘度は回転粘度計により測定した値である。
[実施例1]
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン処理シリカが分散されたエトキシレートペンタエリスリトールテトラアクリレート(以下、S−PETTA;シリカ濃度50質量%、シリカ粒子径30nm)80質量部、ヘキサンジオールジアクリレート(以下、HDODA、PII値5.5)20質量部、(CH3)(C8173+(CF3SO22-(以下、MTOTFSI)0.2質量部、Li+(CF3SO22-(以下、LiTFSI)1.8質量部、ダロキュアー1173(以下、D1173;2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ラジカル系光重合開始剤、チバスペシャリティケミカルズ社製、商品名)3質量部を混合し、25℃における粘度が193mPa・sである光硬化性樹脂組成物を得た。この光硬化性樹脂組成物を芳香族ポリカーボネートフィルム(ビスフェノールAとホスゲンとから製造された粘度平均分子量2.3×104の芳香族ポリカーボネートフィルム;幅140mm、厚さ92μm)に、マイクログラビアコーター法(康井精機社製 番手200)で厚さ5μmとなるように塗布し、次いで160W高圧水銀灯を持つコンベア式紫外線照射装置(アイグラフィクス社製)を用いて硬化皮膜を作製した。その際の条件は、搬送速度2m/minで積算照射量は1,000mJ/cm2であった。得られた透明皮膜を用いて、下記に示す評価を行った。これらの結果を表1に示す。
保存安定性:
40℃、14日後に、沈降物があるかないかを目視判定し、下記基準で評価した。
○:沈降物なし
×:沈降物あり
皮膜透明性:
硬化した膜を、JIS K 7105に準拠して、濁度計(NDH2000、日本電色工業製)を用いて測定し、全光線透過率、Hazeを評価した。白化の基準として、実用上問題の無い全光線透過率85%以上、Haze2%以下を合格とした。
耐擦傷性、耐磨耗性:
ASTM D 1044に準拠し、テーバー磨耗試験機(磨耗輪CS−10F使用)を用いて硬化皮膜の磨耗試験(500g荷重、100回転)を行い、磨耗試験前後の硬化皮膜のHazeを、濁度計(NDH2000、日本電色工業製)を用いて測定し、磨耗試験後のHaze−磨耗試験前のHazeをΔHazeとした(ΔHazeは8以下の場合に耐擦傷性、耐磨耗性が良好である)。
表面抵抗値:
超絶縁計(東亜電波工業(株)製SM−8210)を用い、25℃、50%RHの雰囲気下で測定した。
湿熱密着性:
60℃,95%RHの雰囲気下に240時間放置してから、常温に24時間放置後、JIS K 5400に準拠して塗工面に10×10のマス目を作製し、セロハンテープを貼り、上方に引っ張り、剥離状況を確認した。
○:異常なし
×:マス目の1/3以上剥離した箇所が1マス以上あり
テーバー磨耗試験では、ΔHazeは4と耐磨耗性も高かった。また、表面抵抗値は1×1012Ωと低かった。
[実施例2〜8及び比較例1〜12]
同様に、下記表1,2に示すように配合を代えて膜を得、評価を行った。これらの結果を表1,2に示す。
Figure 0005509920
S−PETTA:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン処理シリカが分散され
たエトキシレートペンタエリスリトールテトラアクリレート、シリカ濃度
50質量%、シリカ粒子径30nm
S−PETTA−2:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン処理シリカが分散
されたエトキシレートペンタエリスリトールテトラアクリレート、シリカ濃
度50質量%、シリカ粒子径120nm
HDODA:ヘキサンジオールジアクリレート
MTOTFSI:(CH3)(C8173+(CF3SO22-
LiTFSI:Li+(CF3SO22-
D1173:ダロキュアー1173、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、チバスペシャリティケミカルズ社製、商品名
Figure 0005509920

Claims (8)

  1. (1)平均粒子径が80nm以下の無機酸化物微粒子、
    (2)(メタ)アクリル基を3個以上含有する化合物、
    (3)(メタ)アクリル基を1個又は2個含有する化合物、
    (4)(C 2 5 4 + (CF 3 SO 2 2 -
    (CH 3 )(C 2 5 3 + (CF 3 SO 2 2 -
    (CH 3 )(C 2 5 2 (C 2 4 OCH 3 )N + (CF 3 SO 2 2 -
    (CH 3 3 (C 6 13 )N + (CF 3 SO 2 2 - 、及び
    (CH 3 )(C 8 17 3 + (CF 3 SO 2 2 -
    から選ばれる脂肪族アミン系イオン性化合物、
    (5)Li + SO 2 CF 3 -
    Li + SO 2 2 5 -
    Li + N(SO 2 CF 3 2 - 、及び
    Li + N(SO 2 2 5 2 -
    から選ばれるリチウム系イオン性化合物、
    (6)ラジカル系光重合開始剤
    を含有してなり、(1),(2),(3)成分の合計100質量部中、(1)成分が25〜70質量部、(2)成分が20〜70質量部、(3)成分が5〜30質量部であり、(1),(2),(3)成分の合計100質量部に対して、(4)成分が0.05〜3質量部、(5)成分が0.1〜7質量部、(6)成分が1〜8質量部である光硬化性樹脂組成物。
  2. (1)成分の平均粒子径が80nm以下の無機酸化物微粒子が、シリカ微粒子である請求項1記載の光硬化性樹脂組成物。
  3. シリカ微粒子が、(メタ)アクリル基を含有するシランカップリング剤で処理されたものである請求項2記載の光硬化性樹脂組成物。
  4. 実質的に溶剤を含有せず、25℃における粘度が300mPa・s以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  5. (1)成分を(2)成分及び/又は(3)成分に予め分散した混合物に、(4),(5)及び(6)成分を混合してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物の硬化皮膜が形成されてなり、全光線透過率が85%以上、Hazeが2%以下、ASTM D1044によるテーバー摩耗試験における荷重500g、100回転時におけるHazeの変化率が8%以下、表面抵抗値が1×1015Ω以下であることを特徴とする物品。
  7. 硬化皮膜が形成される物品が、ポリカーボネートを50質量%以上含有する樹脂組成物により成型されたものである請求項6記載の物品。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物をマイクログラビア法で被処理物品上に塗工し、紫外線照射で硬化させることにより上記被処理物品上に硬化皮膜を形成させてなることを特徴とする物品の製造方法。
JP2010038924A 2010-02-24 2010-02-24 光硬化性樹脂組成物及びその硬化皮膜を有する物品、その製造方法 Active JP5509920B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010038924A JP5509920B2 (ja) 2010-02-24 2010-02-24 光硬化性樹脂組成物及びその硬化皮膜を有する物品、その製造方法
TW100105982A TWI553407B (zh) 2010-02-24 2011-02-23 A photohardenable resin composition and an article having a hardened film thereof, and a method for producing the same
KR1020110015863A KR101689668B1 (ko) 2010-02-24 2011-02-23 광경화성 수지 조성물 및 그 경화 피막을 가지는 물품, 그 제조 방법
CN201110044659.3A CN102190916B (zh) 2010-02-24 2011-02-24 光固化性树脂组合物、具有其固化覆膜的物品以及该物品的制造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010038924A JP5509920B2 (ja) 2010-02-24 2010-02-24 光硬化性樹脂組成物及びその硬化皮膜を有する物品、その製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011173990A JP2011173990A (ja) 2011-09-08
JP5509920B2 true JP5509920B2 (ja) 2014-06-04

Family

ID=44599830

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010038924A Active JP5509920B2 (ja) 2010-02-24 2010-02-24 光硬化性樹脂組成物及びその硬化皮膜を有する物品、その製造方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP5509920B2 (ja)
KR (1) KR101689668B1 (ja)
CN (1) CN102190916B (ja)
TW (1) TWI553407B (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5664351B2 (ja) * 2011-03-07 2015-02-04 帝人株式会社 光硬化性樹脂組成物及びその硬化皮膜を有する物品、その製造方法
CN104011164A (zh) * 2011-12-21 2014-08-27 理研维生素株式会社 混炼型抗静电剂和包含该剂的热塑性树脂组合物以及成型品
KR101451325B1 (ko) * 2014-01-06 2014-10-15 (주)지엘 보행자 도로용 도막형 바닥재
WO2015152140A1 (ja) * 2014-03-31 2015-10-08 三菱レイヨン株式会社 硬化性組成物、積層体及び自動車ヘッドランプレンズ
KR20170129944A (ko) * 2015-05-28 2017-11-27 산요가세이고교 가부시키가이샤 경화성 수지 조성물 및 그 제조 방법
KR102009962B1 (ko) * 2017-02-03 2019-08-12 동우 화인켐 주식회사 하드코팅 필름 및 이를 구비한 터치센서를 포함하는 플렉서블 디스플레이 윈도우
GB2572944B (en) * 2018-03-28 2021-07-14 Henkel IP & Holding GmbH Three-dimensional articles made by additive manufacturing having reduced surface haze
JP2021070716A (ja) * 2019-10-29 2021-05-06 信越化学工業株式会社 活性エネルギー線硬化性組成物、コーティング剤および被覆物品

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0717802B2 (ja) * 1987-09-30 1995-03-01 積水化学工業株式会社 難帯電性塩素含有樹脂組成物
JPH05320625A (ja) 1992-05-18 1993-12-03 Marubishi Yuka Kogyo Kk 帯電防止剤組成物
JP3673590B2 (ja) 1996-03-12 2005-07-20 新中村化学工業株式会社 紫外線硬化型導電性組成物
JPH09278831A (ja) 1996-04-08 1997-10-28 Mitsubishi Rayon Co Ltd 光重合性組成物及びその硬化被膜を有する光ディスク
JP2001026772A (ja) * 1999-07-12 2001-01-30 Mizusawa Ind Chem Ltd 持続性帯電防止剤
JP2001288325A (ja) 2000-04-04 2001-10-16 Nagase Chemtex Corp 光ディスク用光重合性帯電防止剤組成物
US20030054172A1 (en) * 2001-05-10 2003-03-20 3M Innovative Properties Company Polyoxyalkylene ammonium salts and their use as antistatic agents
JP2002363414A (ja) 2001-06-12 2002-12-18 Asahi Kasei Corp 籠状シルセスキオキサン含有組成物
JP4256756B2 (ja) 2002-09-30 2009-04-22 新日鐵化学株式会社 官能基を有するかご型シルセスキオキサン樹脂の製造方法
KR101164493B1 (ko) * 2003-07-23 2012-07-13 제이에스알 저팬 신쎄틱 러버 캄파니 리미티드 방사선 경화성 수지 조성물, 이 조성물의 경화 필름 및 적층체
JP4165325B2 (ja) * 2003-07-23 2008-10-15 Jsr株式会社 放射線硬化性樹脂組成物、その硬化膜及び積層体
JP4397023B2 (ja) 2003-11-14 2010-01-13 三菱レイヨン株式会社 硬化性組成物、および物品
EP1582573B1 (en) * 2004-03-08 2010-10-13 Nitto Denko Corporation Pressure-sensitive adhesive composition, pressure-sensitive adhesive sheets and surface protecting film
JP2006070120A (ja) 2004-09-01 2006-03-16 Sdc Technologies Asia Kk 帯電防止コート用被覆液組成物およびこれを被覆した被覆プラスチック物品
JP2008222951A (ja) 2007-03-15 2008-09-25 Jsr Corp 硬化性組成物、その硬化膜及び積層体
JP5041518B2 (ja) 2007-04-05 2012-10-03 日本カーリット株式会社 帯電防止用組成物および帯電防止ハードコート形成物
JP5684444B2 (ja) * 2007-10-04 2015-03-11 共栄社化学株式会社 帯電防止ハードコート用組成物及び帯電防止ハードコート層が形成された成形品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011173990A (ja) 2011-09-08
KR101689668B1 (ko) 2016-12-26
CN102190916B (zh) 2015-06-24
TW201142498A (en) 2011-12-01
TWI553407B (zh) 2016-10-11
CN102190916A (zh) 2011-09-21
KR20110097676A (ko) 2011-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5509920B2 (ja) 光硬化性樹脂組成物及びその硬化皮膜を有する物品、その製造方法
JP5760522B2 (ja) 光硬化性樹脂組成物及びその硬化皮膜を有する物品、その製造方法
JP5326994B2 (ja) 光硬化性樹脂組成物及びその硬化皮膜を有する物品
JP4496434B2 (ja) 多官能(メタ)アクリレート化合物、光硬化性樹脂組成物及び物品
JP5731817B2 (ja) 吸水性樹脂組成物およびこれを用いた積層体
JP2008150484A (ja) ハードコート用組成物
TWI490242B (zh) 塗佈塗料用樹脂組成物
JP5477299B2 (ja) マレイミド基で表面修飾した無機酸化物微粒子を含む硬化型組成物
WO2013129531A1 (ja) コーティング組成物及びその製造方法、並びに、プラスチックレンズ及びその製造方法
JP5664351B2 (ja) 光硬化性樹脂組成物及びその硬化皮膜を有する物品、その製造方法
JP2008138165A (ja) 光硬化型ハードコート剤および光硬化型ハードコート剤からなるハードコート膜を備えた樹脂成形体
JP2008106103A (ja) 光及び熱硬化性コーティング剤組成物及びその硬化皮膜を有する物品
JP2009035680A (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物およびその積層体
JP5468765B2 (ja) 防眩性ハードコートフィルム
JP2021520309A (ja) 光学積層体
WO2004044063A1 (ja) 紫外線硬化型帯電防止性ハードコート樹脂組成物
JP2011202104A (ja) ハードコートフィルム
JP2014084360A (ja) 活性エネルギー線硬化型アンダーコート用組成物及び積層体
JP2009127009A (ja) ハードコート積層体
JP2006063244A (ja) ハードコート用樹脂組成物
KR101600093B1 (ko) 광경화성 수지 조성물 및 그의 경화 피막을 갖는 물품
JP6364719B2 (ja) 硬化性樹脂組成物、硬化物、積層体、ハードコートフィルム及びフィルム積層体
JP4299513B2 (ja) 被覆材組成物および物品
JP6983302B2 (ja) 機能性微粒子を含有するハードコート層付基材の製造方法
JP4985051B2 (ja) 反射防止フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120529

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20130514

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130521

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130703

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140225

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140310

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5509920

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250