JP2014027506A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[形態1]本形態に係る振動片の製造方法は、水晶の結晶軸であるX軸と、前記X軸を回転軸として結晶軸であるZ軸を結晶軸であるY軸の−Y軸側へ回転して得られるZ’軸とを含む面を主面とし、前記X軸を回転軸として結晶軸であるY軸を結晶軸である前記Z軸の−Z軸側へ回転して得られるY’軸方向を厚さとする回転Yカット水晶基板を準備する工程と、前記回転Yカット水晶基板の前記Z’軸と交差する複数の側面のうち少なくとも一方の前記側面をエッチングした後に少なくとも4つの面が形成されるように、前記回転Yカット水晶基板をエッチングする工程と、を含むことを特徴とする。
本形態によれば、回転Yカット水晶基板の振動片を小型化しても、Z’軸側の側面に少なくとも4つの結晶面が形成されるエッチングを施すことで、主振動である厚み滑り振動モードのZ’軸方向におけるエネルギー閉じ込め効果を向上した振動片を製造できるという効果がある。
[形態2]上記形態に記載の振動片の製造方法において、前記エッチングする工程は、前記回転Yカット水晶基板の前記Y’軸方向の厚さを10%以上薄くする工程を含むことを特徴とする。
本形態によれば、振動片を小型化しても、Y’軸方向の厚さを10%以上薄くなるようにエッチングすることにより、Z’軸側の両側面にそれぞれ4つ以上の結晶面が形成されるので、主振動である厚み滑り振動モードのZ’軸方向におけるエネルギー閉じ込め効果を向上し、CI値の小さい振動片を製造することができるという効果がある。
[形態3]上記形態に記載の振動片の製造方法において、前記エッチングする工程は、前記回転Yカット水晶基板の前記Y’軸方向の厚さを10%以上15%未満の範囲で薄くする工程を含むことを特徴とする。
本形態によれば、振動片を小型化しても、Y’軸方向の厚さを10%以上15%未満の範囲で薄くなるようにエッチングすることで、Z’軸側の両側面にそれぞれ4つの結晶面が形成され、主振動である厚み滑り振動モードのZ’軸方向におけるエネルギー閉じ込め効果を向上し、CI値の小さい振動片を製造することができるという効果がある。
[形態4]上記形態に記載の振動片の製造方法において、前記エッチングする工程は、ウェットエッチングで行うことを特徴とする。
本形態によれば、エッチングをウェットエッチングで行うことで、水晶の結晶異方性に伴い、ウェットエッチングによって生じる新たな結晶面を利用できるという効果がある。
[形態5]上記形態に記載の振動片の製造方法において、前記エッチングする工程は、前記回転Yカット水晶基板の+Y’軸側の主面に第1マスクを配置し、−Y’軸側の主面に前記第1マスクに対して−Z’軸側にずれた位置となるように第2マスクを配置し、前記第1マスク及び前記第2マスクを介して前記回転Yカット水晶基板をウェットエッチングして、前記振動片の外形を形成する工程と、前記第1マスク及び前記第2マスクを除去する工程と、前記振動片をウェットエッチングして、少なくとも一方の前記側面に、前記少なくとも4つの面を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
本形態によれば、振動片の外形貫通エッチング用のマスクをZ’軸方向にずらすことで、Z’軸側の側面にそれぞれ2つの結晶面を含む振動片を形成でき、その後の厚み調整エッチングにおいて、Z’軸側の両側面に4つの結晶面を形成できるので、主振動である厚み滑り振動モードのZ’軸方向におけるエネルギー閉じ込め効果を向上した振動片を製造することができるという効果がある。
[形態6]上記形態に記載の振動片の製造方法において、前記回転Yカット水晶基板の厚さをT(μm)としたとき、前記第2マスクの前記第1マスクに対するずらし量Δz(μm)は、0.75×T×0.8≦Δz≦0.75×T×1.2の関係を満足することを特徴とする。
本形態によれば、マスクのずらし量Δz(μm)が上記式の関係を満足することで、振動片の外形貫通エッチング後に、確実にZ’軸側の側面にそれぞれ2つの結晶面を含む振動片を形成できるので、その後の厚み調整エッチングにおいて、確実にZ’軸側の両側面に4つ以上の結晶面を形成した振動片を製造することができるという効果がある。
[形態7]上記形態に記載の振動片の製造方法において、前記少なくとも4つの面は、前記Y’軸方向に並んでいることを特徴とする
本形態によれば、少なくとも4つの面は、水晶の結晶異方性に伴って生じる結晶面を利用できるという効果がある。
[形態8]本形態に係る振動片は、水晶の結晶軸であるX軸と、前記X軸を回転軸として結晶軸であるZ軸を結晶軸であるY軸の−Y軸側へ回転して得られるZ’軸とを含む面を主面とし、前記X軸を回転軸として結晶軸であるY軸を結晶軸である前記Z軸の−Z軸側へ回転して得られるY’軸方向を厚さとする回転Yカット水晶基板を有し、前記回転Yカット水晶基板の前記Z’軸と交差する複数の側面のうち少なくとも一方の前記側面は、少なくとも4つの面を含むことを特徴とする。
本形態によれば、振動片を小型化しても、Z’軸側の側面に4つの結晶面があることで、主振動である厚み滑り振動モードのZ’軸方向におけるエネルギー閉じ込め効果を向上し、且つ幅滑り振動モードの影響を抑制して周波数温度特性を改善することができるという効果がある。
[形態9]上記形態に記載の振動片において、少なくとも一方の前記側面は、5つの面を含むことを特徴とする。
本形態によれば、振動片を小型化しても、Z’軸側の側面に5つの結晶面があることで、主振動である厚み滑り振動モードのZ’軸方向におけるエネルギー閉じ込め効果をより一層向上し、且つ幅滑り振動モードの影響をより一層抑制して周波数温度特性を改善することができるという効果がある。
[形態10]上記形態に記載の振動片において、前記5つの面は、前記Y’軸方向に並んでいることを特徴とする。
本形態によれば、5つの面は、水晶の結晶異方性に伴って生じる結晶面を利用できるという効果がある。
[形態11]上記形態に記載の振動片において、前記少なくとも4つの面は、前記Y’軸方向に並んでいることを特徴とする。
本形態によれば、少なくとも4つの面は、水晶の結晶異方性に伴って生じる結晶面を利用できるという効果がある。
[形態12]上記形態に記載の振動片において、+Y’軸側の第1主面、−Y’軸側の第2主面、及び前記少なくとも4つの面を有する前記側面において、端部が互いに接続されている2つの面がなす角度が鈍角であることを特徴とする。
本形態によれば、Z’軸側の少なくとも4つの面を有する側面において、2つの面がなす角度が全て鈍角であることで、Z’軸側の側面を利用して、励振電極とパッド電極とをリード電極で接続する場合に、リード電極の断線を防止できるという効果がある。
[形態13]上記形態に記載の振動片において、前記回転Yカット水晶基板の少なくとも一方の主面に突出部が設けられていることを特徴とする。
本形態によれば、振動片を小型化しても、励振電極を形成する位置に厚肉中央部と薄肉周辺部とからなるメサ形状を有することで、主振動に重畳する幅滑り振動モード等の不要波を抑制でき、周波数温度特性を改善できるという効果がある。
[形態14]上記形態に記載の振動片において、前記突出部は、平面視で、前記少なくとも4つの面を有する前記側面よりも他方の前記側面に近い位置に配置していることを特徴とする。
本形態によれば、振動片を小型化しても、水晶基板の励振電極を形成する位置に厚肉中央部と薄肉周辺部とによるメサ形状を形成することで、主振動に重畳する厚み屈曲振動モード等の不要波を大幅に抑制でき、周波数温度特性が大幅に改善できるという効果がある。
[形態15]本形態に係る振動素子は、上記形態に記載の振動片の前記主面に励振電極が配置していることを特徴とする。
本形態によれば、振動片を小型化しても、励振電極を形成することで、主振動である厚み滑り振動モードを安定して励振することができるという効果がある。
[形態16]上記形態に記載の振動素子において、前記励振電極は、平面視で、前記少なくとも4つの面を有する前記側面よりも他方の前記側面に近い位置に配置していることを特徴とする。
本形態によれば、主振動である厚み滑り振動モードを安定して励振することができるという効果がある。
[形態17]本形態に係る振動素子は、上記形態に記載の振動片の前記主面に、平面視で、前記突出部と重なる位置に励振電極が配置していることを特徴とする。
本形態によれば、振動片を小型化しても、水晶基板の厚肉中央部と薄肉周辺部とによるメサ形状における肉厚中央部と励振電極とが平面視で重なっているため、主振動に重畳する厚み屈曲振動モード等の不要波を大幅に抑制し、周波数温度特性が大幅に改善した振動素子が得られるという効果がある。
[形態18]上記形態に記載の振動素子において、前記励振電極は、平面視で、前記少なくとも4つの面を有する前記側面よりも他方の前記側面に近い位置に配置していることを特徴とする振動素子。
本形態によれば、主振動である厚み滑り振動モードを安定して励振することができるという効果がある。
[形態19]上記形態に記載の振動素子において、前記励振電極と電気的に接続しているパッド電極を有し、前記パッド電極は、平面視で、前記少なくとも4つの面を有する前記側面と重なる位置に配置していることを特徴とする。
本形態によれば、少なくとも4つの面を有するZ’軸側の側面を利用して、励振電極とパッド電極とをリード電極で接続する場合に、リード電極の断線を防止できるという効果がある。
[形態20]本形態に係る振動子は、上記形態に記載の振動素子と、前記振動素子を収容するパッケージと、を備えていることを特徴とする。
本形態によれば、小型の振動素子をパッケージに収容することで、温度変化や湿度変化等の外乱の影響や汚染による影響を防ぐことができるため、周波数再現性、周波数温度特性、CI温度特性及び周波数エージング特性に優れた、小型の振動子が得られるという効果がある。
[形態21]本形態に係る電子デバイスは、上記形態に記載の振動素子と、電子部品と、前記振動素子及び前記電子部品を搭載する容器と、を備えていることを特徴とする。
本形態によれば、周波数再現性、周波数温度特性、CI温度特性及び周波数エージング特性に優れた小型の振動子を用い、発振回路を構成することで、小型で安定した発振特性を有する発振器等の電子デバイスの小型化が図れるという効果がある。
[形態22]本形態に係る電子機器は、上記形態に記載の振動素子を備えていることを特徴とする。
本形態によれば、CI値が小さく、周波数温度特性の良好な小型の振動素子を用いることで、良好な基準周波数源を備えた小型の電子機器が構成できるという効果がある。
[形態23]本形態に係る移動体は、上記形態に記載の振動素子を備えていることを特徴とする。
本形態によれば、CI値が小さく、周波数温度特性の良好な小型の振動素子を用いることにより、安定な基準周波数源を備えた小型の電子デバイスが構成できるので、移動体を正確に制御することができるという効果がある。
[形態1]本形態に係る振動片の製造方法は、水晶の結晶軸であるX軸と、前記X軸を回転軸として結晶軸であるZ軸を結晶軸であるY軸の−Y軸側へ回転して得られるZ’軸とを含む面を主面とし、前記X軸を回転軸として結晶軸であるY軸を結晶軸である前記Z軸の−Z軸側へ回転して得られるY’軸方向を厚さとする回転Yカット水晶基板を準備する工程と、前記回転Yカット水晶基板の前記Z’軸と交差する複数の側面のうち少なくとも一方の前記側面をエッチングした後に少なくとも4つの面が形成されるように、前記回転Yカット水晶基板をエッチングする工程と、を含むことを特徴とする。
本形態によれば、回転Yカット水晶基板の振動片を小型化しても、Z’軸側の側面に少なくとも4つの結晶面が形成されるエッチングを施すことで、主振動である厚み滑り振動モードのZ’軸方向におけるエネルギー閉じ込め効果を向上した振動片を製造できるという効果がある。
[形態2]上記形態に記載の振動片の製造方法において、前記エッチングする工程は、前記回転Yカット水晶基板の前記Y’軸方向の厚さを10%以上薄くする工程を含むことを特徴とする。
本形態によれば、振動片を小型化しても、Y’軸方向の厚さを10%以上薄くなるようにエッチングすることにより、Z’軸側の両側面にそれぞれ4つ以上の結晶面が形成されるので、主振動である厚み滑り振動モードのZ’軸方向におけるエネルギー閉じ込め効果を向上し、CI値の小さい振動片を製造することができるという効果がある。
[形態3]上記形態に記載の振動片の製造方法において、前記エッチングする工程は、前記回転Yカット水晶基板の前記Y’軸方向の厚さを10%以上15%未満の範囲で薄くする工程を含むことを特徴とする。
本形態によれば、振動片を小型化しても、Y’軸方向の厚さを10%以上15%未満の範囲で薄くなるようにエッチングすることで、Z’軸側の両側面にそれぞれ4つの結晶面が形成され、主振動である厚み滑り振動モードのZ’軸方向におけるエネルギー閉じ込め効果を向上し、CI値の小さい振動片を製造することができるという効果がある。
[形態4]上記形態に記載の振動片の製造方法において、前記エッチングする工程は、ウェットエッチングで行うことを特徴とする。
本形態によれば、エッチングをウェットエッチングで行うことで、水晶の結晶異方性に伴い、ウェットエッチングによって生じる新たな結晶面を利用できるという効果がある。
[形態5]上記形態に記載の振動片の製造方法において、前記エッチングする工程は、前記回転Yカット水晶基板の+Y’軸側の主面に第1マスクを配置し、−Y’軸側の主面に前記第1マスクに対して−Z’軸側にずれた位置となるように第2マスクを配置し、前記第1マスク及び前記第2マスクを介して前記回転Yカット水晶基板をウェットエッチングして、前記振動片の外形を形成する工程と、前記第1マスク及び前記第2マスクを除去する工程と、前記振動片をウェットエッチングして、少なくとも一方の前記側面に、前記少なくとも4つの面を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
本形態によれば、振動片の外形貫通エッチング用のマスクをZ’軸方向にずらすことで、Z’軸側の側面にそれぞれ2つの結晶面を含む振動片を形成でき、その後の厚み調整エッチングにおいて、Z’軸側の両側面に4つの結晶面を形成できるので、主振動である厚み滑り振動モードのZ’軸方向におけるエネルギー閉じ込め効果を向上した振動片を製造することができるという効果がある。
[形態6]上記形態に記載の振動片の製造方法において、前記回転Yカット水晶基板の厚さをT(μm)としたとき、前記第2マスクの前記第1マスクに対するずらし量Δz(μm)は、0.75×T×0.8≦Δz≦0.75×T×1.2の関係を満足することを特徴とする。
本形態によれば、マスクのずらし量Δz(μm)が上記式の関係を満足することで、振動片の外形貫通エッチング後に、確実にZ’軸側の側面にそれぞれ2つの結晶面を含む振動片を形成できるので、その後の厚み調整エッチングにおいて、確実にZ’軸側の両側面に4つ以上の結晶面を形成した振動片を製造することができるという効果がある。
[形態7]上記形態に記載の振動片の製造方法において、前記少なくとも4つの面は、前記Y’軸方向に並んでいることを特徴とする
本形態によれば、少なくとも4つの面は、水晶の結晶異方性に伴って生じる結晶面を利用できるという効果がある。
[形態8]本形態に係る振動片は、水晶の結晶軸であるX軸と、前記X軸を回転軸として結晶軸であるZ軸を結晶軸であるY軸の−Y軸側へ回転して得られるZ’軸とを含む面を主面とし、前記X軸を回転軸として結晶軸であるY軸を結晶軸である前記Z軸の−Z軸側へ回転して得られるY’軸方向を厚さとする回転Yカット水晶基板を有し、前記回転Yカット水晶基板の前記Z’軸と交差する複数の側面のうち少なくとも一方の前記側面は、少なくとも4つの面を含むことを特徴とする。
本形態によれば、振動片を小型化しても、Z’軸側の側面に4つの結晶面があることで、主振動である厚み滑り振動モードのZ’軸方向におけるエネルギー閉じ込め効果を向上し、且つ幅滑り振動モードの影響を抑制して周波数温度特性を改善することができるという効果がある。
[形態9]上記形態に記載の振動片において、少なくとも一方の前記側面は、5つの面を含むことを特徴とする。
本形態によれば、振動片を小型化しても、Z’軸側の側面に5つの結晶面があることで、主振動である厚み滑り振動モードのZ’軸方向におけるエネルギー閉じ込め効果をより一層向上し、且つ幅滑り振動モードの影響をより一層抑制して周波数温度特性を改善することができるという効果がある。
[形態10]上記形態に記載の振動片において、前記5つの面は、前記Y’軸方向に並んでいることを特徴とする。
本形態によれば、5つの面は、水晶の結晶異方性に伴って生じる結晶面を利用できるという効果がある。
[形態11]上記形態に記載の振動片において、前記少なくとも4つの面は、前記Y’軸方向に並んでいることを特徴とする。
本形態によれば、少なくとも4つの面は、水晶の結晶異方性に伴って生じる結晶面を利用できるという効果がある。
[形態12]上記形態に記載の振動片において、+Y’軸側の第1主面、−Y’軸側の第2主面、及び前記少なくとも4つの面を有する前記側面において、端部が互いに接続されている2つの面がなす角度が鈍角であることを特徴とする。
本形態によれば、Z’軸側の少なくとも4つの面を有する側面において、2つの面がなす角度が全て鈍角であることで、Z’軸側の側面を利用して、励振電極とパッド電極とをリード電極で接続する場合に、リード電極の断線を防止できるという効果がある。
[形態13]上記形態に記載の振動片において、前記回転Yカット水晶基板の少なくとも一方の主面に突出部が設けられていることを特徴とする。
本形態によれば、振動片を小型化しても、励振電極を形成する位置に厚肉中央部と薄肉周辺部とからなるメサ形状を有することで、主振動に重畳する幅滑り振動モード等の不要波を抑制でき、周波数温度特性を改善できるという効果がある。
[形態14]上記形態に記載の振動片において、前記突出部は、平面視で、前記少なくとも4つの面を有する前記側面よりも他方の前記側面に近い位置に配置していることを特徴とする。
本形態によれば、振動片を小型化しても、水晶基板の励振電極を形成する位置に厚肉中央部と薄肉周辺部とによるメサ形状を形成することで、主振動に重畳する厚み屈曲振動モード等の不要波を大幅に抑制でき、周波数温度特性が大幅に改善できるという効果がある。
[形態15]本形態に係る振動素子は、上記形態に記載の振動片の前記主面に励振電極が配置していることを特徴とする。
本形態によれば、振動片を小型化しても、励振電極を形成することで、主振動である厚み滑り振動モードを安定して励振することができるという効果がある。
[形態16]上記形態に記載の振動素子において、前記励振電極は、平面視で、前記少なくとも4つの面を有する前記側面よりも他方の前記側面に近い位置に配置していることを特徴とする。
本形態によれば、主振動である厚み滑り振動モードを安定して励振することができるという効果がある。
[形態17]本形態に係る振動素子は、上記形態に記載の振動片の前記主面に、平面視で、前記突出部と重なる位置に励振電極が配置していることを特徴とする。
本形態によれば、振動片を小型化しても、水晶基板の厚肉中央部と薄肉周辺部とによるメサ形状における肉厚中央部と励振電極とが平面視で重なっているため、主振動に重畳する厚み屈曲振動モード等の不要波を大幅に抑制し、周波数温度特性が大幅に改善した振動素子が得られるという効果がある。
[形態18]上記形態に記載の振動素子において、前記励振電極は、平面視で、前記少なくとも4つの面を有する前記側面よりも他方の前記側面に近い位置に配置していることを特徴とする振動素子。
本形態によれば、主振動である厚み滑り振動モードを安定して励振することができるという効果がある。
[形態19]上記形態に記載の振動素子において、前記励振電極と電気的に接続しているパッド電極を有し、前記パッド電極は、平面視で、前記少なくとも4つの面を有する前記側面と重なる位置に配置していることを特徴とする。
本形態によれば、少なくとも4つの面を有するZ’軸側の側面を利用して、励振電極とパッド電極とをリード電極で接続する場合に、リード電極の断線を防止できるという効果がある。
[形態20]本形態に係る振動子は、上記形態に記載の振動素子と、前記振動素子を収容するパッケージと、を備えていることを特徴とする。
本形態によれば、小型の振動素子をパッケージに収容することで、温度変化や湿度変化等の外乱の影響や汚染による影響を防ぐことができるため、周波数再現性、周波数温度特性、CI温度特性及び周波数エージング特性に優れた、小型の振動子が得られるという効果がある。
[形態21]本形態に係る電子デバイスは、上記形態に記載の振動素子と、電子部品と、前記振動素子及び前記電子部品を搭載する容器と、を備えていることを特徴とする。
本形態によれば、周波数再現性、周波数温度特性、CI温度特性及び周波数エージング特性に優れた小型の振動子を用い、発振回路を構成することで、小型で安定した発振特性を有する発振器等の電子デバイスの小型化が図れるという効果がある。
[形態22]本形態に係る電子機器は、上記形態に記載の振動素子を備えていることを特徴とする。
本形態によれば、CI値が小さく、周波数温度特性の良好な小型の振動素子を用いることで、良好な基準周波数源を備えた小型の電子機器が構成できるという効果がある。
[形態23]本形態に係る移動体は、上記形態に記載の振動素子を備えていることを特徴とする。
本形態によれば、CI値が小さく、周波数温度特性の良好な小型の振動素子を用いることにより、安定な基準周波数源を備えた小型の電子デバイスが構成できるので、移動体を正確に制御することができるという効果がある。
Claims (23)
- 水晶の結晶軸であるX軸と、前記X軸を回転軸として結晶軸であるZ軸を結晶軸であるY軸の−Y軸側へ回転して得られるZ’軸とを含む面を主面とし、前記X軸を回転軸として結晶軸であるY軸を結晶軸である前記Z軸の−Z軸側へ回転して得られるY’軸方向を厚さとする回転Yカット水晶基板を準備する工程と、
前記回転Yカット水晶基板の前記Z’軸と交差する複数の側面のうち少なくとも一方の前記側面をエッチングした後に少なくとも4つの面が形成されるように、前記回転Yカット水晶基板をエッチングする工程と、
を含むことを特徴とする振動片の製造方法。 - 請求項1において、
前記エッチングする工程は、
前記回転Yカット水晶基板の前記Y’軸方向の厚さを10%以上薄くする工程を含むことを特徴とする振動片の製造方法。 - 請求項1において、
前記エッチングする工程は、
前記回転Yカット水晶基板の前記Y’軸方向の厚さを10%以上15%未満の範囲で薄くする工程を含むことを特徴とする振動片の製造方法。 - 請求項1乃至請求項3の何れか一項において、
前記エッチングする工程は、ウェットエッチングで行うことを特徴とする振動片の製造方法。 - 請求項4において、
前記エッチングする工程は、
前記回転Yカット水晶基板の+Y’軸側の主面に第1マスクを配置し、−Y’軸側の主面に前記第1マスクに対して−Z’軸側にずれた位置となるように第2マスクを配置し、前記第1マスク及び前記第2マスクを介して前記回転Yカット水晶基板をウェットエッチングして、前記振動片の外形を形成する工程と、
前記第1マスク及び前記第2マスクを除去する工程と、
前記振動片をウェットエッチングして、少なくとも一方の前記側面に、前記少なくとも4つの面を形成する工程と、
を含むことを特徴とする振動片の製造方法。 - 請求項5において、
前記回転Yカット水晶基板の厚さをT(μm)としたとき、前記第2マスクの前記第1マスクに対するずらし量Δz(μm)は、
0.75×T×0.8≦Δz≦0.75×T×1.2
の関係を満足することを特徴とする振動片の製造方法。 - 請求項1乃至請求項6の何れか一項において、
前記少なくとも4つの面は、前記Y’軸方向に並んでいることを特徴とする振動片の製造方法。 - 水晶の結晶軸であるX軸と、前記X軸を回転軸として結晶軸であるZ軸を結晶軸であるY軸の−Y軸側へ回転して得られるZ’軸とを含む面を主面とし、前記X軸を回転軸として結晶軸であるY軸を結晶軸である前記Z軸の−Z軸側へ回転して得られるY’軸方向を厚さとする回転Yカット水晶基板を有し、
前記回転Yカット水晶基板の前記Z’軸と交差する複数の側面のうち少なくとも一方の前記側面は、少なくとも4つの面を含むことを特徴とする振動片。 - 請求項8において、
少なくとも一方の前記側面は、5つの面を含むことを特徴とする振動片。 - 請求項9において、
前記5つの面は、前記Y’軸方向に並んでいることを特徴とする振動片。 - 請求項8又は請求項9において、
前記少なくとも4つの面は、前記Y’軸方向に並んでいることを特徴とする振動片。 - 請求項8乃至請求項11の何れか一項において、
+Y’軸側の第1主面、−Y’軸側の第2主面、及び前記少なくとも4つの面を有する前記側面において、
端部が互いに接続されている2つの面がなす角度が鈍角であることを特徴とする振動片。 - 請求項8乃至請求項12の何れか一項において、
前記回転Yカット水晶基板の少なくとも一方の前記主面に突出部が設けられていることを特徴とする振動片。 - 請求項13において、
前記突出部は、平面視で、前記少なくとも4つの面を有する前記側面よりも他方の前記側面に近い位置に配置していることを特徴とする振動片。 - 請求項8乃至請求項12の何れか一項に記載の振動片の前記主面に励振電極が配置していることを特徴とする振動素子。
- 請求項15において、
前記励振電極は、平面視で、前記少なくとも4つの面を有する前記側面よりも他方の前記側面に近い位置に配置していることを特徴とする振動素子。 - 請求項13又は請求項14に記載の振動片の前記主面に、平面視で、前記突出部と重なる位置に励振電極が配置していることを特徴とする振動素子。
- 請求項17において、
前記励振電極は、平面視で、前記少なくとも4つの面を有する前記側面よりも他方の前記側面に近い位置に配置していることを特徴とする振動素子。 - 請求項15乃至請求項18の何れか一項において、
前記励振電極と電気的に接続しているパッド電極を有し、
前記パッド電極は、平面視で、前記少なくとも4つの面を有する前記側面と重なる位置に配置していることを特徴とする振動素子。 - 請求項15乃至請求項19の何れか一項に記載の振動素子と、
前記振動素子を収容しているパッケージと、
を備えていることを特徴とする振動子。 - 請求項15乃至請求項19の何れか一項に記載の振動素子と、
電子部品と、
前記振動素子及び前記電子部品が搭載されている容器と、
を備えていることを特徴とする電子デバイス。 - 請求項15乃至請求項19の何れか一項に記載の振動素子を備えていることを特徴とする電子機器。
- 請求項15乃至請求項19の何れか一項に記載の振動素子を備えていることを特徴とする移動体。
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