JPH10107580A - 厚みすべり水晶振動板 - Google Patents

厚みすべり水晶振動板

Info

Publication number
JPH10107580A
JPH10107580A JP27550796A JP27550796A JPH10107580A JP H10107580 A JPH10107580 A JP H10107580A JP 27550796 A JP27550796 A JP 27550796A JP 27550796 A JP27550796 A JP 27550796A JP H10107580 A JPH10107580 A JP H10107580A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bevel
curvature
crystal
quartz
crystal vibrator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27550796A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuyuki Nakamura
勝幸 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daishinku Corp
Original Assignee
Daishinku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daishinku Corp filed Critical Daishinku Corp
Priority to JP27550796A priority Critical patent/JPH10107580A/ja
Publication of JPH10107580A publication Critical patent/JPH10107580A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベベル加工において、さらにエネルギー閉じ
込め効果を向上させる。 【解決手段】 厚みすべり水晶振動板12の面取り構成
において、中央部分に表裏対向する平坦部121を有す
るとともに、当該平坦部から外周に向かって段階的に曲
率が小さくなる3つ以上のベベル構成(R1,R2,R
3)を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厚みすべり振動モ
ードで発振する水晶振動子において、特にATカット厚
みすべり水晶振動板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】厚みすべり水晶振動板として、例えばA
Tカット水晶振動板11を用い、図1,図2に示すよう
な、コンベックス型と一般に称される球面加工施してい
る。この構成により、エネルギー閉じ込め効果を増大さ
せて、主振動と輪郭系のスプリアス振動との結合を防止
したり、支持構体による影響を非常に小さくすることが
でき、さらに、CI値(クリスタルインピーダンス)特
性等の電気的特性も向上させていた。このように、コン
ベックス型は、ある特性において優れている。また、水
晶振動子の用途によっては、CL特性(負荷容量特性)
を通常にくらべ幅広く取ることが要求されることがあ
る。例えば、3.579MHzにおいて、CL特性が1
6pFから18pFに変化させたとき、主振動の共振幅
が90Hz(通常は80Hz)を要求される。このCL
特性を満足するためには、水晶振動板の平面においてあ
る寸法以上の平坦部を残す必要があるが、球面加工を施
すコンベックス型では平坦面は形成されないので、この
特性を満足できないという問題点を有していた。
【0003】そこで、上記問題点を考慮して水晶振動板
の特性改善を行うために、図3,図4に示すような、水
晶振動板12にベベル加工(面取り加工)を施していた
(ベベルR1、R3を形成)。ベベル加工は、水晶振動
板の端部にある綾部分のみを斜面状に削り取るため、水
晶振動板の厚み寸法を管理するのも容易であり、水晶振
動板の平面に平坦部121を残す事も可能である。そし
て、このベベル加工は、水晶振動板の端部を揃えやすく
するために、一般的に低い周波数、例えば、3.579
MHzでは2段階で施される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ベベル加工で
はコンベックス型に較べてエネルギー閉じ込め効果が低
く、輪郭系のスプリアス振動による寄生発振も生じやす
い。さらに、CI値特性、CI値温度特性等の電気的特
性もコンベックス型に較べて劣るという問題点を有す
る。
【0005】本発明は、水晶振動板の中央部に表裏対向
する平坦部を有したベベル加工において、さらにエネル
ギー閉じ込め効果を向上させる厚みすべり水晶振動板を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の厚みす
べり水晶振動板は、厚みすべり水晶振動板の面取り構成
において、中央部分に表裏対向する平坦部を有するとと
もに、当該平坦部から外周に向かって段階的に曲率が小
さくなる3つ以上のベベル構成を有している。
【0007】この構成により、水晶振動板の中央部分に
表裏対向する平坦部を確保しつつ、エネルギー閉じ込め
効果を向上させることができる。そして、輪郭系のスプ
リアス振動による寄生発振も生じにくく、CI値特性、
CI値温度特性等を改善することができる。また、CL
特性(負荷容量特性)を通常にくらべ幅広く取ることが
できる。
【0008】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。図5は本発明の実施例を示す水晶振動
板の平面図であり、図6は図5の水晶振動板の重心を通
る断面図である。尚、従来と同様の部分については同番
号を付した。
【0009】厚みすべり振動を行う水晶振動板12は、
ATカットで切り出され、円盤形状からなる。
【0010】そして、前記水晶振動板12の端部に、曲
率の最も小さなベベルR3と曲率の大きなベベルR1を
形成し、その後、前記ベベルR1と前記ベベルR3の境
界部分に中間的な曲率を有するベベルR2を形成する。
また、前記水晶振動板12の平面には平坦部121が残
されている。
【0011】そして、この水晶振動板12の表裏面に、
真空蒸着法等の手法により励振電極とリード電極を形成
し(図示せず)、前記電極が形成された水晶振動板12
は図示しない支持構体により電気的機械的な接合がなさ
れ、図示しない外装構体により気密封止し、最終的な水
晶振動子として機能を持たせている。
【0012】尚、本発明の実施例では円盤形状の水晶振
動板を例にして説明したが、図7に示すように、矩形状
の水晶振動板13に適用できる事は言うまでもない。こ
の場合、長手方向の両端辺部131からベベルR3,R
2,R1をを形成すればよい。
【0013】また、本発明の実施例では、ベベルの形成
数を3つとしたが、3つ以上形成してもよく、これによ
り、エネルギー閉じ込め効果がより一層向上し、CI値
特性、CI値温度特性も向上する。例えば、ベベルを4
つ形成する場合、図8に示すように、水晶振動板12の
端部に、曲率の最も小さなベベルR3と曲率の大きなベ
ベルR1を形成し、その後、前記ベベルR1と前記ベベ
ルR3の境界部分に中間的な曲率を有するベベルR2
と、ベベルR1より曲率の大きいベベルR4をを形成す
る。
【0014】以下、具体的な比較実施データを示す。図
9は、基本波発振で3.579MHZであり、円盤形状
で外径8.7mmφの水晶振動板に6mmφの励振電極
(銀)を形成したものを共通条件とし、本発明の実施例
に基づく水晶振動板は、ベベルR1(曲率65mm)、
ベベルR2(曲率55mm)、ベベルR3(曲率45m
m)を形成したもの(3段ベベル)と、ベベルR1(曲
率65mm)、ベベルR2(曲率55mm)、ベベルR
3(曲率45mm)、ベベルR4(曲率100mm)を
形成したもの(4段ベベル)とを用い、従来の実施例に
基づく水晶振動板は、ベベルR1(曲率65mm)、ベ
ベルR3(曲率45mm)を形成したものを用いて、基
本波のCI値特性(25℃における)を無作為に抽出し
た各々20個のサンプルにより比較した統計グラフであ
る。
【0015】図10は、基本波発振で3.579MHZ
であり、円盤形状で外径8.7mmφの水晶振動板に6
mmφの励振電極(銀)を形成したものを共通条件と
し、本発明の実施例に基づく水晶振動板は、ベベルR1
(曲率65mm)、ベベルR2(曲率55mm)、ベベ
ルR3(曲率45mm)を形成したもの(3段ベベル)
と、ベベルR1(曲率65mm)、ベベルR2(曲率5
5mm)、ベベルR3(曲率45mm)、ベベルR4
(曲率100mm)を形成したもの(4段ベベル)とを
用い、従来の実施例に基づく水晶振動板は、ベベルR1
(曲率65mm)、ベベルR3(曲率45mm)を形成
したものを用いて、基本波のCI値温度特性を比較した
グラフである。
【0016】図11は、円盤形状で外径8.7mmφの
水晶振動板に6mmφの励振電極(銀)を形成したもの
を共通条件とし、本発明の実施例に基づく水晶振動板
は、ベベルR1(曲率65mm)、ベベルR2(曲率5
5mm)、ベベルR3(曲率45mm)を形成し、平坦
部の内径寸法が約4.7mmφとしたもの(3段ベベ
ル)と、ベベルR1(曲率65mm)、ベベルR2(曲
率55mm)、ベベルR3(曲率45mm)、ベベルR
4(曲率100mm)を形成し、平坦部の内径寸法が約
4.5mmφとしたもの(4段ベベル)とを用い、従来
の実施例に基づく水晶振動板は、ベベルR1(曲率65
mm)、ベベルR3(曲率45mm)を形成し、平坦部
の内径寸法が4.7mmφとしたもの(2段ベベル)
と、曲率80mmでバイコンベックス形状に形成し、平
坦部の内径寸法が0mmφとしたもの(コンベックス)
とを用いて、CL値特性を無作為に抽出した各々20個
のサンプルにより比較した統計グラフである。
【0017】以上のグラフが示すように、3つ以上のベ
ベルを形成した本発明による水晶振動子の方が全体とし
てCI値特性、CI値温度特性が向上しており、かつ、
コンベックス型にくらべCL特性が向上しているのがわ
かる。
【0018】
【発明の効果】特許請求項1により、水晶振動板の中央
部分に表裏対向する平坦部を確保しつつ、エネルギー閉
じ込め効果を向上させることができる。そして、輪郭系
のスプリアス振動による寄生発振も生じにくく、CI値
特性、CI値温度特性等を改善することができる。ま
た、CL特性(負荷容量特性)を通常にくらべ幅広く取
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の実施例を示す水晶振動板の平面図であ
る。
【図2】図1の水晶振動板の重心を通る断面図である。
【図3】従来の他の実施例を示す水晶振動板の平面図で
ある。
【図4】図3の水晶振動板の重心を通る断面図である。
【図5】本発明の実施例を示す水晶振動板の平面図であ
る。
【図6】図5の水晶振動板の重心を通る断面図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す平面図である。
【図8】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図9】本発明と従来のCI値特性を比較した統計グラ
フである。
【図10】本発明と従来のCI値温度特性を比較したグ
ラフである。
【図11】本発明と従来のCL特性を比較した統計グラ
フである。
【符号の説明】
11,12,13・・・水晶振動板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚みすべり水晶振動板の面取り構成にお
    いて、中央部分に表裏対向する平坦部を有するととも
    に、当該平坦部から外周に向かって段階的に曲率が小さ
    くなる3つ以上のベベル構成を有していることを特徴と
    する厚みすべり水晶振動板。
JP27550796A 1996-09-25 1996-09-25 厚みすべり水晶振動板 Pending JPH10107580A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27550796A JPH10107580A (ja) 1996-09-25 1996-09-25 厚みすべり水晶振動板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27550796A JPH10107580A (ja) 1996-09-25 1996-09-25 厚みすべり水晶振動板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10107580A true JPH10107580A (ja) 1998-04-24

Family

ID=17556451

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27550796A Pending JPH10107580A (ja) 1996-09-25 1996-09-25 厚みすべり水晶振動板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10107580A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012135043A (ja) * 2005-05-16 2012-07-12 Seiko Epson Corp 振動片
JP2014027506A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Seiko Epson Corp 振動片、振動素子、振動子、電子デバイス、電子機器、移動体及び振動片の製造方法
JP2014027505A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Seiko Epson Corp 振動片、振動素子、振動子、電子デバイス、電子機器、移動体及び振動片の製造方法
US9496480B2 (en) 2012-03-21 2016-11-15 Seiko Epson Corporation Resonator element, resonator, electronic device and electronic apparatus

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012135043A (ja) * 2005-05-16 2012-07-12 Seiko Epson Corp 振動片
US9496480B2 (en) 2012-03-21 2016-11-15 Seiko Epson Corporation Resonator element, resonator, electronic device and electronic apparatus
JP2014027506A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Seiko Epson Corp 振動片、振動素子、振動子、電子デバイス、電子機器、移動体及び振動片の製造方法
JP2014027505A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Seiko Epson Corp 振動片、振動素子、振動子、電子デバイス、電子機器、移動体及び振動片の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0435108A (ja) 超薄板多重モード水晶フィルタ素子
JPH10107580A (ja) 厚みすべり水晶振動板
US6274969B1 (en) Chip piezoelectric filter
JPH04138708A (ja) Scカットの水晶振動子
JPS6163107A (ja) 水晶振動子
JP3102869B2 (ja) 超薄板圧電共振子の構造
JPH06252691A (ja) 水晶振動子
JPH04127709A (ja) Atカット水晶振動子
JP5988125B1 (ja) 水晶振動子及び水晶振動デバイス
US6016025A (en) Selected overtone resonator with channels
JPH07212171A (ja) 厚みすべり水晶振動子
JPS6216611A (ja) 平板状厚みすべり水晶振動子
JPH09139651A (ja) オーバトーン用の水晶振動子
JP2929107B2 (ja) 水晶振動子の製造方法
JP2605406B2 (ja) 圧電共振子の製造方法
JPH0637567A (ja) 厚み系水晶振動子の電極形成方法
JPH0463567B2 (ja)
JPH0641386Y2 (ja) モノリシッククリスタルフィルタ
JP2545692B2 (ja) 厚みすべり水晶振動子の製造方法
JPH0520015Y2 (ja)
JPH06209225A (ja) オーバートーン発振用圧電振動子
JPS62239707A (ja) 水晶振動子
JPH03139912A (ja) 圧電振動子
JP2001185987A (ja) 音叉型圧電振動子
JPH0435105A (ja) 超薄板圧電共振子の電極構造