JP5507298B2 - 水晶振動板の製造方法 - Google Patents
水晶振動板の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5507298B2 JP5507298B2 JP2010056789A JP2010056789A JP5507298B2 JP 5507298 B2 JP5507298 B2 JP 5507298B2 JP 2010056789 A JP2010056789 A JP 2010056789A JP 2010056789 A JP2010056789 A JP 2010056789A JP 5507298 B2 JP5507298 B2 JP 5507298B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- crystal
- quartz
- etching
- vibration
- diaphragm
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 239000010453 quartz Substances 0.000 title claims description 78
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N silicon dioxide Inorganic materials O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 title claims description 78
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 29
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims description 13
- 239000013078 crystal Substances 0.000 claims description 118
- 238000005530 etching Methods 0.000 claims description 69
- KRHYYFGTRYWZRS-UHFFFAOYSA-N Fluorane Chemical compound F KRHYYFGTRYWZRS-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 60
- 239000000654 additive Substances 0.000 claims description 30
- 230000000996 additive effect Effects 0.000 claims description 29
- 238000001039 wet etching Methods 0.000 claims description 28
- 230000008569 process Effects 0.000 claims description 19
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 claims description 11
- LFQSCWFLJHTTHZ-UHFFFAOYSA-N Ethanol Chemical compound CCO LFQSCWFLJHTTHZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 7
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 25
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 21
- KFZMGEQAYNKOFK-UHFFFAOYSA-N Isopropanol Chemical compound CC(C)O KFZMGEQAYNKOFK-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 12
- PEDCQBHIVMGVHV-UHFFFAOYSA-N Glycerine Chemical compound OCC(O)CO PEDCQBHIVMGVHV-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 8
- 150000001298 alcohols Chemical class 0.000 description 8
- 238000003754 machining Methods 0.000 description 8
- 239000004372 Polyvinyl alcohol Substances 0.000 description 7
- 229920002451 polyvinyl alcohol Polymers 0.000 description 7
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 7
- 230000005284 excitation Effects 0.000 description 6
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 6
- 239000011651 chromium Substances 0.000 description 5
- 239000010931 gold Substances 0.000 description 5
- 230000010355 oscillation Effects 0.000 description 5
- 238000000206 photolithography Methods 0.000 description 5
- 230000008859 change Effects 0.000 description 4
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 4
- 238000000605 extraction Methods 0.000 description 4
- 235000011187 glycerol Nutrition 0.000 description 4
- 239000004575 stone Substances 0.000 description 4
- LYCAIKOWRPUZTN-UHFFFAOYSA-N Ethylene glycol Chemical compound OCCO LYCAIKOWRPUZTN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- DNIAPMSPPWPWGF-UHFFFAOYSA-N Propylene glycol Chemical compound CC(O)CO DNIAPMSPPWPWGF-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 description 3
- PCHJSUWPFVWCPO-UHFFFAOYSA-N gold Chemical compound [Au] PCHJSUWPFVWCPO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 229910052737 gold Inorganic materials 0.000 description 3
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 3
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 3
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 3
- VYZAMTAEIAYCRO-UHFFFAOYSA-N Chromium Chemical compound [Cr] VYZAMTAEIAYCRO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000009471 action Effects 0.000 description 2
- 229910052804 chromium Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000000463 material Substances 0.000 description 2
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 2
- 238000003672 processing method Methods 0.000 description 2
- 239000005361 soda-lime glass Substances 0.000 description 2
- DDFHBQSCUXNBSA-UHFFFAOYSA-N 5-(5-carboxythiophen-2-yl)thiophene-2-carboxylic acid Chemical compound S1C(C(=O)O)=CC=C1C1=CC=C(C(O)=O)S1 DDFHBQSCUXNBSA-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- DBMJMQXJHONAFJ-UHFFFAOYSA-M Sodium laurylsulphate Chemical compound [Na+].CCCCCCCCCCCCOS([O-])(=O)=O DBMJMQXJHONAFJ-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 1
- 238000002441 X-ray diffraction Methods 0.000 description 1
- 239000002253 acid Substances 0.000 description 1
- 230000002378 acidificating effect Effects 0.000 description 1
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 1
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 1
- 230000002238 attenuated effect Effects 0.000 description 1
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 1
- 238000004891 communication Methods 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 239000003349 gelling agent Substances 0.000 description 1
- 150000004676 glycans Chemical class 0.000 description 1
- 230000006872 improvement Effects 0.000 description 1
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 1
- 238000004806 packaging method and process Methods 0.000 description 1
- 230000000149 penetrating effect Effects 0.000 description 1
- 229920001282 polysaccharide Polymers 0.000 description 1
- 239000005017 polysaccharide Substances 0.000 description 1
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 1
- 239000002356 single layer Substances 0.000 description 1
- 235000019333 sodium laurylsulphate Nutrition 0.000 description 1
- 150000005846 sugar alcohols Polymers 0.000 description 1
- 230000001502 supplementing effect Effects 0.000 description 1
- 239000004094 surface-active agent Substances 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
Description
この水晶振動子は、所定の形状に加工された水晶振動板に電極膜が形成された水晶振動片と、この水晶振動片を気密状態でパッケージングする保持器と、で主に構成されており、各種電子機器内に内蔵されている。近年、これら電子機器は小型化、コンパクト化が求められており、これに伴って水晶振動子にもさらなる小型化が求められている。
このAT振動片は、水晶をATカット(表裏の主面がX軸回りにZ軸から半時計方向に約35度15分の角度となるようにカット)した後に所定の厚さ及び矩形状に外形形成されたAT振動板(水晶振動板)と、該AT振動板の主面に形成された電極膜と、で構成された振動片であり、電極膜に電圧が印加されるとAT振動板が厚み滑り振動するものである。
このAT振動板は、基板表面側のマスクを基板裏面側のマスクに対して、水晶結晶のZ’軸方向にずらして配置した後、エッチング加工(ウェットエッチング加工)を行うことで製造されている。このようにマスクをずらすことで、水晶特有のエッチング異方性により、互いに傾斜角度の異なる上記第1の面及び第2の面を側面に形成することが可能とされている。
このように第1の面と第2の面とで側面を形成することで、振動エネルギーの閉じ込め効果を改善することが可能とされ、コンベックス形状やベベル形状に変わる対策として採用されている。
即ち、エッチング異方性を利用して傾斜角度の異なる第1の面及び第2の面を側面に形成しているが、第1の面は自然結晶面であるm面である。従って、この第1の面と主面とのなす角度は、略150度程度と予想される。一方、第2の面は主面の法線方向に対して3度程度傾斜した面である。従って、この第2の面と主面とのなす角度は、略93度程度と予想される。
特に、第2の面と主面とのなす角度は略93度程度であり、第2の面と主面との間の稜線は角が立った稜線となってしまう。従って、輪郭振動が強く発振されてしまうものであった。また、第1の面と主面とのなす角度は略150度程度であるので、第1の面と主面との間の稜線は多少角が取れたものとなるが、それでも依然として輪郭振動が発振され易かった。
従って、稜線で発振した輪郭振動が本来の厚み滑り振動に影響を与えてしまい、振動特性を低下させてしまうものであった。
従って、第3の面と主面との間の稜線、第4の面と主面との間の稜線において、やはり輪郭振動が発振され易く、振動特性の低下に繋がってしまうものであった。
(1)本発明に係る水晶振動板は、ATカットされた水晶板が平面視矩形状に形成された水晶振動板であって、水晶結晶のX軸方向に沿った側面の少なくとも一部が、表裏主面とのなす角度が水晶結晶のm面が作り出す角度を超え、且つ、180度未満の角度範囲内に収まる第1傾斜面とされ、前記第1傾斜面が、フッ酸に、該フッ酸の粘度を高める添加剤、又は、アルコール類からなる添加剤を加えたエッチング液を利用したウェットエッチング加工により形成されていることを特徴とする。
このとき、ウェットエッチングに用いるエッチング液として、フッ酸に、該フッ酸の粘度を高める添加剤、又は、アルコール類からなる添加剤を加えたエッチング液を利用しているので、エッチング液の流動速度を従来時よりも低く抑制することができる。従って、エッチングが進行した領域に新たなエッチング液が到達するまでの時間を長引かせることができ、エッチングの進行具合を抑え気味にしながら加工を行うことが可能である。
従って、この斜度の緩やかな第1傾斜面により、従来の機械加工で行っていたベベル形状と同じような効果、即ち、振動エネルギーの閉じ込め効果を期待することができる。また、これに加え、第1傾斜面と表裏主面との間で作り出される稜線を、従来よりも角が立たない(目立ち難い)稜線とすることができるので、この稜線に輪郭振動を発振させ難くさせることができる。従って、厚み滑り振動に与える影響を低減でき、振動特性の向上化を図ることができる。
このとき、ウェットエッチングに用いるエッチング液として、フッ酸に、該フッ酸の粘度を高める添加剤、又は、アルコール類からなる添加剤を加えたエッチング液を利用しているので、エッチング液の流動速度を従来時よりも低く抑制することができる。従って、エッチングが進行した領域に新たなエッチング液が到達するまでの時間を長引かせることができ、エッチングの進行具合を抑え気味にしながら加工を行うことが可能である。
従って、この斜度の緩やかな第2傾斜面により、従来の機械加工で行っていたベベル形状と同じような効果、即ち、振動エネルギーの閉じ込め効果を期待することができる。また、これに加え、第2傾斜面と表裏主面との間で作り出される稜線を、従来よりも角が立たない(目立ち難い)稜線とすることができるので、この稜線に輪郭振動を発振させ難くさせることができる。従って、厚み滑り振動に与える影響を低減でき、振動特性の向上化を図ることができる。
特に、傾斜角度の緩い第2傾斜面と第3傾斜面とを、水晶結晶のY’軸方向に向かい合わせることができるので、振動エネルギーの閉じ込め効果をより期待することができると共に、輪郭振動をより発振させ難くさせて振動特性の向上化を図ることができる。更に、水晶振動板を対称性の高いチップ形状にすることができるので、この点においても良好な振動特性を得易い。
特に、このエッチング工程時、ウェットエッチング加工によって側面が作られるが、これと同時に、水晶特有のエッチング異方性を利用して、水晶結晶のX軸方向又はZ’軸方向に沿った側面の少なくとも一部に表裏主面に対して傾斜した傾斜面を形成することができる。
しかも、ウェットエッチングに用いるエッチング液として、フッ酸に、該フッ酸の粘度を高める添加剤、又は、アルコール類からなる添加剤を加えたエッチング液を利用しているので、エッチング液の流動速度を従来時よりも低く抑制することができる。従って、エッチングが進行した領域に新たなエッチング液が到達するまでの時間を長引かせることができ、エッチングの進行具合を抑え気味にしながら加工を行うことが可能である。
厚み滑り振動片4は、水晶振動板10と、この水晶振動板10の外表面上に形成された励振電極15、引出電極16及びマウント電極17と、で主に構成されている。
なお、図2は、水晶板7の切断角度及び水晶結晶の座標軸を説明するためのランバード原石6の斜視図である。図3は、図1に示す水晶振動板10の上面図である。また、本実施形態においてZ’軸とは、図3に示すように水晶振動板10の表裏主面10a、10b上においてX軸と直交する方向の結晶軸であり、Y’軸とはX軸及びZ’軸に対して直交する結晶軸をいう。
本実施形態の水晶振動板10は、図3に示すように、X軸方向に沿って長辺が延在し、Z’軸方向に沿って短辺が延在するように、ウェットエッチング加工によって平面視矩形状に形成された振動板である。
なお、水晶振動板10の表裏主面10a、10b(表側の主面10a及び裏側の主面10b)は、図4に示すように共に平坦面とされている。なお、図4は、図3に示すA−A線に沿った水晶振動板10の断面図である。
このうち、X軸方向に沿った側面11は、表裏主面10a、10bに対して傾斜した結晶面である第1の側面(第1傾斜面)11aと、この第1の側面11aに連設され、表裏主面10a、10bに対して垂直或いは鈍角となるように傾斜した結晶面である第2の側面11bと、で形成されている。
特に、第1の側面11aは、表裏主面10a、10bとのなす角度θ1が水晶結晶の自然面であるm面が作り出す角度を超え、且つ、180度未満の角度範囲内に収まる角度で傾斜している。
この際、表側の主面10aに形成されたマウント電極17と、裏側の主面10bに形成されたマウント電極17とは、短辺側の側面12上に形成された図示しない側面電極を介して電気的に接続されている。
また、マウント電極17のうち、一方のマウント電極17は引出電極16を介して表側の主面10a上に形成された一方の励振電極15に電気的に接続され、他方のマウント電極17は引出電極16を介して裏側の主面10b上に形成された他方の励振電極15に電気的に接続されている。
これにより、厚み滑り振動片4は、ベース基板2の上面に機械的に保持されると共に、インナー電極20とマウント電極17とがそれぞれ導通された状態となっている。
また、ベース基板2の接合面(リッド基板3が接合される面)側には、厚み滑り振動片4が収まる矩形状の凹部2aが形成されている。この凹部2aは、両基板2、3が重ね合わされたときに、厚み滑り振動片4を収容するキャビティCとなるキャビティ用凹部である。
そして、ベース基板2は、この凹部2aをリッド基板3側に対向させた状態で該リッド基板3に対して陽極接合されている。なお、ベース基板2の接合面側には、陽極接合用の接合膜21が凹部2aの周囲を囲むように形成されている。
はじめに、水晶の原石である図2に示すランバード原石6を用意した後、X線回析法等によりATカットを行うための角度測定を行う。次いで、測定した切断角度でランバード原石6をATカットして水晶板7を作製する。次いで、この水晶板7を適宜ラッピング加工して、所望の厚みに調整する。
具体的には、まず水晶板7の表裏主面7a、7bにクロムを成膜してCr膜を形成した後、このCr膜上に金を成膜してAu膜を重ねて形成する。そして、これらCr膜及びAu膜をフォトリソ技術によりエッチングして、図5に示すようにマスクMを形成する。
この際、本実施形態では、表側の主面7aに形成されるマスクMを裏側の主面7bに形成されるマスクMに対してZ’軸方向に所定量(数μm)Hだけずれるように形成する。
はじめに、この工程を行うにあたってエッチング液を準備する。本実施形態では、フッ酸に、該フッ酸の粘度を高める添加剤であるポリビニルアルコールを加えたエッチング液を準備する。そして、このエッチング液を利用して水晶板7を両面からウェットエッチング加工する。
そして、時間の経過に伴って、図7に示すようにエッチングが進行し、最終的には図8に示すように、水晶板7のマスクされていない部分が完全に除去されると共に、第1の側面11aと第2の側面11bとが繋がった状態となる。
最後に、作製した水晶振動板10の外表面上にフォトリソ技術等を利用して、励振電極15、引出電極16及びマウント電極17の各電極を形成する。
これにより、図1に示す厚み滑り振動片4を得ることができる。
更に、フッ酸の粘度を高める添加剤に変えて、アルコール類からなる添加剤をフッ酸に加えたものをエッチング液として利用しても構わない。この場合であっても同様の作用効果を奏することができる。なお、アルコール類からなる添加剤の一例としては、低級アルコールや多価アルコール(イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコールやグリセリン等)である。
また、上述した添加剤だけでなく、界面活性剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)もアルコール類と同様に添加剤として用いることができる。更に、酸性フッ化アンモニウム等を、エッチング液の質を調整する等の目的で適宜混合させても構わない。
ここで、エッチング液の違いによって、第1の側面11aの傾斜角度がどのように異なるかを実際に実験した実施例について、図9から図11を参照して説明する。
はじめに、エッチング液としては、下記の4種類のものを利用した
A:フッ酸だけのもの。
B:フッ酸にポリビニルアルコール(粘度を高める添加剤)を加えたもの。
C:フッ酸にイソプロピルアルコール(アルコール類からなる添加剤)を加えたもの。
D:フッ酸にグリセリン(アルコール類からなる添加剤)を加えたもの。
A:フッ酸の濃度が1%〜40%。
B:フッ酸の濃度が1%〜40%で且つポリビニルアルコールの濃度が0.1%〜20%。
C:フッ酸の濃度が1%〜40%で且つイソプロピルアルコールの濃度が1%〜60%。
D:フッ酸の濃度が1%〜40%で且つグリセリンの濃度が1%〜60%のもの。
まず、上記Aのエッチング液を用いた場合には、図9及び図11に示すように、深さDが略60μm、長さLが略70μm〜80μmで傾斜した傾斜面Sが得られた。
このように、上記Bのエッチング液を利用した場合の方が、上記Aのエッチング液を利用した場合に比べて、明らかに傾斜角度が緩やかになったことが確認された。これは、フッ酸にポリビニルアルコールを加えることで、エッチング液の粘度が増大し、それによってエッチングの進行具合を抑え気味にしながらエッチング加工が行われたためと推測される。従って、実際に本発明に係る作用効果を確認することができた。
なお、上記Bのエッチング液の場合には、ポリビニルアルコールの濃度を1%〜10%の範囲内に設定するとより好ましい。また、上記Cのエッチング液の場合には、イソプロピルアルコールの濃度を5%〜40%の範囲内に設定するとより好ましい。また、上記Dのエッチング液の場合には、グリセリンの濃度を5%〜40%の範囲内に設定するとより好ましい。
また、上記実施形態では、水晶振動板10の一例として、X軸方向に沿った側面11が第1の側面11aと第2の側面11bとで構成された場合を例にしたが、Z’軸方向に沿った側面12の一部を傾斜面としても構わない。
この水晶振動板30は、Z’軸方向に沿った側面12が、表裏主面30a、30bに対して傾斜した結晶面である第3の側面(第2傾斜面)12aと、この第3の側面12aに連設され、表裏主面30a、30bに対して垂直或いは鈍角となるように傾斜した結晶面である第4の側面12bと、で形成されている。
一方の第3の側面12a及び第4の側面12bは、表側の主面30aにおいてX軸方向の+側に設けられており、他方の第3の側面12a及び第4の側面12bは、裏側の主面30bにおいてX軸方向の−側に設けられている。
つまり、従来では略140度の傾斜角度であったものを、表裏主面30a、30bとのなす角度θ2が(略140度より大きく、180度未満)とされた、例えば150度程度の斜度の緩やかな傾斜面とすることができる。
この第5の側面12cは、表裏主面30a、30bとのなす角度θ3が130度を超え、且つ、180度未満の角度範囲内に収まる(例えば、140度)傾斜面であり、第3の側面12aに対してY’軸方向に向かい合うように形成されている。
この場合には、傾斜角度の緩い第3の側面12aと第5の側面12cとを、Y’軸方向に向かい合わせることができるので、振動エネルギーの閉じ込め効果をより期待することができると共に、輪郭振動をより発振させ難くさせて振動特性の向上化を図ることができる。更に、水晶振動板30を対称性の高いチップ形状にすることができるので、この点においても良好な振動特性を得易い。
7…水晶板
10、30…水晶振動板
10a、10b、30a、30b…水晶振動板の表裏主面
11…X軸方向に沿った側面
11a…第1の側面(第1傾斜面)
12…Z’軸方向に沿った側面
12a…第3の側面(第2傾斜面)
12c…第5の側面(第3傾斜面)
Claims (1)
- ウェットエッチング加工により平面視矩形状の水晶振動板を製造する方法であって、
水晶をATカットして得られた水晶板の表裏主面にマスクを形成するマスクセット工程と、
前記水晶板をウェットエッチング加工し、前記マスクがされていない領域を選択的にエッチングして平面視矩形状に外形形成すると共に、水晶結晶のX軸方向又はZ’軸方向に沿った側面の少なくとも一部に、前記表裏主面に対して傾斜した傾斜面を形成させるエッチング工程と、を備え、
前記エッチング工程の際、フッ酸に、該フッ酸の粘度を高める添加剤、又は、アルコール類からなる添加剤を加えたエッチング液を利用することを特徴とする水晶振動板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010056789A JP5507298B2 (ja) | 2010-03-12 | 2010-03-12 | 水晶振動板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010056789A JP5507298B2 (ja) | 2010-03-12 | 2010-03-12 | 水晶振動板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011193175A JP2011193175A (ja) | 2011-09-29 |
JP5507298B2 true JP5507298B2 (ja) | 2014-05-28 |
Family
ID=44797659
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010056789A Active JP5507298B2 (ja) | 2010-03-12 | 2010-03-12 | 水晶振動板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5507298B2 (ja) |
Families Citing this family (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5953845B2 (ja) * | 2012-03-15 | 2016-07-20 | セイコーエプソン株式会社 | 振動片の製造方法、振動子の製造方法、振動子、発振器および電子機器 |
JP5974566B2 (ja) * | 2012-03-15 | 2016-08-23 | セイコーエプソン株式会社 | 振動片、振動子、発振器、電子機器および振動片の製造方法 |
JP5972686B2 (ja) * | 2012-06-29 | 2016-08-17 | 京セラクリスタルデバイス株式会社 | 水晶振動素子 |
JP5936936B2 (ja) * | 2012-06-29 | 2016-06-22 | 京セラクリスタルデバイス株式会社 | 水晶振動素子 |
JP6119138B2 (ja) * | 2012-07-27 | 2017-04-26 | セイコーエプソン株式会社 | 振動片、振動素子、振動子、電子デバイス、電子機器、移動体及び振動片の製造方法 |
JP6142424B2 (ja) * | 2012-08-31 | 2017-06-07 | 京セラ株式会社 | 水晶ウェハ及び水晶片の製造方法 |
JP2014179769A (ja) * | 2013-03-14 | 2014-09-25 | Sii Crystal Technology Inc | 水晶振動子、発振器、電子機器及び電波時計 |
JP6350784B2 (ja) * | 2013-03-14 | 2018-07-04 | エスアイアイ・クリスタルテクノロジー株式会社 | 水晶振動片の製造方法 |
JP6108955B2 (ja) * | 2013-05-22 | 2017-04-05 | 京セラクリスタルデバイス株式会社 | 水晶振動素子 |
JP5991452B2 (ja) | 2014-04-24 | 2016-09-14 | 株式会社村田製作所 | 水晶振動装置及びその製造方法 |
JP6483371B2 (ja) * | 2014-07-31 | 2019-03-13 | 京セラ株式会社 | 水晶振動片及び水晶振動素子 |
JP6371733B2 (ja) * | 2015-04-02 | 2018-08-08 | 日本電波工業株式会社 | Atカット水晶片及び水晶振動子 |
JP6176365B2 (ja) * | 2016-06-14 | 2017-08-09 | セイコーエプソン株式会社 | 振動片、発振器および電子機器 |
JP6166433B2 (ja) * | 2016-07-01 | 2017-07-19 | 京セラ株式会社 | 水晶振動素子 |
JP2017099025A (ja) * | 2017-02-15 | 2017-06-01 | セイコーエプソン株式会社 | 振動片、振動素子、振動子、電子デバイス、電子機器、移動体及び振動片の製造方法 |
JP6410117B2 (ja) * | 2017-02-21 | 2018-10-24 | エスアイアイ・クリスタルテクノロジー株式会社 | 水晶振動片の製造方法 |
JP6541163B2 (ja) * | 2018-03-12 | 2019-07-10 | エスアイアイ・クリスタルテクノロジー株式会社 | 水晶振動片、および水晶振動子 |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55123223A (en) * | 1979-03-16 | 1980-09-22 | Citizen Watch Co Ltd | Piezoelectric crystal slide vibrator |
JPH0451708A (ja) * | 1990-06-20 | 1992-02-20 | Koyo Seimitsu:Kk | 短冊状at振動子 |
JPH07109200A (ja) * | 1993-10-08 | 1995-04-25 | Meidensha Corp | 水晶のエッチング加工方法 |
JP2001007677A (ja) * | 1999-06-24 | 2001-01-12 | Toyo Commun Equip Co Ltd | 水晶振動子 |
JP2002271167A (ja) * | 2001-03-09 | 2002-09-20 | Citizen Watch Co Ltd | 圧電デバイス素子とその製造方法 |
JP4680449B2 (ja) * | 2001-09-07 | 2011-05-11 | シチズンホールディングス株式会社 | 圧電デバイスとその製造方法 |
JP4100031B2 (ja) * | 2002-04-22 | 2008-06-11 | セイコーエプソン株式会社 | 水晶片の製造方法及び製造装置 |
JP2004180274A (ja) * | 2002-11-15 | 2004-06-24 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 水晶振動子 |
JP2005130218A (ja) * | 2003-10-23 | 2005-05-19 | Toyo Commun Equip Co Ltd | 水晶片形成方法および水晶片 |
JP4305542B2 (ja) * | 2006-08-09 | 2009-07-29 | エプソントヨコム株式会社 | Atカット水晶振動片及びその製造方法 |
JP5028061B2 (ja) * | 2006-10-05 | 2012-09-19 | 日本電波工業株式会社 | 水晶振動子 |
JP2008167402A (ja) * | 2006-12-07 | 2008-07-17 | Epson Toyocom Corp | 圧電振動片、圧電デバイスおよび圧電振動片の製造方法 |
-
2010
- 2010-03-12 JP JP2010056789A patent/JP5507298B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011193175A (ja) | 2011-09-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5507298B2 (ja) | 水晶振動板の製造方法 | |
JP5632627B2 (ja) | 水晶振動片 | |
US8581476B2 (en) | Quartz-crystal devices and methods for manufacturing same | |
KR101860948B1 (ko) | 압전진동편 및 압전진동자 | |
JP4301201B2 (ja) | 圧電発振器 | |
JP2006340023A (ja) | メサ型水晶振動子 | |
CN105393455B (zh) | 弹性波元件 | |
JP2014027505A5 (ja) | ||
TWI591868B (zh) | Piezoelectric quartz wafer with double convex structure and processing method thereof | |
TW201711237A (zh) | 晶體振子 | |
JP2014027506A5 (ja) | ||
JP2007013381A (ja) | 水晶振動片、水晶振動子、及び水晶発振器 | |
KR100798550B1 (ko) | 압전 기판과 그 제조 방법 | |
JP5929244B2 (ja) | 厚みすべり振動型水晶片、電極付きの厚みすべり振動型水晶片、水晶振動板、水晶振動子および水晶発振器 | |
JP5088613B2 (ja) | 振動デバイスの周波数調整方法、並びに振動デバイスおよび電子デバイス | |
TW201724739A (zh) | At切割晶片、晶體共振器及晶體振子 | |
JP2008206000A (ja) | 圧電振動片、圧電デバイスおよび圧電振動片の製造方法 | |
TWI652839B (zh) | Piezoelectric quartz wafer with single convex structure | |
JP5671821B2 (ja) | 振動片及びデバイス | |
JP5495080B2 (ja) | 振動デバイスの周波数調整方法、並びに振動デバイス、および電子デバイス | |
JP5872660B2 (ja) | 水晶振動片 | |
JP7423231B2 (ja) | 圧電振動片の製造方法、圧電振動片および圧電振動子 | |
JP7396946B2 (ja) | 水晶振動子 | |
JP2012135043A (ja) | 振動片 | |
JP7362526B2 (ja) | 水晶振動子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130116 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20130627 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130809 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130909 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131015 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131205 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140304 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140319 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5507298 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |