JPS62239707A

JPS62239707A - 水晶振動子

Info

Publication number: JPS62239707A
Application number: JP8328386A
Authority: JP
Inventors: Kenzo Okamoto; 岡本　謙三; Shunichi Sasaki; 俊一佐々木; 九一久保
Original assignee: Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Current assignee: Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
Priority date: 1986-04-11
Filing date: 1986-04-11
Publication date: 1987-10-20

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（発明の利用公費）本発明は、厚み系の振動が励起される水晶振動子を利用
公費とし、特に、質量を付加して温度特性を補正した水
晶振動子に関する。

（発明の背景）水晶振動子は、電気的性能を示すＱ値が極めて高いこと
から、通信機器やデジタル制御機器の基準信号源として
使用される。近年では、各種機器の使用域が広範囲に分
布するので、特に、温度差による周波数変化の少ない水
晶振動子が望まれている。例えば、ＡＴカットで切断さ
れ厚み系の振動が励起される水晶振動子は、周波数温度
特性（以下、温度特性とする）が三次曲線を示すので、
周囲温度の変化に対し安定した振動周波数を供給する。

（従来技術）第７図は、この種の水晶振動子の一従来例を説明する図
で、同図（ｎ）は水晶板の切断方位、同図（ｂ）は′＠
極配置を示した図である。

即ち、この水晶板１は、結晶軸ｘ１ｙ、乙のＸ軸を回転
軸、ｙ軸に垂直なｘ−ｚ面を主面として、この主面がｙ
軸から２軸の方向に略３５°１５′回転した角度で切断
される。なお、回転して新たにできたｙ軸をｙ′軸、Ｚ
軸をＺ′軸とする。そして、例丸ばＸ軸方向に細長い矩
形状に加工し、ｘ　　ｚ’の両主面に厚みすべり振動を
励起する励振電極２を形成する。この励振電極２からは
両端外周部に引き出し電極３を延出する。そして、この
両端外周部を図示しない金具等により保持して容器内に
密閉封入した構成としている。

第８図は、この水晶振動子の温度特性図で、横軸を周囲
温度ｔ０ｃ、縦軸を周波数変化率Δｆとしている。

即ち、この温度特性は、変曲点を常温の略２５０Ｃ近傍
とし、係数を正とした三次曲線になる。

従って、基準の振動周波数を常温の２５°Ｃに設定すれ
ば、仕様で決定されろ例えば低温側ｔ１０Ｃ１高温側ｔ
ｆｆＩ０Ｃの温度範囲内における曲線を略平坦にできる
ので、周囲温度の変化に対し比較的安定な振動周波数を
供給できろ。

（従来技術の欠点）ところで、温度特性の三次曲線は、切断角度に依存する
。例えば前回の曲線口、ハに示したように、切断角度が
前述した３５°１５′の基準角度から＋側に移行すると
変曲点におけろ傾き負（曲線口）となり、−側に移行す
るとこの傾きが正（曲線ハ）となって、低温及び高温間
の周波数変化率を大とする。このため、温度に対する周
波数変化率の規格が厳しい場合には、切断角度の許容値
が制限される。そして、規格を満足しない場合には、切
断後に温度特性の修正手段がないため、不良品にせざる
を得なく、歩留りを悪くして生産性が低下する問題があ
った。

（発明の目的）本発明は、水晶板の切断後に温度特性の補正を行うこと
ができ、生産性が高い水晶振動子を提供することを目的
とする。

（発明の解決手段）本発明は、圧電板をＸ軸方向の中心線にて２等分して左
右の領域としたとき、両主板面側の左右の領域は前記中
心線を回転軸として回転対称になる正負の領域とし、前
記正負の領域に非対称となる質量を付加したことを解決
手段とする。

（発明の作用）本発明は、上記正負の領域に質量を施し制御すると、温
度特性が切断角度を変移させたと同等の作用を有するこ
とを発見したもので、正領域では士方向、負領域では一
方向に切断角度を変移する作用がある。以下、本発明を
実験結果により説明する。

（発明の説明）第１図は、本発明を説明する実験に供した水晶振動子の
図である。なお、前述した第７図と同一部分には同番号
を付与ずろ。

即ち、この水晶振動子は、前述したように、水晶板が結
晶軸ｘｚ面を主面とし、ｙ軸から２軸の方向に略３５°
　１５′回転した角度で切断される。そして、切断され
た水晶板１をＸ軸方向に細長い矩形状とし、新たにでき
た軸ｘ−ｚ　’の両主面に厚みすべり振動を励起する励
振電極２ａ１２ｂ及び両端外周部に延出した引き出し電
極３ａ。

３ｂをを形成する。そして、水晶板１の−Ｘ面から＋Ｘ
面に向かい水晶板１を２等分する中心ｇａ−ａｊに対し
、　　Ｖ’面をそれぞれ上面にした左側を正領域、右側
を負領域とする。即ち、両主板面の正負の領域は中心線
ａ　−ａ　’を軸として回転軸対称の関係にある。そし
て、第１図の（ａ　）〜（ｄ）に示したように、各正負
の領域毎に質量４（４ａ、４ｂ、４ｃ、４ｄ）を励振電
極２の上に施す。質量４は、例えば励振電極２と同じ材
料の銀が蒸着により形成される。

第２図は実験結果を示す質量と切断角度との関係図であ
る。なお、質量は周波数の変化率として横軸に、縦軸に
は基準角度をＯとした変移角度量を示している。

即ち、図中の曲線（ニ）、（ホ）に示したように、正領
域に質量４ａあるいは４Ｃを付加した場合（第１図８１
間図Ｃ）には、例丸ば周波数変化率が１０００ｐｐｎｎ
で、切断角度量を基準角度に対して略＋４．５分移行し
たと同等の温度特性を得ろ（曲線二）。そして、負領域
に質量４ｂあるいは４ｄを付加した場合（第１図５１間
図ｄ）には、同様に１０００ｐｐｆｆ＋の周波数変化率
で、基準角度に対し略−４，５分移行したと同等の温度
特性を得る（曲線ホ）ことが判明した。

従って、質量４を正及び負領域に制御−して付加すると
、水晶振動子の温度特性を、見掛は上、基準角度に移行
したと同等に補正できる。このため、切断時に許容範囲
を越えたものでも、温度特性の補正を可能にするので、
歩留りを良くして生産性を高めることができる。以下、
本発明の詳細な説明する。

（実施例）第３図、第４図、第５図は本発明の実施例を示す水晶振
動子の図で、各図の（ａ）は斜視図、（ｂ）は−Ｘ面か
ら見た断面図である。なお、第１図と同一部分には同番
号を付与してその説明を省略する。

即ち、第１の実施例（第３図）では、一方（あるいは他
方）の主板面の正負領域に独立した質量４ａ、４ｂ（あ
るいは４ｃ、４ｄ）を付加して調整し、基準角度におけ
る温度特性を得ろようにする。なお、付加された質量４
ａ、４ｂは結果として正負領域間でその量が異なり、中
心線ａ　−ａ　’に対し非対称になる。

同様に、第２の実施例（第４図）では、一方の主板面の
正領域（あるいは負領域）と、他方の板面の負領域（あ
るいは正領域）とに非対称の質量４ａ、４ｃ（あるいは
４ｂ、４ｄ）を付加する。

第３の実施例（第５図）では、両主板面の正領域あるい
は負領域同士に質Ｊｉ４ａ、４ｄ（あるいは４ｂ、４ｃ
）を付加して基準角度における温度特性を得るようにす
る。

従って、いずれの実施例でも、水晶板１に切断した後、
基準角度に変移させたと同等の温度特性を得ろことがで
きて生産性を高める。

なお、上記実施例では、異符号あるいは同符号の二つの
領域に質量を施したが、発明の説明で説明したように、
一方又は他方の主板面の正領域あるいは負領域のみに質
量を付加してもよい。また、両主板面の正負の領域の全
てに質量を施してもよく、要は、所定の温度特性となる
ように正負の領域に非対称に施せばよい。また、正負の
領域にそれぞれ独立して質量を施したが、一方あるいは
他方の主板面の正負領域にて連続していてもよいことは
いうまでもない。

（他の実施例）第６図は本発明の更に他の実施例を示す水晶振動子の図
で、Ｘ′面からみた断面図である。

即ち、この実施例では、例えば斜方蒸着により、両主板
面の励振型１１ｉ２ａ、２ｂ上の正負領域に、Ｚ′軸に
同一傾斜をもつ面となる連続した質量４ｆ、４ｇを付加
する。そして、質量４ｆ、４ｇの量が、それぞれ等しく
なるようにする。

従って、前述同様に、正負の領域間で質量が非対称にな
るので、温度特性を調整できる。そして、質量の表面は
連続面で、かつ各板面にて質量が均一になるので、質量
の不連続面や不均一によろ弊害を防止して安定な振動が
得られる。

（他の事項）なお、励振電極上に質量を付加して振動周波数の微調整
を行うことは、従来よりなされているがこの温度特性に
着目して質量を付加する本発明とは異なる。そして、本
発明では、温度特性を調整した後、中心線ａ　−ａ　’
に対して対称に質量を施せば、温度特性を維持して周波
数のみを調整できろ。また。本実施例では、右水晶の場
合を例にとって説明したので、左水晶の場合には水晶板
における正負の領域は反転する。そして、実施例では、
正負領域に異なる質量を付加して中心ｉＱ　ａ　−ａ　
’に対し非対称としたが、質量自体が同量であっても中
心線に対し非対称であっても同等の効果を奏し、本発明
はその趣旨を逸脱しない範囲内で適宜］コ在に変更でき
ろ。

（発明の効果）本発明は、圧電板をＸ軸方向の中心線にて２等分して左
右の領域としたとき、両主板面側の左右の領域は前記中
心線を回転軸として回転対称になる正負の領域とし、前
記正負の領域に非対称となる質量を付加して解決手段と
したので、水晶板の切断後に温度特性の補正を行うこと
ができ、生産性の高い水晶振動子を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）（ｂ）（Ｃ）（ｄ）は本発明を説明する水
晶振動子の図である。第２図は第１図の水晶振動子の質
量と切断角度との関係を示す図である。第３図、第４図
、第５図の各（ａ）は本発明の実施例を示す水晶振動子
の図で、同図の各（ｂ）は同図（ａ）のＸ面から見た断
面図である。第６図は本発明の他の実施例を示す水晶振動子の断面図
である。第７図はＡＴカット型の水晶振動子を説明する図で、同
図（ａ）は切断方位、同図（ｂ）は電極は配置を示す図
である。第８図はＡＴカット型の水晶振動子の温度特性
図である。１　水晶板、２　励振電極、３　引き出しｍ極、４　・
質量。第１図第２図第７閃（ａ）第８図

Claims

【特許請求の範囲】

（１）水晶板の両主板面に厚み系の振動を励起すろ励振
電極を形成した水晶振動子において、前記圧電板をｘ軸
方向の中心線にて２等分したとき、両主板面側の左右は
前記中心線を軸として回転軸対称になる正負の領域とし
、前記両主板面の正負の領域に非対称となる質量を付加
して周波数温度特性を補正したことを特徴とする水晶振
動子。
（２）第１項記載の特許請求の範囲において、少なくと
も一方の主板面の正負の領域に非対称となる質量を施し
たことを特徴とする水晶振動子。
（３）第１項記載の特許請求の範囲において、前記正負
の領域中、両主板面間にて異なる符号の領域に非対称と
なる質量を付加したことを特徴とする水晶振動子。
（４）第１項記載の特許請求の範囲において、前記正負
の領域中、両主板面間にて同一符号の領域に質量を付加
したことを特徴とする水晶振動子。