JPH08125486A - 圧電振動子 - Google Patents

圧電振動子

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JPH08125486A
JPH08125486A JP6265159A JP26515994A JPH08125486A JP H08125486 A JPH08125486 A JP H08125486A JP 6265159 A JP6265159 A JP 6265159A JP 26515994 A JP26515994 A JP 26515994A JP H08125486 A JPH08125486 A JP H08125486A
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JP
Japan
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vibration
piezoelectric
piezoelectric vibrator
amplitude
thickness
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Pending
Application number
JP6265159A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Iwakawa
慶明 岩河
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 角板状の圧電基板6の対向する主面に一対の
対向電極7a・7bを形成して成る、厚みすべり振動を
する圧電振動子5において、圧電基板6の厚みすべり振
動方向と平行な側面8の中心線平均粗さRaを 0.3〜20
μmの範囲に設定する。 【効果】 厚みすべり振動における高調波のスプリアス
振動を低減でき、共振周波数が主振動の共振周波数から
スプリアス振動の共振周波数に飛ぶことがなくなって、
動作が安定した高信頼性の圧電振動子となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電単結晶を使用した圧
電振動子に関し、特に、高調波のスプリアス振動を抑制
した、8MHz以上の周波数帯で用いられる圧電振動子
に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電単結晶や圧電セラミックスの圧電性
を利用した圧電振動子は、例えばマイクロコンピュータ
等のクロックパルス発振器用の共振子として多用されて
いる。
【0003】このような圧電振動子は、通常、圧電単結
晶または圧電セラミックスからなる角板状の圧電基板の
対向する上下主面に対向電極を形成したものであり、そ
の厚み振動(厚み縦振動、厚みすべり振動)モードに基
づく共振周波数を利用している。図3に、そのような従
来の圧電振動子の例を斜視図で示す。
【0004】図3において、圧電振動子1は、圧電単結
晶や圧電セラミックスなどからなる角板状の圧電基板2
と、その対向する上下の主面に形成された対向電極3a
および3bからなっている。対向電極3aと3bは、各
々対向する端部からそれぞれの主面の例えば3分の2程
度を覆うように形成され、各主面の中央部で両者の一部
が圧電基板2を介して対向している。このような構成に
より圧電振動子1は、エネルギー閉じ込めを用いた厚み
すべり振動を利用している。
【0005】この圧電振動子1の作製においては、例え
ばリチウムタンタレート(LiTaO3 )などの圧電単
結晶のインゴットから所望厚さのウエハーを切り出し、
そのウエハーの表面および裏面に、対向電極3aおよび
3bとなる電極膜を蒸着などにより形成する。次いで、
このウエハーをダイシングソーによって所望寸法にダイ
シングカットして、個々の圧電振動子に分割する。ここ
で、ウエハーのカット(切断加工)は加工精度の高いダ
イシングソーを用い、ウエハーにクラック等を発生させ
ないため、粒径#230 程度の樹脂製ブレードを用いて行
なうため、そのカットされた断面、すなわち図3に示し
た圧電振動子1の厚みすべり振動方向と平行な側面4
は、非常に平滑な面となり、その表面粗さは中心線平均
粗さRaで0.1〜0.2 μmと小さくなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような平滑な側面4を有する圧電振動子1では、図4に
示すように、その共振特性において、振動子の幅や長さ
に依存する振動モードとして高調波のスプリアス振動
が、主振動とともに発生するという問題点があった。
【0007】図4はそのような従来の圧電振動子1の共
振周波数特性を表わす線図であり、横軸は周波数を示
し、縦軸は振動の大きさを振幅(dB)で示している。
同図に示すように、1次の共振周波数f0 における主振
動a1 の他に、3次および5次の共振周波数3×f0
5×f0 におけるスプリアス振動a3 、a5 、あるいは
さらに高次の周波数におけるスプリアス振動が、主振動
1 と同程度以上の振幅で発生していた。
【0008】そして、これら高次のスプリアス振動が主
振動と同程度以上の大きな振幅であったため、かかる圧
電振動子1を発振回路に組み込んだ場合、その共振周波
数が主振動の共振周波数からスプリアス振動の共振周波
数に飛ぶことがあり、動作が不安定になるという問題点
があった。
【0009】本発明は上述の問題点を解決すべく完成さ
れたものであり、その目的は、高調波のスプリアス振動
の振幅を主振動より低減した圧電振動子を提供すること
にある。また、高調波のスプリアス振動の振幅を主振動
より低減したことにより、共振周波数が主振動の共振周
波数からスプリアス振動の共振周波数に飛ぶことがな
く、動作が安定した高信頼性の圧電振動子を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の圧電振動子は、
角板状の圧電基板の対向する主面に一対の対向電極を形
成して成る、厚みすべり振動をする圧電振動子におい
て、前記圧電基板の厚みすべり振動方向と平行な側面の
中心線平均粗さRaを 0.3〜20μmとしたことを特徴と
するものである。
【0011】
【作用】本発明者は、厚みすべり振動を利用した圧電振
動子において、圧電単結晶または圧電セラミックスから
なる角板状の圧電基板の、厚みすべり振動方向と平行な
側面の中心線平均粗さRaを 0.3〜20μmと粗くするこ
とにより、厚みすべり振動における高調波のスプリアス
振動の振幅(共振レベル)を低減できることを見出し
た。この理由は今のところ明らかではないが、圧電基板
の側面の表面粗さが大きいことによって、主振動よりも
周波数が高い高調波の振動が散乱または抑制されるた
め、あるいは、圧電基板を切断加工する際の加工による
歪みが側面を粗くすることによって低減されて高調波の
共振が抑制されるため、といった作用によるものと考え
られる。
【0012】厚みすべり振動方向と平行な側面の表面粗
さは、中心線平均粗さRaで 0.3〜20μmの範囲内に設
定することが望ましく、Raが 0.3μm未満の場合は、
高調波のスプリアス振動の振幅が低減されない傾向があ
った。また、Raが20μmを越える場合は、主振動の振
幅も大きく減衰する傾向が見られて好ましくなかった。
【0013】従って、本発明の圧電振動子によれば、厚
みすべり振動における高調波のスプリアス振動の振幅を
主振動の振幅に比べて十分に低減できるので、共振周波
数が主振動の共振周波数からスプリアス振動の共振周波
数に飛ぶことがなくなり、動作が安定した高信頼性の圧
電振動子を提供することができる。
【0014】しかも、本発明の圧電振動子の構成は、従
来のものに対して圧電基板の側面を粗くするだけでよ
く、圧電基板の切断加工あるいはその後の表面加工によ
って簡単に実現できる。従って、製造工数の増加もほと
んどなく低コストで製造できるので、高信頼性の安価な
圧電振動子を提供することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の圧電振動子を図面に基づいて
詳説する。図1は、本発明の圧電振動子の一実施例を示
す斜視図である。図1において、圧電振動子5は、圧電
単結晶や圧電セラミックスなどからなる角板状の圧電基
板6と、その対向する上下の主面に形成された対向電極
7aおよび7bからなっている。対向電極7aと7b
は、各々対向する端部からそれぞれの主面の3分の2程
度を覆うように形成され、各主面の中央部で両者の3分
の1程度が圧電基板6を介して対向している。このよう
な構成により圧電振動子5は、エネルギー閉じ込めを用
いた厚みすべり振動を利用している。また、8は厚みす
べり振動方向と平行な側面を示している。
【0016】この圧電振動子5の作製においては、例え
ば、リチウムタンタレート(LiTaO3 )などの圧電
単結晶のウエハーの表面および裏面に、対向電極7aお
よび7bとなる電極膜を蒸着などにより形成する。
【0017】ここで、圧電基板6となるウエハーまたは
圧電セラミックスからなる基板の厚さは、所望の共振周
波数および材料の特性に応じて適宜設定するが、8MH
z以上の周波数帯で用いられる圧電振動子としては、通
常 0.1〜0.2 mmに設定するとよい。
【0018】また、対抗電極7a・7bの形成は、電極
材料としてCr、Cu、Ni、Agなどを用い、蒸着な
どの方法により行なう。その厚みや面積・形状なども、
所望の共振周波数および材料の特性に応じて適宜設定す
る。
【0019】次いで、このウエハーもしくは角板を所望
寸法に切断加工して、個々の圧電振動子5に分割する。
【0020】ここで、この切断加工に、例えばワイヤー
ソーを用いて#1000〜#6000程度の砥粒を使用すること
により、切断後の圧電基板6の側面8の表面粗さを、中
心線平均粗さRaで 0.3〜20μmと粗くすることができ
る。
【0021】圧電振動子5の側面8を上記表面粗さに設
定するための加工方法は、ワイヤーソーを用いる他にサ
ンドブラスト法などでもよく、そのような方法であれ
ば、周波数調整を兼ねて端面を粗くすることができる。
【0022】ただし、ダイシングソーを用いて、ダイシ
ングブレードの砥粒径を変更して切断加工面である側面
8を上記表面粗さに設定しようとすると、ダイシングソ
ーの構造上、圧電振動子5に加工による大きなストレス
を加えることになり、圧電振動子5にクラックが発生す
るなどの悪影響が出やすくなる傾向がある。また、磨耗
などのために安定した加工ができない傾向もある。
【0023】次に、このような本発明の圧電振動子5に
よる共振周波数特性を図2に示す。図2の線図も図4と
同様に、横軸は周波数を示し、縦軸は振動の大きさを振
幅(dB)で示している。同図に示すように、1次の共
振周波数f0 における主振動b1 に対して、3次および
5次の共振周波数3×f0 、5×f0 におけるスプリア
ス振動b3 、b5 の振幅は大きく低減している。また、
より高次の周波数におけるスプリアス振動も、さらに振
幅が小さくなり、高調波のスプリアス振動が大きく低減
されていた。なお、このような本発明の圧電振動子5
は、セラミックパッケージに組み込んだり、リード付け
後に樹脂モールドして、共振子とする。
【0024】従って、このような共振周波数特性を有す
る本発明の圧電振動子5を発振回路に組み込んで用いた
場合、その共振周波数が主振動の共振周波数から高調波
のスプリアス振動の共振周波数に飛ぶことがなくなり、
安定に動作する圧電振動子5となる。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明の圧電振動子によれ
ば、角板状の圧電基板の対向する主面に一対の対向電極
を形成して成る、厚みすべり振動をする圧電振動子にお
いて、圧電基板の厚みすべり振動方向と平行な側面の中
心線平均粗さRaを 0.3〜20μmとしたことにより、厚
みすべり振動における高調波のスプリアス振動の振幅を
主振動の振幅に比べて十分に低減でき、共振周波数が主
振動の共振周波数からスプリアス振動の共振周波数に飛
ぶことがなくなって、動作が安定した高信頼性の圧電振
動子を提供することができた。
【0026】本発明の圧電振動子の構成は、従来のもの
に対して圧電基板の側面を粗くするだけでよく、圧電基
板の切断加工あるいはその後の表面加工によって簡単に
実現できるので、製造工数の増加もほとんどなく低コス
トで製造でき、高信頼性の安価な圧電振動子を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電振動子の実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の圧電振動子の共振周波数特性を示す線
図である。
【図3】従来の圧電振動子を示す斜視図である。
【図4】従来の圧電振動子の共振周波数特性を示す線図
である。
【符号の説明】
1、5・・・・・・・・・・・圧電振動子 2、6・・・・・・・・・・・圧電基板 3a、3b、7a、7b・・・対抗電極 4、8・・・・・・・・・・・厚みすべり振動方向と平
行な側面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角板状の圧電基板の対向する主面に一対
    の対向電極を形成して成る、厚みすべり振動をする圧電
    振動子において、前記圧電基板の厚みすべり振動方向と
    平行な側面の中心線平均粗さRaを0.3〜20μmと
    したことを特徴とする圧電振動子。
JP6265159A 1994-10-28 1994-10-28 圧電振動子 Pending JPH08125486A (ja)

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JP6265159A JPH08125486A (ja) 1994-10-28 1994-10-28 圧電振動子

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ID=17413444

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