JP5228948B2 - 圧電振動デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、移動体通信機器等に用いられる圧電振動デバイスに関するものである。
各種電子機器等に使用されるATカット水晶振動子(圧電振動デバイス)は、その特性評価の一つの指標として、等価直列抵抗や等価直列容量(Motional Capacitance:所謂、C1)等の等価定数が用いられる。例えば映像関連機器等においては、負荷容量の変化に対して、発振周波数の変化量が大きい(周波数可変量が大きい)水晶振動子が必要とされる。前記周波数可変量は、特に低負荷容量においては、等価直列容量値(C1)が大きくなるほど、より大きな周波数可変量を得ることができる。
前述の等価直列容量値(C1)は、水晶振動板の形状や、水晶振動板の表裏に形成される励振電極の大きさ等によって左右される。ATカット水晶振動板は、特に低周波と呼ばれる比較的水晶振動板の厚みが厚い周波数帯においては、振動エネルギーを前記励振電極下に閉じ込めて良好な特性を得る目的で、水晶振動板の端部に近づくほど薄肉となる面取り加工(所謂、ベベル加工)が施されることがある。前記ベベル加工は、ベベル量(面取り量)に比例して、製造上のバラツキ(水晶振動板の形状や周波数等)も拡大してくる。なお、前記ベベル加工後には、ベベル加工によって水晶振動板に発生する加工歪や加工変質層を除去して表面状態を改質するために、弗化アンモニウムを用いた湿式エッチング(ウエットエッチング)が行われる(例えば弗酸を用いた湿式エッチングが特許文献1に開示されている)。
一方、近年では水晶振動子の超小型化(例えば平面視矩形状の表面実装型の水晶振動子の外形寸法が2.0mm×1.6mm以下)も進んでおり、これに使用される水晶振動板および、水晶振動板に形成される励振電極の外形寸法も制限を受けるようになってきている。一般的に励振電極の面積を大きくすることによって等価直列容量値を大きくすることができるが、前述のように励振電極の外形寸法の制限により、等価直列容量値を大きくすることが困難となってくる。そのため、等価直列容量値の低下抑制およびバラツキを低減することが周波数可変量低下防止の点で重要となってくる。例えば図12に示す水晶振動子(外形寸法が2.0mm×1.6mm以下の水晶振動子)では等価直列容量値のバラツキは大きくなっており、大別して二つの分布(イ群とロ群)となって現れている。なお、図12の「膜厚」は前記励振電極の厚みを表している。
特許第3663845号
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、等価直列容量値のバラツキを低減し、良好な周波数可変量を有する圧電振動デバイスを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、長辺方向をX軸に、短辺方向をZ’軸に、厚み方向をY軸に設定された平面視略矩形のATカット水晶振動板の、一方の短辺の両端が接着材によって容器体の内部に片持ち接合された圧電振動デバイスであって、前記一方の短辺の側面は、他方の短辺の側面よりも粗面となっている。
発明者は、前記粗面となる側の短辺で水晶振動板を接着材を介して片持ち保持することによって、等価直列容量値(C1)のバラツキを低減するとともに、良好な等価直列容量値を得ることができるということを知見した。ここで前記粗面は、ウエットエッチングによる腐食のような化学的方法や、研磨加工等の機械的加工によって形成することができる。
例えば前記粗面をウエットエッチングによって形成する場合、ATカット水晶振動板(長辺方向をX軸に、短辺方向をZ’軸に、厚み方向をY軸に設定された)の対向する二つの短辺では、同一結晶軸(Z’軸)でもエッチング速度が異なる。エッチングが進行(エッチング量が多くなる)してくると、前記エッチング速度差が顕著になり、一方の短辺の側面は、他方の短辺の側面よりも水晶板の腐食がより進行する。そして、あるエッチング量になってくると、一方の短辺の側面は他方の短辺の側面よりも表面粗さが粗くなってくる。したがって、水晶振動板のベース(水晶振動板を内部に保持する容器体)への搭載時に、水晶振動板の粗面となる短辺を、搭載電極(前記ベース内部の一端側に並列形成される電極)上に位置するように水晶振動板の搭載方向を揃えて片持ち接合することによって、等価直列容量値のバラツキを低減することができるとともに、大きな等価直列容量値を得ることができる。
上記目的を達成するために、請求項2の発明は、前記水晶振動板の対向する二つの長辺側面には、一方の長辺側面に平面視で略三角形のエッチピットが露出形成されているとともに、他方の長辺側面に平面視で略逆三角形のエッチピットが露出形成されてなり、水晶振動板の対向する二つの短辺側面のうち、片持ち接合される前記一方の短辺の側面は、前記略三角形のエッチピットが露出形成された長辺側面を基準として当該長辺側面に正対して左側に隣接する短辺側面、または前記略逆三角形のエッチピットが露出形成された長辺側面を基準として当該長辺側面に正対して右側に隣接する短辺側面となっている。
ATカット水晶振動板に対してウエットエッチングを行っていくと、あるエッチング量になってくると、エッチピット(窪み)が出現する。そして、前記エッチピットは、ATカット水晶の結晶軸のX方向に長辺が設定された水晶振動板において、一方の長辺側面には平面視で略三角形のエッチピットが出現するとともに、対向する他方の長辺側面には平面視で略逆三角形のエッチピットが出現する。このときのエッチング量は、前述の粗面が形成されるエッチング量に達しているため、水晶振動板の一方の短辺の側面は、他方の短辺の側面よりも表面粗さが粗くなっている。具体的に、前記エッチピットの現れ方は、粗面となった短辺側面に正対し、当該短辺側面に隣接する2つの長辺側面を比べたとき、前記短辺側面の右側に隣接する長辺側面には略三角形状のエッチピットが現れ、前記短辺側面の左側に隣接する長辺側面には略逆三角形状のエッチピットが現れている。つまり、略三角形状のエッチピットが現れた長辺側面に着目すれば、前記長辺側面の左側に隣接する短辺側面が粗面となる。前述の粗面(短辺)状態は視認しにくいが、エッチピットは粗面の微視的な凹凸よりも大きく現れるため視認可能である。
通常、水晶振動子の製造過程において、水晶振動板を、上部が開口した容器体(前述のベース)に搭載する際、水晶振動板には特に軸方向を示す目印等は付加されていないため、水晶振動板の二つの短辺のうち、定まった一短辺側だけがベースに接合されていない。つまり、接合される短辺の方向がランダムな状態で水晶振動板がベースに接合されているため、水晶振動子の等価直列容量値のバラツキが大きくなる傾向がある。これに対し、前述のように例えば略三角形状のエッチピットが現れた長辺側面を基準として、該長辺側面の左側に隣接する短辺側面をベースに接合すれば、粗面側の短辺がベースに接合されていることになる。つまり、粗面側の水晶振動板の短辺側面は、前記エッチピットの方向性によって決定することができる。これにより、製造工程が複雑になることなく、水晶振動板のベースへの搭載(接合)を行うことができる。
以上のように、本発明によれば、等価直列容量値のバラツキを低減し、良好な周波数可変量を有する圧電振動デバイスを提供することができる。
本発明の実施形態を示す水晶振動子の内部を公開した平面図 図1のA方向から見た側面図 図2のD部の拡大画像 図2のE部の拡大画像 他方の短辺側面の拡大画像 保持辺の相違による等価直列容量値の変化を表した図 図1のB方向から見た側面図 図1のC方向から見た側面図 本発明の実施形態を示す水晶振動板の斜視図 図9のF部の拡大画像 他方の長辺側面の拡大画像 従来の水晶振動子の等価定数の一例を示す散布図
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態を示す水晶振動子の内部を公開した平面図である。本実施形態にかかる水晶振動子は、水晶振動板2と、この水晶振動板を収容し、上部が開口した容器体1(以下、ベースと略記)と、ベースの開口部分を気密封止する平板状の蓋体(図示省略)とが主要構成部材となっている。
図1において、ベース1はセラミックからなり、上部が開口した箱状の容器体である。ベース1は2層のセラミックグリーンシートが焼成によって一体成形されており、環状の堤部10によって、平面視矩形の内部キャビティ4が形成されている。そして水晶振動板2が、内部キャビティ4に収容されるようになっている。
ベース1の内底面101の一端側には、一対の段部13,13が形成され、段部13の上面には一対の搭載電極12,12が形成されている。ここで搭載電極12は、タングステンメタライズ上に、ニッケルメッキ層、金メッキ層が順に積層された構成となっている。内底面101の他端側には、水晶振動板の自由端側の下方に位置する枕11が形成されている。枕11によって、片持ち保持された水晶振動板が外部衝撃等を受けて、水晶振動板の自由端側が内底面の方向に撓んだときの変位量を抑制し、衝撃を緩和することができる。
ベース1の底面102(図2参照)には、図示しない外部端子が形成されている。前記外部端子は外部機器等と半田等を介して接合され、ベースの内部配線導体(図示省略)を介して搭載電極12と電気的に繋がっている。
図1において、ベース1の堤部10の上面(100)は平滑平坦面となっており、金属膜(図示省略)が周状に形成されている。ここで、前記金属膜は、タングステンメタライズ上に、ニッケルメッキ層、金メッキ層が順に積層された構成となっている。
前述の平板状の蓋体(図示省略)は、コバールを基体とした金属製の蓋体であり、コバールの表裏面にはニッケルメッキが施され、一主面側(ベースとの接合面側)には、周状の金属ロウ材が形成されている。ここで本実施形態では前記金属ロウ材として金錫合金が使用されている。なお、前記金属ロウ材は金錫合金に限定されるものではなく、他の合金を使用してもよい。蓋体とベースの気密接合は、前記蓋体の金属ロウ材と堤部上面100の金属膜とを当接させた状態で、雰囲気加熱によって金属ロウ材と金属膜とを溶融させて一体化することによって行われる。
図1において、水晶振動板2はATカット水晶片であり、平面視では略矩形となっている。水晶振動板2は、長辺側がX軸方向に、短辺側がZ’軸方向に、厚み方向にY軸が設定されている。水晶振動板2の表裏主面(一主面24と他主面25)には、水晶振動板を駆動させるための励振電極21(一主面24側に21a,他主面25側に21b)が対向形成されている。励振電極21(21a,21b)からは、引出電極22(22a,22b)がそれぞれ一短辺縁部に向かって延出され、水晶振動板の一短辺の表裏端部に形成された接合電極23(23a,23b)と各々接続されている。なお、本実施形態において水晶振動板2は低周波帯(基本波振動モードで、公称周波数が26.000MHz)の水晶片となっている。
水晶振動板2は、接合電極23(23a,23b)が、ベースの搭載電極12上に、接着材3を介して接合されるようになっている。ここで前記接着材3は導電性のフィラーが含有されたペースト状の導電性接着材であり、本実施形態ではシリコーン系樹脂接着材が使用されている。なお、前記接着材はシリコーン系樹脂接着材に限定されるものではなく、他の種類の接着材であってもよい。水晶振動板2は、予め搭載電極12上に塗布された接着材3上に、水晶振動板の一端側が位置決め載置された後、所定温度プロファイルの加熱雰囲気下で硬化処理される。これによって、水晶振動板2が搭載電極12上に片持ち接合される。
本実施形態において水晶振動板2には前述のベベル加工が施されている。また、水晶振動板は所定の周波数となるようにその厚さが調整されており、前記ベベル加工後に、フッ化アンモニウム溶液によってウエットエッチングが施されている。ATカット水晶片は、その周波数が厚みに反比例するため、ウエットエッチングによって水晶片が腐食することによって厚みが減少して周波数が上昇する。本実施例では所定のエッチング量だけ前記ウエットエッチングが行われている。
図1において、水晶振動板の励振電極が形成される表裏主面を除く4つの側面(200,201,202,203)のうち、一方の短辺の側面(200)が視認できるように、A方向から見た側面図を図2に示す。なお、図2では一方の短辺の側面(200)が視認できるように堤部10を除いた状態で図示している。図2において、水晶振動板の一方の短辺の側面200が、接着材3を介して搭載電極12の上に接合されている。そして、一方の短辺の側面200は、対向する他方の短辺の側面201に比べて粗面となっている。つまり、水晶振動板2は、前述のように所定のエッチング量だけウエットエッチングが施されているため、図3乃至5に示すように、一方の短辺側面と他方の短辺側面とで面状態が異なっている。具体的に、図3は図2のD部(図1のA方向から見たときの左端部)の拡大画像を、図4は図2のE部(図1のA方向から見たときの右端部)の拡大画像を表している。図5は比較例として、他方の短辺201の側面でベースに接合した後、水晶振動板を剥離した状態における両端部を拡大した画像である。なお、図3乃至5において、一方あるいは他方の短辺側面の各端部付近には接着材剥離痕が写っている。
図3乃至5より、一方の短辺側面200(図3乃至4参照)の方が、他方の短辺側面201(図5参照)に比べて粗面となっている。このように粗面となった水晶振動板の短辺側をベースに接合すると、粗面ではない他方の短辺側で水晶振動板をベースに接合する場合に比べて、等価直列容量値が大きくなる(良好となる)。以下、具体例を図を用いて説明する。
図6は保持辺の相違による等価直列容量値の変化を表した図である。まず「初期状態」では、水晶振動板の二つの短辺のうち、任意の短辺でベースと接合した状態で水晶振動子の等価定数(等価直列容量値等)を測定している。このため、等価直列容量値(C1)が大きいものと小さいものの二つの群に大別される。ここで、等価直列容量値が大きい群は、固定端側の短辺側面が自由端側の短辺側面よりも粗くなっている。そして、「再アセンブリ」では、初期状態で等価直列容量値が低かった群について、保持辺を反転(粗面側の短辺が保持辺となるように)させて再度アセンブリした水晶振動子と、反転させないで再度アセンブリした水晶振動子の等価直列容量値を表している。これより、保持辺を反転させた水晶振動子では、再アセンブリ前に小さかった等価直列容量値が大きくなっている(良化している)ことがわかる。一方、保持辺を反転させずに再度アセンブリした水晶振動子では、再アセンブリ前と同等の等価直列容量値となっている(良化せず)。
上記構成によれば、等価直列容量値(C1)のバラツキを低減するとともに、大きな等価直列容量値を得ることができる。具体的に、水晶振動板のベースへの搭載時に、粗面側の短辺を搭載電極側に位置するように水晶振動板の搭載方向を揃えて片持ち接合することによって、等価直列容量値のバラツキを低減することができるとともに、大きな等価直列容量値を得ることができる。
図7乃至8は、図1におけるB方向あるいはC方向から見たときの側面図を表しており、一方あるいは他方の長辺の側面(202,203)が視認できるように堤部10を除いた状態で図示している。また、図9に水晶振動板の斜視図を示す。なお、図9において励振電極および引出電極と接合電極の記載は省略しているととも、ベベル加工によって形成された水晶振動板の曲面は省略している。また、図9のF部(図1のB方向から見たときの左端部)の拡大画像を図10に示す。
ATカット水晶振動板に対してウエットエッチングを行っていくと、あるエッチング量になってくると、エッチピット(窪み)が出現する。そして、前記エッチピットは、ATカット水晶の結晶軸のX方向に長辺が設定された水晶振動板において、一方の長辺側面には平面視で略三角形のエッチピットが出現するとともに、対向する他方の長辺側面には平面視で略逆三角形のエッチピットが出現する。つまり、水晶振動板の二つの長辺側面間でエッチピットの現れる方向が異なっている。ここで前記エッチピットは、予めウエットエッチングによってエッチピットが現れるようなエッチング量が設定されているため、X軸を長辺に設定された水晶振動板の二つの長辺側面に露出形成されている。具体的に、図9乃至10に示すように、一方の長辺側面202には平面視で略三角形のエッチピットが露出形成されている。そして、対向する他方の長辺側面203には略逆三角形状のエッチピットが露出形成されている(図11参照)。ここで、図11は一方の長辺202との比較例として、水晶振動板を他方の短辺201側でベースに接合した後、水晶振動板を剥離した状態の、他方の長辺側面203の拡大画像である。
前述のエッチング量は、前述の粗面が形成されるエッチング量に達しているため、水晶振動板の一方の短辺の側面は、他方の短辺の側面よりも表面粗さが粗くなっている。具体的に、図9に示すように前記エッチピットの現れ方は、粗面となった短辺側面200に正対し、短辺側面200に隣接する2つの長辺側面(202,203)を比べたとき、前記短辺側面の右側に隣接する長辺側面202には略三角形状のエッチピットが現れ、短辺側面200の左側に隣接する長辺側面203には略逆三角形状のエッチピットが現れている。つまり、略三角形状のエッチピットが現れた長辺側面202の左側に隣接する短辺側面(200)が粗面となっている。一方の短辺の側面(200)の粗面状態は視認しにくいが、エッチピットは粗面の微視的な凹凸よりも大きく現れるため視認可能である。
通常、水晶振動子の製造過程において、水晶振動板をベースに搭載する際、水晶振動板には特に軸方向を示す目印等は付加されていないため、水晶振動板の二つの短辺のうち、定まった一短辺側だけがベースに接合されていない。つまり、接合される短辺の方向がランダムな状態で水晶振動板がベースに接合されているため、水晶振動子の等価直列容量値のバラツキが大きくなる傾向がある。これに対し、前述のように例えば略三角形状のエッチピットが現れた長辺側面(202)を基準として、該長辺側面(202)の左側に隣接する短辺側面(200)をベースに接合すれば、粗面側の短辺がベースに接合されていることになる。つまり、粗面側の水晶振動板の短辺側面は、前記エッチピットの方向性によって決定することができる。これにより、製造工程が複雑になることなく、水晶振動板のベースへの搭載(接合)を行うことができる。
本実施形態において水晶振動子の公称周波数は低周波帯であり、水晶振動板にはベベル加工が施されている。高周波帯の水晶振動子ではその厚みが薄くなり、ベベル加工が施されず、かつエッチング量が少なく設定されることがあるためエッチピットが現れないことがある。しかしながら、本発明はエッチピットが露出形成されていない水晶振動板であっても適用可能である。例えば別の方法を用いて、二つの短辺の側面のうち、粗面の短辺側面を判別することによっても対応可能である。また、ベベル加工が施されていない水晶振動板に対しても本発明は適用可能である。
本発明の実施形態では表面実装型水晶振動子を例にしているが、水晶フィルタ、集積回路等の電子部品に水晶振動子を組み込んだ水晶発振器など、電子機器等に用いられる他の表面実装型の圧電振動デバイスの製造方法にも適用可能である。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
圧電振動デバイスの量産に適用できる。
1 ベース
10 堤部
11 枕
12 搭載電極
13 段部
2 水晶振動板
200 側面(一方の短辺)
201 側面(他方の短辺)
202 側面(一方の長辺)
203 側面(他方の長辺)
3 接着材
4 内部キャビティ

Claims (2)

  1. 長辺方向をX軸に、短辺方向をZ’軸に、厚み方向をY軸に設定された平面視略矩形のATカット水晶振動板の、一方の短辺の両端が接着材によって容器体の内部に片持ち接合された圧電振動デバイスであって、
    前記一方の短辺の側面は、他方の短辺の側面よりも粗面となっていることを特徴とする圧電振動デバイス。
  2. 前記水晶振動板の対向する二つの長辺側面には、一方の長辺側面に平面視で略三角形のエッチピットが露出形成されているとともに、他方の長辺側面に平面視で略逆三角形のエッチピットが露出形成されてなり、水晶振動板の対向する二つの短辺側面のうち、片持ち接合される前記一方の短辺の側面は、前記略三角形のエッチピットが露出形成された長辺側面を基準として当該長辺側面に正対して左側に隣接する短辺側面、または前記略逆三角形のエッチピットが露出形成された長辺側面を基準として当該長辺側面に正対して右側に隣接する短辺側面であることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動デバイス。
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