JP2008138165A - 光硬化型ハードコート剤および光硬化型ハードコート剤からなるハードコート膜を備えた樹脂成形体 - Google Patents

光硬化型ハードコート剤および光硬化型ハードコート剤からなるハードコート膜を備えた樹脂成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】
溶剤での希釈を必要としない程度の低粘度のコーティング剤であり、かつハードコート膜の耐擦傷性が十分に高い、乾燥工程が不要な光硬化型ハードコート剤を提供する。
【解決手段】
光硬化性官能基を有する有機物で被覆された無機微粒子、および親水性官能基を有する光硬化性モノマーおよび光重合開始剤を含有し、光硬化性を有しない揮発性成分を実質的に含んでいないことを特徴とする光硬化型ハードコート剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プラスチック表面の耐擦傷性を付与する光硬化型ハードコート剤および光硬化型ハードコート剤からなるハードコート膜を備えた樹脂成形体に関するものである。
現在、数多くのプラスチックが家電業界や自動車業界など多方面に利用されている。プラスチックは加工性、透明性などに加え、軽量で安価であるなど様々な特長を有しているが、ガラスなどの材料に比べて柔らかく、表面に傷が付きやすいなどの欠点を抱えている。これらの欠点を改良するために、プラスチック表面にハードコート材料をコーティングし、プラスチックの持つ透明性や軽量性などの利点を損なうことなく表面の耐擦傷性などを改善する技術が用いられている。
このハードコート材料として、従来からシリコン系塗料、アクリル系塗料、メラミン系塗料などの熱硬化型のハードコート材料が用いられている。これらの中でも、紫外線などの光を用いて簡便に硬化が可能なアクリル系塗料が、硬化時間やコスト的に有利であり、現在のハードコート材料の中で主流となりつつある。
しかし、アクリル系塗料は一般的にシリコン系塗料と比べて耐擦傷性や耐摩耗性などに劣るとされ、これまで様々な手法でその改善が試みられてきた。例えば、特許文献1では、分子中に少なくとも2個以上の(メタ)アクリル基を有する紫外線硬化性多官能(メタ)アクリレートと末端に共重合可能な不飽和二重結合を有する化合物および/またはスチレン−アクリル系重合体を配合する方法が提案され、特許文献2では、コロイダルシリカの表面をメタクリロキシシランで修飾した粒子とアクリレートとの組成物をハードコート材料として用いる方法を提案している。これらの公知技術を用いることにより、優れた耐擦傷性を有するアクリル系塗料を開発することができた。
確かに上記の公知技術を用いることによりアクリル系塗料の耐擦傷性を向上させることができたが、アクリル系塗料自体の粘度が非常に高くなり、塗布可能なコーティング性を付与するためには溶剤を用いて希釈し、塗液の粘度を下げてから使用する必要があった。溶剤で希釈せずに使用できる可能な粘度のアクリル系塗料であれば耐擦傷性が不足しており、また十分な耐擦傷性を付与するためには粘度上昇を伴うために溶剤での希釈が必要であったため、それら2つを両立したアクリル系塗料、すなわち溶剤での希釈を必要としない程度の低粘度のコーティング剤であり、かつ耐擦傷性が十分に高いアクリル系塗料が望まれていた。
特開平9−48934号公報 特開昭62−21815号公報
本発明は、上記欠点を改善し、光硬化が可能なアクリル系塗料であり、優れた耐擦傷性と溶剤での希釈が不要なハンドリング性とを両立した光硬化型ハードコート剤を提供する。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ね、光硬化性官能基を有する有機物で被覆された無機微粒子、親水性官能基を有する光硬化性モノマーおよび光重合開始剤を含有したハードコート剤が、実質的に溶剤を含まないで優れた耐擦傷性とハンドリング性とを両立した光硬化型ハードコート剤であることを見いだした。
すなわち、本発明は、
[1]光硬化性官能基を有する有機物で被覆された無機微粒子、親水性官能基を有する光硬化性モノマーおよび光重合開始剤を含有し、光硬化性を有しない揮発性成分を実質的に含まないことを特徴とする光硬化型ハードコート剤。
[2]前記光硬化性官能基を有する有機物で被覆された無機微粒子の前駆体である無機微粒子の平均一次粒径が100nm以下である[1]に記載の光硬化型ハードコート剤。
[3]前記光硬化性官能基を有する有機物で被覆された無機微粒子が前駆体である無機微粒子に換算して、前記光硬化型ハードコート剤の総量に対して20重量%以上50重量%以下の範囲で含有されている[1]または[2]に記載の光硬化型ハードコート剤。
[4]前記無機微粒子がシリカ微粒子である[3]に記載の光硬化型ハードコート剤。
[5]前記光硬化性官能基を有する有機物が、アクリル基またはメタクリル基を有する[1]〜[4]のいずれかに記載の光硬化型ハードコート剤。
[6]前記親水性官能基を有する光硬化性モノマーが、アクリル基またはメタクリル基を有する[1]〜[5]のいずれかに記載の光硬化型ハードコート剤。
[7]前記親水性官能基が、水酸基である[1]〜[6]のいずれかに記載の光硬化型ハードコート剤。
[8]前記光硬化性官能基を有する有機物で被覆された無機微粒子が、無機微粒子および光硬化性官能基を有する有機シラン化合物の加水分解物を縮合反応して得たものである[1]〜[7]のいずれかに記載の光硬化型ハードコート剤。
[9]フッ素含有モノマーおよび/またはフッ素含有ポリエーテル化合物を含有する[1]〜[8]のいずれかに記載の光硬化型ハードコート剤。
[10]アルカリ金属塩を含有する[1]〜[9]のいずれかに記載の光硬化型ハードコート剤。
[11][1]〜[10]のいずれかに記載の光硬化型ハードコート剤を塗布後光硬化してなるハードコート膜を備えた樹脂成形体。
により構成される。
本発明によって得られた光硬化型ハードコート剤は、下記に示す効果がある。
(1)光硬化が可能で、溶剤による希釈の工程を必要としないため、簡便かつ安価にハードコート膜を提供できる。
(2)高い耐擦傷性、耐摩耗性を有し、プラスチック基材との密着性に優れたハードコート膜を提供できる。
(3)溶剤を用いていないため残存溶媒がなく、クラックの発生しにくいハードコート膜を提供できる。
本発明は、光硬化性官能基を有する有機物で被覆された無機微粒子、親水性官能基を有する光硬化性モノマーおよび光重合開始剤を少なくとも含有し、光硬化性を有しない揮発性成分を実質的に含まないことを特徴とする。
ここで、光硬化性官能基とは、ビニル基、アクリル基、メタクリル基、エポキシ基など活性光のエネルギーによって励起され、その集合体が重合反応をして硬化性樹脂を形成する官能基のことを言う。光硬化性官能基としては、上記に挙げた官能基のように活性光によって励起されるものであれば特に制限はされないが、反応性等の観点からアクリル基もしくはメタクリル基を選択することが好ましい。
これら光硬化性官能基を励起させるのに用いられる光は、紫外線、電子線、あるいはガンマ線などである。また、これらの線源としては、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプや加速電子などが使用できる。
本発明で用いられる無機微粒子としては、シリカ微粒子、フッ化マグネシウム微粒子、酸化チタン微粒子、酸化セリウム微粒子、ジルコニア微粒子、酸化アンチモン微粒子、アルミナ微粒子など種々の無機微粒子があるが、製造の容易性などの観点からシリカ微粒子が好ましい。
また、無機微粒子の平均一次粒径は、特に制限されないが、上限については、大きくなりすぎると形成される膜の表面平滑性を損なう恐れがあることに加え、光透過性が損なわれるために特に光学用途の材料に適用する場合に大きく影響を与えてしまう。また、適用する材料が光ディスクである場合は、記録・再生のためのレーザー光の波長の1/2未満であれば特に制限はないが、ブルーレイ・ディスクなどの短波長の光を使用する光ディスクにおいては、無機微粒子の平均一次粒径が小さい方がより好ましい。また、下限については、公知の方法で製造される無機微粒子の平均一次粒径であれば特に制限されず、例えば市販されている無機微粒子の中で平均一次粒径が小さいものとしては、触媒化成工業株式会社製のコロイド状シリカゾル「カタロイド(登録商標)SI−550」があり、そのシリカ微粒子の平均一次粒径は4〜6nmである。
これらの事情を鑑みると、好ましい無機微粒子の平均一次粒径は100nm以下であるが、本発明の光硬化型ハードコート剤を適用する用途や目的によって適宜平均一次粒径を調節すればよい。
例えば、ハードコート膜の耐擦傷性を高めることに主眼を置けば、平均一次粒径を大きくすることで、本発明の光硬化型ハードコート剤中の無機微粒子含有率を高められるため耐擦傷性の向上へと結びつけることができる。その場合、具体的には無機微粒子の平均一次粒径が20nm以上100nm以下であることがより好ましく、さらに好ましくは70nm以上100nm以下である。
また、短波長の光を使用する光ディスクに対して本発明の光硬化型ハードコート剤を適用する場合では、光透過性を高め読みとりエラーの発生率を低減することに主眼を置けば、より好ましい無機微粒子の平均一次粒径は4nm以上40nm以下であり、さらに好ましくは4nm以上10nm以下である。
光ディスクへの適用において、光透過性と耐擦傷性とを両立させる目的で本発明の光硬化型ハードコート剤を使用する場合は、10nm以上70nm以下であることがより好ましく、さらに好ましくは40nm以上50nm以下である。
上記の平均一次粒径を持つ無機微粒子としては、例えば先述の触媒化成工業株式会社製のコロイド状シリカゾル「カタロイド(登録商標)SI−550」(4〜6nm)のほか、日産化学工業株式会社製のコロイド状シリカゾル「スノーテックス(登録商標)S」(8〜11nm)、触媒化成工業株式会社製のコロイド状シリカゾル「OSCAL(登録商標)−1132」(12nm)、日産化学工業株式会社製のコロイド状シリカゾル「MA−ST−M(登録商標)」(20〜30nm)、日産化学工業株式会社製のコロイド状シリカゾル「IPA−ST−L(登録商標)」(40〜50nm)、日産化学工業株式会社製のコロイド状シリカゾル「IPA−ST−ZL(登録商標)」(70〜100nm)、日産化学工業株式会社製のアンチモン複酸化物ゾル「セルナックス(登録商標)CX−Z610M−F2」(15nm)などに含有される無機微粒子を使用することができる。
上記無機微粒子の平均一次粒径は、BET法(圧力と吸着量の関係からBET式によって、単分子吸着量を測定し比表面積を求める方法)によって算出された値をいう。なお、本発明にて用いる無機微粒子は、球形に近い形状の無機微粒子を用いることが、本発明のハードコート剤に占める無機微粒子の含有量を高めるという観点から望ましいため、本発明においては該形状の無機微粒子を好ましく用いている。比表面積より平均一次粒径を算出するBET法は、該形状の無機微粒子の平均一次粒径に適した測定法である。
本発明において用いられる、光硬化性官能基を有する有機物で被覆された無機微粒子は、通常コロイド状微粒子などの無機微粒子を前駆体として、光硬化性官能基を有する有機物で被覆して生成される。無機微粒子を、光硬化性官能基を有する有機物で被覆する方法としては、種々の公知技術を用いることができるが、無機微粒子および光硬化性官能基を有する有機シラン化合物の加水分解物を縮合反応して得る方法が、無機微粒子の分散性あるいは簡便さの観点から好ましい。
無機微粒子および光硬化性官能基を有する有機シラン化合物の加水分解物を縮合反応させる方法は、公知の方法を用いることができるが、例えば、アルコキシシランを塩酸、酢酸、蟻酸、硫酸などの酸触媒を添加した水で加水分解し、その後水あるいはアルコールなどの有機溶媒中に分散したコロイド状の無機微粒子を添加し重合させる方法などを好ましく採用することができる。
上記の無機微粒子および光硬化性官能基を有する有機シラン化合物の加水分解物を縮合反応させる方法において、含有させる無機微粒子の量は、その無機微粒子の平均一次粒径など種類によっても異なるが、要求されるハードコート膜の耐擦傷性などの特性に応じて調節することができる。本発明の光硬化型ハードコート剤の場合は、総量に対して20重量%以上50重量%以下で含有されていることが好ましく、より好ましくは35重量%以上50重量%以下である。20重量%未満であれば、形成されるハードコート膜の耐擦傷性が十分なものにならず、また50重量%を超えるとハードコート剤の粘度が上昇しすぎて膜形成が困難なものになったり、また膜形成後にクラックが生じたりすることもあるため好ましくない。
適用するハードコート膜において、より高い耐擦傷性を得るためには、無機微粒子の平均一次粒径が大きいものを使用すれば、本発明の光硬化型ハードコート剤中の無機微粒子含有比率を高められるためその目的が達成しやすい。例えば、無機微粒子がシリカ微粒子である場合において、平均一次粒径が比較的小さい触媒化成工業株式会社製のコロイド状シリカゾル「OSCAL(登録商標)−1132」(12nm)を使用した場合は、本発明の光硬化型ハードコート剤の総量に対して35重量%を超えるとハードコート剤の粘度が上昇しすぎて膜形成が困難なものになったり、また膜形成後にクラックが生じてしまったりしてしまうため好ましくない。しかし、平均一次粒径が比較的大きい日産化学工業株式会社製のコロイド状シリカゾル「IPA−ST−L(登録商標)」(40〜50nm)を使用した場合は、本発明の光硬化型ハードコート剤の総量に対して50重量%を超えない範囲であれば、ハードコート剤の粘度上昇や膜形成後のクラックが発生しないため、好ましく本発明の光硬化型ハードコート剤を使用することができる。
だが、無機微粒子の平均一次粒径が大きくなると、短波長の光を使用する場合にはハードコート膜の光透過性低下が懸念される。したがって、本発明の光硬化型ハードコート剤を適用する目的に応じて無機微粒子の平均一次粒径などの種類を適宜選択すればよい。
無機微粒子表面に被覆される光硬化性官能基を有する有機物を例示すると、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリフェノキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシランなどのトリアルコキシシランやトリアシルオキシシラン、およびγ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジメトキシシラン、グリシドキシメチルメチルジエトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルメトキシエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジエトキシシランなどのジアルコキシシランやジアシルオキシシランが挙げられる。
その中でもアクリル基またはメタクリル基を有する有機物であることが反応性に富むため好ましく、それらを例示すると、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシランであり、より好ましくはγ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシランである。
本発明で用いられる光硬化性モノマーとは、上記で説明した活性光によって励起されるモノマーであるが、モノマー中に光硬化性官能基を1つ以上有していればよく、光硬化性官能基を2つ以上有していてもよい。光硬化性モノマーを例示すると、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸ベンジル、シクロヘキシルアクリレート、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸セチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸n−ステアリル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸3−メトキシブチル、エトキシジエチレングリコールアクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エステルジアクリレート、1,9−ノナンジオールアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アクリル変性ジペンタエリスリトールのアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールのアクリレート、2−プロペノイックアシッド[2≡〔1,1−ジメチル−2−〔(1−オキソ−2−プロペニル)オキシ〕エチル〕−5−エチル−1,3−ジオキサン−5−イル]メチルエステル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、無水フタル酸−アクリル酸2−ヒドロキシプロピル付加物、2−ジメチルアミノエチルアクリレート、2−ジエチルアミノエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、N,N,N−トリメチル−N−(2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピル)アンモニウムクロライド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロニトリル、アクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N≡ジメチルアクリルアミドなど単官能、多官能のアクリレートおよび、上記のアクリル基をメタクリル基に置き換えた単官能、多官能の化合物、またスチレン、ジビニルベンゼン、p−t−ブトキシスチレン、p−アセトキシスチレン、p−(1−エトキシ)スチレン、2−t−ブトキシ−6−ビニルナフタレン、p−クロロスチレン、p−スチレンスルホン酸ソーダ、酢酸ビニル、塩化ビニル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチンエチレングリコールモノビニルエーテル、N−ビニル−2−ピロリドンなどを挙げることができる。
本発明の光硬化型ハードコート剤においては、上記の光硬化性モノマーに親水性官能基が導入された、親水性官能基を有する光硬化性モノマーが含まれる。親水性官能基を有する光硬化性モノマーとしては、1分子内に水酸基、アミノ基、スルホン酸基などの親水性官能基とビニル基、アクリル基、メタクリル基、エポキシ基などの光硬化性官能基とを両方有するものであれば特に制限されないが、親水性官能基として水酸基を有する化合物、中でも2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、メタクリル酸4−ヒドロキシブチルが好ましく用いられる。
本発明の光硬化型ハードコート剤においては、さらに親水性官能基を含まない光硬化性モノマーを含んでもよい。
本発明において用いられる光重合開始剤としては、光硬化性官能基がビニル基、アクリル基またはメタクリル基である場合は、ラジカル反応開始剤を使用する。ラジカル反応開始剤を使用することにより、上記官能基の不飽和二重結合による付加反応が起こって光硬化性官能基同士の連結が起こり、結果として樹脂と樹脂、また光硬化性官能基を有する有機物で被覆されたシリカ微粒子を介して樹脂とシリカ微粒子との重合が進行する。
ラジカル反応開始剤としては従来から光重合開始剤として使用されているものが使用可能であり、例えば、フェニルケトン類、フォスフィンオキサイド類、アミノベンゾエート類、チオキサントン類等が挙げられる。
フェニルケトン類の具体例として、例えば、アントラキノン、ベンゾフェノン、アセトフェノン等が挙げられる。
フォスフィンオキサイド類の具体例として、例えば、2、4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
アミノベンゾエート類の具体例として、例えば、2−ベンジル2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等が挙げられる。
チオキサントン類の具体例として、例えば、2、4−ジエチルチオキサトン等が挙げられる。
上記ラジカル反応開始剤の中でもフェニルケトン類、フォスフィンオキサイド類およびアミノベンゾエート類が好ましく、より好ましくはフェニルケトン類、特にアントラキノンまたはベンゾフェノンである。安価かつ高速度で硬化膜を形成できるためである。
光硬化性官能基がエポキシ基である場合は、光重合開始剤としてイオン開裂剤を使用する。イオン開裂剤を使用することにより、エポキシ環の開環による付加反応が起こってエポキシ基同士の連結が起こり、結果として樹脂と樹脂、また光硬化性官能基を有する有機物で被覆された無機微粒子を介して樹脂と無機微粒子との重合が進行する。
イオン開裂剤としては従来からエポキシ環のイオン開裂剤として使用されているものが使用可能であり、例えば、ルイス酸アリルジアゾニウム塩、ジアリルヨ−ドニウム塩等が使用可能である。ルイス酸アリルジアゾニウム塩を用いると、カチオン反応の硬化過程で被膜を形成し、硬い膜を素早く得ることができる。また、重合過程がイオン反応であるため、酸素による反応阻害がなく、放置するだけでも完全硬化が進行するため、未硬化の問題はなくなる。
ルイス酸アリルジアゾニウム塩はルイス酸を発生させ、Sb、SnまたはFeのいずれか1種ならびにIおよびFを含むものであり、例えば、一般式;
[R(C)]ISbF
(式中、Rは炭素原子数10〜14の1価炭化水素基、特にアルキル基である)で表される化合物が挙げられる。
反応開始剤の含有量は特に制限されず、塗布される光硬化型ハードコート剤の総量に対して1〜4重量%、特に2〜3重量%が好ましい。
本発明においては、光硬化型ハードコート剤の中に光硬化性を有しない揮発性成分を実質的に含んでいないことを特徴とする。光硬化性を有しない揮発性成分とは、従来技術において塗液(ハードコート剤)の粘度を下げるために用いる溶剤のことであり、コロイド状の無機微粒子が分散している水やアルコールなどの各種溶媒等が含まれるが、揮発性を有し、光硬化性官能基を分子内に持たないものであれば特に制限されない。
ここで、実質的に含まないとは、意図して含有させないという意味であって、例えば空気中に含まれる水分をハードコート剤が吸湿してしまった場合などは、それによってハードコート剤の塗布可能なコーティング性が付与されるものではなく、その水分は実質的に含まないこととする。また、光硬化型ハードコート剤を製造する過程において、揮発性の溶剤を留去する工程があった場合、その揮発性の溶剤を完全に留去することを目的としてその工程を行うものであるが、完全に留去しきれなかった揮発性の溶剤が若干量含まれていたとしても、それによってハードコート剤の塗布可能なコーティング性が付与されるものではなく、その光硬化型ハードコート剤は光硬化性官能基を有しない揮発性成分を実質的に含まないこととする。
膜の形成方法としてはマイクログラビアコーティング、スピンコーティング、ディップコーティング、カーテンフローコーティング、ロールフローコーティング、スプレーコーティング、流し塗り法などを用いてコーティングすることができるが、本発明のハードコート剤を適用する基材に応じて最適な方法を決定するべきである。そして、本発明においては、基材上にハードコート剤を塗布した後、紫外線、電子線、ガンマ線などを照射するのみで硬化を完了させることができ、光照射前、光照射後の乾燥工程を必要としない。
本発明のハードコート剤には、ハードコート塗膜に防汚性(撥油、撥水性)および表面の潤滑性を付与するため、フッ素含有モノマー、およびフッ素含有ポリエーテル化合物のうちいずれか一方、または双方を含有することが好ましい。
フッ素含有モノマーは、下記一般式(1)、
CH=CRCOOR (1)
(式中、Rは、水素原子またはメチル基を表し、Rは、−C2p−、−C(C2p+1)H−、−CHC(C2p+1)H−、または−CHCHO−を表し、Rは、−C2n+1、−(CFH、−(CFOC2n2i+1、−(CFOC2m2iH、−N(C2p+1)COC2n+1、または−N(C2p+1)SO2n+1を表す。ただし、pは1〜10、nは1〜16、mは0〜10、iは0〜16の整数である)
で表される。このフッ素含有モノマーによって、ハードコート層表面に防汚性および/または潤滑性が付与される。
上記一般式(1)で表されるフッ素含有モノマーとしては、具体的には、CF(CFCHCHOCOCH=CH、CFCHOCOCH=CH、CF(CFCHCHOCOC(CH)=CH等を挙げることができる。これらは、1種または2種以上を適宜選択して使用することができる。
フッ素含有モノマーの合成は、ポリメリックペルオキシドまたはポリアゾ化合物を用いて、通常の塊状重合法、懸濁重合法、溶液重合法、エマルジョン重合法を2工程に分けて行う、というような公知の種々の方法で行えばよい。
フッ素含有ポリエーテル化合物は、パーフルオロポリエーテル部位と少なくとも1つの活性エネルギー線反応性基とを有する化合物であり、ハードコート層表面に防汚性や潤滑性を付与するために用いられる。光硬化性官能基としては、アクリル基、メタクリル基、ビニル基等が挙げられ、中でもアクリル基、メタクリル基であることが好ましい。パーフルオロポリエーテル部位によって、ハードコート層表面に防汚性や潤滑性が付与される。パーフルオロポリエーテル部位は、フッ素含有モノマーのフッ素化アルキル部位に比べ、よりハードコート層表面に集まりやすく、より優れた防汚性および/または潤滑性が付与される。一方、光硬化性官能基を有することで、ハードコート層を硬化させる際の活性光により、フッ素含有ポリエーテル化合物同士間の架橋反応や、フッ素含有モノマーとの架橋反応、光硬化性官能基を有する有機物で被膜された無機微粒子または親水性官能基を有する光硬化性モノマーとの架橋反応が起こって、ハードコート層中への固定化が向上する。その結果、種々の保存条件下、使用条件下において、非常に優れた防汚性および潤滑性を有するハードコート層が形成される。
なお、フッ素含有ポリエーテル化合物の、ハードコート層表面への防汚性/潤滑性付与の効果は、上記したフッ素含有モノマーのそれよりも高い。
フッ素含有ポリエーテル化合物は、分子内に2つ以上の光硬化性官能基を有するものが、ハードコート層中への固定化が向上し、防汚性および潤滑性も向上するので好ましい。特に、分子の両末端にそれぞれ光硬化性官能基を有するものが、ハードコート層中への固定化がより向上するのでさらに好ましく、分子の両末端にそれぞれ2つの光硬化性官能基を有するものがなおさら好ましい。
また、フッ素含有ポリエーテル化合物は、式量1000当たりに1つ以上の活性エネルギー線反応性基を有するものが好ましく、式量1000当たりに2つ以上の活性エネルギー線反応性基を有するものがより好ましく、式量1000当たりに4つ以上の活性エネルギー線反応性基を有するものがさらに好ましい。また、その分子量は、500以上5000以下が好ましく、800以上3000以下がより好ましい。これら好ましいフッ素含有ポリエーテル化合物を用いることにより、ハードコート層中への固定化がより向上し、耐溶剤性に非常に優れたハードコート層を得ることができる。
フッ素含有ポリエーテル化合物は、末端に水酸基を有するフッ素含有ポリエーテル化合物を原料として、この水酸基に(メタ)アクリル基が導入されたものである。原料としてのフッ素含有ポリエーテル化合物としては、例えば、以下の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
HOCH−CFO−[CFCFO]−[CFO]−CFCHOH
(Z DOL)
F−[CFCFCFO]−CFCFCHOH
(Demnum−SA)
F−[CF(CF)CFO]−CF(CF)CHOH
(Krytox−OH)
HO(CHCHO)−CH−CFO−[CFCFO]−[CFO]−CFCH(OCHCHOH
(Zdol−TX)
HOCHCH(OH)CHO−CH−CFO−[CFCFO]−[CFO]−CFCHOCHCH(OH)CHOH
(Z−Tetraol)
フッ素含有ポリエーテル化合物の具体例としては、分子量1000当たりに1つ以上の光硬化性官能基を有するものとして、Fomblin(登録商標) Z DOL diacrylate(Fomblin(登録商標) Z DOL(アウジモント社製)の末端水酸基をアクリレート変性したもの)やフルオライトART4(共栄社化学)等、分子量1000当たりに2つ以上の活性エネルギー線反応性基を有するものとして、フルオライトART3(共栄社化学)等、分子量1000当たりに4つ以上の活性エネルギー線反応性基を有するものとして、Fomlin(登録商標) Z−Tetraol(アウジモンド社製)の4つの末端水酸基をアクリレート変性したもの等を挙げることができる。かかるフッ素含有ポリエーテル化合物は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明において好適な光硬化型ハードコート剤は、その総量に対して、フッ素含有モノマー0.05重量%以上5重量%以下と、フッ素含有ポリエーテル化合物0.01重量%以上3重量%以下とを含むことが好ましい。フッ素含有ポリエーテル化合物は、ハードコート層表面への撥水性/潤滑性の付与効果が高いが、撥水性/潤滑性付与成分としてこれのみを用いると、ハードコート剤組成物中にフッ素含有ポリエーテル化合物の擬集物と思われる白濁が発生することがある。フッ素含有ポリエーテル化合物とともにフッ素含有モノマーを前記範囲内の量で併用することで、この白濁の発生を抑えることができ、光硬化型ハードコート剤の塗布性が改善される。その結果、良好な表面性を有するハードコート層が得られる。
より好ましいフッ素含有モノマーの添加量は0.05重量%以上3重量%以下であるが、0.5重量%より多く添加しても上記の白濁抑制効果は飽和し、また、それとともに光硬化型ハードコート剤に泡立ちが発生する傾向にあるので、最も好ましいフッ素含有モノマーの添加量は0.05重量%以上0.5重量%以下である。なお、この泡立ちは脱泡処理等により改善することができるので、必要に応じてフッ素含有モノマーを0.5重量%より多く添加してもよい。
また、より好ましいフッ素含有ポリエーテル化合物の添加量は、0.05重量%以上1重量%以下であるが、0.5重量%より多く添加しても上記の撥水性/潤滑性の付与効果は飽和し、また、それとともにハードコート表面の硬度が低下する傾向にある一方、0.2重量%未満であるとすると、撥水性が充分得られないことがあるので、最も好ましいフッ素含有ポリエーテル化合物の添加量は、0.2重量%以上0.5重量%以下である。また、フッ素含有モノマーおよび/またはフッ素含有ポリエーテル化合物をハードコート層の表面上に塗布することにより、ハードコート層の表面にフッ素含有モノマーおよび/またはフッ素含有ポリエーテル化合物を含有させることができる。
本発明の光硬化型ハードコート剤には、ハードコート膜への帯電防止機能を付与するため、アルカリ金属塩を添加することが好ましい。帯電防止剤としてはアルカリ金属塩、フッ素含有界面活性剤、4級アンモニウム塩含有帯電防止剤、高分子型帯電防止剤など種々のものが知られているが、本発明の光硬化型ハードコート剤との相溶性の観点から、アルカリ金属塩を用いることが好ましい。
本発明の光硬化型ハードコート剤に用いることのできるアルカリ金属塩としては、リチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩などが挙げられるが、本発明の光硬化型ハードコート剤との相溶性に優れる点から、リチウム塩が特に好ましい。
リチウム塩の具体例としては、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(CFSOLi)、リチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド(Li(CFSON)、リチウムビスペンタフルオロエタンスルフォニルイミド(Li(CSON)、パーフルオロオクタンスルホン酸リチウム(C17SOLi)、ホウフッ化リチウム(LiBF)等を挙げることができる。それ以外のLiの対イオンとしては、ClO 、PF 、AsF 、SbF 、CSO 、(CFSO、B(C 等を挙げることができ、上記アルカリ金属塩の2種以上を適宜併用することも可能である。特に好ましくは、CFSOLi、Li(CFSON、C17SOLiのうちのいずれかであり、中でも、Liがイオン化し易く、アニオン側も分子量が小さく伝導率が高いことから、Li(CFSONがさらに好ましい。また、これらのうちの2種類以上を用いてもよい。
アルカリ金属塩の含有量としては、前記樹脂100重量%に対し、0.1〜10重量%の範囲内であることが好ましく、より好ましくは1〜5重量%の範囲内である。アルカリ金属塩の含有量を0.1重量%以上とすることにより、十分な帯電防止性能を得ることができる一方、10重量%を超えても帯電防止機能にはほとんど差が見られないことに加え、光透過性等の物性に影響を与える可能性がある。また、黄変や腐食等の悪影響が生じることが考えられる。
上記の方法によって形成されたハードコート膜の膜厚は、0.5μm以上10μm以下であることが好ましい。0.5μm未満であれば耐擦傷性を満足させることが難しく、また10μmを超えるとクラックや反りを生じやすくなる。
ハードコート膜の測定方法としては、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた断面観察法、繰り返し反射干渉法、X線光電子分光分析法など公知の方法を用いることができる。
本発明の光硬化型ハードコート剤には、必要に応じて紫外線吸収剤、酸化防止剤、熱重合防止剤などの安定剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、沈降防止剤、顔料、分散剤、防曇剤などの界面活性剤類、潤滑性付与剤、指紋付着防止剤、スリッピング剤を適宜配合して用いてもよい。
本発明の光硬化型ハードコート剤は、種々の樹脂成形体に適用可能である。樹脂成形体の形状としては、フィルム、シート、光ディスクなどディスク状の樹脂成形体、レンズなどが挙げられ、樹脂の素材としてはポリエステル、塩化ビニル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、アクリル樹脂などが挙げられる。
光ディスクにおいては、本発明の光硬化型ハードコート剤を適用する基材がいかなる構成をとっていても構わないが、例えばディスクの表面に反射、記録、誘電などの各種機能を発揮する層が形成され、さらにその表面にシリコン樹脂またはアクリル樹脂などを重合させてなる光硬化性の保護膜が形成され、さらにその保護膜上に形成することも可能である。本発明の光硬化型ハードコート剤を光ディスク表面に適用することにより、光ディスク表面の耐擦傷性を向上させるなどの効果を付与し、より実用性に優れた光ディスクを提供することができる。
上記の光ディスクとしては、例えばコンパクトディスク(登録商標)やデジタル・バーサタイル・ディスク、ブルーレイ・ディスクなど記録、再生用の各種ディスクが挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、硬化後のハードコート膜の評価は次の方法で行った。
1.外観
目視にて観察し、透明でありクラックや白濁などの不良が無いものを○とした。
2.耐擦傷性
#0000スチールウール(日本スチールウール株式会社製;商品名「ボンスター(登録商標)」)で500gの荷重をかけ、硬化膜の表面を10往復擦って傷のつき具合を判定した。判定基準は次の通りである。
○・・・擦った範囲に全く傷が認められない
△・・・上記範囲内に1〜10本傷がついた
×・・・上記範囲内に無数の傷がついた
3.密着性
ナイフを用いて被膜面に1mm間隔に切れ目を入れ、マス目を100個形成する。次に、その上へセロファン粘着テープ(ニチバン株式会社製;商品名「セロテープ(登録商標)」)を強く押しつけた後、表面から90度方向へ素早く引っ張り剥がし、コート膜に剥離の無いものを○とした。
4.防汚性
黒色油性マジックで被膜面にマーキングした後、ティッシュペーパーで拭き取りを行い、汚染物が容易に除去できるかどうかを確認した。容易に除去できた場合を○、残存した場合を×とした。
5.帯電防止性
高抵抗率計(三菱化学株式会社製「Hiresta(登録商標)−UP MCP−HT450」)を用いて、温度25℃、湿度50%RHの条件下で、印加電圧1000Vにて硬化膜の表面抵抗値を測定した。
(実施例1)
(1)光硬化型ハードコート剤の調製
撹拌装置を備えた反応器にγ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製;商品名「KBM−5103」)(組成物A)5.67gを入れ、100rpmで撹拌しながら20℃を保ったまま約30分かけて0.05規定に調製した塩酸水溶液1.31gを滴下した。滴下終了後約30分撹拌を続け、次にメタノール分散シリカゾル(触媒化成工業株式会社製;商品名「OSCAL(登録商標)−1132」固形分濃度30重量%、平均一次粒径12nm)(組成物B1)を26.67g加え、200rpmで撹拌しながら80℃を保ったまま2時間撹拌を続けた後、室温下にて1時間撹拌を続けた。続いてアクリル酸2−ヒドロキシエチル(組成物C1)を12.00g加え、室温下にて100rpmで30分撹拌を続けて良く混合させた後、ロータリーエバポレーターを用いて水浴下にて1時間かけて混合物中の揮発性成分を留去した。その後、エチレングリコールジメタクリレート(新
中村化学工業株式会社製;商品名「1G」)(組成物D1)1.00g、さらに光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製;商品名「IRGACURE(登録商標)184」)(組成物E)を0.75g、レベリング剤としてシリコン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング株式会社製;商品名「SRX−298」)(組成物F)を0.08g加え、常温および遮光にした状態にて200rpmで1時間撹拌し良く混合させ、光硬化型ハードコート剤を得た。
(2)光硬化型ハードコート膜の形成
直径12cm、厚さ2mmにカットしたアクリル基盤(住友化学株式会社製;商品名「スミペックス(登録商標)」)の表面にスピンコート法により、(1)で調製した光硬化型ハードコート剤を厚さ2μmとなるように塗布し、その後高圧水銀灯1灯(120W/cm)を備えたコンベア式UV照射装置に、5m/minの速度で1度通してUV照射(積算光量約150mJ/cm)を行い、光硬化型ハードコート膜を表面に設けたアクリル基盤を得た。
(実施例2〜6、比較例1〜4)
光硬化型ハードコート剤の調製に用いた各組成物等の重量を表1に示した重量に変更した以外は、全て実施例1と同様にして光硬化型ハードコート剤の調製、光硬化型ハードコート膜の形成を行った。ただし、実施例6〜8においては上記組成物B1の代わりにイソプロピルアルコール分散シリカゾル(日産化学工業株式会社製;商品名「IPA−ST−L(登録商標)」固形分濃度30重量%、平均一次粒径40〜50nm)(組成物B2)、実施例9においてはメタノール分散アンチモン複酸化物ゾル(日産化学工業株式会社製;商品名「セルナックス(登録商標)CX−Z610M−F2」固形分濃度60重量%、平均一次粒径15nm)(組成物B3)を用い、比較例3については上記組成物C1の代わりにメタクリル酸メチル(組成物C2)を用い、比較例4については上記組成物D1の代わりにジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬株式会社製;商品名「KAYARAD(登録商標) DPHA」)(化合物D2)を用いた。
Figure 2008138165
得られたハードコート膜の評価結果(実施例1〜9、比較例1〜4)を表2に示す。
Figure 2008138165
表2に示した通り、比較例1においては耐擦傷性が十分でなく、目的とする材料表面への硬度付与が実現できなかった。また比較例2においては、上記ロータリーエバポレーターでの操作中に溶液のゲル化が起こり、ハードコート剤を得ることができなかった。比較例3においては、組成物C2を加えた後に白濁を生じ、さらにロータリーエバポレーターでの操作中に溶液のゲル化が起こり、ハードコート剤を得ることができなかった。比較例4においては、得られた光硬化型ハードコート剤の粘度が高すぎるため、スピンコート法による膜の形成に不具合を生じた。
それに対し、実施例1〜9で得られた光硬化型ハードコート剤は、透明で均一な液状の塗液であり、スピンコート法によって均一な膜を形成することが可能であった。また、それにより得られたハードコート膜は、外観不良のない優れた耐擦傷性の表面を実現し、アクリル基盤との密着性も良好であった。
(実施例10、比較例5、6)
光硬化型ハードコート剤の調製において、フッ素含有モノマー(日本油脂株式会社製;商品名「モディパー(登録商標)F600」の水酸基をイソシアネートエチルメタクリレートで変性したもの)(組成物G1)とパーフルオロポリエーテルテトラアクリレート(アウジモント株式会社製;商品名「Fombrin(登録商標) Z−Tetraol」の4つの末端水酸基をアクリレート変性したもの)(組成物G2)とを表3に示した重量だけ加えた以外は、全て実施例7と同様にして光硬化型ハードコート剤の調製、光硬化型ハードコート膜の形成を行った。ただし、比較例6においては、組成物G1、組成物G2の代わりにフッ素系添加剤(大日本インキ化学工業株式会社製;商品名「メガファック(登録商標)F−178K」)(組成物G3)を用いた。
Figure 2008138165
得られたハードコート膜の評価結果(実施例7、10、比較例5、6)を表4に示す。
Figure 2008138165
表4に示した通り、実施例10で得られたハードコート膜は、実施例7で得られたハードコート膜と比較して、明らかな防汚性能を得ることができた。それに対し、比較例5においては組成物G1および組成物G2を加えた後に白濁を生じ、比較例6においても組成物G3を加えた後に白濁を生じ、いずれも透明で均一なハードコート剤を得ることができなかった。
(実施例11、比較例7、8)
光硬化型ハードコート剤の調製において、リチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド(組成物H1)を表5に示した重量だけ加えた以外は、全て実施例7と同様にして光硬化型ハードコート剤の調製、光硬化型ハードコート膜の形成を行った。ただし、比較例8においては、組成物H1の代わりに耐電防止剤(花王株式会社製;商品名「エレクトロストリッパー(登録商標)TS−13B」)(組成物H2)を用いた。
Figure 2008138165
得られたハードコート膜の評価結果(実施例7、11、比較例7、8)を表6に示す。
Figure 2008138165
表6に示した通り、実施例11で得られたハードコート膜は、実施例7で得られたハードコート膜と比較して、明らかな帯電防止性能を得ることができた。それに対し、比較例7においては組成物H1を加えた後に白濁を生じ、比較例8においても組成物H2を加えた後に白濁を生じ、いずれも透明で均一なハードコート剤を得ることができなかった。
本発明の光硬化型ハードコート剤は、紫外線などの活性光を用いて短時間で硬化させることができ、また溶剤希釈工程を必要とせず、簡便かつ安価に高い耐擦傷性の表面を提供することができる。そのため、光ディスクなど本発明の樹脂成形体に好適に利用することができる。

Claims (11)

  1. 光硬化性官能基を有する有機物で被覆された無機微粒子、親水性官能基を有する光硬化性モノマーおよび光重合開始剤を含有し、光硬化性を有しない揮発性成分を実質的に含まないことを特徴とする光硬化型ハードコート剤。
  2. 前記光硬化性官能基を有する有機物で被覆された無機微粒子の前駆体である無機微粒子の平均一次粒径が100nm以下である請求項1に記載の光硬化型ハードコート剤。
  3. 前記光硬化性官能基を有する有機物で被覆された無機微粒子が前駆体である無機微粒子に換算して、前記光硬化型ハードコート剤の総量に対して20重量%以上50重量%以下の範囲で含有されている請求項1または2に記載の光硬化型ハードコート剤。
  4. 前記無機微粒子がシリカ微粒子である請求項3に記載の光硬化型ハードコート剤。
  5. 前記光硬化性官能基を有する有機物が、アクリル基またはメタクリル基を有する請求項1〜4のいずれかに記載の光硬化型ハードコート剤。
  6. 前記親水性官能基を有する光硬化性モノマーが、アクリル基またはメタクリル基を有する請求項1〜5のいずれかに記載の光硬化型ハードコート剤。
  7. 前記親水性官能基が、水酸基である請求項1〜6のいずれかに記載の光硬化型ハードコート剤。
  8. 前記光硬化性官能基を有する有機物で被覆された無機微粒子が、無機微粒子および光硬化性官能基を有する有機シラン化合物の加水分解物を縮合反応して得たものである請求項1〜7のいずれかに記載の光硬化型ハードコート剤。
  9. フッ素含有モノマーおよび/またはフッ素含有ポリエーテル化合物を含有する請求項1〜8のいずれかに記載の光硬化型ハードコート剤。
  10. アルカリ金属塩を含有する請求項1〜9のいずれかに記載の光硬化型ハードコート剤。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の光硬化型ハードコート剤を塗布後光硬化してなるハードコート膜を備えた樹脂成形体。
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